JPH09250334A - 内燃機関の触媒劣化判別装置 - Google Patents

内燃機関の触媒劣化判別装置

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JPH09250334A
JPH09250334A JP8060933A JP6093396A JPH09250334A JP H09250334 A JPH09250334 A JP H09250334A JP 8060933 A JP8060933 A JP 8060933A JP 6093396 A JP6093396 A JP 6093396A JP H09250334 A JPH09250334 A JP H09250334A
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JP
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air
fuel ratio
sensor
catalyst
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JP8060933A
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Noritake Mitsuya
典丈 光谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒上流側に設けられたA/Fセンサの出力
に基づいて空燃比フィードバック制御を行う内燃機関に
おいて、A/Fセンサの出力及び触媒下流側O2センサ
の出力に基づく触媒劣化判別を、空燃比変動による誤判
定をすることなく精度よく実行する。 【解決手段】 A/Fセンサ出力の目標値からの変位と
2 センサ出力の目標値からの変位との対応関係に基づ
いて、A/Fセンサの出力に対する重み付け演算を行う
べく、A/Fセンサ出力VAFを軌跡長演算用出力VA
FHに変換する。そして、空燃比フィードバック制御の
実行中の所定期間内において、その軌跡長演算用出力V
AFHの軌跡長とO2 センサ出力の軌跡長とに基づいて
排気浄化触媒の劣化を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガスを浄化す
べく内燃機関(エンジン)の排気通路に設けられた触媒
の劣化の有無を判別する装置(触媒劣化判別装置)に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用エンジンにおいて
は、排気ガス浄化対策として、排気ガス中の未燃成分
(HC,CO)の酸化と窒素酸化物(NOx )の還元と
を同時に促進する三元触媒が利用されている。そのよう
な三元触媒による酸化・還元能力を高めるためには、エ
ンジンの燃焼状態を示す空燃比(A/F)を理論空燃比
近傍(ウィンドウ)に制御する必要がある。そのため、
エンジンにおける燃料噴射制御においては、排気ガス中
の残留酸素濃度に基づき空燃比が理論空燃比よりもリッ
チかリーンかを感知するO2 センサ(酸素濃度センサ)
(図1参照)を設け、そのセンサ出力に基づいて燃料量
を補正する空燃比フィードバック制御が行われている。
【0003】かかる空燃比フィードバック制御では、酸
素濃度を検出するO2 センサをできるだけ燃焼室に近い
箇所、すなわち触媒コンバータより上流側に設けている
が、そのO2 センサの出力特性のばらつきを補償するた
めに、触媒コンバータより下流側に第2のO2 センサを
更に設けたダブルO2 センサシステムも実現されてい
る。すなわち、触媒下流側では、排気ガスは十分に攪拌
されており、その酸素濃度も三元触媒の作用によりほぼ
平衡状態にあることにより、下流側O2 センサの出力
は、上流側O2 センサよりも緩やかに変化し、従って混
合気全体のリッチ/リーン傾向を示す。ダブルO2 セン
サシステムは、触媒上流側O2 センサによるメイン空燃
比フィードバック制御に加え、触媒下流側O2 センサに
よるサブ空燃比フィードバック制御を実施するものであ
り、メイン空燃比フィードバック制御による空燃比補正
係数を、下流側O2 センサの出力に基づいて修正するこ
とにより、上流側O2 センサの出力特性のばらつきを吸
収し、空燃比制御精度の向上を図っている。
【0004】以上のような精密な空燃比制御を実施して
も、排気ガスの熱や鉛等の被毒の作用により触媒が劣化
してくると、十分な排気ガス浄化性能を得ることはでき
ない。そこで、従来より、種々の触媒劣化検出装置が提
案されている。その一つは、触媒下流側O2 センサによ
って暖機後のO2 ストレージ効果(過剰の酸素を保持し
未燃焼排気物の浄化に利用する機能)の低下を検出する
ことにより、触媒の劣化を診断するものである。すなわ
ち、触媒の劣化は、結果として暖機後の浄化性能の低下
を誘発するが、この装置は、O2 ストレージ効果の低下
