JPH09171644A - 光磁気記録媒体とその記録再生方法および装置 - Google Patents

光磁気記録媒体とその記録再生方法および装置

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JPH09171644A
JPH09171644A JP33212095A JP33212095A JPH09171644A JP H09171644 A JPH09171644 A JP H09171644A JP 33212095 A JP33212095 A JP 33212095A JP 33212095 A JP33212095 A JP 33212095A JP H09171644 A JPH09171644 A JP H09171644A
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recording
recording layer
magneto
layer
optical
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JP33212095A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Nemoto
広明 根本
Hiroyuki Awano
博之 粟野
Keikichi Ando
圭吉 安藤
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Hitachi Ltd
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気特性の異なる記録層を複数層設け、各記録
層に対して異なる記録条件を設定することで多層記録を
可能とし、一方、再生時には、従来の単層の記録層を再
生する時と同様の高い信号対雑音比をとることのできる
光磁気記録媒体とその記録再生方法および記録再生装置
を提供する。 【解決手段】磁気特性の異なる記録層を複数設け、各記
録層に対して異なる記録条件を設定することで多層記録
を可能にする。また、隣り合う記録層同士が交換結合・
静磁結合などの磁気的な相互作用を持つように構成し、
昇温することによって記録層間で記録された磁区の転写
が起こるようにする。また、再生光の入射側に近接した
記録層の情報だけを光磁気再生信号とし、他の記録層に
書かれた情報は、再生光の入射する側に近接した記録層
に転写してから再生を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気光学特性の変
化を利用して記録信号の読み出しを行う光磁気記録媒体
とその記録再生方法および記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録方式は、光磁気ディスクとし
て高密度、高信頼性、かつ低コストの書き換え可能な記
録媒体として実用化されている。この方式は、半導体レ
ーザ光の熱エネルギーを用いて磁性薄膜を部分的にキュ
リー点近傍まで昇温し、外部から印加される記録磁界の
方向に反転させることによって記録し、上記磁性薄膜の
持つ磁気光学効果によって、レーザ光(再生光)の偏光
面の変化を読み取って再生を行うものである。光磁気デ
ィスクを含め光メモリ素子の記録密度は、光ビームのス
ポットの絞り込み限界に起因した記録、再生時における
分解能には限界がある。このために、ある一定の面積に
記録および再生のできる情報記録磁区の数にはおのずか
ら限界が生じる。そこで、情報の記録が可能な磁性層を
基板上に2層以上形成し、それぞれの層に対して異なる
書き込み条件を設定することにより、各記録層にそれぞ
れ独立して情報を記録し、記録情報の実効的な面密度を
向上させようとする試みがなされている。また、記録層
は一層だけであっても、記録時に“1”と“0”の中間
的な再生信号を示すような情報記録磁区の書き込みを行
い、情報再生の際に、多値の情報を持たせることで高密
度化をはかろうという提案がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のいずれの方式においても、再生の際に、スライスレ
ベルを2つ以上設けることになるため、その光磁気記録
膜の示す最大の変調度を信号の検出に利用することがで
きなくなってしまうという問題がある。そのために実質
的な信号対雑音比が減少し、それぞれの情報記録磁区の
大きさを十分に小さく取ることができなくなり、結果的
に記録面密度の向上ができなくなるという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解消するものであって、磁気特性の異なる記録層
を複数層設け、各記録層に対して異なる記録条件を設定
することで多層記録を可能とし、一方、再生時には、従
来の単層の記録層を再生するときと同様の高い信号対雑
音比をとることのできる光磁気記録媒体とその記録再生
方法および記録再生装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために、本発明は特許請求の範囲に記載のような構
成とするものである。すなわち、本発明は請求項1に記
載のように、基板上に、交換結合力制御層を介して互い
に磁気的に結合された少なくとも2層以上の記録層を有
し、該記録層への記録条件がそれぞれ異なる光磁気記録
媒体であって、再生光の入射側に近接した記録層に記録
された情報の光磁気再生信号強度を、それ以外の記録層
に記録された情報の光磁気記録再生信号強度の影響を受
けずに再生できる大きさに設定した光磁気記録媒体とす
るものである。また、本発明は請求項2に記載のよう
に、請求項1に記載の光磁気記録媒体において、再生光
の入射側に近接した記録層に記録された情報の光磁気再
