JPH09225960A - シートインサート成形用金型及び成形方法 - Google Patents
シートインサート成形用金型及び成形方法Info
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- JPH09225960A JPH09225960A JP5537796A JP5537796A JPH09225960A JP H09225960 A JPH09225960 A JP H09225960A JP 5537796 A JP5537796 A JP 5537796A JP 5537796 A JP5537796 A JP 5537796A JP H09225960 A JPH09225960 A JP H09225960A
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- Japan
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- mold
- sheet
- die
- molded product
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 専用のトリミング装置等が不要であり、且つ
トリミングを正確には行わなくとも成形品の品質を損な
わず、成形品の見栄えが向上したシートインサート成形
品を製造できるシートインサート成形用金型及び成形方
法を提供する。 【解決手段】 成形金型は、射出成形機の固定側に設置
され中央部に射出孔５を備えた凸型２と、移動側に設置
され凸型２と嵌合可能な凹型３と、型締め時に凸型２と
の間で加飾シート１の周縁部を挾持するシート押さえ金
型４とを備える。シート押さえ金型４の内縁は、凹型３
の内縁より内側に位置する。溶融樹脂を射出孔５より射
出し、加飾シート１を延伸させてキャビティ７内に広げ
ると同時に、キャビティ７を樹脂で満たす。冷却後、成
形品８を取り出し、内縁近傍から突出している不要シー
ト部分８ａを粗トリミングする。
トリミングを正確には行わなくとも成形品の品質を損な
わず、成形品の見栄えが向上したシートインサート成形
品を製造できるシートインサート成形用金型及び成形方
法を提供する。 【解決手段】 成形金型は、射出成形機の固定側に設置
され中央部に射出孔５を備えた凸型２と、移動側に設置
され凸型２と嵌合可能な凹型３と、型締め時に凸型２と
の間で加飾シート１の周縁部を挾持するシート押さえ金
型４とを備える。シート押さえ金型４の内縁は、凹型３
の内縁より内側に位置する。溶融樹脂を射出孔５より射
出し、加飾シート１を延伸させてキャビティ７内に広げ
ると同時に、キャビティ７を樹脂で満たす。冷却後、成
形品８を取り出し、内縁近傍から突出している不要シー
ト部分８ａを粗トリミングする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の内外装部
品などに用いられるインサート樹脂成形品の成形用金型
及び成形方法に係り、更に詳細には、樹脂成形体の表面
をシート材で被覆して成る成形品において、シート材が
樹脂成形体の縁部裏面側まで回り込み、縁部の見栄えが
良好な成形品を得ることができるシートインサート成形
用金型及びその成形方法に関する。
品などに用いられるインサート樹脂成形品の成形用金型
及び成形方法に係り、更に詳細には、樹脂成形体の表面
をシート材で被覆して成る成形品において、シート材が
樹脂成形体の縁部裏面側まで回り込み、縁部の見栄えが
良好な成形品を得ることができるシートインサート成形
用金型及びその成形方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のインサート成形用金型及び成形品
の成形方法としては、例えば、特開昭５７−１０２３２
８号公報、特開平６−１０６５６２号公報及び特開平６
−２７０１９９号公報に記載されたものがある。特開昭
５７−１０２３２８号公報に記載された発明は、成形加
工とプレス加工とを１ストロークの間で同時に行えるよ
うにした複合成形金型に関するものであり、この成形方
法によれば、樹脂で成形した本体に飾冠等をかぶせたよ
うな製品を製造する場合に、本体と飾冠を同時にしかも
一体的に作製することができる。
の成形方法としては、例えば、特開昭５７−１０２３２
８号公報、特開平６−１０６５６２号公報及び特開平６
−２７０１９９号公報に記載されたものがある。特開昭
５７−１０２３２８号公報に記載された発明は、成形加
工とプレス加工とを１ストロークの間で同時に行えるよ
うにした複合成形金型に関するものであり、この成形方
法によれば、樹脂で成形した本体に飾冠等をかぶせたよ
