JPH09210590A - 熱交換器の流路構造 - Google Patents

熱交換器の流路構造

Info

Publication number
JPH09210590A
JPH09210590A JP1982396A JP1982396A JPH09210590A JP H09210590 A JPH09210590 A JP H09210590A JP 1982396 A JP1982396 A JP 1982396A JP 1982396 A JP1982396 A JP 1982396A JP H09210590 A JPH09210590 A JP H09210590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
tube element
housing
flow path
heat exchanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1982396A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Iio
雅俊 飯尾
東作 ▲たか▼村
Tousaku Takamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP1982396A priority Critical patent/JPH09210590A/ja
Publication of JPH09210590A publication Critical patent/JPH09210590A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器の流路構造において、整流プレート
の取付け性を改善する。 【解決手段】 ディフューザの内側において各チューブ
エレメントの上流端部2fに間隙をもって対峙する整流
プレート7と、整流プレート7の一端をハウジング6に
対して熔接により固着する熔接部30と、整流プレート
7の他端をハウジング6に対して整流プレート7の長手
方向に相対変位可能に結合する差込み結合部39とを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱交換器の流路構造の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のガスタービンに備えられ熱交換器
の流路構造として、例えば図15に示すようなものがあ
る(特開平2−238132号公報、参照)。
【0003】これについて説明すると、図中161は排
気ガスによって吸気を加熱する熱交換器であり、162
はタービン163から出た排気ガスをこの熱交換器16
1に導入するディフューザである。
【0004】ディフューザ162は、その流路断面積が
上流側から下流側にかけて次第に大きくなり、タービン
163から排出される排気ガスを熱交換器161の全域
に導入させる働きをする。
【0005】ところが、タービン163と熱交換器16
1が接近して、ディフューザ162の通路長が十分に得
られない場合、タービンから出た排気ガスの流速分布を
均一化することができず、熱交換器161の中央部に向
かう勢力が大きくなる。
【0006】これに対処して、例えば図16に示すよう
なものがある(特開平7−35492号公報、参照)。
【0007】これについて説明すると、ディフューザの
内側に整流プレート107が各チューブエレメント10
2の上流端に間隙9をもって平行に対峙して設けられ
る。これにより、ディフューザを通って各チューブエレ
メント102の中央部に向かう排気ガスの流れは、整流
プレート107に衝突し、各チューブエレメント102
間の中央部に集中して流入することが抑えられる。
【0008】整流プレート7はワイヤー133を介して
チューブエレメント102に締結される。ワイヤー13
3は、整流プレート7の脚部131を挿通し、各チュー
ブエレメント102およびアウターフィン101の間の
排気流路122を貫通して、それぞれの端部が出口ダク
ト125側で互いに結ばれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来装置にあっては、ワイヤー134を各チューブ
エレメント102およびアウターフィン101の間の排
気流路122を貫通させるのに手間がかかるばかりか、
各チューブエレメント102およびアウターフィン10
1を損傷させる可能性がある。
【0010】また、ワイヤー134の先端を締結する際
に、ワイヤー134の締結力を適正に管理することが難
しく、各チューブエレメント102およびアウターフィ
ン101を損傷させる可能性がある。
【0011】本発明は上記の問題点に着目し、熱交換器
の流路構造において、整流プレートの取付け性を改善す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の熱交換
