JPH091963A - 可逆表示可能な転写箔及び可逆表示可能な記録媒体 - Google Patents

可逆表示可能な転写箔及び可逆表示可能な記録媒体

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JPH091963A
JPH091963A JP7171647A JP17164795A JPH091963A JP H091963 A JPH091963 A JP H091963A JP 7171647 A JP7171647 A JP 7171647A JP 17164795 A JP17164795 A JP 17164795A JP H091963 A JPH091963 A JP H091963A
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JP7171647A
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Naoki Shimada
直樹 島田
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Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自然環境下や、改ざん目的では容易に表示を
変更できない信頼性、セキュリティ性を持ち、且つ平坦
で段差の少ない可逆表示できる表示部を得る。 【構成】 転写箔は、剥離性支持体(2)上に、少なく
とも、液晶/高分子複合膜からなり熱と電界により可逆
的に光透過率又は吸光度が変化する可逆表示層(3)
と、接着層(4)とが順次積層した構成とする。さら
に、剥離性支持体上に保護層(5)、プライマー層
(7)、可逆表示層、バリア層(8)、導電層(6)、
接着層を順次積層した構成もある。また、導電層は、金
属薄膜、金属箔、導電性樹脂層等で構成し、液晶/高分
子複合膜の高分子を水溶性ポリマーで、バリア層も水溶
性ポリマーで、接着層を水性エマルション又は水溶性ポ
リマーの接着剤で形成する。被着体の面積抵抗が1012
Ω/sq以下の場合は導電層は省略できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶/高分子複合膜に
よる可逆表示材料を可逆表示層として利用して可視情報
を可逆表示できる転写箔と、目視不可能情報の情報記録
媒体(例えば磁気カード、ICカード、非接触ICカー
ド等)に該転写箔を転写して表示機能を付加したもの、
或いは単なる表示カード等の可逆表示可能な記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポイントカード、磁気カード、ICカー
ド、非接触ICカード等の各種の情報記録媒体が普及し
ているが、通常、これらは情報を不可視状態で記録する
情報記録部を有するが、可視情報を書き換えて記録表示
できる表示機能までは備えていないのが普通である。そ
こで、事前の印刷表示等ではなく事後的に記録できる表
示機能を付加する目的で、ロイコ発色或いは金属薄膜熱
破壊等による不可逆的な表示手段が、これまで実用化さ
れている。しかし、記録媒体の使用期間が短い場合、或
いは表示量が少ない場合には上記の様な不可逆的な表示
機能でも事足りるが、使用期間が長い場合、或いはリサ
イクル利用する場合等には表示量の限界や不要となった
表示を消去出来ない等の点で対応できない。このため、
可逆的に記録表示できる表示機能が望まれていた。例え
ば、磁気カード、ICカード等の情報記録媒体に記録さ
れている残高等を表示する用途である。また、記録媒体
の使用(耐久)期間が長い用途としては、非接触ICカ
ード方式の定期券等があり、不要となった表示を書き換
えられれば記録媒体をリサイクル利用することができ
る。
【0003】このため、可逆表示可能な表示機能を実現
できる材料として、外部エネルギーで表示の書き換えが
できる可逆表示材料が各種提案されている。このような
可逆表示材料は、表示の記録、消去に、熱、光、磁気等
を利用したものである。例えば、脂肪酸を高分子マトリ
ックス中に分散し、脂肪酸が相変化して白濁又は透明化
する高分子/脂肪酸分散膜を利用したもの、顕減色剤に
よるロイコ染料のラクトン環の可逆的な開閉を利用した
もの、高分子液晶を利用したもの等がある。或いは、磁
性粉をマイクロカプセル化したもの等もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして、これら可逆表
示材料を前記カード等の基材に印刷や塗布等の手段で形
成すれば可逆表示可能な書換表示部を設けることが一応
できる。しかし、磁気カード等の記録媒体に書換表示部
を設ける為に、カード基材に印刷、塗布等の手段で直接
形成するのは、成形体等と記録媒体形状によっては直接
形成しにくいもの、或いは直接形成では製品歩留りが落
ちるもの等がある。また、塗布手段等では、記録媒体の
