JPH09231257A - 層構造物設計支援装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 層構成情報の表示／非表示の指定操作の削減
又は軽減を図り、作業効率の高い設計環境を提供するこ
と。 【解決手段】 操作者が入力部４を操作して編集項目を
指定すると、制御部２は指定された編集項目に基づいて
記憶部３が記憶する表示必要／不必要層テーブルを検索
し、表示部５に対し層構成情報の表示／非表示制御を行
う。これにより、操作者の表示／非表示の指定操作なし
に、選択した編集項目に応じて表示の必要な層構成情報
が表示され、表示の不必要な層構成情報が非表示され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数層からなる印
刷回路基板（ＰＣＢ）やゲートアレイチップ等の層構造
物を設計するのに好適な層構造物設計支援装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年の携帯型パソコン等の電子機器で
は、小型・薄型・軽量化の要求に伴い、高密度実装を実
現できる多層の印刷回路基板（ＰＣＢ）やゲートアレイ
チップ等が用いられるようになってきている。

【０００３】このような印刷回路基板等の設計を支援す
る従来の層構造物設計支援装置において、編集画面に対
する各層の表示／非表示を指定するには、図９に示すよ
うに層番号を入力する形式、又は図１０に示すように全
層の一覧表の中から選択する形式が採られていた。な
お、図１０において枠１０内の「レ」マーク１１が表示
の必要な層番号を示している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来装
置においては、実行中の編集作業に対して画面表示を必
要とする層を画面に表示していない場合や、実行中の編
集作業に対して画面表示を不必要とする層を画面に表示
している場合に、図９に示すような形式では、画面に表
示／非表示したい層が複数に分かれて存在するときに
は、層番号を複数回入力しなければならず、操作性が悪
いという問題がある。また、図１０に示すような形式で
は、実行中の編集作業に関係しない層までが表示される
ため、認識性が悪いという問題があった。

【０００５】そこで、本発明の目的は、上記の問題を解
決するためになされたものであり、層構成情報の表示／
非表示の指定操作の削減又は軽減を図り、作業効率の高
い設計環境を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、層構造物の設計を支援する層構造物設計支
援装置において、前記層構造物の各層を構成する層構成
情報を各層毎に記憶する第１の記憶手段と、前記各層構
成情報を重畳表示可能な表示手段と、編集項目毎に表示
及び非表示すべき層構成情報の層番号情報を予め記憶す
る第２の記憶手段と、指定された編集項目に基づいて前
記第２の記憶手段の記憶内容を検索し、前記表示手段に
対し層構成情報の表示／非表示制御を行う制御手段とを
有することを特徴とする。

【０００７】上記構成の本発明によれば、編集項目を指
定すると、制御手段は指定された編集項目に基づいて第
２の記憶手段の記憶内容を検索し、表示手段に対し層構
成情報の表示／非表示制御を行う。これにより、操作者
の表示／非表示の指定操作なしに、選択した編集項目に
応じて表示の必要な層構成情報が表示され、表示の不必
要な層構成情報が非表示される。

【０００８】また、本発明は、層構造物の設計を支援す
る層構造物設計支援装置において、前記層構造物の各層
を構成する層構成情報を各層毎に記憶する第１の記憶手
段と、前記各層構成情報を重畳表示可能な表示手段と、
編集項目毎に表示及び非表示すべき層構成情報の層番号
情報を予め記憶する第２の記憶手段と、指定された編集
項目に基づいて前記第２の記憶手段の記憶内容を検索
し、前記表示手段に対し層構成情報の表示／非表示制御
を行うとともに、現在表示している層構成情報の層番号
情報及び非表示にした層構成情報の層番号情報を前記表
示手段に一覧で表示し、この表示／非表示に対する変更
操作に基づいて前記表示手段に対し層構成情報の表示／
非表示制御を行う制御手段とを有することを特徴とす
る。

【０００９】上記構成の本発明によれば、編集項目を指
定すると、制御手段は指定された編集項目に基づいて第
２の記憶手段の記憶内容を検索し、表示手段に対し層構
成情報の表示／非表示制御を行う。ここで、表示／非表
示の内容を変更したい場合は、変更操作を行うと、制御
手段は変更操作に基づいて層構成情報の表示／非表示制
御を行う。これにより、操作者の表示／非表示の指定操
作なしに、編集項目に応じて表示の必要な層構成情報が
表示され、表示の不必要な層構成情報が非表示され、必
要な場合には現在の表示／非表示を変更することもでき
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。