を浄化性能の低下と推定し、下流側O2 センサの出力信
号を使用して、その軌跡長、フィードバック周波数等を
求め、O2 ストレージ効果の低下を検出し、触媒の劣化
を検出するものである。例えば、特開平 5-98948号公報
に開示された装置は、理論空燃比へのフィードバック制
御中において上流側及び下流側O2 センサの出力の軌跡
長を求め、それらの比に基づき触媒劣化を検出する装置
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年において
は、三元触媒が常に一定の安定した浄化性能を発揮しう
るように空燃比を制御する内燃機関も開発されている。
すなわち、O2 ストレージ能力は、排気ガスがリーン状
態にあるときに過剰分の酸素を吸着し、排気ガスがリッ
チ状態にあるときに不足分の酸素を放出することによ
り、排気ガスを浄化するものであるが、このような能力
は有限なものである。従って、O2 ストレージ能力を効
果的に利用するためには、排気ガスの空燃比が次にリッ
チ状態又はリーン状態のいずれとなってもよいように、
触媒中に貯蔵されている酸素の量を所定量(例えば、最
大酸素貯蔵量の半分)に維持することが肝要であり、そ
のように維持されていれば、常に一定のO2 吸着・放出
作用が可能となり、結果として触媒による一定の酸化・
還元能力が常に得られる。
【0006】このように触媒の浄化性能を維持すべくO
2 ストレージ量を一定に制御する内燃機関においては、
空燃比をリニアに検出可能な空燃比センサ(A/Fセン
サ)(図2参照)が用いられ、比例及び積分動作(PI
動作)によるフィードバック制御(F/B制御)が行わ
れる。すなわち、 次回燃料補正量=Kp *(今回の燃料差)+Ks *Σ
(これまでの燃料差) 但し、燃料差=(実際に筒内で燃焼せしめられた燃料
量)−(吸入空気をストイキとする目標筒内燃料量) 実際に筒内で燃焼せしめられた燃料量=空気量検出値/
空燃比検出値 Kp =比例項ゲイン Ks =積分項ゲイン なる演算により、フィードバック燃料補正量が算出され
る。
【0007】上記した燃料補正量の演算式からわかるよ
うに、その比例項は、O2 センサによるフィードバック
制御と同様に、空燃比をストイキに維持すべく作用する
成分であり、積分項は、定常偏差(オフセット)を消去
するように作用する成分である。すなわち、この積分項
の作用により、触媒におけるO2 ストレージ量が一定に
維持される結果となる。例えば、急加速等でリーンガス
が発生した場合には、かかる積分項の作用により、リッ
チガスが発生せしめられ、リーンガス発生の効果が相殺
される。
【0008】かかるO2 ストレージ量一定制御システム
においても、A/Fセンサの出力特性のばらつきを補償
するために、触媒下流側にO2 センサが設けられること
がある。従って、この場合にも、ダブルO2 センサシス
テムと同様に、触媒のO2 ストレージ効果の低下をO2
センサで検出することにより、触媒の劣化を検出するこ
とが考えられる。
【0009】ところで、触媒下流側O2 センサの振れ方
は、触媒出ガスの空燃比変動に依存し、その触媒出ガス
の空燃比変動は、触媒入りガスの空燃比変動に依存する
ものであるため、たとえ触媒性能に変化がなくても、触
媒入りガスの空燃比変動幅が変化すると、下流側O2
ンサの振れ方も変化する。従って、下流側O2 センサの
出力に基づいて触媒劣化を判定する場合に、触媒入りガ
スの空燃比変動幅の相違に起因する誤判定が誘発される
おそれがある。以下、その誤判定の理由について図を用
いて説明する。
【0010】図3は、触媒入りガスの空燃比変動(これ
は、空燃比をリニアに検出する触媒上流側A/Fセンサ
の出力電圧VAFにほぼ等しい)が便宜的に「極小」、
「小」、「中」、「大」及び「極大」のときに、触媒下
流側O2 センサの出力電圧VOSがどのようになるか
を、触媒が正常の場合及び異常(劣化)の場合について
示す図である。VAF変動従ってVAF軌跡長LVAF
が「極小」のときには、触媒の正常・異常にかかわら
ず、VOSの変動幅従ってVOS軌跡長LVOSは「極
小」となり、また、軌跡長LVOSとLVAFとの比、
すなわち軌跡長比は1.0となる。
【0011】次いで、LVAFが「小」のときには、触
媒が正常であれば、O2 ストレージ効果により、LVO
Sは「極小」のままで、軌跡長比は0.5となるが、触
媒が異常であれば、O2 ストレージ効果が発揮されず、
LVOSは「中」、軌跡長比は2.0となってしまう。
次いで、LVAFが「中」のときには、触媒が正常であ
れば、LVOSは「小」、軌跡長比は0.2となり、触
媒が異常であれば、LVOSは、限界値「大」(O2
ンサにおけるいわゆるZ特性の限界(図1参照)に対応
する)に達し、軌跡長比は1.5と減少する。次いで、
LVAFが「大」のときには、触媒が正常であれば、L
VOSは「中」、軌跡長比は0.4となり、触媒が異常
であれば、LVOSは「大」のままで、軌跡長比は1.