うな製品を製造する場合に、本体と飾冠を同時にしかも
一体的に作製することができる。
【０００３】また、特開平６−１０６５６２号公報に記
載された発明は、基材シート上に少なくとも絵柄層と接
着層が形成されているインサートシートを、所望の立体
成形品を成形するための凹部を有する雌型と雄型とから
成る射出成形金型に装着し、型締め後、金型間に成形樹
脂を射出することにより、立体成形品を形成すると同時
にその表面にインサートシートを形成したインサート成
形品の製造方法に関するものである。この方法では、雌
型と雄型との間にインサートシートを装着する前に、前
記インサートシートを前記雌型の凹部の内面形状に合致
するようにプレフォームし、且つ前記所望の立体成形品
の表面の周縁よりはみ出さないようにトリミングしてお
くようにする。
載された発明は、基材シート上に少なくとも絵柄層と接
着層が形成されているインサートシートを、所望の立体
成形品を成形するための凹部を有する雌型と雄型とから
成る射出成形金型に装着し、型締め後、金型間に成形樹
脂を射出することにより、立体成形品を形成すると同時
にその表面にインサートシートを形成したインサート成
形品の製造方法に関するものである。この方法では、雌
型と雄型との間にインサートシートを装着する前に、前
記インサートシートを前記雌型の凹部の内面形状に合致
するようにプレフォームし、且つ前記所望の立体成形品
の表面の周縁よりはみ出さないようにトリミングしてお
くようにする。
【０００４】更に、特開平６−２７０１９９号公報に記
載された発明は、上述のようなインサート成形品の製造
装置に関するものであり、射出成形金型の雄型あるいは
雌型のキャビティ形成面形状にほぼ合致するようにイン
サート材をプレフォームするプレフォーム手段と、所望
の立体成形品の表面の周縁よりはみ出さないようにイン
サート材の不要部分をトリミングするトリミング手段
と、型締めされることによって所望の立体成形品を成形
するためのキャビティを形成するキャビティ形成凸面を
有する雄型とから成る射出成形金型と、プレフォーム及
びトリミングされたインサート材を射出成形金型まで搬
送し、雄型あるいは雌型のキャビティ形成面に装着する
搬送兼装着手段とから成るものである。
載された発明は、上述のようなインサート成形品の製造
装置に関するものであり、射出成形金型の雄型あるいは
雌型のキャビティ形成面形状にほぼ合致するようにイン
サート材をプレフォームするプレフォーム手段と、所望
の立体成形品の表面の周縁よりはみ出さないようにイン
サート材の不要部分をトリミングするトリミング手段
と、型締めされることによって所望の立体成形品を成形
するためのキャビティを形成するキャビティ形成凸面を
有する雄型とから成る射出成形金型と、プレフォーム及
びトリミングされたインサート材を射出成形金型まで搬
送し、雄型あるいは雌型のキャビティ形成面に装着する
搬送兼装着手段とから成るものである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来技術の成形方法では、いずれもインサートシートを
予め所望の形状に予備成形し、樹脂の成形用金型や専用
のトリミング装置によりトリミングした後、金型内にシ
ートを設置し溶融樹脂を射出して一体成形するため、ト
リミング量が多すぎるとインサートシートが成形品を被
覆しきれずに樹脂が表面に露出し、成形後に得られる製
品の見栄えに劣ったり、また逆にトリミング量が不足す
るとシートに余分な部分ができるため、シートの折り重
なる部分が発生してシワになるといういくつかの課題が
あった。これに対し、かかる課題を生じないよう正確な
トリミングを行うためには、精巧な切断刃を持つトリミ
ング装置やレーザ光線を利用した切断装置、ウォーター
ジェットによる切断装置等を利用することが考えられる
が、いずれも高価であり製品のコストアップを招くとい
う課題があった。
従来技術の成形方法では、いずれもインサートシートを
予め所望の形状に予備成形し、樹脂の成形用金型や専用
のトリミング装置によりトリミングした後、金型内にシ
ートを設置し溶融樹脂を射出して一体成形するため、ト
リミング量が多すぎるとインサートシートが成形品を被
覆しきれずに樹脂が表面に露出し、成形後に得られる製
品の見栄えに劣ったり、また逆にトリミング量が不足す
るとシートに余分な部分ができるため、シートの折り重
なる部分が発生してシワになるといういくつかの課題が
あった。これに対し、かかる課題を生じないよう正確な
トリミングを行うためには、精巧な切断刃を持つトリミ
ング装置やレーザ光線を利用した切断装置、ウォーター
ジェットによる切断装置等を利用することが考えられる
