JP2589451B2 - 光磁気記録再生装置 - Google Patents

光磁気記録再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気カー効果を利用し
て読出しすることのできるキュリー点書込みタイプの光
磁気記録媒体を用いた重ね書き可能な光磁気記録再生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】消去可能な光ディスクメモリとして光磁
気ディスクが知られている。光磁気ディスクは、従来の
磁気ヘッドを使った磁気記録媒体と比べて高密度記録、
非接触での記録再生などが可能であるという長所がある
反面、記録前に一度記録部分を消去しなければならない
(一方向に着磁しなければならない)という欠点があっ
た。この欠点を補う為に、記録再生用ヘッドと消去用ヘ
ッドを別々に設ける方式、あるいは、レーザーの連続ビ
ームを照射しつつ、同時に印加する磁場を変調しながら
記録する方式などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、これらの方
法は、装置が大がかりとなり、コスト高になる欠点ある
いは高速の変調ができないなどの欠点を有する。
【0004】上述の公知技術の欠点を除去し、従来の装
置構成に簡単な構造の磁界発生手段を付設するだけで、
磁気記録媒体と同様な重ね書き(オーバーライト)を可
能とした、光磁気記録方法を本出願人は昭和61年7月
8日に特願昭61−158787号(該出願は昭和62
年2月2日の国内優先の基礎出願となる)で提案した。
【0005】しかし、この方法は全く新しい記録法であ
るが故に、いまだ多くの研究課題が残っていた。すなわ
ち、長期間にわたる再生における、再生信号の品質の劣
化の防止策等である。
【0006】そこで本発明者は更に研究を進めた結果、
いくつかの成果が得られた。
【0007】本発明はこうして完成されたものであり、
その目的は、重ね書き可能なだけでなく、その記録信号
を長期間にわたり良好に再生できる光磁気記録再生装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の光磁気記録再生
装置は、低いキュリー点TLと高い保磁力HHとを有する
希土類元素と遷移元素との合金からなる第1磁性層およ
び前記第1磁性層に比ベて相対的に高いキュリー点TH
と低い保磁力HLとを有する希土類元素と遷移元素との
合金からなる第2磁性層から構成される二層構造の交換
結合をしている垂直磁化膜を基板上に有してなり、前記
第2磁性層の飽和磁化をMs、膜厚をh、前記第1およ
び第2磁性層間の磁壁エネルギーをσwとすると、
【0009】
【数2】 を満たしている光磁気記録媒体に対して、保磁力HL
第2磁性層を一方向に磁化させるのに十分で保磁力HH
の第1磁性層の磁化の向きを反転させることのない大き
さの磁界Bを印加する初期化磁界手段と、前記光磁気記
録媒体に前記磁界Bとは異なるバイアス磁界を印加する
バイアス磁界印加手段と、前記バイアス磁界が印加され
た状態で前記低いキュリー点TL付近まで前記光磁気記
録媒体が昇温するだけのレーザーパワーと前記高いキュ
リー点TH付近まで前記光磁気記録媒体が昇温するだけ
のレーザーパワーを情報に応じて選択して照射し、前記
光磁気記録媒体に情報の記録を行なうとともに前記記録
された情報を磁気光学効果を用いて再生する記録再生手
段と、前記光磁気記録媒体を回転させる回転手段とを備
える光磁気記録再生装置において、前記第1磁性層の保
磁力HH、前記磁界Bが、前記装置の機内温度が30℃
以上60℃以下において、HH≧1.5kOeかつ0.2
×HH−0.3>B(kOe)を満足する。
【0010】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明
する。
【0011】図1(a),(b)は、それぞれ、本発明に用い
られる光磁気記録媒体の一実施例を示す模式断面図であ
る。図1(a)の光磁気記録媒体は、プリグルーブが設け
られた透光性基板1上に、希土類元素と遷移元素との合
金からなる第1磁性層2と、希土類元素と遷移元素との
合金からなる第2磁性層3とが積層されたものである。
