JPH09204089A - 帯電部材及びそれを用いた帯電装置 - Google Patents

帯電部材及びそれを用いた帯電装置

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JPH09204089A
JPH09204089A JP1234796A JP1234796A JPH09204089A JP H09204089 A JPH09204089 A JP H09204089A JP 1234796 A JP1234796 A JP 1234796A JP 1234796 A JP1234796 A JP 1234796A JP H09204089 A JPH09204089 A JP H09204089A
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charging
charging member
roller
surface layer
voltage
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JP1234796A
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English (en)
Inventor
Kazuo Nojima
一男 野島
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電ローラ表面へのトナー粒子,紙粉等の付
着,固着を抑制して帯電ローラの耐久性を向上させた帯
電部材及びそれを用いた帯電装置を提供することを目的
とする。 【解決手段】 導電性支持体101に印加する電圧とし
て直流電圧を用い,そして,導電性支持体101上に半
導電性の弾性体で構成されている弾性層102が形成さ
れ,更に該弾性層102の上に形成される表面層103
は,疎水性シリカを含有する水系ポリウレタン樹脂を含
み,ポリマ/シリカの固形分比を95/5〜80/20
として形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,PPC,LBP,
FAX等の電子写真方式の画像形成装置において一次帯
電用に使用される帯電部材及びそれを用いた帯電装置に
係り,特に,導電性支持体上に半導電性弾性体を形成し
た帯電部材及びそれを用いた帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,電子写真方式の画像形成装置にお
いて,像担持体(感光体)表面を一様に全面帯電するた
めの帯電方式としては,コロナ放電器が広く用いられて
いた。
【0003】このコロナ放電器にあっては,感光体をあ
る一定の電位に均一に帯電する手段としては有効である
が,反対に以下のような不都合があった。即ち,コロナ
放電器による帯電処理にあっては,高圧電源を必要と
し,放電に伴いオゾンが発生する。また,該オゾンが大
量に発生することによって環境に悪影響を及ぼすばかり
でなく,オゾンによって帯電部材及び感光体が劣化する
という不都合があった。
【0004】これに対して帯電ローラを感光体に接触さ
せ,従動回転させながら電圧を印可し,感光体を帯電さ
せる接触ローラ帯電方式が,例えば,特開昭63−16
7380号公報『交流誘導帯電装置』に開示されてい
る。この特開昭63−167380号公報等の接触ロー
ラ帯電方式によれば,コロナ帯電方式と比べて,電源の
低電圧化とオゾンの発生量が少ないという利点を有して
いるが,帯電の均一性に関しては劣っている。
【0005】この帯電の均一性を改善するために,例え
ば,特開昭63−149668号公報に開示されている
『接触帯電方法』にあっては,直流電圧印加持における
帯電開始電圧の2倍以上のピーク電圧を持つ交流電圧を
重畳させることにより,帯電の均一性が改善できること
を開示している。ところが,この交流電圧と直流電圧と
を重畳した電圧を印加して帯電を行う接触帯電方法にあ
っては,帯電装置の交流電圧により機械的振動による帯
電音としての不快な環境を与えたり,また交流電流を多
量に消費することにより,オゾンの発生の低減を損なう
ことになるという不具合が発生する。
【0006】これらの不都合は,帯電装置に直流電圧の
みを印加して帯電を行うことにより解消するものの,帯
電の均一性が得られ難いという問題がある。特開平5−
341627号公報によれば,ゴム自体で半導電性が得
られるエピクロルヒドリンゴムを帯電部材(帯電ロー
ラ)の弾性層に用いることにより,帯電の均一性と耐電