が、いずれも高価であり製品のコストアップを招くとい
う課題があった。
【０００６】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、専用のトリミング装置等が不要であり、且つトリミ
ングを正確には行わなくとも成形品の品質を損なわず、
成形品の見栄えが向上したシートインサート成形品を製
造できるシートインサート成形用金型及び成形方法を提
供することにある。
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、専用のトリミング装置等が不要であり、且つトリミ
ングを正確には行わなくとも成形品の品質を損なわず、
成形品の見栄えが向上したシートインサート成形品を製
造できるシートインサート成形用金型及び成形方法を提
供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のシート押さ
え金型を用いることなどにより、上記目的が達成できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発
明のシートインサート成形用金型は、射出成形機の固定
側に設置され溶融樹脂の射出孔を備え成形品の裏面形状
を成形する凸型と、上記射出成形機の移動側に設置され
上記凸型と嵌合して成形品の表面形状を成形する凹型
と、型締め時に、インサートシートの周縁部を上記凸型
とともに挾持し、且つ上記凹型と当接して成形品の厚み
及び周縁を規定するシート押さえ金型とを備えることを
特徴とする。
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のシート押さ
え金型を用いることなどにより、上記目的が達成できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発
明のシートインサート成形用金型は、射出成形機の固定
側に設置され溶融樹脂の射出孔を備え成形品の裏面形状
を成形する凸型と、上記射出成形機の移動側に設置され
上記凸型と嵌合して成形品の表面形状を成形する凹型
と、型締め時に、インサートシートの周縁部を上記凸型
とともに挾持し、且つ上記凹型と当接して成形品の厚み
及び周縁を規定するシート押さえ金型とを備えることを
特徴とする。
【０００８】また、本発明のシートインサート成形方法
は、射出成形機の固定側に設置され溶融樹脂の射出孔を
備え成形品の裏面形状を成形する凸型と、上記射出成形
機の移動側に設置され上記凸型に嵌合されて成形品の表
面形状を形成する凹型と、上記凸型と凹型とによって挾
持され得るシート押さえ金型を用い、上記凸型とシート
押さえ金型との間に加飾シートをインサートした後に型
締めし、次いで、溶融樹脂を射出して一体成形した後に
冷却し、しかる後、型開きを行って成形品を取り出し、
上記加飾シートの余剰部分をトリミングすることを特徴
とする。
は、射出成形機の固定側に設置され溶融樹脂の射出孔を
備え成形品の裏面形状を成形する凸型と、上記射出成形
機の移動側に設置され上記凸型に嵌合されて成形品の表
面形状を形成する凹型と、上記凸型と凹型とによって挾
持され得るシート押さえ金型を用い、上記凸型とシート
押さえ金型との間に加飾シートをインサートした後に型
締めし、次いで、溶融樹脂を射出して一体成形した後に
冷却し、しかる後、型開きを行って成形品を取り出し、
上記加飾シートの余剰部分をトリミングすることを特徴
とする。
【０００９】
【作用】本発明の成形金型及び成形方法によれば、その
構成を、射出成形機の固定側に設置され溶融樹脂の射出
孔を備え成形品の裏面形状を成形する凸型と、射出成形
機の移動側に設置され凸型に嵌合されて成形品の表面形
状を凹型と、凸型と凹型との間に介在でき、型締め時に
凸型との間でインサートシートの周縁部を押さえ、且つ
凹型との接触部周辺で成形品の周縁を形成するシート押
さえ金型とを備えるシートインサート成形用金型とした
ため、樹脂成形体の縁部裏面側にまで加飾シートが回り
込んで被覆された成形品が得られるため、成形品の周縁
の見栄えを向上させることができる。
構成を、射出成形機の固定側に設置され溶融樹脂の射出
孔を備え成形品の裏面形状を成形する凸型と、射出成形
機の移動側に設置され凸型に嵌合されて成形品の表面形
状を凹型と、凸型と凹型との間に介在でき、型締め時に
凸型との間でインサートシートの周縁部を押さえ、且つ
凹型との接触部周辺で成形品の周縁を形成するシート押
さえ金型とを備えるシートインサート成形用金型とした
ため、樹脂成形体の縁部裏面側にまで加飾シートが回り
込んで被覆された成形品が得られるため、成形品の周縁
の見栄えを向上させることができる。
