JPH09251618A - 磁気センサ - Google Patents

磁気センサ

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JPH09251618A
JPH09251618A JP6220196A JP6220196A JPH09251618A JP H09251618 A JPH09251618 A JP H09251618A JP 6220196 A JP6220196 A JP 6220196A JP 6220196 A JP6220196 A JP 6220196A JP H09251618 A JPH09251618 A JP H09251618A
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magnetic
magnetization
ferromagnetic
magnetic field
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JP6220196A
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Atsushi Tanaka
厚志 田中
Masashige Sato
雅重 佐藤
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁界を検出する磁気センサ、特に、スピント
ンネル現象を利用した磁気センサに関し、信号対雑音比
を向上し、磁界感度の高い磁気センサを提供する。 【解決手段】 磁気センサの基本構造は、反強磁性材料
からなる反強磁性体層11、保磁力の大きな強磁性材料
からなる強磁性体層12、絶縁材料からなる絶縁体層1
3、保磁力の小さな軟磁性材料からなる軟磁性体層1
4、絶縁体層15、保磁力の大きな強磁性材料からなる
強磁性体層16、反強磁性材料からなる反強磁性体層1
7が順番に積層された積層体10である。強磁性体層1
2と軟磁性体層14とによりトンネル接合が構成され、
強磁性体層16と軟磁性体層14とによりトンネル接合
が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁界を検出する磁
気センサ、特に、スピントンネル現象を利用した磁気セ
ンサに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の磁気記録技術の高密度化にともな
い、磁気記録媒体と読取ヘッドとの相対的速度が非常に
低下してきている。このため、従来の電磁誘導型磁気ヘ
ッドでは十分な読取出力を得ることが困難になってきて
いる。相対的速度が低下しても高い読取出力を得ること
ができる磁気センサとして、磁気抵抗効果を利用した磁
気抵抗型(MR型)磁気センサや、スピントンネル現象
を利用したスピントンネル型磁気センサ等が提案されて
いる。
【0003】スピントンネル型磁気センサは、2つの磁
性体層により絶縁体層を挟んだ磁性体層/絶縁体層/磁
性体層の積層体を有しており、磁性体層間に電圧を印加
し、電子をトンネリングさせたとき、両磁性体層の磁化
方向の相対角度に基づいて、電子のトンネリング確率が
変化する現象を利用している。電子を供給する一方の磁
性体層の電子スピンが分極しており、この分極状態を保
ったまま電子がトンネルするため、両磁性体層の磁化方
向の相対角度に応じて電子のトンネリング確率が変化す
る。
【0004】従来のスピントンネル型磁気センサとして
は、第1強磁性薄膜と第2強磁性薄膜により絶縁膜を挟
んで接合するものが一般的である。特開平6−2447
7号公報には、第1強磁性薄膜と第2強磁性薄膜とをス
トライプ状にパターニングして磁化容易軸を互いに直交
させ、第1強磁性薄膜の磁化容易軸方向の保磁力を第2
強磁性薄膜の磁化容易軸方向の保磁力より2倍以上大き
くした磁気センサが提案されている。外部磁場により保
磁力の小さな第2強磁性薄膜の磁化を回転すると、第1
強磁性薄膜から第2強磁性薄膜へのトンネル電流が変化
する。
【0005】また、強磁性薄膜の材料として、異方性磁
気抵抗効果が小さく、強磁性トンネル効果が大きく現れ
るFe系合金を用いることが提案されている(中谷、北
田、日本金属学会秋期大会講演概要、p.364、19
94)。更に、強磁性薄膜の保磁力に差をつけるため、
Fe系合金にC(炭素)やRu(ルテニウム)を添加し
たり、成膜時の基板温度を変えたりすることが行われて
いる。
【0006】また、他のスピントンネル型磁気センサと
して、多層磁性薄膜を用いたものが知られている。特開
平3−266481号公報には、Fe層に常磁性で非絶
縁物の中間層を介して多層構造にした磁気抵抗効果素子
