JPH09227359A - 皮膚用液体洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 脂肪酸石けんの長所を損なわず、皮膚に温和
な皮膚用液体洗浄剤組成物を提供する。 【解決手段】 Ｃ８〜２２の脂肪酸又はその塩である成
分Ａを５〜４０重量％、一般式Ｉ、 （Ｒ¹は平均Ｃ８〜２２のアルキル又はアルケニル基、
Ｒ²、Ｒ³は同一又は異なってＣ１〜３のアルキレン基、
Ｍ¹、Ｍ²は同一又は異なって水素、アルカリ金属又はア
ルカノールアミンを示す。）、等の界面活性剤から成る
成分Ｂを合計０．５〜１０重量％、及び一般式ＩＶ （Ｒ⁸は平均Ｃ７〜２１のアルキル基又はアルケニル
基、Ｒ⁹〜Ｒ¹¹は水素又はＣ１〜３のアルキル基、ｌは
１〜５の整数を示す）の界面活性剤である成分Ｃを０．
５〜１０重量％含有した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、身体用洗浄剤、洗
顔用洗浄剤等として好適に用いられる皮膚用液体洗浄剤
組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】皮膚用液体洗浄剤組成物とは身体用洗浄
剤、洗顔用洗浄剤、手洗い用洗浄剤等として用いられる
組成物であるが、優れた起泡性、クリーミィな泡特性、
ヌメリが残らないさっぱりとした使用感等の点より、脂
肪酸石けんが汎用されている。

【０００３】しかし、脂肪酸石けんは、強いアルカリ
性、過度の脱脂力、強い蛋白変性力等に起因する強い皮
膚刺激性のため肌荒れ等を引き起こし、長期間の継続的
な使用や、敏感肌の人には適さないという問題があっ
た。このような脂肪酸石けんの皮膚刺激性を緩和すべ
く、両性界面活性剤を添加してｐＨ回復能の改善を図
ったり（特開昭５９−５８１００）、脱脂作用の緩和
を図ったり（特開昭６２−２０５１９８）、蛋白変性
力の低下を図ること（特開平５−２１４３６５）が行わ
れている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、少量の
両性界面活性剤の添加では充分な刺激緩和効果が得られ
ない一方、刺激性の低減に充分な量の両性界面活性剤を
配合すると、ヌメリが残ってさっぱりとした使用感が損
なわれるという問題があった。

【０００５】従って、本発明は、脂肪酸石けんの持つ優
れた起泡性、クリーミィな泡特性、ヌメリが残らないさ
っぱりとした使用感等の長所を損なわず、かつ皮膚に対
して極めて温和な作用を示す皮膚用液体洗浄剤組成物を
提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、特定の界面活性剤を特定の比率で含有する組成
物を用いることによって、上記の不都合を解決できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。

【０００７】即ち、本発明によれば、脂肪酸又はその塩
である成分Ａ、アニオン性又は両性界面活性剤である成
分Ｂ（但し、成分Ａ、成分Ｃを除く）、及びベタイン型
両性界面活性剤である成分Ｃを含有する皮膚用液体洗浄
剤組成物であって、全量１００重量％に対し、成分Ａと
して平均炭素数８〜２２の脂肪酸又はその塩を５〜４０
重量％、成分Ｂとして下記一般式（Ｉ）、

【０００８】

【化５】

【０００９】（式中、Ｒ¹は平均炭素数８〜２２のアル
キル基又はアルケニル基、Ｒ²及びＲ³は同一又は異なっ
て、炭素数１〜３のアルキレン基、Ｍ¹及びＭ²は同一又
は異なって、水素、アルカリ金属又はアルカノールアミ
ンを示す。）、下記一般式（ＩＩ）、

【００１０】

【化６】

【００１１】（式中、Ｒ⁴は平均炭素数７〜２１のアル
キル基又はアルケニル基、Ｒ⁵は水素又は炭素数１〜３
のアルキル基、ｎは１〜１０の整数、Ｍ³はアルカリ金
属又はアルカノールアミンを示す。）、又は下記一般式
（ＩＩＩ）、