0とさらに小さくなる。最後に、LVAFが「極大」の
ときには、触媒が正常であれば、LVOSは限界値
「大」に達し、軌跡長比は0.6となり、触媒が異常で
あれば、LVOSは「大」のままで、軌跡長比は0.6
とさらに小さくなる。
【0012】従って、軌跡長LVOS又は軌跡長比LV
OS/LVAFを比較して触媒劣化を判定しようとする
場合、触媒上流側A/Fセンサ出力電圧軌跡長LVAF
が「極小」又は「極大」のときには、劣化判定を禁止す
る必要があることがわかる。そこで、両センサの出力を
モニタし、所定時間にわたるそれらの軌跡長を求める場
合において、軌跡長LVAFに対する上限値及び下限値
を設け、LVAFがその範囲に入るときのみ、劣化判定
を実施するようにして誤判定を防止することが考えられ
る。
【0013】しかし、その方法は、図3に示されるよう
にVAFが一定に振れる場合に有効であるが、特定の最
悪条件下では誤判定の可能性がある。すなわち、A/F
センサの出力電圧に基づく空燃比フィードバック制御に
おいては、その出力電圧と目標電圧(ストイキ相当電
圧)との偏差が大きいほど燃料補正量が大きくなるよう
に制御されるため、走行状態により空燃比の変動幅が大
きく変化する。つまり、定常走行時にはほとんど空燃比
変動がなく、過渡走行時にはその状態に応じた空燃比変
動が生ずる。
【0014】例えば、図4は、所定のモニタ期間におい
て突発的な空燃比変動が生じた場合を示している。モニ
タ期間は、同図(A)に示されるように、一時的にVA
F変動が「極小」になる区間とそれ以外のVAF変動が
「極大」になる区間とからのみなっている。従って、図
3に関して先に説明したように、VOSは、正常触媒の
場合と劣化触媒の場合とで同一の波形となる(同図
(B)参照)。それにもかかわらず、モニタ期間にわた
るLVAFは、突発的空燃比変動により増加するため、
ある程度の長さとなって前記した下限値よりも大きくな
り、劣化判定が実施されてしまう。また、VAF変動
「極大」区間に相当するVOSの変動は、いわゆるZ特
性のため一定値より大きくなることはない。そのような
場合には、たとえ劣化触媒であっても、モニタ期間全体
にわたる軌跡長LVOSは小さなままであるため、触媒
劣化なしと誤判定される。
【0015】また、図5は、空燃比変動の大きな走行状
態から定常走行状態に移行した場合を示している。この
場合も、モニタ期間は、同図(A)に示されるように、
VAF変動が「極大」になる区間とVAF変動が「極
小」になる区間とからのみなっている。従って、VOS
は、正常触媒の場合と劣化触媒の場合とで同一の波形と
なる(同図(B)参照)。そして、モニタ期間にわたる
LVAFは、両区間のLVAFが平均化されて前記した
上限値よりも小さくなり、劣化判定が実施されてしま
う。この場合には、たとえ正常触媒であっても、モニタ
期間全体にわたる軌跡長LVOSは大きくなるため、触
媒劣化ありと誤判定される。このように、所定のモニタ
期間にわたる上流側A/Fセンサ出力電圧軌跡長LVA
F及び下流側O2 センサ出力電圧軌跡長LVOSに着目
しただけでは、触媒劣化判別を誤る可能性がある。
【0016】かかる実情に鑑み、本発明の目的は、触媒
上流側に設けられたA/Fセンサの出力に基づいて空燃
比フィードバック制御を行う内燃機関において、A/F
センサの出力及び触媒下流側O2 センサの出力に基づく
触媒劣化判別を、機関空燃比の変動に起因する誤判定を
することなく精度よく実行する触媒劣化判別装置を提供
することにある。ひいては、本発明は、排気ガス浄化性
能の向上を図り、大気汚染防止に寄与することを目的と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、A/Fセンサ
の出力に対して重み付けを行うことにより触媒劣化判別
に適した値に変換する、という基本的着想に基づき、以
下に記載されるような技術構成を採用することにより、
上記目的を達成するものである。すなわち、本発明に係
る、内燃機関の触媒劣化判別装置は、内燃機関の排気通
路に設けられた排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気
ガス中の酸素濃度にほぼ比例する出力特性を有する空燃
比センサと、少なくとも前記空燃比センサの出力に基づ
いて機関空燃比が目標空燃比となるようにフィードバッ
ク制御する空燃比フィードバック制御手段と、前記排気
浄化触媒の下流側に設けられたO2 センサと、前記空燃
比センサの出力の目標値からの変位と前記O2 センサの
出力の目標値からの変位との対応関係に基づいて、前記
空燃比センサの出力に対する重み付け演算をすべく、前
記空燃比センサの出力を軌跡長演算用出力に変換する空
燃比センサ出力変換手段と、前記空燃比フィードバック
制御手段による空燃比フィードバック制御の実行中の所
定期間内において、前記空燃比センサ出力変換手段によ
って算出された軌跡長演算用出力の軌跡長と前記O2
ンサの出力の軌跡長とに基づいて前記排気浄化触媒の劣
化を検出する触媒劣化検出手段と、を具備する。
【0018】また、本発明によれば、上記触媒劣化判別
装置は、機関吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段
をさらに具備し、前記空燃比センサ出力変換手段は、該
吸入空気量検出手段によって検出された機関吸入空気量
に応じた変換処理を行うものであることが好ましい。さ
らに、本発明によれば、前記触媒劣化検出手段は、前記
軌跡長演算用出力の軌跡長に応じて決定される判定基準
値と前記O2 センサの出力の軌跡長とを比較することに
より前記排気浄化触媒の劣化を検出するものであること
が好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について説明する。
【0020】図6は、本発明の一実施形態に係る触媒劣
