JPH09235147A - 燃焼灰から安定な固化体を製造する方法 - Google Patents

燃焼灰から安定な固化体を製造する方法

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JPH09235147A
JPH09235147A JP7133196A JP7133196A JPH09235147A JP H09235147 A JPH09235147 A JP H09235147A JP 7133196 A JP7133196 A JP 7133196A JP 7133196 A JP7133196 A JP 7133196A JP H09235147 A JPH09235147 A JP H09235147A
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友昭 高田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 燃焼灰の水和反応性の変化に影響されず、高
品質で安定した固化体を製造する。 【解決手段】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
養生して固化体を製造する方法であって、季節や地域に
よって異なる雰囲気温度の変化に影響されず、混練物の
温度を適正範囲内とするために、混練水の温度を雰囲気
温度によって1〜80℃の範囲内で変化させて、混練物
の温度を25〜55℃の範囲に維持することを特徴とす
る燃焼灰から安定な固化体を製造する方法から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常圧流動床ボイラ
・加圧流動床ボイラ・噴流床ボイラ等からの燃焼灰(石
炭灰)、ごみ焼却炉からの燃焼灰、下水汚泥焼却炉から
の燃焼灰、パルプ工場等からの汚泥焼却による燃焼灰、
燃焼灰の溶融による飛灰等の燃焼灰を水と混練し、水蒸
気養生を行うことにより固化と有害物の安定な固定とを
行う燃焼灰から安定な固化体を製造する方法に関するも
のである。本発明の方法により製造された固化体を破砕
して粒状固化体とすることにより、この粒状固化体を、
建設資材、水産資材、SO2 、リン等の吸着材等の用途
に有効利用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、燃焼灰の大部分は、水で加湿処理
された後に廃棄処分されている。燃焼灰の利用方法とし
ては、石灰分及び石こう分の組成調整を行った後、混
練、成形、水蒸気処理を行って硬化体とする製造方法が
知られている(例えば特公昭64−1420号公報参
照)。また、石灰分及び石こう分の組成調整を行った
後、硫酸カリウム等の一価のカチオンの塩を添加し、混
練、成形、水蒸気処理を行って硬化体とする製造方法が
知られている(例えば特公昭64−1423号公報参
照)。また、脱硫スラッジとフライアッシュに石灰を混
入して得られるセメント質混合物を常温で固化させた
後、破砕して粒状体とする方法が知られている(例えば
特開平5−330867号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
季節や地域によって異なる雰囲気温度の変化による固化
体の強度や安定性が変化し、所定品質を満足させない場
合が生じる。また、炭種や燃焼条件等の変化によって異
なる燃焼灰のCaO/SiO2 モル比の変化や水和反応
性の変化によって、固化体の強度や安定性が変化し、所
定品質を満足させない場合が生じる。高品質で安定した
品質の固化体を得るためには、季節変化や地域による雰
囲気温度の変化、及び燃焼灰のCaO/SiO2 モル比
の変化や水和反応性の変化に追随できる管理方法又は調
整方法を開発することが望まれる。
【0004】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、季節や地域によって異なる雰囲気
温度の変化によらず、混練物の温度を適正範囲内に調節
して高品質で安定した品質の固化体を製造する方法を提
供することにある。また、本発明の他の目的は、炭種や
燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰のCaO/Si
2 モル比の変化、又は燃焼灰の反応性の変化によら
ず、混練物の温度を適正範囲内に調節して高品質で安定
した品質の固化体を製造する方法を提供することにあ
る。さらに、本発明の他の目的は、固化体の重金属溶出
特性が土壌環境基準を常に満足するようにした燃焼灰か
ら安定な固化体を製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の燃焼灰から安定な固化体を製造する方法
は、石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう源材を加え
てCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行った燃焼灰
に、水を加えながら粒状の混練物とするか、又は水を加
えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混練物としこ
の混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形体とし、つ
いで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を養生して固
化体を製造する方法であって、季節や地域によって異な
る雰囲気温度の変化に影響されず、混練物の温度を適正
範囲内とするために、混練水の温度を雰囲気温度によっ
て1〜80℃の範囲内で変化させて、混練物の温度を2
5〜55℃の範囲(40±15℃)に維持するように構
成される
【0006】混練物温度を40±15℃に管理すること
により、本発明の目的を達成することができる。すなわ
ち、冬場、寒冷地では温水又は熱水を用いることで、夏
場、温暖地では冷水又は氷水を用いることで混練物温度