圧の改善がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材によれば,半導電性の弾
性層上に非粘着性の表面層が形成されているものの,複
写機の帯電用ローラとして長期間使用すると,クリーニ
ングユニットをすり抜けてそのまま感光体上に留まった
残留トナー粒子が,感光体と接触している帯電ローラ表
面の全面或いはスジ状に固着してしまうため,帯電ロー
ラの電気抵抗が高くなり,帯電電位が低下して画像濃度
が低くなってしまったり,スジ状の画像ムラが生じると
いう問題があった。この問題は,換言すれば,帯電ロー
ラの耐久性が低いということである。
【0008】本発明は,上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって,帯電ローラの表面にトナー粒子や紙
粉などが付着したり,固着するのを抑制して帯電ローラ
の耐久性を向上させ得る帯電部材及びそれを用いた帯電
装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明の請求項1記載の帯電部材は,導電性支持体
上に半導電性弾性体を有する帯電部材において,前記半
導電性弾性体の上に疎水性シリカを含有する水系ポリウ
レタン樹脂層を含む表面層を備えるものである。
【0010】また,請求項2記載の帯電部材は,請求項
1記載の帯電部材において,前記表面層の水系ポリウレ
タン樹脂と疎水性シリカについて,ポリマとシリカの比
である固形分比を95/5〜80/20としたものであ
る。
【0011】また,請求項3記載の帯電部材は,請求項
1または2記載の帯電部材において,前記表面層の体積
抵抗を,108 〜1012[Ω・cm]の範囲としたもの
である。
【0012】また,請求項4記載の帯電部材は,請求項
1,2または3記載の帯電部材において,前記表面層の
厚さを,5〜20[μm]の範囲としたものである。
【0013】更に,請求項5記載の帯電装置は,請求項
1,2,3または4記載の帯電部材を用いて,前記帯電
部材を像担持体に接触させた状態で,前記導電性支持体
に印加する電圧として直流電圧を用いたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下,本発明の帯電部材及びそれ
を用いた帯電装置の概要について,並びに,本発明の帯
電部材及びそれを用いた帯電装置の実施例について,
〔実施例1〕,〔実施例2〕,〔実施例3〕,〔実施例
4〕の順に図面を参照して詳細に説明する。
【0015】〔本発明の帯電部材及びそれを用いた帯電
装置の概要〕本発明に係る帯電部材及びそれを用いた帯
電装置は,導電性支持体に印加する電圧として直流電圧
を用い,そして,導電性支持体上に半導電性の弾性体で
構成されている弾性層が形成され,更に該弾性層の上に
形成される表面層は,疎水性シリカを含有する水系ポリ
ウレタン樹脂を含み,ポリマ/シリカの固形分比が95
/5〜80/20,その電気抵抗が108 〜1012[Ω
・cm],そしてその厚さが5〜20[μm]で形成さ
れているものである。
【0016】(本発明の帯電部材の形状及び構造)本発
明の帯電部材は,例えば図1に示すようなローラ形状の
もので,芯金の形状をなす導電性支持体101と,導電
性支持体101の周囲に設けられた半導電性の弾性層1
02と,弾性層102の外周面上に形成された表面層1
03とを具備して構成されている。
【0017】尚,図1において,導電性支持体101,
弾性層102及び表面層103の各層間の接着性を向上
させる接着層を設けてもよい。例えば,導電性支持体1
01をカーボンブラック等の導電性物質を配合した合成
ゴム等の導電性プライマで処理してもよい。
【0018】導電性支持体101としては,鉄,ステン
レス,アルミニウム等の金属,カーボンブラック分散樹
脂,金属粒子分散樹脂等の導電性樹脂を用いることがで
きる。
【0019】半導電性の弾性層102は,その電気抵抗
を107 〜109 [Ω・cm]の範囲にすることが好ま
しい。その材料としては,極性ゴムであるエピクロルヒ
ドリンゴム,ニトリルゴム,ウレタンゴム,クロロプレ
ンゴム,アクリルゴム等を用いることができるが,中で
もゴム自体の電気抵抗が低いこと,電気抵抗の環境依存
性が少ないこと,更には,長期間ローラに直流電圧を印
加し続けても電気抵抗の上昇が極めて低いことなどの点
より,エピクロルヒドリンゴムが好ましい。
【0020】またエピクロルヒドリンゴムの原料ゴムに
は,エピクロルヒドリンのホモポリマー,エピクロルヒ
ドリンとエチレンオキサイドとの共重合体,エピクロル
ヒドリンとアリルグリシジルエーテルとの共重合体,エ
ピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシ
ジルエーテルとの三元系共重合体(略号:GECO)が
あるが,中でも電気抵抗が比較的低いこと,電気抵抗の
環境依存性が少ないこと,更には通電による電気抵抗の
上昇が極めて少ないことなどの点より,GECOが好ま
しい。
【0021】弾性層102の層厚は,0.5〜10[m
m]の範囲が好ましい。その理由は,半導電性の弾性層
102の厚さが0.5[mm]より薄くなると,感光体
を絶縁破壊したり,帯電電位が不安定になるからであ
る。また,10[mm]より厚くなると,帯電に必要な
電流が十分に流れなくなり,帯電不足が生じてしまうか
らである。
【0022】また弾性層102の外周面上に形成される
表面層103としては,厚さが5〜20[μm],電気
抵抗が108 〜1012[Ω・cm]のそれぞれの範囲の
ものが好ましい。その理由は,厚さが5[μm]未満で
電気抵抗が108 [Ω・cm]未満では,感光体に何ら
かの原因(例えば,打痕や異物混入等)でピンホール等
の欠陥があると,その部分に電流が集中し電圧降下が生
じるために,ピンホール部分は帯電ローラ長手方向(帯
電ローラ当接方向)にわたって所望の帯電電位が得られ
ず,正規現像では白帯状に,またレーザビームプリンタ
ー等で一般的になっている反転現象では黒帯状となって
著しく画像品質を低下させてしまうからである。また,
表面層103の厚さが20[μm],電気抵抗が1012
[Ω・cm]をそれぞれ越えると,帯電ムラ,帯電不足
を起こしやすくなり,画像ムラ,画像濃度不足を発生す
るようになるからである。
【0023】また,表面層103に疎水性シリカを添加
した水系ポリウレタン樹脂を用いることによって,トナ
ー等に対して優れた非粘着性を有するようになり,帯電
部材の耐久性を向上させることができる。
【0024】ここで,水系ポリウレタン樹脂に添加する
疎水性シリカの量は,ポリマ/シリカの固形分比で95
/5〜80/20の範囲が好ましい。その理由は,シリ
カ添加量が95/5未満では,シリカ添加によるトナー
に対する非粘着性向上の効果が出難く,また,80/2
0を越えると,表面層103の硬度が高くなりすぎてし
まい,感光体ドラムとの従動回転が不安定となり,帯電
ムラ等の発生原因となるからである。
【0025】尚,水系ポリウレタン樹脂は,架橋構造体
のウレタンエラストマーに若干の親水性基または親水性
セグメントを付与して水溶性タイプまたは自己分散タイ
プにしたもので,界面活性剤を含有していない。その理
由は,界面活性剤を少しでも含有することになると,感
光体表面を汚染することになり,感光体ドラムピッチ或
いは帯電ローラピッチで横スジ状の異常画像を発生させ
る原因となるからである。
【0026】またこの樹脂は,反応性の有無によって反
応型と非反応型とに分けられる。反応型は,構造中にブ
ロックイソシアネート基等の反応性を持っており,加熱
等の処理により遊離イソシアネートを再生し架橋反応す
るタイプである。また非反応型は,構造中に反応基は持
っていない。風乾,加熱乾燥いずれでも強い被膜を作る
ことができる。尚,これらの樹脂は,第一工業製薬
(株)より,反応型は「エラストロン」シリーズ,非反
応型は「スーパーフレックス」シリーズの名称で上市さ
れている。
【0027】従来の水系樹脂エマルジョンやラテックス
である酢酸ビニルエマルジョン,エチレン酢酸ビニルエ
マルジョン,塩化ビニルエマルジョンゴムラテックス,
クロロプレンゴムラテックス等の中には,乳化剤や分散
剤が含まれているために,表面層を形成後,それらが表
面に浸み出し,その浸み出した乳化剤や分散剤が感光体
表面を汚染することで画像劣化を生じる問題がある。
【0028】本発明の水系ポリウレタン樹脂のみを表面
層に形成した帯電ローラは,5〜10[K枚]くらいの
耐久性はあるものの,それ以上の耐久性が要求される機
器への搭載には,トナーに対する非粘着性不足からロー
ラ表面へのトナー付着により帯電不足を生じてしまう。
しかし,水系ポリウレタン樹脂に疎水性シリカを添加す
ると,トナーに対する非粘着性が長期間にわたって初期
特性を維持できるようになる。
【0029】(本発明の帯電装置の構成例)次に図2を
参照して,前記帯電部材を用いた本発明の帯電装置の構
成について説明する。同図において,201は本発明の
帯電部材を示し,ここでは図1に示したローラ形状の帯
電部材を使用している。また,202は帯電部材201
の芯金に直流電圧を印加するための直流電源を示す。こ
の帯電部材201と直流電源202によって本発明の帯
電装置が構成される。
【0030】尚,図2は,本発明の帯電装置を電子写真
