JPH09197120A - カラーフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタ及びその製造方法

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JPH09197120A
JPH09197120A JP2607196A JP2607196A JPH09197120A JP H09197120 A JPH09197120 A JP H09197120A JP 2607196 A JP2607196 A JP 2607196A JP 2607196 A JP2607196 A JP 2607196A JP H09197120 A JPH09197120 A JP H09197120A
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貴雄 田口
Nobumi Takemura
信美 竹村
Akira Tamura
章 田村
Tsunero Oki
恒郎 大木
Yasuhiro Shima
康裕 島
Shinichi Kita
真一 喜多
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラックマトリクスを背面露光法を用いて形
成したカラーフィルタにおいて、ブラックマトリクスの
光学濃度を高める。また、カラーフィルタの表面を平滑
に形成して表示品位を向上させる。 【解決手段】 透明基板1上に各色の着色感光性樹脂組
成物を塗布して着色感光性樹脂塗膜を形成し、この着色
感光性樹脂塗膜を露光し、現像することにより透明基板
上に着色パターン2R、2G、2Bを形成し、この上に
さらに黒色感光性樹脂組成物を塗布して黒色感光性樹脂
塗膜3を形成し、前記着色パターン2R、2G、2Bを
マスクとして黒色感光性樹脂塗膜3を透明基板1の背面
から露光し、現像することにより着色パターン2R、2
G、2Bの間隙に黒色感光性樹脂からなるブラックマト
リクスを形成し、カラーフィルタを得るカラーフィルタ
の製造方法において、各色の着色感光性樹脂組成物に蛍
光増白剤を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置等の色分解用カラーフィルタなどとして使用されるカ
ラーフィルタ及びその製造方法に関する。さらに詳しく
は、表示コントラスト向上のために着色パターンの間隙
部にブラックマトリクスを設けたカラーフィルタおよび
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー液晶表示装置等に用いる
カラーフィルタは、透明基板上に、着色パターンが形成
され、さらに着色パターンの間隙部を充填するようにブ
ラックマトリクスが形成された構造を有している。そし
てこのブラックマトリクスは、金属クロム膜をフォトリ
ソ法を用いてエッチングすることにより製造されてい
る。
【0003】しかし、ブラックマトリクスに対しては、
低反射化及び低コスト化が望まれており、さらに、クロ
ムは環境問題を引き起こす点から、金属クロムに代わる
ブラックマトリクス材料が検討されている。このうち実
用化されているものとしては、樹脂製ブラックマトリク
スをあげることができる。この樹脂製ブラックマトリク
スは、黒色顔料を分散した黒色感光性樹脂組成物から形
成される樹脂塗膜を、着色パターンに対するアラインメ
ントを図りつつ、フォトリソ法を用いてエッチングする
ことにより形成することができる。樹脂製ブラックマト
リクスは、金属クロムからなるブラックマトリクスに比
べて反射率が低く、カラー液晶表示装置の表示コントラ
ストを向上させることを可能とし、また、ブラックマト
リクスの低コスト化を図ることも可能とする。
【0004】しかし、樹脂製ブラックマトリクスは、金
属クロムからなるブラックマトリクスに比べて遮光性が
低いという問題点を有する。このため樹脂製ブラックマ
トリクスに、ブラックマトリクスとして十分な遮光性、
即ち十分に高い光学濃度を付与するためには、膜厚を大
きくすることが考えられる。しかし、膜厚を大きくする
と、樹脂製ブラックマトリクスと着色パターンとの重な
った部分の膜厚が大きくなる、所謂オーバーラップ段差
が生じ、液晶の配向不良やITOの断線が問題となる。
【0005】一方、樹脂製ブラックマトリクスと着色パ
ターンとのオーバーラップ段差の問題に対しては、透明
基板上に着色感光性樹脂の塗膜を形成し、それをパター
ニングすることにより着色パターンを形成し、その上に
黒色感光性樹脂の塗膜を形成し、透明基板の背面から着
色パターンをマスクとして露光し、現像して、着色パタ
ーンの間隙部のみにブラックマトリクスが形成されるよ
うにする方法(以下、背面露光法と称する)が提案され
ている。この方法によれば、着色パターンと樹脂製ブラ
ックマトリクスとのオーバーラップ段差の問題は無くな
り、且つブラックマトリクスの形成時にアラインメント
作業を行う必要も無く、工程的にも有利となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、背面露