が提案されている。消磁状態でFe層の磁化方向を上下
で反平行にし、Fe層の層数を4層以上にすることによ
り、低い印加磁界でも抵抗変化を示す。
【0007】特開平7−74022号公報には、硬磁性
層、反強磁性層に接する軟磁性層、反強磁性層に接して
いない軟磁性層をそれぞれ非磁性層を介して積層した多
層構造の磁気抵抗効果膜を使用した磁気ヘッドが開示さ
れている。2層の磁性層を有する多層膜により高い磁気
抵抗効果を示す。特開平6−223336号公報には、
非磁性金属の層で相互に分離された第1、第2及び第3
の強磁性体層を有する磁気抵抗読取センサが提供されて
いる。第1及び第3の強磁性体層の磁化方向は固定され
ており、中間の第2の強磁性体層は軟磁性であり、印加
磁界がないときは磁化方向が両側の第1及び第3の強磁
性体層の磁化方向に対して垂直である多層2重スピンバ
ルブ構造をしている。この構造によれば、いずれの方向
に散乱する伝導電子も利用することができるので、低い
印加磁界でも高い磁気抵抗効果を示す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、スピント
ンネル現象を利用した様々な磁気センサが提案されてい
るが、スピントンネル現象による電圧変化は微小である
上に、記録媒体からの信号はますます微弱になってきて
おり、磁気センサの出力を高め、ノイズを低減すること
が重要な課題となってきている。
【0009】本発明の目的は、上述した課題を克服し、
信号対雑音比を向上し、磁界感度の高い磁気センサを提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、磁化容易軸
が第1の方向である第1の磁性体層と、磁化容易軸が前
記第1の方向と異なる第2の方向である第2の磁性体層
と、前記第1の磁性体層と前記第2の磁性体層の間に位
置し、前記第1の磁性体層及び前記第2の磁性体層より
も保磁力の小さい第3の磁性体層と、前記第1の磁性体
層と前記第3の磁性体層の間に挿入された第1の絶縁体
層と、前記第2の磁性体層と前記第3の磁性体層の間に
挿入された第2の絶縁体層とを有し、前記第1の磁性体
層と前記第3の磁性体層間のトンネル抵抗と、前記第2
の磁性体層と前記第3の磁性体層間のトンネル抵抗とに
基づいて外部磁界を検出することを特徴とする磁気セン
サによって達成される。
【0011】上述した磁気センサにおいて、前記第1の
方向と前記第2の方向とはほぼ反対向きであることが望
ましい。上述した磁気センサにおいて、前記第3の磁性
体層の磁化容易軸が、前記第1の方向と前記第2の方向
とそれぞれほぼ直交していることが望ましい。上述した
磁気センサにおいて、前記第1の磁性体層と前記第2の
磁性体層の少なくとも一方の層に、磁化容易軸方向をピ
ンニングするための反強磁性体層を設けたことが望まし
い。
【0012】上述した磁気センサにおいて、前記第1の
磁性体層及び前記第2の磁性体層の保磁力が、前記第3
の磁性体層の磁化困難軸方向の飽和磁場よりも大きいこ
とが望ましい。上述した磁気センサにおいて、前記第1
の磁性体層による静磁界と前記第2の磁性体層による静
磁界とが前記第3の磁性体層において互いに相殺されて
いることが望ましい。
【0013】上述した磁気センサにおいて、前記第1の
磁性体層と前記第3の磁性体層間のトンネル抵抗に基づ
く第1の電気信号と、前記第2の磁性体層と前記第3の
磁性体層間のトンネル抵抗に基づく第2の電気信号との
差分を検出する差分検出手段を有することが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態による磁気セ
ンサを図1乃至図3を用いて説明する。図1は本実施形
態の磁気センサの基本構造を示す図であり、図2は本実
施形態の磁気センサの検出回路の回路図であり、図3及
び図4は本実施形態の磁気センサにおける外部磁場に対
する磁気抵抗及び再生信号出力の変化を示すグラフであ
る。
【0015】本実施形態の磁気センサの基本構造は、図
1に示すように、反強磁性材料からなる反強磁性体層1
1、保磁力の大きな強磁性材料からなる強磁性体層1
2、絶縁材料からなる絶縁体層13、保磁力の小さな軟
磁性材料からなる軟磁性体層14、絶縁体層15、保磁
力の大きな強磁性材料からなる強磁性体層16、反強磁
性材料からなる反強磁性体層17が順番に積層された積
層体10である。強磁性体層12と軟磁性体層14とに
よりトンネル接合が構成され、強磁性体層16と軟磁性
体層14とによりトンネル接合が構成される。
【0016】反強磁性体層11は約25nm厚のNiM
nからなり、強磁性体層12は約20nm厚のFeから
なり、絶縁体層13は約2nm厚のAl23からなり、
