JPH09215328A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

Info

Publication number
JPH09215328A
JPH09215328A JP3261496A JP3261496A JPH09215328A JP H09215328 A JPH09215328 A JP H09215328A JP 3261496 A JP3261496 A JP 3261496A JP 3261496 A JP3261496 A JP 3261496A JP H09215328 A JPH09215328 A JP H09215328A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
energy
voltage
power supply
capacitor
supply device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3261496A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Yasuzawa
精一 安沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Radio Co Ltd, Nagano Japan Radio Co Ltd filed Critical Japan Radio Co Ltd
Priority to JP3261496A priority Critical patent/JPH09215328A/ja
Publication of JPH09215328A publication Critical patent/JPH09215328A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rectifiers (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の小型化および低コスト化を図ることが
でき、かつ変換効率を向上させることができるスイッチ
ング電源装置を提供することを主目的とする。 【解決手段】 入力交流をスイッチングすることにより
交流および直流のいずれかに変換する電力変換手段3
と、入力交流の電圧が所定電圧よりも低いときに電力変
換手段にエネルギーを供給するエネルギー供給手段5と
を備えているスイッチング電源装置1において、入力交
流の電圧値および入力交流に基づいて生成される比較電
圧の少なくとも一方が基準電圧を超えたかを判別する電
圧値判別手段4と、電圧値判別手段4によって超えてい
ると判別された期間内にエネルギー供給手段に対して入
力交流によってエネルギーを蓄積させると共に、電圧値
判別手段4によって低下したと判別されたときにエネル
ギー供給手段に蓄積されているエネルギーを電力変換手
段に供給させる蓄積供給制御手段6とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された入力交
流をスイッチングすることにより交流および直流のいず
れかに変換する電力変換手段を備えているスイッチング
電源装置に関し、詳しくは、入力交流の電圧値および入
力交流に基づいて生成される比較電圧の少なくとも一方
が基準電圧よりも低いときにエネルギー供給手段に蓄積
されているエネルギーを電力変換手段に供給するスイッ
チング電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、スイッチング電源装置における入
力力率(つまり、実効電流/平均電流)の改善を図るた
めに種々の方式が採用されており、例えば、特開平5−
103468号公報に記載されているものが従来から知
られている。このスイッチング電源装置101は、図1
0に示すように、ダイオードブリッジDB 、インバータ
トランスT1、トランジスタQ11、コンデンサC1
よびダイオードD2 ,D3 などを備えている。
【0003】このスイッチング電源装置101では、交
流電源VACの電圧を全波整流したダイオードブリッジD
B の正極端子の脈流交流電圧がコンデンサC1 の端子間
電圧よりも高い期間においては、交流電源VACからの電
流i1 が、インバータトランスT1 の一次巻線N1 を流
れてインバータトランスT1 の二次巻線に電力を供給す
る。また、この期間においては、一次巻線N3 からコン
デンサC1 に充電電流i2 が流れてコンデンサC1 を充
電する。一方、ダイオードブリッジDB の正極端子の電
圧がコンデンサC1 の端子間電圧よりも低い期間におい
ては、コンデンサC1 からの放電電流i3 が一次巻線N
1 を介してダイオードD2 に流れるため、コンデンサC
1 に蓄積されているエネルギーによってインバータトラ
ンスT1の二次側に配設されているコンバータ回路に電
力が供給される。このように、このスイッチング電源装
置101は、一次巻線N1 に電流が流れる期間をできる
だけ長くすることにより、コンデンサインプット形整流
回路方式などと比較して入力力率を向上させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
スイッチング電源装置101には、以下の問題点があ
る。すなわち、このスイッチング電源装置101は、本
来的には、コンデンサC1の充電電圧をコンバータ回路
の動作保証最低電圧Vaにし、かつ、脈流交流電圧がコ
ンバータ回路の動作保証最低電圧Vaよりも低下したと
きから放電を開始させ、脈流交流電圧が動作保証最低電
圧Vaまで復帰したときに放電を停止させるように構成
することが好ましい。ところが、コンデンサC1 の端子
間電圧は放電中に徐々に低下する。このため、脈流交流
電圧が最大値Vpから動作保証電圧Vaに低下するまで
の間、コンデンサC1 が端子間電圧を電圧Va以上に保
持するためには、放電開始時の端子間電圧が、その時の
脈流交流電圧と等しい電圧であって電圧Vaよりも高い
電圧V1であることが必要となる。この結果、コンデン
サC1 は、脈流交流の電力で十分コンバータ動作が可能
な動作保証最低電圧Vaよりも高い電圧V1のときから
放電する分だけ余分なエネルギーを蓄積させておかなけ
ればならないという問題点がある。
【0005】また、コンデンサC1 の充電電圧である電
圧V1を高い電圧にすると、コンデンサC1 に蓄積され
るエネルギーは大きくなるが、余分に放出するエネルギ
ーも大きくなる。したがって、この場合には、大容量の
コンデンサを必要とする。一方、電圧V1を低い電圧に
すると、同容量のコンデンサに蓄積されるエネルギー量
は少なくなる。つまり、コンデンサC1 に蓄積されるエ
ネルギー量Eは、以下の式、 E=CV2 /2 で表されるが、この場合のVが端子間電圧に相当するた
め、端子間電圧の値が小さいと、その値の2乗に比例し
て少ないエネルギー量しか蓄積できないことになる。こ
のため、コンバータ回路の出力電圧の低下を防止するた
めに必要なエネルギー量をコンデンサC1 に蓄積させる
ためには、大容量のコンデンサを用いなければならな
い。このように、従来のスイッチング電源装置101
は、充電電圧V1 の高低に拘わらず大容量を必要とする
ために、装置の大型化やコストアップを招くという問題
点がある。
【0006】さらに、コンデンサC1 の蓄積エネルギー
は、インバータトランスT1 の一次巻線N1 に流れて、
再度コンデンサC1 に蓄積されるという循環を繰り返す
ために、エネルギーの損失が大きく、このため、スイッ
チング電源装置全体として変換効率が低下してしまうと
いう問題点がある。
【0007】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたものであり、装置の小型化および低コスト化を図る
ことができると共に変換効率を向上させることができる
スイッチング電源装置を提供することを主目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載のスイッチング電源装置は、入力された入力
交流をスイッチングすることにより交流および直流のい
ずれかに変換する電力変換手段と、入力交流の電圧が所
定電圧よりも低いときに電力変換手段にエネルギーを供
給するエネルギー供給手段とを備えているスイッチング
電源装置において、入力交流の電圧値および入力交流に
基づいて生成される比較電圧の少なくとも一方が基準電
圧を超えたか低下したかを判別する電圧値判別手段と、
電圧値判別手段によって超えていると判別された期間内
にエネルギー供給手段に対して入力交流によってエネル
ギーを蓄積させると共に、電圧値判別手段によって低下
したと判別されたときにエネルギー供給手段に蓄積され
ているエネルギーを電力変換手段に供給させる蓄積供給
制御手段とを備えていることを特徴とする。なお、この
場合、入力交流の電圧値および入力交流に基づいて生成
される比較電圧とは、入力交流の電圧値をAとした場
合、一般式として、(k・A±l)で表される電圧値で
示される。ただし、kおよびlは、それぞれ比例定数お
よび重畳電圧を示す。また、基準電圧には、予め設定し
た固定的な基準電圧を含むのは勿論のこと、入力交流の
電圧値に比例して変動するような基準電圧をも含む。
【0009】このスイッチング電源装置では、蓄積供給
手段が、電圧値判別手段によって入力交流の電圧値およ
び入力交流に基づいて生成される比較電圧の少なくとも
一方が基準電圧を超えたと判別された期間内でエネルギ
ー供給手段にエネルギーを蓄積させるため、エネルギー
供給手段に蓄積されるエネルギーは、入力交流の電圧値
の最大値まで蓄積が可能になる。この場合、例えば、エ
ネルギー供給手段としてコンデンサを使用するとしたと
きには、蓄積エネルギー量は、コンデンサの端子間電圧
