JPH09206561A - 窒素酸化物の除去方法 - Google Patents

窒素酸化物の除去方法

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JPH09206561A
JPH09206561A JP8316654A JP31665496A JPH09206561A JP H09206561 A JPH09206561 A JP H09206561A JP 8316654 A JP8316654 A JP 8316654A JP 31665496 A JP31665496 A JP 31665496A JP H09206561 A JPH09206561 A JP H09206561A
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JP
Japan
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nitrogen oxides
exhaust gas
catalyst
removing nitrogen
zeolite
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JP8316654A
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English (en)
Inventor
Yasuki Odagiri
泰樹 小田切
Yukio Ito
雪夫 伊藤
Masao Nakano
雅雄 中野
Kazuhiko Sekizawa
和彦 関沢
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気体燃料を燃料とする燃焼機器から排出
される、酸素過剰の排気ガスから、窒素酸化物を効率良
く浄化し、かつ、硫黄酸化物の大気への放出防止を達成
する排気ガスの浄化方法を提供するものである。 【解決手段】 気体燃料を使用した燃焼機器から排出さ
れる窒素酸化物を含む酸素過剰な排気ガスから、ゼオラ
イト等の触媒を用いて窒素酸化物を除去する際、排気ガ
スを触媒で処理する前に、排気ガス中の硫黄酸化物をゼ
オライトおよび/または金属酸化物等の硫黄酸化物吸収
剤で除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼機器から排出
される排気ガスを浄化する方法に関し、特に酸素過剰な
排ガスから窒素酸化物を除去する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、環境問題の深刻化から窒素酸化
物、一酸化炭素、炭化水素等の浄化が重要視されてい
る。窒素酸化物は自動車のガソリンエンジン等の内燃機
関を代表とする各種移動発生源、および工場プラントの
ボイラー、コージェネレーションシステムのガスエンジ
ン、ガスタービン等の固定発生源からも多量に排出され
ておりその浄化は緊急かつ重大な社会的課題である。
【0003】現在、内燃機関から排出される排気ガスの
浄化触媒としてPt、Rh、Pd等を担体上に担持させ
た三元触媒が用いられているが、三元触媒は酸素過剰排
ガス中の窒素酸化物を浄化することができないので、空
気と燃料の比(所謂、空燃比)を制御するシステムと併
用されている。
【0004】一方、低燃費化や排出炭酸ガスの低減等の
目的で希薄燃焼方式が開発されているが、希薄燃焼の排
気ガスは酸素過剰となるため、上記三元触媒では窒素酸
化物を除去することができない。
【0005】酸素過剰排ガスの窒素酸化物除去方法とし
ては、アンモニア添加による還元脱硝が行われている
が、装置の大型化、アンモニアの危険性からその利用範
囲が限定される。
【0006】最近、アンモニア等の特別な還元剤を添加
しなくても、酸素過剰な排気ガス中の窒素酸化物を浄化
できる金属を含有したゼオライト系触媒が提案されてい
る。例えば、特開昭63−283727号公報や特開平
1−130735号公報には、遷移金属をイオン交換し
たゼオライト触媒が、酸素過剰の排ガス中でも微量含ま
れている未燃の炭化水素を還元剤として窒素酸化物を浄
化できることが提案されている。また、特開平4−24
4218号公報には、都市ガスを使用した燃焼機器から
排出される排気ガスのように、微量に含まれる未燃の炭
化水素が炭素数1のメタンであっても効率よく窒素酸化
物を除去する触媒として、コバルトを含有したゼオライ