軟磁性体層14は約20nm厚のNiFeからなり、絶
縁体層15は約2nm厚のAl23からなり、強磁性体
層16は約20nm厚のFeからなり、反強磁性体層1
7は約20nm厚のFeMnからなる。
【0017】なお、反強磁性体層11、17としては、
他の反強磁性材料、例えば、不規則合金のFeMn、規
則合金のNiMn、PdMn、PtMn、NaCl構造
のMnO、NiO等でもよい。強磁性体層12、16と
しては、他の強磁性材料、例えば、保磁力が約50Oe
(エルステッド)以上のCo、Niや、Fe、Co、N
i等の合金等でもよい。軟磁性体層14としては、他の
軟磁性材料、例えば、保磁力が約10Oe以下のCoF
e合金等でもよい。絶縁体層13、15としては、他の
絶縁体、例えば、SiO2、AlN、NiO、CoO等
でもよい。
【0018】反強磁性体層11は、図1に示すように、
強磁性体層12の磁化方向を紙面の表から裏に向かう方
向にピンニングし、反強磁性体層17は、強磁性体層1
6の磁化方向を、紙面の裏から表に向かう方向にピンニ
ングする。これにより、強磁性体層12と強磁性体層1
6は互いに反対方向に磁化がピンニングされる。軟磁性
体層14は、保磁力が小さく外部磁場に応じて自由に磁
化の向きが回転する。軟磁性体層14の磁化容易軸の方
向は、強磁性体層12の磁化方向と強磁性体層16の磁
化方向にほぼ直交している。軟磁性体層14の磁化困難
軸方向の飽和磁場は約5Oeであり、強磁性体層12と
強磁性体層16の保磁力(約30Oe)より小さいこと
が望ましい。
【0019】強磁性体層12と強磁性体層16の強磁性
材料及び膜厚を調整することにより、強磁性体層12に
よる静磁界と強磁性体層16による静磁界が軟磁性体層
14において互いに相殺するようにできる。これにより
軟磁性体層14は、静磁エネルギを生ずることなく、外
部磁界に応じて自己の磁化の向きを変えることができ
る。
【0020】本発明の一実施形態による磁気センサの再
生信号の検出回路を図2を用いて説明する。磁気センサ
の積層体10の強磁性体層16と軟磁性体層14間のト
ンネル接合の抵抗をr1、軟磁性体層14と強磁性体層
12間のトンネル接合の抵抗をr2とすると、外部磁場
により軟磁性体層14の磁化方向が変化すると、スピン
トンネル現象により抵抗r1、r2が変化する。
【0021】外部磁場が印加され、軟磁性体層14の磁
化の向きが回転すると、一方のトンネル接合の抵抗r1
又はr2が大きくなり、他方のトンネル接合の抵抗r2又
はr1が小さくなる相補的な変化をする。本実施形態で
は、このような相補的に変化する抵抗の変化の差分をと
ることにより、磁界検出感度を高くすると共に、同位相
で発生する雑音成分を効果的に除去して、信号対雑音比
を飛躍的に向上する。
【0022】直流電源Eにより軟磁性体層14に正の電
圧Eを印加し、強磁性体層16と軟磁性体層14間に流
れる電流i1をオペアンプOP1により増幅し、強磁性
体層12と軟磁性体層14間に流れる電流i2をオペア
ンプOP2により増幅する。オペアンプOP1、OP2
の出力V1、V2は、次式のようになる。 V1=α1×i1=α1×E/r1 V2=α2×i2=α2×E/r2 ただし、α1はオペアンプOP1の増幅率 α2はオペアンプOP2の増幅率 オペアンプOP1、OP2の出力V1、V2は、それぞれ
抵抗R1、R2を介して接地されている。オペアンプOP
1、OP2の出力V1、V2は、オペアンプOP3により
差動増幅され、再生出力信号Voutは、次式のようにな
る。
【0023】Vout=α3(V1−V2) ただし、α3はオペアンプOP3の増幅率 外部磁場の変化に応じた抵抗r1、r2の変化を図3に示
し、再生出力信号Voutの変化を図4に示す。図3及び
図4において、図1の紙面の裏から表に向かう方向の外
部磁場を正とし、反対方向の外部磁場を負とする。
【0024】外部磁場が印加されない場合には、軟磁性
体層14の磁化の向きは初期の磁化容易軸方向を向いて
おり、図3に示すように、抵抗r1と抵抗r2は等しい。
したがって、出力V1、V2は等しくなり、図4に示すよ
うに、再生出力Voutはゼロとなる。正の外部磁場が印
加されると、軟磁性体層14の磁化の向きは初期の磁化
容易軸方向から図1の紙面の裏から表に向かう方向に回
転する。その結果、図3に示すように、強磁性体層16
と軟磁性体層14間のトンネル接合の抵抗r1が小さく
なり、軟磁性体層14と強磁性体層12間のトンネル接
合の抵抗r2が大きくなる。したがって、出力V1が大き
く、出力V2が小さくなり、図4に示すように、再生出
力Voutが正の値となる。正の外部磁界が大きくなると
再生出力Voutも大きくなり、軟磁性体層14の磁化が
紙面の裏から表になると、抵抗変化は終了し、再生出力
