JPH10160377A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JPH10160377A
JPH10160377A JP8319940A JP31994096A JPH10160377A JP H10160377 A JPH10160377 A JP H10160377A JP 8319940 A JP8319940 A JP 8319940A JP 31994096 A JP31994096 A JP 31994096A JP H10160377 A JPH10160377 A JP H10160377A
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fin
tube
flat tube
heat transfer
edge side
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JP8319940A
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Seiichi Kato
精一 加藤
Tetsuya Yamamoto
哲也 山本
Sumio Susa
澄男 須佐
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F1/00Tubular elements; Assemblies of tubular elements
    • F28F1/10Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses
    • F28F1/12Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element
    • F28F1/24Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element and extending transversely
    • F28F1/32Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element and extending transversely the means having portions engaging further tubular elements
    • F28F1/325Fins with openings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D21/00Heat-exchange apparatus not covered by any of the groups F28D1/00 - F28D20/00
    • F28D2021/0019Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for
    • F28D2021/008Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for for vehicles
    • F28D2021/0091Radiators
    • F28D2021/0094Radiators for recooling the engine coolant

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏平状チューブとプレートフィンからなるコ
ア部を有する機械組立構造の熱交換器において、熱交換
効率の向上を図る。 【解決手段】 偏平状チューブ14ではその長軸方向両
端の小曲率部14a、14bが短軸方向の面より剛性が
高くなるので、偏平状チューブ14を拡管してプレート
フィン15に圧着固定する場合、小曲率部14a、14
bで接触面圧が最大となり、局所熱伝達率が最大となる
という点に着目して、プレートフィン15にルーバ15
bを形成するに当たって、偏平状チューブ14の小曲率
部14a、14bの部位から、さらにフィン前縁側15
dおよびフィン前縁側15dに向かって、ルーバ15b
を形成する。これにより、ルーバ15bの形成部位が局
所熱伝達率の最大になる部位であることと、ルーバ15
b自身の熱伝達促進作用(先端効果)とが相まって、熱
