JPH09201840A - 射出成形部品およびその製造方法 - Google Patents

射出成形部品およびその製造方法

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JPH09201840A
JPH09201840A JP1458596A JP1458596A JPH09201840A JP H09201840 A JPH09201840 A JP H09201840A JP 1458596 A JP1458596 A JP 1458596A JP 1458596 A JP1458596 A JP 1458596A JP H09201840 A JPH09201840 A JP H09201840A
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JP
Japan
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reinforcing rib
injection
bumper
reinforcing
molded
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JP1458596A
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Inventor
Kenichiro Sugimoto
健一郎 杉本
Hiroshi Hayashi
啓 林
Yasuyuki Suga
康之 菅
Takahiro Tanaka
高廣 田中
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒケを発生させることなく、曲げ剛性を増大
させ、かつ成形型の損傷を効果的に防止する。 【解決手段】 バンパー本体1等からなる部品本体の壁
面に、厚肉の第1補強リブ2を設けるとともに、この第
1補強リブ2に沿って薄肉の第2補強リブ3を設け、か
つ部品本体の表面にヒケが発生するのを防止するための
中空部8を上記第1補強リブ2の基端部に形成したこと
を特徴とする射出成形部品およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形型のキャビテ
ィ内に溶融樹脂を射出することによって成形される合成
樹脂製の自動車用バンパー等からなる射出成形部品およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平5−24491号公
報に示されるように、自動車用バンパーからなる射出成
形部品の裏面に水平方向に伸びる補強リブを上下対向状
態で設けるとともに、射出成形部品のコーナ部分に水平
方向に伸びる上記両補強リブを連結する垂直方向の補強
リブを設け、この垂直方向の補強リブを上記コーナ部分
の接線方向に対して直交する方向に設置することが行わ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記射出成形部品は、
その長手方向に伸びる複数の補強リブを設けることによ
り、その曲げ剛性を増大させるように構成され、曲げ剛
性を十分の確保するためには、上記補強リブの個数を増
やす必要がある。しかし、上記補強リブの個数を増やす
と、図6に示すように、バンパー本体等からなる部品本
体31の内壁面に相対向して突設された補強リブ32の
設置間隙Sが狭くなり、これに応じて射出成形部品の表
面にヒケ(シンクマーク)が発生し易くなるという問題
がある。
【0004】すなわち、成形型のキャビティ内に充填さ
れた溶融樹脂が硬化する際に熱収縮が生じることによる
ヒケの発生を防止するために、溶融樹脂が硬化する前に
上記補強リブ32の設置部にガスを注入してその基端部
に中空部33を形成することが行われている。そして、
上記射出成形部品の部品本体31と補強リブ32との接
続部には、充填された樹脂材が溶融状態で滞留する傾向
があるため、相対向する補強リブの間隔Sが狭いと、そ
の一方の成形部に注入されたガスが矢印に示すように、
隣接する補強リブ32の成形部側に移動し易く、射出成
形部品の長さ方向全長に亘って上記中空部33を形成す
ることができず、ガスの未注入部が生じてこの未注入部