も飽和する。
【0025】負の外部磁場が印加されると、軟磁性体層
14の磁化の向きは初期の磁化容易軸方向から図1の紙
面の表から裏に向かう方向に回転する。その結果、図3
に示すように、強磁性体層16と軟磁性体層14間のト
ンネル接合の抵抗r1が大きくなり、軟磁性体層14と
強磁性体層12間のトンネル接合の抵抗r2が小さくな
る。したがって、出力V1が小さく、出力V2が大きくな
り、図4に示すように、再生出力Voutが負の値とな
る。負の外部磁界が大きくなると再生出力Voutの負の
値も大きくなり、軟磁性体層14の磁化が紙面の表から
裏になると、抵抗変化は終了し、再生出力も飽和する。
【0026】次に、本実施形態による磁気センサの製造
方法について、図5を用いて説明する。まず、例えば、
ガラス基板等の支持基板20上に、スパタリングによ
り、反強磁性体層11として約25nm厚のNiMn層
を堆積し、引き続いて、強磁性体層12として約20n
m厚のFe層を堆積する(図5(a))。続いて、図5
(a)の矢印の方向(紙面の表から裏に向かう方向)に
約2000Oeの磁場を印加しながら、約300℃の熱
処理を約1時間行う。NiMn層は規則化が進み、反強
磁性体に変化すると共に、Fe層の磁化方向は印加磁場
の方向にピンニングされる。
【0027】次に、スパッタリングにより、約5nm厚
のAlを堆積し、100mTorrの酸素雰囲気中で1
時間酸化処理を行うことにより絶縁体層13を形成する
(図5(b))。続いて、図5(b)の矢印の方向(紙
面の左から右に向かう方向)に約100Oeの磁場を印
加しながら、スパタリングにより、軟磁性体層14とし
て約20nm厚のNiFe層を堆積する。これにより軟
磁性体層14の磁化容易軸が印加磁場の方向になる。
【0028】次に、スパッタリングにより、約5nm厚
のAlを堆積し、酸化処理を行うことにより絶縁体層1
5を形成する(図5(c))。続いて、図5(c)の矢
印の方向(紙面の裏から表に向かう方向)に約100O
eの磁場を印加しながら、スパタリングにより、強磁性
体層16として約20nm厚のNiFe層を堆積し、続
いて、反強磁性体層17として約20nm厚のFeMn
層を堆積する。
【0029】FeMn層は堆積した状態で反強磁性体と
なるため、堆積後の熱処理は不要である。NiFe層の
磁化方向は印加磁場の方向となり、NiFe層の磁化方
向に影響されてFeMn層の磁化状態が決定される。強
磁性体層16のNiFe層は反強磁性体層17のFeM
n層によりピンニングされる。このようにして積層構造
を形成した後、フォトリソグラフィにより約10μm角
にパターニングしてトンネル接合部を形成する。
【0030】なお、反強磁性体層により強磁性体層の磁
化方向をピンニングする方法としては、上述したよう
に、反強磁性体層と強磁性体層を成膜後に磁場中で熱処
理するようにしてもよいし、磁場中で強磁性体層を成膜
し、その上に反強磁性体層を積層するようにしてもよ
い。本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能で
ある。
【0031】例えば、上記実施形態では、2つの強磁性
体層の磁化方向がほぼ反対向きであったが、完全に方向
が反対でなくとも、2つの強磁性体層の磁化方向が異な
っていればよい。例えば、2つの強磁性体層の磁化方向
が直交し、軟磁性体層の磁化容易軸の方向がその間にな
るようにしてもよい。また、上記実施形態では、軟磁性
体層の磁化容易軸の方向が2つの強磁性体層の方向にほ
ぼ直交していたが、軟磁性体層の磁化容易軸が他の方向
であってもよい。
【0032】また、上記実施形態では、2つの強磁性体
層が共に反強磁性体層によりピンニングされていたが、
一方の強磁性体層がピンニングされていてもよい。ま
た、外部磁場により強磁性体層の磁化方向が変化しなけ
れば、ピンニングのための反強磁性体層を設けなくとも
よい。
【0033】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、磁化容易
軸の方向が異なる第1及び第2の磁性体層の間に保磁力
の小さい第3の磁性体層を設け、第1の磁性体層と3の
磁性体層の間、第2の磁性体層と第3の磁性体層の間に
絶縁体層を挿入し、第1の磁性体層と第3の磁性体層間
のトンネル抵抗と、第2の磁性体層と第3の磁性体層間
のトンネル抵抗とに基づいて外部磁界を検出するように
したので、外部磁場が印加されると、一方のトンネル抵
抗が大きく、他方のトンネル抵抗が小さくなるような相
補的な変化をするので、このような相補的に変化する抵
抗の変化の差分をとることにより、磁界検出感度を高く
すると共に、同位相で発生する雑音成分を効果的に除去
