JPH09202441A - 選別分離装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】単純繰り返しの選別分離をさせる簡易で低コス
トの選別分離装置を提供する。 【解決手段】複数の搬送板をコンベアベルト状の平板で
相互を軽く貫通、系合し、運行時直方形の一体になるよ
うに構成し物を載せ易くした物品の搬送台と、この搬送
台の下部に選別分離の方向と数に合うよう設けた突出ピ
ンを、無端コンベアの取付板にある往路と復路を一体状
に構成した複数の分配ガイドの通路に系合させるように
し、予め設定した順序どおりの選別分離を繰り返すよう
に構成した。 【効果】選別分離装置は単純且つ低コストにまとめるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は幅広い産業分野の搬送、
ハンドリングに関するもので、特に各種部品、包装食
品、生鮮食品などあらゆる小物品を、複数の系列に振り
分ける選別分離装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】選別分離する対象の物品が機械部品のよ
うに手荒く選別分離、搬送してよい場合の手段として
は、コンベアの流れからスイングスクレーパ等で支流コ
ンベアに強制的に分流転載させる方法を始め、その方式
は公知の数多くがある。軟質食品などのように取扱いを
ソフトに選別分離、搬送する方式としては、最も代表的
なものとして平行棒を用いて構成した無端コンベアがあ
る。平行棒に沿って自由に摺動できるようにした搬送板
を、分配ガイドと搬送板の下部に突出させたピンの係合
のもとに搬送板が進行しながら選択的に左右に移動して
搬送板上の物品を複数路に選別分離して搬送する方式で
ある。

【０００３】一般的に、従来のこの平行棒を用いた無端
コンベア方式は、搬送板の進行方向を選別分離するに
は、搬送板の下部の一定箇所に設けた突出ピンを、複数
の選別分離するガイドに、重量選別、品質選別などの上
流に備えた各種センサーで、選別分離のコースを瞬時に
判断し、機械的な操作で系合させ、選別分離するもの
で、それに必要な選別ゲート又は、切替樋などの搬送板
の進行方向の選別切替え機構、又それの指示制御装置等
が必要となるため、装置全体としては、複雑で高価なコ
ストのものになることは避けられない。

【発明が解決しようとする課題】

【０００４】本発明は、軟質物品の選別分離を上流セン
サー等の判断に従い実施するような高級な選別分離で無
く、予め決まった順序に従う単純繰り返しの選別分離を
遂行する、前記搬送切り替え装置と、その制御装置など
不要な簡易で低コストの平行棒式の無端コンベアを提供
するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、無端コンベア
の平行棒の軸方向に摺動自在に取り付けられた搬送板の
複数個を一まとめにし、それぞれを屈曲自在のコンベア
ベルト等の平板で、無端コンベアの進行方向に摺動自在
に嵌合。貫通系合し、搬送板の集合体が無端コンベア上
を、常に平行棒の軸方向に摺動自在で、且つ直方形一体
で運行するような物品の搬送台を構成し、無端コンベア
に設けた復路の復帰用ガイド出口部と往路の分配ガイド
の通路入口部を進行方向に合致させた選別分離毎の複数
の分配ガイドと、この搬送台の中心部の下部に、選別分
離数の複数の分配ガイド毎に適合するように決めた位置
に設けた突出ピンを、系合させて運転するように構成す
ることで、予め決まった順序に従い、物品を選別分離す
ることを可能にしている。

【０００６】

【実施例】図１から図６は、本発明による選別分離装置
を説明するための実施例で、選別の方法としては、中央
直進方向、左分岐方向及び右分岐方向の３方向に順序を
固定して繰り返し分離する場合の例である。図１は上平
面図、図２はその正面断面図、図３は側面断面図の一部
である。先ずこれらの図について、構成の概略を説明す
れば、

【０００７】１及び２は本装置の両側のフレーム板、取
付板３及び４（図２）と共に本装置の骨格を構成する。
５は本装置の駆動軸、６は従動軸、７及び８はこれらの
軸受、この駆動軸５，６に装備した駆動チェーン車１１
と図示しない従動チェーン車と展張チェーン１２及び１
３には多数の平行棒１４がチェーンに嵌め込んで列べら
れ、これらによって所謂る無端コンベアが形成されてい
るから、９の駆動用プーリで図示していないベルトを介
して、電動機又はシステム内の駆動軸と連動した軸によ
り無端コンベアは矢示Ａ方向に回動する。

