JPH09166172A - 油圧緩衝器のバルブ構造 - Google Patents

油圧緩衝器のバルブ構造

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JPH09166172A
JPH09166172A JP34772895A JP34772895A JPH09166172A JP H09166172 A JPH09166172 A JP H09166172A JP 34772895 A JP34772895 A JP 34772895A JP 34772895 A JP34772895 A JP 34772895A JP H09166172 A JPH09166172 A JP H09166172A
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valve
piston
diameter
leaf valve
small
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JP34772895A
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Tatsuya Masamura
辰也 政村
Kenji Kitamura
健司 北村
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 微低速域と中速域以上の減衰力を独立し微低
速域の減衰力を発生するリーフバルブの応力を低減し、
ピストン又はベースバルブケースのシート面の段差管理
を必要としないバルブ構造の提供。 【解決手段】 撓みの支持点となるサポート109によ
って内周側下面が支持され且つ大径リーフバルブ108
の外周側をベースバルブケース107の下面外周側に設
けた円環状シート面107Cに当接させて第1の圧力室
107Dを形成する一方、その下側に撓みの支持点とな
るカンザ111によって内周側下面が支持される小径リ
ーフバルブ110を案内部材112に同芯状に組付け、
サポート109を介して大径リーフバルブに初期撓みを
与え且つオリフィス108Aの下流側に配置された小径
リーフバルブの外径を大径リーフバルブの下面に当接さ
せて第2の圧力室110Aを形成し、これら第1、第2
の圧力室が下部室に並列に解放されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の懸架装置な
ど車体の振動を抑制する油圧緩衝器の減衰力を発生する
バルブ構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の油圧緩衝器としては、例えば図
5に示す特開平2−93136に開示されたものが開発
されている。まず構造の概要を図5に基づいて説明す
る。車体と車輪との間に結合部材を介して取付けられる
油圧緩衝器は、ピストンロッド8にピストンバルブ5を
組み付け、それを摺動自在に収容するとともに下端部に
ベースバルブ4を装着したシリンダ1を外筒6に収容
し、外気を遮断するシール3とロッドガイド2を外筒6
の上部から嵌挿した後、外筒6の上端部を全周カシメ等
により密封して形成されている。そして、シリンダ1と
外筒6の間にはタンク室7が形成される。
【0003】作動油の充満したシリンダ1内をピストン
ロッド8が上昇する際には、密閉されたピストン上部室
1aの作動油は、ピストンバルブ5を介して、ピストン
下部室1bに流出し、この際の通路抵抗が伸長側減衰力
となる。ピストンロッド8の上昇によって不足するピス
トンロッド退出体積分の作動油は、前記シリンダ1の下
端部に配設されたベースバルブ4に取付けられている吸
い込み弁4gを介してタンク室7より吸入される。
【0004】次に、この油圧緩衝器の作動を、主にピス
トン部について説明する。ピストンロッド8の下端部に
は上部よりも小径のインロー部8bが設けられ、ここに
リテーナ5a,チェックプレート5b,ピストン5c,
1段目リーフバルブ5d,ワッシャ5e,ストッパプレ
ート5f,2段目リーフバルブ5g,ワッシャ5h,カ
ラー5j,スプリングシート5k,アシストスプリング
5mを順次挿入し、最後に締付けナット5nにより締結
されてピストンバルブ5が構成されている。
【0005】シリンダ1内をピストン上部室1aとピス
トン下部室1bに区画するピストン5cには、外周側に
第1連通路502及び内周側に第2連通路503が形成
されている。上記第2連通路503の下端部外周には第
1シート面505が形成され、内周が固定された1段目
リーフバルブ5dの外周側が当接し、第2連通路503
を開閉可能にしている。1段目リーフバルブ5dは小径
のワッシャ5eの外径が撓みの支持点とされ且つこのワ
ッシャ5eの厚み分だけ撓むとストッパプレート5fに
当接して、開弁変位が制限されるようになっている。
【0006】更にその下流側には第2シート面506が
形成され、アシストスプリング5mに付勢された2段目