一部分に表示機能を設けることは出来ない。特に、表示
部を設ける位置は、ICカードの接触端子、磁気カード
のストライプ部分等は情報の記録再生の妨げにならない
様に避けるべきであり、書換表示部を所望の位置に部分
形成できることは製造上及び実用上、重要な問題であ
る。
【0005】そこで、可逆表示材料を樹脂のフィルムや
シートに予め形成して粘着ラベルの形態にできれば、切
断等により所定のサイズとしたラベルを所望の位置に貼
合することで、書換表示部の部分形成を行うことは一応
できる。ちなみに、本出願人は既に特願平7−9594
0号でラベル状のものを既に提案している。しかし、ラ
ベルではフィルム等の支持体が必要であり、貼合した際
に支持体の厚みにより表示部の盛り上がりが大きくなり
表示部周囲で段差が生じてしまう。この段差により、表
示部に書換手段を接触させて書き換える際に段差部分か
ら破損したり、或いは携帯中に剥がれやすいといった問
題がある。
【0006】一方、単なる表示機能のみでなく、表示部
の表示内容を書き換えることは出来るが、偽造防止の為
に容易には改ざん出来ないものが要求される用途もあ
る。例えば、身分証明の内容を表示する場合等であり、
このような用途ではセキュリティ性も要求される。しか
し、前記した各種可逆表示材料は、表示を比較的容易に
書き換えできるため、不可視情報の記録内容等の単なる
確認手段としては問題ないが、表示のセキュリティ性の
点では問題がある。例えば、軟磁性粉をマイクロカプセ
ル化したものは数百Oeで簡単に表示が変わる為、あく
までも確認用でセキュリティ性はない。また、高分子/
脂肪酸膜、ロイコ染料、高分子液晶等を利用したもの等
も、同様に単に熱のみによる書き換えの為に容易に表示
を変更でき、セキュリティ性が低いという問題がある。
また、熱のみによる場合は自然環境下で表示が消えると
いう、表示の信頼性の点でも問題がある。
【0007】そこで、本発明の目的は、表示の書き換え
は出来るが改ざん目的や自然環境下では表示が容易に変
わらない、セキュリティ性や信頼性を有する表示部を部
分的に且つ段差を少なくして平坦的に設けることができ
る、可逆表示可能な転写箔と、該転写箔を転写した可逆
表示可能な記録媒体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の可逆表示可能な転写箔の第1の発明は、剥
離性支持体上に、少なくとも、液晶/高分子複合膜から
なり熱と電界により可逆的に光透過率又は吸光度が変化
する可逆表示層と、接着層とが、順次積層された構成と
する。また、本転写箔の第2の発明は、上記転写箔にお
いて、剥離性支持体と可逆表示層との間に保護層を有す
る構成とする。また、本転写箔の第3の発明は、上記各
転写箔において、可逆表示層と接着層との間に導電層を
有する構成とする。また、本転写箔の第4の発明は、上
記第3の発明の転写箔において、導電層が、金属薄膜、
金属箔、導電性樹脂層のいずれかよりなる構成とする。
また、本転写箔の第5の発明は、上記第3又は第4の発
明の転写箔において、可逆表示層を構成する液晶/高分
子複合膜の高分子が水溶性ポリマーからなり、可逆表示
層と導電層との間にバリア層を有する構成とする。ま
た、本転写箔の第6の発明は、上記第5の発明の転写箔
において、バリア層が水溶性ポリマーからなる構成とす
る。また、本転写箔の第7の発明は、上記第5又は第6
の発明の転写箔において、接着層が、水性エマルション
又は水溶性ポリマーの接着剤で形成されてなる構成とす
る。
【0009】次に、本発明の可逆表示可能な記録媒体の
第1の発明は、前記第1又は第2の発明の転写箔を、面
積抵抗が1012Ω/sq以下の被着体に転写形成してな
る構成とする。また、本発明の可逆表示可能な記録媒体
の第2の発明は、前記第3〜第7のいづれか一つの発明
の転写箔を、面積抵抗が1012Ω/sq以上の被着体に
転写形成してなる構成とする。
【0010】以下、本発明の可逆表示可能な転写箔及び
それを転写した記録媒体について図を参照しながら更に
具体的に詳述する。
【0011】本発明の可逆表示可能な転写箔1の層構成
は、図1において、少なくとも、剥離性支持体2と、液
晶/高分子複合膜からなり熱と電界により可逆的に光透
過率又は吸光度が変化する可逆表示層3と、接着層4と
からなる。転写箔が転写される被着体に適度な導電性
(例えば金属)があれば、すなわち、被着体から接着層
を通して垂直方向に可逆表示層に電界を印加しその表示
を変更できる程度の導電性があれば、最も基本的な層構
成では導電層は不要である。但し、プラスチックカード
等の絶縁性の被着体への適用が自由にできる点から導電
層を可逆表示層3と接着層4との間に介在させ、更に転
写後に最表層となる可逆表示層3を傷付き等から保護す
る目的で(転写後の状態で)可逆表示層上に保護層が設
けた、図1に示す構成が望ましい一態様である。すなわ
ち、図1に示す本発明の可逆表示可能な転写箔1では、