【００１２】

【化７】

【００１３】（式中、Ｒ⁶は平均炭素数７〜２１のアル
キル基又はアルケニル基、Ｒ⁷は水素又は炭素数１〜３
のアルキル基、ｍは１又は２、Ｍ⁴はアルカリ金属又は
アルカノールアミンを示す。）、で示される界面活性剤
の１種又は２種以上の化合物を合わせて０．５〜１０重
量％、成分Ｃとして下記一般式（ＩＶ）

【００１４】

【化８】

【００１５】（式中、Ｒ⁸は平均炭素数７〜２１のアル
キル基又はアルケニル基、Ｒ⁹、Ｒ¹⁰及びＲ¹¹は同一又
は異なって、水素又は炭素数１〜３のアルキル基、ｌは
１〜５の整数を示す）で示される界面活性剤を０．５〜
１０重量％含有し、かつ、成分Ｂと成分Ｃとの重量比Ｂ
／Ｃが１／５〜５／１であり、成分Ｂ＋成分Ｃと成分Ａ
との重量比Ｂ＋Ｃ／Ａが１／１０〜１／１である皮膚用
液体洗浄剤組成物が提供される。

【００１６】

【発明の実施の形態】本発明の皮膚用液体洗浄剤組成物
は、上記の成分Ａ、Ｂ及びＣを特定の重量比で含有する
ものである。

【００１７】成分Ａは平均炭素数８〜２２の脂肪酸又は
その塩であり、具体的には、カプリル酸、カプリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、パルミトレイン酸等のほか、これらの混合脂肪酸で
あるヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、パーム油脂肪
酸、牛脂脂肪酸等が挙げられるが、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、
パーム核油脂肪酸を用いることが好ましい。

【００１８】また、その塩としては、ナトリウム、カリ
ウム等のアルカリ金属塩、トリエタノールアミン、ジエ
タノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられ
る。

【００１９】本発明の皮膚用液体洗浄剤組成物におい
て、成分Ａの含有量は皮膚用液体洗浄剤組成物の全量１
００重量％に対して、５〜４０重量％であることが好ま
しく、１０〜３０重量％であることがより好ましい。成
分Ａの含有量が５重量％未満の場合には、充分な起泡性
やクリーミィな泡特性が損なわれる。又、４０重量％を
越える場合には、皮膚刺激性が強くなるとともにゲル化
しやすくなるため好ましくない。

【００２０】成分Ｂはアニオン性又は両性界面活性剤
（但し、成分Ａ、成分Ｃ除く）であるが、一般式（Ｉ）
で示されるアルキルイミノジカルボキシレート型両性界
面活性剤としては、Ｒ¹が平均炭素数８〜２２のアルキ
ル基またはアルケニル基であるものが用いられ、具体的
には、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステ
アリル基、オレイル基等であるものが好ましく、ラウリ
ル基であるものがより好ましい。

【００２１】Ｒ²及びＲ³は同一又は異なって、炭素数１
〜３のアルキレン基であり、具体的にはメチレン基、エ
チレン基、プロピレン基等が挙げられる。Ｍ¹及びＭ²は
同一又は異なって、水素、ナトリウム、カリウム等のア
ルカリ金属又はトリエタノールアミン、ジエタノールア
ミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。

【００２２】一般式（ＩＩ）で示されるアミドエーテル
サルフェート型陰イオン界面活性剤としては、Ｒ⁴が平
均炭素数７〜２１のアルキル基またはアルケニル基であ
るものが用いられ、具体的にはＲ⁴ＣＯで表される脂肪
族アシル基がラウロイル基、ミリストイル基、パルミト
イル基、ステアロイル基、オレオイル基、ヤシ油脂肪酸
残基等であるものが好ましく、ラウロイル基又はヤシ油
脂肪酸残基であるものがより好ましい。