の2乗に比例して大きくなるため、十分に大きなエネル
ギーを蓄積することができる。この結果、小容量のコン
デンサを使用することができる。また、エネルギー供給
手段は、必要なときにのみ蓄積エネルギーを電力変換手
段に供給するため、余分なエネルギーを蓄積する必要が
なく、より小容量のコンデンサなどを使用することがで
きる。さらに、入力交流を直接エネルギー供給手段に蓄
積することにより、エネルギーの循環が防止される結
果、さらに小容量のコンデンサなどを使用することがで
きる。
【0010】請求項2記載のスイッチング電源装置は、
請求項1記載のスイッチング電源装置において、電力変
換手段は、スイッチング用トランスを備え、蓄積供給制
御手段は、スイッチング用トランスの巻線を介してエネ
ルギー供給手段にエネルギーを蓄積させることを特徴と
する。なお、この場合のトランスとは、例えば、フォワ
ード方式の場合に用いられるいわゆるスイッチングトラ
ンスを含むのは勿論のこと、いわゆるフライバック方式
の場合に用いられるインダクタンスとして機能するトラ
ンスも含まれる概念である。
【0011】請求項3記載のスイッチング電源装置は、
請求項2記載のスイッチング電源装置において、エネル
ギーは、入力交流の電圧にスイッチング用トランスの巻
線電圧を重畳させた電圧に基づくエネルギーであること
を特徴とする。
【0012】請求項2および3記載のスイッチング電源
装置では、スイッチング用トランスの巻線を介してエネ
ルギー供給手段にエネルギーを蓄積させる。この場合、
入力交流の電圧に巻線電圧を重畳させた電圧に基づくエ
ネルギーをエネルギー供給手段に蓄積させれば、例え
ば、エネルギー供給手段としてコンデンサを使用した場
合には、その端子間電圧の値をより大きくすることがで
きる結果、さらに大きなエネルギーを蓄積させることが
可能になる。
【0013】請求項4記載のスイッチング電源装置は、
請求項2または3に記載のスイッチング電源装置におい
て、スイッチング用トランスは、蓄積供給制御手段に制
御用電力を供給するための補助巻線を備えていることを
特徴とする。
【0014】このスイッチング電源装置では、スイッチ
ング用トランスに通常備えられている補助巻線に蓄積さ
れたエネルギーが蓄積供給制御手段の制御用電源に利用
される。このため、コストアップを招くことなく、蓄積
供給制御手段の制御用電源を構成することができる。
【0015】請求項5記載のスイッチング電源装置は、
請求項1から4のいずれかに記載のスイッチング電源装
置において、蓄積供給制御手段は、電源投入時における
エネルギー供給手段への突入電流を阻止するための突入
電流阻止手段を備えていることを特徴とする。
【0016】このスイッチング電源装置では、例えば、
エネルギー供給手段としてコンデンサを使用した場合に
は、電源投入時においてコンデンサに突入電流が流れる
が、突入電流阻止手段が、突入電流を阻止する。このた
め、例えば、スイッチング電源装置のメイン電源ライン
に突入電流阻止用手段を設ける必要がなくなる。また、
この場合、コンデンサの容量を小さくすることができる
ため、突入電流阻止手段として、大電流の突入電流を阻
止させる必要がないので、簡易な構成で突入電流を阻止
することが可能になる。
【0017】請求項6記載のスイッチング電源装置は、
請求項1から5のいずれかに記載のスイッチング電源装
置において、蓄積供給制御手段は、トライアックを備
え、トライアックを作動させることにより、エネルギー
供給手段にエネルギーを蓄積させると共にエネルギー供
給手段に蓄積されているエネルギーを電力変換手段に供
給させることを特徴とする。
【0018】このスイッチング電源装置では、蓄積供給
手段は、トライアックによって、エネルギー供給手段へ
のエネルギーの蓄積、およびエネルギー供給手段から電
力変換手段へのエネルギーの供給を共に制御する。した
がって、1つの素子でエネルギーの蓄積および供給の両
者を行うことができるため、装置のコストダウンを図る
ことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るスイッチング電源装置の好適な実施の形態につ
いて説明する。
【0020】最初に、本発明に係るスイッチング電源装
置の動作原理について、図1を参照して説明する。同図
に示すように、スイッチング電源装置1は、整流手段
2、電力変換手段3、電圧値判別手段4、エネルギー供
給手段5および蓄積供給制御手段6を備えている。な
お、以下、同図におけるエネルギー供給手段5としてコ
ンデンサを用いた例について説明する。
【0021】このスイッチング電源装置1では、例えば
ダイオードブリッジなどによって構成した整流手段2
が、交流入力を全波整流することによって、図2に示す
ような最大電圧値がVp である脈流交流(本発明におけ
る入力交流に相当する)Vripを生成する。一方、電圧
値判別手段4には、基準電圧Vr(同図参照)が設定さ
れており、電圧値判別手段4は、脈流交流Vrip の電圧
値と基準電圧Vrの電圧値とを比較して脈流交流Vrip
が基準電圧Vrを超えたか低下したかを判別する。具体
的には、図3に示すように、時間a1〜a2,a3〜a
4,a5〜a6,a7〜a8の時は、電圧値判別部4
は、脈流交流Vrip が基準電圧Vrを超えていると判別
する。この期間では、蓄積供給制御手段6は、脈流交流
rip をエネルギー供給手段5に充電することによって
エネルギーを蓄積させる。この場合、エネルギー供給手
段5は、図4(a)に示すように、脈流交流Vrip が最
大値Vpに達したときに充電電圧が最大になるために、
時間a1〜b1,a3〜b2,a5〜b3,a7〜b4
の時にのみ充電される。この期間(時間a1〜a2,a
3〜a4,a5〜a6,a7〜a8)のコンデンサの両
端電圧は、同図(b)に示す波形になる。なお、この期
間では、電力変換手段3は、整流手段2からの脈流交流
rip を入力してスイッチングすることにより直流また
は交流に電力変換する。
【0022】一方、時間a2〜a3,a4〜a5,a6
〜a7の時は、電圧値判別手段4は、脈流交流Vrip
基準電圧Vrよりも低下していると判別し、電圧低下信
号S1を蓄積供給制御手段6に出力する。蓄積供給制御
手段6は、電圧低下信号S1を入力したときは、エネル
ギー供給手段5に蓄積されているエネルギーを電力変換
手段3に供給する。この結果、電力変換手段3の入力電
圧は、同図(c)に示すような波形になる。この場合、
電力変換手段3における入力電圧の変動許容範囲は基準
電圧Vr〜Vp(またはVp以上)に設定されており、
これにより、電圧変換手段3は、脈流交流Vrip の1周
期の全期間において、電力出力値を所定値に安定化する
ことができる。
【0023】以上のように、この実施形態では、脈流電
流Vrip が電力変換手段3の変動許容範囲の最低電圧を
超えたときにエネルギー供給手段5にエネルギーが蓄積
され、この間、エネルギー供給手段5からはエネルギー
が放出されない。したがって、エネルギー供給手段5と
して、例えば、コンデンサを使用する場合、コンデンサ
に蓄積されるエネルギー(電荷)に基づく電圧は、脈流
電流Vrip の最大値Vpに達するため、前述したエネル
ギー量の式におけるVの値が従来のスイッチング電源装
置101よりも大きくなる結果、そのエネルギー量も大
きくなる。このため、小容量のコンデンサに効率よくエ
ネルギーが蓄積されるので、装置の小型化やコストダウ
ンを図ることができる。また、エネルギー供給手段5が
電力変換手段3にエネルギーを供給するのは電力変換手
段3の変動許容範囲の最低電圧以下の期間だけであるた
め、余分な蓄積エネルギーを必要とせず、より小容量の
コンデンサを用いることができる。さらに、コンデンサ
に蓄積させるエネルギー量が必要最小限度でよいため、
エネルギーを蓄積させるための充電電流も少なくてよ
い。
【0024】また、従来のスイッチング電源装置と異な
り、電力変換手段3に供給したエネルギーをエネルギー
供給手段5に再度供給するというエネルギーの循環がな
いため、例えば電力変換手段5にスイッチング用トラン
スを使用する場合、電力変換手段3としてのスイッチン
グ素子およびスイッチング用トランスの容量を少なくす
ることができると共に、装置全体における電力の変換効
率を向上させることができる。さらに、エネルギーの循
環がないために、エネルギー供給手段5としてコンデン
サを使用する場合、より小容量のタイプのものを用いる
ことができる。ただし、本発明においては、エネルギー
の循環を阻止するのは要件ではなく、循環があったとし
ても、エネルギー供給手段5に蓄積させるエネルギー量
を少なくすることができるし、装置の小型化やコストダ
ウンを図ることができる。
【0025】次に、本発明におけるスイッチング電源装
置の具体的な構成について説明する。
【0026】(実施例1)図6は、図1におけるスイッ
チング電源装置1をいわゆるフライバックコンバータ形
電源装置として構成したものである。最初に、両図にお
ける構成要素の対応関係を以下に示す。図6に示すよう
に、ダイオードブリッジ11およびダイオード12,1
3が、整流手段2に相当し、抵抗14,15およびFE
T16が電圧値判別手段4に相当する。また、FET2
1、トランジスタ22、抵抗23,24、ダイオード2
5およびコンデンサ26が蓄積供給制御手段6に相当
し、コンデンサ30がエネルギー供給手段5に相当し、
トランス31、スイッチング回路32、ダイオード33
およびコンデンサ34が電力変換手段3に相当する。
【0027】このスイッチング電源装置1では、スイッ
チング回路32などの電力変換手段3における入力電圧
の変動許容範囲は基準電圧Vr〜Vp(またはVp以
上)に設定されている。このような条件下において、外
部の交流電源41から交流が入力されると、ダイオード
ブリッジ11およびダイオード12,13が、交流を全