剥離性支持体2上(図面では下側)に、保護層5、可逆
表示層3、導電層6、接着層4を順次積層した構成とす
る。なお、導電層は可逆表示層に垂直電界を印加させる
点で該可逆表示層の上下に積層した構成も考えられる
が、任意部分に電界印加できる等の点で、(転写後で)
裏面側となる導電層のみが望ましい。なお、表面側は外
部電極等を用いれば良い。
【0012】また、図2は、さらに層間接着力を向上さ
せるために、図1の構成に対して、中間層7を保護層5
と可逆表示層3との間に設けて両層間の密着性を向上さ
せ、さらに、バリア層8を可逆表示層3と導電層6との
間に設けて可逆表示層3上に設ける導電層等の形成時に
可逆表示層4が損傷を受けることを防止する、構成であ
る。
【0013】次に、各層について、主要な可逆表示層か
ら順次説明する。
【0014】先ず、可逆表示層としては、例えば、書換
が熱のみで出来る(熱−熱モード)、高分子/脂肪酸分
散膜、ロイコ染料を利用したもの、高分子液晶を利用し
たもの、或いは、磁気のみにより書換が出来る磁性粉を
マイクロカプセル化したもの等が利用可能であるが、表
示の改ざんを困難にするセキュリティ性及び自然環境下
でも容易に表示が消えにくい信頼性に対する要求を満足
できるものとして、書換に熱と電界の両方が必要な可逆
表示素子である液晶/高分子複合膜が優れている。本発
明の転写箔の可逆表示層には、各種可逆表示素子の中で
もセキュリティ性及び信頼性に優れるこの液晶/高分子
複合膜を使用する。
【0015】なお、液晶/高分子複合膜は、スメクチッ
ク液晶等を高分子マトリックス中に分散したものであ
り、別名PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)
膜とも言われる(以下、液晶/高分子複合膜をPDLC
膜と記す)。
【0016】PDLC膜による可逆表示層の表示の記録
/消去原理を説明すれば、熱と電界と(熱−電界モー
ド)による液晶分子配向の秩序性変化(ホメオトロピッ
ク配向又はホモジニアス配向等という規則配向状態と、
ランダム配向状態等の不規則配向状態との変化)による
光散乱と光透過(二色性色素併用によるゲストホスト効
果時は二色性色素の光吸収量の大小)を利用するもので
ある。従って、白濁化(光散乱)を記録状態、透明化
(光透過)を消去状態で利用する場合、印字はスポット
加熱ができるサーマルヘッド等で行い、消去はPDLC
膜を例えば電極で挟持して行う。
【0017】上記PDLC膜は、熱−熱モードの他の可
逆表示素子に比べ、電界印加による規則配向状態化はμ
secオーダと高速のために高速書換処理ができ、書換
可能回数も充分であり、二色性色素の併用で視認性も良
く、書き換えに高い電界強度を必要とするため容易に改
ざんできず、自然環境下で表示が消えにくく、表示の信
頼性も高い等と各種の優れた実用性能を示す。
【0018】PDLC膜には、例えば特開平4−718
99号公報等が提案したものも使用できるが、なかで
も、液晶をマイクロカプセル化したものはマイロクカプ
セルで液晶が完全に包囲される為、液晶の染みだしが無
い等、種々の点で優れ、本出願人による特開平5−30
1489号公報、特願平6−33283号、特願平6−
44735号及び特願平6−119702号等で提案し
たものも使用できる。
【0019】PDLC膜中に液晶を分散保持する高分子
マトリックスには、例えば、塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、塩化ビ
ニリデン系樹脂、ポリメタクリレート、アクリレート−
メタクリレート共重合体等のアクリル系樹脂、ポリビニ
ルアルコール系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
ウタレン系樹脂、ポリチオール系樹脂、紫外線や電子線
で硬化する電離放射線硬化性樹脂等が使用される。
【0020】また、液晶には、スメクチック液晶、或い
は、ネマチック液晶、コレステリック液晶、ディスコレ
ステリック液晶、高分子液晶、及びこれらの混合系等が
挙げられる。液晶に二色性色素を適量混合し、ゲストホ
スト効果で表示コントラストを上げ視認性を高めること
もできる。
【0021】なお、液晶を高分子マトリックス中に分散
する方法は、相分離法、エマルション法、マイクロカプ
セル法、溶媒蒸発法、懸濁重合法等がある。
【0022】なお、PDLC膜は通常3〜23μm程度
の膜厚で使用する。下限値は表示コントラストの点か
ら、上限値は液晶の規則配向状態への実用的駆動電圧の
点から決まる。
【0023】次に剥離性支持体2としては、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹
脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂等の合成樹脂の
厚さ10〜50μm程度のフィルムが用いられる。剥離
性支持体2上に直接形成される層、例えば保護層5、或