化判別装置を備えた電子制御式内燃機関の全体概要図で
ある。エンジンの燃焼に必要な空気は、エアクリーナ2
でろ過され、スロットルボデー4を通ってサージタンク
(インテークマニホルド)6で各気筒の吸気管7に分配
される。なお、その吸入空気流量は、スロットルボデー
4に設けられたスロットル弁5により調節されるととも
に、エアフローメータ40により計測される。また、吸
入空気温度は、吸気温センサ43により検出される。さ
らに、吸気管圧力は、バキュームセンサ41によって検
出される。
【0021】また、スロットル弁5の開度は、スロット
ル開度センサ42により検出される。また、スロットル
弁5が全閉状態のときには、アイドルスイッチ52がオ
ンとなり、その出力であるスロットル全閉信号がアクテ
ィブとなる。また、スロットル弁5をバイパスするアイ
ドルアジャスト通路8には、アイドル時の空気流量を調
節するためのアイドル回転速度制御弁(ISCV)66
が設けられている。
【0022】一方、燃料タンク10に貯蔵された燃料
は、燃料ポンプ11によりくみ上げられ、燃料配管12
を経て燃料噴射弁60により吸気管7に噴射される。
【0023】吸気管7では、空気と燃料とが混合され、
その混合気は、吸気弁24を介してエンジン本体すなわ
ち気筒(シリンダ)20の燃焼室21に吸入される。燃
焼室21において、混合気は、ピストン23により圧縮
された後、点火されて爆発・燃焼し、動力を発生する。
そのような点火は、点火信号を受けたイグナイタ62
が、点火コイル63の1次電流の通電及び遮断を制御
し、その2次電流が、点火ディストリビュータ64を介
してスパークプラグ65に供給されることによりなされ
る。
【0024】なお、点火ディストリビュータ64には、
その軸が例えばクランク角(CA)に換算して720°
CAごとに基準位置検出用パルスを発生させる基準位置
検出センサ50、及び30°CAごとに位置検出用パル
スを発生させるクランク角センサ51が設けられてい
る。なお、実際の車速は、車速を表す出力パルスを発生
させる車速センサ53によって検出される。また、エン
ジン本体(気筒)20は、冷却水通路22に導かれた冷
却水により冷却され、その冷却水温度は、水温センサ4
4によって検出される。
【0025】燃焼した混合気は、排気ガスとして排気弁
26を介して排気マニホルド30に放出され、次いで排
気管34に導かれる。なお、排気管34には、排気ガス
中の酸素濃度に基づき空燃比をリニアに検出するA/F
センサ45が設けられている。さらにそれより下流の排
気系には、触媒コンバータ38が設けられており、その
触媒コンバータ38には、排気ガス中の未燃成分(H
C,CO)の酸化と窒素酸化物(NOx )の還元とを同
時に促進する三元触媒が収容されている。こうして触媒
コンバータ38において浄化された排気ガスが大気中に
排出される。
【0026】また、このエンジンは、A/Fセンサ45
による空燃比フィードバック制御の制御中心を変動させ
ることによりA/Fセンサ45の出力特性のばらつきを
補償するサブ空燃比フィードバック制御を実施するエン
ジンであり、触媒コンバータ38より下流の排気系に
は、O2 センサ46が設けられている。
【0027】エンジン電子制御ユニット(エンジンEC
U)70は、燃料噴射制御(空燃比制御)、点火時期制
御、アイドル回転速度制御などに加え、触媒劣化判別処
理を実行するマイクロコンピュータシステムであり、そ
のハードウェア構成は、図7のブロック図に示される。
リードオンリメモリ(ROM)73に格納されたプログ
ラム及び各種のマップに従って、中央処理装置(CP
U)71は、各種センサ及びスイッチからの信号をA/
D変換回路75又は入力インタフェース回路76を介し
て入力し、その入力信号に基づいて演算処理を実行し、
その演算結果に基づき駆動制御回路77a〜77dを介
して各種アクチュエータ用制御信号を出力する。ランダ
ムアクセスメモリ(RAM)74は、その演算・制御処
理過程における一時的なデータ記憶場所として使用され
る。また、バックアップRAM79は、バッテリ(図示
せず)に直接接続されることにより電力の供給を受け、
イグニションスイッチがオフの状態においても保持され
るべきデータ(例えば、各種の学習値)を格納するため
に使用される。また、これらのECU内の各構成要素
は、アドレスバス、データバス、及びコントロールバス
からなるシステムバス72によって接続されている。
【0028】以上のようなハードウェア構成を有する内
燃機関(エンジン)において実行されるECU70のエ
ンジン制御処理について、以下、説明する。
【0029】点火時期制御は、クランク角センサ51か
ら得られるエンジン回転速度及びその他のセンサからの
信号により、エンジンの状態を総合的に判定し、最適な
点火時期を決定し、駆動制御回路77bを介してイグナ
イタ62に点火信号を送るものである。
【0030】また、アイドル回転速度制御は、アイドル
スイッチ52からのスロットル全閉信号及び車速センサ
53からの車速信号によってアイドル状態を検出すると
ともに、水温センサ44からのエンジン冷却水温度等に
よって決められる目標回転速度と実際のエンジン回転速
度とを比較し、その差に応じて目標回転速度となるよう
に制御量を決定し、駆動制御回路77cを介してISC
V66を制御して空気量を調節することにより、最適な
アイドル回転速度を維持するものである。
【0031】以下では、空燃比制御(燃料噴射制御)及
び本発明に係る触媒劣化判別処理について詳細に説明す
べく、関連する処理ルーチンの手順を順次示す。
【0032】図8は、筒内空気量推定及び目標筒内燃料
量算出ルーチンの処理手順を示すフローチャートであ
る。本ルーチンは、所定のクランク角ごとに実行され
る。まず、本ルーチンの前回までの走行により得られて
いる筒内空気量MCi 及び目標筒内燃料量FCRi を更