ト系触媒が提案されている。さらに、特開平4−260
441号公報には、同様にしてコバルトおよび銀を含有
したゼオライト系触媒が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、気体燃
料には一般に原料から持込まれる硫黄酸化物や、着臭剤
として添加される硫黄化合物が含まれるため、燃焼排ガ
スには微量の硫黄酸化物が含まれる。硫黄酸化物はその
まま大気に放出されると酸性雨等の原因となり、環境保
護上好ましくない。
【0008】本発明の目的は、気体燃料を燃料とする燃
焼機器から排出される、酸素過剰の排気ガスから、窒素
酸化物を効率良く浄化し、且つ、硫黄酸化物の大気への
放出防止を達成する排気ガスの浄化方法を提供するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
について鋭意検討した結果、気体燃料を使用した燃焼機
器から排出される窒素酸化物を含む酸素過剰な排気ガス
から、触媒を用いて窒素酸化物を除去する方法におい
て、排気ガスを触媒で処理する前に、排気ガス中の硫黄
酸化物を除去することにより、排気ガス浄化用触媒の硫
黄酸化物による被毒による影響を小さくすることがで
き、排気ガス浄化性能を高めて、かつ触媒寿命の長くす
ることにより、効率よく経済的にも優れた窒素酸化物を
除去する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明は、気体燃料を使用した燃
焼機器から排出される窒素酸化物を含む酸素過剰な排気
ガスから、触媒を用いて窒素酸化物を除去する方法にお
いて、排気ガスを触媒で処理する前に、該排気ガス中の
硫黄酸化物を除去することを特徴とする窒素酸化物を除
去する方法を提供するものである。
【0011】以下、本発明をより詳細に説明する。
【0012】本発明による気体燃料とは、天然ガス、L
PG、LNG、SNG、各種副生ガス、合成ガス、都市
ガスなどである。気体燃料中に含まれる硫黄化合物とし
ては種々なものがあるが、その代表的なものとして、硫
化水素、硫化メチル、二硫化メチル、メチルメルカプタ
ン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、イソ
プロピルメルカプタン、ノルマルブチルメルカプタン、
ターシャリーブチルメルカプタン等のアルキルメルカプ
タンやその他メルカプタン類、二硫化炭素、チオフェ
ン、その他芳香族含有硫黄化合物などが挙げられる。こ
れらの硫黄化合物には気体燃料の原料から持込まれるも
のと、消費者の取扱い時の安全性を考慮して添加される
着臭剤が含まれる。これらの硫黄化合物は、気体燃料が
燃焼して燃焼機器から排出される際には硫黄酸化物とな
る。
【0013】本発明において、排気ガス中に含まれる硫
黄酸化物の除去方法としては、乾式法として、活性炭、
金属含有活性炭、ゼオライト、金属含有ゼオライト、あ
るいは、活性酸化マンガン、アルカライズドアルミナ、
その他硫黄酸化物と接触すると硫酸塩や亜硫酸塩を生成
するアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属等の酸
化物や水酸化物や炭酸塩あるいは硝酸塩を硫黄酸化物吸
収剤として用いる乾式吸収法が使用でき、湿式法として
は、アルカリ金属水酸化物水溶液等を用いるアルカリ吸
収法、アンモニア水等を用いるアンモニア吸収法、石灰
スラリーを用いて石膏として回収する石灰吸収法等が使
用できるが、設備や操作の煩雑さや経済性の面から乾式
吸収法が好ましい。
【0014】乾式吸収法を用いる場合、少なくとも一種
類以上の硫黄酸化物吸収剤を排気ガスと接触させる必要
がある。硫黄酸化物吸収剤としては特に限定されるもの
ではないが、ゼオライトおよび/または金属酸化物を使
用することが好ましい。
【0015】ゼオライトとは一般に、 xM2/nO・Al23・ySiO2・zH2O (但し、nは陽イオンMの原子価、xは0.8〜1.2
の範囲の数、yは2以上の数、zは0以上の数である)
の組成を有する結晶性のアルミノシリケートであり、天
然品および合成品として多くの種類が知られている。本
発明で、硫黄酸化物吸収剤として用いられるゼオライト
としては特に限定されるものではないが、例えば、アル
カリ金属、アルカリ土類金属、銅、マンガン等の少なく
とも一種を含有した比較的シリカ/アルミナモル比が低
い、例えば、シリカ/アルミナモル比が5以下のX型お
よび/またはA型のゼオライトを使用することが、硫黄