に対応する部品本体31の表面にヒケが発生するという
問題がある。
【0005】また、上記のように相対向する補強リブ3
2の設置間隔Sを狭くした場合には、キャビティを構成
する成形型34のコア部35に、上記補強リブ32の成
形部となる切込み量の大きなスリットが隣接して形成さ
れ、上記コア部35が大きく分断されることになるた
め、上記キャビティ内に溶融樹脂を充填する際に、その
充填圧に応じて上記コア部35が大きく変形して成形型
34が損傷し易い8ととともに、上記コア部35に冷却
水の流通管を配設することが困難であるという問題があ
る。
【0006】本発明は、このような事情に鑑み、ヒケを
発生させることなく、曲げ剛性を増大させることがで
き、かつ成形型の損傷を効果的に防止することができる
射出成形部品およびその製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
部品本体の壁面に、厚肉の第1補強リブを設けるととも
に、この第1補強リブに沿って薄肉の第2補強リブを設
け、かつ部品本体の表面にヒケが発生するのを防止する
ための中空部を上記第1補強リブの基端部に形成したも
のである。
【0008】上記構成によれば、例えば部品本体の壁面
に設けられた複数の第1補強リブの間に、薄肉の第2補
強リブが設けられて相対向する上記第1補強リブの間が
補助的に補強されることにより、成形部品の曲げ剛性が
十分に確保されるとともに、上記相対向する第1補強リ
ブの設置間隔が十分に確保されることにより、厚肉に形
成された上記第1補強リブの設置部にガスを注入してそ
の基端部に中空部を形成する際に、このガスが隣接する
第1補強リブの成形部側に移動することが確実に防止さ
れることになる。
【0009】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
の射出成形部品において、部品本体の壁面に設けられた
第2補強リブの突出量を第1補強リブの突出量よりも小
さく設定したものである。
【0010】上記構成によれば、成形型のコア部に、第
1補強リブの成形部となる切込み量の大きいスリット
と、第2補強リブの成形部となる切込み量の小さなスリ
ットとが交互に形成されることになる。
【0011】請求項3に係る発明は、上記請求項1また
は2記載の射出成形部品において、部品本体の壁面に設
けられた第1補強リブおよび第2補強リブと交差する方
向に伸びる第3補強リブを設けたものである。
【0012】上記構成によれば、第3補強リブによって
第1補強リブと第2補強リブとが連結されることによ
り、この第1,第2補強リブによる部品本体の補強作用
が効果的に増大されることになる。
【0013】請求項4に係る発明は、上記請求項3記載
の射出成形部品において、第3補強リブの部品本体に対
する接続部を薄肉に形成したものである。
【0014】上記構成によれば、第3補強リブの基端部
に充填される溶融樹脂が少ないので、上記第3補強リブ
の成形部に充填された溶融樹脂が硬化する際に、この溶
融樹脂が熱収縮することに起因するヒケの発生が抑制さ
れることになる。
【0015】請求項5に係る発明は、上記請求項3記載
の射出成形部品において、部品本体の壁面と、第3補強
リブとの間に隙間を設けたものである。
【0016】上記構成によれば、第3補強リブと部品本
体の壁面とが離間しているために、上記第3補強リブの
成形部に充填された溶融樹脂が硬化する際に、この溶融
樹脂が熱収縮したとしても、その影響が上記部品本体に
及ぶことが防止されることになる。
【0017】請求項6に係る発明は、自動車用バンパー
からなる射出成形部品に上記請求項1〜5のいずれかに
記載の構成を適用したものである。
【0018】上記構成によれば、自動車用バンパーを構
成するバンパー本体の壁面に厚肉の第1補強リブと、薄
肉の第2補強リブとからなる複数の補強リブが設けられ
ることにより、上記バンパー本体の曲げ剛性が十分に確
保され、衝突時に優れた衝撃吸収機能が得られることに
なる。また、複数の第1補強リブがバンパー本体の内壁
面に設けられてなる自動車用バンパーにおいて、相対向
する第1補強リブの間に第2補強リブが配設されること
により、上記相対向する第1補強リブの設置間隔が十分
に確保されて第1補強リブの設置部にガスを注入する際