器の流路構造は、流体Aが流れる第一流路を画成する複
数のチューブエレメントと、チューブエレメントを収装
するハウジングと、互いに積層されたチューブエレメン
トの間に画成される第二流路と、タービンから出た流体
Bを第二流路に導入するディフューザと、ディフューザ
の内側において各チューブエレメントの上流端部に間隙
をもって対峙する整流プレートと、を備える熱交換器の
流路構造において、前記整流プレートの一端をハウジン
グに対して熔接により固着する熔接部と、整流プレート
の他端をハウジングに対して整流プレートの長手方向に
相対変位可能に結合する差込み結合部と、を備える。
【0013】請求項2に記載の熱交換器の流路構造は、
請求項1に記載の発明において、前記差込み結合部とし
て、ハウジングに整流プレートに沿って突出する差込み
部を形成し、整流プレートに差込み部を摺動可能に嵌合
させる係合スリット部を形成する。
【0014】請求項3に記載の熱交換器の流路構造は、
請求項1に記載の発明において、前記差込み結合部とし
て、整流プレートにハウジングを摺動可能に挟む分岐部
を形成する。
【0015】請求項4に記載の熱交換器の流路構造は、
請求項1から3のいずれか一つに記載の発明において、
前記ハウジングとチューブエレメントの間に底板を介装
し、ハウジングとチューブエレメントの間に隙間を形成
する。
【0016】請求項5に記載の熱交換器の流路構造は、
請求項1に記載の発明において、前記ハウジングとチュ
ーブエレメントの間に底板を介装し、差込み結合部とし
て底板に整流プレートに沿って突出する差込み部を形成
する。
【0017】請求項6に記載の熱交換器の流路構造は、
請求項1から5のいずれか一つに記載の発明において、
前記熔接部を構成する整流プレートの端部をチューブエ
レメントの上流端から離れる方向に曲折させて形成す
る。
【0018】請求項7に記載の熱交換器の流路構造は、
請求項1から6のいずれか一つに記載の発明において、
前記差込み結合部を熔接部より第一流路の上流側に面し
て配置する。
【0019】
【作用】請求項1に記載の熱交換器の流路構造におい
て、ディフューザの通路長が十分に得られない場合、整
流プレートが設けられないと、ディフューザを介してチ
ューブエレメント間の第二流路を流れる流体Bの速度分
布の均一化が十分にはかられず、各チューブエレメント
の中央部に向かう勢力が大きくなる。
【0020】各チューブエレメントの上流端部に間隙を
もって対峙する整流プレートが設けられることにより、
ディフューザを通って各チューブエレメントの中央部に
向かう流体Bの流れは、整流プレートに衝突し、チュー
ブエレメントの周辺部に分散するとともに、その一部が
整流プレートの背後に回り込んで間隙からチューブエレ
メントの中央部に分散する。これにより、高温流体Bが
各チューブエレメントの中央部に集中して流入すること
がなく、チューブエレメントの耐熱性を高められる。
【0021】整流プレートはその両端に設けられる熔接
部と差込み結合部によりハウジングに対して支持され
る。
【0022】整流プレートはその一端が差込み結合部を
介してその長手方向に変位することにより、チューブエ
レメントとの熱膨張差が吸収され、熱応力を低減して耐
久性を高められる。
【0023】従来装置のように整流プレートをチューブ
エレメントに締結するワイヤー等を廃止して、チューブ
エレメント等を損傷させることがなく、整流プレートの
取付け性を改善することができる。
【0024】請求項2に記載の熱交換器の流路構造にお
いて、整流プレートの一端に形成された係合スリット部
とハウジングに形成された差込み部が互いに摺動して熱
膨張差を吸収することにより、チューブエレメントまた
は整流プレートに働く熱応力を低減し、耐久性を高めら
れる。
【0025】請求項3に記載の熱交換器の流路構造にお
いて、整流プレートの一端に形成された分岐部がハウジ
ングを挟みながら摺動して熱膨張差を吸収することによ
り、チューブエレメントまたは整流プレートに働く熱応
力を低減し、耐久性を高められる。
【0026】請求項4に記載の熱交換器の流路構造にお
いて、万一の故障によって差込み結合部の摺動が不能に
なった場合、チューブエレメントと整流プレートの熱膨
張差をハウジングが変形することによって吸収し、チュ
ーブエレメント等に働く熱応力を低減し、耐久性を高め
られる。
【0027】チューブエレメントとハウジングの間に底
板を介して隙間が空けられる構造により、ハウジングか
ら外部への放熱が抑えられ、熱交換効率を高められる。
【0028】請求項5に記載の熱交換器の流路構造にお
いて、差込み部が底板に突出形成される構造により、ハ
ウジング側に差込み部を形成する必要がなく、ハウジン
グのプレス成形が容易に行え、生産性を高められる。
【0029】請求項6に記載の熱交換器の流路構造にお
いて、熔接部を構成する整流プレートの端部をチューブ
