JPH09201841A - 射出成形部品およびその製造方法 - Google Patents

射出成形部品およびその製造方法

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JPH09201841A
JPH09201841A JP1458796A JP1458796A JPH09201841A JP H09201841 A JPH09201841 A JP H09201841A JP 1458796 A JP1458796 A JP 1458796A JP 1458796 A JP1458796 A JP 1458796A JP H09201841 A JPH09201841 A JP H09201841A
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JP
Japan
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reinforcing rib
base end
bumper
injection
reinforcing
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Application number
JP1458796A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Sugimoto
健一郎 杉本
Hiroshi Hayashi
啓 林
Yasuyuki Suga
康之 菅
Takahiro Tanaka
高廣 田中
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品本体の表面にヒケを生じさせることな
く、部品本体を補強リブによって効果的に補強するとと
もに、成形型の構造を簡略化する。 【解決手段】 バンパー本体1等からなる部品本体の壁
面に、この部品本体を補強する補強リブ4を設けるとと
もに、上記部品本体に対する接続部となる補強リブ4の
基端部10を薄肉に形成することにより、自動車用バン
パー等からなる射出成形部品の成形時に、上記補強リブ
4の基端部に充填される溶融樹脂量が少なくなるように
構成したことを特徴とする射出成形部品およびその製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形型のキャビテ
ィ内に溶融樹脂を射出することによって成形される合成
樹脂製の自動車用バンパー等からなる射出成形部品およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平5−24491号公
報に示されるように、自動車用バンパーからなる射出成
形部品の裏面に水平方向に伸びる上下一対の水平方向リ
ブを設けるとともに、射出成形部品のコーナ部分に、上
記両水平方向リブを連結して補強する垂直方向リブを設
け、この垂直方向リブを上記コーナ部分の接線方向に対
して直交する方向に設置するとともに、上記垂直方向リ
ブをバンパー本体の裏面から離間させて設けることが行
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記射出成形部品は、
上下に相対向して設置された水平方向のリブを連結して
補強する垂直方向リブをバンパー本体の裏面から離間さ
せてバンパー本体と垂直方向リブとの間に空間部を設け
ているため、上記垂直リブの基端部をバンパー本体に接
続した場合のように、射出成形部品の成形時に上記垂直
リブとバンパー本体との接続部に充填された溶融樹脂の
硬化時に生じる熱収縮に起因してバンパー本体の表面に
ヒケが発生することがないという利点を有する反面、上
記垂直方向リブによる水平方向リブの補強作用が不十分
となり易いという問題がある。
【0004】また、後述するように上記バンパー本体と
垂直方向リブとの間に空間部を形成するための突部を有
するスライド型を成形型に設ける必要があるので、射出
成形部品を成形型から取り外す際に、上記スライド型を
側方に大きくスライド変位させることによって上記突部
を射出成形部品の空間部から離間させなければならず、
上記スライド型を駆動するスライド駆動機構が大型化し
て成形型の構造が複雑になるという問題がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、部品本
体の表面にヒケを生じさせることなく、部品本体を補強
リブによって効果的に補強することができるとともに、
成形型の構造を簡略化することができる射出成形部品お
よびその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