波整流することによって、図2に示すような最大電圧値
がVp である脈流交流をそれぞれ生成する。一方、FE
T16は、脈流交流の電圧値が基準電圧Vrのときに、
脈流交流を抵抗14および15によって抵抗分割した電
圧値で作動してドレイン電流を流す。
【0028】FET16が作動している状態、つまり脈
流交流が基準電圧Vrよりも高い電圧値のときは、トラ
ンジスタ22が作動することによってFET21のソー
スとゲートとが同電位となり、これによりFET21が
オフ状態になっている。この状態では、FET21は、
内部の寄生ダイオードの存在によって、等価的に、ソー
スからドレインに向かって順方向電流が流れるダイオー
ドを構成している。このため、FET21は、脈流交流
をコンデンサ30に流し込むとにより、コンデンサ30
を脈流交流の最大値Vpまで充電させると共に、放電を
防止してコンデンサ30の端子間電圧を最大値Vpに保
持させる。一方、スイッチング回路32は、例えば、5
0KHzでスイッチングしてトランス31の一次側コイ
ル31aに脈流交流を流し込み、これにより、二次側コ
イル31bでは、スイッチング回路32のスイッチング
がオフのときに電流I11を流すことにより、負荷RL
所定電圧に安定化した直流電流を供給する。また、スイ
ッチングがオフのときには、トランス31に蓄積されて
いるエネルギーが端子31cを介してダイオード25の
アノード側に出力され、ダイオード25およびコンデン
サ26により整流されて制御用電源となる。
【0029】FET16が作動していない状態、つまり
脈流交流が基準電圧Vrよりも低下しているときは、ト
ランジスタ22が作動停止することによってFET21
のゲートにコンデンサ26からの制御用電源が印加さ
れ、FET21が作動状態になる。この状態では、FE
T21は、ソースとドレイン間が導通状態になるため、
コンデンサ30に蓄積されている電荷を、スイッチング
回路32のスイッチングに応じてトランス31の一次コ
イル31aに供給する。
【0030】このように、この実施例におけるスイッチ
ング電源装置1では、脈流交流の電圧値が基準電圧Vr
よりも高いときには、ダイオードブリッジ11からの脈
流交流をトランス31に供給すると共にコンデンサ30
に充電させ、脈流交流の電圧値が基準電圧Vrよりも低
下したときには、コンデンサ30に蓄積されている電荷
をトランス31に供給させる。このため、交流電源41
の1周期において電力変換手段3が所定電圧値に安定化
した直流電力を負荷RL に供給することができる。ま
た、コンデンサ30は、脈流交流の最大値Vpまで充電
されて保持するため、極めて大きいエネルギー量を蓄積
できる結果、小容量のコンデンサを使用することができ
る。
【0031】具体的に、数値で表すと、例えば、交流電
源41がAC90V〜110Vの50Hz正弦波であっ
て、電力変換手段3を、出力可能な直流電力が20W
で、かつ動作保証最低電圧(基準電圧Vr)が50Vで
各部の損失がないとした場合、スイッチング電源装置1
(下記の表にはタイプAとして示す)、コンデンサイン
プット形のスイッチング電源装置(下記の表にはタイプ
Bとして示す)、およびスイッチング電源装置101
(下記の表には、電圧V1を121V、110Vおよび
64Vとした場合のタイプをそれぞれC、DおよびEと
してそれぞれ示す)の性能を下記の表に示す。
【0032】 タイプA タイプB タイプC タイプD タイプE ・エネルギー供給手段と してのコンデンサ容量 7.5 μF 18μF 18μF 19μF 76μF ・コンデンサからの供給 時間(半サイクル) 2.58mS 6.29mS 5.29mS 4.62mS 2.96mS ・コンデンサからの供給 量(半サイクル) 52mJ 120mJ 106mJ 92mJ 59mJ ・循環電力 0W 0W 10.6W 9.2W 5.9W
【0033】上記の表に示すように、スイッチング電源
装置1は、従来のコンデンサインプット形のスイッチン
グ電源装置やスイッチング電源装置101と比較して、
コンデンサ30に小容量タイプのものを用いることがで
き、その場合であって、コンデンサ30から大きなエネ
ルギーを放電させることができる。なお、充電電圧を高
めることができる結果、コンデンサ30はスイッチング
電源装置101と比較して高い耐圧のタイプのものを使
用しなければならない。しかし、耐圧アップに起因する
コンデンサ30の価格アップや外形の大型化は、蓄積可
能なエネルギーが充電電圧Vの2乗に比例することを考
慮すれば、従来のスイッチング電源装置101に使用す
るコンデンサと比べて比較してはるかに小さい。なお、
上記表では電力変換手段3の出力電力を20Wとしてい
るが、出力電力がより大きくなれば、スイッチング電源
装置1による装置の小型化やコストダウンがより顕著に
なるのは勿論である。
【0034】なお、同図に示すように、トランス31の
一次巻線の中間タップ31dとコンデンサ30のプラス
側との間にダイオード27を配設してもよい。この場合
には、コンデンサ30に充電される電圧は、図5に示す
ように、脈流交流の最大値Vpに対して、一次コイル3
1aによって昇圧された電圧値ΔV分だけ高くなる。こ
のため、コンデンサ30は、より大きなエネルギーを蓄
積することができるので、より小型化することができ
る。なお、この場合には、コンデンサ30からトランス
31の一次コイル31aを介してコンデンサ30にエネ
ルギーが蓄積されるというエネルギーの循環が起きる
が、かかる場合であっても、従来のスイッチング電源装
置101と比較してコンデンサ30の小型化を図ること
ができる。
【0035】また、この実施例では、抵抗14,15で
脈流交流を抵抗分割しているために、脈流交流の電圧値
が基準電圧Vrよりも低いときにでもFET16のゲー
トに若干の電圧が印加される。このため、FET16の
オン/オフを確実に制御しきれないことがある。かかる
場合には、ダイオード12,13の両カソードの接続点
と、抵抗14との間にツェナーダイオードを配置するこ
とによって、FET16のオン/オフを確実に制御する
ことができる。また、FET16およびトランジスタ2
2によって、FET21のオン/オフを制御している
が、この場合には、FET16に高耐圧のタイプのもの
を使用する必要がある。かかる点を改善するために、F
ET16の代わりにホトカップラのホトダイオードを使
用すると共に、ホトトランジスタをFET21のゲート
電圧の制御に用いれば、高耐圧用素子を使用しないで、
FET21のオン/オフを確実に制御することができ
る。
【0036】(実施例2)次に、図7を参照して、第2
の実施例について説明する。このスイッチング電源装置
51が第1の実施例におけるスイッチング電源装置1と
異なるのは、蓄積供給制御手段6の電源をトランス52
の補助巻線から得ると共に、脈流交流の瞬時電圧値から
所定電圧値だけ低下した電圧値を基準電圧Vrとしてい
る点である。なお、同図は、図6におけるダイオードブ
リッジ11の出力端子からトランス31の一次コイルま
でに相当する構成を示しており、また、図7に示す構成
要素と図6における構成要素で同一のものは同一の符号
を使用し、その詳細説明を省略する。
【0037】このスイッチング電源装置51では、スイ
ッチング回路32のスイッチングがオンのときにトラン
ス51の補助コイル52bに蓄積されたエネルギーが、
スイッチングがオフのときに放出され、ダイオード25
およびコンデンサ26によって、蓄積供給制御手段6と
してのFET21やトランジスタ53の制御用電源とな
る。なお、補助コイル52bは、スイッチング用トラン
スに通常備えられており、補助コイル52bの採用によ
るコストアップを招くことはない。
【0038】スイッチング電源装置51は、初期状態で
は、コンデンサ30,54に電荷が蓄積されていないた
め、脈流交流が入力されると、FET21の寄生ダイオ
ードを介してコンデンサ30,54に脈流交流が流れ
て、コンデンサ30,54は、脈流交流の最大値Vpま
で充電される。一方、脈流交流の電圧が最大値Vpより
も低下すると、FET21は、そのドレイン−ソース間
が逆バイアスされてオフになる。また、ツェナーダイオ
ード56のツェナー電圧を所定電圧値に設定しておくこ
とにより、トランジスタ53がオフ状態を維持する結
果、抵抗57を介してもFET21にゲート電圧が印加
されない。この状態になると、コンデンサ30,54
は、その充電電圧を保持する。
【0039】一方、脈流交流の瞬時値が最大値から所定
電圧値だけ低下すると(図2において、脈流交流の瞬時
電圧値が基準電圧Vrになった場合に相当する)、トラ
ンジスタ53のベース電流が、ツェナーダイオード56
を介してコンデンサ54に至る経路と、ツェナーダイオ
ード56およびダイオード55を介してコンデンサ30
に至る経路とで流れる。このため、トランジスタ53が
作動し、FET21のゲートにゲート電圧が印加され
て、FET21が作動状態になる。この結果、コンデン
サ30に蓄積された電荷が同図に示す電流I12として流
れ、トランス52の一次コイル52aに供給される。こ
れにより、図6におけるスイッチング電源装置1と同様
な効果を発揮する。
【0040】(実施例3)次に、図8を参照して、第3
の実施例について説明する。このスイッチング電源装置
61が第1および第2の実施例におけるスイッチング電
源装置1,51と基本的に異なるのは、蓄積供給制御手
段6にトライアックを使用すると共に電源投入時におけ
るコンデンサ30への突入電流を阻止している点であ
る。なお、同図は、図6におけるダイオードブリッジ1
1の出力端子からトランス31の一次コイルまでに相当
する構成を示しており、また、図8に示す構成要素と図
7における構成要素で同一のものは同一の符号を使用
し、その詳細説明を省略する。
【0041】このスイッチング電源装置61では、コン