交換効率を効果的に向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はろう付けによる接合
を使用せずに機械組立方式により組み立てられる熱交換
器構造において、特に、偏平状チューブとプレートフィ
ンからなるコア部における熱交換性能向上のための改良
構造に関するもので、例えば、自動車用エンジンの冷却
水を冷却するラジエータに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の機械組立構造を有する熱
交換器においては、熱交換用コア部における円管状また
は偏平状のチューブをプレートフィンに設けられたバー
リング穴に挿通した後、チューブを拡管することにより
チューブ外周面をバーリング穴の内周面に機械的に圧着
させて、チューブとプレートフィンとを一体に結合して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、チューブ
とプレートフィンとを機械的な圧着により結合している
ので、ろう付け等の接合法によりチューブとプレートフ
ィンとを接合するものに比して、チューブとプレートフ
ィンとの間の接触熱抵抗がどうしても大きくなり、熱交
換効率が低下するという問題がある。
【0004】ここで、2部材間の接触熱抵抗は、図15
に示すように、2部材間の接触面積に比例しており、そ
して、この接触面積は2部材間の接触面圧(圧着力)に
比例していることが知られている。このため、熱交換効
率を向上しようとする場合、チューブとプレートフィン
との間の接触面圧を高めることを目的として、チューブ
の拡管量を増大させることが考えられる。
【0005】しかし、チューブの拡管量を単に増大させ
ると、チューブやフィンを構成するアルミニュウム合金
等の材料にとって過大な変形が発生し、プレートフィン
のバーリング穴の割れ、座屈、さらには、チューブの割
れ等が発生する。この結果、かえって、チューブとプレ
ートフィン間の接触面圧が低下してしまうので、拡管量
の増大という対策では、結局、熱交換効率の向上を図る
ことができない。
【0006】また、近年、熱交換性能の向上のために、
チューブとして、円管状のものから偏平状のものに変更
することへの要求が高まっており、しかも、偏平状チュ
ーブの偏平度(長軸方向の寸法と短軸方向の寸法との
比)を2〜5程度に大きくする傾向にある。さらに、プ
レートフィンの板厚も軽量化、材料費低減のために薄肉
化(一般に、0.06〜0.1mm程度)する傾向にあ
り、これらチューブ偏平度の増加、フィン板厚の薄肉化
から、上記接触面圧がさらに低下して熱交換効率を低下
させることになる。
【0007】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
偏平状チューブとプレートフィンからなるコア部を有す
る機械組立構造の熱交換器において、熱交換効率の向上
を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】偏平状チューブとプレー
トフィンからなるコア部を有する機械組立構造の熱交換
器において、その伝熱メカニズムに関して、本発明者ら
が詳細に実験検討したところ、以下のことが分かった。
すなわち、偏平状チューブにおいてはその長軸方向両端
の小曲率部が短軸方向の面より剛性が高くなるので、偏
平状チューブを拡管してプレートフィンに圧着固定する
場合に、チューブとプレートフィン間の接触面圧が図1
6(a)に示すように偏平状チューブ(14)の長軸方
向両端の小曲率部(14a、14b)で最大となり、短
軸方向の面では接触面圧が極めて微弱なものになってし
まう。
【0009】このため、前述した図15の理由から、偏
平状チューブ(14)の短軸方向の面で接触熱抵抗が
大、長軸方向両端の小曲率部(14a、14b)で接触
熱抵抗が小となる。その結果、プレートフィン(15)
表面における局所熱伝達を考えてみると、図16(b)
に示すように、冷却空気流れ方向(A)の上流側に位置
する偏平状チューブ(14)の小曲率部(14a)で局
所熱伝達率が最大となり、偏平状チューブ(14)の短
軸方向の面では局所熱伝達率が大幅に低下することがわ
かった。
【0010】そこで、本発明では、上記のごとく偏平状
チューブ(14)では、その拡管時の接触面圧が偏平状
の長軸方向上流側の小曲率部(14a)で最大となり、
この部位での局所熱伝達率が最大になるという点に着目