酸化物の吸収性能が高いことから好ましい。より高い吸
収性能を得るためには、アルカリ金属、銅、マンガン等
の少なくとも一種を含有した、シリカ/アルミナモル比
が5以下のX型および/またはA型のゼオライトを使用
することがより好ましい。
【0016】また、硫黄酸化物吸収剤として使用する金
属酸化物としては特に限定されるものではないが、例え
ば、マンガン、アルミニウム、鉄、銅、ジルコニウム、
アルカリ土類金属等の水酸化物、炭酸塩または硝酸塩を
熱処理して得られる酸化物が硫黄酸化物の吸収性能が高
いことから好ましく、より好ましくは、マンガン、アル
ミニウム、銅、ジルコニウム、アルカリ土類金属等の水
酸化物、炭酸塩または硝酸塩を熱処理して得られる酸化
物である。また、金属酸化物は1種以上用いることもで
きる。
【0017】本発明において使用される硫黄酸化物吸収
剤の使用形態としては特に限定されるものではないが、
粉状体、ペレット状体、ハニカム状体等が使用される。
硫黄酸化物吸収剤の成型方法も特に限定されるものでは
ないが、アルミナゾルやシリカゾルや粘土等のバインダ
ーを加えて所定の形状に成型したり、水を加えてスラリ
ー状とし、ハニカム等の形状のアルミナ、マグネシア、
コージェライト等の耐火性基材上に塗布してから使用し
てもよい。さらに、硫黄酸化物吸収剤および/または硫
黄酸化物吸収剤の前駆体である水酸化物、炭酸塩、硝酸
塩を成型した後に、さらに金属を含有させて熱処理する
こともできる。
【0018】本発明において使用される硫黄吸収剤の使
用条件としては特に限定されるものではないが、空間速
度としては、1000〜100000hr-1の範囲で使
用することが好ましい。この範囲で使用することによ
り、触媒の窒素酸化物除去性能の低下を抑制し、硫黄酸
化物吸収剤の使用量を低減することができる。また、温
度としては、200〜700℃の範囲で使用することが
好ましく、この範囲で使用することにより、触媒の窒素
酸化物除去性能が低下することを抑制することができ
る。
【0019】排気ガス中に含まれる硫黄酸化物の除去量
としては、特に限定するものではないが、好ましくは5
0%以上、更に好ましくは90%以上の硫黄酸化物を排
気ガス中から除去することが好ましい。
【0020】本発明における酸素過剰な排気ガスとは、
排気ガス中の一酸化炭素や炭化水素等の還元成分を完全
に酸化するのに必要な酸素量よりも過剰に酸素を含む排
気ガスを示す。
【0021】本発明に使用される窒素酸化物を含む酸素
過剰な排気ガスから窒素酸化物を除去する触媒は、排気
ガス中の窒素酸化物を直接分解あるいは排気ガス中に残
留する炭化水素を還元剤として利用して窒素酸化物を還
元分解することにより、排気ガス中の窒素酸化物を除去
する。
【0022】一般的に、自動車等の液体燃料を使用する
エンジンから排出された排気ガスに含まれる炭化水素の
ほとんどは炭素数2以上の炭化水素である。一方、ガス
エンジン等の気体燃料を使用するエンジンから排出され
る排気ガスに含まれる炭化水素の主成分は炭素数1のメ
タンである。このような排気ガスとしては例えば、都市
ガスを燃料とした希薄燃焼式のガスエンジンから排出さ
れる排気ガスを挙げることができる。
【0023】本発明における窒素酸化物を含む酸素過剰
な排気ガスから窒素酸化物を除去するために用いられる
触媒としては、特に限定されるものではないが、少なく
とも一種類の金属を含有したゼオライトが好ましい。本
発明に用いられるゼオライトの種類は特に限定はされな
いが、シリカ/アルミナモル比が10以上であることが
望ましい。代表的には、フェリエライト、Y、モルデナ
イト、ZSM−5、ZSM−11、β等を挙げることが
できる。また、これらのゼオライトはそのまま用いても
良いが、これをNH4Cl、NH4NO3、(NH42
4等でイオン交換したNH4型あるいはH型として用い
ても一向に差し支えない。また、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属等の陽イオンを含んでいても一向に差し支え
ない。
【0024】本発明で使用されるゼオライトが含有する
金属は特に限定はされないが、ゼオライトが含有する金
属のうち一種類はコバルトであることが好ましい。ゼオ
ライトが含有する金属のうちコバルトとともに含有する
金属としては特に限定はされないが、コバルトとともに
銀が含有されていることが触媒性能が高いことから好ま
しい。ゼオライトに金属を含有させる方法は特に限定さ