エレメントの上流端から離れる方向に曲折させたことに
より、熔接時にチューブエレメントを過熱することが抑
えられ、チューブエレメントの耐食性等が低下すること
を防止できる。
【0030】請求項7に記載の熱交換器の流路構造にお
いて、差込み結合部を熔接部より第一流路の上流側に面
して配置したため、差込み結合部の熱変形が抑えられ、
係合スリット部の摺動が円滑に行われる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の第一実施形態を添付図面
に基づいて説明する。
【0032】図7に示すように、ガスタービンに備えら
れる積層型熱交換器は、ハウジング6により排気ガスB
が流れる排気流路(第二流路)22が画成され、ハウジ
ング6の内部にアウターフィン1を介して複数のチュー
ブエレメント2が積層される。
【0033】ハウジング6の一端には排気流路22のデ
ィフューザ(入口ダクト)24が、他端には出口ダクト
25がそれぞれ形成される。図示しないタービンから出
た排気ガスBは図中矢印で示すようにディフューザ24
から排気流路22に流入し、各チューブエレメント2の
周囲をアウターフィン1を介して流れた後に出口ダクト
25を通って排出される。
【0034】図6に示すように、各チューブエレメント
2の内部に吸気Aが流れる吸気流路(第一流路)21が
画成されている。
【0035】各チューブエレメント2に吸気流路21に
対して排気流路22を挟んで二方向から吸気Aを流入さ
せる2つの入口流路4と、各チューブエレメント2から
吸気Aを排気流路22を挟んで二方向から流出させる2
つの出口流路5がアウターフィン1の側部1aから外側
に突出して形成される。
【0036】図示しないコンプレッサから送られる吸気
Aは図中矢印で示すように各入口流路4の上端から流入
し、各入口流路4から各吸気流路21に流入し、各吸気
流路21を流れる過程で排気ガスBとの間で熱交換が行
われた後に各出口流路5の上端から流出し、図示しない
燃焼器へと送られる。
【0037】図8(A)にも示すように、チューブエレ
メント2は箱形のアッパープレート26とロアプレート
27が組み合わせられ、アッパープレート26とロアプ
レート27の間にインナーフィン3が介装される。
【0038】アッパープレート26とロアプレート27
は互いに接合する周縁部26bと27bを有し、一方の
周縁部27bが他方の周縁部26bを包むように折り返
されてカシメ固定され、これにより略四角形の枠状をし
た周縁固定部10が形成される。
【0039】アッパープレート26とロアプレート27
にはそれぞれボス26aと27aが突出形成され、ボス
26aと27aが互いに嵌合することにより入口流路4
が画成される。入口流路4および出口流路5が各チュー
ブエレメント2の4隅に配置されているため、各チュー
ブエレメント2の位置決め精度を高められる。
【0040】チューブエレメント2の内側にはアッパー
プレート26とロアプレート27の間に入口流路4を囲
むようにスペーサ14が介装されるとともに、各チュー
ブエレメント2の間にはボス26aと27aを囲むよう
にスペーサ15が介装される。
【0041】スペーサ14は、図8(B)に示すよう
に、C字形に形成される。スペーサ15は、図8(C)
に示すように、O字形に形成される。
【0042】出口流路5のまわりも、上記入口流路4の
まわりと同様に各チューブエレメント2は互いにボス2
6aと27aが嵌合し、各チューブエレメント2の内外
に出口流路5を囲むようにスペーサ14,15が介装さ
れている。各チューブエレメント2は互いに積層された
状態で、4隅に配置されたボス26aと27aが嵌合す
ることにより、組み付け精度を十分に確保することがで
きる。
【0043】各チューブエレメント2の4隅には、各入
口流路4の外壁2aと、各出口流路5の外壁2bが、ア
ウターフィン1の側部1aから外側に突出して形成され
る。したがって、各チューブエレメント2の側部には各
外壁2a,2bの間に凹部12が窪んで形成される。
【0044】ハウジング6の側部を構成するサイドプレ
ート8は、各外壁2a,2bに沿って湾曲する凸部8
a,8bが形成される。サイドプレート8は各凸部8
a,8bの間に凹部8cが窪んで形成される。各チュー
ブエレメント2の外壁2a,2bとサイドプレート8の
凸部8a,8bをそれぞれ湾曲して形成することによ
り、両者の間に画成される間隙11は大きく湾曲する部
位13を有しているため、排気流路22を流れる排気ガ
スBに付与される流路抵抗が間隙11の大きく湾曲する
部位13で局部的に高められ、間隙11を迂回してアウ
ターフィン1の間を流れる流量が増し、吸気Aと排気ガ
スBの熱交換が促進される。
【0045】インナーフィン3とアウターフィン1はそ
れぞれ波板状に形成され、それぞれの折り目が互いに平
行になるように配置される。各入口流路4が排気流路2
2の出口ダクト25に近接し、かつ各出口流路5がディ