新する。すなわち、第i(i=0,1,…,n−1)回
前のMCi 及びFCRi を、第“i+1”回前のMC
i+1 及びFCRi+1 とする(ステップ102)。これ
は、図9に示されるように、過去n回分の筒内空気量M
i 及び目標筒内燃料量FCRi のデータをRAM74
内に記憶し、今回新たにMC0 及びFCR0 を算出する
ためである。
【0033】次いで、バキュームセンサ41、クランク
角センサ51、及びスロットル開度センサ42からの出
力に基づいて、現在の吸気管圧力PM、エンジン回転速
度NE、及びスロットル開度TAを求める(ステップ1
04)。次いで、これらのPM、NE、及びTAのデー
タより、筒内に供給される空気量MC0 を推定する(ス
テップ106)。なお、一般に、筒内空気量は、吸気管
圧力PM及びエンジン回転速度NEから推定可能である
が、本実施例では、スロットル開度TAの値の変化より
過渡状態を検出し、過渡状態においても精密な空気量が
算出されるようにしている。
【0034】次いで、筒内空気量MC0 及び理論空燃比
AFTに基づき、 FCR0 ←MC0 /AFT なる演算を実行して、混合気をストイキとするために筒
内に供給されるべき目標燃料量FCR0 を算出する(ス
テップ108)。このようにして算出された筒内空気量
MC0 及び目標筒内燃料量FCR0 は、今回得られた最
新のデータとして、図9に示されるような形式でRAM
74内に記憶される。
【0035】図10は、メイン空燃比フィードバック制
御ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。こ
のルーチンは、所定のクランク角ごとに実行される。ま
ず、フィードバックを実行すべき条件が成立するか否か
を判定する(ステップ202)。例えば、冷却水温が所
定値以下の時、機関始動中、始動後増量中、暖機増量
中、A/Fセンサ45の出力信号変化がない時、燃料カ
ット中、等はフィードバック条件不成立となり、その他
の場合は条件成立となる。条件不成立のときには、フィ
ードバック制御による燃料補正量DFを0とし(ステッ
プ216)、本ルーチンを終了する。
【0036】フィードバック条件成立時には、本ルーチ
ンの前回までの走行により得られている燃料量差(実際
に筒内で燃焼せしめられた燃料量と目標筒内燃料量との
差)FDi を更新する。すなわち、第i(i=0,1,
…,m−1)回前のFDi を第“i+1”回前のFD
i+1 とする(ステップ204)。これは、過去m回分の
燃料量差FDi のデータをRAM74内に記憶し、今回
新たに燃料量差FD0 を算出するためである。
【0037】次いで、A/Fセンサ45の出力電圧値V
AFを検出する(ステップ206)。次いで、後述する
サブ空燃比フィードバック制御により算出されているA
/Fセンサ出力電圧補正量DVにより、 VAF←VAF+DV なる演算を実行して、A/Fセンサ出力電圧VAFを補
正する(ステップ208)。このような補正により、サ
ブ空燃比フィードバック制御において目標電圧に達する
まで、空燃比変動の中心が徐々にシフトしていくことと
なる。そして、このような補正後のVAFに基づき図2
の特性図を参照することにより、現在の空燃比ABFを
決定する(ステップ210)。なお、図2の特性図は、
マップ化されてROM73にあらかじめ格納されてい
る。
【0038】次に、筒内空気量推定及び目標筒内燃料量
算出ルーチンにより既に算出されている筒内空気量MC
n 及び目標筒内燃料量FCRn (図9参照)に基づき、 FD0 ←MCn /ABF−FCRn なる演算により、実際に筒内で燃焼せしめられた燃料量
と目標筒内燃料量との差を求める(ステップ212)。
なお、このようにn回前の筒内空気量MCn 及び目標筒
内燃料量FCRn を採用する理由は、現在A/Fセンサ
により検出されている空燃比と実際の燃焼との時間差を
考慮したためである。換言すれば、過去n回分の筒内空
気量MCi 及び目標筒内燃料量FCRi を記憶しておく
必要があるのは、そのような時間差のためである。
【0039】次いで、 DF←Kfp*FD0 +Kfs*ΣFDi なる演算により、比例・積分制御(PI制御)による燃
料補正量DFが決定される(ステップ214)。なお、
右辺第1項はPI制御の比例項であり、Kfpは比例項ゲ
インである。また、右辺第2項はPI制御の積分項であ
り、Kfsは積分項ゲインである。
【0040】図11は、サブ空燃比フィードバック制御
ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。この
ルーチンは、メイン空燃比フィードバック制御ルーチン
の場合よりも長い所定の時間周期で実行される。まず、
メイン空燃比フィードバックの場合と同様に、サブ空燃
比フィードバック制御を実行すべき条件が成立するか否
かを判定する(ステップ302)。条件不成立の場合に
は、A/Fセンサ出力電圧補正量DVを0に設定し(ス
テップ312)、本ルーチンを終了する。
【0041】フィードバック条件成立時には、本ルーチ
ンの前回までの走行により得られている電圧差(実際に
検出されたO2 センサ出力電圧と目標O2 センサ出力電
圧との差)VDi を更新する。すなわち、第i(i=
0,1,…,p−1)回前のVDi を第“i+1”回前
のVDi+1 とする(ステップ304)。これは、過去p
回分の電圧差VDi のデータをRAM74内に記憶し、
今回新たに電圧差VD0を算出するためである。
【0042】次いで、O2 センサ46の出力電圧VOS
を検出する(ステップ306)。次いで、そのVOS及
び目標O2 センサ出力電圧VOST(例えば0.5V)
に基づいて、 VD0 ←VOS−VOST なる演算を実行することにより、最新の電圧差VD0
求める(ステップ308)。
【0043】最後に、 DV←Kvp*VD0 +Kvs*ΣVDi なる演算により、PI制御によるA/Fセンサ出力電圧