して、この部位での高熱伝達率を有効に活用できるフィ
ン構成として、上記目的を達成しようとするものであ
る。
【0011】すなわち、請求項1〜6記載の発明では、
プレートフィン(15)にルーバのごとき熱伝達促進片
(15b)を形成するに当たって、前記偏平状チューブ
(14)の長軸方向両端の小曲率部(14a、14b)
のうち、チューブ外部の熱交換流体の上流側に位置する
小曲率部(14a)の部位から、さらにフィン前縁側
(15d)に向かって、熱伝達促進片(15b)を形成
することを特徴としている。
【0012】これにより、熱伝達促進片(15b)の形
成部位がチューブ拡管時の接触面圧が最大となって、局
所熱伝達率が最大になる部位であることと、熱伝達促進
片(15b)自身の熱伝達促進作用(先端効果)とが相
まって、熱交換効率を効果的に向上でき、機械組立構造
の熱交換器の伝熱性能向上に寄与できる。請求項2記載
の発明では、偏平状チューブ(14)の長軸方向両端の
小曲率部(14a、14b)のうち、チューブ外部の熱
交換流体の下流側に位置する小曲率部(14b)の部位
から、さらにフィン後縁側(15e)に向かって、熱伝
達促進片(15b)を形成している。
【0013】これにより、フィン前縁側(15d)およ
びフィン後縁側(15e)の両方の、局所熱伝達率の高
い部位において、熱伝達促進片(15b)による熱伝達
促進作用(先端効果)を効果的に発揮できる。熱伝達促
進片(15b)は請求項3のように、フィン前縁側(1
5d)からフィン後縁側(15e)に向かって連続して
形成してもよく、また、請求項4のように、フィン前縁
側(15d)と、前記フィン後縁側(15e)とに隔離
して形成してもよい。
【0014】さらに、熱伝達促進片(15b)は請求項
5のように、並列配置された偏平状チューブ(14)の
短軸方向の面相互の間に位置する部位のみに形成しても
よい。これによると、熱伝達促進片(15b)の外形が
円弧状凹部を持たない単純な矩形状となり、熱伝達促進
片(15b)の成形が容易となる。これと同時に、各偏
平状チューブ(14)の長軸方向上流の小曲率部(14
a、14b)において、そのフィン前縁側(15d)に
熱伝達促進片(15b)が位置していないため、外部熱
交換流体の乱れが減少して流通抵抗を低減できる。
【0015】また、熱伝達促進片(15b)は請求項6
のように、並列配置された偏平状チューブ(14)の短
軸方向の寸法と略同一の範囲内において、偏平状チュー
ブ(14)の長軸方向両端の小曲率部(14a、14
b)よりフィン前縁側(15d)および前記フィン後縁
側(15e)に位置する部位のみに形成してもよい。こ
れによると、熱伝達促進片(15b)の形成範囲を最小
面積にしながら、フィン熱伝達率を効果的に向上でき
る。
【0016】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は本発明熱交換器を適用する自動
車用ラジエータの全体構造を示すもので、自動車用ラジ
エータ10は、大別して、冷却水と冷却空気(外気)と
の間で熱交換を行うコア部11と、上タンク12と、下
タンク13とから構成されている。
【0018】コア部11は、偏平状チューブ14とプレ
ートフィン15と上下のコアプレート16とから構成さ
れている。ここで、コア部11のこれらの部材14、1
5、16はいずれも、熱伝導率、耐食性等に優れた金
属、具体的にはアルミニュウム合金で成形されている。
そして、偏平状チューブ14は図4に示すように断面偏
平状に成形され、その根付け部(両端部)は図2、3に
示すように、上下のコアプレート16に成形された断面
偏平状のバーリング穴16aに圧着固定される。ここ
で、バーリング穴16aとは断面偏平状の穴形状の縁部
からタンク部内部方向(水側)へ突出する突出部を持つ
形状のものである。また、チューブ14の両端部は上タ
ンク12と下タンク13内の空間に開口している。
【0019】なお、本明細書における偏平状とは、曲率
半径の大きい円弧部と曲率半径の小さい円弧部とを結合
した曲線形状からなる楕円形状や、円弧部と平坦部とを
結合した形状からなる長円形状等を包含するものであ
り、図示の例は前者の楕円形状となっている。偏平状チ
ューブ14の長軸方向と、プレートフィン15間を通過
する冷却空気の流れ方向A(図4参照)とが平行となる
ようにして、偏平状チューブ14は配置され、かつ、偏
平状チューブ14は図1の左右方向に所定間隔で多数