【００２３】Ｒ⁵は水素又は炭素数１〜３のアルキル基
であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基等
が挙げられる。Ｍ³としては水素、ナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属、トリエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。

【００２４】一般式（ＩＩＩ）で示される、アシルアミ
ノ型陰イオン界面活性剤としては、Ｒ⁶が平均炭素数７
〜２１のアルキル基又はアルケニル基であるものが用い
られ、具体的にはＲ⁶ＣＯで表される脂肪族アシル基が
ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステ
アロイル基、オレオイル基、ヤシ油脂肪酸残基等である
ものが好ましく、ラウロイル基又はヤシ油脂肪酸残基で
あるものがより好ましい。

【００２５】Ｒ⁷は水素又は炭素数１〜３のアルキル基
であり、炭素数１〜３のアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。Ｍ⁴として
は水素、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、トリ
エタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノー
ルアミン等が挙げられる。

【００２６】本発明の皮膚用液体洗浄剤組成物は、上記
一般式（Ｉ）〜（ＩＩＩ）に示される界面活性剤のうち
１種又は２種以上の化合物を含有するが、その含有量
は、皮膚用液体洗浄剤組成物の全量１００重量％に対し
て、合計で０．５〜１０重量％であることが好ましく、
１〜８重量％であることがより好ましい。成分Ｂの含有
量が０．５重量％未満の場合、ヌメリが残らないさっぱ
りとした使用感が損なわれ、１０重量％を越える場合
は、クリーミィな泡特性が損なわれる。

【００２７】成分Ｃは一般式（ＩＶ）で示されるベタイ
ン型両性界面活性剤であるが、Ｒ⁸が平均炭素数７〜２
１のアルキル基又はアルケニル基であるものが挙げら
れ、具体的にはＲ⁸ＣＯで表される脂肪族アシル基が、
ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステ
アロイル基、オレオイル基、ヤシ油脂肪酸残基等である
ものが好ましく、ラウロイル基又はヤシ油脂肪酸残基で
あるものがより好ましい。

【００２８】Ｒ⁹、Ｒ¹⁰及びＲ¹¹は、同一又は異なっ
て、水素又は炭素数１〜３のアルキル基であり、炭素数
１〜３のアルキル基としては、具体的にはメチル基、エ
チル基、プロピル基等が挙げられる。

【００２９】本発明の皮膚用液体洗浄剤組成物におい
て、成分Ｃの含有量は、皮膚用液体洗浄剤組成物の全量
１００重量％に対して、０．５〜１０重量％であること
が好ましく、１〜８重量％であることがより好ましい。
成分Ｃの含有量が０．５重量％未満では充分な刺激緩和
効果が得られず、１０重量％を越える場合はヌメリが残
らないさっぱりとした使用感が損なわれる。

【００３０】本発明の皮膚用液体洗浄剤組成物におい
て、成分Ｂと成分Ｃとの重量比Ｂ／Ｃは１／５〜５／１
であることが好ましく、１／３〜３／１であることがよ
り好ましい。Ｂ／Ｃが５／１より大きくなると充分な刺
激緩和効果が得られず、また、クリーミィな泡特性が損
なわれる。一方、Ｂ／Ｃが１／５より小さくなるとヌメ
リが残らないさっぱりとした使用感が損なわれる。

【００３１】また、成分Ｂ＋成分Ｃと成分Ａとの重量比
Ｂ＋Ｃ／Ａは１／１０〜１／１であることが好ましく、
１／８〜１／２であることがより好ましい。Ｂ＋Ｃ／Ａ
が１／１より大きくなると、ヌメリが残らないさっぱり
とした使用感が損なわれ、また、充分な起泡性やクリー
ミィな泡特性が得られない。一方、Ｂ＋Ｃ／Ａが１／１
０より小さくなると、皮膚刺激性が強くなり、充分な刺
激緩和効果が得られない。