第1磁性層2は低いキュリー点TLと高い保磁力HHを有
し、第2磁性層3は、高いキュリー点THと低い保磁力
Lを有する。ここで「高い」、「低い」とは両磁性層
を比較した場合の相対的な関係を表わす(保磁力は室温
における比較)。ただし、通常は第1磁性層2のTL
70〜180℃、HHは、3〜10kOe、第2磁性層
3のTHは100〜400℃、HLは0.5〜2KOe程
度の範囲内にするとよい。
【0012】希土類元素と遷移元素との合金からなる各
磁性層は、垂直磁気異方性を示しかつ磁気光学効果を呈
するものが利用できるが、非晶質磁性合金が好ましい。
例えば、TbFe,GdTbFe,TbDyFe,TbD
yFeCo,TbFeCo,GdTbCo等が挙げられ
る。
【0013】本発明で用いられる光磁気記録媒体におい
ては、第1磁性層2が主に再生に関与する。即ち、第1
磁性層2が呈する磁気光学効果が主に再生に利用され、
第2磁性層3は記録に重要な役割りを果たす。一方、従
来の光磁気記録媒体における交換結合二層膜では、逆
に、低いキュリー点と高い保磁力とを有する磁性層が主
に記録に関与し、高いキュリー点と低い保磁力とを有す
る磁性層が主に再生に関与した。かかる従来の交換結合
二層膜では、主に再生に関与する磁性層の飽和磁化Ms
と、膜厚hと、二層間の磁壁エネルギーσwとの間に、
次の様な関係があるのが望ましかった。
【0014】
【数3】 しかし、本発明に使用する記録媒体の交換結合二層膜で
は、第2磁性層3の飽和磁化Msと膜厚hと、二磁性層
間の磁壁エネルギーσwの間に、次の関係が必要であ
る。
【0015】
【数4】 これは、記録によって最終的に完成されるビットの磁化
状態(図2(f)に示す)を、安定にするためである(詳
しい理由は後述する)。
【0016】したがって、両磁性層2,3(垂直磁化
膜)が上の関係式を満たすように、各層の膜厚、保磁
力、飽和磁化の大きさ、磁壁エネルギーなどを適当に設
定すればよい。なお、両磁性層2,3は、記録時の交換
力による実効的バイアス磁界の大きさ、あるいは二値の
記録ビットの安定性などを考えると、交換結合をしてい
ることが望ましい。
【0017】図1(b)において、4,5は両磁性層の耐久
性を向上させるためのあるいは光磁気効果を向上させる
ための保護膜である。6は、貼り合わせ用基板7を貼り
合わすための接着層である。貼り合わせ用基板7にも、
2から5までの層を積層し、これを接着すれば両面で記
録・再生が可能となる。
【0018】以下、図2と図3を用いて記録の過程を示
すが、記録前、両磁性層2と3の磁化の安定な向きは平
行(同じ向き)での反平行(逆方向)でも良い。図2で
は磁化の安定な向きが平行な場合について説明する。図
3は本発明による光磁気記録再生装置の概念的な構成を
示す図である。
【0019】図3の35は、上述したような構成を有す
る光磁気ディスクである。例えば、この磁性層のある一
部の磁化状態が初め図2(a)のようになっているとす
る。光磁気ディスク35はスピンドルモータ(不図示)
により回転して、初期化磁界発生部34を通過する。こ
のとき、初期化磁界発生部34の磁界の大きさを両磁性
層2と3の保磁力の間の所定範囲内に設定すると(磁界
の向きは本実施例では上向き)、図2(b)に示す様に第
2磁性層3は一様な方向に磁化され、一方、第1磁性層
2の磁化は初めのままである。
【0020】次に光磁気ディスク35が回転して記録・
再生ヘッド31を通過するときに、記録信号発生器32
からの信号に従って、2種類(第1種と第2種)のレー
ザーパワー値を持つレーザービームをディスク面に照射
する。第1種のレーザーパワーは該ディスクを第1磁性
層2のキュリー点付近まで昇温するだけのバワーであ
り、第2種のレーザーパワーは該ディスクを第2磁性層
3のキュリー点付近まで昇温可能なバワーである。即
ち、両磁性層2,3の保磁力と温度との関係の慨略を示
した図4において、第1種のレーザーパワーはTL
近、第2種のレーザーパワーはTH付近までディスクの
温度を上昇できる。
【0021】第1種のレーザーパワーにより、第1磁性
層2はキュリー点付近まで昇温するが、第2磁性層3は
この温度でビットが安定に存在する保磁力を有している
