JPH09255660A - テトラヒドロキノリンカルボン酸誘導体 - Google Patents

テトラヒドロキノリンカルボン酸誘導体

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JPH09255660A
JPH09255660A JP10876396A JP10876396A JPH09255660A JP H09255660 A JPH09255660 A JP H09255660A JP 10876396 A JP10876396 A JP 10876396A JP 10876396 A JP10876396 A JP 10876396A JP H09255660 A JPH09255660 A JP H09255660A
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JP
Japan
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group
compound
acid
restenosis
formula
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Application number
JP10876396A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Harada
弘 原田
Hiroshi Kusama
▲寛▼ 草間
Yoshiisa Nonaka
義功 野中
Koji Kamata
晃爾 鎌田
Yukihiko Hotei
之彦 布袋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顕著な血管平滑筋細胞等の異常増殖を抑制す
る活性を有し、血管壁肥厚抑制剤として有用なテトラヒ
ドロキノリンカルボン酸誘導体を提供する。 【解決手段】 【化1】 (RはH,ハロゲン,水酸基,アルキル,アルコキシ
等、R,RはH,ハロゲン,アルキル,アルコキシ
等、R,R,RはH,水酸基,アルキル,アルコ
キシ,カルボキシル,アルコキシカルボニル、RはH,
アルキル)で表される化合物およびそれらの塩。例え
ば、 【化2】 で表される化合物の反応性官能的誘導体と 【化3】 で表される化合物を不活性溶媒中、塩基の存在下に反応
させて製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬品として有用な
テトラヒドロキノリンカルボン酸誘導体に関するもので
ある。
【0002】さらに詳しく述べれば、本発明は血管内膜
細胞の過剰増殖抑制作用を有し、血管壁肥厚抑制剤とし
て有用な、一般式
【0003】
【化2】
【0004】(式中のRは水素原子、ハロゲン原子、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロア
ルキルアルコキシ基、アラルキルオキシ基、低級アシル
基、モノまたはジ低級アルキル置換アミノ基または低級
アルコキシカルボニル基であり、RおよびRは同じ
でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルキルアル
コキシ基またはアラルキルオキシ基であり、R、R
およびRは同じでも異なっていてもよく、水素原子、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボキ
シル基または低級アルコキシカルボニル基であり、Rは
水素原子または低級アルキル基である)で表されるテト
ラヒドロキノリンカルボン酸誘導体およびそれらの薬理
学的に許容される塩に関するものである。
【0005】
【従来の技術】血管壁への脂質の蓄積や血管内膜におけ
る細胞増殖、さらにはコラーゲンの蓄積等の進展により
動脈硬化が進行し、血管壁が肥厚化または閉塞をきた
す。このような状態を放置しておくと、狭心症、心筋梗
塞や脳梗塞等の重篤な事態を招く危険性がある。現在、
このような動脈硬化によって招来される血管壁の肥厚化
または閉塞を抑制する薬剤は未だ開発されていない。
【0006】例えば、狭心症や心筋梗塞の治療には外科
的なA−Cバイパス術が施されていたが、近年、治療方
法としての簡便さから経皮的冠動脈形成術(percu
taneoustransluminal coron
ary angioplasty,以下PTCAとい
う)、狭窄部位の病変組織を選択的に切削するDCA
(directional coronary ath
erectomy)やステントの血管内留置等の血管再
建術が大いに普及し、臨床的に施行されている。
【0007】ところが、PTCAにおいてはバルーンカ
テーテルの挿入により損傷を受けた部位で血管平滑筋の
異常増殖等の原因により血管壁の肥厚化が再度起きるた
め、術後の再狭窄の発症率は30〜40%と高く、また
DCAやステントの血管内留置の場合もPTCAと同様
な再狭窄が惹起されることより、上記血管再建術におい
ても大きな課題が残存している。
【0008】更に、近年、食生活の変化等の要因によ
り、動脈の狭窄を呈する患者が増加傾向にあり、またP
TCAやDCA等の施行頻度も増加しつつあることよ
り、血管内膜の異常増殖を顕著に抑制し、心臓、脳等の
各種臓器の動脈、細動脈、特には冠状動脈の血管壁の肥
厚化に対して優れた効果を示す薬剤の開発が大いに嘱望
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、血管
内膜細胞の異常増殖を顕著に抑制する新規な化合物を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、血管内膜
細胞の異常増殖に対して抑制効果を示す化合物を見い出
すべく鋭意研究した結果、前記一般式(I)で表される
ある種のテトラヒドロキノリンカルボン酸誘導体が、優
れた血管平滑筋細胞の増殖抑制活性等を有し、血管壁肥
厚抑制剤として有用であるという知見を得、本発明を成
すに至った。
【0011】すなわち、本発明は、一般式
【0012】
【化3】
【0013】(式中のRは水素原子、ハロゲン原子、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロア
ルキルアルコキシ基、アラルキルオキシ基、低級アシル
基、モノまたはジ低級アルキル置換アミノ基または低級
アルコキシカルボニル基であり、RおよびRは同じ
でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルキルアル
コキシ基またはアラルキルオキシ基であり、R、R
およびRは同じでも異なっていてもよく、水素原子、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボキ
シル基または低級アルコキシカルボニル基であり、Rは
水素原子または低級アルキル基である)で表されるテト
ラヒドロキノリンカルボン酸誘導体およびそれらの薬理
学的に許容される塩に関するものであり、血管内膜細胞
の過剰増殖抑制作用を有し、血管壁肥厚抑制剤として有
用なものである。