に、このガスが隣接する第1補強リブの設置部側に移動
することが確実に阻止され、自動車用バンパーの表面に
ヒケが発生することが防止されることになる。
【0019】請求項7に係る発明は、部品本体の壁面
に、厚肉の第1補強リブが設けられるとともに、この第
1補強リブに沿って薄肉の第2補強リブが設けられた射
出成形部品に対応したキャビティを構成する成形型を型
閉じした状態で、上記キャビティ内に溶融樹脂を充填し
た後、上記第1補強リブの設置部にガスを供給して部品
本体の表面にヒケが発生するのを防止するための中空部
を第1補強リブの基端部に形成するように構成したもの
である。
【0020】上記構成によれば、成形型のキャビティ内
に溶融樹脂が充填されることにより、部品本体の壁面
に、厚肉の第1補強リブと第2補強リブとが設けられた
射出成形部品が成形される。また、上記溶融樹脂の注入
後に第1補強リブの設置部にガスが注入されて中空部が
形成されることにより、上記溶融樹脂が熱収縮すること
に起因するヒケが成形部品の表面に形成されることが防
止されることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に係る
射出成形部品の実施形態としての自動車用バンパーを示
している。この自動車用バンパーは、断面コ字状のバン
パー本体1と、このバンパー本体1の内壁面に突設され
てその長手方向、つまり水平方向に伸びる上下一対の第
1補強リブ2と、この第1補強リブ2に沿ってバンパー
本体1の長手方向に伸びる上下一対の第2補強リブ3
と、上記第1補強リブ2および第2補強リブ3と交差す
る方向、つまり鉛直方向に伸びる複数の第3補強リブ4
とによって構成されている。
【0022】上記バンパー本体2は、板厚が5mm程度
に設定された合成樹脂材からなる前壁部5と、その上端
部から後方に突設された上壁部6と、この上壁部6と略
平行に設置された底壁部7とを有し、上記前壁部5の内
壁面に上記第1補強リブ2、第2補強リブ3および第3
補強リブ4が突設されている。
【0023】上記第1補強リブ2は、その板厚の平均値
が7mm程度に設定されてバンパー本体1よりも厚肉に
形成されるとともに、型抜きを容易に行ない得るように
先窄まりのテーパ状に形成されている。また、上記第1
補強リブ2の突出量は、バンパー本体1の上壁部6およ
び底壁部7の幅寸法と略等しい長さに設定されている。
さらに、上記第1補強リブ2の基端部、つまりバンパー
本体1の前壁部5に対する第1補強リブ2の接続部に
は、中空部8と膨出部9とが形成されている。
【0024】上記第2補強リブ3は、相対向する第1補
強リブ2の間および下方の第1補強リブ2とバンパー本
体1の底壁部7との間にそれぞれ配設されている。そし
て、上記第2補強リブ3は、その板厚がバンパー本体1
の板厚の1/3程度、例えば1.5mm程度の薄肉に形
成されるとともに、その突出量が第1補強リブ2よりも
短い値に設定され、例えば第2補強リブ3の突出量が第
1補強リブ2の突出量の1/3程度に設定されている。
【0025】上記第3補強リブ4は、板厚が1.5mm
程度に設定された基端部10と、バンパー本体1の中央
部側(左右方向の内方部側)にテーパ状の壁面が形成さ
れることにより、板厚が1.5mmから6mmに変化す
るように設定された中間部11と、板厚が6mm程度の
厚肉に形成された先端部12とからなっている。そし
て、上記第3補強リブ4がバンパー本体1の上壁部6と
底壁部7との間において鉛直方向に設置されることによ
り、上記第1補強リブ2と第2補強リブ3とが上記第3
補強リブ4によって連結されている。
【0026】上記バンパー本体1からなる射出成形部品
を形成するための成形型の構成を図3および図4に基づ
いて説明する。上記成形型13は、バンパー本体1の裏
面に対応した成形面が形成されたコア部20を有する可
動型14と、バンパー本体1の表面に対応した成形面が
形成された固定型15と、上記可動型14に支持された
スライド型16とを有し、上記可動型14と、固定型1
5と、スライド型16とによってバンパー成形用のキャ
ビティ17が構成されている。
【0027】すなわち、上記可動型14の上面と、固定
型15の下面との間に、上記バンパー本体1を成形する
ための成形部が形成されるとともに、上記可動型14の
コア部20に設けられた第1スリット18と、第2スリ