デンサ30への初期充電時においては、コンデンサ3
0、ダイオード62および抵抗63を介して0Vライン
に脈流交流が流れるため、抵抗63によって初期の電流
の突入が阻止されると共に、コンデンサ30に電荷があ
る程度蓄積される。この状態で、スイッチング回路32
によるスイッチング動作が開始されてトランス52の巻
線52bに電圧が発生すると、抵抗63の両端に発生し
ている電圧によってトランジスタ64が作動することに
より、トランジスタ53も作動する。この結果、トラン
ジスタ53のエミッタ電流が流れてトライアック65の
ゲートに電圧が印加される。次いで、トライアック65
が導通し、コンデンサ30に充電電流が流れ、コンデン
サ30は、脈流交流の最大値Vpまで充電されて保持さ
れる。一方、コンデンサ30が最大値Vpまで充電され
ると、コンデンサ30を介しての電流がトライアック6
5に流れなくなる結果、トライアック65は自動的に非
導通状態になる。
【0042】次いで、脈流交流の瞬時電圧値が基準電圧
Vrよりも低下すると、トランジスタ53のベース電流
が、抵抗65、ダイオード66およびツェナーダイオー
ド56を介してコンデンサ30に流れ込む。これによ
り、トランジスタ53のエミッタおよび抵抗57を介し
てトライアック65のゲートにゲート電圧が印加され、
トライアック65が導通状態になる。この結果、コンデ
ンサ30に蓄積された電荷が同図に示す電流I13として
流れ、トランス52の一次コイル52aに供給される。
これにより、図6におけるスイッチング電源装置1と同
様な効果を発揮する。
【0043】このように、この実施例では、安価なトラ
イアック65を使用することにより、低価格でありなが
ら、コンデンサ30への充電および放電を共に制御する
ことができる。また、抵抗63の抵抗値を選択すること
によって、突入電流の値を自由に設定することができ
る。
【0044】(実施例4)次に、図9を参照して、第4
の実施例について説明する。このスイッチング電源装置
71が第3の実施例におけるスイッチング電源装置61
と基本的に異なるのは、電源投入時におけるコンデンサ
30への突入電流の阻止機能を削除して簡易な構成にし
ている点である。なお、同図は、図8における構成要素
で同一のものは同一の符号を使用し、その詳細説明を省
略する。
【0045】このスイッチング電源装置71では、電源
投入時において、脈流交流が、コンデンサ30、ダイオ
ード62および抵抗63を介してトライアック65のゲ
ートに印加されるため、トライアック65が導通状態に
なる。このため、コンデンサ30を介してトライアック
65に流れ込み充電が行われる。放電時においては、図
8における電流13と同じ経路で電流14が流れることによ
り、トランス52の一次コイルにエネルギーを供給す
る。
【0046】このように、この実施例では、非常に簡易
な構成で、コンデンサ30の充放電を制御することがで
きる。また、コンデンサ30への電荷の蓄積放出のため
の制御回路を簡易にしたので、制御用に用いられる電力
を少なくすることができる結果、装置の変換効率を向上
させることができる。
【0047】なお、上記第1〜第4の実施例では、コン
デンサ30への充電を制御するためにFETまたはトラ
イアックを使用しているが、これに限らず、本発明にお
ける蓄積供給制御手段として、トランジスタやサイリス
タなどのスイッチ素子を使用することができる。さら
に、上記実施例ではフライバック形スイッチング電源装
置の構成を説明したが、これに限らず、本発明は、フォ
ワード形スイッチング電源装置にも適用することができ
る。また、電力変換手段3は、定電圧電源、定電流電源
および定電力電源として構成することができる。
【0048】なお、以上の実施例では、脈流交流の電圧
値と基準値とを比較することによって、コンデンサ30
の充放電を制御する例について説明したが、これに限定
されず、脈流交流の電圧値および脈流交流に基づいて生
成される比較電圧のいずれか一方または両方と基準値と
を比較することによって充放電を制御することができ
る。この場合の比較電圧として、脈流交流の電圧値をA
とした場合、一般式として、(k・A±l)で表される
電圧を用いることができる(ただし、kおよびlは、そ
れぞれ比例定数および重畳電圧を示す)。具体的には、
電圧値(k・A)は、脈流交流をk倍昇圧した電圧を意
味し、電圧(k・A+l)は、脈流交流をk倍昇圧した
電圧に電圧lを重畳した電圧を意味する。また、基準電
圧には、予め設定した固定的な基準電圧を含むのは勿論
のこと、脈流交流の電圧値に比例して変動するような基
準電圧をも含む。具体的には、比較電圧(k・A)を電
圧(k1 ・A)(ただし、k1 は比例定数を意味する)
と比較するような場合が該当する。
【0049】
【発明の効果】以上のように請求項1記載のスイッチン
グ電源装置によれば、例えば、エネルギー供給手段とし
てコンデンサを使用するとしたときには、蓄積エネルギ
ー量は、コンデンサの端子間電圧の2乗に比例して大き
くなるため、十分に大きなエネルギーを蓄積することが
できる結果、小容量のコンデンサを使用することができ
る。また、エネルギー供給手段は、余分なエネルギーを
蓄積することがなく、より小容量のコンデンサなどを使
用することができる。さらに、入力交流を直接エネルギ
ー供給手段に蓄積することにより、エネルギーの循環が
防止される結果、さらに小容量のコンデンサを使用する
ことができる。
【0050】さらに、請求項2および3記載のスイッチ
ング電源装置によれば、入力交流の電圧に巻線電圧を重
畳させた電圧に基づくエネルギーをエネルギー供給手段
に蓄積させれば、例えば、エネルギー供給手段としてコ
ンデンサを使用した場合には、その端子間電圧の値をよ
り大きくすることができる結果、さらに大きなエネルギ
ーを蓄積させることが可能になると共に小容量のコンデ
ンサを使用することができる。
【0051】また、請求項4記載のスイッチング電源装
置によれば、コストアップを招くことなく、蓄積供給制
御手段の制御用電源を構成することができる。
【0052】また、請求項5記載のスイッチング電源装
置によれば、スイッチング電源装置のメイン電源ライン
に通常設ける突入電流阻止用手段を不要にすることがで
きる。また、この場合、コンデンサの容量を小さくする
ことができるため、簡易な構成で突入電流を阻止するこ
とが可能になる。
【0053】さらに請求項6記載のスイッチング電源装
置によれば、安価なトライアックによって、エネルギー
の蓄積供給を共に制御することができるため、装置のコ
ストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るスイッチング電源装
置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るスイッチング電源装
置において生成された脈流交流の信号波形図である。
【図3】(a)は本実施形態におけるエネルギー供給手
段へのエネルギーの蓄積および供給を説明するための脈
流交流の信号波形図であり、(b)は電圧低下信号の信
号波形図である。
【図4】(a)は本実施形態におけるエネルギー供給手
段としてのコンデンサに充電する期間を説明するための
信号波形図であり、(b)はコンデンサの端子間電圧の
信号波形図であり、(c)は電力変換手段に供給される
電力の信号波形図である。
【図5】第1実施例の変更実施例におけるトランスに供
給される電力の信号波形図である。
【図6】第1実施例に係るスイッチング電源装置の回路
図である。
【図7】第2実施例に係るスイッチング電源装置の回路
図である。
【図8】第3の実施例に係るスイッチング電源装置の回
路図である。
【図9】第4の実施例に係るスイッチング電源装置の回
路図である。
【図10】従来のスイッチング電源装置の回路図であ
る。
【図11】従来のスイッチング電源装置におけるコンデ
ンサの端子間電圧の信号波形図である。
【符号の説明】
1 スイッチング電源装置 3 電力変換手段 4 電圧値判別手段 5 エネルギー供給手段 6 蓄積供給制御手段 16 FET 21 FET 22 トランジスタ 30 コンデンサ 31 トランス 51 スイッチング電源装置 52b 補助コイル 53 トランジスタ 61 スイッチング電源装置 63 抵抗 65 トライアック
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 スイッチング電源装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された入力交
流をスイッチングすることにより交流および直流のいず
れかに変換する電力変換手段を備えているスイッチング
電源装置に関し、詳しくは、入力交流の電圧値および入
力交流に基づいて生成される比較電圧の少なくとも一方
が基準電圧よりも低いときにエネルギー供給手段に蓄積
されているエネルギーを電力変換手段に供給するスイッ
チング電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、スイッチング電源装置における入
力力率(つまり、実効電流/平均電流)の改善を図るた
めに種々の方式が採用されており、例えば、特開平5−
103468号公報に記載されているものが従来から知
られている。このスイッチング電源装置101は、図9
に示すように、ダイオードブリッジDB 、インバータト
ランスT1、トランジスタQ11、コンデンサC1 およ
びダイオードD2 ,D3などを備えている。
【0003】このスイッチング電源装置101では、交
流電源VACの電圧を全波整流したダイオードブリッジD
B の正極端子の脈流電圧がコンデンサC1 の端子間電圧
よりも高い期間においては、交流電源VACからの電流i
1 が、インバータトランスT1 の一次巻線N1 を流れて
インバータトランスT1 の二次巻線に電力を供給する。