生信号強度を、それ以外の記録層に記録された情報の光
磁気記録再生信号強度の合計の20dB以上に設定した
光磁気記録媒体とするものである。また、本発明は請求
項3に記載のように、請求項1または請求項2に記載の
光磁気記録媒体において、所定の温度に昇温することに
より、記録層に記録された磁区を、磁気的な結合力によ
って、上記記録層に隣接する記録層に転写する機能を有
する光磁気記録媒体とするものである。上記請求項1な
いし請求項3に記載の光磁気記録媒体とすることによ
り、各記録層に対して異なる記録条件を設定することで
多層記録が可能となり、一方、再生時には、従来の単層
の記録層を再生する時と同様の高い信号対雑音比をとる
ことができ、さらにレーザ光(再生光)の入射側に最も
近い記録層(第1記録層)以外に記録された磁区は、適
時、第1記録層へ転写して再生を行うことができるの
で、どの記録層に記録した磁区であっても実質的に高い
信号対雑音比で再生することができ、それぞれの情報記
録磁区の大きさを十分に小さくすることが可能となり、
結果的に記録面密度の向上をはかることができる効果が
ある。また、本発明は請求項4に記載のように、請求項
1ないし請求項3のいずれか1項に記載の光磁気記録媒
体を用い、記録層からの反射光の偏光状態が磁気光学効
果によって変化することを利用して記録情報の再生を行
う光磁気記録再生方法とするものである。また、本発明
は請求項5に記載のように、請求項1ないし請求項3の
いずれか1項に記載の光磁気記録媒体に記録を行うと
き、目的とする記録層の記録条件に合った記録光の照射
および磁界の印加を行い、任意の記録層に選択的に記録
する光磁気記録再生方法とするものである。また、本発
明は請求項6に記載のように、請求項4または請求項5
に記載の光磁気記録再生方法において、記録層を転写温
度にまで昇温し、隣接する記録層から、上記記録層へ記
録磁区の転写を行い再生を行う方法とするものである。
上記請求項4ないし請求項6に記載の光磁気記録再生方
法とすることにより、上記光磁気記録媒体の記録、再生
を有効に行うことができ、上記請求項1ないし請求項3
に記載の光磁気記録媒体と同様の効果が得られる。ま
た、本発明は請求項7に記載のように、請求項1ないし
請求項3のいずれか1項に記載の光磁気記録媒体を用
い、該光磁気記録媒体に2層以上積層された記録層につ
いて、再生光を入射する側から見て積層した順に、第1
記録層、第2記録層ないし第n記録層と定義するとき、
該記録層を転写温度にまで昇温し、第2記録層以降に記
録されたデータを、いったん第1記録層に転写してから
再生することにより、第1記録層以外に記録されたデー
タを再生する光磁気記録再生方法とするものである。ま
た、本発明は請求項8に記載のように、請求項7に記載
の光磁気記録再生方法において、データを一時保存する
ためのバッファを別個に備え、第1記録層の信号を読み
出して上記バッファに格納した後、第2記録層以降の情
報をいったん第1記録層に転写してから再生し、再びバ
ッファの内容を第1記録層に記録する方法とするもので
ある。また、本発明は請求項9に記載のように、請求項
7に記載の光磁気記録再生方法において、データを一時
保存するためのバッファを別個に備え、第1記録層の信
号を読み出して上記バッファに格納した後、目的とする
記録層の記録条件に合った記録光の照射および磁界の印
加を行い、任意の記録層に選択的に記録を行う方法で情
報を第2記録層以降に記録した後、再びバッファの内容
を第1記録層に記録する方法とするものである。上記請
求項7ないし請求項9に記載のように、第1記録層以外
の記録層に記録された情報はそのままでは検出できない
ので、適時、第1記録層へ転写してから再生することに
なる。この時、第1記録層の磁化情報は、他の層からの
転写によって消去されるので、データを一時保存するた
めのバッファ(半導体メモリや磁気ディスク等)を別個
に設けて、第1記録層の情報をいったんバッファに保存
しておき、再生が終了した時点で、再び第1記録層に書
き込むように操作する。このようにすることにより、多
層記録層の各記録層に選択的に記録が行える一方で、第
1記録層に関しては、通常の再生過程を適用することが
可能となり、再生時の信号対雑音比の低下の問題を解決
することができる。したがって、再生時の問題を解消し
つつ多層記録が実施でき、記録面密度を向上できる効果
がある。また、本発明は請求項10に記載のように、請
求項4ないし請求項9のいずれか1項に記載の光磁気記
録再生方法において、データの利用頻度を検出する手段
を持ち、この頻度に応じて記録する磁性層を選択する光
磁気記録再生方法とするものである。このような記録再
生方法とすることにより、比較的信頼性の劣る非可換媒
体のバックアップを行うことができる。すなわち、情報
が古くなったり、内容がそれほど重要ではないと判断さ
れるものについて、ファイルの重要度を評価する尺度を
設け、重要度の高いファイルを記録再生の手順が簡単な
記録層に書き込まれるようにし記録やファイルの置き換
えを行う。これら、一連の過程を管理するシステムを、
光磁気ディスクシステムまたは情報処理装置のオペレー
ティングシステム(OS)に組み込むことにより、上記
非可換媒体のバックアップを行うことができ、光磁気デ
ィスクの実効的な再生速度を向上できる効果がある。ま
た、本発明は請求項11に記載のように、請求項4ない
し請求項9のいずれか1項に記載の光磁気記録再生方法
において、第1記録層および第2記録層に同じ記録条件
で記録した初期記録情報を変更をする際に、上記第1記
録層のみを書き換えるようにして、初期記録情報を第1
記録層上に再現できる方法とするものである。このよう
な記録再生方法とすることにより、特に、利用可能なメ
モリ量に比べて、非常に大きなファイルの場合には、第
