JPH09180387A - ヘッド位置復調方法 - Google Patents

ヘッド位置復調方法

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JPH09180387A
JPH09180387A JP7343465A JP34346595A JPH09180387A JP H09180387 A JPH09180387 A JP H09180387A JP 7343465 A JP7343465 A JP 7343465A JP 34346595 A JP34346595 A JP 34346595A JP H09180387 A JPH09180387 A JP H09180387A
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JP
Japan
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head
predicted
cylinder
estpos
sampling point
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Withdrawn
Application number
JP7343465A
Other languages
English (en)
Inventor
晋 ▲吉▼田
Susumu Yoshida
Shuichi Hashimoto
修一 橋本
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/54Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head into or out of its operative position or across tracks
    • G11B5/55Track change, selection or acquisition by displacement of the head
    • G11B5/5521Track change, selection or acquisition by displacement of the head across disk tracks
    • G11B5/5526Control therefor; circuits, track configurations or relative disposition of servo-information transducers and servo-information tracks for control thereof
    • G11B5/553Details
    • G11B5/5547"Seek" control and circuits therefor

Landscapes

  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 媒体面上の欠陥やヘッドキャリッジの発振な
どによって予測異常となることを防止する。 【解決手段】 予測位置演算部36は現サンプリング点
において次のサンプリング点のヘッド位置を予測し、電
流指令発生部37は該予測位置に基づいてモータ23に
電流指示してヘッド22を移動させる。位置復調部24
は次サンプリング点において該予測位置からの偏差をデ
ィスク媒体上に記録されている位置検出信号に基づいて
出力し、ヘッド位置発生部31は該位置偏差信号と予測
位置とを用いて次サンプリング点におけるヘッド位置を
復調し、予測位置演算部36は、予測位置の差分である
移動速度を1次のローパスフィルタ35を介して出力し
た値と、予測位置と、予測位置とヘッド位置の差分(予
測誤差)と、モータへの指示電流値を用いて、更に次の
サンプリング点の位置を予測し、電流指令発生部は該予
測位置に基づいてモータに電流指示する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク装置等
のヘッド位置復調方法に係わり、特にディスク媒体上に
位置検出用の信号を記録しておき、該位置検出用信号を
用いてヘッド位置を復調すると共に次のサンプリング点
におけるヘッド位置を予測し、該予測位置に基づいてモ
ータに電流を指示し、ヘッドを目標シリンダに向けて移
動するヘッド位置復調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置の記憶容量の増加と小
型化を進める上で、記録密度の向上は不可欠である。ま
た高速化の上でヘッドのシーク時間は10ミリ秒前後の
性能が要求される。位置決め回路のデジタル化ととも
に、サーボヘッドの位置検出回路もデジタルサーボ回路
のサンプリングタイミングのときだけ位置を検出できれ
ばよく、回路はアナログサーボ位置検出回路とは異なっ
たものとなる。図16はすでに提案されているデジタル
サーボ回路の概略構成図であり、1はスピンドルモー
タ、2,3はスピンドルモータにより回転される磁気デ
ィスクである。磁気ディスク2にはユーザ情報が記録さ
れ、磁気ディスク3には位置検出用の信号のみがディス
ク面に記録されている。磁気ディスク2は1枚のみ示し
ているが通常は多数の情報記録用ディスクが設けられて
いる。尚、片面にユーザ情報が記録された磁気ディスク
の他の面に位置検出用信号を記録して位置検出用の磁気
ディスク3を省略することもできる。
【0003】4は磁気ヘッドを半径方向に移動させボイ
スコイルモータ(VCM)、5は情報記録用ディスク2
にデータを読み/書きする磁気ヘッド、6は磁気ディス
ク(サーボディスク)3から位置検出用信号を読み取る
磁気ヘッド(サーボヘッド)、7はサーボヘッドが読み
取った信号レベルを一定にするAGC回路、8はサーボ
ヘッド6が読み取った位置検出用信号に基づいて位置偏
差信号を復調する位置復調回路、9は位置偏差信号Pos
をデジタルに変換するADコンバータ、10は位置偏差
信号に基づいてサーボ制御の演算処理を行ってVCMを
駆動するための電流指令値を出力するDSP(デジタル
・シグナル・プロセッサ)、11はデジタルの電流指令
値をアナログに変換するDAコンバータ、12はVCM
駆動回路である。
【0004】ディスク上の各シリンダには、図17に示