【００３２】本発明の皮膚用液体洗浄剤組成物には、上
記成分の他に、一般に配合される成分、例えば、プロピ
レングリコール、１，３−ブチレングリコール、グリセ
リン、ポリエチレングリコール等の多価アルコール類；
脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、アルキルアミンオキシド等の非イオン性界
面活性剤；スクワラン、ホホバ油、オリーブ油、高級ア
ルコール、ラノリン等の油分；水溶性高分子化合物（ア
ニオン性、非イオン性、カチオン性、両性等）；キレー
ト剤；防腐剤；殺菌剤；ｐＨ調整剤；酸化防止剤；色
素；香料；動植物由来の天然エキス等を、本発明の効果
を特に阻害しない程度に適宜配合することができる。

【００３３】本発明の皮膚用液体洗浄剤組成物は、身体
用洗浄剤、洗顔用洗浄剤、手洗い用洗浄剤等として好適
に用いることができるが、以下に、本発明の皮膚用液体
洗浄剤組成物の一例としてボディシャンプーの組成を示
す。 ラウリン酸カリウム １０．０重量％ ミリスチン酸カリウム ５．０重量％ パルミチン酸カリウム ３．０重量％ ステアリン酸カリウム ３．０重量％ ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム ４．０重量％ ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン ２．５重量％ ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド ３．０重量％ プロピレングリコール ６．０重量％ 香料 ０．５重量％ 色素，防腐剤 微量 以上の成分を混合し、精製水を加えて全体を１００重量
％とした。

【００３４】又、以下に、本発明の皮膚用液体洗浄剤組
成物の他の例として洗顔料の組成を示す。 ミリスチン酸トリエタノールアミン １５．０重量％ パルミチン酸トリエタノールアミン ３．０重量％ ステアリン酸トリエタノールアミン ５．０重量％ オレイン酸トリエタノールアミン ２．０重量％ ポリオキシエチレン（３Ｅ．Ｏ．）ラウリン酸 モノエタノールアミド硫酸ナトリウム ３．０重量％ ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン ５．０重量％ ラウリン酸ジエタノールアミド ２．０重量％ ポリエチレングリコール４００ ３．０重量％ １，３−ブチレングリコール ６．０重量％ 濃グリセリン ６．０重量％ 香料 ０．３重量％ 色素，防腐剤 微量 以上の成分を混合し、精製水を加えて全体を１００重量
％とした。

【００３５】又、以下に、本発明の皮膚用液体洗浄剤組
成物のさらに他の例として手洗い用洗浄剤の組成を示
す。 ヤシ油脂肪酸カリウム ３０．０重量％ ステアリン酸カリウム ３．０重量％ ミリストイルメチルアラニンナトリウム １．５重量％ ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン ３．０重量％ ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド １．５重量％ ジステアリン酸エチレングリコール ２．０重量％ 濃グリセリン ３．０重量％ 香料 ０．４重量％ 色素，防腐剤 微量 以上の成分を混合し、精製水を加えて全体を１００重量
％とした。

【００３６】

【実施例】以下、本発明を実施を用いてさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。

【００３７】（実施例１） 成分Ａとしてラウリン酸カ
リウム及びミリスチン酸カリウムをそれぞれ１０重量
％、成分Ｂとしてラウリルアミノジ酢酸ナトリウム３重
量％、成分Ｃとしてヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチ
ルアミノ酢酸ベタイン３重量％を含有する皮膚用液体洗
浄剤組成物を調製し、その起泡性、泡特性、使用感、皮
膚刺激性を調べた。

【００３８】起泡性・泡特性、使用感、皮膚刺激性は以
下の方法により評価した。 （起泡性） １重量％の試料溶液１０ｍｌを１００ｍｌ
栓付き試験管に入れ、温度２５℃の条件で１０秒間に２
０回振とうさせ、その１分後の泡量を測定して、次の４
段階で評価した。 ◎：泡量８０ｍｌ以上 ○：泡量６０ｍｌ以上８０ｍｌ未満 △：泡量４０ｍｌ以上６０ｍｌ未満 ×：泡量４０ｍｌ未満