また、この期間においては、一次巻線N3 からコンデン
サC1 に充電電流i2が流れてコンデンサC1 を充電す
る。一方、ダイオードブリッジDB の正極端子の電圧が
コンデンサC1 の端子間電圧よりも低い期間において
は、コンデンサC1 からの放電電流i3 が一次巻線N1
を介してダイオードD2 に流れるため、コンデンサC1
に蓄積されているエネルギーによってインバータトラン
スT1 の二次側に配設されているコンバータ回路に電力
が供給される。この結果、コンデンサC1 の端子間電圧
は、図10に示すように、動作保証最低電圧Vaから所
定の電圧V1 の間で変動する。このように、このスイッ
チング電源装置101は、一次巻線N1 に電流が流れる
期間をできるだけ長くすることにより、コンデンサイン
プット形整流回路方式などと比較して入力力率を向上さ
せている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
スイッチング電源装置101には、以下の問題点があ
る。すなわち、このスイッチング電源装置101は、本
来的には、コンデンサC1の充電電圧をコンバータ回路
の動作保証最低電圧Vaにし、かつ、脈流電圧がコンバ
ータ回路の動作保証最低電圧Vaよりも低下したときか
ら放電を開始させ、脈流電圧が動作保証最低電圧Vaま
で復帰したときに放電を停止させるように構成すること
が好ましい。ところが、コンデンサC1 の端子間電圧は
放電中に徐々に低下する。このため、脈流電圧が最大値
Vpから動作保証最低電圧Vaに低下するまでの間、コ
ンデンサC1 が端子間電圧を電圧Va以上に保持するた
めには、放電開始時の端子間電圧が、その時の脈流電圧
と等しい電圧であって電圧Vaよりも高い電圧V1であ
ることが必要となる。この結果、コンデンサC1 は、脈
流の電力で十分コンバータ動作が可能な動作保証最低電
圧Vaよりも高い電圧V1のときから放電する分だけ余
分なエネルギーを蓄積させておかなければならないとい
う問題点がある。
【0005】また、コンデンサC1 の充電電圧である電
圧V1を高い電圧にすると、コンデンサC1 に蓄積され
るエネルギーは大きくなるが、余分に放出するエネルギ
ーも大きくなる。したがって、この場合には、大容量の
コンデンサを必要とする。一方、電圧V1を低い電圧に
すると、同容量のコンデンサに蓄積されるエネルギー量
は少なくなる。つまり、コンデンサC1 に蓄積されるエ
ネルギー量Eは、以下の式、 E=CV2 /2 で表されるが、この場合のVが端子間電圧に相当するた
め、端子間電圧の値が小さいと、その値の2乗に比例し
て少ないエネルギー量しか蓄積できないことになる。こ
のため、コンバータ回路の出力電圧の低下を防止するた
めに必要なエネルギー量をコンデンサC1 に蓄積させる
ためには、大容量のコンデンサを用いなければならな
い。このように、従来のスイッチング電源装置101
は、充電電圧V1 の高低に拘わらず大容量を必要とする
ために、装置の大型化やコストアップを招くという問題
点がある。
【0006】さらに、コンデンサC1 の蓄積エネルギー
は、インバータトランスT1 の一次巻線N1 に流れて、
再度コンデンサC1 に蓄積されるという循環を繰り返す
ために、エネルギーの損失が大きく、このため、スイッ
チング電源装置全体として変換効率が低下してしまうと
いう問題点がある。
【0007】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたものであり、装置の小型化および低コスト化を図る
ことができると共に変換効率を向上させることができる
スイッチング電源装置を提供することを主目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載のスイッチング電源装置は、入力された入力
交流をスイッチングすることにより交流および直流のい
ずれかに変換する電力変換手段と、入力交流の電圧が所
定電圧よりも低いときに電力変換手段にエネルギーを供
給するエネルギー供給手段とを備えているスイッチング
電源装置において、入力交流の電圧値および入力交流に
基づいて生成される比較電圧の少なくとも一方が基準電
圧を超えたか低下したかを判別する電圧値判別手段と、
電圧値判別手段によって超えていると判別された期間内
にエネルギー供給手段に対して入力交流によってエネル
ギーを蓄積させると共に、電圧値判別手段によって低下
したと判別されたときにエネルギー供給手段に蓄積され
ているエネルギーを電力変換手段に供給させる蓄積供給
制御手段とを備えていることを特徴とする。なお、この
場合、入力交流の電圧値および入力交流に基づいて生成
される比較電圧とは、入力交流の電圧値をAとした場
合、一般式として、(k・A±l)で表される電圧値で
示される。ただし、kおよびlは、それぞれ比例定数お
よび重畳電圧を示す。また、基準電圧には、予め設定し
た固定的な基準電圧を含むのは勿論のこと、入力交流の
電圧値に比例して変動するような基準電圧をも含む。ま
た、本発明における入力交流とは、一般的な交流を含む
のは勿論、一般的には直流として定義されることがある
脈流も含む概念である。
【0009】このスイッチング電源装置では、蓄積供給
手段が、電圧値判別手段によって入力交流の電圧値およ
び入力交流に基づいて生成される比較電圧の少なくとも
一方が基準電圧を超えたと判別された期間内でエネルギ
ー供給手段にエネルギーを蓄積させるため、エネルギー
供給手段に蓄積されるエネルギーは、入力交流の電圧値
の最大値まで蓄積が可能になる。この場合、例えば、エ
ネルギー供給手段としてコンデンサを使用するとしたと
きには、蓄積エネルギー量は、コンデンサの端子間電圧
の2乗に比例して大きくなるため、十分に大きなエネル
ギーを蓄積することができる。この結果、小容量のコン
デンサを使用することができる。また、エネルギー供給
手段は、必要なときにのみ蓄積エネルギーを電力変換手
段に供給するため、余分なエネルギーを蓄積する必要が
なく、より小容量のコンデンサなどを使用することがで
きる。さらに、入力交流を直接エネルギー供給手段に蓄
積することにより、エネルギーの循環が防止される結
果、さらに小容量のコンデンサなどを使用することがで
きる。
【0010】請求項2記載のスイッチング電源装置は、
請求項1記載のスイッチング電源装置において、電力変
換手段は、スイッチング用トランスを備え、蓄積供給制
御手段は、スイッチング用トランスの巻線を介してエネ
ルギー供給手段にエネルギーを蓄積させることを特徴と
する。なお、この場合のトランスとは、例えば、フォワ
ード方式の場合に用いられるいわゆるスイッチングトラ
ンスを含むのは勿論のこと、いわゆるフライバック方式
の場合に用いられるインダクタンスとして機能するトラ
ンスも含まれる概念である。
【0011】請求項3記載のスイッチング電源装置は、
請求項2記載のスイッチング電源装置において、エネル
ギーは、入力交流の電圧にスイッチング用トランスの巻
線電圧を重畳させた電圧に基づくエネルギーであること
を特徴とする。
【0012】請求項2および3記載のスイッチング電源
装置では、スイッチング用トランスの巻線を介してエネ
ルギー供給手段にエネルギーを蓄積させる。この場合、
入力交流の電圧に巻線電圧を重畳させた電圧に基づくエ
ネルギーをエネルギー供給手段に蓄積させれば、例え
ば、エネルギー供給手段としてコンデンサを使用した場
合には、その端子間電圧の値をより大きくすることがで
きる結果、さらに大きなエネルギーを蓄積させることが
可能になる。
【0013】請求項4記載のスイッチング電源装置は、
請求項2または3に記載のスイッチング電源装置におい
て、スイッチング用トランスは、蓄積供給制御手段に制
御用電力を供給するための補助巻線を備えていることを
特徴とする。
【0014】このスイッチング電源装置では、スイッチ
ング用トランスに通常備えられている補助巻線に蓄積さ
れたエネルギーが蓄積供給制御手段の制御用電源に利用
される。このため、コストアップを招くことなく、蓄積
供給制御手段の制御用電源を構成することができる。
【0015】請求項5記載のスイッチング電源装置は、
請求項1から4のいずれかに記載のスイッチング電源装
置において、蓄積供給制御手段は、電源投入時における
エネルギー供給手段への突入電流を阻止するための突入
電流阻止手段を備えていることを特徴とする。
【0016】このスイッチング電源装置では、例えば、
エネルギー供給手段としてコンデンサを使用した場合に
は、電源投入時においてコンデンサに突入電流が流れる
が、突入電流阻止手段が、突入電流を阻止する。このた
め、例えば、スイッチング電源装置のメイン電源ライン
に突入電流阻止用手段を設ける必要がなくなる。また、
この場合、コンデンサの容量を小さくすることができる
ため、突入電流阻止手段として、大電流の突入電流を阻
止させる必要がないので、簡易な構成で突入電流を阻止
することが可能になる。
【0017】請求項6記載のスイッチング電源装置は、
請求項1から5のいずれかに記載のスイッチング電源装
置において、蓄積供給制御手段は、トライアックを備
え、トライアックを作動させることにより、エネルギー
供給手段にエネルギーを蓄積させると共にエネルギー供
給手段に蓄積されているエネルギーを電力変換手段に供
給させることを特徴とする。
【0018】このスイッチング電源装置では、蓄積供給
手段は、トライアックによって、エネルギー供給手段へ
のエネルギーの蓄積、およびエネルギー供給手段から電
力変換手段へのエネルギーの供給を共に制御する。した
がって、1つの素子でエネルギーの蓄積および供給の両
者を行うことができるため、装置のコストダウンを図る
ことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るスイッチング電源装置の好適な実施の形態につ