すようにnシリンダ毎に、例えば4シリンダ毎に4種類
のシリンダタイプ(CYL0,CLY1,CLY2,C
LY3)が付されている。かかるデジタルサーボ回路に
おいて、DSP10は位置復調回路8よりADコンバー
タ9を介して入力された位置偏差信号を用いてヘッド位
置を復調すると共に、次のサンプリング点におけるヘッ
ド位置を予測し、該予測位置に基づいてモータに電流指
示し、ヘッドを目標シリンダに位置決めする。
【0005】すなわち、DSP10は、現サンプリング
点t(n)のヘッド予測位置estpos(n-1)が属するシリンダ
のシリンダタイプclt(n)を求めて位置復調回路に入力す
る。位置復調回路8は該シリンダタイプのシリンダ中心
からヘッドまでの位置偏差をサーボディスクに記録され
ている位置検出信号を読み取って求め、AD変換してD
SP10に入力する。DSP10は位置偏差信号p(n)と
予測位置estpos(n-1)の整数部とを加算してヘッド位置p
os(n)を復調する。又、DSP10は現サンプリング点t
(n)及び1つ前のサンプリング点t(n-1)におけるヘッド
位置pos(n),pos(n-1)の差分を移動速度v(n)として求
め、現サンプリング点t(n)におけるヘッド位置pos(n)と
速度v(n)を加算して次サンプリング点t(n+1)のヘッド位
置を予測する。ついで、該予測位置estpos(n)が属する
シリンダのシリンダタイプclt(n+1)を求めて位置復調回
路8に入力すると共に、予測位置estpos(n)に基づいて
ボイスコイルモータVCMに電流I(n)を指示し、ヘッ
ドを目標シリンダに向けて移動させる。尚、目標シリン
ダに到達するまでは、移動速度v(n)と予測位置データes
tpos(n)に基づいてモータに指示する電流値I(n)を決定
し、目標シリンダに到達後は予測位置データestpos(n)
に基づいてモータに指示する電流値I(n)を決定する。
【0006】以下は上記DSP処理を数式によって表現
したもので、サーボ面上の位置情報を離散的にサンプル
し、サンプル毎に位置と速度を計算する。 p(n)=A・posadc(n) (1) pos(n)=INT(estpos(n-1)+0.5)+p(n) (2) v(n)=pos(n)-pos(n-1) (3) estpos(n)=pos(n)+v(n) (4) clt(n+1)=INT(estpos(n)+0.5)AND 3(cyl) (5) posadc(n):目標シリンダのシリンダタイプをCLYi
とするとき、該シリンダタイプCLYiのシリンダ中心
から現在ヘッドがどの程度ずれているかを符号付きで表
すものであり、ADコンバータ9の出力信号である。A
D変換値がどのような単位を持つかは位置復調回路8に
よる。
【0007】p(n):現サンプリング点t(n)での目標シリ
ンダタイプのシリンダ中心からのずれ量をシリンダ換算
した値である。AはAD変換値をシリンダ単位に変換す
る為の定数である。 pos(n):前サンプリング点t(n-1)
で予測した現サンプリング点t(n)のヘッド位置(予測位
置estpos(n-1))の整数部分にp(n)を加算すること
により、ヘッドの実位置をもとめている。INTは整数を
意味し、又、0.5を加算しているのは、シリンダタイプ
のセンタを決定する時に、小数点以下が±0.5シリンダ
内の範囲で判定している為である。 v(n):現サンプリング点におけるヘッドの移動速度であ
る。現サンプリング点t(n)でのヘッド実位置pos(n)
と、前サンプリング点t(n-1)のヘッド位置pos(n-1)の差
分(位置の微分)を求めて現サンプリング点での速度と
している。 estpos(n):現サンプリング点t(n)でのヘッド位置pos
(n)と速度v(n)から、次のサンプリング点t(n+1)でのヘ
ッド位置を予測した値である。 clt(n):サンプリング点t(n+1)でのヘッド予測位置estp
os(n)が属するシリンダのシリンダタイプである。0.5の
加算はシリンダの±0.5シリンダ範囲を判定するためで
ある。このシリンダタイプclt(n)に基づいて予測位置es
tpos(n)が属するシリンダ中心からヘッドまでの位置偏
差信号が復調回路8により復調される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなデジタル
方式でヘッド位置の計算を行うと図18(a)で示すよう
に(黒丸は実位置、白丸は予測位置)、各サンプリング
点でヘッドの実位置と予測位置とが一致し、正しくヘッ
ドの位置決めを行うことができる。尚、図中HTRはヘ
ッド移動軌跡である。しかし、サーボ面媒体上に欠陥や
傷があるとADコンバータ9から得られる位置偏差信号
posadc(n)が異常となる。かかる異常が発生すると、図
18(b)に示すように、現サンプリング点t(n)で計算さ
れるヘッド位置pos(n)と速度v(n)が(2),(3)式より
実際にヘッドが位置している場所、速度から異なった値
になる。そして、(4)式においては、(2),(3)式の異
常値を用いて、次のサンプリング点t(n+1)の位置estpos
(n)の予測を行ってしまう。このため、次のサンプリン
グ点t(n+1)において正しい位置偏差信号が得られると、
予測位置estpos(n)とヘッド位置pos(n+1)が大幅にずれ
る。すなわち、実際にヘッドが位置している場所がサン
プリング点t(n)において予測した予測位置estpos(n)か
らかけ離れた場所に位置した状態となる。
【0009】通常、シリンダタイプは数シリンダで繰り
返されるような構成をもっている。たとえば4シリンダ
で繰り返されるシリンダタイプ構成の場合、設定された
シリンダタイプclt(n+1)より±2シリンダ内(シーク中
等はこれよりも狭くなる)の予測誤差がゆるされる。し
かし、欠陥、傷等により上記した異常状態となった時、
予測誤差が±2シリンダ以上になる場合が発生し、4シ
リンダ単位でシリンダ位置を誤ってしまう問題がある。
上記のような現象は欠陥、傷等だけでなくヘッドキャリ
ッジ等の発振などによっても発生する。以上から、本発
明の目的は媒体面上の欠陥や傷、ヘッドキャリッジの発
振などによって予測異常となることを防止でき、正しく
ヘッドの位置決めができるヘッド位置復調方法を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。21は位置検出用マークが記録されたディス
