JPH0920018A - インクカートリッジ及びインクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクカートリッジのインク色識別を容易に
でき、しかもインク色識別機能を長期に亙って維持で
き、更に装着後におけるインクカートリッジのインク色
を確認し得るようなインクカートリッジ及びインクジェ
ット記録装置を提供する。 【構成】 複数色のインク噴射機構３３，３７，４１，
４５を備えたヘッドホルダー３１に、複数色のインクカ
ートリッジ５０，６０，７０，８０を着脱可能に装着す
るものにおいて、各インクカートリッジの蓋部材５３，
６３，７３，８３を、収容したインクの色と同系色に着
色した材料で構成する。これによりインクカートリッジ
の識別を容易にし、またヘッドホルダーにインクカート
リッジを装着したとき、インク色や配列順序の確認を容
易にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術】本発明は、記録用のインクを収容
したインクカートリッジ及びそのインクカートリッジを
取付けたインクジェット記録装置に関し、特にインクカ
ートリッジの容器体の一部に設けた着色部材で、インク
カートリッジのインク色を容易に識別できるようにした
ものに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、記録ヘッドに設けた複数の噴射ノ
ズルからインクを噴射させて、文字や画像を用紙に記録
するインクジェット記録装置においては、記録方向に移
動可能なキャリッジ上にヘッドホルダーが設けられ、そ
のヘッドホルダーには、用紙に対向状の記録ヘッドと、
記録ヘッドに連通するインク供給路を形成した筒状の連
結筒部（所謂マニホールド）とからなるインク噴射機構
が設けられ、また記録ヘッドに供給する記録用のインク
を収容するとともに、インク供給口を設けたインクカー
トリッジを着脱可能に装着するようになっている。

【０００３】ところで、この種のインクジェット記録装
置では、一般に、カラー記録が可能なものが実用化され
ている。即ち、ヘッドホルダーには、インク色の異なる
複数のインクカートリッジを装着する為の複数のカート
リッジ収容部が設けられるとともに、これら複数のカー
トリッジ収容部の各々に対応させて、複数のインク噴射
機構が設けられ、更に、操作者から見えるヘッドホルダ
ーの部分には、各カートリッジ収容部に対応させて、
「シアン」、「マゼンタ」、「イエロー」などの装着す
るインクカートリッジのインク色を印刷したシールが貼
付されている。一方、インク色の異なる複数のインクカ
ートリッジの各々について、例えば、インクカートリッ
ジの容器体の上面には、「シアン」、「マゼンタ」、
「イエロー」などのインク色を印刷したインク色シール
が貼付されているので、各インクカートリッジを、同一
のインク色のカートリッジ収容部に装着し得るようにな
っている。

【０００４】一方、特開昭６０─１９２６３７号公報に
は、インク色の異なるインクを収容したインクタンクを
有する２つの記録ヘッドを、キャリッジ上の所定の記録
ヘッド取付け位置に間違うことなく夫々取付ける為に、
各記録ヘッドの下端面には、４つの色分け突部の幾つか
をインク色に応じて組み合わせて夫々形成される一方、
キャリッジの上面には、色指示マークを設けるととも
に、取付ける記録ヘッドの色分け突部の組み合わせに対
応する色分け凹部が形成され、キャリッジ上の所定の記
録ヘッド取付け位置に、指定されたインク色の記録ヘッ
ドを容易に取付けできるようにしたインクジェット記録
装置が記載されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述したように、ヘッ
ドホルダーに設けられた複数のカートリッジ収容部の各
々に、指示されたインク色のインクカートリッジを間違
いなく装着する為に、インク色の異なる複数のインクカ
ートリッジの各々について、インクカートリッジの容器
体の上面に、「シアン」、「マゼンタ」、「イエロー」
などのインク色を印刷したインク色シールを貼付する場
合には、これら複数色分のインク色シールの製作コスト
を必要とするだけでなく、そのインク色シールを自動化
して貼付するシール貼付装置を製造する場合には、その
製造コストが加算され、インク色シールのコストがコス
ト高になるという問題がある。更に、そのインク色シー
ルの貼付位置によっては、インクカートリッジから漏れ
たインクで汚れてインク色の識別ができなくなる一方、
インクカートリッジをヘッドホルダーに装着したとき
に、インク色シールがヘッドホルダー内に隠れてしまう
場合には、装着したインクカートリッジのインク色やそ
の順序を確認できないという問題がある。

