JPH09236087A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

密閉型圧縮機

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Publication number
JPH09236087A
JPH09236087A JP4258496A JP4258496A JPH09236087A JP H09236087 A JPH09236087 A JP H09236087A JP 4258496 A JP4258496 A JP 4258496A JP 4258496 A JP4258496 A JP 4258496A JP H09236087 A JPH09236087 A JP H09236087A
Authority
JP
Japan
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oil
piston
cylinder
operating frequency
spring
Prior art date
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Pending
Application number
JP4258496A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironari Akashi
浩業 明石
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
Priority to JP4258496A priority Critical patent/JPH09236087A/ja
Publication of JPH09236087A publication Critical patent/JPH09236087A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密閉型圧縮機の給油に関し、運転条件によら
ず安定した給油を確保し、摺動部の摩耗を防ぎ、信頼性
の高い密閉型圧縮機とする。 【解決手段】 下端がオイルに浸かり、上端に偏心部1
7を有するクランク軸16と、クランク軸16内を通
り、クランク軸16の下端に開口する給油通路18と、
一端が偏心部17の上端に開口し、他端が給油通路18
に連通し、クランク軸16の軸心線に対して傾斜した軸
心を持つ偏心部給油孔19と、偏心部給油孔19に挿入
されたコイルスプリング20とから構成されているの
で、広範囲の運転周波数に亘って摺動部の潤滑不良を防
止し、高い信頼性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍冷蔵装置等に
使用される密閉型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷凍冷蔵装置等に使用される密閉型圧縮
機は密閉容器内に電動圧縮要素が収納されており、密閉
容器内のメンテナンスや修理ができないため、信頼性の
高いものが強く望まれている。特に、摺動部においては
潤滑不良を起こすことなく、長期に亘り安定した高い信
頼性を維持し続けなくてはならない。
【0003】そのため、潤滑不良を低減するためにオイ
ルを摺動部へ送り信頼性を高める方法が従来から提案さ
れている。このピストン、コネクティングロッド等の摺
動部へのオイルの供給方法としては、例えば実公昭47
−14292号公報や実開昭52−92414号公報に
示されているような密閉型圧縮機がある。
【0004】以下、図面を参照しながら、上述した従来
の密閉型圧縮機の一例について説明する。
【0005】図5は従来の密閉型圧縮機を示す断面図で
ある。図5において、1は密閉容器、2はオイルで密閉
容器1内の底部に貯溜されている。3は電動機、4は下
端がオイル2に浸かり、電動機3により回転運動するク
ランク軸で、5はクランク軸4内を通り、クランク軸4
の上端部と下端部を連通する給油通路である。6はクラ
ンク軸4を軸支する軸受け、7はクランク軸4上部に設
けられた偏心部である。
【0006】8は給油通路の上端に垂直に挿入固定され
た散油管、9はコネクティングロッド、10はコネクテ
ィングロッド9の一端に設けられ、偏心部7が挿入され
た大端穴部、11はコネクテイングロッド9の他端に設
けられた小端穴部である。
【0007】12は連結部、13はシリンダー、14は
シリンダー13内に摺動自在に挿入され、連結部12に
よりコネクティングロッド9と一体となったピストン
で、15は圧縮された冷媒ガスを密閉容器1外へ導く吐
出管である。