ク媒体(サーボディスク)、22はサーボヘッド、23
はサーボヘッドを半径方向に移動させボイスコイルモー
タ(VCM)、24はサーボヘッドが読み取った位置検
出マークに基づいて位置偏差信号を復調する位置復調
部、25は位置偏差信号をデジタル値posadc(n)に変換
するADコンバータ、26は位置偏差信号に基づいてヘ
ッド位置を復調すると共に、サーボ制御の演算処理を行
ってVCMを駆動するための電流指令値I(n)を出力す
る演算制御部、27はデジタルの電流指令値I(n)をアナ
ログに変換するDAコンバータである。磁気ディスク装
置のシリンダにはn種類(例えば4種類)の異なるシリ
ンダタイプCYL0〜CYL3(図17参照)がそれぞ
れ順次付されると共に、nシリンダ毎に同様にn種類の
シリンダタイプが付されている。位置復調部24は、デ
ィスクより読み取った位置検出マーク信号及びヘッド予
測位置が属するシリンダのシリンダタイプclt(n)が入力
されると、これら信号を用いて該シリンダタイプのシリ
ンダ中心からヘッドまでの偏差に応じた位置偏差信号を
出力し、ADコンバータ25は該位置偏差信号をAD変
換する。
【0011】演算制御部26において、31はサンプリ
ング時刻t(n-1)において予測した次サンプリング時刻t
(n)におけるヘッド位置(予測位置)estpos(n-1)とADコ
ンバータ25の出力posadc(n)を用いてサンプリング時
刻t(n)におけるヘッド位置pos(n)を復調するヘッド位置
発生部、32はヘッド位置pos(n)と予測位置estpos(n-
1)の差分を演算して予測誤差difpos(n)を出力する予測
誤差演算部、33は時刻t(n-1),t(n)に予測した予測位
置estpos(n-1),estpos(n)を記憶する予測位置記憶部、
34は時刻t(n-1),t(n)に予測した予測位置estpos(n-
1),estpos(n)の差をヘッド移動速度v(n)として演算して
記憶すると共に、前サンプリング時刻におけるv(n-1)を
出力する速度演算部、35は速度の急激な変化を低下さ
せる1次のローパスフィルタ、36はサンプリング時刻
t(n-1)における予測位置estpos(n-1)と、ヘッド移動速
度v(n-1)を1次のローパスフィルタを介して出力した値
と、予測位置estpos(n-1)とヘッド位置pos(n)の差分
(予測誤差)difpos(n)と、モータへの指示電流値I(n-
1)を用いて、次サンプリング時刻t(n+1)におけるヘッド
位置estpos(n)を予測して出力する予測位置演算部、3
7は予測位置に基づいてモータに印加する指令電流値I
(n)を発生する電流指令発生部である。
【0012】速度演算部34はサンプリング時刻t(n),t
(n-1)における予測位置の差分を現サンプリング時刻の
移動速度v(n)として求めて記憶すると共に、前サンプリ
ング時刻t(n-1)で求めた移動速度v(n-1)をローパスフィ
ルタ35に入力する。予測位置演算部36は、サンプリ
ング時刻t(n-1)点における予測位置estpos(n-1)と、前
記速度v(n-1)を1次のローパスフィルタ35を介して出
力した値と、予測誤差difpos(n)と、モータの指示電流
値I(n-1)を用いて、次サンプリング時刻t(n+1)のヘッド
位置estpos(n)を予測し、電流指令発生部37は該予測
位置estpos(n)に基づいてモータに電流を指示し、ヘッ
ドを目標シリンダに向けて移動させる。
【0013】以上のように、サンプリング時刻t(n-1)に
おいて予測した現サンプリング時刻t(n)の予測位置estp
os(n-1)にヘッド移動速度v(n-1)の1次ローパスフィル
タ出力を加算して次サンプリング時刻におけるヘッド位
置を予測し、該予測位置estpos(n)を予測誤差D・difpo
s(n)に基づいて補正しているため、媒体面上の欠陥があ
っても予測位置がヘッド位置から大幅にずれることがな
く、正しくヘッドを目標シリンダに位置決めすることが
できる。又、速度v(n-1)のローパスフィルタ出力を用い
て予測位置を演算するため、速度の急激な周波数変化を
低下させることができ、安定したヘッドの位置決め制御
ができる。更に、モータ指示電流I(n-1)をにより予測位
置estpos(n)を補正するようにしているため、演算され
たv(n)が本来のヘッド速度から位相遅れを生じている場
合であっても該位相遅れを補正することができる。
【0014】上記制御は現在位置から目標シリンダにヘ
ッドを移動させるシーク制御、及びヘッドが目標シリン
ダに到達(オントラック)した後の位置決め制御のいず
れにも適用でき、電流指令発生部37は目標シリンダに
到達するまでは(シーク制御時)、移動速度v(n)と予測
位置estpos(n)に基づいてモータに指示する電流値を決
定し、目標シリンダに到達後は(オントラック後の位置
制御)、予測位置データestpos(n)に基づいてモータに指
示する電流値を決定する。この場合、オントラック後の
位置制御に際しては電流値I(n-1)を零とみなして予測位
置estpos(n)を演算することにより演算速度を早めるこ
とができる。上記制御は、ヘッドの位置検出用情報のみ
が記録される専用のサーボディスクを使用するサーボ面
サーボ方式、及び、ディスク上のトラックを複数のセク
タに分割し、各セクタの所定位置にヘッドの位置検出用
情報を書き込み、残りの部分にデータを書き込むセクタ
サーボ(データ面サーボ方式)の両方に適用することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(A)全体の構成 図2は本発明を具現化した磁気ディスク装置のヘッド位
置制御装置の構成図である。尚、磁気ディスク装置のシ
リンダにはn種類(例えば4種類)の異なるシリンダタ
イプCYL0〜CYL3(図17参照)がそれぞれ順次
付されると共に、nシリンダ毎に同様に4種類のシリン
ダタイプが付されている。40は位置検出マークが記録
された磁気ディスク(サーボディスク)である。サーボ
ディスクはユーザ情報が記録される磁気ディスクと別個
に設けることもできるし、片面にユーザ情報が記録され
た磁気ディスクの裏面に位置検出マークを記録して構成
することもできる。41はサーボヘッド、42はヘッド