【０００６】また、前記特開昭６０─１９２６３７号公
報に記載のインクジェット記録装置においては、インク
色の異なるインクを収容した記録ヘッドには、その下端
面に、インク色に応じた色分け突部が形成されているだ
けで、インク色の記載がないことから、インク色を簡単
に識別できないこと、更にこれらインク色に応じた色分
け突部を設けるので、成形型が複雑化し、しかも記録ヘ
ッドを複数種類分製作することになり、部品管理が複雑
化する上、製造コストがコスト高になること、などの問
題がある。更に、同様に、装着した記録ヘッドのインク
色やその順序を確認できないという問題がある。

【０００７】本発明の目的は、インクカートリッジのイ
ンク色識別を容易にでき、しかもインク色識別機能を長
期に亙って維持でき、更に装着後におけるインクカート
リッジのインク色を確認し得るようなインクカートリッ
ジ及びインクジェット記録装置を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１に係るインクカ
ートリッジは、箱状の容器体にインクが収容され、イン
クジェット記録装置の記録ヘッドを設けたヘッドホルダ
ーに着脱可能に装着されるインクカートリッジにおい
て、インクカートリッジの容器体の少なくとも一部を、
収容したインクのインク色と同系色に着色した材料から
なる着色部材で構成したものである。

【０００９】作用について説明すると、インクカートリ
ッジのインクが収容された箱状の容器体の少なくとも一
部を、収容したインクのインク色と同系色に着色した材
料からなる着色部材で構成したので、インクジェット記
録装置の記録ヘッドを設けたヘッドホルダーに装着する
際に、その着色された着色部材を介して、インクカート
リッジのインク色を容易に識別できるとともに、その着
色部材をインク漏れの影響を受けない容器体の一部に適
用して構成する場合には、記録作動中に、収容したイン
クが漏れて容器体に付着した場合でも、その着色部材が
その漏れたインクで汚れることがなく、インク色識別機
能を維持することができる。

【００１０】請求項２に係るインクカートリッジは、箱
状の容器体にインクが収容され、インクジェット記録装
置の記録ヘッドを設けたヘッドホルダーに着脱可能に同
時に装着されるインク色の異なる複数のインクカートリ
ッジにおいて、複数のインクカートリッジの各々の容器
体の少なくとも一部を、収容したインクのインク色と同
系色に着色した材料からなる着色部材で構成したもので
ある。

【００１１】作用について説明すると、複数のインクカ
ートリッジの各々の容器体の少なくとも一部を、収容し
たインクのインク色と同系色に着色した材料からなる着
色部材で構成したので、インクジェット記録装置の記録
ヘッドを設けたヘッドホルダーに、複数のインクカート
リッジを同時に装着する際に、その着色された着色部材
を介して、複数のインクカートリッジのインク色を容易
に識別できるとともに、その着色部材をインク漏れの影
響を受けない容器体の一部に適用して構成する場合に
は、記録作動中に、収容したインクが漏れて容器体に付
着した場合でも、その着色部材がその漏れたインクで汚
れることがなく、インク色識別機能を維持することがで
きる。

【００１２】請求項３に係るインクカートリッジは、請
求項１又は請求項２の発明において、前記容器体に設け
た着色部材は、容器体の蓋部材である。作用について説
明すると、請求項１又は請求項２と同様の作用を奏する
が、前記容器体に設けた着色部材は、容器体の蓋部材で
あるので、その着色された蓋部材のインク色を容易に識
別できるとともに、収容したインクが漏れて容器体に付
着した場合でも、蓋部材がその漏れたインクで汚れるこ
とがなく、インク色識別機能を維持することができる。

【００１３】請求項４に係るインクジェット記録装置
は、インク色の異なるインクが収容された複数のインク
カートリッジを、記録ヘッドを設けたヘッドホルダーに
着脱可能に装着するインクジェット記録装置において、
各インクカートリッジの容器体は、一面開放状の容器本
体と、その容器本体の開放面を塞ぎ且つ収容したインク
のインク色と同系色に着色した材料で構成された蓋部材
とからなり、ヘッドホルダーは、少なくとも一部を開放
状に形成され、複数のインクカートリッジは、ヘッドホ
ルダーの開放部から蓋部材が露出する向きに、ヘッドホ
ルダーに装着されるものである。