【0008】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。クランク軸4が回転す
ることにより給油通路5内でオイル2に油圧が発生し、
オイル2は給油通路5内を上昇する。吸い上げられたオ
イル2は軸受け6や偏心部7の潤滑を行うと共に、偏心
部に挿入された散油管から吹き出し、遠心力によっ円周
方向に飛ばされる。
【0009】飛ばされたオイル2の一部はピストン1
4、シリンダー13、連結部12、コネクティングロッ
ド9の小端穴部11に振りかけられ、それらの摺動部の
潤滑、冷却を行う。また、飛ばされた他のオイルは吐出
管15や密閉容器1に振りかけられる。密閉容器1の内
壁面に飛着したオイル2は、密閉容器1を介して外部と
熱交換を行い冷却される。
【0010】以上のように散油管から吹き出すオイル2
が効率よくピストン14や連結部12等にはねかけられ
るように散油管8の先端の高さや偏心半径が調整されて
いる。これらの作用により、摺動部の摩耗や焼き付きを
防ぎ、高信頼性を確保している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、運転周波数が50Hzと60Hzのように
2段階に変化する場合や、インバーター運転のように広
範囲の周波数に亘って運転する場合は、散油管8から吹
き出したオイル2はピストン14、連結部12等の給
油、冷却を必要とする部分に効率よく当たらなくなる。
【0012】例えば、運転周波数が低くなると散油管8
から飛ばされるオイル2の速度は小さくなり、オイル2
は遠くまで飛ばずピストン14等の給油、冷却したい部
分より下に当たってしまう。また、運転周波数が高くな
ると散油管8から飛ばされるオイル2の速度は大きくな
り、オイル2は遠くまで飛び過ぎて給油、冷却したい部
分より上に当たってしまう。
【0013】これによって、ピストン14、連結部12
等の給油、冷却が不足し、摺動部に悪影響を与え潤滑不
良を起こし、信頼性が低下するといった問題を起こす可
能性があった。
【0014】本発明は従来の課題を解決するもので、運
転周波数が変化した場合でも散油管から飛ばされたオイ
ルがピストン、連結部等の潤滑、冷却を必要とする部分
に常に効率よく当たるようにして、運転周波数によら
ず、摺動部の潤滑不良を防止し、信頼性の高い密閉型圧
縮機を提供することを目的とする。
【0015】また、上記従来の構成では、オイル2の温
度が変化して粘度が変化する場合においても、散油管8
から吹き出したオイル2はピストン14、連結部12等
の給油、冷却を必要とする部分に効率よく当たらなくな
る。
【0016】例えば、オイルの温度が低下し粘度が高く
なると給油通路5内を上昇するオイル2の速度が小さく
なり、オイル2は遠くまで飛ばずピストン14等の、冷
却したい部分より下に当たってしまう。また、逆にオイ
ル2の温度が上昇し粘度が低くなると、オイル2は遠く
まで飛びすぎて給油、冷却したい部分より上に当たって
しまう。
【0017】これによって、ピストン14、連結部12
等の給油、冷却が不足し、摺動部に悪影響を与え潤滑不
良を起こし、信頼性が低下するといった問題を起こす可
能性があった。
【0018】本発明は従来の課題を解決するもので、オ
イルの粘度が変化した場合でも散油管から飛ばされたオ
イルがピストン、連結部等の潤滑、冷却を必要とする部
分に常に効率よく当たるようにして、オイルの粘度に関
係なく、摺動部の潤滑不良を防止し、信頼性の高い密閉
型圧縮機を提供することを目的とする。
【0019】また、上記従来の構成では、密閉型圧縮機
が起動してからオイル2が給油通路5内を上昇し、散油
管8から飛ばされ、ピストン14、連結部12等に供給
されるまでに時間的な遅れがあった。
【0020】これによって、起動時にピストン14、連
結部12等の給油、冷却が不足し、摺動部に悪影響を与
え潤滑不良を起こし、信頼性が低下するといった問題を
起こす可能性があった。
【0021】本発明は従来の課題を解決するもので、密
閉型圧縮機の起動後すぐにオイルがピストン、連結部等
に供給されるようにして、摺動部の潤滑不良を防止し、
信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することを目的とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の密閉型圧縮機は、クランク軸上端の偏心部に前
記クランク軸の軸心線に対して傾斜した軸心を持つ偏心
部給油孔を設け、前記偏心部給油孔にコイルスプリング
をその下部を挿入して装着したものである。
【0023】これにより、運転周波数が低いときはスプ
リングに働く遠心力は小さいため、スプリングの伸びが