補正量DVを決定する(ステップ310)。なお、Kvp
及びKvsは、それぞれ比例項及び積分項のゲインであ
る。こうして求められた補正量DVは、前述したよう
に、メイン空燃比フィードバック制御ルーチンにおい
て、A/Fセンサによるフィードバック制御の制御中心
電圧を変化させるために使用される。
【0044】図12は、燃料噴射制御ルーチンの処理手
順を示すフローチャートである。このルーチンは、所定
のクランク角ごとに実行される。最初に、前述した筒内
空気量推定及び目標筒内燃料量算出ルーチンにおいて算
出された目標筒内燃料量FCR0 、及びメイン空燃比フ
ィードバック制御ルーチンにおいて算出されたフィード
バック補正量DFに基づき、 FI←FCR0 *α+DF+β なる演算を実行して、燃料噴射量FIを決定する(ステ
ップ402)。なお、α及びβは、他の運転状態パラメ
ータによって定まる乗算補正係数及び加算補正量であ
る。例えば、αには、吸気温センサ43、水温センサ4
4等の各センサからの信号に基づく基本的な補正が含ま
れ、また、βには、燃料の壁面付着量(過渡運転状態に
おいて吸気管圧力の変化に伴い変化する)の変化に基づ
く補正が含まれている。最後に、求められた燃料噴射量
FIを燃料噴射弁60の駆動制御回路77aにセットす
る(ステップ404)。
【0045】さて、前述したように、触媒劣化判別処理
においては、所定のモニタ期間にわたる上流側A/Fセ
ンサ及び下流側O2 センサの出力電圧軌跡長に着目した
平均的処理を実施した場合、誤判定に至る可能性があ
る。そこで、本発明では、瞬時々々におけるばらつき要
因を検出し、補正するようにする。図13は、A/Fセ
ンサ出力電圧VAFの目標電圧(ストイキ相当電圧)V
AFT(例えば3.3V)からの変位ΔVAFと、O2
センサ出力電圧VOSの目標電圧(ストイキ相当電圧)
VOST(例えば0.5V)からの変位ΔVOSとの関
係を、劣化触媒の場合(実線)及び正常触媒の場合(破
線)について示す特性図である。図3を用いて先に説明
したように、|ΔVAF|がかなり小さい範囲では、正
常触媒の場合も劣化触媒の場合も、|ΔVOS|は、等
しく小さな値となる。一方、|ΔVAF|がかなり大き
な範囲では、いわゆるZ特性限界のため、正常触媒の場
合も劣化触媒の場合も、|ΔVOS|は、等しく一定の
値となる。
【0046】そこで、本発明では、正常触媒の場合と劣
化触媒の場合とでΔVOSに差が生ずるような範囲で主
として触媒劣化判別のためのVAF軌跡長演算がなされ
るようにしている。すなわち、図14に示されるよう
に、|ΔVAF|が極小又は極大の範囲を除いた範囲
(太線部分)で主としてVAFの軌跡長が積算されるよ
うにする。そのため、A/Fセンサ出力電圧VAFに対
して重み付けがなされるよう、図15に示されるように
VAFをVAFHに変換し、このVAFHを軌跡長演算
用出力電圧とする。なお、同図における破線は、変換さ
れない場合すなわち重み付けがなされない場合の生値を
表している。換言すれば、このような変換を施すことに
より、変換後A/Fセンサ出力電圧VAFHは、あるO
2 センサ出力電圧VOSに対応して一意的に定まる値と
なる。
【0047】図16及び図17は、そのような処理を具
体化した触媒劣化判別ルーチンの処理手順を示すフロー
チャートである。本ルーチンは、所定の時間周期で実行
される。まず、ステップ502では、劣化判定のための
モニタ条件が成立するか否かを判定し、モニタ条件不成
立の場合には本ルーチンを終了し、モニタ条件成立の場
合にはステップ504に進む。このモニタ条件は、例え
ば、A/Fセンサ45の出力に基づくメイン空燃比フィ
ードバック制御中であること、O2 センサ46の出力に
基づくサブ空燃比フィードバック制御中であること、機
関負荷が所定値以上であること等である。
【0048】ステップ504では、A/Fセンサ45の
出力電圧VAF及びO2 センサ46の出力電圧VOSを
検出する。次いで、ステップ506では、図15に示さ
れる如きマップを参照することにより、検出されたVA
Fを軌跡長演算用出力電圧VAFHに変換する。なお、
このマップは、あらかじめROM73に格納されてい
る。次いで、ステップ508では、VAFHの軌跡長L
VAFHを、 LVAFH←LVAFH+|VAFH−VAFHO| なる演算により更新する。次いで、ステップ510で
は、VOSの軌跡長LVOSを、 LVOS←LVOS+|VOS−VOSO| なる演算により更新する。次いで、ステップ512で
は、次回の実行に備え、 VAFHO←VAFH VOSO←VOS とする。
【0049】次いで、ステップ514では、モニタ時間
を計測するためのカウンタCTIMEをインクリメント
し、ステップ516では、そのカウンタの値が所定値C
0 を超えたか否かを判定する。CTIME>C0 のとき
にはステップ518に進み、CTIME≦C0 のときに
は本ルーチンを終了する。ステップ518では、LVA
FHの値に基づいて図18に示される如きマップを参照
することにより、LVAFHの値に応じた劣化判定基準
値Lref を決定する。なお、このマップは、あらかじめ
ROM73に格納されている。同図に示されるように、
このLref は、LVAFHが大きいほど、それに応じて
大きくなるような基準値である。
【0050】次いで、ステップ520では、O2 センサ
出力軌跡長LVOSがその劣化判定基準値Lref 以上か
否かを判定する。LVOS≧Lref のときには、触媒劣
化ありとみなし、所定のアラームフラグALMCCを1
にするとともに(ステップ522)、アラームランプ6
8(図6参照)を点灯する(ステップ524)。LVO
S<Lref のときには、触媒劣化なしとみなし、アラー
ムフラグALMCCを0とする(ステップ526)。ア
ラームフラグALMCCは、修理点検時に収集されるこ