1記録層を仮記録層、また第2記録層を本記録層とする
とき、本記録層をバックアップ用の記録層、仮記録層を
テンポラリィファイル用の記録層と位置づけることによ
って、上記ファイルのバックアップ機能を実現できる効
果がある。また、本発明は請求項12に記載のように、
請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の光磁気
記録再生方法を行う装置であって、記録層からの反射光
の偏光状態が磁気光学効果による変化を利用して記録情
報の再生を行う手段と、目的とする記録層の記録条件に
合った記録光の照射および磁界の印加を行い任意の記録
層に選択的に記録を行う手段と、記録層を転写温度にま
で昇温し隣接する記録層から記録磁区の転写を行う手段
を少なくとも備えた光磁気記録再生装置とするものであ
る。このような構成の記録再生装置とすることにより、
上記請求項4ないし請求項6に記載の光磁気記録再生方
法を有効に実現できる効果がある。また、本発明は請求
項13に記載のように、請求項7ないし請求項9のいず
れか1項に記載の光磁気記録再生方法を行う装置であっ
て、記録層を転写温度に昇温し、第2記録層以降に記録
されたデータをいったん第1記録層に転写してから再生
を行う手段と、データを一時保存するためのバッファを
別個に備え、第1記録層の信号を読み出して上記バッフ
ァに格納する手段と、第2記録層以降の情報をいったん
第1記録層に転写してから再生し、再びバッファの内容
を第1記録層に記録する手段と、第1記録層の信号を読
み出して上記バッファに格納した後、目的とする記録層
の記録条件に合った記録光の照射および磁界を印加し、
任意の記録層に選択的に記録を行う手段で情報を第2記
録層以降に記録した後、再びバッファの内容を第1記録
層に記録する手段を少なくとも備えた光磁気記録再生装
置とするものである。このような構成の記録再生装置と
することにより、上記請求項7ないし請求項9に記載の
光磁気記録再生方法を有効に実現できる効果がある。ま
た、本発明は請求項14に記載のように、請求項4ない
し請求項9のいずれか1項に記載の光磁気記録再生方法
を行う装置であって、データの利用頻度を検出する手段
と、該頻度に応じて記録する磁性層を選択する手段を少
なくとも備えた光磁気記録再生装置とするものである。
このような構成の記録再生装置とすることにより、上記
請求項4ないし請求項9に記載の光磁気記録再生方法を
有効に実現できる効果がある。また、本発明は請求項1
5に記載のように、請求項4ないし請求項9のいずれか
1項に記載の光磁気記録再生方法を行う装置であって、
第1記録層および第2記録層に同じ記録条件で初期記録
情報を記録する手段と、上記第1記録層のみを書き換え
て初期記録情報を第1記録層上に再現する手段を少なく
とも備えた光磁気記録再生装置とするものである。この
ような構成の記録再生装置とすることにより、上記請求
項4ないし請求項9に記載の光磁気記録再生方法を有効
に実現できる効果がある。
【0006】本発明の光磁気ディスク媒体では、記録条
件がそれぞれ異なる多層記録膜を積層するときに、隣り
合う記録層同士が交換結合・静磁結合などの磁気的な相
互作用を持つように形成し、適当な温度に昇温すること
によって、記録層間で情報が記録された磁区の転写が起
こるようにする。この時、記録層の間には、記録や転写
の制御を行うための制御層を挿入することが好ましい。
さらに、レーザ光の入射側に最も近い記録層(第1記録
層)の膜厚を40nm以上とするか、あるいは第2記録
層以降からの反射光が漏れ出てこないような光学的な干
渉条件を満たす構造とすることによって、信号再生の際
にかかわってくる記録層を第1記録層のみとする。上記
の構成では、第1記録層以外の記録層に記録された情報
は、そのままでは検出することができない。そこで、第
1記録層以外に記録された磁区は、適時、第1記録層へ
転写し、転写時あるいは転写後に第1記録層の記録磁区
の情報を再生する。ただし、上記再生方法では、第1記
録層以外の再生の時に、第1記録層を含む幾つかの記録
層の磁化情報は、他の層からの転写によって消去されて
しまうことになる。そこで、上記媒体を再生する光磁気
記録再生装置には、半導体メモリや磁気ディスク等から
なり、一時的に情報を蓄えることのできるバッファを設
け、転写によって上書きされてしまう情報は、いったん
上記バッファに保存しておく。そして、再生が終了した
後で、再び書き込むように操作する。以上の手順を踏む
ことにより、どの記録層でも見かけ上は同じように再生
が行えるようになる。以上述べた記録再生方式により、
多層記録層の各記録層に選択的に記録が行える一方で、
第1記録層に関しては、通常の再生過程が適用できるの
で、上記の課題である再生時の信号対雑音比の低下の問
題を解決することができる。したがって、再生時の問題
を解消しつつ多層記録を行うことができ、記録密度の向
上をはかることができる。しかし、上記方式の問題点と
して、第1記録層以外への記録再生が遅くなることが挙
げられる。実際のシステムへの適用方法により、この問
題を最小限度に抑えるか、または逆に有用な性質として
利用することもできる。以下、その方法について説明す
る。光磁気ディスクシステムの重要な用途として、半導
体メモリなどの揮発性メモリや、磁気ディスクシステム
などの比較的信頼性の劣る非可換媒体のバックアップを
行う手法がある。本発明の請求項10に記載の発明は、
この用途に対して特に有効である。情報が古くなった
り、内容がそれほど重要ではないと判断されるものにつ
いては、読み出し回数、書き込み日時等の記録、あるい
はユーザから重要度を入力してもらう、等の方法によ
り、ファイルの重要度を評価する尺度を設ける。そし
て、重要度の高いファイルが、上記の記録再生の手順が
簡単な記録層に書き込まれるように、記録やファイルの