光法によっても、従前の樹脂製ブラックマトリクスと同
様に、ブラックマトリクスの光学濃度を高くすることが
容易でないという問題点がある。
【0007】即ち、ブラックマトリクスの光学濃度を高
めるために、黒色感光性樹脂塗膜中の黒色顔料の濃度を
高めたり、より吸光度の高い黒色顔料を用いたり、ある
いは染料等を添加したりしても、黒色感光性樹脂塗膜は
それ自体の紫外線の吸収性が高いので、背面から露光
(紫外線)すると、黒色感光性樹脂塗膜内の露光光の透
過性が低くなり、そのために黒色感光性樹脂塗膜を、光
源と反対側の塗膜表面にまで十分に硬化させることがで
きず、現像後にはブラックマトリクスの膜厚が薄くな
る。その結果、かえって光学濃度が小さくなってしま
う。
【0008】黒色感光性樹脂塗膜の露光量の不足を補う
ためには、露光光の波長域を広くして露光に使用する光
量を多くすることも考えられるが、カラーフィルターを
構成する着色パターンは、400〜700nmの可視光
領域では、いずれかの着色パターンが露光光を透過し、
マスクとして機能しなくなるため、着色パターン上の黒
色感光性樹脂塗膜が露光されて硬化し、現像後にも黒色
感光性樹脂塗膜が着色パターン上に残存するようにな
る。したがって、露光光としては、波長400nmより
も短い紫外光を使用することが余儀なくされる。しかし
紫外光を露光光とする場合には、上述のように黒色感光
性樹脂塗膜の光吸収性が高いため、やはり樹脂製ブラッ
クマトリクスの光学濃度を高めることは容易でない。
【0009】樹脂製ブラックマトリクスの光学濃度を高
める手法としては、黒色感光性樹脂塗膜中の黒色顔料の
濃度を高めたり、より吸光度の高い黒色顔料を用いた
り、あるいは染料等を添加したりして黒色感光性樹脂塗
膜の光学濃度を高めた上で、その露光光として紫外光を
大過剰に照射することも考えられる。しかし、一般に、
着色パターンは紫外光を完全に遮光することはできず、
数%の漏れがある。このため、紫外光を大過剰に照射し
た場合には、着色パターンを透過する紫外光の絶対量が
多くなり、着色パターンがマスクとして機能しなくな
る。よって、この場合にも着色パターン上の黒色感光性
樹脂塗膜が露光されて硬化し、現像後に着色パターン上
に残存する。このような現象は「かぶり」と称されて問
題となっている。
【0010】かぶりを防止するためには、着色パターン
の紫外光に対する遮光性を高めること、そのために着色
パターンに紫外吸収剤を含有させ、黒色感光性樹脂塗膜
の露光時の紫外線照射量を大きくしても着色パターンが
マスク機能を維持するようにすることが考えられる。し
かし、紫外線吸収剤は、着色パターンそれ自体を硬化さ
せるために必要とされる紫外線も吸収してしまうため、
着色パターンを形成する着色感光性樹脂組成物に紫外線
吸収剤を含有させ、常法にしたがって、透明基板に形成
した着色感光性樹脂塗膜をその着色感光性樹脂塗膜側か
らパターン露光し、現像することにより着色パターンを
形成すると、着色パターンの形成感度が著しく低下す
る。その結果、着色感光性樹脂塗膜の表面のみが感光
し、一方、透明基板付近は未露光となり、良好な着色パ
ターンを得ることができない。ここで、着色感光性樹脂
塗膜の露光時の紫外線照射量を非現実的な程に非常に大
きくすると所期の着色パターンを得ることはできるが、
その場合には生産性が極めて低くなる。
【0011】以上のように、背面露光法による場合に
も、光学濃度の高い樹脂製ブラックマトリクスを形成す
ることは非常に困難となっている。
【0012】本発明はこのような問題点を解決しようと
するものであり、カラーフィルタを作製するにあたり、
ブラックマトリクスを黒色感光性樹脂組成物を用いて背
面露光法により形成するに際し、ブラックマトリクスの
光学濃度を高くして十分な遮光性が得られるようにし、
かつ着色パターンとブラックマトリクスとのオーバーラ
ップ段差がなく、表面が平滑で表示品位の高いカラーフ
ィルタを得られるようにすることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、請求項1に係る発明として、透明基板上
に、着色顔料を含む着色感光性樹脂からなる着色パター
ンが形成され、着色パターンの間隙部に黒色顔料を含む
黒色感光性樹脂からなるブラックマトリクスを設けたカ
ラーフィルタにおいて、着色パターンに蛍光増白剤が含
まれていることを特徴とするカラーフィルタを提供す
る。
【0014】また、このカラーフィルタの好ましい態様
として、着色パターンに蛍光増白剤とと共に反応開始剤
が含まれているもの、この場合、蛍光増白剤が波長34
0〜380nmの紫外光を吸収して波長400〜450
nmの可視光を発光し、反応開始剤が波長400〜45
0nmの可視光に感度を有するものを提供する。
【0015】さらに、本発明は、上記カラーフィルタの
製造方法として、請求項5に、透明基板上に着色顔料を
含む着色感光性樹脂組成物を塗布して着色感光性樹脂塗
膜を形成し、この着色感光性樹脂塗膜を露光し、現像す
ることにより透明基板上に着色パターンを形成し、着色
パターンを形成した透明基板上にさらに黒色顔料を含む
黒色感光性樹脂組成物を塗布して黒色感光性樹脂塗膜を