フューザ24に近接するように配置され、インナーフィ
ン3によって導かれる吸気Aの流れ方向をアウターフィ
ン1によって導かれる排気ガスBの流れ方向に対向させ
る構成とする。
【0046】図7に矢印で示すように、吸気Aは各入口
流路4からチューブエレメント2に流入し、インナーフ
ィン3に沿って流れた後、各出口流路5へと流出する一
方、排気ガスBはハウジング6の入口に設けられるディ
フューザ24から流入し、アウターフィン1に沿って流
れて吸気Aとの間で熱交換が行われた後、出口ダクト2
5から流出する。
【0047】インナーフィン3によって導かれる吸気A
の流れ方向をアウターフィン1によって導かれる排気ガ
スBの流れ方向に対向させる構成とすることにより、各
チューブエレメント2の温度分布を均一化して熱交換効
率を高められ、熱交換器の小型化がはかられる。
【0048】ディフューザ24の入口24aは円形の断
面をもって形成される。ディフューザ24の入口24a
は図示しないタービンハウジングに接合され、タービン
から排出される排気ガスBを各チューブエレメント2の
間に導入する。ディフューザ24は、その流路断面積が
上流端24aから下流側にかけて次第に大きくなり、タ
ービンから排出される排気ガスBを各チューブエレメン
ト2の全域に導入させる働きをする。
【0049】ディフューザ24の内側には各チューブエ
レメント2の上流端2fに間隙9をもって平行に対峙す
る整流プレート7が設けられる。
【0050】図1、図3に示すように、整流プレート7
は、円盤状をした整流部31と、整流部31から上下方
向に延びる上下支持部32,33を有する。
【0051】整流部31はディフューザ24の入口24
aと同じく円形に形成される。円盤状をした整流部31
はチューブエレメント2の中央部に間隙9をもって平行
に対峙する。
【0052】図2にも示すように、整流プレート7に形
成されてチューブエレメント2の上流端部2fに着座す
る突起部34が一体形成される。脚部34は整流部31
の中央部からビード状に突出し、各チューブエレメント
2の上流端部2fに接合することにより、整流プレート
7とこれらの間に所定の間隙9が画成される。
【0053】整流部31から上方向に延びる上支持部3
2をハウジング6に熔接により固着する熔接部30が設
けられる。
【0054】ハウジング6の上部を構成する上ブラケッ
ト41には、整流プレート7に対する取付座42が下方
に突出形成される。図4にも示すように、整流プレート
7の上支持部32には取付座42に対する接合部35が
クランク形の断面に曲折して形成される。
【0055】整流部31から下方向に延びる下支持部3
2をハウジング6に対して整流プレート7の長手方向に
変位可能に結合する差込み結合部39が設けられる。
【0056】ハウジング6の下部を構成する下ブラケッ
ト45には、整流プレート7に対する差込み部46が整
流プレート7に沿って上方に突出形成される。
【0057】図5にも示すように、整流プレート7の下
支持部33には差込み部46を摺動可能に嵌合させる係
合スリット部36が一体形成される。係合スリット部3
6の開口幅Sは取付座42の板厚より若干大きく設定さ
れる。これにより、整流プレート7の下支持部33は、
ハウジング6に対して側方向への変位が規制され、上下
方向に変位できる。
【0058】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0059】吸気Aは吸気流路21において2つの入口
流路4から入口空間16を経てインナーフィン3の間に
流入する際に、その流線が図6に矢印で示すよう大きく
曲げられ、入口空間16の中央部に吸気Aの流れが淀む
滞留部が生じる。
【0060】上記入口空間16における流速分布の影響
により、インナーフィン3の間に画成される流路、およ
び出口流路5につながる出口空間17においても、入口
流路4および出口流路5から遠い中央部に位置する領域
の流速が、入口流路4および出口流路5に近い周辺部に
位置する領域の流速より低くなる。
【0061】一方、ディフューザ24の通路長が十分に
得られないガスタービンにあっては、整流プレート7が
設けられない場合、ディフューザ24を介してチューブ
エレメント2間の排気流路22を流れる排気ガスBの速
度分布の均一化が十分にはかられず、各チューブエレメ
ント2の中央部に向かう勢力が大きくなる。
【0062】このように、各チューブエレメント2の中
央部ではその内側を流れる吸気Aの速度分布が小さくな
る一方、整流プレート7が設けられない場合にその外側
を流れる排気ガスBの速度分布が大きくなるため、その
温度分布が局所的に高くなり、チューブエレメント2の
中央部に高温部分が生じる可能性がある。この結果、熱
交換効率が低下するとともに、チューブエレメント2等
の耐熱性が低下する。
【0063】これに対処して、各チューブエレメント2