装置に適用した例を示し,この電子写真装置は,ドラム
状の電子写真感光体203の周面上に一次帯電部材20
1,像露光装置(図示せず),現像ユニット204,転
写帯電装置205,クリーニング装置206及び前露光
装置(図示せず)が配置されている。尚,同図におい
て,207は像露光装置から出射された露光光,208
は前露光装置の前露光光,209は紙等の被転写部材を
示す。
【0031】例えば,OPC等の電子写真感光体203
上に接触配置されている一次帯電部材(帯電部材20
1)の芯金に,直流電源202により電圧(例えば,−
1400[V])を印加し,電子写真感光体203の表
面を帯電させ,像露光装置によって原稿上の画像を電子
写真感光体203に像露光して静電潜像を現像する。
【0032】次に,現像ユニット204の中の現像剤を
電子写真感光体203に付着させることにより,電子写
真感光体203上の静電潜像を現像し,更に電子写真感
光体203上の現像剤を転写帯電装置205によって,
紙等の被転写部材209に転写し,クリーニング装置2
06によって,転写時に紙に転写されずに電子写真感光
体203に残った現像剤を回収する。また,電子写真感
光体203に残留電荷が残るような場合には,帯電部材
201による一次帯電を行う前に,前露光装置によって
電子写真感光体203の残留電荷を除去したほうが良
い。
【0033】以上,本発明の帯電部材の形状及び構成
例,並びに,本発明の帯電装置の構成例を説明すること
により,本発明に至る経過について説明したが,直流電
圧の印加のみで,均一帯電を得ようとする本発明の帯電
部材201の帯電均一性は,交流電圧の重畳に任せる従
来の帯電ローラ(例えば,特開昭64−73364号公
報,同64−73367号公報)とでは,自ずとその電
気特性(R,C)及びローラの層構成が大きく相違して
いる。即ち,交流電圧重畳型は導電性弾性層(カーボン
ブラック等の導電性粒子を分散させたゴム)と表面抵抗
層よりなり,表面抵抗層がコンデンサーとして機能する
ため,静電容量が大きく,交流電圧重畳による帯電電位
の均一化効果が大きい。
【0034】これに対して,本発明の直流電圧印加のみ
のタイプは,ローラ層が抵抗体として働く(即ち,静電
容量が小さい)ため,交流電圧を重畳しても帯電の均一
化には殆ど寄与していない。
【0035】〔実施例1〕次に,本発明の帯電部材に係
る各種実施例を説明する。実施例1では,帯電部材(帯
電ローラ)を以下の方法で作成する。
【0036】先ず,導電性支持体101として,φ8
[mm]のステンレス芯金を用いる。次に,半導電性弾
性層102を以下の配合物で作成する。 GECO系エピクロルヒドリン原料ゴム (商品名:エピクロマCG102,ダイソー製) 100重量部 炭酸カルシウム (商品名:タマパールTR−222H,奥多摩工業製) 30重量部 サブ(商品名:GT,天満サブ化工製) 10重量部 ステアリン酸 0.5重量部 加硫促進剤(商品名:ノクセラTT,大内新興化学製) 1.0重量部 加硫促進剤(商品名:ノクセラDM,大内新興化学製) 1.5重量部 加硫促進剤(商品名:バルノックR,大内新興化学製) 1.0重量部 加硫剤(商品名:サルファックス,鶴見化学製) 0.25重量部 尚,GECOエピクロルヒドリンの組成比は,エピクロ
ルヒドリン40[mol%],エチレンオキサイド53
[mol%],アリルグリシジルエーテル7[mol
%]である。
【0037】上記配合物を混練して均一な組成のコンパ
ウンドとした後,φ8[mm]のステンレス芯金(導電
性支持体101)上に一次加硫(150[℃]×15
[分]),二次加硫(155[℃]×7[時間])によ
って,外径φ14[mm]×310[mm]になるよう
に成形して,ローラ状の半導電性弾性層102を設け
た。
【0038】この半導電性弾性ローラの電気抵抗は2×
107 [Ω・cm],ローラゴム硬度は38[度](J
isA)であった。尚,半導電性弾性ローラの体積抵抗
の測定は,半導電性弾性ローラを20[℃],60[%
R,H]の環境中に16[時間]放置した後,25.4
[mm]幅の銅箔テープ(商品名:スコッチNo.11
81,3M製)を半導電性弾性ローラの円周に巻き付け
て電極とし,ローラ芯金と電極との間に直流1[KV]
を印加し,その1[分]後の電流値を計測して,ローラ
芯金と電極間の抵抗値を求めた。また,半導電性弾性ロ
ーラのゴム硬度測定は,JisK6301に記載の硬度
計JisAを用いて,半導電性弾性ローラの中心軸方向
に対して垂直に加圧して測定した。
【0039】次に,上記半導電性弾性ローラの上に表面
層103を以下のようにして形成した。先ずここで,表