形成し、前記着色パターンをマスクとして黒色感光性樹
脂塗膜を透明基板の背面から露光し、現像することによ
り着色パターンの間隙に黒色感光性樹脂からなるブラッ
クマトリクスを形成し、カラーフィルタを得るカラーフ
ィルタの製造方法において、着色感光性樹脂組成物が蛍
光増白剤を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造
方法を提供する。
【0016】また、このカラーフィルタの製造方法の好
ましい態様として、着色パターンを形成する着色感光性
樹脂組成物として、蛍光増白剤と共に反応開始剤を含む
ものを使用する方法、特にこの場合の蛍光増白剤とし
て、波長340〜380nmの紫外光を吸収して波長4
00〜450nmの可視光を蛍光発光するものを使用
し、反応開始剤として、波長400〜450nmの可視
光に感度を有するものを使用する方法を提供する。
【0017】本発明の方法によれば、透明基板上に着色
パターンを形成し、さらにその上に黒色感光性樹脂塗膜
を形成し、その黒色感光性樹脂塗膜を、着色パターンを
マスクとして露光し、現像することによりパターニング
し、これにより樹脂製ブラックマトリクスを形成すると
いう背面露光法によるカラーフィルタの製造方法におい
て、着色パターンを形成する着色感光性樹脂塗膜に蛍光
増白剤を含ませている。この蛍光増白剤は紫外線吸収能
を有する。したがって、樹脂製ブラックマトリクスの形
成に際し、この着色パターンをマスクとして、黒色感光
性樹脂塗膜を露光するときに、露光光として多量の紫外
光を照射しても、着色パターンはマスクとして良好に機
能し続ける。このため、着色パターン上の黒色感光性樹
脂塗膜が露光されて硬化し、現像後も黒色感光性樹脂塗
膜が着色パターン上に残存することを防止できる。よっ
て、黒色感光性樹脂からなるブラックマトリクスの光学
濃度を高めるために、黒色感光性樹脂組成物に黒色顔料
を多量に分散させ、それを光源光側から光源と反対側表
面に至るまで十分に露光させられる多量の紫外光で露光
しても、着色パターン上に不要に黒色感光性樹脂塗膜が
残存することなく、かぶりのない、所期のブラックマト
リクスのパターンを得ることが可能となる。
【0018】一方、蛍光増白剤は、紫外光を吸収して可
視光を発する。したがって、着色パターンの形成に際し
て、着色感光性樹脂塗膜をパターン露光するときに、照
射した光の多くが蛍光増白剤で吸収されても、蛍光増白
剤が発する可視光により着色感光性樹脂塗膜は露光され
るので、その露光感度が低下することはない。よって、
着色パターンを所期のパターンに形成することができ
る。
【0019】このように、着色感光性組成物に蛍光増白
剤を含有させる本発明によれば、着色パターンを形成す
る際の着色感光性樹脂塗膜の露光感度を低下させること
なく、着色パターンの紫外線に対する遮光性を高めるこ
とができ、それにより、樹脂製ブラックマトリクスの形
成の際に黒色感光性樹脂塗膜を露光するために照射する
光の照射光量を高めることが可能となり、よって、樹脂
製ブラックマトリクスを形成する黒色感光性樹脂塗膜に
高濃度に黒色顔料を分散させたり、より吸光度の高い黒
色顔料を使用したり、あるいは染料等を添加すること等
によって、その光学濃度を高めることが可能となる。
【0020】特に、着色感光性組成物に蛍光増白剤と共
に、反応開始剤を含有させることにより着色感光性樹脂
塗膜の露光感度を一層向上させることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明のカラーフィルタの製造方
法の工程説明図であり、図中(e)が本発明のカラーフ
ィルタ10の断面図を表している。
【0023】本発明の製造方法においては、まず、同図
(a)のように、透明基板1上に着色顔料を分散した着
色感光性樹脂組成物を均一に塗布し、所望の色の着色感
光性樹脂塗膜2を形成する。これにより例えば、青色感
光性樹脂塗膜2Bを形成する。
【0024】ここで、透明基板1としては、特に制限は
なく、ソーダガラス、ノンアルカリガラス等のガラス基
板や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネ
ート、ポリアクリレート、セルロース等のフイルム基材
を使用することができるが、紫外域の通過率の高いもの
が好ましい。
【0025】一方、透明基板1上に形成する着色感光性
樹脂塗膜2の成分は本発明に特徴的である。即ち、本発
明において着色感光性樹脂塗膜2を形成する着色感光性
樹脂組成物は、着色感光性樹脂塗膜2を所望の色に着色
する着色顔料の他に蛍光増白剤を含有する。
【0026】蛍光増白剤としては、黒色感光性樹脂塗膜
の露光光として使用される紫外光を吸収し、着色感光性
樹脂塗膜が露光する可視光を蛍光発光するものが好まし
く、特に、水銀灯等の露光光源の波長特性の点から34
0〜380nm付近の紫外光を吸収し、400〜450
nm付近の可視光を蛍光発光するものが好ましい。この
ような蛍光増白剤を含有する着色感光性樹脂塗膜2のパ
ターンを、ブラックマトリクスを形成する黒色感光性樹
脂塗膜の露光時のマスクとして使用することにより、露
光時に大量の紫外光を照射しても、マスクを透過漏れす