置き換えを行う。これら、一連の過程を管理するシステ
ムを、光磁気ディスクシステムまたは情報処理装置のオ
ペレーティングシステム(OS)に組み込むことによ
り、上記光磁気ディスクシステムの実効的な記録再生速
度を向上させることができる。また、請求項11に記載
の発明は、ファイルのバックアップに関するものであ
る。上記OSの中には、ファイルを編集した後に記録す
ると、編集前のファイルをファイル名を変更して残して
おく手法がある。しかし、この方法では、記録媒体のメ
モリの有効活用がはかれない。特に、利用可能なメモリ
量に比べて、非常に大きなファイルの場合には、このよ
うな操作自体が不可能になってしまうと考えられる。請
求項11に記載の第1記録層を仮記録層、また第2記録
層を本記録層とすると、本記録層をバックアップ用の記
録層、仮記録層をテンポラリィファイル用の記録層と位
置づけることにより、上記のファイルバックアップの機
能を実現することができる。初めに、仮記録層と本記録
層に同じ情報が記録されているとする。次に、この情報
を編集して記録媒体に記録するとき、仮記録層にだけ書
き込みをすることにする。この編集後のファイルに問題
があった時は、本記録層から仮記録層に情報の転写をす
ることで元のファイルに復帰できる。一方、編集後のフ
ァイルに問題がないとユーザが判断した時には、本記録
層に同じ情報を書き込むことで、次の編集時のバックア
ップファイルとして使用できることになる。このような
使い方により、本記録層を、その特性に合わせて有効に
利用することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の具体的な実施の形
態について、図面を用いて説明する。 〈第1の実施の形態〉図1は、本実施の形態で例示する
光磁気記録媒体の積層構造を示す模式図である。まず、
トラックピッチ1.6μmのトラック溝を設けた5.25
インチポリカーボネート製の透明基板1を、 高周波マ
グネトロンスパッタ装置内に充填し、0.1mPa以下
に真空排気した後、ArとN2ガスの混合ガスを導入
し、0.5Paのガス圧で、Si窒化物のターゲットを
スパッタし、誘電体層2aとしてSiの窒化物を85n
m積層する。その後、TbFeCo合金ターゲットを用
い、0.3PaのArガス圧でスパッタを行い、第1記
録層3として、Tb0.23Fe0.67Co0.10非晶質合金薄
膜を40nm積層する。次に、Gd0.3Fe0.5Co0.2
晶質合金薄膜を同じく0.3PaのArガス圧でスパッ
タし、交換結合力制御層4として5nm積層する。次
に、TbFeCo合金ターゲットを用い、0.3Paの
Arガス圧でスパッタを行い、第2記録層5として遷移
金属リッチのTb0.21Fe0.60Co0.19非晶質合金薄膜
を40nm積層する。このようにして積層された第1記
録層3と第2記録層5は、交換結合力制御層4によっ
て、それぞれ交換結合している。次に、再び0.1mP
a以下に真空排気した後、ArとN2ガスの混合ガスを
導入し、0.5Paのガス圧で、Si窒化物のターゲッ
トをスパッタし、誘電帯層2bとしてSiの窒化物を8
5nm積層した。本実施の形態の第1記録層3および第
2記録層5を、40nm単層で積層した時の磁気特性を
図2に示す。図2から明らかなように、第1記録層3、
第2記録層5共に、室温で遷移金属の副格子磁化が優勢
な組成であることを示している。7は第1記録層の保磁
力、6は第2記録層の保磁力を示し、各記録層のキュリ
ー温度は、第1記録層が220℃、第2記録層が300
℃であり、各記録層への記録温度はこのキュリー温度以
下である。さらに、第1記録層の保磁力7と、第1記録
層にかかる第2記録層との交換結合磁界8の関係を、図
3に示す。図によれば、150℃において第1記録層に
かかる第2記録層との交換結合磁界8は、第1記録層の
保磁力7よりも大きくなっており、第2記録層の保磁力
がこの温度において第1記録層よりも十分大きいことか
ら、この温度付近では、第2記録層の情報記録磁区は第
1記録層に転写されることが分かる。本実施の形態で例
示した光磁気記録媒体を用いて、記録特性、転写特性、
再生特性を調べた。使用したピックアップの対物レンズ
の開口数はN.A.は0.55、レーザの波長は830n
mであり、ディスクの回転速度は線速が4m/sとし
た。 まず、初期化後の上記光磁気ディスクに、パルス
幅0.5μs、パルスの間隔1.0μs、パルスのピーク
パワー8.5mWのレーザ光を照射し、500Oe磁界
を記録方向に印加して記録を行った。このトラックを、
1mWのパワーで再生したとき、2MHzの基本波を持
つ搬送波の対雑音比として57dBが得られた。次に、
同じトラックに対して、パルス幅0.4μs、パルスの
間隔0.8μs、パルスのピークパワー5.5mWのレー
ザ光を照射し、500 Oeの磁界を記録方向にかけて
記録を行った。 このトラックを、1mWのパワーで再
生すると、2.5MHzの基本波を持つ搬送波の対雑音
比として56dBが得られた。さらに、同じトラックに
対して、磁界を印加せずに、パワー4.0mWの連続レ
ーザ光を照射した。すると、再び2MHzの基本波を持
つ搬送波が現われ、搬送波対雑音比は57dBであっ
た。上述の過程における光磁気記録媒体の各記録層間の
作用を、図4、5、6にまとめて示す。初めのレーザ光
照射11によって、磁性層は300℃付近にまで昇温
し、図5に示すように、第1記録層3および第2記録層
5に記録された。次のレーザ光照射11では、磁性層は
220℃付近まで昇温されて、図4に示すように、第1
記録層にのみ記録が行われた。また、最後の照射レーザ
光11によって、磁性層は150℃付近まで昇温された
結果、図6に示すように、第2記録層5から第1記録層
3への転写が起こった。以上の3つの動作が働くことに