ット19とによって上記第1補強リブ2および第2補強
リブ3を成形するための成形部が形成されている。さら
に、可動型14のコア部には、上端部がバンパー本体1
の中央部側に傾斜するテーパ状の傾斜面21と、鉛直方
向に伸びる側壁面22とを有する凹部が形成されるとと
もに、この凹部内に上記スライド型16が出没自在に収
容され、かつ上記凹部の側壁面22と、スライド型16
の側壁面との間に第3補強リブ4を成形するための成形
部が形成されている。
【0028】また、可動型14には、上記傾斜壁21と
同方向に傾斜したエジェクトピン23の支持孔が形成さ
れ、この支持孔に沿って上記エジェクトピン23がスラ
イド自在に支持されるとともに、このエジェクトピン2
3を昇降駆動するエジェクトプレート24が設けられて
いる。そして、図外の駆動手段によって上記エジェクト
プレート24を上下動させることにより、上記エジェク
トピン23を介してスライド型16が押動され、上記凹
部の傾斜壁21に沿ってスライド型16が昇降駆動され
るようになっている。
【0029】さらに、可動型14には、上記第1スリッ
ト18からなる第1補強リブ2の設置部に所定のタイミ
ングでガスを注入して上記中空部8を形成するためのガ
ス供給路25が形成されている。また、上記固定型15
には、図外の射出成形機から吐出された溶融樹脂を上記
キャビティゲート17内に充填するスプル26、ランナ
27およびゲート28が形成されている。
【0030】上記成形型13を使用した自動車用バンパ
ーからなる射出成形部品の製造方法について以下に説明
する。上記射出成形部品を製造するには、図3および図
4に示すように、成形型13を型閉じした状態で、射出
成形機から吐出された溶融樹脂を上記キャビティゲート
17内に充填する。次いで、上記溶融樹脂が硬化する前
に、図外のガス供給源から上記ガス供給路25を介して
第1補強リブ2の設置部にガスを供給することにより、
図2に示すように、第1補強リブ2の基端部に沿ってバ
ンパー本体1の長手方向に伸びる中空部8を形成する。
すなわち、第1補強リブ2の基端部、つまりバンパー本
体1との接続部には、充填された樹脂材が溶融状態で滞
留する傾向があるため、この溶融樹脂の滞留部を通って
上記ガスがバンパー本体1の長手方向に流れることによ
り、バンパー本体1の長手方向に伸びる中空部8が形成
されることになる。
【0031】そして、上記キャビティ17内に充填され
た溶融樹脂が硬化することによって自動車用バンパーが
形成された時点で、図5に示すように、可動型14を下
降させて成形型13を開放状態とするとともに、図外の
駆動手段によってエジェクタープレート24を駆動して
上記エジェクターピン23を上方にスライド変位させる
ことにより、スライド型16を可動型14の上記傾斜壁
21に沿って斜め方向に押し上げる。
【0032】上記スライド型16の上昇に応じて自動車
用パンパーが上記可動型14から離型されるとともに、
上記スライド型16がバンパー本体1の中央部側に移動
することにより、上記第3補強リブ4からスライド型1
6が離間するため、このスライド型16から自動車用バ
ンパーが容易に取り外されることになる。
【0033】上記のように自動車用バンパーからなる射
出成形部品を構成するバンパー本体1の内壁面に、厚肉
の第1補強リブ2を設けるとともに、この第1補強リブ
2に沿って薄肉の第2補強リブ3を設け、かつバンパー
本体1の表面にヒケが発生するのを防止するための中空
部8を上記第1補強リブ2の基端部に形成したため、上
記バンパー本体1の長手方向に伸びる第1補強リブ2お
よび第2補強リブ3からなる所定数の補強リブを設けて
自動車用バンパーの曲げ剛性を増大させることができる
とともに、その表面にヒケが形成されるのを防止するこ
とができる。
【0034】すなわち、上下に相対向して配設された上
記厚肉の第1補強リブ2の間に薄肉の第2補強リブ3を
配設したため、上記両第1補強リブ2の設置間隔Sを十
分に確保しつつ、上記両第1補強リブ2の設置部の間を
上記第2補強リブ3により補強して自動車用バンパーの
曲げ剛性を十分に確保し、この自動車用バンパーの耐荷
重を効果的に増大させることができる。
【0035】例えば、図1および図2に示すように、バ
ンパー1の内壁面に上記一対の第1補強リブ2および第