とができるように、バックアップRAM79に格納され
る(ステップ528)。最後のステップ530では、次
回の触媒劣化判別に備え、CTIME,LVAFH,L
VOSがクリアされる。
【0051】次に、以上の第1の実施形態を改良した第
2の実施形態について説明する。第1の実施形態におけ
るA/Fセンサ出力電圧変換用マップ(図15)は、図
13に示されるような、ΔVAFに対するΔVOSの関
係から求められたものである。しかし、その関係は、機
関吸入空気量QA(例えば、体積流量として与えられる
もの)に依存して変化する。図19は、劣化触媒の場合
においてΔVAFに対するΔVOSの関係が吸入空気量
QAに応じて変化する様子を示し、また、図20は、正
常触媒の場合においてΔVAFに対するΔVOSの関係
が吸入空気量QAに応じて変化する様子を示している。
そこで、第2の実施形態においては、いくつかの吸入空
気量ごとに図15のA/Fセンサ出力電圧変換用マップ
を用意しておき、そのときの吸入空気量QAに応じた最
適な軌跡長演算用出力電圧VAFHを求めるようにして
いる。
【0052】図21及び図22は、第2の実施形態に係
る触媒劣化判別ルーチンの処理手順を示すフローチャー
トである。第1の実施形態に係る触媒劣化判別ルーチン
(図16及び図17)との相違点のみ説明すると、ステ
ップ604及び606のみが相違する。すなわち、ステ
ップ604では、A/Fセンサ45の出力電圧VAF及
びO2 センサ46の出力電圧VOSを検出する他に、エ
アフローメータ40の出力に基づき吸入空気量QA(体
積流量)を検出する。そして、ステップ606では、吸
入空気量ごとに用意された図15のマップに基づく補間
計算を行うことにより、VAFをそのときの吸入空気量
QAに応じた軌跡長演算用出力電圧VAFHに変換す
る。その他のステップは、第1の実施形態のものと同一
である。
【0053】以上、本発明の実施形態について述べてき
たが、もちろん本発明はこれに限定されるものではな
く、様々な実施形態を案出することは当業者にとって容
易なことであろう。例えば、上記実施形態は、O2 セン
サ出力軌跡長LVOSをA/Fセンサ出力VAFの変換
値VAFHの軌跡長LVAFHから決定される判定基準
値と比較して判定するものであるが、LVOSとLVA
FHとの比LVOS/LVAFHを判定基準値と比較す
ることでも触媒劣化判別を行うことが可能である。この
場合の判定基準値としては、従来通り、VAFの軌跡長
LVAFに基づき算出されるものとすることが好まし
い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
触媒上流側に設けられたA/Fセンサの出力に基づいて
空燃比フィードバック制御を行う内燃機関において、A
/Fセンサの出力及び触媒下流側O2 センサの出力に基
づく触媒劣化判別を、空燃比変動に起因する誤判定をす
ることなく精度よく実行する触媒劣化判別装置が提供さ
れる。すなわち、本発明は、排気ガス浄化性能の向上を
図り、大気汚染防止に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】空燃比とO2 センサ出力電圧との関係を示す特
性図である。
【図2】空燃比とA/Fセンサ出力電圧との関係を示す
特性図である。
【図3】触媒入りガスの空燃比変動(触媒上流側A/F
センサの出力電圧VAF)が極小、小、中、大、及び極
大のときに、触媒下流側O2 センサの出力電圧VOSが
どのように変化するかを、触媒が正常の場合及び異常の
場合について示す図である。
【図4】所定のモニタ期間において突発的な空燃比変動
が生じた場合における(A)A/Fセンサ出力電圧VA
F及び(B)O2 センサ出力電圧VOSの波形を示すタ
イムチャートである。
【図5】所定のモニタ期間において空燃比変動の大きな
走行状態から定常走行状態に移行した場合における
(A)A/Fセンサ出力電圧VAF及び(B)O2 セン
サ出力電圧VOSの波形を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る触媒劣化判別装置を
備えた電子制御式内燃機関の全体概要図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るエンジンECUのハ
ードウェア構成を示すブロック図である。
【図8】筒内空気量推定及び目標筒内燃料量算出ルーチ
ンの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】推定された筒内空気量及び算出された目標筒内
燃料量の記憶状態を説明するための図である。
【図10】メイン空燃比フィードバック制御ルーチンの
処理手順を示すフローチャートである。
【図11】サブ空燃比フィードバック制御ルーチンの処
理手順を示すフローチャートである。
【図12】燃料噴射制御ルーチンの処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図13】A/Fセンサ出力電圧VAFの目標電圧VA
FTからの変位の絶対値|ΔVAF|と、O2 センサ出
力電圧VOSの目標電圧VOSTからの変位の絶対値|
ΔVOS|との関係を、劣化触媒の場合(実線)及び正
常触媒の場合(破線)について示す特性図である。
【図14】A/Fセンサ出力電圧VAFの軌跡長を積算
する範囲を説明するための図である。
【図15】A/Fセンサ出力電圧VAFを軌跡長演算用
出力電圧VAFHに変換するためのマップを示す図であ
る。
【図16】第1の実施形態に係る触媒劣化判別ルーチン
の処理手順を示すフローチャート(1/2)である。
【図17】第1の実施形態に係る触媒劣化判別ルーチン
の処理手順を示すフローチャート(2/2)である。
【図18】VAFHの軌跡長LVAFHに応じてO2
ンサ出力電圧軌跡長LVOSに関する劣化判定基準値L