よって、請求項1〜3に記載の光磁気記録媒体に示すよ
うに、第1記録層3と第2記録層5に独立した光磁気記
録が行えると共に、第2記録層5の情報の記録磁化を第
1記録層3に転写することができる。次に、図7に、さ
まざまな第1記録層の膜厚(Xnm)を持つ本発明の光
磁気記録媒体について、第2記録層に4μmのマークピ
ッチで連続マークを記録した後、第1記録層だけを一方
向に初期化して信号の強度を測定した結果を示す。図に
おいて、第2記録層に記録された磁化状態の信号は、第
1記録層を透過して再生されるが、この信号強度は、第
1記録層の膜厚(Xnm)を適当に選定することにより
抑制することができる。一方、第1記録層のみに記録マ
ークを書き、これを再生した場合の再生信号強度は、同
じ条件で57dBである。したがって、第1記録層と第
2記録層とに関係のない磁気信号を記録した場合に、一
定の条件下で、目的とする第1記録層からの再生信号強
度を、第2記録層からの信号強度の20dB以上とする
ことができる。この条件を満たした場合は、第1記録層
を再生するときに、これ以外の記録層からの再生信号の
影響によって、再生エラーが起きる可能性をエラー訂正
が行える範囲内に収めることができる。これによって、
本発明の光磁気記録再生方法のように、いったん第1記
録層に転写を行ってから、第1記録層のみを再生する方
式が有効である。なお、上記の第1記録層を再生すると
きに、それ以外のの記録層からの再生信号のエラー訂正
が行える範囲を定量的に示すデータ(再生信号強度比と
エラーレートの関係)は無いが、これは隣接トラックか
らの再生信号(クロストーク)の強度についての議論と
全く同じであり、再生信号がクロストークの20dB以
上最低限必要であることは一般的に知られている。な
お、本発明の光磁気記録媒体と記録再生方法および記録
再生装置の構成は、本発明の実施の形態に限られるもの
ではなく、例えば、誘電体層2aと2bとして、SiO
x、SiAlON、ZnSx、ZnOx等を用いても良
い。また、第1記録層3、交換結合力制御層4や第2記
録層5としてはGd、Tb、Nd、Dy、Pr、Sm等
の希土類元素とFe、Co、Ni、Cr等の遷移金属と
の合金を用いることができる。 さらに、耐食性を向上
させるために、Nb、Ti、Pt、Cr、Ta、Ni等
を添加しても良い。また、基板としてはサンプルサーボ
用基板、ランド/グルーブ基板を用いても良く、光磁気
テープや光磁気カードなどのディスク以外の形状のもの
を用いても良い。
【0008】〈第2の実施の形態〉図8に示すような光
磁気記録再生装置を用いて、第1の実施の形態で示した
光磁気記録媒体に対して記録再生試験を行った。光磁気
記録再生装置19には、磁気ディスク装置を、光磁気デ
ィスクドライブ22のコントローラ20内に組み込み、
20MBの情報を一時的に蓄えることができる情報バッ
ファ21とした。この情報バッファ21には半導体メモ
リ等を利用しても良い。通常、光磁気ディスクドライブ
のコントローラ20は、情報処理装置(コンピュータ
等)23からの記録命令に対して、第1記録層3にのみ
書き込むモードを利用して記録を行う。第1記録層3に
使用可能な記録エリアがない場合には、第2記録層5の
書き込みたい位置にある第1記録層3の情報を、まず読
み取って情報バッファ21に蓄えておき、その後で、情
報処理装置23からの記録ファイルの情報を第2記録層
5に記録する。この時、第1記録層3に以前書かれてい
た情報は破壊されてしまうので、情報バッファ21に蓄
えておいた情報を、再び第1記録層3にのみ書き込む。
情報処理装置23から送られてくる記録ファイルの容量
のうち、第2記録層5に記録する部分の大きさが、情報
バッファ21の容量である20MBを越える場合には、
この動作を20MBごとに繰り返して行う。以上の手順
で、第1記録層3と第2記録層5に対して、情報処理装
置23側から見た場合、同じように記録をすることがで
きた。一方、光磁気ディスクドライブのコントローラ2
0からの再生命令に対して、コントローラ20は、再生
するファイルの記録されている位置を光磁気ディスク上
のディレクトリィブロック(ディレクトリィブロックは
すべて第1記録層3に存在する)から読み出す。第1記
録層3に、再生するファイルが全て記録されている場合
には通常の再生を行う。第2記録層5に再生するファイ
ルの全部あるいは一部が存在する場合、第2記録層5に
記録されている部分を再生する時は、まず、再生するフ
ァイルの所定の位置にある第1記録層3の情報を、まず
読み取って情報バッファ21に蓄えておき、その後で第
2記録層5から第1記録層3への転写が起きるモードで
レーザ光を照射する。さらに、第1記録層3に転写され
た第2記録層5の情報を再生した後、情報バッファ21
に蓄えておいた情報を、再び第1記録層3にのみ書き込
む。このように第2記録層5の情報を再生した場合も、
信号対雑音比は第1記録層の再生の場合と全く同じであ
った。以上の手順で、第1記録層3と第2記録層5に対
して、情報処理装置23側から見て同じように再生する
ことができた。また、コントローラ20はファイルの最
終編集時刻を定期的にチェックし、第1記録層3の残り
容量が、第1記録層3の総容量の10%以下となると、
最終編集時刻の古い順に、第2記録層5の利用可能な記
録エリアに自動的に記録し直す機能を持っている。一
方、編集し直したファイルは、以前記録してあった記録
層にかかわらず、第1記録層3に記録することになって
いる。本発明の実施の形態の光磁気記録再生装置19で
は、10MBのファイルを第1記録層3に記録するのに
かかる平均時間は、従来の記録媒体とほとんど同じ約1
6秒なのに対し、第2記録層5に記録する場合には、そ
の3倍以上の50秒もかかる。そこで、第2記録層5へ
の記録再生の待ち時間をできるだけ少なくする必要があ