【００３９】（泡特性）１０名の女性をパネラーとし、
試料１ｍｌを手のひらにとり、約４０℃の温水で軽く泡
立て、そのときの泡の状態を目視にて観察した。泡が細
かくクリーミィである場合を５点、泡が粗い場合を１点
として、５段階で点数をつけ、１０名の平均点を求め、
次の４段階に分類した。 ◎：平均点４．０以上 ○：平均点３．０以上４．０未満 △：平均点２．０以上３．０未満 ×：平均点２．０未満

【００４０】（使用感）１０名の女性をパネラーとし、
試料１ｍｌを手のひらにとり、約４０℃の温水で軽く泡
立てた後、水道水ですすいで、そのときのすすぎ時のヌ
メリ感、さっぱり感を評価した。ヌメリ感が残らずさっ
ぱりとする場合を５点、ヌメリ感が残りさっぱりとしな
い場合を１点として、５段階で点数をつけ、１０名の平
均点を求め、次の４段階に分類した。 ◎：平均点４．０以上 ○：平均点３．０以上４．０未満 △：平均点２．０以上３．０未満 ×：平均点２．０未満

【００４１】（刺激性）１０名の女性をパネラーとし、
試料濃度５％溶液を用いて、上腕部内側において、２４
時間のクローズドパッチテストを行い、紅斑、浮腫の発
生を肉眼判定により評価し、次の４段階で評価した。 ◎：１０名中０〜１名 ○：１０名中２〜４名 △：１０名中５〜７名 ×：１０名中８〜１０名 結果を表１に示す。

【００４２】（実施例２〜６） 成分Ａとしてラウリン
酸カリウム及びミリスチン酸カリウムを、成分Ｂとして
ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
（３Ｅ．０．）ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸
ナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、又は
ラウロイルメチルアラニントリエタノールアミンを、成
分Ｃとしてヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ
酢酸ベタインを種々の量で含有する皮膚用液体洗浄剤組
成物を調製し、その起泡性・泡特性、使用感、皮膚刺激
性を実施例１と同様の方法にて調べた。成分Ａ、Ｂ及び
Ｃとして用いた化合物の種類、含有量、並びに起泡性、
泡特性、使用感及び皮膚刺激性を調べた結果を表１に示
す。

【００４３】

【表１】

【００４４】（比較例１） 成分Ａとしてラウリン酸カ
リウム及びミリスチン酸カリウムをそれぞれ１０重量
％、成分Ｃとしてヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチル
アミノ酢酸ベタイン３重量％を含有し、成分Ｂを含有し
ない皮膚用液体洗浄剤組成物を調製し、その起泡性、泡
特性、使用感、皮膚刺激性を実施例１と同様の方法にて
調べた。結果を表２に示す。

【００４５】（比較例２〜１２） 成分Ａとしてラウリ
ン酸カリウム及びミリスチン酸カリウムを、成分Ｂとし
てラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレ
ン（３Ｅ．０．）ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫
酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ラ
ウロイルメチルアラニントリエタノールアミン、ポリオ
キシエチレン（３Ｅ．０．）ラウリルエーテル硫酸ナト
リウム又はヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウムを、
成分Ｃとしてヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミ
ノ酢酸ベタイン又はラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ンを種々の量で含有する皮膚用液体洗浄剤組成物を調製
し、その起泡性・泡特性、使用感、皮膚刺激性を実施例
１と同様の方法にて調べた。用いた化合物の種類、含有
量、並びに起泡性、泡特性、使用感及び皮膚刺激性を調
べた結果を表２及び表３に示す。