ので、記録時のバイアス磁界を適正に設定しておくこと
により、図2(b)のいずれからも図2(c)のようなビット
が形成される(第1種の予備記録)。
【0022】ここでバイアス磁界を適正に設定すると
は、次のような意味である。すなわち、第1種の予備記
録では、第2磁性層3の磁化の向きに対して安定な向き
に(ここでは同じ方向に)第1磁性層2の磁化が配列す
る力(交換力)を受けるので、本来はバイアス磁界は必
要でない。しかし、バイアス磁界は後述する第2種のレ
ーザーパワーを用いた予備記録では第2磁性層3の磁化
反転を補助する向き(すなわち、第1種の予備記録を妨
げる向き)に設定される。そして、このバイアス磁界
は、第1種、第2種どちらのレーザーパワーの予備記録
でも、大きさ、方向を同じ状態に設定しておくことが便
宜上好ましい。かかる観点からバイアス磁界の設定は次
記に示す原理による第2種のレーザーパワーの予備記録
に必要最小限の大きさに設定しておくことが好ましく、
これを考慮した設定が前でいう適正な設定である。
【0023】次に第2種の予備記録について説明する。
【0024】第2種のレーザーパワーにより、第2磁性
層3のキュリー点近くまで昇温させる(第2種の予備記
録)と、上述のように設定されたバイアス磁界により第
2磁性層3の磁化の向きが反転する。続いて第1磁性層
2の磁化も第2磁性層3に対して安定な向きに(ここで
は同じ方向に)配列する。すなわち、図2(b)のいずれ
からも図2(d)のようなビツトが形成される。このよう
に、バイアス磁界と、信号に応じて変わる第1種及び第
2種のレーザーパワーとによって、光磁気ディスクの各
箇所は、図2の(c)か(d)の状態に予備記録されることに
なる。
【0025】次に光磁気ディスク35が回転することに
より、予備記録のビット(c),(d)が初期化磁界発生部3
4を再び通過すると、初期化磁界発生部34の磁界の大
きさに応じて、記録ビット(c)は、変化が起こらずに図
2の(e)の状態となる(最終的な記録状態)。一方、記
録ビット(d)は、第2磁性層3が磁化反転を起こして、
図2の(f)の状態になる(もう一つの最終的な記録状
態)。
【0026】(f)の状態の記録ビットの状態が安定に存
在する為には、第2磁性層3の飽和磁化の大きさを
s、膜厚をh、磁性層2,3間の磁壁エネルギーをσw
とすると、前述したように次の様な関係があれば良い。
【0027】
【数5】 ここでσw/2Mshは第2磁性層3に働く交換力の強さ
を示す。つまりσw/2Mshの大きさの磁界で第2磁性
層3の磁化の向きを、第1磁性層2の磁化の向きに対し
て安定な方向ヘ(この場合は同じ方向)向けようとす
る。そこで第2磁性層3がこの磁界に抗して磁化が反転
しないためには第2磁性層3の保磁力をHLとしてHL
σw/2Mshであればよい。
【0028】記録ビットの状態(e)と(f)は、記録時のレ
ーザーのパワーで制御され、記録前の状態には依存しな
いので、重ね書き(オーバーライト)が可能である。記
録ビット(e)と(f)は、再生用のレーザービームを照射
し、再生光を記録信号再生器33で処理することによ
り、再生できる。
【0029】図2では、第1磁性層2と第2磁性層3の
磁化の向きが同じ(平行)ときに磁化の状態が安定とな
る例を示したが、磁化の向きが反平行のときに安定な磁
性層についても、同様に考えられる。図5に、この場合
の記録過程の磁化状態を図2に対応させて示しておく。
【0030】次に、以上の記録プロセスで形成された記
録ビット(e)と(f)を有する光磁気記録媒体を対象とし
て、長期間にわたって再生を行なう場合について検討す
る。
【0031】記録ビット(e)と(f)に対する再生が、従来
の再生法と違うのは、記録時および再生時に、常に初期
化磁界発生部34からの磁界の影響を受ける点である。
再生中には、記録時の1/3〜l/10程度のエネルギ
ーのレーザー照射があり、記録再生中の温度上昇を考慮
すると、初期化磁界発生部34を通過中の光磁気ディス
クの温度は、最大70℃程度まで上昇すると考えられ
る。
【0032】そして、本発明者らの実験によれば、記録
再生装置にセットした媒体を記録を行なわずに再生だけ
を行なった場合、保磁力HHよりも小さい初期化磁界発