いは可逆表示層3等が、転写時に剥離性支持体から易に
剥離できる様にするために、剥離性支持体2は上記合成
樹脂フィルム単体とはせずに、該フィルムに剥離層を形
成するなどして適宜な剥離処理を施してもよい。剥離層
としては、例えば、ワックス、シリーコン等の離型剤を
単独、又はアクリル系樹脂等の熱硬化性樹脂或いは熱硬
化性樹脂に混合したものを塗布形成したり、或いはアク
リル樹脂、メラミン樹脂等の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹
脂等を塗布形成して設ける。
【0024】接着層4は、熱により接着性を発現する感
熱接着層となる層であり、転写面となる被着体に親和性
のある熱可塑性樹脂を適宜選択して使用する。熱可塑性
樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹
脂、等の公知の転写箔用の熱可塑性樹脂が挙げられる。
接着層は熱可塑性樹脂塗液を塗工形成すればよいが、塗
液に有機溶剤を用いると塗工時の溶剤が可逆表示層中の
液晶の配向に悪影響を及ぼすことがあるので、できれば
水を主体とする塗工液にる形成が好ましく、水性エマル
ションの接着剤や水溶性ポリマーの接着剤から塗工形成
するのが良い。従って、接着層の形成に用いる熱可塑性
樹脂としては、水性エマルションの接着剤として使用さ
れ得る、例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等や、水溶性ポ
リマーの接着剤として使用され得る、ポリビニルアルコ
ール、セルロース誘導体等が挙げられる。なお、導電層
が既に形成されており、該導電層が金属薄膜等で微小な
小孔等が全くなく溶剤に対して完全に不透過性であれ
ば、有機溶剤系の塗工液を用いる樹脂成分も、比較的容
易に使用できる。接着層の厚みは通常0.1〜3μm程
度とし被着面材料等により適宜選択する。薄すぎると接
着性が低下し、厚くしすぎても接着層としての意味がな
い。
【0025】次に、導電層6は、水平方向の導通路とな
り可逆表示層に垂直電界を印加できる程度の伝導性(例
えば面積抵抗1012Ω/sq以下)があれば半導体領域
でも良いが、電圧印加ロス等の点では良導電性の方が良
く、例えば、アルミニウム等の金属を蒸着等して得られ
る金属薄膜或いは金属箔、ITO膜等の透明導電膜、カ
ーボンブラック等やアミニウム粉等の導電性粉体を樹脂
中に分散さた導電性樹脂層である。
【0026】保護層5は、転写後に可逆表示層の上層に
位置することで、可逆表示層を圧力、外力、外部環境等
から保護し、サーマルヘッド、ローラ電極等の表示書換
手段に対する耐熱性、耐磨耗性、耐擦傷性等を向上させ
る。保護層は、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子
線硬化性樹脂等の硬化性樹脂にて厚み0.5〜10μm
程度に塗工形成する。例えば、ソフトウレタンアクリレ
ート等の紫外線又は電子線硬化性樹脂を用いれば優れた
耐熱性、耐磨耗性、耐擦傷性、サーマルヘッドへの好適
なヘッドタッチ性、クッション性が得られる。
【0027】また、図2の層構成にて、プライマー層7
は、保護層と可逆表示層間、或いは(図2では層形成し
ていないが)、下記するバリア層と導電層間、導電層と
接着層間、等の密着性を向上させる為のものである。プ
ライマー層は、公知のプライマー処理等の易接着処理に
より形成すればよく、特に材料は特に限定されないが、
例えば、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹
脂等の合成樹脂や、シランカップリング剤、チタネート
系カップリング剤等が用いられる。
【0028】バリア層8は、導電層6を例えば導電性樹
脂層として塗工形成する際、或いは導電層を設けずに直
接に接着層を塗工形成する際に、塗液溶剤成分(特に有
機溶剤)が可逆表示層中に浸透して液晶配向性能を低下
させない様にする層である。また、導電層を金属蒸着等
による場合は塗工溶剤の問題はないが、バリア層は蒸着
時の熱等から可逆表示層を保護したり、平滑な金属薄膜
面を形成させる下地層としての意味ももある。下地層と
しては耐熱性のある熱硬化性樹脂或いは熱可塑性樹脂等
で良いが、下地層形成時の塗工溶剤による可逆表示層へ
の悪影響を考慮すると水溶性樹脂が好ましい。水溶性樹
脂としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、カルボキシメチルセルロース等が挙げられ
る。そして、バリア層はこれらの水溶性塗液から塗工形
成する。バリア性を発揮するには厚み0.5〜10μm
程度あれば良い。
【0029】なお、上記した各層の形成は、グラビアコ
ート等の公知の塗工手段、また転写箔内部で特に部分形
成する場合はシルクスクリーン印刷等の公知の印刷手段
によって行えば良い。
【0030】また、可逆表示層となるPDLC膜の透明