【００１４】作用について説明すると、各インクカート
リッジの容器体は、一面開放状の容器本体と、その容器
本体の開放面を塞ぎ且つ収容したインクのインク色と同
系色に着色した材料で構成された蓋部材とからなり、ヘ
ッドホルダーは、少なくとも一部を開放状に形成され、
複数のインクカートリッジは、ヘッドホルダーの開放部
から蓋部材が露出する向きに、ヘッドホルダーに装着さ
れるので、インクジェット記録装置において、インク色
の異なるインクが収容された複数のインクカートリッジ
を、記録ヘッドを設けたヘッドホルダーに装着したとき
に、複数のインクカートリッジのインク色の種類や配列
順序を容易に確認することができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面に基づいて説明する。本実施形態は、４色のイ
ンクを用いたカラー記録が可能なインクジェット記録装
置に装着するインクカートリッジに本発明を適用した場
合のものである。図１に示すように、インクジェット記
録装置１は、基本的に、本体ケース２内に、プラテン１
０と、キャリッジ２１を駆動するキャリッジ駆動機構２
０と、インクカートリッジ５０，６０，７０，８０に収
容したインクを記録ヘッド３４，３８，４２，４６に設
けた複数の噴射ノズルから噴射させて用紙Ｐに記録する
４つのインク噴射機構３３，３７，４１，４５を有する
記録機構３０とを設けたものである。

【００１６】前記プラテン１０は、図１・図２に示すよ
うに、左右方向向きに配設され、そのプラテン軸１１の
左右両端部において、各側壁板３，４に回転可能に枢支
され、プラテン軸１１の左端部には、プラテンギヤ１２
が取り付けられている。そして、側壁板３には、プラテ
ンギヤ１２に噛合する第１従動ギヤ１４と、第２従動ギ
ヤ１５とを有する複合ギヤ１３が回転可能に枢支され、
その第２従動ギヤ１５に噛合する駆動ギヤ１６はフィー
ドモータ１７に取り付けられている。即ち、フィードモ
ータ１７が所定回転方向に駆動されて駆動ギヤ１６が回
転することにより、複合ギヤ１３とプラテンギヤ１２と
を介してプラテン１０が所定の用紙送り方向に駆動され
る。

【００１７】次に、キャリッジ駆動機構２０について、
図１〜図３に基づいて説明する。前記プラテン１０の前
側には、略板状のキャリッジ２１が水平に配設され、そ
のキャリッジ２１は、プラテン１０と並行に配設された
ガイドロッド２２によりその後端部において左右方向移
動自在に支持されるとともに、そのガイドロッド２２と
並行に配設されたガイドレール２３によりその前端部に
おいて左右方向移動自在に支持されている。これらガイ
ドロッド２２とガイドレール２３とは、その左右両端部
において、側壁板４，５で夫々支持されている。

【００１８】一方、キャリッジ２１の移動範囲の左端部
には、従動プーリー２４が図示外のフレームに回転可能
に枢支されるととに、その右端部には、キャリッジ駆動
モータ２６の駆動軸に取り付けた駆動プーリー２５が設
けられ、無端状のタイミングベルト２７がこれら両プー
リー２４，２５に亙って掛け渡され、キャリッジ２１の
下端部においてこのタイミングベルト２７に連結されて
いる。そして、キャリッジ駆動モータ２６が回転駆動さ
れると、これら両プーリー２４，２５とタイミングベル
ト２７とを介して、キャリッジ２１が、これらガイドロ
ッド２２及びガイドレール２３に支持されて、記録方向
（右方向）及び反記録方向（左方向）に移動駆動され
る。

【００１９】次に、キャリッジ２１に載置され、インク
の噴射により用紙Ｐにカラー記録する記録機構３０につ
いて、図１〜図４に基づいて説明する。前記キャリッジ
２１上には、上方及び前方開放状の箱状のヘッドホルダ
ー３１が固着されている。そのヘッドホルダー３１に
は、１対の側壁部３１ａ，３１ｂと３つの仕切り壁３２
とで、左側から順番に、ブラックのインクカートリッジ
５０を装着するカートリッジ収容部３１ｄと、シアンの
インクカートリッジ６０を装着するカートリッジ収容部
３１ｅと、マゼンタのインクカートリッジ７０を装着す
るカートリッジ収容部３１ｆと、イエローのインクカー
トリッジ８０を装着するカートリッジ収容部３１ｇとが
夫々設けられている。