れないが、通常知られているイオン交換法、含浸担持法
等により行うことができる。使用する金属塩は特に限定
されないが、酢酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、塩化物等を
挙げることができる。金属を含有させたゼオライトは、
触媒として用いる際に、そのまま用いることもできる
が、乾燥や焼成等の前処理を行ってから用いてもよい。
【0025】本発明において窒素酸化物を含む酸素過剰
な排気ガスから窒素酸化物を除去する触媒の使用形態と
しては特に限定されるものではないが、粉状体、ペレッ
ト状体、ハニカム状体等が使用される。触媒の成型方法
も特に限定されるものではないが、アルミナゾルやシリ
カゾルや粘土等のバインダーを加えて所定の形状に成型
したり、水を加えてスラリー状とし、ハニカム等の形状
のアルミナ、マグネシア、コージェライト等の耐火性基
材上に塗布してから使用してもよい。さらに、ゼオライ
トを成型した後に金属を含有させて金属を含有するゼオ
ライトとすることもできる。
【0026】本発明は、窒素酸化物を含む酸素過剰な排
気ガスから、窒素酸化物を除去するにあたり、当該排気
ガスに更に炭化水素を添加することにより、窒素酸化物
の除去効率を高めることができる。添加する炭化水素と
しては、特に限定はされない、炭化水素がメタンあるい
はメタンを主成分とする炭化水素の混合ガスであっても
効率良く排気ガスを浄化することができる。メタンを主
成分とする炭化水素の混合ガスとは、例えば、LNGや
各種都市ガス等が挙げられるが、混合ガス中の炭化水素
の80vol.%以上がメタンである混合ガスのことを
示す。
【0027】添加する炭化水素の量は、特に制限はない
が、排気ガス中での濃度が体積換算率で、50ppm〜
1%程度になるように添加すれば、経済性の低下および
炭化水素浄化率の低下を招くことがないので好ましい。
【0028】
【実施例】以下、実施例において本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
【0029】実施例1 シリカ/アルミナ比が23.8のNH4型ZSM−5ゼ
オライト200gを、0.25MのCo(CH3CO
O)2・4H2O水溶液1800mlに投入し、80℃で
20時間攪拌してイオン交換をおこなった。スラリーを
固液分離後、ゼオライトケーキを再び上記と同じ組成の
水溶液中に投入して再度イオン交換操作をおこなった。
固液分離後、20lの純水で洗浄し、110℃で10時
間乾燥し、Co−ZSM−5ゼオライトを得た。元素分
析の結果、コバルトはアルミナの1.25倍molであ
った。得られたCo−ZSM−5ゼオライトを打錠成型
後破砕し、12〜20メッシュに整粒し、空気流通下、
500℃で1時間焼成を施して触媒1を得た。
【0030】シリカ/アルミナ比が3.3のNa−X型
ゼオライトを空気流通下500℃で1時間処理した後、
打錠成型後破砕し、12〜20メッシュに整粒して吸収
剤1を得た。
【0031】この吸収剤1に、都市ガスを使用したガス
エンジンから排出される排気ガスを空間速度17700
hr-1、温度350℃で接触させた。排気ガスを吸収剤
1に接触させた後の組成は表1のようになった。
【0032】触媒1の1.2gを常圧固定床反応装置に
充填して、表1に示す組成の反応ガス1を1000ml
/分で流通させて、350℃に昇温した。反応ガス1の
組成は触媒1に反応ガス1を流通し、350℃に昇温し
た直後のNOx浄化率は27%であるのに対し、500
時間経過後でもNOx浄化率は25%で、高いNOx浄
化率が長時間にわたって維持された。尚、NOx浄化率
は次式から求めた値である。
【0033】NOx浄化率(%)=(NOxin−NOx
out)/NOxin×100 NOxin :反応管入口NOx濃度 NOxout:反応管出口NOx濃度 比較例1 実施例で調製した触媒1を実施例と同様に打錠成型後破
砕し、12〜20メッシュに整粒し、その1.2gを常
圧固定床反応装置に充填した。空気流通下、500℃で
1時間前処理を施した後、都市ガスを使用したガスエン
ジンから排出される排気ガスを模した表2に示す組成の
反応ガス2を1000ml/分で流通させて、350℃
に昇温した。反応ガス2の組成は都市ガスを使用したガ
スエンジンから排出される排気ガスに相当する。触媒1
に反応ガス2を流通し、350℃に昇温した直後のNO
x浄化率は27%であるのに対し、500時間経過後の