本、並列配置されている。偏平状チューブ14の楕円形
状の長軸方向の寸法L1と短軸方向の寸法L2との比
(L1/L2)はコア部11での空気側の圧損低減、熱
交換効率向上、拡管作業性等を考慮して2〜5程度とす
ることが好ましい。
【0020】一方、プレートフィン15は図1の上下方
向(チューブ軸方向)に多数枚、所定ピッチで積層され
ており、このプレートフィン15相互間の間隔はプレー
トフィン15自身に一体成形された突出片(図示せず)
にて設定され、保持される。また、プレートフィン15
には、偏平状チューブ14に対応した偏平状のバーリン
グ穴15a(図4参照)が形成されている。このバーリ
ング穴15aも上記バーリング穴16aと同様にプレー
トフィン15の板面から打ち出された偏平状の突出部を
有している。この偏平状のバーリング穴15a内に偏平
状チューブ14が挿通されており、プレートフィン15
はバーリング穴15a部にて偏平状チューブ14に圧着
固定される。なお、プレートフィン15には、熱伝熱促
進片としてのルーバ15bが斜めに切り起こし成形され
ている。このルーバ15bの具体的形態は後述する。
【0021】また、上下のコアプレート16の全体形状
は細長の長方形であり、その中央部に前述の断面偏平状
のバーリング穴16aを有し、外縁側にシール用パッキ
ン25を嵌入するための溝部16bが形成されている。
パッキン25はゴム系の弾性材からなる。溝部16bは
コアプレート16の外縁部の4辺に沿って形成され、1
つの繋がった形状となっている。コアプレート16の外
縁部の先端には全周にわたって、かしめ用の爪片16c
が多数個形成されている。
【0022】上タンク12および下タンク13はともに
ナイロンのような、耐熱性、強度等に優れた樹脂にて、
開口端面22を有する箱状の形状に成形されている。上
タンク12にはエンジンからの冷却水を流入させる入口
パイプ18、注水口19等が一体成形されており、注水
口19には周知の圧力蓋20が脱着可能に装着されてい
る。また、下タンク13には冷却水を外部に流出させる
出口パイプ21が一体成形されている。
【0023】そして、上下のタンク12、13の開口端
面22がシール用パッキン25に載置された状態で、コ
アプレート16の爪片16cを開口端面22の段部22
a上にプレス加工にてかしめ固定して、パッキン25を
弾性的に圧縮変形させるようにしてある。次に、本実施
形態における熱交換器の組立方法を説明すると、最初
に、プレートフィン15を図1の上下方向に所定枚だ
け、所定ピッチで積層し、プレートフィン15の各バー
リング穴15aに偏平状チューブ14を挿通する。
【0024】次に、偏平状チューブ14内に拡管用の治
具(図示せず)を挿通して、偏平状チューブ14を拡管
することにより、偏平状チューブ14の外周面をプレー
トフィン15の各バーリング穴15aの内壁面に圧着し
て、偏平状チューブ14に対してプレートフィン15を
圧着固定する。次に、偏平状チューブ14の上下両端部
に、それぞれコアプレート16のバーリング穴16aを
嵌合させる。
【0025】次に、偏平状チューブ14の上下両端部に
拡管用の治具(図示せず)を挿通して、偏平状チューブ
14の上下両端部をさらに拡管(口拡)することによ
り、偏平状チューブ14の上下両端部をコアプレート1
6のバーリング穴16aの内壁面に圧着して、偏平状チ
ューブ14の上下両端部をコアプレート16に圧着固定
する。
【0026】次に、コアプレート16の平坦本体部16
dのうち、空気側の面(図4(b)の右側の面)のチュ
ーブ根付け部周辺に接着剤24を塗布する。ここで、接
着剤24としては、耐熱性、不凍液成分・防錆成分等へ
の耐薬品性等に優れたゴム系の接着剤、より具体的には
シリコンゴム系の接着剤が好ましい。次に、上下のコア
プレート16の溝部16b内にパッキン25を嵌入す
る。
【0027】次に、このパッキン25上に上下の樹脂製
タンク12、13の開口端面22が位置するようにし
て、タンク12、13を上下のコアプレート16の溝部
16b内に挿入する。最後に、上下のタンク12、13
の開口端面22の段部22a上にコアプレート16の爪
片16cをプレス加工にてかしめ固定する。これによ
り、上下のコアプレート16と上下のタンク12、13
とを一体に結合するとともに、シール用パッキン25を
弾性的に圧縮変形させて、開口端面22と溝部16bに
圧着させる。以上により、熱交換器全体の組立を終了で
きる。