の直上流側に間隙9をもって対峙する整流プレート7が
設けられることにより、ディフューザ24を通って各チ
ューブエレメント2の中央部に向かう排気ガスBの流れ
は、整流プレート7に衝突し、チューブエレメント2の
周辺部に分散するとともに、その一部が整流プレート7
の背後に回り込んで間隙9からチューブエレメント2の
中央部に分散し、各チューブエレメント2の中央部に流
入する排気ガスBの速度分布が周辺部より小さくなる。
【0064】整流プレート7はディフューザ24の入口
24aと同じ円形をした整流部31から上下支持部3
2,33が入口空間16において吸気Aの流れが淀む中
央部に沿って延びいるため、各チューブエレメント2の
温度分布が局所的に高くなる可能性がある領域に流入す
る排気ガスBの流量を低減して、チューブエレメント2
等に熱損傷が生じることを有効に防止できる。
【0065】整流プレート7の面積、間隙9の大きさを
変えることにより、整流プレート7の背後に回り込んで
チューブエレメント2の中央部に流入する排気ガスBの
速度分布を任意に設定することが可能となる。これによ
り、チューブエレメント2の外側における排気ガスBの
速度分布を、チューブエレメント2の内側における吸気
Aの速度分布に比例するように設定して、チューブエレ
メント2の中央部から流出する吸気Aの温度が局部的に
高くなることを抑制して熱交換効率を高められる。
【0066】整流プレート7がチューブエレメント2の
直上流側に配置されているため、タービンから排出され
る燃焼ガスの温度不均一によるヒートスポットがチュー
ブエレメント2またはアウターフィン1等に直接当たる
ことを防止できる。また、燃焼器における着火ミス時に
タービンを経てディフューザ24に排出される未燃焼燃
料がチューブエレメント2またはアウターフィン1に付
着することを防止できる。
【0067】また、整流プレート7はその背後に突出し
た突起部34を各チューブエレメント2の上流端部2f
に接合させ、その上下端部がハウジング6に対して熔接
部30と差込み係合部39を介して支持される構造のた
め、タービンから排出される排気ガスBの流れに影響す
る加振力を受けることが少なく、整流プレート7等にフ
ラッタが生じて耐久性を損なうことを防止できる。
【0068】整流プレート7は、差込み結合部39にお
いて係合スリット部36に差込み部46が摺動可能に嵌
合する構造により、その下支持部33がハウジング6に
対して上下方向に変位して、チューブエレメント2と整
流プレート7の熱膨張差を吸収し、チューブエレメント
2または整流プレート7に働く熱応力を低減し、耐久性
を高められる。
【0069】従来装置のように整流プレートをチューブ
エレメントに締結するワイヤー等を廃止しているため、
整流プレート7の取付けに際してチューブエレメント2
等を損傷させることがなく、整流プレート7の取付け性
を改善することができる。
【0070】また、整流プレート7の支持部材を各チュ
ーブエレメント2およびアウターフィン1の間に介装
し、ロウ付けにより固着する構造も考えられるが、薄い
板金からなるチューブエレメント2およびアウターフィ
ン1の間に剛性の高い支持部材が介在することにより、
ロウ付け時に不均一な力が働き、チューブエレメント2
の変形を来したり、ロウ付けによる結合不良部が発生す
る可能性がある。
【0071】差込み結合部39を下ブラケット45側に
設けたため、上ブラケット41側に設けられた熔接部3
0に比べて温度が低い吸気流路21の上流側に位置し、
熱変形を抑えられる。係合スリット部36等の熱変形が
抑えられることにより、係合スリット部36に対する差
込み部46の摺動が円滑に維持される。
【0072】熔接部30を構成する整流プレート7の接
合部35をチューブエレメント2の上流端2fから離れ
る方向に曲折したことにより、熔接時に発生する熱によ
ってチューブエレメント2またはアウターフィン1を過
熱して耐食性等が低下することを防止できる。
【0073】次に、図9に示す他の実施形態について説
明する。なお、図1〜8との対応部分には同一符号を用
いて説明する。
【0074】整流プレート7の一端をハウジング6に対
して整流プレート7の長手方向に変位可能に結合する差
込み結合部59が設けられる。
【0075】図10、図11にも示すように、整流プレ
ート7の下支持部33には下ブラケット45を摺動可能
に嵌合させるように二股に分岐した係合分岐部56が一
体形成される。係合分岐部56は、その中央部が帯状に
切欠かれ、下ブラケット45を挟むように二股に折り曲
げて形成される。
【0076】図12に示すように、係合分岐部56の開
口幅Sは取付座42の板厚より若干大きく設定される。
係合分岐部56の内奥部と下ブラケット45の上部と
の間隔tを整流プレート7とハウジング6の熱膨張差よ
り若干大きく設定される。これにより、整流プレート7
の下支持部33は、ハウジング6に対して側方向への変
位が規制され、上下方向に変位できる。