を半径方向に移動させるボイスコイルモータ(VC
M)、43はヘッド読み取り信号を増幅するプリアン
プ、44はAGC機能を備えたサーボ信号増幅器、45
はサーボヘッドが読み取った位置検出マーク信号を用い
て予測位置が属するシリンダの中心からヘッドまでの位
置偏差信号を復調する位置復調部、46は位置偏差信号
をデジタル値posadc(n)に変換するADコンバータ、4
7はAD変換値posadc(n)をA倍してシリンダ単位p(n)
(=A・posacd(n))に変換する乗算器である。
【0016】位置復調部45は、ディスクより読み取っ
た位置検出マーク信号及びヘッド予測位置が属するシリ
ンダのシリンダタイプclt(n)が入力されると、これら信
号を用いて該シリンダタイプのシリンダ中心からヘッド
までの偏差に応じた位置偏差信号を発生してADコンバ
ータ46に入力する。位置偏差信号発生原理は後述す
る。
【0017】48は整数演算部であり、次式 INT(estpos(n-1)+0.5) により、サンプリング時刻t(n-1)において予測した現サ
ンプリング時刻t(n)におけるヘッドの予測位置estpos(n
-1)に0.5を加算した値の整数部を出力する。49は乗算
器47の出力と整数演算部48の出力を用いて次式 pos(n)=INT(estpos(n-1)+0.5)+p(n) (6) により、現サンプリング時刻t(n)のヘッド位置pos(n)を
演算するヘッド位置演算部、50はヘッド位置pos(n)を
記憶する記憶部である。51はヘッドの現在位置pos(n)
と予測位置estpos(n-1)の差分である予測誤差difpos(n)
を次式 difpos(n)=pos(n)-estpos(n-1) (7) により演算して出力する予測誤差演算部、52は予測誤
差difpos(n)を記憶する記憶部である。
【0018】53は予測誤差difpos(n)に係数Dを乗算
する乗算器、54は予測誤差difpos(n)に係数Eを乗算
する乗算器、55は乗算器54の出力E・difpos(n)を
積分する積分回路であり、乗算器54からサンプリング
時刻毎に出力されるE・difpos(n)を加算することによ
り積分値Intgr(E・difpos(n))の演算を実行する。5
6,57はそれぞれ前サンプリング時刻t(n-1)及び現サ
ンプリング時刻t(n)において予測した予測位置estpos(n
-1),estpos(n)を記憶する記憶部である。58は速度演
算部であり、サンプリング時刻t(n-1),t(n)において予
測した予測位置estpos(n-1),estpos(n)及びサンプリン
グ時刻t(n-1)における電流指令値I(n-1)を用いてヘッド
の移動速度v(n)を次式 v(n)=estpos(n)-estpos(n-1)+B×I(n-1) (Bは係数) (8) により演算するもの、59は演算されたヘッド移動速度
v(n)を記憶する記憶部、60はサンプリング時刻t(n-1)
において演算されたヘッド移動速度v(n-1)を記憶する記
憶部、61は1次のローパスフィルタであり、速度の急
激な変化を低減するものである。
【0019】62は次サンプリング時刻t(n+1)における
ヘッド位置を予測する予測位置演算部であり、次式 estpos(n)=estpos(n-1)+C・I(n-1) +f(v(n-1))-D・difpos(n)-Intgr(E・difpos(n)) (9) により、予測位置estpos(n)を演算し、記憶部57に格
納する。尚、右辺第3項におけるf( )は1次ローパスフ
ィルタ出力を意味する。上式は、サンプリング時刻t(n-
1)において予測した現サンプリング時刻の予測位置estp
os(n-1)(右辺第1項)に、ヘッド移動速度の1次ローパ
スフィルタ出力f(v(n-1))(右辺第3項)を加算して次
サンプリング時刻におけるヘッド位置を予測すると共
に、該予測位置を予測誤差D・difpos(n)及び予測誤差の
積分値Intgr(E・difpos(n))、電流指令値C・I(n-1)によ
り補正したものである。
【0020】このように、予測位置estpos(n-1)にヘッ
ド移動速度の1次ローパスフィルタ出力を加算して次サ
ンプリング時刻における予測位置estpos(n)を求め、該
予測値を予測誤差D・difpos(n)(Dは補正を行う率を
決定する定数)に基づいて補正しているため、媒体面上
に欠陥があっても予測位置がヘッド位置から大幅にずれ
ることがなく、正しくヘッドを目標シリンダに位置決め
することができる。又、速度v(n-1)のローパスフィルタ
出力を用いて予測位置を演算するため、速度の急激な周
波数変化を低下させることができ、安定したヘッドの位
置決め制御ができるようになる。更に、モータ指示電流
値I(n-1)、換言すればモータの加速度により予測位置es
tpos(n)を補正するようにしているため、演算されたv
(n)が本来のヘッド速度から位相遅れを生じている場合
であっても該位相遅れを補正することができる。又、シ
ーク動作中に定常的に発生する予測位置誤差difpos(n)
をE倍(変化の応答率)したものを積分し(Intgr(E×di
fpos(n))、該積分値により予測位置を補正するようにし
ているため慢性的に発生する予測誤差を除去することが
できる。
【0021】63は予測位置が位置するシリンダのシリ
ンダタイプを算出するシリンダタイプ算出部であり、次
式 clt(n+1)=INT(estpos(n)+0.5)AND 3(ANDは論理積、3は2進数) (10) によりシリンダタイプclt(n+1)を演算するもの、64は
シリンダタイプclt(n+1)を記憶する記憶部である。シリ
ンダタイプにはCYL0、CYL1、CYL2、CYL
3の4種類あり(図17参照)、ディスク内周のシリン
ダより外周方向に循環的にシリンダタイプ0,1,2,
3が付される。従って、各シリンダタイプのシリンダ位
置は4n+0,4n+1、4n+2、4n+3により表現される。換言す
れば、シリンダ位置を2進数で表現すると下2ビットで
該シリンダのシリンダタイプが判明する。そこで、(10)
式は予測位置を整数化したものと00000・・・01
1(2進数の3)との論理積を演算して予測位置が属す
るシリンダのシリンダタイプを演算するものである。こ
のシリンダタイプclt(n+1)は、次のサンプリング時刻t