【００２０】更に、ヘッドホルダー３１の後壁部３１ｃ
には、これら４つのカートリッジ収容部３１ｄ，３１
ｅ，３１ｆ，３１ｇの各々に対応させて、４つのインク
噴射機構３３，３７，４１，４５が夫々設けられてい
る。これら４つのインク噴射機構３３，３７，４１，４
５の構成は同様であり、カートリッジ収容部３１ｄに対
応するインク噴射機構３３について説明すると、後壁部
３１ｃの後端面には、複数の噴射ノズルとこれに連通す
る複数本のインク供給路が形成された記録ヘッド３４が
取付けられ、これら複数本のインク供給路に連通するイ
ンク通路を内部に形成された連結筒部３５が、カートリ
ッジ収容部３１ｄ側に突出して設けられている。そし
て、その連結筒部３５には、装着したインクカートリッ
ジ５０のインク供給口５２ａからのインク漏れを防止す
る為に、ゴム製で環状のシール部材３６が嵌め込まれて
いる。

【００２１】即ち、インク噴射機構３３は、記録ヘッド
３４と、この記録ヘッド３４に連通する連結筒部３５
と、この連結筒部３５に嵌め込まれたシール部材３６な
どからなり、インク噴射機構３７は、記録ヘッド３８
と、この記録ヘッド３８に連通する連結筒部３９と、こ
の連結筒部３９に嵌め込まれたシール部材４０などから
なり、インク噴射機構４１は、記録ヘッド４２と、この
記録ヘッド４２に連通する連結筒部４３と、この連結筒
部４３に嵌め込まれたシール部材４４などからなり、ま
たインク噴射機構４５は、記録ヘッド４６と、この記録
ヘッド４６に連通する連結筒部４７と、この連結筒部４
７に嵌め込まれたシール部材４８などから構成されてい
る。これにより、インク噴射機構３３，３７，４１，４
５の各記録ヘッド３４，３８，４２，４６から水平方向
に噴射されるインクで、給紙された用紙Ｐにカラー画像
が記録されるようになっている。

【００２２】ところで、ブラック用のインク噴射機構３
３において、連結筒部３５は、これに嵌合されるブラッ
ク用のインクカートリッジ５０のインク色と同系色つま
り「ブラック」に着色された材料で構成され、シアン用
のインク噴射機構３７において、連結筒部３９は、これ
に嵌合されるシアン用のインクカートリッジ６０のイン
ク色と同系色つまり「シアン」に着色された材料で構成
され、マゼンタ用のインク噴射機構４１において、連結
筒部４３は、これに嵌合されるマゼンタ用のインクカー
トリッジ７０のインク色と同系色つまり「マゼンタ」に
着色された材料で構成され、更にイエロー用のインク噴
射機構４５において、連結筒部４７は、これに嵌合され
るイエロー用のインクカートリッジ８０のインク色と同
系色つまり「イエロー」に着色された材料で構成されて
いる。

【００２３】次に、４色のインクカートリッジ５０，６
０，７０，８０について、図１〜図４に基づいて説明す
る。ここで、これら４色のインクカートリッジ５０，６
０，７０，８０の各々は、同様の構成なので、「ブラッ
ク」のインクを収容したブラック用インクカートリッジ
５０について、図４に基づいて説明する。ブラック用の
インクカートリッジ５０の容器体５１は、合成樹脂製で
上面開放状の箱状の容器本体５２と、その容器本体５２
の上面を塞ぐ合成樹脂製の蓋部材５３とから構成され、
そのインクカートリッジ５０は、「ブラック」のインク
を十分に浸み込ませたウレタンフォームなどの多孔性材
料からなるインク収容材５４を容器本体５２の内部に設
け、蓋部材５３を接着材などで接着して構成したもので
ある。また、容器本体５２の後端壁には、連結筒部３５
に外嵌可能な円形のインク供給口５２ａが形成されてい
る。

【００２４】ここで、その蓋部材５３は、収容した「ブ
ラック」のインク色と同系色に着色した材料からなる着
色部材で構成されている。同様に、「シアン」のインク
を収容したインクカートリッジ６０の容器体６１は、上
面開放状の箱状の容器本体６２と、その容器本体６２の
上面を塞ぐ蓋部材６３とから構成され、その蓋部材６３
は、収容した「シアン」のインク色と同系色に着色した
材料からなる着色部材で構成されている。