る。上述した光磁気記録再生装置19の機能を用いた場
合は、図9に示すように、本発明のディスクの総容量に
対する利用率は高くなり、曲線24で示す本発明の記録
位置自動変更機能を使った場合の平均記録再生速度は、
ディスク容量の利用率の全範囲に対して高い値を示し、
第1記録層の単層だけの記録容量よりも記録量が増加し
てしまっても、テンポラリィファイルの操作で第2記録
層に記録再生をすることはほとんどなくなり、第2記録
層の記録再生による時間的なロスはかなり少なくなるこ
とが分かる。なお、図9における曲線25は、記録位置
自動変更機能を使わなかった場合の平均記録再生速度を
示す。
【0009】〈第3の実施の形態〉第1および第2の実
施の形態において述べた光磁気ディスクおよび光磁気記
録再生装置を用いて、シーケンシャルな動画データの編
集を行うためのシステムを構成した。図10に示すよう
に、第1記録層を仮記録層26、第2記録層を本記録層
27と言う。最初に、光磁気ディスクには本記録層と仮
記録層に、各層単層の記憶容量と同じくらいの大きさを
持つ同じ動画データが記録されているものとする。情報
処理装置の動画データ編集機能によって編集された動画
データは、その総データ量が膨大となるために、この情
報処理装置の持つメモリ上に記憶しておくことは不可能
であり、逐次、光磁気ディスク上に編集内容を記録して
行く。一方では、いつでも編集前への復帰が可能となる
ように、編集前のデータを、そのまま光磁気ディスク上
に残しておくことにする。これを効率的に行うために、
第1の実施の形態の光磁気ディスクの記録特性を生かし
て、編集の記録は仮記録層26に書き込んでおく、一
方、編集前の内容は本記録層27にそのまま残してお
く。ただし、編集者の指示によって本記録層27に書き
込んでしまうことも可能である。仮記録層26に一度記
録した情報でも、必要に応じて第2の実施の形態に記載
の方法で、仮記録層26の内容を一時情報バッファ21
(図8)に蓄え、この内容を仮記録層26および本記録
層27に記録し、編集の内容を本記録層27に定着させ
ることができる。また、第1の実施の形態で述べたよう
に、本記録層27から仮記録層26へ転写が起きるパワ
ーでレーザ光を照射すれば、編集前の状態を仮記録層2
6に再現することができる。図10は、各記録状態にあ
る時の記録層と記録データの関係を示している。これら
の操作を行うには、従来の光磁気記録媒体および従来の
光磁気記録再生装置を使った編集システムでは、編集前
のファイルと編集中のファイルとを独立して二つ用意す
る必要がある。したがって、事実上2倍の記憶容量が必
要となり、動画データのような非常に大きなファイルの
編集の時には障害となっている。そこで、本発明の実施
の形態で示したような編集システムを用い、仮記録層2
6と本記録層27の機能を、上述したように適切に使う
ことにより、巨大なファイルの編集作業をファイルの保
全に関して高い信頼性で無理なく処理することができ
る。
【0010】
【発明の効果】本発明は、請求項1ないし請求項3に記
載の光磁気記録媒体および請求項4ないし請求項6に記
載の光磁気記録再生方法とすることにより、各記録層に
対して異なる記録条件を設定することで多層記録が可能
となり、一方、再生時には、従来の単層の記録層を再生
する時と同様の高い信号対雑音比をとることができ、さ
らにレーザ光(再生光)の入射側に最も近い記録層(第
1記録層)以外に記録された磁区は、適時、第1記録層
へ転写して再生を行うことができるので、どの記録層に
記録した磁区であっても実質的に高い信号対雑音比で再
生することができ、それぞれの情報記録磁区の大きさを
十分に小さくすることが可能となり、結果的に記録面密
度の向上をはかることができる効果がある。また、本発
明は請求項7ないし請求項9の光磁気記録再生方法に記
載のように、第1記録層以外の記録層に記録された情報
はそのままでは検出できないので、適時、第1記録層へ
転写してから再生することになる。この時、第1記録層
の磁化情報は、他の層からの転写によって消去されるの
で、データを一時保存するためのバッファ(半導体メモ
リや磁気ディスク等)を別個に設けて、第1記録層の情
報をいったんバッファに保存しておき、再生が終了した
時点で、再び第1記録層に書き込むように操作する。こ
のようにすることにより、多層記録層の各記録層に選択
的に記録が行える一方で、第1記録層に関しては、通常
の再生過程を適用することが可能となり、再生時の信号
対雑音比の低下の問題を解決することができる。したが
って、再生時の問題を解消しつつ多層記録が実施でき、
記録面密度を向上できる効果がある。また、本発明は請
求項10に記載のように、請求項4ないし請求項9のい
ずれか1項に記載の光磁気記録再生方法において、デー
タの利用頻度を検出する手段を持ち、この頻度に応じて
記録する磁性層を選択する光磁気記録再生方法とするも
のである。このような記録再生方法とすることにより、
比較的信頼性の劣る非可換媒体のバックアップを行うこ
とができる。すなわち、情報が古くなったり、内容がそ
れほど重要ではないと判断されるものについて、ファイ
ルの重要度を評価する尺度を設け、重要度の高いファイ
ルを記録再生の手順が簡単な記録層に書き込まれるよう
にし記録やファイルの置き換えを行う。これら、一連の
過程を管理するシステムを、光磁気ディスクシステムま
たは情報処理装置のオペレーティングシステム(OS)
に組み込むことにより、上記非可換媒体のバックアップ
を行うことができ、光磁気ディスクの実効的な再生速度
を向上できる効果がある。また、本発明は請求項11に
記載のように、請求項4ないし請求項9のいずれか1項
に記載の光磁気記録再生方法において、第1記録層およ
び第2記録層に同じ記録条件で記録した初期記録情報を
変更をする際に、上記第1記録層のみを書き換えるよう