【００１１】図１は本発明の実施の形態例を示す層構造
物設計支援装置のブロック図である。

【００１２】この層構造物設計支援装置１は、層構造物
としての印刷回路基板（ＰＣＢ）の設計を支援するもの
であり、本装置１全体を制御する制御部２を有し、この
制御部２のバス２ａに、表示必要／不必要層テーブル等
の各種の情報を記憶する記憶部３、キーボード，マウス
等の入力部４及びＣＲＴディスプレイ等の表示部５を各
々接続している。

【００１３】図２は記憶部３に記憶されている表示必要
／不必要層テーブルの一例を示す図である。

【００１４】記憶部３は、図２に示す表示必要／不必要
層テーブル３０を記憶するとともに、ＰＣＢの各層を構
成するスルーホール，配線，部品等の図形情報や文字情
報（テキスト）等の層構成情報を各層毎に記憶してい
る。

【００１５】表示必要／不必要層テーブル３０には、図
２に示すように、編集項目欄３１、画面表示必要層欄３
２、画面表示不必要層欄３３を設け、編集項目欄３１に
は各種編集項目、画面表示必要層欄３２には画面表示の
必要な層番号、画面表示不必要層欄３３には画面表示の
不必要な層番号が予め登録されている。図２の例では、
編集項目の「信号線配線」３１ａに対応して画面表示の
必要な層番号として「１，２，３，１０，１６」が登録
されており、画面表示の不必要な層番号として「４〜
９，１１〜１５，１７〜５９」が登録されている。ま
た、編集項目の「内層信号線配線」３１ｂに対応して画
面表示の必要な層番号として「１，７，８」が登録され
ており、画面表示の不必要な層番号として「２〜６，９
〜５９」が登録されている。

【００１６】制御部２は、オペレータにより指定された
編集項目に基づいて記憶部３が記憶する表示必要／不必
要層テーブル３０を検索し、表示部５に対し層構成情報
の表示／非表示制御を行うとともに、現在表示している
層構成情報の層番号及び非表示にした層構成情報の層番
号を表示部５に一覧で表示し、この表示／非表示に対す
るオペレータの変更操作に基づいて表示部５に対し層構
成情報の表示／非表示制御を行うものである。この制御
部２の機能は、後述する図７のフローチャートに示すよ
うな制御プログラムを記憶するＲＯＭと、このＲＯＭが
記憶する制御プログラムを実行するＣＰＵとを含む構成
により実現することができる。

【００１７】次に、本装置１の動作を図３乃至図６を参
照し、図７のフローチャートに従って説明する。

【００１８】図３はＰＣＢの編集画面の一例を示す図で
あり、表示部５の表示画面５０には、同図に示すＰＣＢ
の編集画面が表示されているとする。この表示画面５０
の右側の領域には、図３に示すように、「信号線配線」
３１ａ，「内層信号線配線」３１ｂ等の複数の編集項目
からなる編集メニューが表示され、その他の領域には、
１層に配置されるスルーホール３５ａ、２層に配置され
るフロント層の配線３５ｂ、３層に配置されるバック層
の配線３５ｃ、７層に配置される内層の配線３５ｄ、１
０層及び１６層に配置される部品３５ｅ、１１層及び１
５層に配置されるＲ１〜Ｒ５及びＩＣ１で示すテキスト
３５ｆ等の層構成情報３５が重畳表示されている。

【００１９】まず、オペレータが、入力部４を操作して
図３の表示画面５０中の編集メニューのうち例えば編集
項目の「信号線配線」３１ａを選択すると（Ｓ１）、そ
の選択された「信号線配線」３１ａの部分が、制御部２
の制御により図４に示すように編掛け等により強調され
た表示となる。

【００２０】制御部２は、選択された編集項目「信号線
配線」３１ａに基づいて記憶部３が記憶する表示必要／
不必要層テーブル３０を検索し、編集項目「信号線配
線」３１ａに対応する画面表示の必要な層番号及び画面
表示の不必要な層番号からなる表示／非表示情報を取得
し、現在の表示状態を認識し、表示／非表示情報と現在
の表示状態に基づいて表示／非表示制御を行う（Ｓ
２）。

【００２１】ここでは、選択された編集項目が「信号線
配線」３１ａであるので、画面表示の必要な層番号
「１，２，３，１０，１６」と、画面表示の不必要な層
番号「４〜９，１１〜１５，１７〜５９」とからなる表
示／非表示情報を取得する。続いて、図３に示すよう
に、層番号「１，２，３，７，１０，１１」の層構成情
報が表示されている現在の表示状態を認識する。この結
果、制御部２は、図４に示すように、図３の表示画面５
０から７層の内層の配線３５ｄ及び１１層及び１５層の
テキスト３５ｆを削除する。