(n+1)において予測位置estpos(n)が属するシリンダの中
心からヘッド位置までの位置偏差信号を復調する際に位
置復調部45において使用される。
【0022】66はヘッドを目標シリンダまで所定速度
で移動制御(シーク制御)する際、ボイスコイルモータ
42に印加する指令電流値I(n)を計算して出力する速度
制御指示電流計算部であり、現サンプリング時刻t(n)に
おいて予測した予測位置estpos(n)とヘッド移動速度v
(n)を用いて速度制御のための指令電流値I(n)を出力す
る。67はヘッドが目標シリンダに到達後(オントラッ
ク)、ボイスコイルモータ42に印加する指令電流値I
(n)を計算して出力する位置制御指示電流計算部であ
り、現サンプリング時刻t(n)において予測した予測位置
estpos(n)を用いて目標シリンダ中心にヘッドを位置決
めするための指令電流値I(n)を出力する。67はマルチ
プレクサであり、シーク制御時には速度制御指示電流計
算部65から入力される指令電流値I(n)選択して出力
し、位置制御時には位置制御指示電流計算部66から入
力される指令電流値I(n)選択して出力するもの、68は
指令電流値I(n)を記憶する記憶部、69は前サンプリン
グ時刻t(n-1)における指令電流値I(n-1)を記憶する記憶
部、70は指令電流値I(n-1)に係数Cを乗算する乗算
器、71は指令電流値I(n-1)に係数Bを乗算する乗算器
である。ヘッドが目標シリンダに到達したか否か(オン
トラックしたか否か)は、ヘッド位置pos(n)と目標シリ
ンダ位置を比較することにより判断でき、判断結果がマ
ルチプレクサに入力され、所定の電流指令値I(n)が出力
される。
【0023】(B)位置検出マーク サーボディスク上には目標シリンダの中心からヘッドま
での位置偏差信号を出力するための位置検出用情報が記
録されている。図3はディスクのトラックに記録される
サーボパターン説明図である。サーボパターンの1周期
は、トレーニングパターン(トレーニング部)、マーカ
ー部(マーク部)、ガードバンドインデックス部(GB
・IDX部)、位置検出部で構成されている。トレーニ
ングパターンはPLLの位相を同期させるためのもの、
マーカー部はサーボパターン中での位置を確定するため
のもの、位置検出部はヘッド位置を検出するためのもの
である。位置検出部は、サンプリング周期を4Tとする
と4T×12のEVEN1領域と、4T×20のODD領域と、4T×12の
EVEN2領域をそなえている。
【0024】図4、図5は位置検出部に記録されている
位置検出用マークの説明図であり、各シリンダ(トラッ
ク)には4Tの周期で第1の位置検出マークが記録され
ると共に、T/2遅れて4Tの周期で第2の位置検出マ
ークが記録されている。各シリンダに記録される第1、
第2の位置検出マークは順次T/2づつ遅延する関係に
なっており、4シリンダ毎に同一パターンが記録されて
いる。又、EVEN1,EVEN2とODD領域とではマークの傾斜が
逆になっている。
【0025】(C)位相方式サーボ復調の原理 図6〜図12は位相方式サーボ復調原理説明図であり、
PLL-CLKの太線部は周期4Tの基本位相であることを示
し、図中、HTRはサーボヘッドの移動軌跡を示し、実
線の斜線は位置検出用マーク(図4、図5参照)を示
す。ヘッドがシリンダタイプ2上を移動している場合に
おいて、PLL-CLKの基本位相でセットされ、サーボ媒体
面の位置検出用マークのリード信号でリセットされる信
号S1があるものとすれば、該信号S1の波形はEVEN1,
EVEN2領域において図6に示すように、デューティ50
%になる。又、ヘッドがシリンダタイプ1上を移動して
いる場合には、信号S1は図7に示すようにデューティ
25%になり、ヘッドがシリンダタイプ3上を移動して
いる場合には、信号S1は図8に示すようにデューティ
75%になる。すなわち、ヘッドがシリンダ2にオント
ラックしていれば、信号S1のデューティーは50%と
なり、シリンダ番号が若い方に移動すれば、デューティ
ーは細くなり、逆にシリンダ番号が大きい方に移動すれ
ば、デューティーは太くなる。
【0026】以上はEVEN1,2領域に書かれている位置検
出用マークを読み取って信号S1をリセットした場合で
あるが、ODD領域に書かれている位置検出用マークを読
み取って信号S1をリセットする場合には、信号S1は
図9に示すようになる。EVEN1,2 領域では、ヘッドがシ
リンダ番号が若い方に移動すれば、デューティーは細く
なり、逆にシリンダ番号が大きい方に移動すれば、デュ
ーティーは太くなったが、ODD領域では、ヘッドがシリ
ンダ番号が若い方に移動すればデューティーは太くな
り、逆にシリンダ番号が大きい方に移動すればデューテ
ィーは細くなる。
【0027】図10は上記デューティーパルスを電圧に
変換する回路の原理図であり、AH,AL,BH,BL
はスイッチ、CNDはコンデンサである。EVEN1、EVEN2
領域では、スイッチAHは常にオンし、スイッチBLが
デューティーパルスに従って、オン・オフする。スイッ
チBLのオン時、コンデンサCNDのA端からB端に電
流が流れ、B端から見たA端の電圧が高くなる(BH,
ALはオフで動作しない。) ODD 領域では、スイッチBHは常にオンし、スイッチA
Lがデューティーパルスに従って、オン・オフする。ス
イッチALのオン時、コンデンサのB端からA端に電流
が流れ、B端から見たA端の電圧が低くなる(AH,B
Lはオフで動作しない。)
【0028】従って、サーボヘッドが図6の位置(A)
上(シリンダタイプ2のシリンダ上)を移動していると
きの電圧変化を見ると、まずEVEN1 の領域で、A端から
B端に向かってデューティー50%で電流が流れ、次に
ODD 領域で、B端からA端に向かって、デューティー5
0%で電流が流れ、最後にEVEN2 の領域で、A端からB
端に向かってデューティー50%で電流が流れる。ODD
領域の積分時間長は、EVEN1 とEVEN2 の積分時間長の和
の長さと等しくしているため、最終的にはA端とB端の
電圧は等しくなる。これがオントラック状態である。
【0029】次に、サーボヘッドが図7の位置(B)上
(シリンダタイプ1のシリンダ上)を移動しているとき
の電圧変化を見ると、まずEVEN1 の領域でA端からB端
に向かって、デューティー25%で電流が流れ、次にOD