【００２５】また、「マゼンタ」のインクを収容したイ
ンクカートリッジ７０の容器体７１は、上面開放状の箱
状の容器本体７２と、その容器本体７２の上面を塞ぐ蓋
部材７３とから構成され、その蓋部材７３は、収容した
「マゼンタ」のインク色と同系色に着色した材料からな
る着色部材で構成されている。更に、「イエロー」のイ
ンクを収容したインクカートリッジ８０の容器体８１
は、上面開放状の箱状の容器本体８２と、その容器本体
８２の上面を塞ぐ蓋部材８３とから構成され、その蓋部
材８３は、収容した「イエロー」のインク色と同系色に
着色した材料からなる着色部材で構成されている。ここ
で、各蓋部材５３，６３，７３，８３の上面には、イン
クカートリッジをヘッドホルダー３１に装着する際の向
きを示すマーク９０が一体に形成されている。

【００２６】次に、これら４色のインクカートリッジ５
０，６０，７０，８０をヘッドホルダー３１に装着する
ときの作用について、図３・図４に基づいて説明する。
前述したように、インクカートリッジ５０，６０，７
０，８０の蓋部材５３，６３，７３，８３は、「ブラッ
ク」、「シアン」、「マゼンタ」、「イエロー」に着色
した着色部材で夫々構成されるとともに、インク噴射機
構３３，３７，４１，４５の連結筒部３５，３９，４
３，４７は、「ブラック」、「シアン」、「マゼン
タ」、「イエロー」に着色された材料で夫々構成されて
いるので、図２に示すように、ブラック用のインクカー
トリッジ５０を「ブラック」に着色した連結筒部３５に
対応するカートリッジ収容部３１ｄに装着することがで
きる。

【００２７】同様にして、シアン用のインクカートリッ
ジ６０を「シアン」に着色した連結筒部３９に対応する
カートリッジ収容部３１ｅに装着することができ、マゼ
ンタ用のインクカートリッジ７０を「マゼンタ」に着色
した連結筒部４３に対応するカートリッジ収容部３１ｆ
に装着することができ、イエロー用のインクカートリッ
ジ８０を「イエロー」に着色した連結筒部４７に対応す
るカートリッジ収容部３１ｇに装着することができる。

【００２８】このとき、これら４色のインクカートリッ
ジ５０，６０，７０，８０は、ヘッドホルダー３１の開
放部から蓋部材５３，６３，７３，８３が夫々露出する
向きに、ヘッドホルダー３１に装着されるので、使用す
る複数のインクカートリッジ５０，６０，７０，８０の
インク色や、装着したインクカートリッジ５０，６０，
７０，８０のインク色の順序を容易に確認することがで
きる。

【００２９】このように、複数のインクカートリッジ５
０，６０，７０，８０の各々の容器体５１，６１，７
１，８１の蓋部材５３，６３，７３，８３を、収容した
インクのインク色と同系色に着色した材料からなる着色
部材で構成したので、ヘッドホルダー３１にこれら複数
のインクカートリッジ５０，６０，７０，８０を同時に
装着する際に、その着色された着色部材を介して、複数
のインクカートリッジ５０，６０，７０，８０のインク
色を容易に識別できるとともに、記録作動中に、収容し
たインクが漏れて容器体５１，６１，７１，８１に付着
した場合でも、蓋部材５３，６３，７３，８３がその漏
れたインクで汚れることはなく、インク色識別機能を維
持することができる。更に、シールを貼付したり形状を
変更しないので、インクカートリッジ５０，６０，７
０，８０の製作における低コスト化を図ることができ
る。

【００３０】尚、４色のインクカートリッジ５０，６
０，７０，８０について、容器体５１，６１，７１，８
１の容器本体５２，６２，７２，８２を、或いは容器体
５１，６１，７１，８１を、収容したインクのインク色
と同系色に着色した材料からなる着色部材で構成した
り、蓋部材５３，６３，７３，８３や容器本体５２，６
２，７２，８２を、部分的に着色するように構成するな
ど、前記実施形態に関し、既存の技術や当業者に自明の
技術に基いて種々の変更を加えることもあり得る。更
に、１つの記録ヘッドを備えた単色記録用のインクジェ
ット記録装置に、交換しながら装着するインク色の異な
る複数のインクカートリッジに本発明を適用し得ること
は勿論である。

【００３１】

【発明の効果】請求項１に係るインクカートリッジによ
れば、インクカートリッジのインクが収容された箱状の
容器体の少なくとも一部を、収容したインクのインク色
と同系色に着色した材料からなる着色部材で構成したの
で、インクジェット記録装置の記録ヘッドを設けたヘッ
ドホルダーに装着する際に、その着色された着色部材を
介して、インクカートリッジのインク色を容易に識別で
きるとともに、その着色部材をインク漏れの影響を受け
ない容器体の一部に適用して構成する場合には、記録作
動中に、収容したインクが漏れて容器体に付着した場合
でも、インク色識別機能を維持することができる。更
に、シールを貼付したり形状を変更しないので、低コス
ト化を図ることができる。