いて説明する。
【0020】最初に、本発明に係るスイッチング電源装
置の動作原理について、図1を参照して説明する。同図
に示すように、スイッチング電源装置1は、整流手段
2、電力変換手段3、電圧値判別手段4、エネルギー供
給手段5および蓄積供給制御手段6を備えている。な
お、以下、同図におけるエネルギー供給手段5としてコ
ンデンサを用いた例について説明する。
【0021】このスイッチング電源装置1では、例えば
ダイオードブリッジなどによって構成した整流手段2
が、交流入力を全波整流することによって、図2に示す
ような最大電圧値がVp である脈流(本発明における入
力交流に相当する)Vrip を生成する。一方、電圧値判
別手段4には、基準電圧Vr(同図参照)が設定されて
おり、電圧値判別手段4は、脈流Vrip の電圧値と基準
電圧Vrの電圧値とを比較して脈流Vrip が基準電圧V
rを超えたか低下したかを判別する。具体的には、図3
に示すように、時間a1〜a2,a3〜a4,a5〜a
6,a7〜a8の時は、電圧値判別部4は、脈流Vrip
が基準電圧Vrを超えていると判別する。この期間で
は、蓄積供給制御手段6は、脈流Vrip をエネルギー供
給手段5に充電することによってエネルギーを蓄積させ
る。この場合、エネルギー供給手段5は、図4(a)に
示すように、脈流Vrip が最大値Vpに達したときに充
電電圧が最大になるために、時間a1〜b1,a3〜b
2,a5〜b3,a7〜b4の時にのみ充電される。こ
の期間(時間a1〜a2,a3〜a4,a5〜a6,a
7〜a8)のコンデンサの両端電圧は、同図(b)に示
す波形になる。なお、この期間では、電力変換手段3
は、整流手段2からの脈流Vrip を入力してスイッチン
グすることにより直流または交流に電力変換する。
【0022】一方、時間a2〜a3,a4〜a5,a6
〜a7の時は、電圧値判別手段4は、脈流Vrip が基準
電圧Vrよりも低下していると判別し、電圧低下信号S
1を蓄積供給制御手段6に出力する。蓄積供給制御手段
6は、電圧低下信号S1を入力したときは、エネルギー
供給手段5に蓄積されているエネルギーを電力変換手段
3に供給する。この結果、電力変換手段3の入力電圧
は、同図(c)に示すような波形になる。この場合、電
力変換手段3における入力電圧の変動許容範囲は基準電
圧Vr〜Vp(またはVp以上)に設定されており、こ
れにより、電圧変換手段3は、脈流Vrip の1周期の全
期間において、電力出力値を所定値に安定化することが
できる。
【0023】以上のように、この実施形態では、脈流電
流Vrip が電力変換手段3の変動許容範囲の最低電圧を
超えたときにエネルギー供給手段5にエネルギーが蓄積
され、この間、エネルギー供給手段5からはエネルギー
が放出されない。したがって、エネルギー供給手段5と
して、例えば、コンデンサを使用する場合、コンデンサ
に蓄積されるエネルギー(電荷)に基づく電圧は、脈流
電流Vrip の最大値Vpに達するため、前述したエネル
ギー量の式におけるVの値が従来のスイッチング電源装
置101よりも大きくなる結果、そのエネルギー量も大
きくなる。このため、小容量のコンデンサに効率よくエ
ネルギーが蓄積されるので、装置の小型化やコストダウ
ンを図ることができる。また、エネルギー供給手段5が
電力変換手段3にエネルギーを供給するのは電力変換手
段3の変動許容範囲の最低電圧以下の期間だけであるた
め、余分な蓄積エネルギーを必要とせず、より小容量の
コンデンサを用いることができる。さらに、コンデンサ
に蓄積させるエネルギー量が必要最小限度でよいため、
エネルギーを蓄積させるための充電電流も少なくてよ
い。
【0024】また、従来のスイッチング電源装置と異な
り、電力変換手段3に供給したエネルギーをエネルギー
供給手段5に再度供給するというエネルギーの循環がな
いため、例えば電力変換手段5にスイッチング用トラン
スを使用する場合、電力変換手段3としてのスイッチン
グ素子およびスイッチング用トランスの容量を少なくす
ることができると共に、装置全体における電力の変換効
率を向上させることができる。さらに、エネルギーの循
環がないために、エネルギー供給手段5としてコンデン
サを使用する場合、より小容量のタイプのものを用いる
ことができる。ただし、本発明においては、エネルギー
の循環を阻止するのは要件ではなく、循環があったとし
ても、エネルギー供給手段5に蓄積させるエネルギー量
を少なくすることができるし、装置の小型化やコストダ
ウンを図ることができる。
【0025】次に、本発明におけるスイッチング電源装
置の具体的な構成について説明する。
【0026】(実施例1)図6は、図1におけるスイッ
チング電源装置1をいわゆるフライバックコンバータ形
電源装置として構成したものである。最初に、両図にお
ける構成要素の対応関係を以下に示す。図6に示すよう
に、ダイオードブリッジ11およびダイオード12,1
3が、整流手段2に相当し、抵抗14,15およびFE
T16が電圧値判別手段4に相当する。また、FET2
1、トランジスタ22、抵抗23,24、ダイオード2
5およびコンデンサ26が蓄積供給制御手段6に相当
し、コンデンサ30がエネルギー供給手段5に相当し、
トランス31、スイッチング回路32、ダイオード33
およびコンデンサ34が電力変換手段3に相当する。
【0027】このスイッチング電源装置1では、スイッ
チング回路32などの電力変換手段3における入力電圧
の変動許容範囲は基準電圧Vr〜Vp(またはVp以
上)に設定されている。このような条件下において、外
部の交流電源41から交流が入力されると、ダイオード
ブリッジ11およびダイオード12,13が、交流を全
波整流することによって、図2に示すような最大電圧値
がVp である脈流をそれぞれ生成する。一方、FET1
6は、脈流の電圧値が基準電圧Vrのときに、脈流を抵
抗14および15によって抵抗分割した電圧値で作動し
てドレイン電流を流す。
【0028】FET16が作動している状態、つまり脈
流が基準電圧Vrよりも高い電圧値のときは、トランジ
スタ22が作動することによってFET21のソースと
ゲートとが同電位となり、これによりFET21がオフ
状態になっている。この状態では、FET21は、内部
の寄生ダイオードの存在によって、等価的に、ソースか
らドレインに向かって順方向電流が流れるダイオードを
構成している。このため、FET21は、脈流をコンデ
ンサ30に流し込むとにより、コンデンサ30を脈流の
最大値Vpまで充電させると共に、放電を防止してコン
デンサ30の端子間電圧を最大値Vpに保持させる。一
方、スイッチング回路32は、例えば、50KHzでス
イッチングしてトランス31の一次側コイル31aに脈
流を流し込み、これにより、二次側コイル31bでは、
スイッチング回路32のスイッチングがオフのときに電
流I11を流すことにより、負荷RL に所定電圧に安定化
した直流電流を供給する。また、スイッチングがオフの
ときには、トランス31に蓄積されているエネルギーが
端子31cを介してダイオード25のアノード側に出力
され、ダイオード25およびコンデンサ26により整流
されて制御用電源となる。
【0029】FET16が作動していない状態、つまり
脈流が基準電圧Vrよりも低下しているときは、トラン
ジスタ22が作動停止することによってFET21のゲ
ートにコンデンサ26からの制御用電源が印加され、F
ET21が作動状態になる。この状態では、FET21
は、ソースとドレイン間が導通状態になるため、コンデ
ンサ30に蓄積されている電荷を、スイッチング回路3
2のスイッチングに応じてトランス31の一次コイル3
1aに供給する。
【0030】このように、この実施例におけるスイッチ
ング電源装置1では、脈流の電圧値が基準電圧Vrより
も高いときには、ダイオードブリッジ11からの脈流を
トランス31に供給すると共にコンデンサ30に充電さ
せ、脈流の電圧値が基準電圧Vrよりも低下したときに
は、コンデンサ30に蓄積されている電荷をトランス3
1に供給させる。このため、交流電源41の1周期にお
いて電力変換手段3が所定電圧値に安定化した直流電力
を負荷RL に供給することができる。また、コンデンサ
30は、脈流の最大値Vpまで充電されて保持するた
め、極めて大きいエネルギー量を蓄積できる結果、小容
量のコンデンサを使用することができる。
【0031】具体的に、数値で表すと、例えば、交流電
源41がAC90V〜110Vの50Hz正弦波であっ
て、電力変換手段3を、出力可能な直流電力が20W
で、かつ動作保証最低電圧(基準電圧Vr)が50Vで
各部の損失がないとした場合、スイッチング電源装置1
(下記の表にはタイプAとして示す)、コンデンサイン
プット形のスイッチング電源装置(下記の表にはタイプ
Bとして示す)、およびスイッチング電源装置101
(下記の表には、電圧V1を121V、110Vおよび
64Vとした場合のタイプをそれぞれC、DおよびEと
してそれぞれ示す)の性能を下記の表に示す。
【0032】 タイプA タイプB タイプC タイプD タイプE ・エネルギー供給手段と してのコンデンサ容量 7.5 μF 18μF 18μF 19μF 76μF ・コンデンサからの供給 時間(半サイクル) 2.58mS 6.29mS 5.29mS 4.62mS 2.96mS ・コンデンサからの供給 量(半サイクル) 52mJ 120mJ 106mJ 92mJ 59mJ ・循環電力 0W 0W 10.6W 9.2W 5.9W
【0033】上記の表に示すように、スイッチング電源
装置1は、従来のコンデンサインプット形のスイッチン
グ電源装置やスイッチング電源装置101と比較して、
コンデンサ30に小容量タイプのものを用いることがで
き、その場合であって、コンデンサ30から大きなエネ
ルギーを放電させることができる。なお、充電電圧を高
めることができる結果、コンデンサ30はスイッチング