面層用塗料を次のように調整した。
【0040】先ず,疎水性シリカをエタノール/水=1
/1に分散した液を次のようにして調整する。即ち,1
/1のエタノール/水 100重畳部に対して,疎水性
シリカ(商品名:アエロジルR972,日本アエロジル
製)2重畳部を加え,超音波分散器で十分にシリカを分
散させて,疎水性シリカ分散液とした。
【0041】次に,非反応型水系ウレタン樹脂(商品
名:スーパーフレックス107,第一工業製薬製)10
0重畳部,非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スーパ
ーフレックス300,第一工業製薬製)100重畳部,
並びに,上記の疎水性シリカ分散液 175重畳部,の
それぞれを加えて,均一な分散液として表面層用の塗料
液とした。
【0042】この塗料液を,半導電性弾性ローラの上に
浸漬塗装した後,80[℃],3[時間]で硬化させ,
厚さ8[μm]の表面層103を形成した。
【0043】この表面層103の電気抵抗は3×1010
[Ω・cm]であった。尚,表面層102のみの電気抵
抗の測定は,アルミ板(厚さ0.2[mm])上に表面
層用の塗料で厚さ約20[μm]に塗装したサンプルを
20[℃],60[%R,H]中に16[時間]放置し
た後,抵抗測定セル(16008A,YHP製)を用い
て,抵抗計(R8340A,アドバンテスト製)で行っ
た。
【0044】以上のようにして作製された帯電ローラ
(帯電部材)を正規現像方式の複写機FT5500(リ
コー製)の一次コロナ帯電器の代わりに取り付け,感光
体(OPC)ドラム上面に接触させて従動回転するよう
にした。一次帯電電圧として直流電圧−1.3[KV]
を印加し,24±1[℃],50〜55[%]の環境中
で連続稼働させて,1000,5000,10000,
15000,20000[枚](A3サイズ)毎の感光
体の暗電位の電位測定,帯電ローラ表面の汚染状態,並
びに画像品質について測定・評価した。本実施例の帯電
ローラについて測定・評価した結果を表1に示す。
【0045】尚,帯電ローラ表面のトナー等による汚染
状態は,次の基準で評価した。 ◎:僅かなトナー等が付着しているが,布等でローラ表
面の付着物を簡単に拭き取ることができる。 ○:拭き取りで,僅かにトナー等がローラ表面に残存し
ている。 △:完全に拭き取りができず,ローラ表面にトナー等の
薄い膜が残る。 ×:トナー等が強くローラ表面に固着している。
【0046】
【表1】
【0047】〔実施例2〕次に,本発明の実施例2に係
る帯電部材(帯電ローラ)について説明する。本実施例
では,実施例1と同様の半導電性弾性ローラの上に,表
面層103を以下のようにして形成した。
【0048】非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スー
パーフレックス107,第一工業製薬製)100重畳
部,非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スーパーフレ
ックス300,第一工業製薬製)100重畳部,並び
に,実施例1と同等の疎水性シリカ分散液 688重畳
部,のそれぞれを加えて,均一な分散液として表面層用
の塗料液とした。
【0049】この塗料液を,実施例1と同様に,半導電
性弾性ローラの上に浸漬塗装した後,80[℃],3
[時間]で硬化させ,厚さ8[μm]の表面層103を
形成した。以上のようにして作製した帯電ローラ(帯電
部材)について,実施例1と同様に,測定・評価した結
果を表1に示す。
【0050】〔比較例1〕次に,比較例1の帯電ローラ
について説明する。本比較例では,実施例1と同様の半
導電性弾性ローラの上に,表面層103を以下のように
して形成した。
【0051】非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スー
パーフレックス107,第一工業製薬製)100重畳
部,非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スーパーフレ
ックス300,第一工業製薬製)100重畳部,並び
に,実施例1と同等の疎水性シリカ分散液 115重畳
部,のそれぞれを加えて,表面層用の塗料液とした。
【0052】この塗料液を用いて,実施例1と同様にし
て,表面層103を形成した。以上のようにして作製し
た帯電ローラについて,実施例1と同様に,測定・評価
した結果を表1に示す。
【0053】〔比較例2〕次に,比較例2の帯電ローラ
について説明する。本比較例では,実施例1と同様の半
導電性弾性ローラの上に,表面層103を以下のように