【００１０】また、成形後に不要シート部分が成形品の
裏面側に回り込むため、最終製品形状に合致させて正確
にトリミングを行う必要がなく、コスト低減を図ること
ができる。更に、型締め時にシート押さえ金型によりシ
ートを凸型に押圧することにより、シートの折り重なり
を防止できるため、シワの発生を抑制できる。また、凹
型とシート押さえ金型の相互に嵌合可能な段差部を設け
ることにより、型締めと同時に成形品の周縁形状に沿っ
てシートの切断を行うことができるため、トリミング工
程を省略でき、見栄えの良い成形品を安く得ることがで
きる。
裏面側に回り込むため、最終製品形状に合致させて正確
にトリミングを行う必要がなく、コスト低減を図ること
ができる。更に、型締め時にシート押さえ金型によりシ
ートを凸型に押圧することにより、シートの折り重なり
を防止できるため、シワの発生を抑制できる。また、凹
型とシート押さえ金型の相互に嵌合可能な段差部を設け
ることにより、型締めと同時に成形品の周縁形状に沿っ
てシートの切断を行うことができるため、トリミング工
程を省略でき、見栄えの良い成形品を安く得ることがで
きる。
【００１１】更に、シート押さえ金型は成形品の周縁に
沿って環状の中抜け形状をなし、この押さえ金型の内縁
を凹型の内縁より内側に突出させた構成とすることによ
り、成形品縁部の裏面（内縁）にまで確実に加飾シート
を回り込ませることができ、最終製品の見栄えを著しく
向上させることができる。また、本発明で用いられる樹
脂は、射出成形が可能な樹脂であれば、種類を問わずに
用いることができ、更に加飾シートもインサート成形が
可能で、射出成形用樹脂の高温・高圧により延伸できる
ものであればその種類は問われない。
沿って環状の中抜け形状をなし、この押さえ金型の内縁
を凹型の内縁より内側に突出させた構成とすることによ
り、成形品縁部の裏面（内縁）にまで確実に加飾シート
を回り込ませることができ、最終製品の見栄えを著しく
向上させることができる。また、本発明で用いられる樹
脂は、射出成形が可能な樹脂であれば、種類を問わずに
用いることができ、更に加飾シートもインサート成形が
可能で、射出成形用樹脂の高温・高圧により延伸できる
ものであればその種類は問われない。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面を参照して
実施形態により詳細に説明する。 （実施形態１）図１は、シートインサート成形金型及び
その成形方法の一実施形態を示した断面説明図である。
まず、成形金型の構成を説明すると、本成形金型は、射
出成形機の固定側に設置され中央部に射出孔５を備えた
凸型２と、射出成形機の移動側に設置され凸型２と嵌合
可能な凹型３と、凸型２と凹型３との間に位置し、且つ
型締め時に凸型２との間で加飾シート１の周縁部を挾持
するシート押さえ金型４と、を備える。
実施形態により詳細に説明する。 （実施形態１）図１は、シートインサート成形金型及び
その成形方法の一実施形態を示した断面説明図である。
まず、成形金型の構成を説明すると、本成形金型は、射
出成形機の固定側に設置され中央部に射出孔５を備えた
凸型２と、射出成形機の移動側に設置され凸型２と嵌合
可能な凹型３と、凸型２と凹型３との間に位置し、且つ
型締め時に凸型２との間で加飾シート１の周縁部を挾持
するシート押さえ金型４と、を備える。
【００１３】上記凸型２は成形品の裏面を形成し、凹型
３は成形品の表面を形成する役割を果たす。また、シー
ト押さえ金型４は、成形品の周縁に沿って環状の中抜け
形状となっており、その内縁は凹型３の内縁より内側に
位置している。換言すれば、このことは、型締め時にお
いて、シート押さえ金型４の内縁が、成形品縁部の厚さ
分、即ち凹型３の内周面端部から距離ｔ分だけ内側に突
出した構造となっていることを意味する。
３は成形品の表面を形成する役割を果たす。また、シー
ト押さえ金型４は、成形品の周縁に沿って環状の中抜け
形状となっており、その内縁は凹型３の内縁より内側に
位置している。換言すれば、このことは、型締め時にお
いて、シート押さえ金型４の内縁が、成形品縁部の厚さ
分、即ち凹型３の内周面端部から距離ｔ分だけ内側に突
出した構造となっていることを意味する。
【００１４】次に、本成形金型を用いた成形方法につい
て説明する。まず、凸型２と凹型３を開き、加飾シート
１を凸型２とシート押さえ金型４の間に設置する（図１
（ａ）参照）。次いで、射出成形機の移動側に設置され
た凹型３とシート押さえ金型４を移動させ型締めする。
その際、インサートされた加飾シート１は凸型２側に押
圧され、得られる成形品の縁部の厚さがｔとなるキャビ
ティ７が形成される（図１（ｂ）参照）。