【００３２】請求項２に係るインクカートリッジによれ
ば、複数のインクカートリッジの各々の容器体の少なく
とも一部を、収容したインクのインク色と同系色に着色
した材料からなる着色部材で構成したので、インクジェ
ット記録装置の記録ヘッドを設けたヘッドホルダーに、
複数のインクカートリッジを同時に装着する際に、その
着色された着色部材を介して、複数のインクカートリッ
ジのインク色を容易に識別できるとともに、その着色部
材をインク漏れの影響を受けない容器体の一部に適用し
て構成する場合には、記録作動中に、収容したインクが
漏れて容器体に付着した場合でも、インク色識別機能を
維持することができる。更に、シールを貼付したり形状
を変更しないので、低コスト化を図ることができる。

【００３３】請求項３に係るインクカートリッジによれ
ば、請求項１又は請求項２と同様の効果を奏するが、前
記容器体に設けた着色部材は、容器体の蓋部材であるの
で、その着色された蓋部材のインク色を容易に識別でき
るとともに、収容したインクが漏れて容器体に付着した
場合でも、インク色識別機能を維持することができる。

【００３４】請求項４に係るインクジェット記録装置に
よれば、各インクカートリッジの容器体は、一面開放状
の容器本体と、その容器本体の開放面を塞ぎ且つ収容し
たインクのインク色と同系色に着色した材料で構成され
た蓋部材とからなり、ヘッドホルダーは、少なくとも一
部を開放状に形成され、複数のインクカートリッジは、
ヘッドホルダーの開放部から蓋部材が露出する向きに、
ヘッドホルダーに装着されるので、インクジェット記録
装置において、インク色の異なるインクが収容された複
数のインクカートリッジを、記録ヘッドを設けたヘッド
ホルダーに装着したときに、複数のインクカートリッジ
のインク色の種類や配列順序を容易に確認することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る、インクジェット記録
装置の概略斜視図である。

【図２】インクジェット記録装置の部分平面図である。

【図３】記録機構の部分拡大斜視図である。

【図４】ブラック用インクカートリッジの分解斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ インクジェット記録装置 ３０ 記録機構 ３１ ヘッドホルダー ５０ ブラック用インクカートリッジ ５１ 容器体 ５２ 容器本体 ５３ 蓋部材 ６０ シアン用インクカートリッジ ６１ 容器体 ６２ 容器本体 ６３ 蓋部材 ７０ マゼンタ用インクカートリッジ ７１ 容器体 ７２ 容器本体 ７３ 蓋部材 ８０ イエロー用インクカートリッジ ８１ 容器体 ８２ 容器本体 ８３ 蓋部材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱状の容器体にインクが収容され、イン
   クジェット記録装置の記録ヘッドを設けたヘッドホルダ
   ーに着脱可能に装着されるインクカートリッジにおい
   て、 前記インクカートリッジの容器体の少なくとも一部を、
   収容したインクのインク色と同系色に着色した材料から
   なる着色部材で構成したことを特徴とするインクカート
   リッジ。
2. 【請求項２】 箱状の容器体にインクが収容され、イン
   クジェット記録装置の記録ヘッドを設けたヘッドホルダ
   ーに着脱可能に同時に装着されるインク色の異なる複数
   のインクカートリッジにおいて、 前記複数のインクカートリッジの各々の容器体の少なく
   とも一部を、収容したインクのインク色と同系色に着色
   した材料からなる着色部材で構成したことを特徴とする
   インクカートリッジ。
3. 【請求項３】 前記容器体に設けた着色部材は、容器体
   の蓋部材であることを特徴とする請求項１又は請求項２
   に記載のインクカートリッジ。
4. 【請求項４】 インク色の異なるインクが収容された複
   数のインクカートリッジを、記録ヘッドを設けたヘッド
   ホルダーに着脱可能に装着するインクジェット記録装置
   において、 各インクカートリッジの容器体は、一面開放状の容器本
   体と、その容器本体の開放面を塞ぎ且つ収容したインク
   のインク色と同系色に着色した材料で構成された蓋部材
   とからなり、 前記ヘッドホルダーは、少なくとも一部を開放状に形成
   され、 前記複数のインクカートリッジは、ヘッドホルダーの開
   放部から蓋部材が露出する向きに、ヘッドホルダーに装
   着されることを特徴とするインクジェット記録装置。