して形成した。
【0054】非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スー
パーフレックス107,第一工業製薬製)100重畳
部,非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スーパーフレ
ックス300,第一工業製薬製)100重畳部,並び
に,実施例1と同等の疎水性シリカ分散液 822重畳
部,のそれぞれを加えて,表面層用の塗料液とした。
【0055】この塗料液を用いて,実施例1と同様にし
て,表面層103を形成した。以上のようにして作製し
た帯電ローラについて,実施例1と同様に,測定・評価
した結果を表1に示す。
【0056】〔実施例3〕次に,本発明の実施例3に係
る帯電部材(帯電ローラ)について説明する。本実施例
では,実施例1と同様の半導電性弾性ローラの上に,表
面層103を以下のようにして形成した。
【0057】非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スー
パーフレックス107,第一工業製薬製)100重畳
部,及び,実施例1と同等の疎水性シリカ分散液 20
4重畳部,のそれぞれを加えて,均一な分散液として表
面層用の塗料液とした。
【0058】この塗料液を用いて,実施例1と同様にし
て表面層103を形成した。以上のようにして作製した
帯電ローラ(帯電部材)について,実施例1と同様に,
測定・評価した結果を表1に示す。
【0059】〔実施例4〕次に,本発明の実施例4に係
る帯電部材(帯電ローラ)について説明する。本実施例
では,実施例1と同様の半導電性弾性ローラの上に,表
面層103を以下のようにして形成した。
【0060】非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スー
パーフレックス300,第一工業製薬製)100重畳
部,及び,実施例1と同等の疎水性シリカ分散液 24
4重畳部,のそれぞれを加えて,均一な分散液として表
面層用の塗料液とした。
【0061】この塗料液を用いて,実施例1と同様にし
て表面層103を形成した。以上のようにして作製した
帯電ローラ(帯電部材)について,実施例1と同様に,
測定・評価した結果を表1に示す。
【0062】〔比較例3〕次に,比較例3の帯電ローラ
について説明する。本比較例では,実施例1と同様の半
導電性弾性ローラの上に,表面層103を以下のように
して形成した。
【0063】非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スー
パーフレックス160,第一工業製薬製)100重畳
部,及び,実施例1と同等の疎水性シリカ分散液 24
4重畳部,のそれぞれを加えて,表面層用の塗料液とし
た。
【0064】この塗料液を用いて,実施例1と同様にし
て,表面層103を形成した。以上のようにして作製し
た帯電ローラについて,実施例1と同様に,測定・評価
した結果を表1に示す。
【0065】〔比較例4〕次に,比較例4の帯電ローラ
について説明する。本比較例では,実施例1と同様の半
導電性弾性ローラの上に,表面層103を以下のように
して形成した。
【0066】非反応型水系ウレタン樹脂(商品名:スー
パーフレックスE−2000,第一工業製薬製)100
重畳部,及び,実施例1と同等の疎水性シリカ分散液
407重畳部,のそれぞれを加えて,表面層用の塗料液
とした。
【0067】この塗料液を用いて,実施例1と同様にし
て,表面層103を形成した。以上のようにして作製し
た帯電ローラについて,実施例1と同様に,測定・評価
した結果を表1に示す。
【0068】〔比較例5〕次に,比較例5の帯電ローラ
について説明する。本比較例では,実施例1と同様の半
導電性弾性ローラの上に,表面層103を以下のように
して形成した。即ち,実施例1の塗料液の配合から疎水
性シリカを全量削除した以外は,実施例1と同様にし
て,表面層103を形成した。以上のようにして作製し
た帯電ローラについて,実施例1と同様に,測定・評価
した結果を表1に示す。
【0069】以上説明したように,実施例1乃至実施例
4によれば,本発明の帯電部材を直流電圧印加の帯電装
置で用いることにより,トナー等に対する非粘着性につ
いて長期間にわたって初期特性をほぼ維持することがで
きるようになり,安定した画像品質を得ることができ
る。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の請求項1
記載の帯電部材によれば,導電性支持体上に半導電性弾