を40±15℃とする。混練物温度が25℃未満では水
和反応が十分進まず、強度の発現、及び有害物の固定能
力が不十分となる。一方、混練物温度が55℃を越える
と急激な水和反応で固化体にクラックが発生し、十分な
強度と安定性の確保が難しくなる。混練水温度を1〜8
0℃の範囲、望ましくは10〜60℃の範囲において、
適切な温度に調節することにより、混練物温度を40±
15℃にすることができる。組成調整用の石灰源材とし
ては石灰石、消石灰、生石灰、高炉スラグ、セメント、
ドロマイト等が用いられ、シリカ源材としては粘土、シ
リカヒューム、ケイ砂、ケイ石、フライアッシュ等が用
いられ、石こう源材としてはII型無水石こう、半水石こ
う、2水石こう等が用いられる。また、混練水とは、燃
焼灰表面を均一に濡らし、安定化反応を進行させるため
に、撹拌機を有する装置を用いて燃焼灰を練るために加
えられる水のことを言う。
【0007】また、本発明の燃焼灰から安定な固化体を
製造する方法は、石灰源材、シリカ源材又は/及び石こ
う源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を
行った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とする
か、又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状
の混練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて
成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形
体を養生して固化体を製造する方法であって、炭種や燃
焼条件等の変化によって異なる燃焼灰CaO/SiO2
モル比の変化に影響されず、混練物の温度を適正範囲内
とするために、混練水の温度を燃焼灰のCaO/SiO
2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変化させて、混
練物の温度を25〜55℃の範囲に維持することを特徴
としている。燃焼灰のCaO/SiO2 モル比が大きく
なると、水和反応による発熱が大となり、混練物温度が
雰囲気温度によっては55℃を越える。その場合、冷水
又は氷水を用いることによって混練物の温度を40±1
5℃に管理することができ、高品質で安定した品質の固
化体を製造することができる。逆に、燃焼灰のCaO/
SiO2 モル比が小さくなると、水和反応による発熱が
小となり雰囲気温度によっては混練物温度が25℃未満
となる。この場合、温水又は熱水を用いることによって
混練物の温度を40±15℃に管理することができ、高
品質で安定した品質の固化体を製造することができる。
混練水温度を1〜80℃の範囲、望ましくは10〜60
℃の範囲において、適切な温度に調節することにより、
混練物温度を40±15℃にすることができる。
【0008】また、本発明の燃焼灰から安定な固化体を
製造する方法は、石灰源材、シリカ源材又は/及び石こ
う源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を
行った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とする
か、又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状
の混練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて
成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形
体を養生して固化体を製造する方法であって、炭種や燃
焼条件等の変化によって異なる燃焼灰の反応性の変化に
影響されず、粒状固化体の強度及び安定性を確保するた
めに、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によって、混練
水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭酸塩の少
なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%の範囲、
望ましくは0.1〜3重量%の範囲に調整することを特
徴としている。燃焼灰のCaO/SiO2 モル比が小さ
くなると燃焼灰成分の混練水への溶解速度が遅くなり、
高品質の固化体とならない。この場合、混練水に海水又
はKCl、NaCl、MgCl2 等の塩化物、K2 SO
4 、Na2 SO4 、MgSO4等の硫酸塩、炭酸塩を最
大5wt%までの範囲で添加することで、溶解が促進され
高品質の固化体となる。逆に、燃焼灰のCaO/SiO
2 モル比が大きくなるとCaOの水和反応が速くなりす
ぎて、高品質の固化体とならない。この場合、混練水に
海水、塩化物、硫酸塩又は/及び炭酸塩を最大5wt%ま
での範囲で添加することで、CaOの水和反応が制限さ
れ高品質の固化体となる。
【0009】さらに、本発明の方法は、上記の3つの方
法を組み合わせて、すなわち、石灰源材、シリカ源材又
は/及び石こう源材を加えてCaO量及びCaSO4
の組成調整を行った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混
練物とするか、又は水を加えながら粒状、塊状もしくは
スラリー状の混練物としこの混練物を型枠もしくは成形
機を用いて成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は
後者の成形体を養生して固化体を製造する方法であっ
て、混練水の温度を、雰囲気温度又は/及び燃焼灰のC
aO/SiO2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変
化させて、混練物の温度を25〜55℃の範囲に維持す
るとともに、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によっ