NOx浄化率は10%となり、触媒1の浄化性能は著し
く低下した。
【0034】実施例2 シリカ/アルミナ比が23.8のNH4型ZSM−5ゼ
オライトを、コバルト塩水溶液と銀水溶液を用いて通常
のイオン交換操作によりCo/Ag型ZSM−5ゼオラ
イトを得た。これを元素分析をした結果、コバルトはア
ルミナの0.55倍mol、銀はアルミナの0.76倍
molであった。得られたCo/Ag型ZSM−5ゼオ
ライトを打錠成型後破砕し、12〜20メッシュに整粒
して触媒2を得た。
【0035】触媒2の2cm3を常圧固定床反応装置に
充填した。吸収剤1の2cm3を触媒2の前段に充填
し、表3に示す組成の硫黄酸化物濃度の高い反応ガス3
を1000ml/分で流通させて、350℃に昇温し
た。350℃に昇温した直後のNOx浄化率は54%で
あるのに対し、5時間経過後でもNOx浄化率は38%
と高い性能を維持していた。触媒層を通過した後のガス
組成を分析したところ、この間の硫黄酸化物の除去率は
70%であった。
【0036】実施例3 シリカ/アルミナ比が2.8のNa−A型ゼオライトを
空気流通下500℃で1時間処理した後、打錠成型後破
砕し、12〜20メッシュに整粒して吸収剤2を得た。
以下実施例2と同様にして、触媒評価を行った。350
℃に昇温した直後のNOx浄化率は41%であるのに対
し、5時間経過後でもNOx浄化率は41%と高い性能
を維持していた。この間の硫黄酸化物の除去率は84%
であった。
【0037】実施例4 シリカ/アルミナ比が2.8のCa−A型ゼオライトを
空気流通下500℃で1時間処理した後、打錠成型後破
砕し、12〜20メッシュに整粒して吸収剤3を得た。
以下実施例2と同様にして、触媒評価を行った。350
℃に昇温した直後のNOx浄化率は43%であるのに対
し、5時間経過後でもNOx浄化率は21%であった。
この間の硫黄酸化物の除去率は39%であった。
【0038】実施例5 シリカ/アルミナ比が3.3のCa−X型ゼオライトを
空気流通下500℃で1時間処理した後、打錠成型後破
砕し、12〜20メッシュに整粒して吸収剤4を得た。
以下実施例2と同様にして、触媒評価を行った。350
℃に昇温した直後のNOx浄化率は41%であるのに対
し、5時間経過後でもNOx浄化率は20%であった。
この間の硫黄酸化物の除去率は13%であった。
【0039】実施例6 シリカ/アルミナ比が3.3のNa−X型ゼオライトを
塩化カリウム水溶液により2回イオン交換した後、固液
分離後純水で洗浄し、110℃で乾燥後、空気流通下5
00℃で1時間処理し、打錠成型後破砕し、12〜20
メッシュに整粒して吸収剤5を得た。以下実施例2と同
様にして、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後
のNOx浄化率は47%であるのに対し、5時間経過後
でもNOx浄化率は40%と高い性能を維持していた。
【0040】実施例7 シリカ/アルミナ比が3.3のNa−X型ゼオライトを
塩化セシウム水溶液により2回イオン交換した後、固液
分離後純水で洗浄し、110℃で乾燥後、空気流通下5
00℃で1時間処理し、打錠成型後破砕し、12〜20
メッシュに整粒して吸収剤6を得た。以下実施例2と同
様にして、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後
のNOx浄化率は48%であるのに対し、5時間経過後
でもNOx浄化率は40%と高い性能を維持していた。
【0041】実施例8 シリカ/アルミナ比が3.3のNa−X型ゼオライトを
塩化リチウム水溶液により2回イオン交換した後、固液
分離後純水で洗浄し、110℃で乾燥後、空気流通下5
00℃で1時間処理し、打錠成型後破砕し、12〜20
メッシュに整粒して吸収剤7を得た。以下実施例2と同
様にして、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後
のNOx浄化率は41%であるのに対し、5時間経過後
でもNOx浄化率は39%と高い性能を維持していた。
【0042】実施例9 シリカ/アルミナ比が3.3のNa−X型ゼオライトを
酢酸マンガン水溶液により2回イオン交換した後、固液
分離後純水で洗浄し、110℃で乾燥後、空気流通下5
00℃で1時間処理し、打錠成型後破砕し、12〜20
メッシュに整粒して吸収剤8を得た。以下実施例2と同
様にして、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後