【0014】ここで、本発明の前記一般式(I)で表さ
れる化合物において、低級アルキル基とは、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、
ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ter
t−ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状
または枝分かれ状のアルキル基をいい、低級アルコキシ
基とは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソ
プロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−
ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ
基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、t
ert−ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素
数1〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルコキシ基をい
う。アラルキル基とは、フェニル基、ナフチル基等の芳
香族炭化水素基で置換された前記低級アルキル基をい
い、シクロアルキル基とは3〜7員環の環状アルキル基
をいい、シクロアルキルアルコキシ基とは前記シクロア
ルキル基で置換された低級アルコキシ基をいう。また、
ハロゲン原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子をいい、低級アシル基とは、アセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基等の直鎖状または枝分かれ状の
アルキル基を有する炭素数2〜7のアルキルカルボニル
基をいう。
【0015】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物は、例えば、以下のようにして製造することができ
る。すなわち、一般式
【0016】
【化4】
【0017】(式中のR、RおよびRは前記と同
じ意味をもつ)で表されるケイ皮酸誘導体またはその酸
ハライド、活性エステル等の反応性官能的誘導体と、式
【0018】
【化5】
【0019】(式中のR、R、RおよびRは前記
と同じ意味をもつ)で表される化合物とを、不活性溶媒
中、塩基の存在下、脱水剤または縮合剤の存在下または
非存在下に反応させた後、所望に応じ、エステル基を加
水分解することにより製造することができる。
【0020】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物において光学活性体は、例えば、前述した方法により
得られた異性体混合物を常法に従いカラムクロマトグラ
フィー、分別再結晶等を行い分離するか、原料物質とし
て相当する光学活性体を使用して同様に反応させること
により製造することができる。
【0021】前記製造方法において原料物質として用い
られる前記一般式(II)および(III)で表される
化合物は、市販品として購入するか、文献記載の公知の
方法またはそれと類似の方法により製造することができ
る。
【0022】本発明の前記一般式(I)で表されるテト
ラヒドロキノリンカルボン酸誘導体は、常法により、そ
の薬理学的に許容される塩とすることができる。このよ
うな塩としては、塩酸塩、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、
硫酸、硝酸、リン酸などの鉱酸との酸付加塩、ギ酸、酢
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、
酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、マレイ
ン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、グルタミン酸、アスパラ
ギン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム塩、カリウ
ム塩等の無機塩基との塩、モルホリン、ピペリジン等の
有機アミン、アミノ酸との塩を挙げることができる。
【0023】また、本発明の前記一般式(I)で表され
る化合物は、水和物やエタノール等の医薬品として許容
される溶媒との溶媒和物も含まれる。
【0024】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物は、不飽和結合を有するため2つの幾何異性体が存在
するが、本発明においてはシス体の化合物またはトラン
ス体の化合物のいずれの化合物を使用してもよい。
【0025】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物には、最低1個の不斉炭素原子が存在するため、少な
くとも2種類の光学異性体が存在するが、本発明はすべ
ての光学異性体およびそれらの光学異性体の混合物を包
含するものである。
【0026】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物は、自然発症高血圧ラットの胸部大動脈血管平滑筋細
胞を用いたin vitroの細胞増殖抑制試験におい
て、非常に強力な血管平滑筋増殖抑制作用を有するもの
である。例えば、 1−(3,4,5−トリメトキシシ
ンナモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
−2−カルボン酸は32μMの濃度で血管平滑筋の増殖
を50%阻害する活性を示した。
【0027】このように、本発明の前記一般式(I)で
表される化合物およびそれらの薬理学的に許容される塩
は優れた血管内膜細胞過剰増殖に対する阻害活性を有す
るものであり、血管壁肥厚抑制剤として非常に有用な化
合物である。
【0028】従って、本発明の前記一般式(I)で表さ
れる化合物は、例えば、PTCA後の冠動脈の再狭窄、
DCA後の再狭窄、ステントの血管内留置後の再狭窄、
自家血管および人工血管移植後の再狭窄、動脈硬化症等
の血管内膜細胞過剰増殖に起因する疾患に有効である。
【0029】本発明の前記一般式(I)で表されるテト
ラヒドロキノリンカルボン酸誘導体およびそれらの薬理
学的に許容される塩を実際の治療に用いる場合、適当な
医薬品組成物、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル
剤、注射剤などとして経口的あるいは非経口的に投与さ
れる。これらの医薬品組成物は一般の調剤において行わ
れる製剤学的方法により、通常用いられている製剤用の
担体や賦形剤、その他の添加剤を用いることにより調製
することができる。
【0030】その投与量は対象となる患者の性別、年
齢、体重、症状の度合いなどによって適宜決定される
が、経口投与の場合、概ね成人1日当たり0.1〜10
00mg、非経口投与の場合、概ね成人1日当たり0.