にして、初期記録情報を第1記録層上に再現できる方法
とするものである。このような記録再生方法とすること
により、特に、利用可能なメモリ量に比べて、非常に大
きなファイルの場合には、第1記録層を仮記録層、また
第2記録層を本記録層とするとき、本記録層をバックア
ップ用の記録層、仮記録層をテンポラリィファイル用の
記録層と位置づけることによって、上記ファイルのバッ
クアップ機能を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態として例示した光磁
気記録媒体の構造を示す模式図。
【図2】図1に示した光磁気記録媒体の各記録層を単層
膜として基板上に形成した時の保磁力の温度依存性を示
すグラフ。
【図3】図1に示した光磁気記録媒体の第1記録層と第
2記録層の交換結合力と第1記録層単層の保磁力の温度
依存性を示すグラフ。
【図4】図1に示した光磁気記録媒体の第1記録層への
記録を示す説明図。
【図5】図1に示した光磁気記録媒体の第1記録層およ
び第2記録層への記録を示す説明図。
【図6】図1に示した光磁気記録媒体の第2記録層から
第1記録層への転写動作を示す説明図。
【図7】本発明の第1の実施の形態で例示した第1記録
層膜厚と再生信号強度の関係を示すグラフ。
【図8】本発明の第2の実施の形態で例示した光磁気記
録再生装置の構成を示す説明図。
【図9】本発明の第2の実施の形態で例示した光磁気記
録再生装置において、記録位置自動変更機能を使った場
合と、使わなかった場合のディスク容量の利用率と10
MBのファイルの平均記録再生時間の関係を示すグラ
フ。
【図10】本発明の第3の実施の形態で例示したデータ
編集システムの各記録状態における記録層と記録データ
との関係を示す説明図。
【符号の説明】
1…透明基板 2a、2b…誘電体層 3…第1記録層 4…交換結合力制御層 5…第2記録層 6…第2記録層の保磁力 7…第1記録層の保磁力 8…第1記録層にかかる第2記録層との交換結合磁界 11…照射レーザ光 12…媒体上での温度プロファイル 13…磁性層で記録可能温度を越えた部分 14…初期化磁化の方向 15…記録した磁区 16…記録磁界方向 17…磁気転写の起きる場所 18…界面磁壁 19…光磁気記録再生装置 20…光磁気ディスクドライブのコントローラ 21…情報バッファ 22…光磁気ディスクドライブ 23…情報処理装置(コンピュータ) 24…記録位置自動変更機能を使った場合の平均記録再
生速度 25…記録位置自動変更機能を使わなかった場合の平均
記録再生速度 26…仮記録層(第1記録層) 27…本記録層(第2記録層) 28…仮記録エリア 29…記録済みエリア 30…初期状態 31…仮記録状態 32…本記録状態
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 圭吉 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、交換結合力制御層を介して互い
    に磁気的に結合された少なくとも2層以上の記録層を有
    し、該記録層への記録条件がそれぞれ異なる光磁気記録
    媒体であって、再生光の入射側に近接した記録層に記録
    された情報の光磁気再生信号強度を、それ以外の記録層
    に記録された情報の光磁気記録再生信号強度の影響を受
    けずに再生できる大きさに設定してなることを特徴とす
    る光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光磁気記録媒体におい
    て、再生光の入射側に近接した記録層に記録された情報
    の光磁気再生信号強度を、それ以外の記録層に記録され
    た情報の光磁気記録再生信号強度の合計の20dB以上
    に設定してなることを特徴とする光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の光磁気記
    録媒体において、所定の温度に昇温することにより、記
    録層に記録された磁区を、磁気的な結合力によって、上
    記記録層に隣接する記録層に転写する機能を有すること
    を特徴とする光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
    記載の光磁気記録媒体を用い、記録層からの反射光の偏
    光状態が磁気光学効果によって変化することを利用して
    記録情報の再生を行うことを特徴とする光磁気記録再生
    方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
    記載の光磁気記録媒体に記録を行うとき、目的とする記
    録層の記録条件に合った記録光の照射および磁界の印加
    を行い、任意の記録層に選択的に記録することを特徴と
    する光磁気記録再生方法。
  6. 【請求項6】請求項4または請求項5に記載の光磁気記
    録再生方法において、記録層を転写温度にまで昇温し、
    隣接する記録層から、上記記録層へ記録磁区の転写を行
    うことを特徴とする光磁気記録再生方法。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
    記載の光磁気記録媒体を用い、該光磁気記録媒体に2層
    以上積層された記録層について、再生光を入射する側か
    ら見て積層した順に、第1記録層、第2記録層ないし第
    n記録層と定義するとき、該記録層を転写温度にまで昇
    温し、第2記録層以降に記録されたデータをいったん第
    1記録層に転写してから再生することにより、第1記録
    層以外に記録されたデータを再生することを特徴とする