状態を表示(記録又は消去)状態として使用する場合
は、転写箔を被着体に転写した際に、可逆表示層の下層
となる層、例えば、導電層、バリア層、接着層、或いは
被着体に着色効果、光反射効果、光散乱効果、光回折効
果等の効果を持たせると良い。或いは、単独でこれらの
効果を有する層を設けても良い。PDLC膜に光散乱/
透過を利用する場合には金属膜等の光反射効果(例えば
鏡面反射層)が好ましく、二色性色素添加による光吸収
スペクトル及び光吸収量の差を利用する場合には着色効
果(例えば任意の色に着色した層)、あるいは白色光散
乱効果(例えば白色顔料含有層)が好ましい。
【0031】そして、上述したような可逆表示可能な転
写箔を、被着体に適宜形状に転写することによって、表
示のセキュリティ性、信頼性に優れた本発明の可逆表示
可能な記録媒体が得られる。
【0032】本発明の転写箔の被着体への転写は、従来
公知の熱圧による円圧式又は平圧式の転写方式によって
行えば良い。熱圧条件は、接着性と、被着体の熱変形或
いは可逆表示層等も含めた転写箔の耐性等を考慮した適
宜条件で行えば良い。また、支持体のPDLC膜形成面
側から、転写後の箔切れを良くするために、例えば、転
写箔の断面をハーフカットしても良い。このようにする
と、強靱な膜あるいは厚膜の箔でも良好に転写できる。
【0033】一方、被着体としては、特に制限されるも
のではなく、単なるプラスチック製のシートに転写すれ
ば、可逆表示可能な表示部を有する記録媒体となる。も
ちろん、事前或いは事後に、公知の印刷手段にて固定的
な情報を印刷形成しておいてもよい。また、目視不可能
情報の情報記録媒体、例えば、磁気カード、ICカー
ド、光カード、非接触ICカード等に本発明の転写箔を
転写すれば、簡単に表示機能を付加することができ、本
発明の可逆表示可能な記録媒体とすることができる。ま
た、被着体の形状はカード状であれば、塩化ビニル樹
脂、ポリチレンテレフタレート等のポリエステル系樹
脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂等の各種
合成樹脂や紙等が材料とし使用され、カードサイズの大
きさで厚み0.1〜1mm程度のもが通常は使用され
る。しかし、被着体の形状はカード状に限らず成形品で
あってもよく、また、紙、金属シートなどでよもく、大
きさ、厚み等の形状及び材料は任意であり限定されな
い。なお、表示部の密着性を向上させる為に、被着体の
被着面に公知のプライマー処理等の易接着処理を施して
おいてもよい。
【0034】転写によって形成する表示部は、本発明で
は部分形成できる点が特徴の一つであり、被着体の一部
分はもちろん、全面に形成しても良い。また、形成する
場所は、上記磁気カードやICカード等の場合、それが
備えている磁気ストライプやICモジュール、光記録膜
等の情報記録部の記録再生に影響しない場合には、例え
ば磁気ストライプ上等と情報記録部の上に設けてもよ
い。表示部の位置は、書換手段に用いられる電界による
悪影響を配慮して、ICカードの場合は特に端子部との
関係に制限がでてくるが、外部装置と無線等により非接
触でデータ通信する非接触情報記録媒体であれば、この
ような制約もない。
【0035】なお、転写箔が転写される被着体の転写面
が、柔軟性のある材料で出来ていると、転写時の圧力が
可逆表示層に応力集中して可逆表示層中に分散している
液晶形状が破壊されるのを避けることができる。このよ
うな材料としては、転写時の加熱程度である程度の柔軟
性を発揮する低温熱可塑性樹脂、或いはクッションの様
な柔軟な発泡性材料がある。具体的にはエチレン−酢酸
ビニル共重合体をアゾ化合物系発泡剤で発泡させた材料
等である。
【0036】そして、本発明の可逆表示可能な記録媒体
では、表示部が転写形成されているために、表示部が周
囲にくらべて突出する程度が少ないことが大きな特徴で
もある。ラベルによって形成する場合でも部分形成でき
るが、ラベルでは支持体の厚みの分だけより厚くなって
しまう。ちなみに、本発明の転写箔の厚みは例えば10
〜20μm程度であり、熱可塑性樹脂基材に熱転写する
ことでほとんど突出のない記録媒体が得られる。
【0037】次に、本発明の可逆表示可能な記録媒体の
表示を書き換える方法について、電界印加で消去を、加
熱で記録をする使用法を一例として概説しておく。
【0038】先ず、電界印加法は、例えば、本出願人に
よる特願平6−103249号並びに特願平6−302
701号の「液晶表示媒体の非接触液晶配向方法及び液
晶配向装置」(帯電方式)及び特願平6−302702
号の「液晶表示媒体の液晶配向方法及び液晶配向装置」
(電極方式)、或いは特願平6−333820号の「可
逆表示媒体の書換装置」(帯電方式+電極方式)に開示
した各種方式が使用され得る。開示した電界印加方式
は、各種観点から分類でき、非接触方式と接触方式、帯
電方式と電極方式、電位差を片面から与える対列方式と
表裏両面から対向方式等があり、又、これらの組み合わ