ref を決定するためのマップを示す図である。
【図19】劣化触媒の場合において|ΔVAF|に対す
る|ΔVOS|の関係が吸入空気量QAに応じて変化す
る様子を示す図である。
【図20】正常触媒の場合において|ΔVAF|に対す
る|ΔVOS|の関係が吸入空気量QAに応じて変化す
る様子を示す図である。
【図21】第2の実施形態に係る触媒劣化判別ルーチン
の処理手順を示すフローチャート(1/2)である。
【図22】第2の実施形態に係る触媒劣化判別ルーチン
の処理手順を示すフローチャート(2/2)である。
【符号の説明】
2…エアクリーナ 4…スロットルボデー 5…スロットル弁 6…サージタンク(インテークマニホルド) 7…吸気管 8…アイドルアジャスト通路 10…燃料タンク 11…燃料ポンプ 12…燃料配管 20…エンジン本体(気筒) 21…燃焼室 22…冷却水通路 23…ピストン 24…吸気弁 26…排気弁 30…排気マニホルド 34…排気管 38…触媒コンバータ 40…エアフローメータ 41…バキュームセンサ 42…スロットル開度センサ 43…吸気温センサ 44…水温センサ 45…A/Fセンサ 46…O2 センサ 50…基準位置検出センサ 51…クランク角センサ 52…アイドルスイッチ 53…車速センサ 60…燃料噴射弁 62…イグナイタ 63…点火コイル 64…点火ディストリビュータ 65…スパークプラグ 66…アイドル回転速度制御弁(ISCV) 68…アラームランプ 70…エンジンECU 71…CPU 72…システムバス 73…ROM 74…RAM 75…A/D変換回路 76…入力インタフェース回路 77a,77b,77c,77d…駆動制御回路 79…バックアップRAM

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
    化触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の酸素濃度にほ
    ぼ比例する出力特性を有する空燃比センサと、 少なくとも前記空燃比センサの出力に基づいて機関空燃
    比が目標空燃比となるようにフィードバック制御する空
    燃比フィードバック制御手段と、 前記排気浄化触媒の下流側に設けられたO2 センサと、 前記空燃比センサの出力の目標値からの変位と前記O2
    センサの出力の目標値からの変位との対応関係に基づい
    て、前記空燃比センサの出力に対する重み付け演算をす
    べく、前記空燃比センサの出力を軌跡長演算用出力に変
    換する空燃比センサ出力変換手段と、 前記空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィー
    ドバック制御の実行中の所定期間内において、前記空燃
    比センサ出力変換手段によって算出された軌跡長演算用
    出力の軌跡長と前記O2 センサの出力の軌跡長とに基づ
    いて前記排気浄化触媒の劣化を検出する触媒劣化検出手
    段と、 を具備する、内燃機関の触媒劣化判別装置。
  2. 【請求項2】 機関吸入空気量を検出する吸入空気量検
    出手段をさらに具備し、前記空燃比センサ出力変換手段
    は、該吸入空気量検出手段によって検出された機関吸入
    空気量に応じた変換処理を行うものである、請求項1に
    記載の内燃機関の触媒劣化判別装置。
  3. 【請求項3】 前記触媒劣化検出手段は、前記軌跡長演
    算用出力の軌跡長に応じて決定される判定基準値と前記
    2 センサの出力の軌跡長とを比較することにより前記
    排気浄化触媒の劣化を検出するものである、請求項1に
    記載の内燃機関の触媒劣化判別装置。
JP8060933A 1996-03-18 1996-03-18 内燃機関の触媒劣化判別装置 Pending JPH09250334A (ja)

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JP8060933A JPH09250334A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 内燃機関の触媒劣化判別装置
US08/815,704 US5887421A (en) 1996-03-18 1997-03-12 Apparatus for detecting the deterioration of a three-way catalytic converter for an internal combustion engine
EP97104534A EP0796985B1 (en) 1996-03-18 1997-03-17 An apparatus for detecting the deterioration of a three-way catalytic converter for an internal combustion engine
DE69713649T DE69713649T2 (de) 1996-03-18 1997-03-17 Vorrichtung zum Feststellen der Verschlechterung eines Dreiwegkatalysators für eine Brennkraftmaschine

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021102944A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 トヨタ自動車株式会社 触媒劣化検出装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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