のNOx浄化率は39%であるのに対し、5時間経過後
でもNOx浄化率は37%と高い性能を維持していた。
【0043】実施例10 シリカ/アルミナ比が3.3のNa−X型ゼオライトを
酢酸銅水溶液により2回イオン交換した後、固液分離後
純水で洗浄し、110℃で乾燥後、空気流通下500℃
で1時間処理し、打錠成型後破砕し、12〜20メッシ
ュに整粒して吸収剤9を得た。以下実施例2と同様にし
て、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後のNO
x浄化率は39%であるのに対し、5時間経過後でもN
Ox浄化率は37%と高い性能を維持していた。
【0044】実施例11 マンガナイト(MnOOH)を空気流通下400℃で1
時間処理した後、打錠成型後破砕し、12〜20メッシ
ュに整粒して吸収剤10を得た。以下実施例2と同様に
して、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後のN
Ox浄化率は23%であるのに対し、5時間経過後では
NOx浄化率は27%に増大した。この間の硫黄酸化物
の除去率は100%であった。
【0045】実施例12 試薬の水酸化アルミニウムを空気流通下400℃で1時
間処理した後、打錠成型後破砕し、12〜20メッシュ
に整粒して吸収剤11を得た。以下実施例2と同様にし
て、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後のNO
x浄化率は40%であるのに対し、5時間経過後でもN
Ox浄化率は37%と高い性能を維持していた。この間
の硫黄酸化物の除去率は75%であった。
【0046】実施例13 試薬のα−酸化鉄(III)を空気流通下400℃で1
時間処理した後、打錠成型後破砕し、12〜20メッシ
ュに整粒して吸収剤12を得た。以下実施例2と同様に
して、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後のN
Ox浄化率は41%であるのに対し、5時間経過後でも
NOx浄化率は20%であった。この間の硫黄酸化物の
除去率は21%であった。
【0047】実施例14 試薬の水酸化銅(II)を空気流通下400℃で1時間
処理した後、打錠成型後破砕し、12〜20メッシュに
整粒して吸収剤13を得た。以下実施例2と同様にし
て、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後のNO
x浄化率は23%であるのに対し、5時間経過後ではN
Ox浄化率は32%に増大した。
【0048】実施例15 東ソー製ジルコニア粉末を空気流通下400℃で1時間
処理した後、打錠成型後破砕し、12〜20メッシュに
整粒して吸収剤14を得た。以下実施例2と同様にし
て、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後のNO
x浄化率は39%であるのに対し、5時間経過後でもN
Ox浄化率は24%であった。この間の硫黄酸化物の除
去率は39%であった。
【0049】実施例16 試薬の水酸化マグネシウムを空気流通下400℃で1時
間処理した後、打錠成型後破砕し、12〜20メッシュ
に整粒して吸収剤15を得た。以下実施例2と同様にし
て、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後のNO
x浄化率は42%であるのに対し、5時間経過後でもN
Ox浄化率は39%と高い性能を維持していた。この間
の硫黄酸化物の除去率は84%であった。
【0050】実施例17 試薬の水酸化カルシウムを空気流通下600℃で1時間
処理した後、打錠成型後破砕し、12〜20メッシュに
整粒して吸収剤16を得た。以下実施例2と同様にし
て、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後のNO
x浄化率は45%であるのに対し、5時間経過後ではN
Ox浄化率は40%と高い性能を維持していた。この間
の硫黄酸化物の除去率は68%であった。
【0051】実施例18 アルミナに酢酸マンガンを含浸担持により酸化マンガン
として20%含有させた後、空気流通下400℃で1時
間処理した後、打錠成型後破砕し、12〜20メッシュ
に整粒して吸収剤17を得た。以下実施例2と同様にし
て、触媒評価を行った。350℃に昇温した直後のNO