る紫外光の量を大きく削減することができる。したがっ
て、ブラックマトリクスの光学濃度を高めるために、黒
色感光性樹脂組成物に含有させる黒色顔料の濃度を高め
たり、より吸光度の高い黒色顔料を使用したり、あるい
は染料等を添加したりするなどし、そのために黒色感光
性樹脂塗膜を大量の紫外光で露光することが必要となる
場合でも、マスクである着色感光性樹脂塗膜上に黒色感
光性樹脂塗膜が不要に形成されることを抑制でき、かぶ
りの発生を防止できる。
【0027】また、蛍光増白剤を着色感光性樹脂組成物
に含有させて得られる着色感光性樹脂塗膜2をパターニ
ングするときの露光光として紫外光を使用した場合に、
紫外光は着色感光性樹脂塗膜2内の蛍光増白剤で吸収さ
れるので、紫外光についての着色感光性樹脂塗膜の露光
感度は低下するが、このとき蛍光増白剤は可視光を発光
するので、全体としての着色感光性樹脂塗膜2の露光感
度の低下を防止することが可能となる。
【0028】着色感光性樹脂塗膜2を形成する感光性樹
脂組成物に含有させる蛍光増白剤の具体例としては、ジ
アミノスチルベンジルスルホン酸誘導体、ビススチリル
ビフェニル誘導体、クマリン誘導体、ビラゾリン誘導
体、ビスベンゾオキサゾリル誘導体、ナフタルイミド誘
導体などをあげることができる。特にクマリン誘導体
は、溶解度の点で好ましい。
【0029】蛍光増白剤の添加量は、着色顔料にもよる
が、着色パターンの紫外線の透過率が1%以下、好まし
くは0.1%以下となる程度に添加することが好まし
い。
【0030】一方、着色感光性樹脂塗膜2に含有させる
着色顔料については特に制限はなく、例えば、アゾ系、
アントラキノン系、イソインドリノン系、インジゴ系、
インダスロン系、キサンテン系、キナクリドン系、キノ
フタロン系、ジオキサジン系、チオインジゴ系、ピラン
スロン系、フタロシアニン系、ペリレン系、ペリノン
系、ベンゾインダゾロン系の有機顔料やミロリブルー、
群青、コバルトブルー、エメラルドグリーンなどの無機
顔料をあげることができる。着色用顔料としては、これ
らから一種または二種以上が適宜選択して用いられる。
また、着色顔料は、光透過性や形成される膜の均一性等
の観点から、その粒径は、1μm以下のものが好まし
い。
【0031】着色感光性樹脂塗膜2を形成する樹脂成分
としては、塗膜に感光機能を付与できるものである限り
特に制限はなく、種々の機構で塗膜を形成するものを使
用することができる。例えば、光架橋、光分解/光解重
合、光変成、光重合等の機構で塗膜を形成するものを活
用できる。
【0032】より具体的には、第一に、アクリル重合体
に対して架橋剤としてビスアジドを添加したもの、ポリ
ヒドロキシスチレンに架橋剤としてメラミンと光酸発生
剤(光照射により酸を発生する化合物)とを加えたも
の、スチルバゾリウム化したポリビニルアルコールに代
表される架橋反応を利用するもの、第二にポリメチルメ
タクリレートのような主鎖のβ解裂を用いるもの、ポリ
フタルアルデヒドと光酸発生剤とのような末端離脱を引
き起こすものに代表される分解/解重合反応を利用する
もの、第三に、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジド
のような光による極性変化を起こすもの、ターシャリー
ブトキシカルボニル(t-BOC)化したポリビニルフェノー
ルと光酸発生剤とのような保護基脱離を起こすものに代
表される変成反応を利用するもの、第四に多価アクリル
と光ラジカル発生剤を組み合わせたラジカル重合を行う
もの、エポキシと光酸発生剤との組み合わせのようなカ
チオン重合を行うものに代表される重合反応を利用する
ものが例示できる。
【0033】また、本発明においては、着色感光性樹脂
塗膜2を形成する着色感光性樹脂組成物に反応開始剤を
含有させることが好ましい。ここで、反応開始剤とは、
着色感光性樹脂塗膜2の現像液に対する溶解性を変化さ
せる反応を露光により開始、促進させる機能を有する単
量体である。例えば、感光性樹脂組成物がラジカル重合
するものである場合には、光ラジカル発生剤が反応開始
剤に相当し、カチオン重合や酸架橋するものである場合
には、光酸発生剤が反応開始剤に相当する。
【0034】また、反応開始剤が感度を有する波長は、
上述した蛍光増白剤の蛍光発光波長に対応して、400
〜450nmとすることが好ましい。反応開始剤のうち
光ラジカル発生剤の具体例としては、過酸化ベンゾイル
のような過酸化物、アゾビスブチロニトリルのようなア
ゾ化合物、フェニルアセトフェノンのようなベンゾイン
化合物、ジエトキシアセトフェノンのようなアセトフェ
ノン誘導体、フェニルプロパンジオンベンゾイルオキシ
ムのようなベンゾインのケトキシムケトン類、トリアジ
ン誘導体、ビイミダゾール誘導体、アントラキノンとテ
トラヒドロフランの組み合わせ、ベンゾフェノンとアミ
ン類の組み合わせ、ミヒラーのケトン誘導体、ケトクマ
リン類等をあげることができる。また、光酸発生剤とし
ては、ジフェニルヨウドニウム塩類、トリフェニルスル
ホニウム塩類、トリアジン類、ベンゾインチシレートの
ようなスルホン酸エステルなどをあげることができる。