【０００８】１５は物品の搬送台で図３及び図４にその
詳細を示す、本実施例での搬送台１５は３連の搬送板１
５’，１５”，１５’’’から構成され、中央の搬送板
１５’に止めネジ１８で固定される屈曲自在なコンベア
ベルト１７によって、前後の搬送板１５”、１５’’’
はそれぞれ摺動自在に貫通系合され、搬送台１５は無端
コンベア１０の回動時、常に図４に示すよう、３連の搬
送板が直方体の一体状で運行するよう構成される。１
６’，１６”，１６’’’はコンベアベルトを貫通する
ための、それぞれの搬送板の二つ割りの押さえ板で止め
ネジ１９で締結される。

【０００９】搬送台１５の中央の搬送板１５’の下方に
は突出ピン２１がネジ締結されており、図４図の中央位
置にある突出ピンは中央直進用の搬送台を示し、図５に
図示している２０’の鎖線図示位置に設けているものは
右分岐方向用、２０”は左分岐方向用のそれぞれの搬送
台を示す。図５には説明の便宜上３本のピンを図示して
いるが、これらのピンは搬送台１５の所定位置に単数だ
けに締結されることは言うまでもない。

【００１０】図１に戻り、２０は無端コンベア１０に物
品を供給する供給用ベルトコンベア、３１，３２，３３
は本装置により選別分離された物品が移動搭載される下
流側に設けた直進用、右分岐用及び左分岐用の３本の支
流のベルトコンベアで、無端コンベア１０と共にこれら
で本装置のシステムを構成する。

【００１１】図２の上部取付板３上には、図１及び図２
に図示のような搬送台１５を直進方向と左右方向の３方
向に選別分離する往路分配ガイドのそれぞれ２枚の案内
板で構成した図示Ｓ，Ｒ及びＬの通路に、搬送台１５に
設けた３方向別の所定位置の突出ピン２１，２１’，２
１”が系合するように構成してある。

【００１２】図１にこれらの突出ピンと分配ガイドの方
向別に系合した全体の状態を図示しており、１５ａはピ
ン２１と通路Ｓが系合した直進用搬送台で、同様１５ｂ
はピン２１”と通路Ｌが，１５ｃはピン２１’と通路Ｒ
が系合したそれぞれ左右分岐用搬送台を示している。

【００１２】図６は、下部取付板４の下面に復路ガイド
のそれぞれ２枚の案内板で構成したＳ’Ｒ’Ｌ’の３通
路と上記往路の分配ガイドの入口の一部を図示してお
り、復路入口は、それぞれ３っに選別分離され、往路か
ら回動進入する搬送台１５の突出ピンが無理なく系合す
るよう上流側が末広がり状に構成されている。

【００１３】次いで、上流側の供給用ベルトコンベア２
０から搬送台１５上に転載された物品が本発明の選別分
離装置で、分離され下流の３本の支流のベルトコンベア
３１．３２，３３に仕分け完了される迄の一連の動作に
ついて、搬送台１５の無端コンベア１０中での挙動を主
として説明する。

【００１４】図１の実施例は供給用ベルトコンベア２０
から転載された物品を右、中央、左の３方向の分岐順序
に繰り返し選別分離する単純選別のケースの例である。
図示上流側の１５ｃの搬送台は前記のような構成により
前記搬送板３枚が一体形直方形を形成しながら、常に往
路分離ガイドの通路Ｒと１５ｃにある突出ピン２１’が
系合し右分岐方向に進み、搬送台１５ｂ，１５ａは同様
の理由で通路Ｌ，及びＳを進むよう、それぞれの突出ピ
ンは搬送台中心より右寄り、中心及び左寄りの位置に設
けてある。

【００１５】従って、搬送台１５ａ，１５ｂ，１５ｃ
は、それぞれ規定の系合する分配ガイドの通路Ｒ，Ｓ，
Ｌをにより案内され、物品を３２，３１，３３の支流の
コンベアに繰り返しの順序で転載する。一方、搬送台１
５が無端コンベアの裏側に回動すれば、３方向別に待機
する復路ガィドＲ’，Ｌ’，Ｓ’の末広がり導入部に進
行し、前記それぞれのガイドに系合しながら出口部に達
する。