して、信号対雑音比を飛躍的に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による磁気センサの基本構
造を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による磁気センサの検出回
路の回路図である。
【図3】本発明の一実施形態の磁気センサにおける外部
磁場に対する磁気抵抗の変化を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施形態の磁気センサにおける外部
磁場に対する再生信号出力の変化を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施形態による磁気センサの製造方
法を示す工程図である。
【符号の説明】
10…積層体 11…反強磁性体層 12…強磁性体層 13…絶縁層 14…軟磁性体層 15…絶縁層 16…強磁性体層 17…反強磁性体層 20…支持基板 OP1、OP2、OP3…オペアンプ R1、R2…抵抗

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁化容易軸が第1の方向である第1の磁
    性体層と、 磁化容易軸が前記第1の方向と異なる第2の方向である
    第2の磁性体層と、 前記第1の磁性体層と前記第2の磁性体層の間に位置
    し、前記第1の磁性体層及び前記第2の磁性体層よりも
    保磁力の小さい第3の磁性体層と、 前記第1の磁性体層と前記第3の磁性体層の間に挿入さ
    れた第1の絶縁体層と、 前記第2の磁性体層と前記第3の磁性体層の間に挿入さ
    れた第2の絶縁体層とを有し、 前記第1の磁性体層と前記第3の磁性体層間のトンネル
    抵抗と、前記第2の磁性体層と前記第3の磁性体層間の
    トンネル抵抗とに基づいて外部磁界を検出することを特
    徴とする磁気センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気センサにおいて、 前記第1の方向と前記第2の方向とはほぼ反対向きであ
    ることを特徴とする磁気センサ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の磁気センサにおいて、 前記第3の磁性体層の磁化容易軸が、前記第1の方向と
    前記第2の方向とそれぞれほぼ直交していることを特徴
    とする磁気センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気
    センサにおいて、 前記第1の磁性体層と前記第2の磁性体層の少なくとも
    一方の層に、磁化容易軸方向をピンニングするための反
    強磁性体層を設けたことを特徴とする磁気センサ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気
    センサにおいて、 前記第1の磁性体層及び前記第2の磁性体層の保磁力
    が、前記第3の磁性体層の磁化困難軸方向の飽和磁場よ
    りも大きいことを特徴とする磁気センサ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の磁気
    センサにおいて、 前記第1の磁性体層による静磁界と前記第2の磁性体層
    による静磁界とが前記第3の磁性体層において互いに相
    殺されていることを特徴とする磁気センサ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気
    センサにおいて、 前記第1の磁性体層と前記第3の磁性体層間のトンネル
    抵抗に基づく第1の電気信号と、前記第2の磁性体層と
    前記第3の磁性体層間のトンネル抵抗に基づく第2の電
    気信号との差分を検出する差分検出手段を有することを
    特徴とする磁気センサ。
JP6220196A 1996-01-19 1996-03-19 磁気センサ Pending JPH09251618A (ja)

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JP6220196A JPH09251618A (ja) 1996-03-19 1996-03-19 磁気センサ
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DE19701509A DE19701509C2 (de) 1996-01-19 1997-01-17 Magnetsensoren
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