x浄化率は30%であるのに対し、5時間経過後ではN
Ox浄化率は31%と高い性能を維持していた。
【0052】比較例2 触媒2の2cm3を常圧固定床反応装置に充填し、触媒
2の前段には硫黄酸化物吸収剤は充填せずに、以下実施
例2と同様にして、触媒評価を行った。350℃に昇温
した直後のNOx浄化率は35%であるのに対し、5時
間経過後ではNOx浄化率は15%に低下した。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
気体燃料を燃料とする燃焼機器から排出される、酸素過
剰の排気ガスから、窒素酸化物を効率良く浄化し、且
つ、硫黄酸化物の大気への放出防止を達成することがで
きる。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/86 ZAB B01D 53/34 129B B01J 29/46 53/36 ZAB 102C 102B

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体燃料を使用した燃焼機器から排出さ
    れる窒素酸化物を含む酸素過剰な排気ガスから、触媒を
    用いて窒素酸化物を除去する方法において、排気ガスを
    触媒で処理する前に、排気ガス中の硫黄酸化物を除去す
    ることを特徴とする窒素酸化物の除去方法。
  2. 【請求項2】 排気ガス中の硫黄酸化物を除去する方法
    として、少なくとも一種類以上の硫黄酸化物吸収剤を排
    気ガスと接触させることにより、排気ガス中の硫黄酸化
    物を除去することを特徴とする請求項1記載の窒素酸化
    物の除去方法。
  3. 【請求項3】 硫黄酸化物吸収剤がゼオライトおよび/
    または金属酸化物であることを特徴とする請求項2記載
    の窒素酸化物の除去方法。
  4. 【請求項4】 ゼオライトがアルカリ金属、アルカリ土
    類金属、銅および/またはマンガンを含有したX型およ
    び/またはA型であることを特徴とする請求項3記載の
    窒素酸化物の除去方法。
  5. 【請求項5】 金属酸化物がマンガン、アルミニウム、
    鉄、銅、ジルコニウムおよび/またはアルカリ土類金属
    の水酸化物、炭酸塩および/または硝酸塩を熱処理して
    得られる酸化物であることを特徴とする請求項3記載の
    窒素酸化物の除去方法。
  6. 【請求項6】 気体燃料が都市ガスであることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1項に記載の窒素酸化物の
    除去方法。
  7. 【請求項7】 窒素酸化物を含む酸素過剰な排気ガスか
    ら、窒素酸化物を除去する触媒が、少なくとも一種類の
    金属を含有したゼオライトであることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1項に記載の窒素酸化物の除去方
    法。
  8. 【請求項8】 含有する金属の一種類がコバルトである
    ことを特徴とする請求項7記載の窒素酸化物の除去方
    法。
  9. 【請求項9】 含有する金属がコバルトおよび銀である
    ことを特徴とする請求項7記載の窒素酸化物の除去方
    法。
  10. 【請求項10】 窒素酸化物を含む酸素過剰な排気ガス
    から、触媒を用いて窒素酸化物を除去するにあたり、当
    該排気ガスに更に炭化水素を添加することを特徴とする
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の窒素酸化物の除去
    方法。
  11. 【請求項11】 添加する炭化水素がメタンあるいはメ
    タンを主成分とする炭化水素の混合ガスである請求項1
    0記載の窒素酸化物の除去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2760126C1 (ru) * 2021-05-12 2021-11-22 Общество с ограниченной ответственностью "Юнайтед Кэталист Текнолоджис" Способ очистки потоков насыщенных углеводородов от примесей

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