また、増感染料も有効である。増感染料としては、アク
リフラビンのようなアクリジニウム染料、ローズベンガ
ル、フルオレセンのようなキサンテン染料、チオニンの
ようなチアジン染料等をあげることができる。反応開始
剤としては、特に、ミヒラーケトン、ビス(ジエチルア
ミノ)アントラキノン、2−クロルチオキサントン、2
−エチルアントラキノン等と他の開始剤との組み合わ
せ、ケトクマリン、シアニン染料等と他の開始剤との組
み合わせ、光酸発生剤であるメトキシナフチルビス(ト
リクロルメチル)トリアジンや各種オニウム塩とシアニ
ン染料等の増感染料との組み合わせ好ましい。
【0035】着色感光性樹脂塗膜2を形成する感光性樹
脂組成物は、蛍光増白剤、着色顔料、樹脂成分、必要に
応じて反応開始剤、その他添加剤を溶剤に分散させるこ
とにより得ることができる。
【0036】この場合の溶剤としては、ジオキサン、ジ
エトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレング
リコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノ
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢
酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソ
ルブアセテート、酢酸プロピレングリコールモノメチル
エーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジメチルオギザレート、乳酸メチル、乳酸エチルな
どのエステル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N'−ジ
メチルアセトアミドなどのアミド酸、N-メチルピロリド
ン等のピロリドン類、γ−ブチロラクトンなどのラクト
ン類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類など
を挙げることができる。これらの溶剤は単独で用いても
よいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
【0037】着色感光性樹脂塗膜2を形成する感光性樹
脂組成物は、以上の各成分を2本ロール、3本ロール、
サンドミル、ペイントコンディショナー等を用いて十分
に混練することにより得られる。
【0038】また、着色感光性樹脂塗膜2を形成する着
色感光性樹脂組成物において、添加剤を含む全固形分比
は、2〜70重量%、より好ましくは、5〜50重量%
が適当である。また、顔料配合比、即ち、顔料/(樹脂
系材料+開始剤系材料)の重量比は、5/95〜90/
10が好ましく10/90〜60/40がより好まし
い。これは、5/95よりも小さいと所定の色濃度を得
るために必要な膜厚が厚くなり過ぎ、90/10よりも
大きくなると、顔料の分散安定性、膜形成能が損なわ
れ、共に好ましくないからである。
【0039】以上、着色パターンの形成に使用する着色
感光性樹脂組成物について詳細に説明したが、この着色
感光性樹脂組成物を透明基板1に塗布する方法は、例え
ば、スピン塗布、ロール塗布、グラビア塗布、カーテン
塗布、アプリケーション塗布、ディップ塗布等によるこ
とができる。
【0040】着色感光性樹脂組成物を透明基板1に塗布
し、感光性樹脂塗膜2(例えば、青色感光性樹脂塗膜2
B)を形成した後は、感光性樹脂塗膜2をパターン露光
し、現像することによりパターニングする(図1
(b))。ここで、露光光源としては、高圧水銀灯、超
高圧水銀灯、キセノンランプ、カーボンアーク灯等を使
用することができる。また、レーザーによるスキャニン
グ露光、ステッパによる露光も可能である。
【0041】現像は、パターン露光により、露光部と非
露光部とで着色感光性樹脂塗膜2の現像液に対する溶解
性が異なることを利用し、現像液に可溶部分を溶解除去
するものである。ここで現像液としては、アルカリ性水
溶液、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリ
ウム、第2リン酸ナトリウム、第3リン酸ナトリウム、
アンモニア等の無機アルカリ、エチルアミン、n−プロ
ピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミ
ン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等のアル
キルアミン類、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキサイド、テトラエチルアンモニウムヒドロキ
サイド、トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニ
ウムヒドロキサイド等の第4級アンモニウム塩、又はピ
ロール、ピペリジン等の環状アミン類などの水溶液を使
用することができる。
【0042】また、現像液には、必要に応じて界面活性
剤等の添加剤を添加することができる。
【0043】着色感光性樹脂塗膜としてある特定の色の