電源装置101と比較して高い耐圧のタイプのものを使
用しなければならない。しかし、耐圧アップに起因する
コンデンサ30の価格アップや外形の大型化は、蓄積可
能なエネルギーが充電電圧Vの2乗に比例することを考
慮すれば、従来のスイッチング電源装置101に使用す
るコンデンサと比べて比較してはるかに小さい。なお、
上記表では電力変換手段3の出力電力を20Wとしてい
るが、出力電力がより大きくなれば、スイッチング電源
装置1による装置の小型化やコストダウンがより顕著に
なるのは勿論である。
【0034】なお、同図に示すように、トランス31の
一次巻線の中間タップ31dとコンデンサ30のプラス
側との間にダイオード27を配設してもよい。この場合
には、コンデンサ30に充電される電圧は、図5に示す
ように、脈流の最大値Vpに対して、一次コイル31a
によって昇圧された電圧値ΔV分だけ高くなる。このた
め、コンデンサ30は、より大きなエネルギーを蓄積す
ることができるので、より小型化することができる。な
お、この場合には、コンデンサ30からトランス31の
一次コイル31aを介してコンデンサ30にエネルギー
が蓄積されるというエネルギーの循環が起きるが、かか
る場合であっても、従来のスイッチング電源装置101
と比較してコンデンサ30の小型化を図ることができ
る。
【0035】また、この実施例では、抵抗14,15で
脈流を抵抗分割しているために、脈流の電圧値が基準電
圧Vrよりも低いときにでもFET16のゲートに若干
の電圧が印加される。このため、FET16のオン/オ
フを確実に制御しきれないことがある。かかる場合に
は、ダイオード12,13の両カソードの接続点と、抵
抗14との間にツェナーダイオードを配置することによ
って、FET16のオン/オフを確実に制御することが
できる。また、FET16およびトランジスタ22によ
って、FET21のオン/オフを制御しているが、この
場合には、FET16に高耐圧のタイプのものを使用す
る必要がある。かかる点を改善するために、FET16
の代わりにホトカップラのホトダイオードを使用すると
共に、ホトトランジスタをFET21のゲート電圧の制
御に用いれば、高耐圧用素子を使用しないで、FET2
1のオン/オフを確実に制御することができる。
【0036】(実施例2)次に、図7を参照して、第2
の実施例について説明する。このスイッチング電源装置
61は、第1の実施例におけるスイッチング電源装置1
とは、蓄積供給制御手段6の電源をトランス52の補助
巻線から得ると共に、脈流の瞬時電圧値から所定電圧値
だけ低下した電圧値を基準電圧Vrとしている点、およ
び蓄積供給制御手段6にトライアックを使用すると共に
電源投入時におけるコンデンサ30への突入電流を阻止
している点が基本的に異なっている。なお、同図は、図
6におけるダイオードブリッジ11の出力端子からトラ
ンス31の一次コイルまでに相当する構成を示してい
る。
【0037】このスイッチング電源装置61では、スイ
ッチング回路32のスイッチングがオンのときにトラン
ス52の補助コイル52bに蓄積されたエネルギーが、
スイッチングがオフのときに放出され、ダイオード25
およびコンデンサ26によって、蓄積供給制御手段6と
してのトライアック65やトランジスタ53の制御用電
源となる。なお、補助コイル52bは、スイッチング用
トランスに通常備えられており、補助コイル52bの採
用によるコストアップを招くことはない。
【0038】スイッチング電源装置61では、コンデン
サ30への初期充電時においては、コンデンサ30、ダ
イオード62および抵抗63を介して0Vラインに脈流
が流れるため、抵抗63によって初期の電流の突入が阻
止されると共に、コンデンサ30に電荷がある程度蓄積
される。この状態で、スイッチング回路32によるスイ
ッチング動作が開始されてトランス52の巻線52bに
電圧が発生すると、抵抗63の両端に発生している電圧
によってトランジスタ64が作動することにより、トラ
ンジスタ53も作動する。この結果、トランジスタ53
のエミッタ電流が流れてトライアック65のゲートに電
圧が印加される。次いで、トライアック65が導通し、
コンデンサ30に充電電流が流れ、コンデンサ30は、
脈流の最大値Vpまで充電されて保持される。一方、コ
ンデンサ30が最大値Vpまで充電されると、コンデン
サ30を介しての電流がトライアック65に流れなくな
る結果、トライアック65は自動的に非導通状態にな
る。
【0039】次いで、脈流の瞬時電圧値が基準電圧Vr
よりも低下すると、トランジスタ53のベース電流が、
抵抗65、ダイオード66およびツェナーダイオード5
6を介してコンデンサ30に流れ込む。これにより、ト
ランジスタ53のエミッタおよび抵抗57を介してトラ
イアック65のゲートにゲート電圧が印加され、トライ
アック65が導通状態になる。この結果、コンデンサ3
0に蓄積された電荷が同図に示す電流I13として流れ、
トランス52の一次コイル52aに供給される。これに
より、図6におけるスイッチング電源装置1と同様な効
果を発揮する。
【0040】このように、この実施例では、安価なトラ
イアック65を使用することにより、低価格でありなが
ら、コンデンサ30への充電および放電を共に制御する
ことができる。また、抵抗63の抵抗値を選択すること
によって、突入電流の値を自由に設定することができ
る。
【0041】(実施例3)次に、図8を参照して、第3
の実施例について説明する。このスイッチング電源装置
71が第2の実施例におけるスイッチング電源装置61
と基本的に異なるのは、電源投入時におけるコンデンサ
30への突入電流の阻止機能を削除して簡易な構成にし
ている点である。なお、同図は、図7における構成要素
で同一のものは同一の符号を使用し、その詳細説明を省
略する。
【0042】このスイッチング電源装置71では、電源
投入時において、脈流が、コンデンサ30、ダイオード
62および抵抗63を介してトライアック65のゲート
に印加されるため、トライアック65が導通状態にな
る。このため、コンデンサ30を介してトライアック6
5に流れ込み充電が行われる。放電時においては、図7
における電流13と同じ経路で電流14が流れることによ
り、トランス52の一次コイルにエネルギーを供給す
る。
【0043】このように、この実施例では、非常に簡易
な構成で、コンデンサ30の充放電を制御することがで
きる。また、コンデンサ30への電荷の蓄積放出のため
の制御回路を簡易にしたので、制御用に用いられる電力
を少なくすることができる結果、装置の変換効率を向上
させることができる。
【0044】なお、上記第1〜第3の実施例では、コン
デンサ30への充電を制御するためにFETまたはトラ
イアックを使用しているが、これに限らず、本発明にお
ける蓄積供給制御手段として、トランジスタやサイリス
タなどのスイッチ素子を使用することができる。さら
に、上記実施例ではフライバック形スイッチング電源装
置の構成を説明したが、これに限らず、本発明は、フォ
ワード形スイッチング電源装置にも適用することができ
る。また、電力変換手段3は、定電圧電源、定電流電源
および定電力電源として構成することができる。
【0045】なお、以上の実施例では、脈流の電圧値と
基準値とを比較することによって、コンデンサ30の充
放電を制御する例について説明したが、これに限定され
ず、脈流の電圧値および脈流に基づいて生成される比較
電圧のいずれか一方または両方と基準値とを比較するこ
とによって充放電を制御することができる。この場合の
比較電圧として、脈流の電圧値をAとした場合、一般式
として、(k・A±l)で表される電圧を用いることが
できる(ただし、kおよびlは、それぞれ比例定数およ
び重畳電圧を示す)。具体的には、電圧値(k・A)
は、脈流をk倍昇圧した電圧を意味し、電圧(k・A+
l)は、脈流をk倍昇圧した電圧に電圧lを重畳した電
圧を意味する。また、基準電圧には、予め設定した固定
的な基準電圧を含むのは勿論のこと、脈流の電圧値に比
例して変動するような基準電圧をも含む。具体的には、
比較電圧(k・A)を電圧(k1 ・A)(ただし、k1
は比例定数を意味する)と比較するような場合が該当す
る。
【0046】
【発明の効果】以上のように請求項1記載のスイッチン
グ電源装置によれば、例えば、エネルギー供給手段とし
てコンデンサを使用するとしたときには、蓄積エネルギ
ー量は、コンデンサの端子間電圧の2乗に比例して大き
くなるため、十分に大きなエネルギーを蓄積することが
できる結果、小容量のコンデンサを使用することができ
る。また、エネルギー供給手段は、余分なエネルギーを
蓄積することがなく、より小容量のコンデンサなどを使
用することができる。さらに、入力交流を直接エネルギ
ー供給手段に蓄積することにより、エネルギーの循環が
防止される結果、さらに小容量のコンデンサを使用する
ことができる。
【0047】さらに、請求項2および3記載のスイッチ
ング電源装置によれば、入力交流の電圧に巻線電圧を重
畳させた電圧に基づくエネルギーをエネルギー供給手段
に蓄積させれば、例えば、エネルギー供給手段としてコ
ンデンサを使用した場合には、その端子間電圧の値をよ
り大きくすることができる結果、さらに大きなエネルギ
ーを蓄積させることが可能になると共に小容量のコンデ
ンサを使用することができる。
【0048】また、請求項4記載のスイッチング電源装
置によれば、コストアップを招くことなく、蓄積供給制
御手段の制御用電源を構成することができる。
【0049】また、請求項5記載のスイッチング電源装
置によれば、スイッチング電源装置のメイン電源ライン
に通常設ける突入電流阻止用手段を不要にすることがで
きる。また、この場合、コンデンサの容量を小さくする
ことができるため、簡易な構成で突入電流を阻止するこ
とが可能になる。
【0050】さらに請求項6記載のスイッチング電源装