部品本体の壁面に補強リブを設けるとともに、上記部品
本体に対する接続部となる補強リブの基端部を薄肉に形
成したものである。
【0007】上記構成によれば、補強リブの基端部が部
品本体の壁面に接続されることにより、上記補強リブに
よって部品本体が効果的に補強されるとともに、射出成
形部品の成形時に、上記バンパー本体に対する接続部と
なる補強リブの基端部に充填される溶融樹脂量が少なく
なって、この溶融樹脂が硬化する際に熱収縮することに
起因するヒケの発生が効果的に防止されることになる。
【0008】請求項2に係る発明は、部品本体の壁面
に、互いに交差する方向に伸びる複数の補強リブを設
け、上記部品本体の一方向に伸びる補強リブの基端部に
部品本体の表面にヒケが発生するのを防止するための中
空部を形成するとともに、上記部品本体の他方向に伸び
る補強リブの基端部を薄肉に形成したものである。
【0009】上記構成によれば、部品本体の壁面に各補
強リブの基端部が接続されることにより、この各補強リ
ブによって部品本体が効果的に補強されるとともに、射
出成形部品の成形時に、部品本体の一方向に伸びる補強
リブの基端部に形成された中空部によって部品本体の表
面にヒケが発生することが効果的に防止される。また、
上記部品本体の他方向に伸びる補強リブの基端部が薄肉
に形成されることにより、射出成形部品の成形時に上記
補強リブの基端部に充填される溶融樹脂量が少なくなっ
て、この溶融樹脂が硬化する際に熱収縮することに起因
するヒケの発生が効果的に防止されることになる。
【0010】請求項3に係る発明は、自動車用バンパー
からなる射出成形部品に上記請求項2記載の構成を適用
したものである。
【0011】上記構成によれば、自動車用バンパーを構
成するバンパー本体の壁面に各補強リブの基端部が接続
されることにより、この各補強リブによってバンパー本
体が効果的に補強されるとともに、自動車用バンパーの
成形時に、バンパー本体の一方向に伸びる補強リブの基
端部に形成された中空部によってバンパー本体の表面に
ヒケが発生することが効果的に防止され、かつ自動車用
バンパーの成形時に、バンパー本体の他方向に伸びる補
強リブの基端部と、バンパー本体との接続部に充填され
る溶融樹脂量が少なくなって、この溶融樹脂が硬化する
際に熱収縮することに起因するヒケの発生が効果的に防
止されることになる。
【0012】請求項4に係る発明は、上記請求項3記載
の自動車用バンパーからなる射出成形部品において、バ
ンパー本体からなる部品本体の壁面に、その長手方向に
伸びる第1補強リブと、この第1補強リブと交差する方
向に伸びる第2補強リブとを設け、上記第1補強リブの
基端部にバンパー本体の表面にヒケが発生するのを防止
するための中空部を形成するとともに、上記第2補強リ
ブの基端部を薄肉に形成したことを特徴とするものであ
る。
【0013】上記構成によれば、自動車用バンパーの成
形時に、第1補強リブの基端部に沿ってバンパー本体の
長手方向に伸びるように形成された中空部によってバン
パー本体の表面にヒケが発生することが効果的に防止さ
れるとともに、上記第1補強リブと交差する方向に伸び
る第2補強リブの基端部に充填される溶融樹脂量が少な
くなって、この溶融樹脂が硬化する際に熱収縮すること
に起因するヒケの発生が効果的に防止されることにな
る。
【0014】請求項5に係る発明は、部品本体の壁面に
複数の補強リブが互いに交差した状態で配設され、上記
部品本体の一方向に伸びる第1補強リブの基端部に、部
品本体の表面にヒケが発生するのを防止するための中空
部が形成されるとともに、上記部品本体の他方向に伸び
る第2補強リブの基端部が薄肉に形成された射出成形部
品の製造方法であって、この射出成形部品に対応したキ
ャビティを構成する成形型を型閉じした状態で、上記キ
ャビティ内に溶融樹脂を充填した後、上記第1補強リブ
の設置部にガスを注入してこの第1補強リブの基端部に
上記中空部を形成するように構成したものである。
【0015】上記構成によれば、成形型のキャビティ内
に溶融樹脂が充填されることにより、部品本体の壁面
に、複数の補強リブが交差状態で配設された射出成形部
品が成形されることになる。また、上記溶融樹脂の注入
後に部品本体の一方向に伸びる第1補強リブの設置部に
ガスが注入される等により、その基端部に形成された中
空部によって部品本体の表面にヒケが発生することが効
果的に防止されるとともに、射出成形部品の成形時に部
品本体の一方向に伸びる補強リブの基端部と、バンパー
本体との接続部に充填される溶融樹脂量が少なくなっ
て、この溶融樹脂が硬化する際に熱収縮することに起因