D 領域で、B端からA端に向かってデューティー75%
で電流が流れ、最後にEVEN2 の領域で、A端からB端に
向かって、デューティー25%で電流が流れる。このた
め、A端からB端に流れた電流よりB端からA端に流れ
た電流が多いため、B端から見たA端の電圧が低くな
る。同様に、サーボヘッドが図8の位置(C)上(シリ
ンダタイプ3のシリンダ上)を移動しているときの電圧
変化を考察すれば、B端から見たA端の電圧が高くな
る。
【0030】以上より、ヘッドがEVEN1 、ODD 、EVEN2 の
領域を通過した後のコンデンサ電圧は、シリンダタイプ
2からヘッドまでの位置偏差に比例した電圧になってい
る。従って、該位置偏差信号を用いてヘッドをシリンダ
タイプ2のシリンダ位置に位置決めすることができる。
しかし、これでは他のシリンダタイプのシリンダに位置
決めすることができない。ヘッドをシリンダタイプ0,
1,2,3の任意のシリンダ位置にオントラックするた
めには、各シリンダ位置で信号S1のデューティーが5
0%になるようにPLL-CLKの位相を選べばよい。
【0031】図7の位置(B)(シリンダ1、EVEN1,2
領域)では、デューティー比25%になっているが、
もし、PLL-CLK の基本位相より1つ早いクロックD3で
信号S1をセットし、サーボ媒体面のリード信号でリセ
ットすれば、該信号S1のデューティは50%となり、
オントラック相当になる。同様に、図11の位置(B)
(シリンダ1,ODD領域)ではデューティー比75%に
なっているが、もしPLL-CLK の基本位相より1つ遅いク
ロックD1で信号S1をセットし、サーボ媒体面のリー
ド信号でリセットすれば、該信号S1のデューティは5
0%となり、オントラック相当になる。以上から、目
標シリンダのシリンダタイプと位置検出マークの読み
取り領域がEVEN領域であるかODD領域であるかに応じ
て、デューティーパルスS1をオンにする信号を、PLL-
CLK の4つの位相から選択すれば、同じ積分回路を使用
してオントラックすることが可能となる。
【0032】図12は、シリンダタイプ0,1,2,3
についてオントラックするために必要なシリンダ切り換
えのタイミングを示したものである。PLL-CK4-D0は各図
において太線部で示した4Tの基本位相である。これに
対し、位相が1,2,3遅れたものを、PLL-CD4-D1,PL
L-CD4-D2,PLL-CD4-D3としている。PLL-CK4-D0より位相
が3つ遅れたものと1つ早いものは同等であり共にPLL-
CK-D3となる。図12に従って選択されたクロックはマ
スタークロックと呼ばれる。すなわちデューティーパル
スS1はマスタークロックによりセットされ、サーボ媒
体面のリードパルスによりリセットされる信号である。
図12のシリンダとマスタークロックの対応関係から明
らかなように、図6(EVEN 領域)でシリンダタイプ2
にオントラックしているときのクロックはPLL-CK4-D0で
あり、図9(ODD 領域)でシリンダタイプ2にオントラ
ックしている時のクロックはPLL-CK4-D0である。又、シ
リンダタイプ1にオントラックするのであればEVEN 領
域では、PLL-CK4-D0(PLL-CLKの基本位相)より1つ早
いクロックであるPLL-CK4-D3を使用する。ODD 領域で
は、PLL-CK4-D0より1つ遅いクロックであるPLL-CK4-D1
を使用する。これにより、シリンダタイプ2と同じ積分
方式でオントラック可能である。
【0033】(D)全体の制御動作 図13及び図14は本発明のヘッド位置制御の処理フロ
ーである。ディスク上のサーボマークの読み取りにより
サーボ割込みが発生すると、位置復調部45は現サンプ
リング時刻t(n)におけるヘッド予測位置estpos(n-1)が
属するシリンダ中心からヘッド位置までの位置偏差信号
を出力し、ADコンバータ46は該位置偏差信号をデジ
タル値posadc(n)に変換する(ステップ101)。乗算部
47はAD変換値posadc(n)をA倍して位置偏差信号を
シリンダ単位p(n)(=A・posacd(n))に変換し、整数演算部
48は次式 INT(estpos(n-1)+0.5) により、現サンプリング時刻t(n)におけるヘッドの予測
位置estpos(n-1)に0.5を加算した値の整数部を出力する
(ステップ102)。
【0034】ヘッド位置演算部49は乗算器47の出力
と整数演算部48の出力を用いて次式 pos(n)=INT(estpos(n-1)+0.5)+p(n) により、現サンプリング時刻t(n)のヘッド位置pos(n)を
演算して記憶部50に格納する(ステップ103)。つ
いで、予測誤差演算部51はヘッドの現在位置pos(n)と
予測位置estpos(n-1)の差分である予測誤差difpos(n)を
次式 difpos(n)=pos(n)-estpos(n-1) により演算して記憶部52に格納する(ステップ10
4)。ローパスフィルタ61はヘッド移動速度v(n-1)に
1次のローパスフィルタ処理を施し、処理結果f(v(n-1)
を出力し(ステップ105)、積分部55は乗算器54
からサンプリング時刻毎に出力されるE・difpos(n)を
加算することにより積分値Intgr(E・difpos(n))の演算
して出力する(ステップ106)。
【0035】しかる後、予測位置演算部62は、次式 estpos(n)=estpos(n-1)+C・I(n-1)+f(v(n-1))-D・difpos
(n)-Intgr(E・difpos(n)) により、次サンプリング点t(n+1)におけるヘッド予測位
置estpos(n)を演算し、記憶部57に格納する(ステップ
107)。尚、上式は、サンプリング時刻t(n-1)におい
て予測した現サンプリング時刻t(n)の予測位置estpos(n
-1)(右辺第1項)に、ヘッド移動速度v(n-1)の1次ロー
パスフィルタ出力(右辺第3項)を加算して次サンプリ
ング時刻におけるヘッド位置を予測すると共に、該予測
位置を予測誤差D・difpos(n)及び予測誤差の積分値Intg
r(E・difpos(n))、電流指令値C・I(n-1)により補正した
ものである。
【0036】次サンプリング時刻t(n+1)におけるヘッド
予測位置estpos(n)が求まれば、速度演算部58は前サ
ンプリング時刻t(n-1)及び現サンプリング時刻t(n)にお