【0028】次に、上記構成において作動を説明する
と、入口パイプ18から上タンク12内に流入したエン
ジン冷却水は、上タンク12内に開口している偏平状チ
ューブ14の上端部からチューブ14内に流入する。こ
のチューブ14内を通過する間に、エンジン冷却水はプ
レートフィン15を介して冷却空気との間で熱交換を行
って、冷却される。
【0029】エンジン冷却水は偏平状チューブ14内を
通過した後に下タンク13内に流入し、出口パイプ21
から外部へ流出して、エンジンに戻る。上下のタンク1
2、13の開口端面22と上下のコアプレート16の溝
部16bとの間の結合部位では、パッキン25が弾性的
に圧縮されて、シール作用を発揮するので、水漏れを阻
止できる。また、コアプレート16のバーリング穴16
aと偏平状チューブ14との間の圧着固定部では、接着
剤24にて水漏れを阻止できる。
【0030】ところで、本実施形態によるラジエータ1
0は前述の通りろう付けを用いない機械組立方式により
組立られている。従って、偏平状チューブ14とプレー
トフィン15との間の圧着固定部における接触熱抵抗の
増加が熱交換効率向上に対して大きな妨げとなる。そこ
で、本実施形態においては、図4に示すように、プレー
トフィン15のうち、偏平状チューブ14の長軸方向両
端の小曲率部14a、14b周辺に熱伝達促進部材とし
てのルーバ15bを形成している。
【0031】このことを更に詳述すると、前述した図1
6(b)に示す局所熱伝達率分布から理解されるよう
に、偏平状チューブ14の長軸方向両端の小曲率部14
a、14bと、短軸方向の大曲率部との交点よりも、フ
ィン前縁側(冷却空気上流側)15dおよびフィン後縁
側(冷却空気下流側)15eに向かう部位において熱伝
達率が高くなっているので、偏平状チューブ14の長軸
方向両端の小曲率部14a、14bの側方からフィン前
縁側15dおよびフィン後縁側15eに向かってルーバ
15bを形成している。
【0032】図5はこのルーバ15b部の断面形状を示
すものであり、ルーバ15bの傾斜方向は、冷却空気上
流側と下流側とで反転させており、図中、ルーバ15b
の傾斜角度θ=15°〜30°、ルーバピッチLP=
0.5〜2.0mm程度が好適であり、また、プレート
フィン15の板厚=0.06〜0.1mmであり、偏平
状チューブ14の肉厚=0.25〜0.5mmである。
【0033】上記したように、プレートフィン15のう
ち、特に、局所熱伝達率が高くなっている部位にルーバ
15bを形成することにより、ルーバ15bの先端効果
をより有効に発揮できるので、機械組み立て構造のプレ
ートフィン15であっても、熱交換効率を効果的に向上
できる。 (第2実施形態)図6は第2実施形態を示すもので、第
1実施形態のルーバ15bに対して、隣接する偏平状チ
ューブ14の相互間の部位を連結するようにルーバ15
bを形成したものである。
【0034】(第3実施形態)図7は第3実施形態を示
すもので、並列配置された偏平状チューブ14の短軸方
向の面相互の間に位置する部位のみに、ルーバ15bを
形成したものである。換言すると、図6の第2実施形態
のルーバ15bにおいて、各偏平状チューブ14の長軸
方向両端の小曲率部14a、14bよりフィン前縁側1
5dおよびフィン後縁側15eに向かう部位ではルーバ
15bを廃止して、ルーバ15bの有効切り長さを空気
流れ方向Aに対して同一にしたものである。
【0035】(第4実施形態)図8は第4実施形態を示
すもので、図4の第1実施形態におけるルーバ15bの
うち、各偏平状チューブ14の長軸方向の両端の小曲率
部14a、14bからフィン前縁側15dおよびフィン
後縁側15eに向かう部位を廃止して、ルーバ15bの
有効切り長さを空気流れ方向Aに対して同一にしたもの
である。
【0036】(第5実施形態)図9は第5実施形態を示
すもので、並列配置された偏平状チューブ14の短軸方
向の寸法と略同一の範囲内において、偏平状チューブ1
4の長軸方向両端の小曲率部14a、14bからフィン
前縁側15dおよびフィン後縁側15eに向かう部位
(局所熱伝達率の最も高くなる部位)のみに、ルーバ1
5bを形成したものである。
【0037】これにより、ルーバ15bの形成範囲を最
小面積にしながら、フィン熱交換効率を効果的に向上で
きる。上記した第1〜第5実施形態では、いずれも、各
偏平状チューブ14の長軸方向両端の小曲率部14a、
14bに隣接してルーバ15bを形成しているので、こ