【0077】以上のように構成され、整流プレート7
は、差込み結合部59において係合分岐部56に下ブラ
ケット45が摺動可能に嵌合する構造により、その下支
持部33がハウジング6に対して上下方向に変位して、
チューブエレメント2と整流プレート7の熱膨張差を吸
収し、チューブエレメント2または整流プレート7に働
く熱応力を低減し、耐久性を高められる。
【0078】次に、図13に示す他の実施形態について
説明する。なお、図1〜8との対応部分には同一符号を
用いて説明する。
【0079】チューブエレメント2と下ブラケット45
の間に底板61が設けられる。底板61は下ブラケット
45に対して接着せず、隙間が空けられる。
【0080】整流プレート7の一端を底板61に対して
整流プレート7の長手方向に変位可能に結合する差込み
結合部69が設けられる。
【0081】底板61には、整流プレート7に対する差
込み部66が整流プレート7に沿って上方に突出形成さ
れる。
【0082】整流プレート7には差込み部66を摺動可
能に嵌合させる係合スリット部36が一体形成される。
【0083】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0084】整流プレート7は、差込み結合部69にお
いて係合スリット部36に差込み部66が摺動可能に嵌
合する構造により、その下支持部33が底板61に対し
て上下方向に変位して、チューブエレメント2と整流プ
レート7の熱膨張差を吸収し、チューブエレメント2ま
たは整流プレート7に働く熱応力を低減し、耐久性を高
められる。
【0085】差込み部66が底板61に突出形成される
構造により、下ブラケット45に差込み部を形成する必
要がなく、下ブラケット45のプレス成形が容易に行
え、生産性を高められる。
【0086】チューブエレメント2と下ブラケット45
の間に底板61を介して隙間が空けられる構造により、
下ブラケット45から外部への放熱が抑えられ、流体A
と流体Bの間で行われる熱交換効率を高められる。
【0087】次に、図14に示す他の実施形態について
説明する。なお、図1〜8との対応部分には同一符号を
用いて説明する。
【0088】チューブエレメント2と下ブラケット45
の間に底板71が設けられる。底板71は下ブラケット
45に対して接着せず、隙間が空けられる。
【0089】整流プレート7の一端を下ブラケット45
に対して整流プレート7の長手方向に変位可能に結合す
る差込み結合部39が設けられる。
【0090】ハウジング6の下部を構成する下ブラケッ
ト45には、整流プレート7に対する差込み部46が整
流プレート7に沿って上方に突出形成される。
【0091】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0092】整流プレート7は、差込み結合部39にお
いて係合スリット部36に差込み部46が摺動可能に嵌
合する構造により、その下支持部33がハウジング6に
対して上下方向に変位して、チューブエレメント2と整
流プレート7の熱膨張差を吸収し、チューブエレメント
2または整流プレート7に働く熱応力を低減し、耐久性
を高められる。
【0093】チューブエレメント2と下ブラケット45
の間に底板71を介して隙間が空けられる構造により、
下ブラケット45から外部への放熱が抑えられ、流体A
と流体Bの間で行われる熱交換効率を高められる。
【0094】万一、差込み結合部39において係合スリ
ット部36と差込み部46の摺動が不能になる故障が生
じた場合、チューブエレメント2と整流プレート7の熱
膨張差を下ブラケット45が変形することによって吸収
し、チューブエレメント2やディフューザ24等に働く
熱応力を低減し、耐久性を高められる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の熱
交換器の流路構造は、整流プレートがその両端に設けら
れる熔接部と差込み結合部によりハウジングに対して支
持され、差込み結合部を介して整流プレートとチューブ
エレメントとの熱膨張差を吸収して耐久性を高められ
る。従来装置に設けられていた整流プレートをチューブ
エレメントに締結するワイヤー等を廃止して、チューブ
エレメント等を損傷させることがなく、整流プレートの
取付け性を改善して、生産コストの低減がはかれる。
【0096】請求項2に記載の熱交換器の流路構造は、
整流プレートの一端に形成された係合スリット部が差込
み部に摺動することにより、整流プレートとチューブエ
レメントとの熱膨張差を吸収し、チューブエレメントま
たは整流プレートに働く熱応力を低減し、耐久性を高め
られる。
【0097】請求項3に記載の熱交換器の流路構造は、
整流プレートの一端に形成された分岐部がハウジングを
挟みながら摺動して熱膨張差を吸収することにより、チ
ューブエレメントまたは整流プレートに働く熱応力を低
減し、耐久性を高められる。