するヒケの発生が防止されることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に係る
射出成形部品の実施形態としての自動車用バンパーを示
している。この自動車用バンパーは、断面コ字状のバン
パー本体1と、このバンパー本体1の内壁面に突設され
てその長手方向、つまり水平方向に伸びる上下一対の第
1補強リブ2と、この第1補強リブ2に沿ってバンパー
本体1の長手方向に伸びる上下一対の補助リブ3と、上
記第1補強リブ2および補助リブ3と交差する方向、つ
まり鉛直方向に伸びる複数の第2補強リブ4とを有して
いる。
【0017】上記バンパー本体2は、板厚が5mm程度
に設定された合成樹脂材からなる前壁部5と、その上端
部から後方に突設された上壁部6と、この上壁部6と略
平行に設置された底壁部7とを有し、上記前壁部5の内
壁面に上記第1補強リブ2、補助リブ3および第2補強
リブ4が突設されている。
【0018】上記第1補強リブ2は、その板厚の平均値
が7mm程度に設定されてバンパー本体1よりも厚肉に
形成されるとともに、後述する離型時に、型抜きを容易
に行ない得るように先窄まりのテーパ状に形成されてい
る。また、上記第1補強リブ2の突出量は、バンパー本
体1の上壁部6および底壁部7の幅寸法と略等しい長さ
に設定されている。さらに、上記第1補強リブ2の基端
部、つまりバンパー本体1の前壁部5に対する第1補強
リブ2の接続部には、バンパー本体1の長手方向に伸び
る中空部8と膨出部9とが形成されている。
【0019】上記補助リブ3は、相対向する第1補強リ
ブ2の間および下方の第1補強リブ2とバンパー本体1
の底壁部7との間にそれぞれ配設されている。そして、
上記補助リブ3は、その板厚がバンパー本体1の板厚の
1/3程度、例えば1.5mm程度の薄肉に形成される
とともに、その突出量が第1補強リブ2よりも短い値に
設定され、例えば補助リブ3の突出量が第1補強リブ2
の突出量の1/3程度に設定されている。
【0020】上記第2補強リブ4は、板厚が1.5mm
程度に設定された基端部10と、バンパー本体1の中央
部側(左右方向の内方部側)にテーパの壁面が形成され
ることにより板厚が1.5mmから6mmに変化する中
間部11と、板厚が6mm程度の厚肉に形成された先端
部12とからなっている。そして、上記第2補強リブ4
がバンパー本体1の上壁部6と底壁部7との間において
鉛直方向に設置されることにより、上記第1補強リブ2
と補助リブ3とが上記第2補強リブ4によって連結され
ている。
【0021】上記バンパー本体1からなる射出成形部品
を形成するための成形型の構成を図3および図4に基づ
いて説明する。上記成形型13は、バンパー本体1の裏
面に対応した成形面が形成されたコア部20を有する可
動型14と、バンパー本体1の表面に対応した成形面が
形成された固定型15と、上記可動型14に支持された
スライド型16とを有し、上記可動型14と、固定型1
5と、スライド型16とによってバンパー成形用のキャ
ビティ17が構成されている。
【0022】すなわち、上記可動型14の上面と、固定
型15の下面との間に、上記バンパー本体1を成形する
ための成形部が形成されるとともに、上記可動型14の
コア部20に設けられた第1スリット18と、第2スリ
ット19とによって上記第1補強リブ2および補助リブ
3を成形するための成形部が形成されている。さらに、
可動型14のコア部には、上端部がバンパー本体1の中
央部側に傾斜するテーパ状の傾斜面21と、鉛直方向に
伸びる側壁面22とを有する上広がりの凹部が形成され
るとともに、この凹部内に上記スライド型16が出没自
在に収容されている。
【0023】上記スライド型16の外側面、つまりバン
パー本体1の左右方向の外方側に位置する側壁面には、
第2補強リブ4の基端部10を薄肉に形成するととも
に、第2補強リブ4の中間部11に上記テーパ状の壁面
を形成するための突部29が形成されている(図6参
照)。そして、スライド型16の上記側壁面と、可動型
14に形成された上記凹部の側壁面22との間に、上記
第2補強リブ4を成形するための成形部が形成されてい
る。
【0024】また、可動型14には、上記傾斜壁21と
同方向に傾斜したエジェクトピン23の支持孔が形成さ
れ、この支持孔に沿って上記エジェクトピン23がスラ
イド自在に支持されるとともに、このエジェクトピン2
3を昇降駆動するエジェクトプレート24が設けられて
いる。そして、図外の駆動手段によって上記エジェクト
プレート24を上下動させることにより、上記エジェク
トピン23を介してスライド型16が押動され、上記凹
部の傾斜壁21に沿ってスライド型16が昇降駆動され
るようになっている。
【0025】さらに、可動型14には、上記第1スリッ