て、混練水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭
酸塩の少なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%
の範囲、望ましくは0.1〜3重量%の範囲に調整する
ことを特徴としている。
【0010】これらの方法において、養生した後の成形
体を破砕して粒状固化体とすることにより、建設資材、
水産資材、SO2 やリン等の吸着材等に有効に利用する
ことができる。また、これらの方法において、燃焼灰中
のCaO量が5〜30重量%、CaSO4 量が1〜20
重量となるように、燃焼時又は/及び燃焼部から排出さ
れた後に石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう源材を
加えて組成調整を行った燃焼灰に、水を加えながら粒状
の混練物とするか、又は水を加えながら粒状、塊状もし
くはスラリー状の混練物としこの混練物を型枠又は成形
機を用いて成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は
後者の成形体を10〜50℃の雰囲気で1〜24時間養
生し、さらに、50〜95℃の常圧水蒸気雰囲気で5〜
24時間養生することが好ましい。
【0011】
【実施例】燃焼灰A(加圧石炭焚流動層ボイラの燃焼
灰)、燃焼灰B(常圧石炭焚流動層ボイラの燃焼灰)、
燃焼灰C(微粉炭焚ボイラの燃焼灰)及び燃焼灰D(ご
みストーカ炉の燃焼灰)に、それぞれ生石灰及び2水石
こうを加えて組成調整した。組成調整後の灰の成分を表
1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】実施例1 雰囲気温度5℃において、灰A100部に50℃の温水
を45部添加し、5分間混練した後の混練物温度は35
℃であった。この混練物を低圧プレス成形機でブロック
状に成形した後、25℃、相対湿度90%の雰囲気下に
5時間養生し、さらに60℃、常圧飽和水蒸気下に15
時間養生を行い、破砕機を用いて40mm以下の粒状体と
した。この粒状体の圧壊強度は20kg(10mm粒子)
で、修正CBRは105%であった。また、環境庁告示
46号に基づいた溶出試験ではPb、Cd、As、Cr
6+、Seは901ppm 未満でT・Hgは0.0005pp
m 未満で、土壌環境基準値を満足していた。
【0014】実施例2 雰囲気温度35℃において、灰A100部に5℃の冷水
を45部添加し、5分間混練した後の混練物温度は40
℃であった。この混練物を低圧プレス成形機でブロック
状に成形した後、35℃相対湿度80%の雰囲気下に5
時間養生し、さらに60℃、常圧飽和水蒸気下に15時
間養生を行い、破砕機を用いて40mm以下の粒状体とし
た。この粒状体の圧壊強度は22kg(10mm粒子)で、
修正CBRは108%であった。また、環境庁告示46
号に基づいた溶出試験ではPb、Cd、As、Cr6+
Seは0.01ppm 未満で、T・Hgは0.0005pp
m 未満で、土壌環境基準値を満足していた。
【0015】実施例3 雰囲気温度35℃において、灰B100部にK2 SO4
を3部加えた25℃の水を45部添加し、5分間混練し
た後の混練物の温度は35℃であった。この混練物を実
施例2と同様の方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度
は18kg(10mm粒子)で、修正CBRは102%であ
った。また、溶出試験では、土壌環境基準値を満足して
いた。
【0016】実施例4 雰囲気温度20℃において、灰C100部に35℃の温
水を30部添加し、5分間混練した後の混練物温度は3
0℃であった。この混練物を実施例1と同様の方法で粒
状体とした。粒状体の圧壊強度は24kg(10mm粒子)
で、修正CBRは110%であった。また、溶出試験で
は土壌環境基準値を満足していた。
【0017】実施例5 雰囲気温度20℃において、灰D100部に40℃の温
水を50部添加し、5分間混練した後の混練物温度は3
5℃であった。この混練物を実施例1と同様の方法で粒
状体とした。粒状体の圧壊強度は11kg(10mm粒子)
で、修正CBRは88%であった。また溶出試験では土
壌環境基準値を満足していた。
【0018】比較例1 雰囲気温度5℃において、灰A100部に15℃の水を
45部添加し、5分間混練した後の混練物温度は15℃
であった。この混練物を実施例1と同様の方法で粒状体
とした。粒状体の圧壊強度は8kgで、修正CBRは70
%であった。また溶出試験でPbが0.02ppm 、Cr
6+が0.10ppm と土壌環境基準値を越えた。
【0019】比較例2 雰囲気温度35℃において、灰B100部に25℃の水
を45部添加し、5分間混練した後の混練物の温度は3
5℃であった(K2 SO4 は加えなかった)。この混練
物を実施例3と同じ方法で粒状体とした。粒状体の圧壊
強度は15kgで、修正CBRは95%であった。また溶
出試験でPbが0.02ppm 、Cr6+が0.07ppm と
土壌環境基準値を越えた。
【0020】比較例3 雰囲気温度35℃において、灰A100部に25℃の水
を50部添加し、5分間混練した後の混練物温度は60
℃であった。この混練物を実施例2と同様の方法で粒状
体とした。粒状体の圧壊強度は14kgで、修正CBRは
90%であった。また溶出試験でPbが0.02ppm 、
Cr6+が0.11ppm と土壌環境基準値を越えた。
【0021】実施例6 雰囲気温度5℃において、灰A100部に50℃の温水
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物の温
度は30℃であった。この粒状の混練物を25℃、相対
湿度90%の雰囲気下に5時間養生し、さらに60℃、
常圧飽和水蒸気下に15時間養生を行い、破砕機を用い
て、40mm以下の粒状体とした。この粒状体の圧壊強度
は17kg(10mm粒子)で、修正CBRは97%であっ
た。また環境庁告示46号に基づいた溶出試験ではP
b、Cd、As、Cr6+、Seは0.01ppm 未満で、