【００１６】上記出口の３通路と往路ガイドＲ，Ｌ，Ｓ
の３通路入口は、図６に図示するように全く進行方向が
一致するように構成しているため、搬送台は、そのまま
右、左、中心の３方向に自動的に系合しながら再び上流
の供給ベルトコンベアから物品を受取り所定の往路の分
岐方向に進み、選別分離を繰り返す。

【００１７】以上が本発明の選別分離装置の実施例の説
明であるが、操作上の付記事項として、供給コンベア２
０と搬送台１５の同期運転の問題がある。このために
は、供給コンベア２０上から等間隔に搬送、転載される
物品を搬送台１５が確実に受取る方法として、本装置の
無端コンベアの運転を供給コンベアの駆動軸と連動同期
させる方法か最も容易且つ低コストで構成できる。その
具体的な内容、調整方法ほか詳細は省略する。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、予
め決めている分岐の数と分岐の方向別に用意した、直方
体で一体状の複数種の物品搬送台の下部に設けた突出ピ
ンと、これらの搬送台に対応した複数の復路ガイドの通
路と往路の分配ガイドの通路が進行方向に一致した規定
通路とを、系合させ運転することにより、対象物品を予
め決まった分岐数と分岐方向別に選別分離を可能にした
ため、一般に見られる選別のための選別ゲートや切替樋
等の複雑な機構とこれの制御装置を有する多機能選別分
離装置より、その限りでは極めて簡易で故障の少ない更
に低コストの選別分離装置とすることができる。

【００１９】また前記実施例においては、３方向の選別
分離装置を例示しているが、装置が簡易構造であるだ
け、上記同様、搬送台とこれに適合する分別ゲートの種
類、数を増加するたけで、４方向以上のより多数の選別
分離装置に適用することは容易に可能である。また、前
記実施例では、直進、左、右のような順序を例示してい
るが、この分岐方向の選択順序の変更設定は、平行棒１
４の進行方向に対する搬送台の配列順序を変更するたけ
で多数の種類の選択が容易に可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による選別分離装置の一実施例を示す全
体上平面図

【図２】図１における正面断面図

【図３】図１における駆動側の側断面図

【図４】図１における搬送台１５ａの平面図

【図５】図４における搬送台１５ａの正面図

【図６】図２における下部取付板４と復路ガイドを示す
本発明選別分離装置の背面詳細図

【符号の説明】

１ フレーム板 ２ フレーム板 ３ 上部取付板 ４ 下部取付板 ５ 駆動軸 ６ 従動軸 ７ 軸受 ８ 軸受 ９ 駆動用プーリ １０ 無端コンベア １１ 駆動チェーン車 １２ 展張チェーン １３ 展張チェーン １４ 平行棒 １５ 搬送台 １６ 押さえ板 １７ コンベアベルト １８ 止めネジ １９ 止めネジ ２０ 供給用ベルトコンベア ２１ 突出ピン ３１ 支流コンベア ３２ 支流コンベア ３３ 支流コンベア

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一連の平行棒を有する無端コンベアの前記
   平行棒の軸方向に摺動自在に取り付けられた物品搬送板
   の進行方向に隣り合った一定数の複数個を搬送の単位群
   とし、その単位群のほぼ中心に位置する前記搬送板に貫
   通固定した屈曲自在のコンベアベルトなどの広幅平板で
   前後の前記搬送板と、無端コンベアの進行方向に摺動自
   在で、且つ、平行棒の軸方向は該搬送板のそれぞれが単
   独で滑動するのを拘束されるようにゆるく嵌合、貫通係
   合し、前記搬送板の単位群が無端コンベアの進行方向に
   対して常に直列の一体型直方形を形成しながら運行する
   ように構成した物品の搬送台と、 無端コンベアの骨格を構成する上下のガイド取付板に設
   けた、下部復路の予定通路にある複数本の復帰用ガイド
   の通路排出口と、上部往路の通路入口とを進行方向に合
   致させた往路の複数本の分配ガイドと、 前記搬送台の中心に位置する前記搬送板の下部の、選別
   分離の単位毎に異なる所定位置に設けられた突出ピン
   と、系合させるよう運行せしめ、直行または偏向せしめ
   ることにより、 往路において前記搬送台に搭載された物品を前記搬送台
   の下部の所定位置に設けられた突出ピンの位置に応じ複
   数系列に分離選択を行わせるようにしたことを特徴とす
   る選別分離装置。