せ等があり、記録媒体の形状、物性等により、適宜選択
使用すれば良いが、被着体の制約がない点から、表示部
の表面側から電位差を与える対列方式が適している。図
3にこの対列方式の一例として、帯電方式(非接触方
式)と電極方式(接触方式)を組み合わせた電界印加
(消去)装置700を示す。同図では電界印加装置70
0は、二個の導電ゴム製等のアースローラ712の間に
コロナ帯電器等の帯電器711が配置され、アースロー
ラ712にはガイドローラ713が対向配置されてい
る。そして、転写形成した表示部11を有する記録媒体
10が、アースローラ712とガイドローラ713の間
を移動し、アースローラ及び帯電器の下側に位置した表
示部分に垂直電界が印加される。なお、各方式で帯電器
又は電極の設置数は各種の態様がある。
【0039】図3の電極−帯電器−電極の三個の電界印
加方式で、中央の帯電器を(接地せずに電位を与える)
電極に替えれば、電極方式且つ接触方式且つ対列方式と
なる。また、両側の電極を帯電器とすれば、帯電方式且
つ非接触方式且つ対列方式となる。また、電極と帯電
器、電極と電極、帯電器と帯電器等の方式もある。但
し、いずれも、隣接する電極又は帯電器は異電位(例え
ば、接地電位と正又は負電位、正と負電位等)を与える
様にする。
【0040】また図4の電界印加装置700では、記録
媒体10の表示部11側となる部分の構成は図3の装置
と同様であるが、裏面側となる部分は、固定され且つ接
地されておらず電位的に浮いた導電板714を備えた構
成となっている。同図では、記録媒体10はアースロー
ラ712の回転駆動により導電板714上を摺動移動し
てコロナ帯電器711の下を通過する。そして、電界印
加は、導電板714を横方向の横断路としたコロナ帯電
面とアースローラ間の電位差により行われる。なお、図
4の装置で導電板714を接地しておけば、コロナ帯電
面と導電板714との間の垂直電界により電界印加がな
される。この場合は対向方式の印加であり、被着体が紙
等で、被着体自身の導電性、具体的には厚みも含めた電
気抵抗が可逆表示層に対して比較的小さい場合に適応で
きる。
【0041】一方、熱印加手段としては、熱板等の他、
文字等のパターン印字に適している熱転写プリンタ等に
使用されるサーマルヘッド、あるいはレーザー加熱等で
行う。
【0042】
【作用】本発明の可逆表示可能な転写箔では、可逆表示
できる表示手段としてPDLC膜からなる可逆表示層を
用いることで、改ざん目的の書き換えが困難で、また自
然環境下で消去されない表示ができ、且つ薄く盛り上が
が少ない表示部を形成できる、転写箔となる。そして、
被着体の被着面の面積抵抗が1012Ω/sq以下であれ
ば、本発明の記録媒体の作成には転写箔に導電層が不要
であり、表示部の側からの電界印加で表示状態を変更で
きる。面積抵抗が1012Ω/sq以上ならば、導電層を
設けた転写箔を用いれば良い。導電層に金属薄膜層や金
属箔を用いれば、反射層としての機能し、導電性樹脂層
としてカーボンブラック含有樹脂層を用いれば、黒色の
着色層としても機能する。
【0043】また、保護層により、転写後の可逆表示層
を外力から保護し、表示部の耐熱性、耐磨耗性、耐擦傷
性、サーマルヘッドへの好適なヘッドタッチ性、クッシ
ョン性が得られる。また、可逆表示層の液晶/高分子複
合膜の高分子マトリックとして水溶性ポリマーを用いた
場合に、可逆表示層と導電層との間のバリア層により、
転写箔製造時に、可逆表示層の上に塗工形成する層の塗
工溶剤により、可逆表示層中の液晶の配向性能が劣化す
るのを防止する。バリア層が特に水溶性ポリマーの時は
防止性能がよい。また、同様な理由から接着層も水性エ
マルション接着剤で形成すると液晶の配向性能劣化が防
止できる。
【0044】次に、実施例及び比較例により本発明を更
に説明する。なお、部又は比率等は、特に断りのない限
り重量基準である。
【0045】
【実施例】
【0046】実施例1(転写箔):支持体として片面を
メラミン処理にて剥離性を持たせた厚さ50μmの透明
ポリエチレンテレフタレートフィルムの該処理面に、順
次、以下に示す、保護層(厚さ2μm)、プライマー層
(厚さ0.5μm)、可逆表示層〔液晶/高分子複合
膜〕(厚さ7μm)、バリア層(厚さ2μm)、導電層
(アルミニウム蒸着層:厚さ400Å)、接着層(厚さ
1μm)、を形成し、本発明の可逆表示可能な転写箔を
得た。
【0047】 ※保護層(形成用塗工液): 紫外線硬化性樹脂塗料 100部 (DPHA/ウレタンアクリレート=1/1) 〔DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〕 溶剤:イソプロピルアルコール 100部 ※プライマー層(形成用塗工液): ポリエステルウレタン(東洋紡(株)製 UR−3200) 100部 キシレンジイソシアネート 3部 トルエン 100部 メチルエチルケトン 100部