いて予測した予測位置estpos(n-1),estpos(n)及びサン
プリング時刻t(n-1)における電流指令値I(n-1)を用いて
ヘッドの移動速度v(n)を次式 v(n)=estpos(n)-estpos(n-1)+B×I(n-1) (Bは係数) により演算して記憶部59に格納する(ステップ10
8)。しかる後、予測位置estpos(n)をヘッド位置pos
(n)とみなす(ステップ109)。又、シリンダタイプ
算出部63は予測位置estpos(n)が位置するシリンダの
シリンダタイプを次式 clt(n+1)=INT(estpos(n)+0.5)AND 3(ANDは論理積、3は
2進数) により演算し、該シリンダタイプを次サンプリング時刻
に備えて位置復調部45に入力する(ステップ11
0)。
【0037】しかる後、予測位置estpos(n)をestpos(n-
1)とする(ステップ111)。ついで、ヘッド位置がオ
ントラックしているか判断し(ステップ112)、オン
トラックしてなければ速度制御指示電流計算部65は、
現サンプリング時刻t(n)におけるヘッド位置pos(n)(=予
測位置estpos(n))とヘッド移動速度v(n)を用いて速度制
御のための指令電流値I(n)を出力してボイスコイルモー
タ42を駆動し、ヘッドを目標シリンダに向けて速度制
御する(ステップ113)。一方、オントラックしてい
れば、位置制御指示電流計算部67はヘッド位置pos(n)
(=予測位置estpos(n))を用いて目標シリンダ中心にヘッ
ドを位置決めするための指令電流値I(n)を出力してボイ
スコイルモータ42を駆動し、ヘッドを目標シリンダの
中心に向けて位置制御する。
【0038】以後、上記制御をヘッドが目標位置に到達
するまで繰り返す。以上のように、サンプリング時刻t
(n-1)において予測した現サンプリング時刻t(n)の予測
位置estpos(n-1)に、ヘッド移動速度v(n-1)の1次ロー
パスフィルタ出力を加算して次サンプリング時刻におけ
るヘッド位置を予測し、しかも、該予測位置を予測誤差
D・difpos(n)及び予測誤差の積分値Intgr(E・difpos
(n))、電流指令値C・I(n-1)により補正しているため、媒
体面上の欠陥があっても予測位置がヘッド位置から大幅
にずれることがなく、正しくヘッドを目標シリンダに位
置決めすることができる。図15はかかる点を説明する
説明図であり、D=1/4とした場合である。サンプリ
ング時刻t(n)において媒体欠陥等により異常な位置情報
(位置偏差信号)が発生してpos(n)が予測位置estpos(n-
1)からはずれても、次のサンプリング時刻t(n+1)におい
て正しい位置情報が得られるとすると、図示するように
予測位置estpos(n)とヘッド位置pos(n+1)の誤差は予測
誤差difpos(n)の1/4程度に抑えることができ、以後、正
しくヘッドを目標シリンダに位置付けすることができ
る。
【0039】又、速度v(n-1)のローパスフィルタ出力を
用いて予測位置を演算するため、速度の急激な周波数変
化を低下させることができ、安定したヘッドの位置決め
制御ができる。更に、モータ指示電流I(n-1)により予測
位置estpos(n)を補正するようにしているため、演算さ
れたv(n)が本来のヘッド速度から位相遅れを生じている
場合であっても該位相遅れを補正することができる。
又、予測誤差の積分値Intgr(E・difpos(n))により予測
位置estpos(n)を補正するようにしているため、慢性的
に発生する予測誤差を除去することができる。
【0040】上記制御は現在位置から目標シリンダにヘ
ッドを移動させるシーク制御、及びヘッドが目標シリン
ダに到達(オントラック)した後の位置決め制御のいず
れにも適用できる。すなわち、速度制御指示電流計算部
65はヘッドが目標シリンダに到達するまでは(シーク
制御時)、移動速度v(n)と予測位置estpos(n)に基づい
てモータに指示する電流値を決定してモータに入力す
る。又、位置制御指示電流計算部66は、目標シリンダ
に到達後は(オントラック後の位置制御)、予測位置デー
タestpos(n)に基づいてモータに指示する電流値を決定
してモータに入力する。この場合、オントラック後の位
置制御に際して、電流値I(n-1)を零とみなして予測位置
estpos(n)を演算することにより演算速度を早めること
ができる。以上本発明を、サーボ面サーボ方式に適用し
た場合について説明したが、ディスク上のトラックを複
数のセクタに分割し、各セクタの所定位置にヘッドの位
置検出用情報を書き込み、残りの部分にデータを書き込
むセクタサーボ(データ面サーボ方式)にも適用でき
る。
【0041】又、図2ではヘッド位置制御装置を制御機
能に応じてブロック化して説明したが、DSP(デジタ
ル・シグナル・プロセッサ)あるいはマイクロプロセッ
サユニットMPUにより構成することもできる。また、
以上では本発明を磁気ディスク装置に適用した場合につ
いて説明したが、本発明は他のディスク装置にも適用で
きるものである。以上、本発明を実施例により説明した
が、本発明は請求の範囲に記載した本発明の主旨に従い
種々の変形が可能であり、本発明はこれらを排除するも
のではない。
【0042】
【発明の効果】以上本発明によれば、サンプリング時刻
t(n-1)において予測した現サンプリング時刻t(n)の予測
位置estpos(n-1)に、ヘッド移動速度v(n-1)の1次ロー
パスフィルタ出力を加算して次サンプリング時刻におけ
るヘッド位置を予測し、しかも、該予測位置を予測誤差
D・difpos(n)及び予測誤差の積分値Intgr(E・difpos
(n))、電流指令値C・I(n-1)により補正しているため、媒
体面上の欠陥やキャリッジ等の振動等があっても予測位
置がヘッド位置から大幅にずれることがなく、正しくヘ
ッドを目標シリンダに位置決めすることができる。
【0043】又、本発明によれば、速度v(n-1)のローパ
スフィルタ出力を用いて予測位置を演算するため、速度
の急激な周波数変化を低下させることができ、安定した
ヘッドの位置決め制御ができる。更に、本発明によれ
ば、モータ指示電流I(n-1)により予測位置estpos(n)を
補正するようにしているため、演算されたv(n)が本来の