て説明する。まず、凸型２と凹型３を開き、加飾シート
１を凸型２とシート押さえ金型４の間に設置する（図１
（ａ）参照）。次いで、射出成形機の移動側に設置され
た凹型３とシート押さえ金型４を移動させ型締めする。
その際、インサートされた加飾シート１は凸型２側に押
圧され、得られる成形品の縁部の厚さがｔとなるキャビ
ティ７が形成される（図１（ｂ）参照）。
【００１５】型締め後、溶融樹脂を凸型２に設けられた
射出孔５より射出すると、インサートされた加飾シート
１は、射出成形用樹脂の高温高圧により延伸されてキャ
ビティ７内に広がるのと同時に、シート押さえ金型４の
突出領域及び凹型３の表面に沿って延伸し、キャビティ
７内が樹脂で満たされる（図１（ｃ）参照）。冷却後、
型開きを行い、凹型３とシート押さえ金型４の間からシ
ートインサート成形品８を取り出す（図１（ｄ）参
照）。取り出した成形品８の内縁近傍から突出している
不要シート部分８ａをカッターで粗トリミングし、更に
ゲート部８ｂをカットすることにより成形品の縁部裏面
にまで（縁部全体又は縁部の厚さに亘って）加飾シート
が回り込んで被覆されたシートインサート成形品が得ら
れる。
射出孔５より射出すると、インサートされた加飾シート
１は、射出成形用樹脂の高温高圧により延伸されてキャ
ビティ７内に広がるのと同時に、シート押さえ金型４の
突出領域及び凹型３の表面に沿って延伸し、キャビティ
７内が樹脂で満たされる（図１（ｃ）参照）。冷却後、
型開きを行い、凹型３とシート押さえ金型４の間からシ
ートインサート成形品８を取り出す（図１（ｄ）参
照）。取り出した成形品８の内縁近傍から突出している
不要シート部分８ａをカッターで粗トリミングし、更に
ゲート部８ｂをカットすることにより成形品の縁部裏面
にまで（縁部全体又は縁部の厚さに亘って）加飾シート
が回り込んで被覆されたシートインサート成形品が得ら
れる。
【００１６】（実施形態２）図２に、本発明の他の実施
形態を示す。本実施形態は、凸型２とシート押さえ金型
４との嵌合部分に段差部６を設けた以外は、実施形態１
と同様の構成を有するものである。また、シート押さえ
金型の段差部６において、立ち上がり部６ａの長さは、
シート押さえ金型６の内縁の突出距離ｔと同じか又は若
干長くとられている。
形態を示す。本実施形態は、凸型２とシート押さえ金型
４との嵌合部分に段差部６を設けた以外は、実施形態１
と同様の構成を有するものである。また、シート押さえ
金型の段差部６において、立ち上がり部６ａの長さは、
シート押さえ金型６の内縁の突出距離ｔと同じか又は若
干長くとられている。
【００１７】次に、本成形金型を用いた成形方法につい
て説明する。まず、凸型２と凹型３を開き、加飾シート
１を凸型２とシート押さえ金型４との間に設置する（図
２（ａ）参照）。次いで、凹型３とシート押さえ金型４
を移動させ型締めする。その際、インサートされた加飾
シート１は、凸型２とシート押さえ金型４に形成されて
いる段差部６による剪断力により、得るべき成形品の裏
面形状〜内縁形状に沿って切断されるとともに凸型２に
押圧され、縁部の厚さがｔのキャビティ７が形成される
（図２（ｂ）参照）。
て説明する。まず、凸型２と凹型３を開き、加飾シート
１を凸型２とシート押さえ金型４との間に設置する（図
２（ａ）参照）。次いで、凹型３とシート押さえ金型４
を移動させ型締めする。その際、インサートされた加飾
シート１は、凸型２とシート押さえ金型４に形成されて
いる段差部６による剪断力により、得るべき成形品の裏
面形状〜内縁形状に沿って切断されるとともに凸型２に
押圧され、縁部の厚さがｔのキャビティ７が形成される
（図２（ｂ）参照）。
【００１８】型締め後、溶融樹脂を凸型２の射出孔５よ
り射出すると、インサートされた加飾シート１は、射出
成形用樹脂の高温高圧により延伸されてキャビティ７内
に広がり、これと同時にシート押さえ金型４の突出領域
及び凹型３の表面に沿って延伸し、キャビティ７内が樹
脂で満たされる（図２（ｃ）参照）。冷却後、型開きを
行い、凹型３とシート押さえ金型４の間からインサート
シート成形品８を取り出す（図２（ｄ）参照）。ゲート
部８ｂをカットした成形品は、内縁近傍に不要シート部
分８ａが残っているが、製品の裏面に当たるため仕上げ
のためのトリミングを施す必要はない。また、上述の如
く、段差部６の立ち上がり部６ａの寸法を適切に制御し
ているため、成形品の縁部裏面にまで加飾シートが確実
に回り込んだシートインサート成形品が得られる。
り射出すると、インサートされた加飾シート１は、射出
成形用樹脂の高温高圧により延伸されてキャビティ７内
に広がり、これと同時にシート押さえ金型４の突出領域
及び凹型３の表面に沿って延伸し、キャビティ７内が樹