ト18からなる第1補強リブ2の設置部に、所定のタイ
ミングでガスを注入して上記中空部8を形成するための
ガス供給路25が形成されている。また、上記固定型1
5には、図外の射出成形機から吐出された溶融樹脂を上
記キャビティゲート17内に充填するスプル26、ラン
ナ27およびゲート28が形成されている。
【0026】上記成形型13を使用した自動車用バンパ
ーからなる射出成形部品の製造方法について以下に説明
する。上記射出成形部品を製造するには、図3および図
4に示すように、成形型13を型閉じした状態で、射出
成形機から吐出された溶融樹脂を上記キャビティゲート
17内に充填する。次いで、上記溶融樹脂が硬化する前
に、図外のガス供給源から上記ガス供給路25を介して
第1補強リブ2の設置部にガスを供給することにより、
図2に示すように、第1補強リブ2の基端部に沿ってバ
ンパー本体1の長手方向に伸びる中空部8を形成する。
すなわち、上記第1補強リブ2の基端部、つまりバンパ
ー本体1に対する接続部には、充填された樹脂材が溶融
状態で滞留する傾向があるため、この溶融樹脂の滞留部
を通って上記ガスがバンパー本体1の長手方向に流れる
ことにより、上記第1補強リブ2の基端部に、バンパー
本体1の長手方向に伸びる中空部8が形成されることに
なる。
【0027】そして、上記成形型13のキャビティ17
内に充填された溶融樹脂が硬化することによって自動車
用バンパーが形成された時点で、図5に示すように、可
動型14を下降させて成形型13を開放状態とするとと
もに、図外の駆動手段によりエジェクタープレート24
を駆動して上記エジェクターピン23を上方にスライド
変位させることにより、スライド型16を上記傾斜壁2
1に沿って斜め方向に押し上げる。
【0028】上記スライド型16の上昇に応じて自動車
用パンパーが上記可動型14から離型されるとともに、
上記スライド型16がバンパー本体1の中央部側に移動
することにより、図6に示すように、上記第2補強リブ
4の基端部10に形成された薄肉部および中間部11の
テーパ状の壁面から、スライド型16の突部29が離間
するため、このスライド型16から自動車用バンパーが
容易に取り外されることになる。
【0029】上記のように自動車用バンパーからなる射
出成形部品を構成するバンパー本体1の壁面に第2補強
リブ4を設けるとともに、バンパー本体1に対する接続
部となる第2補強リブ4の基端部10を薄肉に形成した
ため、この第2補強リブ4の基端部10に充填される溶
融樹脂量を少なくすることにより、上記溶融樹脂が硬化
する際に熱収縮することに起因したヒケがバンパー本体
1の表面に形成されるのを効果的に防止しつつ、上記第
2補強リブ4によって自動車用バンパーの剛性を効果的
に向上させることができる。
【0030】すなわち、図7に示す従来例のように、射
出成形部品を構成するバンパー本体1´から第2補強リ
ブ4´を離間させて両者の間に空間部を設けた場合に
は、この第2補強リブ4´によってバンパー本体1´を
直接的に補強することができないのでバンパー本体1´
の剛性を十分に増大させることができないのに対し、上
記のように第2補強リブ4の基端部10に設けられた薄
肉部をバンパー本体1の裏面に接続するように構成した
場合には、上記第2補強リブ4によってバンパー本体1
を直接的に補強することができるため、自動車用バンパ
ー剛性を効果的に増大させることができる。
【0031】しかも、上記従来例では、第2補強リブ4
´の成形部を構成するスライド型16´に、第2補強リ
ブ4´と等しい突出量T´を有する突部29´を設ける
ことにより、バンパー本体1´と第2補強リブ4´との
間に上記空間部を構成する必要があるため、この突部2
9´を上記第2補強リブ4´から離間させる際に、上記
スライド型16´を大きく側方に移動させなければなら
ない。このため、上記スライド型16´を駆動するエジ
ェクトピンおよびその駆動手段を有するスライド駆動機
構が大型して成形型の構造が複雑になることが避けられ
ない。
【0032】これに対して上記本発明の実施形態では、
第2補強リブ4の基端部10に設けられた薄肉部をバン
パー本体1の裏面に接続するように構成したため、上記
第2補強リブ4の成形部を構成するスライド型16の突
部29の突出量Tを上記従来例に比べて小さくすること
ができる。したがって、上記スライド型19の側方に移
動させて上記突部29を第2補強リブ4から離間させる
スライド駆動部の駆動量を上記従来例よりも小さく設定
し、スライド駆動機構を小型化して成形型の構造を簡略
化することができる。
【0033】また、上記実施形態では、バンパー本体1
の内壁面に、その長手方向に伸びる第1補強リブ2を設