ヘッド速度から位相遅れを生じている場合であっても該
位相遅れを補正することができる。又、本発明によれ
ば、予測誤差の積分値Intgr(E・difpos(n))により予測
位置estpos(n)を補正するようにしているため、慢性的
に発生する予測誤差を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】ヘッド位置制御装置の構成図である。
【図3】サーボパターン説明図である。
【図4】位置検出用マーク説明図(その1)である。
【図5】位置検出用マーク説明図(その2)である。
【図6】位相方式サーボ復調原理説明図(その1)であ
る。
【図7】位相方式サーボ復調原理説明図(その2)であ
る。
【図8】位相方式サーボ復調原理説明図(その3)であ
る。
【図9】位相方式サーボ復調原理説明図(その4)であ
る。
【図10】デューティパルスを電圧に変換するための回
路原理図である。
【図11】位相方式サーボ復調原理説明図(その5)で
ある。
【図12】シリンダとマスタークロックの関係説明図で
ある。
【図13】本発明のヘッド位置制御の処理フロー(その
1)である。
【図14】本発明のヘッド位置制御の処理フロー(その
2)である。
【図15】本発明の効果説明図である。
【図16】従来のサーボ回路の構成図である。
【図17】シリンダタイプ説明図である。
【図18】従来の問題点説明図である。
【符号の説明】
21・・ディスク媒体 22・・サーボヘッド 23・・ボイスコイルモータ(VCM) 24・・位置復調部 25・・ADコンバータ 26・・演算制御部 27・・DAコンバータ 31・・ヘッド位置発生部 32・・予測誤差演算部 33・・予測位置記憶部 34・・速度演算部 35・・フィルタ 36・・予測位置演算部 37・・電流指令発生部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク媒体上に位置検出用信号を記録
    しておき、該位置検出用信号を用いてヘッドを目標シリ
    ンダに向けて移動させるディスク装置におけるヘッド位
    置復調方法において、 現サンプリング点において次のサンプリング点のヘッド
    位置を予測し、 該予測位置に基づいてモータに電流指示してヘッドを移
    動させ、 次サンプリング点において該予測位置からの位置偏差を
    ディスク媒体上に記録されている位置検出信号を読み取
    って求め、 該位置偏差信号と前記予測位置とを用いて次サンプリン
    グ点におけるヘッド位置を復調し、 隣接サンプリング点における予測位置の差分を移動速度
    として該移動速度を1次のローパスフィルタを介して出
    力した値と、前記予測位置と、該予測位置と前記ヘッド
    位置の差分(予測誤差)と、モータへの指示電流値を用
    いて、更に次のサンプリング点の位置を予測し、 該予測位置に基づいてモータに電流指示することを特徴
    とするヘッド位置復調方法。
  2. 【請求項2】 前記移動速度を電流指令値に基づいて補
    正することを特徴とする請求項1記載のヘッド位置復調
    方法。
  3. 【請求項3】 目標シリンダに到達するまでは、前記移
    動速度と予測位置に基づいてモータに指示する電流値を
    決定し、目標シリンダに到達後は予測位置に基づいてモ
    ータに指示する電流値を決定することを特徴とする請求
    項1または2記載のヘッド位置復調方法。
  4. 【請求項4】 目標シリンダに到達後のヘッド位置の予
    測に際しては、電流値を零とみなすことを特徴とする請
    求項1記載のヘッド位置復調方法。
  5. 【請求項5】 前記位置検出用の信号を、ユーザ情報が
    記録されるディスク面と異なる別のディスク面に記録す
    ることを特徴とする請求項1記載のヘッド位置復調方
    法。
  6. 【請求項6】 セクタ毎にサーボ領域とデータ領域を備
    えたディスクのサーボ領域に前記位置検出用の信号を記
    録することを特徴とする請求項1記載のヘッド位置復調
    方法。
  7. 【請求項7】 ディスク媒体上に位置検出用信号を記録
    しておき、該位置検出用信号を用いてヘッドを目標シリ
    ンダに向けて移動させるディスク装置におけるヘッド位
    置復調方法において、 各シリンダに異なるシリンダタイプを順次付すと共に、
    nシリンダ毎に同様にn種類のシリンダタイプを付し、 現サンプリング点t(n)において次のサンプリング点t(n+
    1)のヘッド位置estpos(n)を予測し、 該予測位置estpos(n)が所在するシリンダのシリンダタ
    イプclt(n+1)を求めると共に、該予測位置に基づいてモ
    ータに電流指示してヘッドを移動させ、 次サンプリング点t(n+1)において前記シリンダタイプの
    シリンダ中心からヘッドまでの位置偏差をディスク媒体
    上に記録されている位置検出信号を読み取って求め、 該位置偏差信号と前記予測位置estpos(n)とを用いて次
    サンプリング点t(n+1)におけるヘッド位置pos(n+1)を復
    調し、 隣接サンプリング点における予測位置の差分を移動速度
    とし、該移動速度を1次のローパスフィルタを介して出
    力した値と、前記予測位置estpos(n)と、該予測位置est
    pos(n)と前記ヘッド位置pos(n+1)の差分(予測誤差)
    と、モータへの指示電流値を用いて、更に次のサンプリ
    ング点の位置を予測し、 該予測位置が所在するシリンダのシリンダタイプを求め
    ると共に、該予測位置に基づいてモータに電流指示する
    ことを特徴とするヘッド位置復調方法。
  8. 【請求項8】 前記移動速度をモータに指示した電流値
    に基づいて補正することを特徴とする請求項7記載のヘ
    ッド位置復調方法。
  9. 【請求項9】 目標シリンダに到達するまでは、前記移
    動速度と予測位置に基づいてモータに指示する電流値を
    決定し、目標シリンダに到達後は予測位置に基づいてモ
    ータに指示する電流値を決定することを特徴とする請求
    項7記載のヘッド位置復調方法。
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