【００４６】なお、比較例２は成分Ｃを含有せず、比較
例３は成分Ｃの含有量が１０重量％を越え、比較例４は
成分Ｂの含有量が１０重量％を越える。又、比較例５は
Ｂ／Ｃが１／５に満たず、比較例６はＢ／Ｃが５／１を
越え、比較例７はＢ＋Ｃ／Ａが１／１０に満たず、比較
例８はＢ＋Ｃ／Ａが１／１を越える。比較例９は成分Ａ
が５重量％に満たず、比較例１０は成分Ｃとして一般式
（ＩＶ）に該当しないベタイン型界面活性剤であるラウ
リルジメチルアミノ酢酸ベタインを含有し、比較例１１
及び１２は成分Ｂとして、一般式（Ｉ）、（ＩＩ）及び
（ＩＩＩ）のいずれにも該当しないアニオン性界面活性
剤であるポリオキシエチレン（３Ｅ．０．）ラウリルエ
ーテル硫酸ナトリウム又はヤシ油脂肪酸メチルタウリン
ナトリウムをそれぞれ含有する。

【００４７】

【表２】

【００４８】

【表３】

【００４９】本発明の皮膚用液体洗浄剤組成物は、皮膚
に対して極めて温和な作用を示すとともに、優れた起泡
性、泡特性、使用感を示した。

【００５０】

【発明の効果】本発明の皮膚用液体洗浄剤組成物は、脂
肪酸石けんの持つ優れた起泡性、クリーミィな泡特性、
ヌメリが残らないさっぱりとした使用感等を維持しつ
つ、皮膚に対して極めて温和な作用を示す。従って、本
発明の皮膚用液体洗浄剤組成物は、長期間、継続的に使
用しても、又、敏感肌の人に対しても肌荒れ等の皮膚障
害を起こさない。

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ１１Ｄ 1/90 Ｃ１１Ｄ 1/90 10/04 10/04 17/08 17/08

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 脂肪酸又はその塩である成分Ａ、アニオ
   ン性又は両性界面活性剤である成分Ｂ（但し、成分Ａ、
   成分Ｃ除く）、及びベタイン型両性界面活性剤である成
   分Ｃを含有する皮膚用液体洗浄剤組成物であって、 全量１００重量％に対し、 成分Ａとして平均炭素数８〜２２の脂肪酸又はその塩を
   ５〜４０重量％、 成分Ｂとして下記一般式（Ｉ）、 【化１】 （式中、Ｒ¹は平均炭素数８〜２２のアルキル基又はア
   ルケニル基、Ｒ²及びＲ³は同一又は異なって、炭素数１
   〜３のアルキレン基、Ｍ¹及びＭ²は同一又は異なって、
   水素、アルカリ金属又はアルカノールアミンを示
   す。）、 下記一般式（ＩＩ）、 【化２】 （式中、Ｒ⁴は平均炭素数７〜２１のアルキル基又はア
   ルケニル基、Ｒ⁵は水素又は炭素数１〜３のアルキル
   基、ｎは１〜１０の整数、Ｍ³はアルカリ金属又はアル
   カノールアミンを示す。）又は下記一般式（ＩＩＩ）、 【化３】 （式中、Ｒ⁶は平均炭素数７〜２１のアルキル基又はア
   ルケニル基、Ｒ⁷は水素又は炭素数１〜３のアルキル
   基、ｍは１又は２、Ｍ⁴はアルカリ金属又はアルカノー
   ルアミンを示す。）、から成る群から選択した１種又は
   ２種以上の化合物を合わせて０．５〜１０重量％、 成分Ｃとして下記一般式（ＩＶ） 【化４】 （式中、Ｒ⁸は平均炭素数７〜２１のアルキル基又はア
   ルケニル基、Ｒ⁹、Ｒ¹⁰及びＲ¹¹は同一又は異なって、
   水素又は炭素数１〜３のアルキル基、ｌは１〜５の整数
   を示す）で示される界面活性剤を０．５〜１０重量％含
   有し、かつ、 成分Ｂと成分Ｃとの重量比Ｂ／Ｃが１／５〜５／１であ
   り、 成分Ｂ＋成分Ｃと成分Ａとの重量比Ｂ＋Ｃ／Ａが１／１
   ０〜１／１であることを特徴とする皮膚用液体洗浄剤組
   成物。