【００２２】この後、制御部２は、図５に示すように、
画面表示／非表示パネル５１を表示部５の表示画面５０
に表示する（Ｓ３）。画面表示／非表示パネル５１に
は、現在表示している層番号及び非表示にした層番号を
表示するとともに、各層番号の前に表示が必要な層番号
を示す「レ」マーク５２の表示枠５３を設けている。図
５は、現在、層番号「１，２，３，１０，１６」の層構
成情報が重畳表示していることを示し、層番号「７，１
１，１５」の層構成情報を非表示にしたことを示してい
る。

【００２３】ここで、オペレータが、入力部４を操作し
て表示／非表示したい層の設定を行い、確定操作を行う
（Ｓ４）。

【００２４】制御部２は、設定終了後の確定操作に基づ
いて設定内容に応じた表示／非表示を行う（Ｓ５）。例
えば、ステップＳ２で制御部２により非表示とされた７
層の内層の配線３５ｄを表示させたい場合は、オペレー
タは、入力部４を操作して画面表示／非表示パネル５１
に表示されている層番号「７」の前に位置する表示枠５
３内に「レ」マーク５２を入力した後、確定操作を行
う。制御部２は、７層の内層の配線３５ｄを表示画面５
０に表示する。

【００２５】前記ステップＳ４でオペレータが設定を希
望しない場合は、図５に示す画面５０に対して直ちに確
定操作を行う。

【００２６】制御部２は、確定操作に基づいて画面表示
／非表示パネル５１を表示画面５０から消去する（Ｓ
６）。

【００２７】オペレータが表示画面を見ながら、入力部
４を操作して編集作業、すなわち信号線配線編集作業を
行う（Ｓ７）。

【００２８】当該編集項目における編集作業が終了し、
他の編集作業が必要であれば（Ｓ８）、ステップＳ１に
戻り、他の編集項目を選択する。ここでは、「内層信号
線配線」３１ｂを選択したとすると（Ｓ１）、その選択
された「内層信号線配線」３１ｂの部分が、制御部２の
制御により図６に示すように編掛け等により強調された
表示となる。

【００２９】制御部２は、選択された編集項目「内層信
号線配線」３１ｂに基づいて記憶部３が記憶する表示必
要／不必要層テーブル３０を検索し、編集項目「内層信
号線配線」３１ｂに対応する表示／非表示情報を取得
し、現在の表示状態を認識し、表示／非表示情報と現在
の表示状態に基づいて表示／非表示制御を行う（Ｓ
２）。

【００３０】ここでは、選択された編集項目が「内層信
号線配線」３１ｂであるので、画面表示の必要な層番号
「１，７，８」と、画面表示の不必要な層番号「２〜
６，９〜５９」とからなる表示／非表示情報を取得す
る。続いて、ステップＳ４で変更がなかったとすると、
図５に示すように、層番号「１，２，３，１０，１６」
の層構成情報が表示されている現在の表示状態を認識す
る。この結果、制御部２は、図６に示すように、図５の
表示画面５０に対し７層の内層の配線３５ｄ及び８層の
層構成情報（図示省略）を表示し、表示画面５０から２
層のフロント層の配線３５ｂ、３層のバック層の配線３
５ｃ、１０層及び１６層の部品３５ｅを削除する。

【００３１】この後、制御部２は、図７に示すように、
画面表示／非表示パネル５１を表示部５の表示画面に表
示する（Ｓ３）。

【００３２】ここで、オペレータが、入力部４を操作し
て表示／非表示したい層の設定を行う（Ｓ４）。このス
テップＳ４で、設定操作が行われた場合は、制御部２
は、設定終了後の確定操作に基づいて設定内容に応じた
表示／非表示を行う（Ｓ５）。

【００３３】前記ステップＳ４でオペレータが設定を希
望しない場合は、図７に示す画面５０に対して直ちに確
定操作を行う。

【００３４】制御部２は、確定操作に基づいて画面表示
／非表示パネル５１を表示画面５０から消去する（Ｓ
６）。

【００３５】オペレータが表示画面５０を見ながら、入
力部４を操作して編集作業、すなわち内層信号線配線編
集作業を行う（Ｓ７）。

【００３６】以上に述べたように、本装置１によれば、
実行中の編集作業に対して画面表示を必要とする層を画
面に表示していない場合や、実行中の編集作業に対して
画面表示を不必要とする層を画面に表示している場合
に、画面に表示／非表示したい層が複数に分かれて存在
するときでも、選択した編集項目に応じて表示の必要な
層構成情報が表示され、表示の不必要な層構成情報が非
表示されるので、層構成情報の表示／非表示の指定操作
を削減することができ、操作性の向上を図ることができ
る。