01〜100mgの範囲内で、一回または数回に分けて
投与される。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の内容を以下の参考例、実
施例および試験例でさらに詳細に説明するが、本発明は
その内容に限定されるものではない。
【0032】
【実施例】
参考例1 3,4,5−トリメトキシシンナモイルクロライド 3,4,5−トリメトキシケイ皮酸(10.0g)、チ
オニルクロライド(6.1ml)のトルエン(100m
l)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(0.1m
l)を加え、80℃で3時間加熱撹拌した。反応液を減
圧濃縮し、残渣にヘキサンを加えた。不溶物を濾取し、
減圧下に乾燥して3,4,5−トリメトキシシンナモイ
ルクロライド(10.3g)を得た。
【0033】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:3.911(s,3H),3.917(s,
3H),3.918(s,3H),6.55(d,J=
15.4Hz,1H),6.80(s,2H),7.7
6(d,J=15.4Hz,1H)
【0034】参考例2 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン
酸 キナルジン酸(200mg)及び5%Pt炭素粉末(1
0mg)にメタノール(3ml)を加え、室温常圧下5
時間水素添加した。不溶物を濾去後、ろ液を減圧濃縮し
1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン
酸(205mg)を得た。
【0035】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:2.1−2.3(m,2H),2.65−
2.9(m,2H),4.12(dd,J=7.0,
4.6Hz,1H),6.63(d,J=8.0Hz,
1H),6.71(td,J=7.4,1.1Hz,1
H),6.9−7.1(m,2H)
【0036】参考例3 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン
酸メチルエステル塩酸塩 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン
酸(2.01g)のメタノール(20ml)溶液に塩化
チオニル(4.1ml)を加え、80℃で90分間加熱
した。反応液を減圧濃縮し1,2,3,4−テトラヒド
ロキノリン−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩
(2.40g)を得た。
【0037】H−NMR(400MHz,DMSO−
) δppm:1.9−2.8(m,4H),3.67
(s,3H),4.12(t,J=5.2Hz,1
H),6.55(td,J=7.3,1.1Hz,1
H),6.65(dd,J=8.0,0.9Hz,1
H),6.8−7.0(m,2H)
【0038】実施例1 1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイル)−1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸メ
チルエステル 3,4,5−トリメトキシシンナモイルクロライド(2
58mg)及び1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩(229mg)
にピリジン(3ml)を加え125℃で3時間加熱し
た。反応液を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチルを加えた。
この酢酸エチル溶液を2規定塩酸、重曹水、及び水で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥し1−(3,
4,5−トリメトキシシンナモイル)−1,2,3,4
−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸メチルエステ
ル(289mg)を得た。
【0039】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:2.5−2.85(m,4H),3.73
(s,3H),3.84(s,6H),3.86(s,
3H),5.15(t,J=8.5Hz,1H),6.
6−6.8(m,4H),7.1−7.3(m,3
H),7.67(d,J=15.4Hz,1H)
【0040】実施例2 実施例1と同様にして、以下の化合物を得た。
【0041】1−(3,4,5−トリメトキシシンナモ
イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2,
3−ジカルボン酸ジメチルエステル
【0042】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:3.1−3.4(m,3H),3.59
(s,3H),3.76(s,3H),3.85(s,
6H),3.87(s,3H),6.21(d,J=
4.5Hz,1H),6.68(s,2H),6.78
(d,J=15.4Hz,1H),7.1−7.3
(m,4H),7.73(d,J=15.4Hz,1
H)
【0043】1−(3,4−ジメトキシシンナモイル)
−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2,3−ジ
カルボン酸ジメチルエステル
【0044】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:3.05−3.4(m,3H),3.59
(s,3H),3.76(s,3H),3.86(s,
3H),3.90(s,3H),6.22(d,J=
4.6Hz,1H),6.76(d,J=15.4H
z,1H),6.85(d,J=8.4Hz,1H),
6.95(d,J=2.0Hz,1H),7.0−7.