けるとともに、この第1補強リブ2と交差する方向に上
記第2補強リブ4を配設したため、上記バンパー本体1
の長手方向に伸びる上記第1補強リブ2によって自動車
用バンパーの曲げ剛性を増大させることができるととも
に、上記第2補強リブ4によって第1補強リブ2を補強
することができる。したがって、上記第1,第2補強リ
ブ2,4によってバンパー本体1を効果的に補強し、上
記自動車用バンパーからなる射出成形部品の耐荷重を効
果的に増大させることができる。
【0034】しかも、上記成形型13内のキャビティ1
7内に溶融樹脂を充填した後、この溶融樹脂が硬化する
前に、上記第1補強リブ2の設置部にガスを注入するこ
とにより、バンパー本体1の表面にヒケが発生するのを
防止するための中空部8を上記第1補強リブ2の基端部
に形成したため、第1補強リブ2の板厚を大きく設定し
てバンパー本体1を効果的に補強するように構成した場
合においても、この第1補強リブ2の成形部に充填され
た溶融樹脂が硬化することに起因するヒケの発生を確実
に防止することができる。
【0035】また、上記実施形態では、バンパー本体の
内壁面に、第1補強リブ2に沿って伸びる薄肉の補助リ
ブ3を設けたため、上記バンパー本体1の長手方向に第
1補強リブ2および補助リブ3からなる所定数の補強リ
ブを設けて自動車用バンパーの曲げ剛性を効果的に増大
させることができるとともに、バンパー本体1の表面に
ヒケが形成されるのを防止することができる。すなわ
ち、上下に相対向して配設された上記厚肉の第1補強リ
ブ2の間に薄肉の補助リブ3を配設したため、上記両第
1補強リブ2の設置間隔Sを十分に確保しつつ、上記両
第1補強リブ2の設置部の間を上記補助リブ3により補
強して自動車用バンパーの曲げ剛性を十分に確保し、こ
の自動車用バンパーの耐荷重を効果的に増大させること
ができる。
【0036】例えば、図1および図2に示すように、バ
ンパー1の内壁面に上記一対の第1補強リブ2および補
助リブ3と、この第1補強リブ2および補助リブ3と交
差する方向に伸びる上記第2補強リブ4とが設けられて
なる本発明の実施例に係る自動車用バンパーと、上記補
助リブ3を省略した点を除いて本発明と同様に構成され
た比較例に係る自動車用バンパーとを使用して衝突試験
を行ったところ、上記実施例に係る自動車用バンパー
は、その耐荷重が比較例に比べて10%程度大きいこと
が確認された。
【0037】そして、上記薄肉の補助リブ3の成形部に
充填された溶融樹脂は早期に硬化するため、その硬化時
に生じる熱収縮量を小さく抑えることができるととも
に、上記厚肉の第1補強リブ2の設置部にガスを注入す
る際に、このガスが隣接する第1補強リブ2の設置部側
に移動するのを防止してバンパー本体1の長さ方向の略
全域に亘って上記ガスを注入し、上記第1補強リブ2の
基端部に適正状態で中空部8を形成することができる。
したがって、溶融樹脂の硬化時に熱収縮が生じることに
起因したヒケがバンパー本体1の表面に形成されるのを
上記中空部8によって効果的に防止し、優れた外観を有
する自動車用バンパーを成形することができる。
【0038】また、上記実施形態では、バンパー本体1
の内壁面に設けられた補助リブ3の突出量を第1補強リ
ブ2の突出量よりも小さく設定したため、上記補助リブ
3の成形部となるスリット19によって可動型14のコ
ア部20が大きく分断されることに起因する下記弊害を
生じることなく、バンパー本体1を補助的に補強する上
記補助リブ3を所定位置に成形することができる。
【0039】すなわち、バンパー本体の内壁面に突出量
の大きな多数の補強リブを設けることによって自動車用
バンパーの曲げ剛性を増大させるように構成した場合に
は、上記補強リブを成形するためのスリットによって可
動型のコア部が大きく分断されることになるので、上記
自動車用バンパーの成形時に、キャビティ内に充填され
た溶融樹脂の充填圧に応じてコア部が大きく変形して成
形型が損傷し易いとともに、上記コア部に冷却水の流通
管を配設するためのスペースを確保することがて困難で
あるという弊害がある。
【0040】これに対して上記実施形態に示すように、
第1補強リブ2の間に配設された上記補助リブ3の突出
量を小さく設定した場合には、この補助リブ3の成形部
となるスリットの深さを小さく設定することができるの
で、自動車用バンパーの成形時に、キャビティ内に充填
された溶融樹脂の充填圧に応じてコア部が大きく変形し
て成形型が損傷するのを効果的に防止するとができる。
しかも、上記スリット19の先端部に対向する位置に冷
却水の流通管を配設することができるので、この流通管
に設置スペースを容易に確保することができる。
【0041】なお、上記実施形態では、補助リブ3の接