【0098】請求項4に記載の熱交換器の流路構造は、
万一、差込み結合部の摺動が不能になる故障が生じた場
合、チューブエレメントと整流プレートの熱膨張差をハ
ウジングが変形することによって吸収し、チューブエレ
メント等に働く熱応力を低減し、耐久性を高められる。
【0099】請求項5に記載の熱交換器の流路構造は、
差込み部が底板に突出形成される構造により、ハウジン
グ側に差込み部を形成する必要がなく、ハウジングのプ
レス成形が容易に行え、生産コストの低減がはかれる。
【0100】請求項6に記載の熱交換器の流路構造は、
熔接部を構成する整流プレートの端部をチューブエレメ
ントの上流端から離れる方向に曲折させたことにより、
熔接時に発生する熱によってチューブエレメントを過熱
してその耐食性等が低下することを防止できる。
【0101】請求項7に記載の熱交換器の流路構造は、
差込み結合部を熔接部より第一流路の上流側に面して配
置したため、差込み結合部の熱変形が抑えられ、係合ス
リット部の摺動が円滑に維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における熱交換器の断面図。
【図2】同じく熱交換器の断面図。
【図3】同じく整流プレート正面図。
【図4】同じく整流プレートの側面図。
【図5】同じく整流プレートの平面図。
【図6】同じく熱交換器の断面図。
【図7】同じく熱交換器の断面図。
【図8】同じく熱交換器の流路構成を示す斜視図。
【図9】他の実施形態を示す熱交換器の断面図。
【図10】同じく整流プレート正面図。
【図11】同じく整流プレートの側面図。
【図12】同じく整流プレートの平面図。
【図13】さらに他の実施形態を示す熱交換器の断面
図。
【図14】さらに他の実施形態を示す熱交換器の断面
図。
【図15】従来例を示す熱交換器の断面図。
【図16】従来例を示す熱交換器の断面図。
【符号の説明】
1 アウターフィン 2 チューブエレメント 3 インナーフィン 4 入口流路 5 出口流路 6 ハウジング 7 整流プレート 9 間隙 16 入口空間 17 出口空間 21 吸気流路 22 排気流路 24 ディフューザ 30 熔接部 34 脚部 36 係合スリット部 39 差込み係合部 46 差込み部 56 係合分岐部 59 差込み係合部 61 底板 66 差込み部 69 差込み係合部 71 底板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体Aが流れる第一流路を画成する複数の
    チューブエレメントと、 チューブエレメントを収装するハウジングと、 互いに積層されたチューブエレメントの間に画成される
    第二流路と、 流体Bを第二流路に導入するディフューザと、 ディフューザの内側において各チューブエレメントの上
    流端部に間隙をもって対峙する整流プレートと、 を備える熱交換器の流路構造において、 前記整流プレートの一端をハウジングに対して熔接によ
    り固着する熔接部と、 整流プレートの他端をハウジングに対して整流プレート
    の長手方向に相対変位可能に結合する差込み結合部と、 を備えたことを特徴とする熱交換器の流路構造。
  2. 【請求項2】前記差込み結合部として、 ハウジングに整流プレートに沿って突出する差込み部を
    形成し、 整流プレートに差込み部を摺動可能に嵌合させる係合ス
    リット部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の
    熱交換器の流路構造。
  3. 【請求項3】前記差込み結合部として、 整流プレートにハウジングを摺動可能に挟む分岐部を形
    成したことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器の流
    路構造。
  4. 【請求項4】前記ハウジングとチューブエレメントの間
    に底板を介装し、 ハウジングとチューブエレメントの間に隙間を形成した
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載
    の熱交換器の流路構造。
  5. 【請求項5】前記ハウジングとチューブエレメントの間
    に底板を介装し、 差込み結合部として底板に整流プレートに沿って突出す
    る差込み部を形成したことを特徴とする請求項1に記載
    の熱交換器の流路構造。
  6. 【請求項6】前記熔接部を構成する整流プレートの端部
    をチューブエレメントの上流端から離れる方向に曲折さ
    せて形成したことを特徴とする請求項1から5のいずれ
    か一つに記載の熱交換器の流路構造。
  7. 【請求項7】前記差込み結合部を熔接部より第一流路の
    上流側に面して配置したことを特徴とする請求項1から
    6のいずれか一つに記載の熱交換器の流路構造。