ほとんど無くその隙間は小さく、オイルはほとんどがス
プリングの上面から飛び出してピストン、連結部等にふ
りかけられる。そして、運転周波数が高くなるほどスプ
リングに働く遠心力は大きくなるため、スプリングの伸
びが大きくなってその隙間が大きくなり、オイルは各隙
間から飛び出すと共により低い位置の隙間から多く飛び
出すようになる。
【0024】この作用により、運転周波数が高くなるほ
どオイルがスプリングから飛び出し始める位置は低くな
る。それが周波数の上昇による飛ばされるオイルの速度
の上昇と相殺されて、インバーター運転のように広範囲
の運転周波数においても、常にピストン等の給油の必要
な摺動部の同じ位置に効果的にオイルをはねかけること
ができる。更に、運転周波数が高くなるほど圧縮による
発熱量が大きくなりピストン等の温度が上昇するが、オ
イルが飛び出す幅が広くなってピストン、シリンダー等
の広い範囲にオイルがふりかけられ冷却効果が大きくな
る。
【0025】従って、広範囲の運転周波数に亘って摺動
部の潤滑不良を防止し、高い信頼性が得られる。
【0026】また、本発明はクランク軸上端の偏心部上
端に遠心力によりオイルを円周方向に飛ばす散油手段を
設けるとともに、ピストンの後端開口部下側にクランク
軸と、シリンダーと前記シリンダー内に挿入され、中空
部の下側内面が外方向に低く傾斜した傾斜部を設けたも
のである。
【0027】これにより、運転周波数やオイル粘度が変
化し連結部にオイルが直接はねかけられなくなっても、
シリンダー付近に飛んだオイルは直接あるいは間接的に
シリンダー内の下部に流れ、ピストンが上死点から下死
点へ動くときに、シリンダー内の下部にあるオイルをピ
ストンがすくい上げて連結部の摺動部に確実に給油でき
る。また、運転周波数やオイル粘度によらず、ピストン
がオイルをすくい上げることにより、常にコネクティン
グロッド小端部、連結部、ピストンを確実に冷却するこ
とができる。
【0028】従って、運転周波数やオイル粘度が変化し
た場合でも、常に摺動部の潤滑不良を防止し、高い信頼
性が得られる。
【0029】また、本発明はシリンダー底壁にオイルを
溜めるせきを設けたものである。これにより、運転中は
シリンダー内の下部にオイルが溜まりやすい。そして運
転周波数やオイル粘度が変化し連結部にオイルが直接は
ねかけられなくなっても、シリンダー付近に飛んだオイ
ルは直接あるいは間接的にシリンダー内の下部に溜ま
り、ピストンが上死点から下死点へ動くときに、シリン
ダー内の下部に溜まったオイルをピストンがすくい上げ
て連結部の摺動部に確実に給油できる。また、運転周波
数やオイル粘度によらず、ピストンがオイルをすくい上
げることにより、常にコネクティングロッド小端部、連
結部ピストンを確実に冷却することができる。
【0030】更に、運転停止時にはせきがあるために、
コネクティングロッドやシリンダー上部から流れ落ちた
オイルがシリンダー内の下部に溜まり、起動と同時にオ
イルをピストンがすくい上げて連結部の摺動部に給油す
ると共に、コネクティングロッド小端部、連結部、ピス
トンを冷却することができる。
【0031】従って、運転周波数やオイル粘度が変化し
た場合に加えて、起動時においても常に摺動部の潤滑不
良を防止し、高い信頼性が得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、内底部にオイルを貯溜した密閉容器に電動要素とシ
リンダーおよびシリンダー内を往復摺動するピストン等
からなる圧縮要素と、上端に前記ピストンに往復運動を
伝達すつ偏心部を有し、下端部を前記オイル中に浸漬し
たクランク軸とを備え、このクランク軸に下端部を前記
オイル中に開口する給油通路を設けるとともに前記偏心
部に、前記給油通路に連通し且つ偏心部上端に開口する
偏心部給油孔を前記クランク軸軸心に対して傾斜させて
設け、この偏心部給油孔にコイルスプリングをその下部
を挿入して装着しているので、運転周波数が低いときは
スプリングに働く遠心力は小さいため、スプリングの伸
びがほとんど無くその隙間は小さく、オイルはほとんど
がスプリングの上面から飛び出してピストン等にふりか
けられる。そして、運転周波数が高くなるほどスプリン
グに働く遠心力は大きくなるため、スプリングの伸びが
大きくなってその隙間が大きくなり、オイルは各隙間か
ら飛び出すと共により低い位置の隙間から多く飛び出す
ようになる。
【0033】この作用により、運転周波数が高くなるほ
どオイルがスプリングから飛び出し始める位置は低くな
る。それが周波数の上昇による飛ばされるオイルの速度
の上昇と相殺されて、インバーター運転のように広範囲
の運転周波数においても、常にピストン等の給油の必要
な摺動部の同じ位置に効果的にオイルをはねかけること