3(m,5H),7.76(d,J=15.4Hz,1
H)
【0045】実施例3 1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイル)−1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸 1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイル)−1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸メ
チルエステル(247mg)のメタノール(3ml)溶
液に2規定水酸化ナトリウム溶液(0.9ml)を加え
室温で2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に2
規定塩酸(0.9ml)を加え、析出結晶を濾取した。
この結晶を水及びエーテルで洗浄後減圧下に乾燥して1
−(3,4,5−トリメトキシシンナモイル)−1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸
(148mg)を得た。
【0046】H−NMR(400MHz,DMSO−
) δppm:2.4−2.85(m,4H),3.67
(s,3H),3.75(s,6H),4.8−5.0
(m,1H),6.7−7.3(m,7H),7.53
(d,J=15.6Hz,1H),12.4−12.8
(br,1H)
【0047】実施例4 実施例3と同様にして、以下の化合物を得た。 1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイル)−1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン−2,3−ジカルボ
ン酸
【0048】H−NMR(400MHz,DMSO−
) δppm:2.6−3.1(m,3H),3.67
(s,3H),3.75(s,6H),5.4−5.6
5(m,1H),6.7−7.45(m,7H),7.
55(d,J=15.6Hz,1H),12.8−1
3.1(br,2H)
【0049】1−(3,4−ジメトキシシンナモイル)
−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2,3−ジ
カルボン酸
【0050】H−NMR(400MHz,DMSO−
) δppm:2.6−3.1(m,3H),3.73
(s,3H),3.77(s,3H),5.52(d,
J=6.5Hz,1H),6.6−7.4(m,8
H),7.57(d,J=15.5Hz,1H),1
2.7−13.2(br,2H)
【0051】実施例5 1−(3,4−ジメトキシシンナモイル)−1,2,
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸 3,4−ジメトキシシンナモイルクロライド(234m
g)及び1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−
カルボン酸(183mg)にピリジン(5ml)を加え
125℃で3時間加熱した。反応液を減圧濃縮し、残渣
に酢酸エチルを加えた。この酢酸エチル溶液を2規定塩
酸及び水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥
し、薄層クロマトグラフィーで精製し、1−(3,4−
ジメトキシシンナモイル)−1,2,3,4−テトラヒ
ドロキノリン−2−カルボン酸(105mg)を得た。
【0052】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:2.0−2.9(m,4H),3.84
(s,3H),3.90(s,3H),5.0−5.2
(m,1H),6.54(d,J=15.4Hz,1
H),6.83(d,J=8.4Hz,1H),6.8
9(d,J=1.8Hz,1H),7.0−7.3
(m,5H),7.78(d,J=15.4Hz,1
H)
【0053】試験例 血管平滑筋細胞増殖抑制試験 自然発症高血圧ラット(SHR)胸部大動脈血管平滑筋
細胞をexplant法にて分離し、96ウェルプレー
トに5000細胞/ウェルずつ加え、37℃、95%空
気、5%炭酸ガスの条件下、10%ウシ胎児血清含有D
MEM培養液中で3日間培養した。3日後に各ウェルの
培養液を、薬物を含有させた10%ウシ胎児血清含有D
MEM培養液に交換し、トリチウム標識したチミジンを
加え、24時間培養した。培養後、DNA分画に取り込
まれた放射活性を測定し、細胞増殖活性の指標とした。
なお、化合物の増殖抑制活性は無処置群に対し、50%
阻害を示す濃度(IC50)で表した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 布袋 之彦 長野県南安曇郡穂高町大字有明2105−387 コーポ山地205号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中のRは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級
    アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルキルアルコ
    キシ基、アラルキルオキシ基、低級アシル基、モノまた
    はジ低級アルキル置換アミノ基または低級アルコキシカ
    ルボニル基であり、RおよびRは同じでも異なって
    いてもよく、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、シクロアルキルアルコキシ基ま
    たはアラルキルオキシ基であり、R、RおよびR
    は同じでも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、低
    級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボキシル基また
    は低級アルコキシカルボニル基であり、Rは水素原子ま
    たは低級アルキル基である)で表されるテトラヒドロキ
    ノリンカルボン酸誘導体およびそれらの薬理学的に許容
    される塩。
JP10876396A 1996-03-25 1996-03-25 テトラヒドロキノリンカルボン酸誘導体 Pending JPH09255660A (ja)

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JP10876396A Pending JPH09255660A (ja) 1996-03-25 1996-03-25 テトラヒドロキノリンカルボン酸誘導体

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