感光性樹脂塗膜のパターン(例えば、青色感光性樹脂塗
膜2Bのパターン)を形成した後、これと異なる色の着
色感光性樹脂塗膜のパターンを同様に形成する。これに
より例えば、透明基板1には赤(2R)、緑(2G)、
青(2B)の各色からなる着色パターンを形成すること
ができる(図1(c))。
【0044】着色パターンを形成した後は、この上に、
ブラックマトリクスを形成するための黒色感光性樹脂組
成物を塗布し、黒色感光性樹塗膜3を形成する(図1
(d))。
【0045】この黒色感光性樹脂組成物は、黒色顔料と
感光性樹脂成分から調製される。ここで、黒色顔料とし
ては、カーボンブラック、酸化チタン、鉄黒、アニリン
ブラック、有機顔料又はこれらの混合物を使用すること
ができる。また、黒色感光性樹脂組成物には、さらに必
要に応じて、顔料の分散性を向上させるために、分散媒
として、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等を加えても
よい。また、分散剤として、上記有機顔料の誘導体等を
加えてもよい。
【0046】一方、黒色感光性樹脂組成物に使用する感
光性樹脂成分としては、前述の着色パターンの形成に使
用する樹脂成分を用いることができる。このうち特に好
ましい感光性樹脂成分としては、光酸発生剤及び酸によ
り硬化する樹脂を含有するものが好ましい。光酸発生剤
としては、例えば、ジフェニルヨードニウム塩誘導体、
トリフェニルスルフォニウム塩誘導体、トリハロメチル
トリアジン誘導体等をあげることができる。また、酸に
より硬化する樹脂としては、例えば、ポリビニルフェノ
ール誘導体やノボラック樹脂のようなフェノール樹脂と
アルキル化したN−メチロールメラミンとのような酸触
媒で架橋しうる樹脂系をあげることができる。このよう
な光酸発生剤及び酸により硬化する樹脂を含有する樹脂
組成物を使用すると、露光による硬化が急峻であるた
め、ある閾値以上の露光量では黒色感光性樹脂塗膜が完
全に硬化して現像後も100%残存するが、その閾値よ
りも露光量が少ないと黒色感光性樹脂塗膜は現像後に完
全に溶解除去されるようになる。よって、露光部と非露
光部とのコントラストが高くなるので好ましい。また、
未硬化のままとなる露光量の範囲が広がるため、かぶり
を防止できるので好ましい。
【0047】黒色感光性樹脂組成物には、この組成物の
分散性を向上させるために、希釈剤として、エチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブアセテート、エチルカルビトー
ル、エチルカルビトールアセテート、ジグライム、シク
ロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、乳酸エステル類等の有機溶剤を使用することができ
る。
【0048】黒色感光性樹脂組成物は、黒色顔料、感光
性樹脂、有機溶剤その他必要に応じて界面活性剤、カッ
プリング剤、顔料誘導体等の所謂分散剤等の添加剤を、
2本ロール、3本ロール、サンドミル、ペイントコンデ
ィショナー等を用いて十分に混練することにより得るこ
とができる。
【0049】黒色感光性樹脂組成物は、前述の着色パタ
ーン上に塗布し、黒色感光性樹脂塗膜3とする(図1
(d))。そして、背面露光、即ち、透明基板1側から
露光する。この際、光源としては、高圧水銀灯、超高圧
水銀灯、キセノンランプ、カーボンアーク灯等を使用す
ることができる。
【0050】この場合、黒色感光性樹脂塗膜3の感光波
長が400nm以上の可視光域にもある場合には、透明
基板1と露光光源との間に可視光カットフィルターを配
し、可視光が露光光として透明基板1に入射することな
く、紫外線のみが露光光として使用されるようにするこ
とが好ましい。これにより、着色パターン2を可視光が
透過漏れすることを防止し、着色パターン2上の黒色感
光性樹脂塗膜3が不要に露光されることを防止できる。
【0051】黒色感光性樹脂塗膜3の露光後は、現像
を、着色感光性樹脂塗膜2の現像と同様に行うことがで
きる。これにより図1(e)に示すような黒色感光性樹
脂塗膜3のパターン、即ち、樹脂製ブラックマトリクス
を有するカラーフィルタ10を得ることができる。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0053】実施例1 2−エチルヘキシルアクリレート40g、メチルメタク
リレート40g、メタクリル酸20g、シクロヘキサノ
ン300g、アゾビスイソブチロニトリル0.5gを窒
素流気中で攪拌しながら80℃で5時間加熱反応させ、
粘稠な液体を得た。この液体100gに対して、青色顔
料(BASF社製、フタロシアニンブルー)25g、分
散剤(ゼネカ(株)製、ソルスパース24000)5
g、蛍光増白剤(日本火薬(株)製、カヤライトB)1
g、シクロヘキサノン100g、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート20g、ビス(ジエチルアミノ)
ベンゾフェノン3g、ビイミダゾール誘導体(保土ヶ谷
化学(株)製、B−CIM)5gを加え、青色感光性樹
脂組成物を得た。