性体を有する帯電部材において,前記半導電性弾性体の
上に疎水性シリカを含有する水系ポリウレタン樹脂層を
含む表面層を備えることとしたため,帯電部材表面のト
ナーに対する非粘着性が向上し,長期間にわたって安定
した帯電特性が得られので,結果として良好な画像品質
を維持し得る帯電部材を提供することができる。
【0071】また,請求項2記載の帯電部材によれば,
表面層の水系ポリウレタン樹脂と疎水性シリカについ
て,ポリマとシリカの比である固形分比を95/5〜8
0/20としたので,帯電部材表面のトナーに対する非
粘着性が向上し,長期間にわたって安定した帯電特性を
得ることができ,結果として良好な画像品質を維持し得
る帯電部材を提供することができる。
【0072】また,請求項3記載の帯電部材によれば,
表面層の体積抵抗を,108 〜10 12[Ω・cm]の範
囲としたので,帯電部材の耐圧が向上し,例えばOPC
ドラムにピンホール等の欠陥部分があっても,リークに
よるドラムピッチ横白スジなどの異常画像の発生を防止
でき,結果として良好な画像品質を維持し得る帯電部材
を提供することができる。
【0073】また,請求項4記載の帯電部材によれば,
表面層の厚さを,5〜20[μm]の範囲としたので,
帯電部材の耐圧が向上し,例えばOPCドラムにピンホ
ール等の欠陥部分があっても,リークによるドラムピッ
チ横白スジなどの異常画像の発生を防止でき,結果とし
て良好な画像品質を維持し得る帯電部材を提供すること
ができる。
【0074】更に,請求項5記載の帯電装置によれば,
請求項1,2,3または4記載の帯電部材を用いて,帯
電部材を像担持体に接触させた状態で,導電性支持体に
印加する電圧として直流電圧を用いることとしたので,
直流電圧のみの印加で均一帯電が可能となり,従来の交
流電圧及び直流電圧による重畳電圧の印加と比較して,
オゾン発生量を低減させ,電源の低コスト化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電部材の形状及び構成例を示す説明
図である。
【図2】本発明の帯電部材を用いた帯電装置の構成例を
示す説明図である。
【符号の説明】
101 導電性支持体 102 半導電性の弾性層 103 表面層 201 一次帯電部材 202 直流電源 203 電子写真感光体 204 現像ユニット 205 転写帯電装置 206 クリーニング装置 207 像露光装置の露光光 208 前露光装置の前露光光 209 被転写部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に半導電性弾性体を有す
    る帯電部材において, 前記半導電性弾性体の上に疎水性シリカを含有する水系
    ポリウレタン樹脂層を含む表面層を有することを特徴と
    する帯電部材。
  2. 【請求項2】 前記表面層の水系ポリウレタン樹脂と疎
    水性シリカについて,ポリマとシリカの比である固形分
    比が95/5〜80/20であることを特徴とする請求
    項1記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】 前記表面層の体積抵抗は,108 〜10
    12[Ω・cm]の範囲であることを特徴とする請求項1
    または2記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 前記表面層の厚さは,5〜20[μm]
    の範囲であることを特徴とする請求項1,2または3記
    載の帯電部材。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の帯電部
    材を用いて,前記帯電部材を像担持体に接触させた状態
    で,前記導電性支持体に印加する電圧として直流電圧を
    用いたことを特徴とする帯電装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007155797A (ja) * 2005-11-30 2007-06-21 Ricoh Co Ltd 非接触式帯電ローラ、該非接触式帯電ローラを備えた帯電装置、該帯電装置を備えた画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007155797A (ja) * 2005-11-30 2007-06-21 Ricoh Co Ltd 非接触式帯電ローラ、該非接触式帯電ローラを備えた帯電装置、該帯電装置を備えた画像形成装置

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