生部34からの磁界Bにより、長い時間再生を行なう
(繰り返し再生1010回程度)うちには、第1磁性層2
の磁化の反転が起こる。
【0033】そこで、この反転を防止できるように更に
研究を重ねた結果、第1磁性層の保磁力HHと磁界Bの
大きさの値を、今までのHH>Bという範囲内に設定す
るよりも、0.2×HH−0.3>B(kOe)という範
囲内、更にはこの条件を満たしかつHH>5kOeを満
たす範囲内に設定することが好ましいことが明らかにな
った。
【0034】
【実施例】
《実施例1》3元のターゲット源を備えたスパッタ装置
内に、プリグルーブ、プリフォーマット信号の刻まれた
ポリカーボネート製のディスク状基板を、ターゲットと
の間の距離10cmにセットし、回転させた。
【0035】アルゴン中で、第1のターゲットよりスパ
ッタ速度100Å/min、スパッタ圧5×10-3Torr
でZnSを保護層として1000Åの厚さに設けた。次
にアルゴン中で、第2のターゲットよりスパッタ速度1
00Å/min、スパッタ圧5×10-3TorrでTbFe
合金をスパッタし、膜厚300Å、TL=約140℃、
H=約10kOeのTb18Fe82の第1磁性層を形成
した。次にアルゴン中でスパッタ圧5×10-3TorrでT
bFeCo合金をスパッタし、膜厚500Å、TH=約
250℃、HL=約1kOeのTb23Fe60Co17の第
2磁性層を形成した。次にアルゴン中で第1のターゲッ
トよりスパッタ速度100Å/min、スパッタ圧5×
10-3Torrで、ZnSを保護層として3000Åの厚さ
に設けた。次に膜形成を終えた上記の基板を、ホットメ
ルト接着剤を用いて、ポリカーボネートの貼り合わせ用
基板と貼り合わせ、光磁気ディスクのサンプルを作成し
た。
【0036】《実施例2》上記と同様な方法により、第
1磁性層2の材料組成と保磁力HHとキュリー温度TL
変化させた以外は、実施例1と同じ材料と同一の膜厚で
同一の構成にて、成膜した光磁気ディスクのサンプルを
作製した。
【0037】上記実施例1,2で作製したサンプルを同
じ条件で記録後、初期化磁界発生部34の磁界の大きさ
Bを変化させながら、同一トラックを1010回、再生し
た後の、再生信号内のノイズ成分の変化を調べた。
【0038】次に、記録再生装置の機内温度を30℃、
45℃、60℃と順に設定し、各々の温度において、再
生信号のノイズ成分の増加が起きる磁界の値をチェック
した。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】 表1は、第1磁性層の保磁力HHが小さくなるほど、ま
た記録再生装置の機内温度が上昇するほど、再生信号内
のノイズ成分の増加が起こる磁界Bの値が小さくなるこ
とを示している。また、この関係は第1磁性層の材料組
成によって変わらないことを示している。上の実験結果
を基に、図6に各サンプルのHHの値と、ノイズ増加の
起こるBの値との関係を示す。
【0040】図より、機内温度が60℃までの範囲で、
再生信号にノイズの増加が起こらないためには、HH
Bの関係において少なくとも0.2×HH−0.3>Bで
あるべきことがわかる。また、HHが少なくとも1.5k
Oe以上でないと、Bが小さな値であっても、ノイズの
増加が起きることが分る。
【0041】ところで、記録再生装置の実際の機内温度
は60℃を越えることはないので、一般的に上記条件を
満たせば、長期間再生を行なったとしてもノイズ増加が
起こらない。
【0042】上記条件を満たすようにするばかりでな
く、次の2つの理由により、HHの値を5kOe以上と
するのが、より好ましい。
【0043】(1) 必要最小限のBの値は第2磁性層の保
磁力HLと第2磁性層に働く交換力による磁界を加えた
値である。実用的には1〜2kOe程度と考えられる。
初期化磁界発生部Bの発生する磁界Bを1〜2kOeに
設定し、機内温度60℃までで連続再生を行なってもノ
イズの発生が軽微であるのは、図6からHHの値が5k
Oe以上のときである。
【0044】(2) 図6に、それぞれの機内温度におい
て、初期化磁界発生部に設定された磁界Bの大きさと、
設定されたBの値でノイズの発生がないために必要なH