ができる。更に、運転周波数が高くなるほど圧縮による
発熱量が大きくなりピストン等の温度が上昇するが、オ
イルが飛び出す幅が広くなってピストン、シリンダー等
の広い範囲にオイルがふりかけられ冷却効果が大きくな
る。
【0034】従って、広範囲の運転周波数に亘って摺動
部の潤滑不良を防止し、高い信頼性が得られる。
【0035】請求項2に記載の発明は、内底部にオイル
を貯溜した密閉容器に、電動要素とシリンダーおよびシ
リンダー内を往復摺動するピストン等からなる圧縮要素
と、上端に前記ピストンに往復運動を伝達する偏心部を
有し、下端部を前記オイル中に浸漬したクランク軸とを
備え、前記偏心部の上端に遠心力によりオイルを円周方
向に飛ばす散油手段を設けるとともに、前記ピストンの
後端開口部下側に外方向に低く傾斜する傾斜部を設けた
ものであるから、運転周波数やオイル粘度が変化し連結
部にオイルが直接はねかけられなくなっても、シリンダ
ー付近に飛んだオイルは直接あるいは間接的にシリンダ
ー内の下部に流れ、ピストンが上死点から下死点へ動く
ときに、シリンダー内の下部にあるオイルをピストンの
傾斜部がすくい上げて連結部の摺動部に確実に給油でき
る。また、運転周波数やオイル粘度によらず、ピストン
がオイルをすくい上げることにより、常にコネクティン
グロッド小端部、連結部、ピストンを確実に冷却するこ
とができる。
【0036】従って、運転周波数やオイル粘度が変化し
た場合でも、常に摺動部の潤滑不良を防止し、高い信頼
性が得られる。
【0037】請求項3に記載の発明は、圧縮要素のシリ
ンダー底壁にピストンの下死点よりも反上死点側に位置
してオイルを溜めるせきを設けたものであるから、運転
中はシリンダー内の下部にオイルが溜まりやすい。そし
て運転周波数やオイル粘度が変化し連結部にオイルが直
接はねかれられなくなっても、シリンダー付近に飛んだ
オイルは直接あるいは間接的にシリンダー内の下部に溜
まり、ピストンが上死点から下死点へ動くときに、シリ
ンダー内の下部に溜まったオイルをピストンがすくい上
げて連結部の摺動部に確実に給油できる。また、運転周
波数やオイル粘度によらず、ピストンがオイルをすく上
げることにより、常にコネクティングロッド小端部、連
結部、ピストンを確実に冷却することができる。
【0038】更に、運転停止時にはコネクティングロッ
ドやシリンダー上部から流れ落ちたオイルがシリンダー
内の下部に溜まり、起動と同時にオイルをピストンがす
くい上げて連結部の摺動部に給油すると共に、コネクテ
ィングロッド小端部、連結部、ピストンを冷却すること
ができる。
【0039】従って、運転周波数やオイル粘度が変化し
た場合に加えて、起動時においても常に摺動部の潤滑不
良を防止し、高い信頼性が得られる。
【0040】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図4を用いて説明する。尚、従来例と同一構成につ
いては、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0041】(実施の形態1)図1は、本発明の請求項
1に記載の密閉型圧縮機の低運転周波数時のクランク軸
要部断面図である。図2は、本発明の請求項1に記載の
密閉型圧縮機の高運転周波数時のクランク軸要部断面図
である。
【0042】図1、図2において、16は上端に偏心部
17を有するクランク軸であり、18はクランク軸16
内を通り、クランク軸16の下端に開口する給油通路で
あり、19は一端が偏心部17の上端に開口し、他端が
給油通路18に連通し、クランク軸16の軸心線に対し
て傾斜した軸心を持つ偏心部給油孔である。
【0043】20は偏心部給油孔19に下部を挿入され
たスプリングであり、21はスプリング20の偏心部給
油孔19に挿入された部分に固定されたスプリングガイ
ドである。
【0044】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。運転周波数が低いとき
はスプリング20に働く遠心力は小さいため、図1に示
すようにスプリング20の伸びがほとんど無くその隙間
は小さく、オイル2はほとんどがスプリング20の上面
から飛び出してピストン14、連結部12等にふりかけ
られる。そして、運転周波数が高くなるとスプリング2
0に働く遠心力は大きくなるため、図2に示すようにス
プリング20はスプリングガイド21に沿って伸びる。
その伸びは運転周波数が高くなるほど大きくなってその
隙間が大きくなり、オイル2は各隙間から飛び出すと共
により低い位置の隙間から多く飛び出すようになる。
【0045】この作用により、運転周波数が高くなるほ
どオイル2がスプリング20から飛び出し始める位置は