    光磁気記録再生方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の光磁気記録再生方法にお
    いて、データを一時保存するためのバッファを別個に備
    え、第1記録層の信号を読み出して上記バッファに格納
    した後、第2記録層以降の情報をいったん第1記録層に
    転写してから再生し、再びバッファの内容を第1記録層
    に記録することを特徴とする光磁気記録再生方法。
  9. 【請求項9】請求項7に記載の光磁気記録再生方法にお
    いて、データを一時保存するためのバッファを別個に備
    え、第1記録層の信号を読み出して上記バッファに格納
    した後、目的とする記録層の記録条件に合った記録光の
    照射および磁界の印加を行い、任意の記録層に選択的に
    記録を行う方法で情報を第2記録層以降に記録した後、
    再びバッファの内容を第1記録層に記録することを特徴
    とする光磁気記録再生方法。
  10. 【請求項10】請求項4ないし請求項9のいずれか1項
    に記載の光磁気記録再生方法において、データの利用頻
    度を検出する手段を持ち、この頻度に応じて記録する磁
    性層を選択することを特徴とする光磁気記録再生方法。
  11. 【請求項11】請求項4ないし請求項9のいずれか1項
    に記載の光磁気記録再生方法において、第1記録層およ
    び第2記録層に同じ記録条件で記録した初期記録情報を
    変更をする際、上記第1記録層のみを書き換えるように
    して、初期記録情報を第1記録層上に再現できるように
    することを特徴とする光磁気記録再生方法。
  12. 【請求項12】請求項4ないし請求項6のいずれか1項
    に記載の光磁気記録再生方法を行う装置であって、記録
    層からの反射光の偏光状態が磁気光学効果による変化を
    利用して記録情報の再生を行う手段と、目的とする記録
    層の記録条件に合った記録光の照射および磁界の印加を
    行い任意の記録層に選択的に記録を行う手段と、記録層
    を転写温度にまで昇温し隣接する記録層から記録磁区の
    転写を行う手段を少なくとも備えたことを特徴とする光
    磁気記録再生装置。
  13. 【請求項13】請求項7ないし請求項9のいずれか1項
    に記載の光磁気記録再生方法を行う装置であって、記録
    層を転写温度に昇温し、第2記録層以降に記録されたデ
    ータをいったん第1記録層に転写してから再生を行う手
    段と、データを一時保存するためのバッファを別個に備
    え、第1記録層の信号を読み出して上記バッファに格納
    する手段と、第2記録層以降の情報をいったん第1記録
    層に転写してから再生し、再びバッファの内容を第1記
    録層に記録する手段と、第1記録層の信号を読み出して
    上記バッファに格納した後、目的とする記録層の記録条
    件に合った記録光の照射および磁界を印加し任意の記録
    層に選択的に記録する手法で情報を第2記録層以降に記
    録した後、再びバッファの内容を第1記録層に記録する
    手段を少なくとも備えたことを特徴とする光磁気記録再
    生装置。
  14. 【請求項14】請求項4ないし請求項9のいずれか1項
    に記載の光磁気記録再生方法を行う装置であって、デー
    タの利用頻度を検出する手段と、該頻度に応じて記録す
    る磁性層を選択する手段を少なくとも備えたことを特徴
    とする光磁気記録再生装置。
  15. 【請求項15】請求項4ないし請求項9のいずれか1項
    に記載の光磁気記録再生方法を行う装置であって、第1
    記録層および第2記録層に同じ記録条件で初期記録情報
    を記録する手段と、上記第1記録層のみを書き換えて初
    期記録情報を第1記録層上に再現する手段を少なくとも
    備えたことを特徴とする光磁気記録再生装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999039341A1 (fr) * 1998-01-30 1999-08-05 Hitachi Maxell, Ltd. Support d'enregistrement optomagnetique, procede de reproduction associe et dispositif de reproduction associe
US9922674B2 (en) 2014-07-10 2018-03-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording and reproducing device and magnetic recording and reproducing method

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WO1999039341A1 (fr) * 1998-01-30 1999-08-05 Hitachi Maxell, Ltd. Support d'enregistrement optomagnetique, procede de reproduction associe et dispositif de reproduction associe
US6633514B1 (en) 1998-01-30 2003-10-14 Hitachi Maxell, Ltd. Magneto-optical reproducing method using a plural of different reproducing beams
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