【0048】※可逆表示層(形成用塗工液):スメチク
ック液晶(メルク・ジャパン(株)製、S−6)3部
に、二色性色素(三井東圧化学(株)製、S−428、
黒発色/透明の二色性)0.06部を添加して、70℃
にて攪拌混合した溶液に、ポリビニルアルコール(日本
合成化学工業(株)製、EG−05)の10重量%水溶
液15.5部を添加し、70℃で機械分散を行った。さ
らにこの分散液に増粘剤としてポリビニルアルコール
(日本合成化学工業(株)製、KH−20)の10重量
%水溶液を、スメクチック液晶S−6/(ポリビニルア
ルコールEG−05+同KH−20)=50/50(重
量比)となるように添加攪拌し、液晶分散粒径が平均5
μmの塗工液とした。
【0049】※バリア層(形成用塗工液):ポリビニル
アルコール10%水溶液(日本合成化学工業(株)製、
KH−20)
【0050】※接着層(形成用塗工液):水系ホリエス
テルエマルション(東洋紡(株)製、MD−1200)
【0051】なお、金属層を除く各層の塗工形成は、い
ずれもバーコート法により次のようにして行った。先
ず、支持体上に紫外線硬化性樹脂の保護層を塗工後、紫
外線を照射して硬化させた後、プライマー層を塗工、乾
燥後、50℃で一日加熱してプライマー層を架橋させ
た。次いで、可逆表示層を塗工後、60℃30秒乾燥
後、室温にて24時間乾燥した。次いで、バリア層を塗
工して、60℃30秒乾燥後、室温にて24時間放置し
残留水分を除去した後、アルミニウムを真空蒸着し、そ
の後、接着層を塗工し100℃30秒乾燥させた。
【0052】実施例2(記録媒体):磁気ストライプ入
りの塩化ビニル樹脂製のカード(厚み0.76mm)
に、実施例1で作成した転写箔を150℃の熱板で1秒
間、加熱加圧した後、転写箔の支持体を剥離して、カー
ド上に縦20mm、横50mmの大きさの書換表示部を
形成して、本発明の可逆表示可能な記録媒体を得た。な
お、表示部の突出高さは、3〜5μmである。
【0053】比較例1(転写箔):可逆表示層として下
記の高分子/脂肪酸複合膜を厚さ7μmで、バリア層を
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(米国 UCC社製、
VAGH)とした以外は、実施例1と同様にして比較例
の転写箔を得た。
【0054】※高分子/脂肪酸複合膜:高分子マトリッ
クスとして塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体100重量
部に対して、ステアリン酸20重量部及びドデカン二酸
20重量部の割合とし、また溶剤としてはテトラヒドロ
フランを用いた塗工液をプライマー層上に塗布し、14
0℃1分乾燥させて可逆表示層とした。
【0055】比較例2(記録媒体):実施例2におい
て、実施例1の転写箔にかえて比較例2の転写箔を用い
た他は実施例2と同様にして比較例の記録媒体を得た。
【0056】※印字条件:なお、高分子/脂肪酸複合膜
に対する、印字は0.6mJ/dot、消去は80℃熱
板2秒間圧着で行った。
【0057】比較例3(ラベルによる記録媒体):表示
部を転写箔によらず、ラベルの貼合にて、可逆表示可能
な記録媒体を得た。すなわち、基材として0.5mm厚
みのポリエチレンテレフタレートの一方の面に、導電
層、可逆表示層、保護層を順次積層し、基材の他方の面
に以下の粘着剤層(厚み20μm)、剥離紙(厚み10
0μm)を形成し、可逆表示ラベルとした。なお、他の
材料及びその厚みは実施例1と同一である。
【0058】※粘着剤層:アクリル酸エステル系感圧接
着剤(日本カーバイド工業(株)製、ニッセツPE−1
18)※剥離紙:グラシン紙(藤森工業(株)製)
【0059】記録媒体の性能評価:
【0060】※書き込み:PDLC膜による可逆表示層
を有するものに対しては、液晶がランダム配向した白濁
状態(実際には用いた二色性色素により黒色となる)を
書き込み状態として用いた。書き込みは、解像度6do
t/mmの端面サーマルヘッドで、パルス周期3.0m
sec、デューティ比50%で0.4mJ/dot加熱
して行った。
【0061】※消去:コロナ帯電器(出力5kV)及び
アースローラを用いた消去装置で、記録媒体10を搬送
速度500mm/secで搬送して消去を行った。図5
は当消去装置700の概略構成図でもあり、コロナ帯電
器はタングステンワイヤー長80mmのものであり、ア
ースローラは直径10mm、幅50mmのステレンス鋼
製のローラを、コロナ帯電器に対して媒体の搬送路の上
流及び下流側に、コロナ帯電器から5mm離して設置し
てある。なお、コロナ帯電器及びアースローラは、記録
媒体の表示面側に設置されている。
【0062】※評価結果: ・実施例2:印字及び消去共に良好であった。そして、
表示の改ざん防止性に優れたものであった。 ・比較例2:80℃の熱板に接触させると表示が消え、
次にサーマルヘッドで印字することで表示内容が容易に
書き換えられた。 ・比較例3:ラベルによる表示部の突出量(約0.5m