低くなる。それが周波数の上昇による飛ばされるオイル
2の速度の上昇と相殺されて、インバーター運転のよう
に広範囲の運転周波数においても、常にピストン14等
の給油の必要な摺動部の同じ位置に効果的にオイル2を
はねかけることができる。
【0046】更に、運転周波数が高くなるほど圧縮によ
る発熱量が大きくなりピストン14等の温度が上昇する
が、オイル2がスプリング20から飛び出す上下方向の
幅が広くなってピストン14、シリンダー13等の広い
範囲にオイル2がふりかけられ冷却効果が大きくなる。
【0047】従って、広範囲の運転周波数に亘って、摺
動部の潤滑不良を防止し、高い信頼性が得られる。
【0048】(実施の形態2)図3は、本発明の請求項
2に記載の密閉型圧縮機の要部断面図である。
【0049】図3において、22はシリンダーであり、
23はシリンダー22内に挿入されたピストンで、後端
開口部24の下側内面にシリンダー22の軸心に対して
外方向に低く傾斜した傾斜部24′を有する。
【0050】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。運転周波数やオイル2
の粘度が変化し連結部12にオイル2が直接はねかけら
れなくなっても、シリンダー22付近に飛んだオイル2
は直接あるいは間接的にシリンダー22下部にあるオイ
ル2をピストン23の後端開口部24の下側の傾斜部2
4がすくい上げて連結部12の摺動部に確実に給油でき
る。
【0051】また、運転周波数やオイル2の粘度によら
ず、ピストン23がオイル2をすくい上げることによ
り、常にコネクティングロッド9の小端穴部11、連結
部12、ピストン23を確実に冷却することができる。
【0052】従って、運転周波数やオイル2の粘度が変
化した場合でも、常に摺動部の潤滑不良を防止し、高い
信頼性が得られる。
【0053】尚、本実施の形態ではコネクティングロッ
ド9とピストン23の連結部12はピストンピンのもの
を使用したが、連結部12がボールジョイント方法によ
る球座の場合でも同様の効果が得られる。
【0054】(実施の形態3)図4は、本発明の請求項
3に記載の密閉型圧縮機の要部断面図である。
【0055】図4において、23はシリンダー22内に
挿入されたピストンで後端開口部24の下側にシリンダ
ー22の軸心線に対して外方向に低く傾斜した傾斜部2
4′を有する。25はシリンダー22内面の最下点より
も上方に伸び、シリンダー22の底壁に設けられたせき
である。せき25はピストン23の下死点よりも外方、
つまり反上死点側に位置している。
【0056】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。密閉型圧縮機の運転中
において、せき25があるためシリンダー22下部には
オイル2が溜まりやすくなっている。そして運転周波数
やオイル2の粘度が変化し連結部12にオイル2が直接
はねかけられなくなっても、シリンダー22付近に飛ん
だオイル2は直接あるいは間接的にシリンダー22内の
下部に溜まり、ピストン23が上死点から下死点へ動く
ときに、シリンダー22下部に溜まったオイル2をピス
トン23の傾斜部24′がすくい上げて連結部12の摺
動部に確実に給油できる。
【0057】また、運転周波数やオイル2の粘度によら
ず、ピストン23がオイル2をすくい上げることによ
り、常にコネクティングロッド9の小端穴部11、連結
部12、ピストン23を確実に冷却することができる。
【0058】更に、運転停止時にはせき25があるた
め、コネクティングロッド9やシリンダー22上部から
流れ落ちたオイル2がシリンダー22内の下部に溜ま
り、起動と同時にピストン23の傾斜部24′がオイル
2をすくい上げて連結部12の摺動部に給油すると共
に、コネクティングロッド9の小端穴部11、連結部1
2、ピストン23を冷却することができる。
【0059】従って、運転周波数やオイル2の粘度が変
化した場合に加えて、起動時においても常に摺動部の潤
滑不良を防止し、高い信頼性が得られる。
【0060】尚、本実施の形態ではコネクティングロッ
ド9とピストン23の連結部12はピストンピンのもの
を使用したが、連結部12がボールジョイント方法によ
る球座の場合でも同様の効果が得られる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、偏
心部上端に傾斜したコイルスプリングを設けているの
で、運転周波数が高くなるほどオイルがスプリングから
飛び出し始める位置は低くなる。それが周波数の上昇に
よる飛ばされるオイルの速度の上昇と相殺されて、広範
囲の運転周波数において、常にピストン等の給油の必要
な摺動部の同じ位置に効果的にオイルをはねかけること