T・Hgは0.0005ppm 未満で、土壌環境基準値を
満足していた。
【0022】実施例7 雰囲気温度35℃において、灰A100部に5℃の冷水
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物の温
度は35℃であった。この粒状の混練物を35℃相対湿
度80%の雰囲気下に5時間養生し、さらに60℃、常
圧飽和水蒸気下に15時間養生を行い、破砕機を用いて
40mm以下の粒状体とした。この粒状体の圧壊強度は1
9kg(10mm粒子)で、修正CBRは100%であっ
た。また、環境庁告示46号に基づいた溶出試験ではP
b、Cd、As、Cr6+、Seは0.01ppm 未満で、
T・Hgは0.0005ppm 未満で、土壌環境基準値を
満足していた。
【0023】実施例8 雰囲気温度35℃において、灰B100部にK2 SO4
を3部加えた25℃の水を35部添加し、5分間混練し
た後の粒状の混練物の温度は30℃であった。この粒状
の混練物を実施例7と同様の方法で粒状体とした。粒状
体の圧壊強度は14kg(10mm粒子)で、修正CBRは
91%であった。また、溶出試験では土壌環境基準値を
満足していた。
【0024】実施例9 雰囲気温度20℃において、灰C100部に35℃の温
水を22部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温
度は26℃であった。この粒状の混練物を実施例6と同
様の方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は20kg
(10mm粒子)で、修正CBRは105%であった。ま
た、溶出試験では土壌環境基準値を満足した。
【0025】実施例10 雰囲気温度20℃において、灰D100部に40℃の温
水を43部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温
度は29℃であった。この混練物を実施例6と同様の方
法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は8kg(10mm粒
子)で、修正CBRは82%であった。また、溶出試験
では土壌環境基準値を満足していた。
【0026】比較例4 雰囲気温度5℃において、灰A100部に15℃の水を
35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温度は
12℃であった。この粒状の混練物を実施例6と同様の
方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は5kgで、修正
CBRは58%であった。また、溶出試験で、Pbが
0.02ppm 、Cr6+が0.12ppm と土壌環境基準値
を越えた。
【0027】比較例5 雰囲気温度35℃において、灰B100部に25℃の水
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物の温
度は30℃であった。K2 SO4 を加えることなく、こ
の粒状の混練物を実施例8と同じ方法で粒状体とした。
粒状体の圧壊強度は10kgで、修正CBRは78%であ
った。また、溶出試験で、Pbが0.03ppm 、Cr6+
が0.08ppm と土壌環境基準値を越えた。
【0028】比較例6 雰囲気温度35℃において、灰A100部に25℃の水
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温度
は65℃であった。この粒状の混練物を実施例7と同様
の方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は6kgで、修
正CBRは61%であった。また、溶出試験で、Pbが
0.03ppm 、Cr6+が0.14ppm と土壌環境基準値
を越えた。
【0029】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 季節や地域によって異なる雰囲気温度の変化に
影響されず、高品質で安定した固化体を製造することが
できる。 (2) 炭種や燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰
のCaO/SiO2 モル比の変化、又は燃焼灰の水和反
応性の変化に影響されず、高品質で安定した固化体を製
造することができる。 (3) 本発明の方法により製造された固化体は、十分
な強度を有し、かつ溶出試験で土壌環境基準を満足し、
破砕して粒状固化体とすることにより、建設資材、水産
資材、吸着剤等への有効利用を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 友昭 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 長岡 茂徳 千葉県八千代市上高野1780番地 川崎重工 業株式会社八千代工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
    源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
    った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
    又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
    練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
    体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
    養生して固化体を製造する方法であって、 季節や地域によって異なる雰囲気温度の変化に影響され
    ず、混練物の温度を適正範囲内とするために、混練水の
    温度を雰囲気温度によって1〜80℃の範囲内で変化さ
    せて、混練物の温度を25〜55℃の範囲に維持するこ