のルーバ15bの存在によりバーリング穴15aの剛性
が向上して、バーリング穴15aと各偏平状チューブ1
4との間の面圧を向上でき、この点からも、熱交換効率
をより一層向上できる。
【0038】特に、上記の第3〜第5実施形態では、い
ずれも、ルーバ15bの外形が円弧状凹部を持たない単
純な矩形状となり、ルーバ15bのローラ成形が容易と
なる。これと同時に、各偏平状チューブ14の長軸方向
上流の小曲率部14aのフィン前縁側15dにルーバが
位置していないため、空気流れの乱れが減少して通風抵
抗を低減できる。
【0039】(第6実施形態)図10は第6実施形態を
示すもので、第1〜第5実施形態では、いずれも、ルー
バ15bをフィン前縁側15dの部位とフィン後縁側1
5eの部位とに隔離して成形し、各偏平状チューブ14
の短軸方向の面の側方にはルーバ15bを形成していな
いが、第6実施形態ではルーバ15bをフィン前縁側1
5dからフィン後縁側15eに向かって遮断することな
く連続して形成している。従って、各偏平状チューブ1
4の短軸方向の面の側方にもルーバ15bが形成されて
いる。図11は、図10のB−B断面によるルーバ15
bの断面形状を示しており、ルーバ15bの傾斜方向は
中央の反転ルーバ15cにて反転している。
【0040】(第7実施形態)図12は第7実施形態を
示すもので、上記第6実施形態において、偏平状チュー
ブ14を空気流れ方向Aに沿って、2列ずつ配置するよ
うにしたものであり、他の点は第6実施形態と同じであ
る。上記の第6、第7実施形態では、いずれも、ルーバ
15bを各偏平状チューブ14の短軸方向の面の側方に
も形成しているので、バーリング穴15aの剛性が短軸
方向の面でも向上して、バーリング穴15aと各偏平状
チューブ14との間の面圧を向上でき、この点からも、
熱交換効率をより一層向上できる。
【0041】(第8実施形態)図13は第8実施形態を
示すもので、図10の第6実施形態のルーバ15bにお
いて、各偏平状チューブ14の長軸方向両端の小曲率部
14a、14bよりフィン前縁側15dおよびフィン後
縁側15eに向かう部位ではルーバ15bを廃止して、
ルーバ15bの有効切り長さを空気流れ方向Aに対して
同一にしたものである。
【0042】(第9実施形態)図14は第9実施形態を
示すもので、図12の第7実施形態のルーバ15bにお
いて、各偏平状チューブ14の長軸方向両端の小曲率部
14a、14bよりフィン前縁側15dおよびフィン後
縁側15eに向かう部位ではルーバ15bを廃止して、
ルーバ15bの有効切り長さを空気流れ方向Aに対して
同一にしたものである。
【0043】上記の第8、第9実施形態では、いずれ
も、ルーバ15bの外形が円弧状凹部を持たない単純な
矩形状となり、ルーバ15bのローラ成形が容易とな
る。これと同時に、各偏平状チューブ14の長軸方向上
流の小曲率部14aのフィン前縁側15dにルーバが位
置していないため、空気流れの乱れが減少して通風抵抗
を低減できる。
【0044】(他の実施形態)なお、上記実施形態で
は、本発明を自動車エンジンの冷却用ラジエータ10に
適用した場合について説明したが、本発明は自動車暖房
用ヒータコア等の他の用途の熱交換器にも広く適用可能
であることはもちろんである。また、第1〜第5実施形
態では図4〜図9に示すように、空気流れ方向Aにおい
て、ルーバ15bをフィン前縁側15dとフィン前縁側
15dとに隔離して2か所に成形しているが、ルーバ1
5bを局所熱伝達率の最も高いフィン前縁側15dのみ
に成形して、フィン後縁側15eのルーバ15bを廃止
してもよい。
【0045】また、上記実施形態では、熱伝達促進片と
して、プレートフィン15の面から斜めに切り起こし成
形されたルーバ15bを用いる場合について説明した
が、プレートフィン15の面から門型に突出した突出片
を空気流れ方向Aに対して所定ピッチずらして成形する
オフセットフィン、プレートフィン15の表裏両面から
交互に突出した門型の突出片を空気流れ方向Aに沿って
成形するスリットフィン等を熱伝達促進片として使用で
きることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を適用した熱交換器の正
面図である。
【図2】図1の熱交換器のタンク部の長手方向の断面図
である。
【図3】図2と直交方向の断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の要部を拡大図示する平