【0054】また、青色顔料のフタロシアニンブルーに
代えて、赤色顔料(チバガイギー(株)製、アントラキ
ノンレッド)を用いて赤色感光性樹脂組成物を得、さら
に、緑色顔料(ヘキスト社製、フタロシアニングリー
ン)を用いて緑色感光性樹脂組成物を得た。
【0055】次に、透明基板として、コーニング社製
「7059」を用意し、この上に、上述の青色感光性樹
脂組成物をスピンコータを用いて乾燥膜厚1.5μmに
なるように全面に塗布し、80℃でベークし、ニコン社
製アライナーにより超高圧水銀灯で露光量100mJ/
cm2 になるようにパターン露光した。露光後、0.5
w%水酸化ナトリウム水溶液により現像して青色パター
ンを形成した。次いで、緑色感光性樹脂組成物を全面に
塗布し、同様にしてパターン露光して緑色パターンを形
成し、さらに同様にして赤色感光性樹脂組成物を全面に
塗布し、同様にしてパターン露光して赤色パターンを形
成し、赤、青、緑の着色パターンを形成した。
【0056】次に、ポリビフェノール10g、カーボン
ブラック10g、ヘキサメトキシメチルメラミン5g及
びメトキシナフチルビス(トリクロルメチル)メラミン
0.5gにエチルセルロルブアセテート80gを溶剤と
して添加し、ペイントシェーカーで5時間分散混練し、
黒色感光性樹脂組成物を得た。
【0057】次に、黒色感光性樹脂組成物を、赤、青、
緑の着色パターン上に乾燥膜厚1.5μmとなるように
スピンコータにより塗布し、70℃で20分間乾燥し、
この透明基板の背面から高圧水銀灯に可視光カットフィ
ルターを取り付け、100mJ/cm2 になるように露
光し、110℃で1分間加熱し、30℃の0.5w%N
aOH水溶液内で基板を揺らしながら1分間現像した。
その結果、赤、青、緑の着色パターンの間隙にのみ黒色
感光性樹脂塗膜によるパターン(即ち、ブラックマトリ
クス)が形成されたカラーフィルタを得ることができ
た。このブラックマトリクスの光学濃度は、3.5であ
った。また、ブラックマトリクスの膜厚は着色パターン
と同じ1.5μmであり、このカラーフィルタは平滑で
あった。
【0058】比較例1 透明基板として、コーニング社製「7059」の上に、
顔料、アルカリ溶解性ポリマー、多官能アクリル、反応
開始剤及び分散剤からなる着色感光性組成物(フジハン
ト社製「カラーモザイクCRY7000]、同「CGY
7000」、同「CBV7000」)を用いて常法によ
り赤、緑、青の着色パターンを形成した。この着色パタ
ーンの膜厚は3μmであった。
【0059】次に、この着色パターン上に光硬化性黒色
樹脂であるフジハント社製「黒色カラーモザイクCK7
000」を乾燥膜厚3μmとなるように塗布し、85℃
で15分間乾燥した。
【0060】そして、この透明基板の背面から高圧水銀
灯に可視光カットフィルターを取り付け、500mJ/
cm2 になるように露光し、フジハント社製現像液「C
D」を用いて現像した。
【0061】この結果、着色パターン上の黒色感光性樹
脂塗膜は除去され、着色パターンの間隙にのみ黒色感光
性樹脂塗膜が形成されたが、黒色感光性樹脂塗膜の硬化
が不十分であるために、現像により膜減りし、黒色感光
性樹脂塗膜の膜厚は2μmとなっていた。また、黒色感
光性樹脂塗膜の光学濃度は1.0であった。
【0062】比較例2 着色パターンの膜厚を1.5μmとする以外は、比較例
1と同様にして透明基板上に赤、緑、青の着色パターン
を形成した。
【0063】次に、この着色パターン上に光硬化性黒色
樹脂であるフジハント社製「黒色カラーモザイクCK7
000」を乾燥膜厚1.5μmとなるように塗布し、8
5℃で15分間乾燥した。
【0064】そして、この透明基板の背面から高圧水銀
灯に可視光カットフィルターを取り付け、5000mJ
/cm2 になるように露光し、フジハント社製現像液
「CD」を用いて現像した。
【0065】この結果、黒色感光性樹脂塗膜は十分に露
光され、その膜厚は1.5μmであり、膜減りしていな
かった。また、光学濃度は2.0であった。しかし、着
色パターン上に黒色感光性樹脂塗膜が残存し、着色パタ
ーンの透過率が著しく低下していた。
【0066】比較例3 実施例1と同様に各色の着色感光性樹脂組成物を調製
し、着色パターンを形成した。ただし、感光性樹脂組成
物には、蛍光増白剤(日本火薬(株)製、カヤライト
B)に代えてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である
共同薬品社製「Viosorb502」を1g添加し
た。またこの場合、露光量を変えて、着色パターンを形
成した。
【0067】その結果、着色感光性樹脂塗膜の露光量
を、実施例1と同様の100mJ/cm2 とした場合に
は、着色感光性樹脂塗膜が硬化せず、現像後に着色パタ
ーンを得ることができなかった。また、順次露光量を増
やしていったところ、800mJ/cm2 とした場合に
初めて着色パターンを形成することができた。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、カラーフィルタを作製
するにあたり、ブラックマトリクスを黒色感光性樹脂組
成物を用いて背面露光法により形成するので、着色パタ