2補強リブ3と、この第1,第2補強リブ2,3と交差
する方向に伸びる上記第3補強リブ4とが設けられてな
る本発明の実施例に係る自動車用バンパーと、上記第2
補強リブ3を省略した点を除いて本発明と同様に構成さ
れた比較例に係る自動車用バンパーとを使用して衝突試
験を行ったところ、上記実施例に係る自動車用バンパー
は、その耐荷重が比較例に比べて10%程度大きいこと
が確認された。
【0036】そして、上記薄肉の第2補強リブ3の成形
部に充填された溶融樹脂は早期に硬化するため、上記厚
肉の第1補強リブ2の設置部にガスを注入する際に、こ
のガスが隣接する第1補強リブ2の設置部側に移動する
のを防止してバンパー本体1の長さ方向の略全域に亘っ
て上記ガスを注入し、上記第1補強リブ2の基端部に適
正状態で中空部8を形成することができる。したがっ
て、溶融樹脂の硬化時に熱収縮が生じることに起因した
ヒケがバンパー本体1の表面に形成されるのを上記中空
部8によって効果的に防止し、優れた外観を有する自動
車用バンパーを成形することができる。
【0037】また、上記実施形態では、バンパー本体1
の内壁面に設けられた第2補強リブ3の突出量を第1補
強リブ2の突出量よりも小さく設定したため、上記第2
補強リブ3の成形部となるスリット19によって可動型
14のコア部20が大きく分断されるという事態を生じ
ることなく、上記第2補強リブ3を成形することができ
る。したがって、キャビティ17内に充填された溶融樹
脂の充填圧に応じてコア部20に大きな変形が生じるこ
とに起因した成形型13の損傷を効果的に防止するとが
できるとともに、上記スリット19の先端部に対向する
位置に冷却水の流通管を配設することができるという利
点がある。
【0038】また、上記実施形態では、バンパー本体1
からなる部品本体の内壁面に設けられた第1補強リブ2
および第2補強リブ3と交差する方向に伸びる第3補強
リブ4を設けたため、この第3補強リブ4によって上記
第1補強リブ2と第2補強リブ3とを連結することによ
って自動車用バンパーの剛性を、さらに効果的に向上さ
せ、この第1補強リブ2および第2補強リブ3が第3補
強リブ4の設置方向、つまり鉛直方向に変形するのを効
果的に抑制することができる。
【0039】しかも、上記実施形態では、バンパー本体
4に対する接続部となる第3補強リブ4の基端部10を
薄肉に形成したため、この第3補強リブ4の基端部10
に充填される樹脂材の量を少なくすることができる。し
たがって、上記第3補強リブ4の基端部10に充填され
た溶融樹脂が硬化する際に熱収縮することに起因するヒ
ケがバンパー本体1の表面に形成されるのを効果的に防
止しつつ、上記第3補強リブ4によって第1補強リブ2
および第2補強リブ3を効果的に補強することができ
る。
【0040】なお、上記実施形態では、第3補強リブ4
の接続部に対応するバンパー本体1の表面にヒケが形成
されるのを効果的に防止するため、上記基端部10の板
厚をバンパー本体1の1/3程度に設定した例について
説明したが、上記基端部の板厚をバンパー本体1の1/
2以下に設定すれば、上記ヒケの発生をある程度抑制す
ることができるため、この1/2以下の範囲内で上記基
端部10の板厚を任意に設定することができる。
【0041】また、上記バンパー本体1に対する接続部
となる第3補強リブ4の基端部10を薄肉に形成する構
成に代え、バンパー本体4の内壁面と、第3補強リブ4
とを離間させて両者の間に隙間を設けた構造としてもよ
い。このように構成した場合には、溶融樹脂が硬化する
際に熱収縮することによるヒケの発生をより、確実に防
止することができる。
【0042】また、上記実施形態では、自動車用バンパ
ーからなる射出成形部品に本発明を適用した例について
説明したが、本発明は、上記自動車用バンパーに限られ
ず、自動車のインストールメントパネル等の複数の補強
リブを有する種々の射出成形部品に適用可能である。さ
らに、上記第1補強リブ2および第2補強リブ3の設置
位置および設置個数等は、上記実施形態に限定されるこ
となく種々の変形が可能であり、例えば下方の第1補強
リブ2とバンパー本体1の底壁部7との間に第2補強リ
ブ3を設けた構造としてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、部品本