面図である。
【図5】第1実施形態のプレートフィンのルーバ形状を
示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態の要部を拡大図示する平
面図である。
【図7】本発明の第3実施形態の要部を拡大図示する平
面図である。
【図8】本発明の第4実施形態の要部を拡大図示する平
面図である。
【図9】本発明の第5実施形態の要部を拡大図示する平
面図である。
【図10】本発明の第6実施形態の要部を拡大図示する
平面図である。
【図11】第6実施形態のプレートフィンのルーバ形状
を示す断面図である。
【図12】本発明の第7実施形態の要部を拡大図示する
平面図である。
【図13】本発明の第8実施形態の要部を拡大図示する
平面図である。
【図14】本発明の第9実施形態の要部を拡大図示する
平面図である。
【図15】圧着固定される2部材間の熱移動の説明図で
ある。
【図16】(a)は偏平状チューブの拡管による圧着固
定部での面圧発生分布を説明する説明図、(b)はこの
面圧発生分布に基づく局所熱伝達率分布の説明図であ
る。
【符号の説明】
14…偏平状チューブ、14a、14b…小曲率部、1
5…プレートフィン、15a…バーリング穴、15b…
ルーバ(熱伝達促進片)、15d…フィン前縁側、15
e…フィン後縁側。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本並列配置される偏平状チューブ
    (14)と、この偏平状チューブ(14)が挿通可能な
    偏平状の穴(15a)を有するプレートフィン(15)
    とを備え、 前記プレートフィン(15)の穴(15a)に前記偏平
    状チューブ(14)を挿通し、前記偏平状チューブ(1
    4)を拡管することにより前記偏平状チューブ(14)
    を前記穴(15a)の内周面に圧着して、前記偏平状チ
    ューブ(14)と前記プレートフィン(15)とを結合
    する機械組立方式の熱交換器において、 前記プレートフィン(15)に熱伝達促進片(15b)
    を形成するに当たって、前記偏平状チューブ(14)の
    長軸方向両端の小曲率部(14a、14b)のうち、チ
    ューブ外部の熱交換流体の上流側に位置する小曲率部
    (14a)の部位から、さらにフィン前縁側(15d)
    に向かって、前記熱伝達促進片(15b)を形成するこ
    とを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記偏平状チューブ(14)の長軸方向
    両端の小曲率部(14a、14b)のうち、チューブ外
    部の熱交換流体の下流側に位置する小曲率部(14b)
    の部位から、さらにフィン後縁側(15e)に向かっ
    て、前記熱伝達促進片(15b)を形成することを特徴
    とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記熱伝達促進片(15b)が前記フィ
    ン前縁側(15d)から前記フィン後縁側(15e)に
    向かって連続して形成されていることを特徴とする請求
    項2に記載の熱交換器。
  4. 【請求項4】 前記熱伝達促進片(15b)が前記フィ
    ン前縁側(15d)と、前記フィン後縁側(15e)と
    に隔離して形成されていることを特徴とする請求項2に
    記載の熱交換器。
  5. 【請求項5】 並列配置された前記偏平状チューブ(1
    4)の短軸方向の面相互の間に位置する部位のみに、前
    記熱伝達促進片(15b)が形成されていることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の熱交換
    器。
  6. 【請求項6】 並列配置された前記偏平状チューブ(1
    4)の短軸方向の寸法と略同一の範囲内において、前記
    偏平状チューブ(14)の長軸方向両端の小曲率部(1
    4a、14b)から前記フィン前縁側(15d)および
    前記フィン後縁側(15e)に向かう部位のみに、前記
    熱伝達促進片(15b)が形成されていることを特徴と
    する請求項4に記載の熱交換器。
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