    とを特徴とする燃焼灰から安定な固化体を製造する方
    法。
  2. 【請求項2】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
    源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
    った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
    又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
    練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
    体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
    養生して固化体を製造する方法であって、 炭種や燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰CaO/
    SiO2 モル比の変化に影響されず、混練物の温度を適
    正範囲内とするために、混練水の温度を燃焼灰のCaO
    /SiO2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変化さ
    せて、混練物の温度を25〜55℃の範囲に維持するこ
    とを特徴とする燃焼灰から安定な固化体を製造する方
    法。
  3. 【請求項3】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
    源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
    った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
    又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
    練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
    体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
    養生して固化体を製造する方法であって、 炭種や燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰の反応性
    の変化に影響されず、粒状固化体の強度及び安定性を確
    保するために、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によっ
    て、混練水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭
    酸塩の少なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%
    の範囲に調整することを特徴とする燃焼灰から安定な固
    化体を製造する方法。
  4. 【請求項4】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
    源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
    った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
    又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
    練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
    体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
    養生して固化体を製造する方法であって、 混練水の温度を、雰囲気温度又は/及び燃焼灰のCaO
    /SiO2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変化さ
    せて、混練物の温度を25〜55℃の範囲に維持すると
    ともに、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によって、混
    練水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭酸塩の
    少なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%の範囲
    に調整することを特徴とする燃焼灰から安定な固化体を
    製造する方法。
  5. 【請求項5】 養生した後の成形体を破砕して粒状固化
    体とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃焼灰から安
    定な固化体を製造する方法。
  6. 【請求項6】 燃焼灰中のCaO量が5〜30重量%、
    CaSO4 量が1〜20重量となるように、燃焼時又は
    /及び燃焼部から排出された後に石灰源材、シリカ源材
    又は/及び石こう源材を加えて組成調整を行った燃焼灰
    に、水を加えながら粒状の混練物とするか、又は水を加
    えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混練物としこ
    の混練物を型枠又は成形機を用いて成形体とし、つい
    で、前者の粒状混練物又は後者の成形体を10〜50℃
    の雰囲気で1〜24時間養生し、さらに、50〜95℃
    の常圧水蒸気雰囲気で5〜24時間養生する請求項1〜
    5のいずれかに記載の燃焼灰から安定な固化体を製造す
    る方法。
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