JP1982396A 1996-02-06 1996-02-06 熱交換器の流路構造 Pending JPH09210590A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1982396A JPH09210590A (ja) 1996-02-06 1996-02-06 熱交換器の流路構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1982396A JPH09210590A (ja) 1996-02-06 1996-02-06 熱交換器の流路構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09210590A true JPH09210590A (ja) 1997-08-12

Family

ID=12010039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1982396A Pending JPH09210590A (ja) 1996-02-06 1996-02-06 熱交換器の流路構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09210590A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006513394A (ja) * 2003-01-24 2006-04-20 ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー 熱伝達体、特に自動車用排ガスクーラー
JP2007024334A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Denso Corp 熱交換器
CN108168339A (zh) * 2018-01-02 2018-06-15 珠海格力电器股份有限公司 壳管式换热器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006513394A (ja) * 2003-01-24 2006-04-20 ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー 熱伝達体、特に自動車用排ガスクーラー
JP2007024334A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Denso Corp 熱交換器
CN108168339A (zh) * 2018-01-02 2018-06-15 珠海格力电器股份有限公司 壳管式换热器
CN108168339B (zh) * 2018-01-02 2023-11-07 珠海格力电器股份有限公司 壳管式换热器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7610949B2 (en) Heat exchanger with bypass
US8020610B2 (en) Exhaust gas heat exchanger and method of operating the same
US8915292B2 (en) Exhaust gas heat exchanger and method of operating the same
US8091617B2 (en) Heat exchanger
US20150129186A1 (en) Heat Exchanger Having A Reinforced Collector
JPH09210590A (ja) 熱交換器の流路構造
JP2017008911A (ja) 熱交換器
JPH05215483A (ja) 凝縮器と導風ダクトの取り付け装置
JP3326883B2 (ja) ガスタービンの流路構造
JP2743800B2 (ja) 積層型熱交換器
JP5831690B2 (ja) 熱交換器およびこれを備えた温水装置
JP2003106788A (ja) 熱交換器
JP3384600B2 (ja) 積層型熱交換器
JP6529422B2 (ja) 給湯装置
JPS63169497A (ja) 熱交換器
JP5888538B2 (ja) 熱交換器およびこれを備えた温水装置
JP6834568B2 (ja) 給湯装置の排気構造および給湯装置
JPH10160377A (ja) 熱交換器
JP2018204578A (ja) 熱交換器
JP2004069210A (ja) 多重管式熱交換器およびその製造方法
JP3119277B2 (ja) 凝縮器の取り付け装置
JP7198431B2 (ja) バーナユニットおよび温水装置
JPH0624711Y2 (ja) 車両用熱交換器
JP3393670B2 (ja) パイプ製インテークマニホールド
JP2024079007A (ja) エキゾーストマニホールド