体の壁面に、厚肉の第1補強リブを設けるとともに、こ
の第1補強リブに沿って薄肉の第2補強リブを設け、か
つ部品本体の表面にヒケが発生するのを防止するための
中空部を上記第1補強リブの基端部に形成したため、上
記部品本体に複数の補強リブを配設して射出成形部品に
複数の補強リブを配設してその曲げ剛性を十分に確保
し、上記射出成形部品の耐荷重を効果的に増大させるこ
とができとともに、厚肉の補強リブが近接して配設され
ることによるヒケの発生を効果的に防止し、優れた外観
を有する自動車用バンパーを成形することができる。
【0044】また、部品本体の壁面に設けられた第2補
強リブの突出量を第1補強リブの突出量よりも小さく設
定することにより、上記第2補強リブの成形部となるス
リットによって成形型のコア部に大きな分割が形成され
るのを防止することができる。したがって、上記成形型
のキャビティ内に充填された溶融樹脂の充填圧によって
上記コア部が大きく変形することに起因して成形型が損
傷するという事態の発生を効果的に防止するとができる
とともに、上記コア部に冷却水の流通管を配設するため
のスペースを容易に確保することができるという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形部品の実施形態を示す平
面断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】成形型の構成を示す正面断面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】成形型を開放した状態を示す正面断面図であ
る。
【図6】射出成形部品の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 バンパー本体(部品本体) 2 第1補強リブ 3 第2補強リブ 4 第3補強リブ 8 中空部 10 接続部(第3補強リブの基端部) 13 成形型 17 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 高廣 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部品本体の壁面に、厚肉の第1補強リブ
    を設けるとともに、この第1補強リブに沿って薄肉の第
    2補強リブを設け、かつ部品本体の表面にヒケが発生す
    るのを防止するための中空部を上記第1補強リブの基端
    部に形成したことを特徴とする射出成形部品。
  2. 【請求項2】 部品本体の壁面に設けられた第2補強リ
    ブの突出量を第1補強リブの突出量よりも小さく設定し
    たことを特徴とする請求項1記載の射出成形部品。
  3. 【請求項3】 部品本体の壁面に設けられた第1補強リ
    ブおよび第2補強リブと交差する方向に伸びる第3補強
    リブを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の
    射出成形部品。
  4. 【請求項4】 第3補強リブの部品本体に対する接続部
    を薄肉に形成したことを特徴とする請求項3記載の射出
    成形部品。
  5. 【請求項5】 部品本体の壁面と、第3補強リブとの間
    に隙間を設けたことを特徴とする請求項3記載の射出成
    形部品。
  6. 【請求項6】 射出成形部品が自動車用バンパーである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の射出
    成形部品。
  7. 【請求項7】 部品本体の壁面に、厚肉の第1補強リブ
    が設けられるとともに、この第1補強リブに沿って薄肉
    の第2補強リブが設けられた射出成形部品に対応したキ
    ャビティを構成する成形型を型閉じした状態で、上記キ
    ャビティ内に溶融樹脂を充填した後、上記第1補強リブ
    の設置部にガスを注入して部品本体の表面にヒケが発生
    するのを防止するための中空部を第1補強リブの基端部
    に形成するように構成したことを特徴とする射出成形部
    品の製造方法。
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