【００３７】また、自動的に層構成情報の表示／非表示
が行われた後、必要な場合には画面表示／非表示パネル
５１で現在の表示／非表示を変更することもできるの
で、作業効率のより高い設計環境を作り出すことができ
る。

【００３８】また、表示／非表示パネル５１に、実行中
の編集作業に関係する層番号に限定して表示しているの
で、認識性が良好なものとなる。

【００３９】なお、本発明は上記実施の形態例に限定さ
れず、種々な実施の形態が可能である。例えば、上記実
施の形態例では、層構造物として印刷回路基板について
説明したが、本発明は、建築物における各階毎のレイア
ウトや構造設計、ゲートアレイチップの設計等にも同様
に適用することができる。

【００４０】

【発明の効果】以上詳述した請求項１記載の発明によれ
ば、操作者の表示／非表示の指定操作なしに、選択した
編集項目に応じて表示の必要な層構成情報が表示され、
表示の不必要な層構成情報が非表示されるので、層構成
情報の表示／非表示の指定操作の削減を図り、作業効率
の高い設計環境を提供することができる。

【００４１】また、請求項２記載の発明によれば、操作
者の表示／非表示の指定操作なしに、選択した編集項目
に応じて表示の必要な層構成情報が表示され、表示の不
必要な層構成情報が非表示され、必要な場合には現在の
表示／非表示を変更することもできるので、層構成情報
の表示／非表示の指定操作の軽減を図り、作業効率のよ
り高い設計環境を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る層構造物設計支援装置のブロック
図

【図２】本発明に係る記憶部の記憶する表示必要／不必
要層テーブルの一例を示す図

【図３】本発明に係る表示部の表示画面の一例を示す図

【図４】本発明に係る表示部の表示画面の一例を示す図

【図５】本発明に係る表示部の表示画面の一例を示す図

【図６】本発明に係る表示部の表示画面の一例を示す図

【図７】本発明に係る表示部の表示画面の一例を示す図

【図８】本発明に係る層構造物設計支援装置の動作を示
すフローチャート

【図９】従来の層構造物設計支援装置における各層の表
示／非表示を指定する形式を説明するための図

【図１０】従来の層構造物設計支援装置における各層の
表示／非表示を指定する形式を説明するための図

【符号の説明】

１ 層構造物設計支援装置 ２ 制御部 ３ データベース記憶部 ４ 入力部 ５ 表示部 ３０ 表示必要／不必要層テーブル ３１ａ，３１ｂ 編集項目 ３５ 層構成情報 ５０ 表示画面 ５１ 画面表示／非表示パネル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 層構造物の設計を支援する層構造物設計
   支援装置において、 前記層構造物の各層を構成する層構成情報を各層毎に記
   憶する第１の記憶手段と、 前記各層構成情報を重畳表示可能な表示手段と、 編集項目毎に表示及び非表示すべき層構成情報の層番号
   情報を予め記憶する第２の記憶手段と、 指定された編集項目に基づいて前記第２の記憶手段の記
   憶内容を検索し、前記表示手段に対し層構成情報の表示
   ／非表示制御を行う制御手段と、 を有することを特徴とする層構造物設計支援装置。
2. 【請求項２】 層構造物の設計を支援する層構造物設計
   支援装置において、 前記層構造物の各層を構成する層構成情報を各層毎に記
   憶する第１の記憶手段と、 前記各層構成情報を重畳表示可能な表示手段と、 編集項目毎に表示及び非表示すべき層構成情報の層番号
   情報を予め記憶する第２の記憶手段と、 指定された編集項目に基づいて前記第２の記憶手段の記
   憶内容を検索し、前記表示手段に対し層構成情報の表示
   ／非表示制御を行うとともに、現在表示している層構成
   情報の層番号情報及び非表示にした層構成情報の層番号
   情報を前記表示手段に一覧で表示し、この表示／非表示
   に対する変更操作に基づいて前記表示手段に対し層構成
   情報の表示／非表示制御を行う制御手段と、 を有することを特徴とする層構造物設計支援装置。