Hの値が示されている。例えば、機内温度60℃でHH
5kOeの範囲では、HH=5(B+0.3)と表わせ
る。つまり、初期化磁界発生部Bを一定量ΔBだけ大き
く設定すると、対応してHHの値を5×ΔBだけ大きく
しなければならないことを示す。ところが、HHが5k
Oe以上の範囲では、30〜60℃の機内温度で磁界発
生部Bの値を一定量増加したときも、対応して増加しな
ければならないH H値が、5kOe以下の範囲の関係に
比して小さくすむことが分る。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、光磁気記録
媒体として、低いキュリー点TLと高い保磁力HHを有す
る希土類元素と遷移元素との合金からなる第1の磁性層
と、相対的に高いキュリー点THと低い保磁力HLを有す
る希土類元素と遷移元素との合金からなる第2の磁性層
とからなる二層構造の磁性層を有するものを用い、第1
磁性層の保磁力HHと初期化磁界発生部からの磁界Bを
所定の関係を満たすように設定することにより、2値の
レーザーパワーで記録することによって重ね書き(オー
バーライト)記録が可能になり、長期間にわたって連続
して再生した場合であっても、良好な再生信号が得られ
るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は、それぞれ、本発明で使用する光磁
気記録媒体の一例の構成を示す図である。
【図2】本発明の光磁気記録再生装置で実施される記録
方法を実施中の、各磁性層2,3の磁化の向きを説明す
る図である。
【図3】本発明による光磁気記録再生装置の概念的な構
成を示す図である。
【図4】各磁性層2,3における保磁力と温度との関係
を示す概略図である。
【図5】図2で示される各磁性層2,3の磁化の向きの
別の形態を説明する図である。
【図6】第1磁性層の保磁力HHとノイズ増加のおきる
磁界Bの値との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 透光性基板 2 第1磁性層 3 第2磁性層 4,5 保護膜 6 接着層 7 貼り合わせ用基板 31 記録・再生用ヘッド 32 記録信号発生器 33 記録信号再生器 34 初期化磁界発生部 35 光磁気ディスク

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低いキュリー点TLと高い保磁力HHとを
    有する希土類元素と遷移元素との合金からなる第1磁性
    層および前記第1磁性層に比ベて相対的に高いキュリー
    点THと低い保磁力HLとを有する希土類元素と遷移元素
    との合金からなる第2磁性層から構成される二層構造の
    交換結合をしている垂直磁化膜を基板上に有してなり、
    前記第2磁性層の飽和磁化をMs、膜厚をh、前記第1
    および第2磁性層間の磁壁エネルギーをσwとすると、 【数1】 を満たしている光磁気記録媒体に対して、保磁力HL
    第2磁性層を一方向に磁化させるのに十分で保磁力HH
    の第1磁性層の磁化の向きを反転させることのない大き
    さの磁界Bを印加する初期化磁界手段と、前記光磁気記
    録媒体に前記磁界Bとは異なるバイアス磁界を印加する
    バイアス磁界印加手段と、前記バイアス磁界が印加され
    た状態で前記低いキュリー点TL付近まで前記光磁気記
    録媒体が昇温するだけのレーザーパワーと前記高いキュ
    リー点TH付近まで前記光磁気記録媒体が昇温するだけ
    のレーザーパワーを情報に応じて選択して照射し、前記
    光磁気記録媒体に情報の記録を行なうとともに前記記録
    された情報を磁気光学効果を用いて再生する記録再生手
    段と、前記光磁気記録媒体を回転させる回転手段とを備
    える光磁気記録再生装置において、 前記第1磁性層の保磁力HH、前記磁界Bが、前記装置
    の機内温度が30℃以上60℃以下において、HH≧1.
    5kOeかつ0.2×HH−0.3>B(kOe)を満足
    することを特徴とする光磁気記録再生装置。
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