置によれば、安価なトライアックによって、エネルギー
の蓄積供給を共に制御することができるため、装置のコ
ストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るスイッチング電源装
置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るスイッチング電源装
置において生成された脈流の信号波形図である。
【図3】(a)は本実施形態におけるエネルギー供給手
段へのエネルギーの蓄積および供給を説明するための脈
流の信号波形図であり、(b)は電圧低下信号の信号波
形図である。
【図4】(a)は本実施形態におけるエネルギー供給手
段としてのコンデンサに充電する期間を説明するための
信号波形図であり、(b)はコンデンサの端子間電圧の
信号波形図であり、(c)は電力変換手段に供給される
電力の信号波形図である。
【図5】第1実施例の変更実施例におけるトランスに供
給される電力の信号波形図である。
【図6】第1実施例に係るスイッチング電源装置の回路
図である。
【図7】第2の実施例に係るスイッチング電源装置の回
路図である。
【図8】第3の実施例に係るスイッチング電源装置の回
路図である。
【図9】従来のスイッチング電源装置の回路図である。
【図10】従来のスイッチング電源装置におけるコンデ
ンサの端子間電圧の信号波形図である。
【符号の説明】 1 スイッチング電源装置 3 電力変換手段 4 電圧値判別手段 5 エネルギー供給手段 6 蓄積供給制御手段 16 FET 21 FET 22 トランジスタ 30 コンデンサ 31 トランス 52b 補助コイル 53 トランジスタ 61 スイッチング電源装置 63 抵抗 65 トライアック
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】削除

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された入力交流をスイッチングする
    ことにより交流および直流のいずれかに変換する電力変
    換手段と、前記入力交流の電圧が所定電圧よりも低いと
    きに前記電力変換手段にエネルギーを供給するエネルギ
    ー供給手段とを備えているスイッチング電源装置におい
    て、 前記入力交流の電圧値および当該入力交流に基づいて生
    成される比較電圧の少なくとも一方が基準電圧を超えた
    か低下したかを判別する電圧値判別手段と、前記電圧値
    判別手段によって超えていると判別された期間内に前記
    エネルギー供給手段に対して前記入力交流によってエネ
    ルギーを蓄積させると共に、前記電圧値判別手段によっ
    て低下したと判別されたときに前記エネルギー供給手段
    に蓄積されているエネルギーを前記電力変換手段に供給
    させる蓄積供給制御手段とを備えていることを特徴とす
    るスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記電力変換手段は、スイッチング用ト
    ランスを備え、前記蓄積供給制御手段は、前記スイッチ
    ング用トランスの巻線を介して前記エネルギー供給手段
    にエネルギーを蓄積させることを特徴とする請求項1記
    載のスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記エネルギーは、前記入力交流の電圧
    に前記スイッチング用トランスの巻線電圧を重畳させた
    電圧に基づくエネルギーであることを特徴とする請求項
    2記載のスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング用トランスは、前記蓄
    積供給制御手段に制御用電力を供給するための補助巻線
    を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載
    のスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 前記蓄積供給制御手段は、電源投入時に
    おける前記エネルギー供給手段への突入電流を阻止する
    ための突入電流阻止手段を備えていることを特徴とする
    請求項1から4のいずれかに記載のスイッチング電源装
    置。
  6. 【請求項6】 前記蓄積供給制御手段は、トライアック
    を備え、当該トライアックを作動させることにより、前
    記エネルギー供給手段にエネルギーを蓄積させると共に
    当該エネルギー供給手段に蓄積されているエネルギーを
    前記電力変換手段に供給させることを特徴とする請求項
    1から5のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
JP3261496A 1996-01-26 1996-01-26 スイッチング電源装置 Pending JPH09215328A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3261496A JPH09215328A (ja) 1996-01-26 1996-01-26 スイッチング電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3261496A JPH09215328A (ja) 1996-01-26 1996-01-26 スイッチング電源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09215328A true JPH09215328A (ja) 1997-08-15

Family

ID=12363740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3261496A Pending JPH09215328A (ja) 1996-01-26 1996-01-26 スイッチング電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09215328A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001063737A1 (fr) * 2000-02-25 2001-08-30 Lucent Technologies Inc. Circuit d'alimentation electrique
JP2012249524A (ja) * 2012-09-20 2012-12-13 Sanken Electric Co Ltd スイッチング電源装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001063737A1 (fr) * 2000-02-25 2001-08-30 Lucent Technologies Inc. Circuit d'alimentation electrique
JP2012249524A (ja) * 2012-09-20 2012-12-13 Sanken Electric Co Ltd スイッチング電源装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6788557B2 (en) Single conversion power converter with hold-up time
US6493245B1 (en) Inrush current control for AC to DC converters
US20060274468A1 (en) Active inrush current control using a relay for AC to DC converters
US20020190698A1 (en) Converter control
US5982642A (en) Pulsed power supply of switched-mode power supplies
KR20030011323A (ko) 스위치 모드 파워 서플라이를 위한 스타트업 회로
EP0859453B1 (en) Power supply circuit for a control circuit
JP3236587B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3349781B2 (ja) スイッチングレギュレータ電源装置
EP0872010A1 (en) Device and method of supplying from an ac source
JPH08317575A (ja) 電気自動車用充電装置
CA2116394C (en) Gate power supply circuit
JPH11164555A (ja) スイッチング電源
JPH08191569A (ja) 電源装置
JPH09215328A (ja) スイッチング電源装置
JPH06245501A (ja) 電源装置
JP3116835B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH08266041A (ja) 直流電圧変換装置
JP3436463B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3993704B2 (ja) アクティブフィルタ装置
JP2974114B2 (ja) コンバータ
JP2003125578A (ja) スイッチング電源
JPH11136943A (ja) スイッチング電源
JPH10174438A (ja) 交流入力用電源装置
JPH09275680A (ja) スイッチング電源装置