m)が大きすぎ、記録媒体の搬送及び携帯時に表示部が
剥がれた。
【0063】
【発明の効果】本発明の可逆表示可能な転写箔によれ
ば、可視情報の書換ができる可逆表示層を有するため
に、被着体に該転写箔を単に転写するのみで、可逆表示
可能な記録媒体が容易に得られる。しかも、熱と電界の
両方の外部エネルギーを必要とするPDLC膜を可逆表
示層としているため、表示のセキュリティ性が高く、ま
た信頼性にも優れ、且つ視認性に優れた表示部が得られ
る。また、転写箔を被着体に転写する位置を、被着体の
全面のみならず、一部分にも容易に形成でき、しかも、
転写される層が薄く平坦的なので、ラベルによる表示部
の様に突出し表示部周囲の段差から剥がれたりすること
がなく、携帯時の耐久性及び書換時の機械的耐久性にも
優れる。
【0064】そして、保護層により、転写後の可逆表示
層を外力から保護し、表示部の耐熱性、耐磨耗性、耐擦
傷性、サーマルヘッドへの好適なヘッドタッチ性、クッ
ション性等が優れた表示部を有する記録媒体が得られ
る。また、可逆表示層の液晶/高分子複合膜の高分子マ
トリックとして水溶性ポリマーを用いた場合には、可逆
表示層と導電層との間のバリア層により、転写箔製造時
に、可逆表示層の上に塗工形成する層の塗工溶剤によ
り、可逆表示層中の液晶の配向性能が劣化するのを防止
し、優れた表示性能を維持できる。バリア層が特に水溶
性ポリマーの時は防止性能が優れる。また、同様な理由
から接着層に水性エマルション又は水溶性ポリマーの接
着剤を用いれば液晶の配向性能劣化が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆表示可能な転写箔の一実施例の縦
断面図。
【図2】本発明の可逆表示可能な転写箔の他の実施例の
縦断面図。
【図3】本発明の記録媒体に対して使用し得る表示の消
去(電界印加)装置の一例を示す概略構成図。
【図4】本発明の記録媒体に対して使用し得る表示の消
去(電界印加)装置の他の一例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 可逆表示可能な転写箔 2 剥離性支持体 3 可逆表示層(=PDLC膜) 4 接着層 5 保護層 6 導電層 7 プライマー層 8 バリア層 10 可逆表示可能な記録媒体 11 表示部 700 電界印加装置(消去装置) 711 帯電器 712 アースローラ(電極) 713 ガイドローラ 714 導電板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JLH G02F 1/13 505 G02F 1/13 505 1/1333 1/1333 G09F 3/00 Q G09F 3/00 7416−2H B41M 5/26 102

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離性支持体上に、少なくとも、液晶/
    高分子複合膜からなり熱と電界により可逆的に光透過率
    又は吸光度が変化する可逆表示層と、接着層とが、順次
    積層されていることを特徴とする可逆表示可能な転写
    箔。
  2. 【請求項2】 剥離性支持体と可逆表示層との間に保護
    層を有することを特徴とする請求項1記載の可逆表示可
    能な転写箔。
  3. 【請求項3】 可逆表示層と接着層との間に導電層を有
    することを特徴とする請求項1又は2記載の可逆表示可
    能な転写箔。
  4. 【請求項4】 導電層が、金属薄膜、金属箔、導電性樹
    脂層のいずれかよりなることを特徴とする請求項3記載
    の可逆表示可能な転写箔。
  5. 【請求項5】 可逆表示層を構成する液晶/高分子複合
    膜の高分子が水溶性ポリマーからなり、可逆表示層と導
    電層との間にバリア層を有することを特徴とする請求項
    3又は4記載の可逆表示可能な転写箔。
  6. 【請求項6】 バリア層が水溶性ポリマーからなること
    を特徴とする請求項5記載の可逆表示可能な転写箔。
  7. 【請求項7】 接着層が、水性エマルション又は水溶性
    ポリマーの接着剤で形成されてなることを特徴とする請
    求項5又は6記載の可逆表示可能な転写箔。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2記載の可逆表示可能な転
    写箔を、面積抵抗が1012Ω/sq以下の被着体に転写
    形成してなることを特徴とする可逆表示可能な記録媒
    体。
  9. 【請求項9】 請求項3〜7のいずれか1項に記載の可
    逆表示可能な転写箔を、面積抵抗が1012Ω/sq以上
    の被着体に転写形成してなることを特徴とする可逆表示
    可能な記録媒体。
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