脂で満たされる（図２（ｃ）参照）。冷却後、型開きを
行い、凹型３とシート押さえ金型４の間からインサート
シート成形品８を取り出す（図２（ｄ）参照）。ゲート
部８ｂをカットした成形品は、内縁近傍に不要シート部
分８ａが残っているが、製品の裏面に当たるため仕上げ
のためのトリミングを施す必要はない。また、上述の如
く、段差部６の立ち上がり部６ａの寸法を適切に制御し
ているため、成形品の縁部裏面にまで加飾シートが確実
に回り込んだシートインサート成形品が得られる。
【００１９】以上、本発明を若干の実施形態により詳細
に説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形
が可能である。例えば、シート押さえ金型４は、必ずし
も一体型である必要はなく、射出成形機の移動方向と垂
直方向にスライド可能な分割型であってもよい。また、
段差部６の角部６ｂは必ずしも９０°である必要はな
く、加飾シート１を切断できる範囲において９０°より
大きくてもよい。更に、段差部６の立上り部６ａと突出
距離ｔとの長さ関係は、６ａの長さ≧ｔに限定されるも
のではなく、使用する加飾シート１の延伸能力などに応
じて適宜変更することが可能である。
に説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形
が可能である。例えば、シート押さえ金型４は、必ずし
も一体型である必要はなく、射出成形機の移動方向と垂
直方向にスライド可能な分割型であってもよい。また、
段差部６の角部６ｂは必ずしも９０°である必要はな
く、加飾シート１を切断できる範囲において９０°より
大きくてもよい。更に、段差部６の立上り部６ａと突出
距離ｔとの長さ関係は、６ａの長さ≧ｔに限定されるも
のではなく、使用する加飾シート１の延伸能力などに応
じて適宜変更することが可能である。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特定のシート押さえ金型を用いること等としたため、専
用のトリミング装置等が不要であり、且つトリミングを
正確には行わなくとも成形品の品質を損なわず、成形品
の見栄えが向上したシートインサート成形品を製造でき
るシートインサート成形用金型及び成形方法を提供する
ことができる。即ち、本発明のシートインサート成形金
型及び成形方法によれば、成形品縁部の厚さ分に亘って
加飾シートを回り込ませることが可能となり、シワの発
生がなく、見栄えの良い成形品を得ることができる。
特定のシート押さえ金型を用いること等としたため、専
用のトリミング装置等が不要であり、且つトリミングを
正確には行わなくとも成形品の品質を損なわず、成形品
の見栄えが向上したシートインサート成形品を製造でき
るシートインサート成形用金型及び成形方法を提供する
ことができる。即ち、本発明のシートインサート成形金
型及び成形方法によれば、成形品縁部の厚さ分に亘って
加飾シートを回り込ませることが可能となり、シワの発
生がなく、見栄えの良い成形品を得ることができる。
【００２１】また、成形による不要シート部分が成形品
の裏面に位置するため精密なトリミングを行わなくて
も、製品に要求される品質を確保することができる。そ
のために仕上げトリミング工程を省略でき、シートイン
サート成形品を安価に製造することができるという優れ
た効果を奏する。更に、凸型とシート押さえ金型の相互
に嵌合部を設けることにより、型締めと同時に成形品縁
部の周縁形状に沿って、シートの切断を行うことができ
るため、成形品完成後にトリミングの工数が発生せず、
見栄えの良い成形品を安く得ることができる。
の裏面に位置するため精密なトリミングを行わなくて
も、製品に要求される品質を確保することができる。そ
のために仕上げトリミング工程を省略でき、シートイン
サート成形品を安価に製造することができるという優れ
た効果を奏する。更に、凸型とシート押さえ金型の相互
に嵌合部を設けることにより、型締めと同時に成形品縁
部の周縁形状に沿って、シートの切断を行うことができ
るため、成形品完成後にトリミングの工数が発生せず、
見栄えの良い成形品を安く得ることができる。
【図１】本発明の成形金型及び成形方法の一実施形態を
示す断面説明図である。
示す断面説明図である。
【図２】本発明の成形金型及び成形方法の他の実施形態
を示す断面説明図である。
を示す断面説明図である。
１ 加飾シート ２ 凸型 ３ 凹型 ４ シート押さえ金型 ５ 射出孔 ６ 段差部 ６ａ 立上り部 ６ｂ 角部 ７ キャビティ ８ 成形品 ８ａ 不要シート部分 ８ｂ ゲート部
Claims (7)
- 【請求項１】 射出成形機の固定側に設置され溶融樹脂