ーンとブラックマトリクスとのアラインメント作業をす
ることなく、着色パターンとブラックマトリクスとのオ
ーバーラップ段差のないカラーフィルタを容易に作製す
ることができる。また、本発明によれば、着色パターン
に蛍光増白剤が含有されているので、ブラックマトリク
スの形成時の黒色感光性樹脂塗膜の露光時に、露光量を
大きくしてもかぶりの発生が防止される。したがって、
黒色感光性樹脂塗膜中の黒色顔料の濃度を高めるなどし
ても、それを十分に露光することができる大きな露光量
で露光することが可能となり、これにより光学濃度の高
いブラックマトリクスを所期のパターンに形成すること
が可能となる。よって、本発明によれば、表示品位の高
いカラーフィルタを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの製造工程の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 透明基板 2 着色感光性樹脂塗膜 2R 赤色感光性樹脂塗膜 2G 緑色感光性樹脂塗膜 2B 青色感光性樹脂塗膜 3 黒色感光性樹脂塗膜 10 カラーフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大木 恒郎 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 島 康裕 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 喜多 真一 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、着色顔料を含む着色感光
    性樹脂からなる着色パターンが形成され、着色パターン
    の間隙部に黒色顔料を含む黒色感光性樹脂からなるブラ
    ックマトリクスを設けたカラーフィルタにおいて、着色
    パターンに蛍光増白剤が含まれていることを特徴とする
    カラーフィルタ。
  2. 【請求項2】 着色パターンに反応開始剤が含まれてい
    る請求項1記載のカラーフィルタ。
  3. 【請求項3】 蛍光増白剤が、波長340〜380nm
    の紫外光を吸収して波長400〜450nmの可視光を
    発光し、反応開始剤が波長400〜450nmの可視光
    に感度を有する請求項2記載のカラーフィルタ。
  4. 【請求項4】 着色パターンが、赤(R)、緑(G)及
    び青(B)の各色のパターンからなる請求項1〜3のい
    ずれかに記載のカラーフィルタ。
  5. 【請求項5】 透明基板上に着色顔料を含む着色感光性
    樹脂組成物を塗布して着色感光性樹脂塗膜を形成し、こ
    の着色感光性樹脂塗膜を露光し、現像することにより透
    明基板上に着色パターンを形成し、 着色パターンを形成した透明基板上にさらに黒色顔料を
    含む黒色感光性樹脂組成物を塗布して黒色感光性樹脂塗
    膜を形成し、前記着色パターンをマスクとして黒色感光
    性樹脂塗膜を透明基板の背面から露光し、現像すること
    により着色パターンの間隙に黒色感光性樹脂からなるブ
    ラックマトリクスを形成し、カラーフィルタを得るカラ
    ーフィルタの製造方法において、 着色感光性樹脂組成物が蛍光増白剤を含むことを特徴と
    するカラーフィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 着色感光性樹脂組成物が、反応開始剤を
    含む請求項5記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 蛍光増白剤が、波長340〜380nm
    の紫外光を吸収して波長400〜450nmの可視光を
    発光し、反応開始剤が波長400〜450nmの可視光
    に感度を有する請求項6記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 ブラックマトリクスを形成するときの黒
    色感光性樹脂塗膜の露光時に、透明基板と露光光源との
    間に可視光カットフィルタを配することにより、露光光
    として、波長400nm以下の紫外光を使用する請求項
    5記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 【請求項9】 赤(R)、緑(G)又は青(B)の各色
    の着色感光性樹脂組成物を使用して着色パターンの形成
    を繰り返すことにより、赤(R)、緑(G)及び青
    (B)の各色からなる着色パターンを形成する請求項5
    記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. 【請求項10】 黒色感光性樹脂組成物に含まれる感光
    性樹脂成分として、光照射により酸を発生する化合物と
    酸により硬化する樹脂とを使用する請求項5記載のカラ
    ーフィルタの製造方法。
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