続部に対応するバンパー本体1の表面にヒケが形成され
るのを効果的に防止するため、上記基端部10の板厚を
バンパー本体1の1/3程度に設定した例について説明
したが、上記基端部の板厚をバンパー本体1の1/2以
下に設定すれば、上記ヒケの発生をある程度抑制するこ
とができるため、この1/2以下の範囲内で上記基端部
10の板厚を任意に設定することができる。
【0042】また、上記実施形態では、自動車用バンパ
ーからなる射出成形部品に本発明を適用した例について
説明したが、本発明は、上記自動車用バンパーに限られ
ず、自動車のインストールメントパネル等の複数の補強
リブを有する種々の射出成形部品に適用可能である。さ
らに、上記第1補強リブ2および第2補強リブ4の設置
位置および設置個数等は、上記実施形態に限定されるこ
となく種々の変形が可能であり、例えば下方の第1補強
リブ2とバンパー本体1の底壁部7との間に補助リブ3
を設けた構造としてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、自動車
用バンパー等からなる射出成形部品を構成する部品本体
の壁面に、補強リブを設けるとともに、上記部品本体に
対する接続部となる補強リブの基端部を薄肉に形成した
ため、この補強リブの基端部に充填される溶融樹脂量を
少なくすることにより、上記溶融樹脂が硬化する際に熱
収縮することに起因するヒケが部品本体の表面に形成さ
れるのを効果的に防止しつつ、上記補強リブによって射
出成形部品の剛性を効果的に向上させることができると
ともに、成形型の構造を簡略化することができるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形部品の実施形態を示す平
面断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】成形型の構成を示す正面断面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】成形型を開放した状態を示す正面断面図であ
る。
【図6】射出成形部品の要部を示す平面断面図である。
【図7】射出成形部品の従来例を示す図6相当図であ
る。
【符号の説明】
1 バンパー本体(部品本体) 2 第1補強リブ 3 補助リブ 4 第2補強リブ 8 中空部 10 基端部 13 成形型 17 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 高廣 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部品本体の壁面に補強リブを設けるとと
    もに、上記部品本体に対する接続部となる補強リブの基
    端部を薄肉に形成したことを特徴とする射出成形部品。
  2. 【請求項2】 部品本体の壁面に、互いに交差する方向
    に伸びる複数の補強リブを設け、上記部品本体の一方向
    に伸びる補強リブの基端部に部品本体の表面にヒケが発
    生するのを防止するための中空部を形成するとともに、
    上記部品本体の他方向に伸びる補強リブの基端部を薄肉
    に形成したことを特徴とする射出成形部品。
  3. 【請求項3】 射出成形部品が自動車用バンパーである
    ことを特徴とする請求項1または2記載の射出成形部
    品。
  4. 【請求項4】 バンパー本体からなる部品本体の壁面
    に、その長手方向に伸びる第1補強リブと、この第1補
    強リブと交差する方向に伸びる第2補強リブとを設け、
    上記第1補強リブの基端部にバンパー本体の表面にヒケ
    が発生するのを防止するための中空部を形成するととも
    に、上記第2補強リブの基端部を薄肉に形成したことを
    特徴とする請求項3記載の射出成形部品。
  5. 【請求項5】 部品本体の壁面に複数の補強リブが互い
    に交差した状態で配設され、上記部品本体の一方向に伸
    びる第1補強リブの基端部に、部品本体の表面にヒケが
    発生するのを防止するための中空部が形成されるととも
    に、上記部品本体の他方向に伸びる第2補強リブの基端
    部が薄肉に形成された射出成形部品の製造方法であっ
    て、この射出成形部品に対応したキャビティを構成する
    成形型を型閉じした状態で、上記キャビティ内に溶融樹
    脂を充填した後、上記第1補強リブの設置部にガスを注
    入してこの第1補強リブの基端部に上記中空部を形成す
    るように構成したことを特徴とする射出成形部品の製造
    方法。
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