ができる。
【0062】更に、運転周波数が高くなるほど圧縮によ
る発熱量が大きくなりピストン等の温度が上昇するが、
オイルがスプリングから飛び出す上下方向の幅が広くな
ってピストン、シリンダー等の広い範囲にオイルがふり
かれられ冷却効果が大きくなる。
【0063】従って、広範囲の運転周波数に亘って摺動
部の潤滑不良を防止し、高い信頼性が得られる。
【0064】また、ピストンに傾斜部を設けているの
で、運転周波数やオイル粘度が変化し、連結部にオイル
が直接はねかけられなくなっても、シリンダー付近に飛
んだオイルは直接あるいは間接的にシリンダー内の下部
に流れ、ピストンが上死点から下死点へ動くときに、シ
リンダー内の下部にあるオイルをピストンの下側の傾斜
部がすくい上げて連結部の摺動部に確実に給油でき、常
にコネクティングロッドの小端穴部、連結部、ピストン
を確実に冷却することができる。
【0065】従って、運転周波数やオイル粘度が変化し
た場合でも、常に摺動部の潤滑不良を防止し、高い信頼
性が得られる。
【0066】また、本発明によればシリンダー底壁に設
けたせきにより運転周波数やオイル粘度が変化し、連結
部にオイルが直接はねかけられなくなっても、シリンダ
ー付近に飛んだオイルは直接あるいは間接的にシリンダ
ー内の下部に溜まり、ピストンが上死点から下死点へ動
くときに、シリンダー内の下部にあるオイルをピストン
の傾斜部がすくい上げて連結部の摺動部に確実に給油で
き、常にコネクティングロッドの小端穴部、連結部、ピ
ストンを確実に冷却することができる。
【0067】更に、運転停止時にはせきがあるため、オ
イルがシリンダー内の下部に溜まり、起動と同時にピス
トンの傾斜部がオイルをすくい上げて連結部の摺動部に
給油すると共に、コネクティングロッドの小端穴部、連
結部、ピストンを冷却することができる。
【0068】従って、運転周波数やオイル粘度が変化し
た場合に加えて、起動時においても常に摺動部の潤滑不
良を防止し、高い信頼性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による密閉型圧縮機の低
運転周波数時のクランク軸要部断面図
【図2】本発明の実施の形態1による密閉型圧縮機の高
運転周波数時のクランク軸要部断面図
【図3】本発明の実施の形態2による密閉型圧縮機の要
部断面図
【図4】本発明の実施の形態3による密閉型圧縮機の要
部断面図
【図5】従来の密閉型圧縮機の断面図
【符号の説明】
1 密閉容器 2 オイル 4 クランク軸 5 給油通路 6 軸受け 7 偏心部 9 コネクティングロッド 12 連結部 16 クランク軸 17 偏心部 18 給油通路 19 偏心部給油孔 20 コイルスプリング 22 シリンダー 23 ピストン 24 ピストン後端開口部 24′ 傾斜部 25 せき

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内底部にオイルを貯溜した密閉容器に、
    電動要素とシリンダーおよびシリンダー内を往復摺動す
    るピストン等からなる圧縮要素と、上端に前記ピストン
    に往復運動を伝達する偏心部を有し、下端部を前記オイ
    ル中に浸漬したクランク軸とを備え、このクランク軸に
    下端部を前記オイル中に開口する給油通路を設けるとと
    もに前記偏心部に、前記給油通路に連通し且つ偏心部上
    端に開口する偏心部給油孔を前記クランク軸軸心に対し
    て傾斜させて設け、この偏心部給油孔にコイルスプリン
    グをその下部を挿入して装着してなる密閉型圧縮機。
  2. 【請求項2】 内底部にオイルを貯溜した密閉容器に、
    電動要素とシリンダーおよびシリンダー内を往復摺動す
    るピストン等からなる圧縮要素と、上端に前記ピストン
    に往復運動を伝達する偏心部を有し、下端部を前記オイ
    ル中に浸漬したクランク軸とを備え、前記偏心部の上端
    に遠心力によりオイルを円周方向に飛ばす散油手段を設
    けるとともに、前記ピストンの後端開口部下側に外方向
    に低く傾斜する傾斜部を設けた密閉型圧縮機。
  3. 【請求項3】 圧縮要素のシリンダー底壁にピストンの
    下死点よりも反上死点側に位置してオイルを溜めるせき
    を設けた請求項2記載の密閉型圧縮機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100395950B1 (ko) * 2000-12-29 2003-08-27 주식회사 엘지이아이 밀폐형 압축기의 오일공급구조

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