の射出孔を備え成形品の裏面形状を成形する凸型と、 上記射出成形機の移動側に設置され上記凸型と嵌合して
成形品の表面形状を成形する凹型と、 型締め時に、インサートシートの周縁部を上記凸型とと
もに挾持し、且つ上記凹型と当接して成形品の厚み及び
周縁を規定するシート押さえ金型と、を備えることを特
徴とするシートインサート成形用金型。 - 【請求項２】 上記シート押さえ金型は、成形品の周縁
に沿って環状をなし、その内縁が上記凹型の内縁よりも
内側に突出していることを特徴とする請求項１記載のシ
ートインサート成形用金型。 - 【請求項３】 上記凸型及びシート押さえ金型が、型締
め時に相互に嵌合する段差部を有することを特徴とする
請求項２記載のシートインサート成形用金型。 - 【請求項４】 上記シート押さえ金型における段差部の
立ち上がり代が、このシート押さえ金型における上記内
側への突出代と同じか又は若干長いことを特徴とする請
求項３記載のシートインサート成形用金型。 - 【請求項５】 射出成形機の固定側に設置され溶融樹脂
の射出孔を備え成形品の裏面形状を成形する凸型と、上
記射出成形機の移動側に設置され上記凸型に嵌合されて
成形品の表面形状を形成する凹型と、上記凸型と凹型と
によって挾持され得るシート押さえ金型を用い、 上記凸型とシート押さえ金型との間に加飾シートをイン
サートした後に型締めし、次いで、溶融樹脂を射出して
一体成形した後に冷却し、 しかる後、型開きを行って成形品を取り出し、上記加飾
シートの余剰部分をトリミングすることを特徴とするシ
ートインサート成形方法。 - 【請求項６】 上記シート押さえ金型の内縁を上記凹型
の内縁より内側に配置し、上記加飾シートの余剰部分を
成形品の内縁近傍から突出させることを特徴とする請求
項５記載のシートインサート成形方法。 - 【請求項７】 上記型締め時に、成形品の裏面形状乃至
内縁形状に沿ってシートを切断することを特徴とする請
求項５又は６記載のシートインサート成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5537796A JPH09225960A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | シートインサート成形用金型及び成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5537796A JPH09225960A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | シートインサート成形用金型及び成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09225960A true JPH09225960A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12996804
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5537796A Pending JPH09225960A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | シートインサート成形用金型及び成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09225960A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108544741A (zh) * | 2018-04-16 | 2018-09-18 | 鲁志高 | 外墙装饰件模具和外墙装饰件模具设备 |
| KR20200048679A (ko) * | 2018-10-30 | 2020-05-08 | 현대자동차주식회사 | 자동차 내장재 제조용 금형 및 이를 이용한 사출물 제조 방법 |
-
1996
- 1996-02-20 JP JP5537796A patent/JPH09225960A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108544741A (zh) * | 2018-04-16 | 2018-09-18 | 鲁志高 | 外墙装饰件模具和外墙装饰件模具设备 |
| KR20200048679A (ko) * | 2018-10-30 | 2020-05-08 | 현대자동차주식회사 | 자동차 내장재 제조용 금형 및 이를 이용한 사출물 제조 방법 |
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