リーフバルブ5gが当接している。そして、この第2シ
ート面506には、オリフィス508が形成され、内外
部を連通している。 なお、前記1段目リーフバルブ5
dの開弁時の上流側と下流側との差圧は、1段目リーフ
バルブ5dの撓み剛性に対応するとともに、ピストンロ
ッドの伸長速度が微低速であっても開弁するように構成
されている。
【0007】ピストンロッド8が伸長する伸び行程にお
けるピストン速度の微低速〜低速域では1段目リーフバ
ルブ5dが押し開かれ、第2シート面に形成されたオリ
フィス508を通過する流れとすることで、特に微低速
域で立上りの良いリニアな減衰力特性を得ることができ
る。又、中速域を越えるピストン速度域では、2段目リ
ーフバルブ5gの上流側と下流側の差圧が増大し、アシ
ストスプリング5mによる付勢力に打ち勝って、2段目
リーフバルブ5gが開弁し、1段目と2段目のリーフバ
ルブ5d,5gが直列になって作動する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で説明した
特開平2−93136にあっては、1段目と2段目のリ
ーフバルブ5d,5gが直列に構成されているため、微
低速〜低速域にあっては1段目のリーフバルブ5dが開
弁し、第2シート面に形成されたオリフィス508を作
動油が通過するが、中速域以降は1段目と2段目のリー
フバルブ5d,5gが双方とも開弁する。
【0009】このため、中速域を越えるピストン速度域
では、1段目と2段目のリーフバルブ5d,5gの通過
抵抗の和に相当する減衰力となり、微低速域と中速域の
減衰力を独立して設定できない(例えば、微低速域の減
衰力のピストン速度に対する増加率を急にして、中速域
以降の減衰力のピストン速度に対する増加率を緩やかに
することはできない)という問題があった。次に1段目
と2段目のリーフバルブ5d,5gが直列に構成されて
いるため、油圧緩衝器の作動時には作動油の全流量が常
に1段目のリーフバルブ5dを通過するのであるが、1
段目のリーフバルブ5dは、構造上の制約から2段目の
リーフバルブ5gよりも外径が小さく、板厚を薄くして
撓み剛性を小さくしなければならないため、リーフバル
ブに加わる応力が高くなり強度的に不利となる。
【0010】更にピストンのシート面が505及び50
6の2段となり、双方のシート面間には1段目のリーフ
バルブ5dとその外径部の開弁リフト量を保証するワッ
シャ5e及びストッパプレート5fを収容するための段
差が必要であるが、これらの部材のうち特に1段目リー
フバルブ5dのトータル厚さについては、微低速の減衰
力仕様により異なるものとなるため、ピストン5cの段
差違いを何種類か用意し、減衰力仕様に合わせて使用す
る所謂段差管理が必要となる。
【0011】本発明は以上の様な実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、微低速域と中速
域以上の減衰力を独立して設定できるようにするととも
に、微低速域の減衰力を発生するリーフバルブの応力を
低減し、且つピストンシート面の段差管理を必要としな
い油圧緩衝器のバルブ構造を提供することである。
【0012】
【問題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本発明の採った手段は、「ピストンロッドの下端部
に組付けられシリンダ内をピストン上部室とピストン下
部室に区画するとともに、シリンダ内を伸縮自在に案内
されて伸長側減衰力を発生するピストンバルブと、前記
シリンダのピストン下部室の開口端に設けられ圧縮側の
減衰力を発生するベースバルブとを有してなる油圧緩衝
器において、当該減衰力発生バルブの主要部材であるピ
ストン又はベースバルブケースの下面内周側に配設され
て撓みの支持点となるサポートによって内周側下面が支
持され且つ所定の位置にオリフィスを設けた大径リーフ
バルブの外周側を、前記ピストン又はベースバルブケー
スの下面外周側に設けた一条の円環状シート面に当接さ
せて第1の圧力室を形成する一方、その下側に撓みの支
持点となるカンザによって内周側下面が支持される小径
リーフバルブを案内部材に順次同芯状に組付け、当該案
内部材を介して前記ピストン又はベースバルブケースに
締結することにより、前記サポートを介して大径リーフ
バルブに初期撓みを与え、且つ前記オリフィスの下流側
に配置された小径リーフバルブの外径を大径リーフバル
ブの下面に当接させて第2の圧力室を形成するととも
に、これら第1及び第2の圧力室が大径リーフバルブ及
び小径リーフバルブを介して下部室に並列に解放される
ように構成したこと」である。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明に係る油圧緩衝器のバ
ルブ構造を図1に示す実施形態について説明する。ピス
トンロッド101がシリンダ104に対して伸長する所
謂伸び行程の場合に、ピストン上部室Aの作動油がピス
トンバルブPVを通ってピストン下部室Bに移動する際
の通路抵抗が伸長側減衰力となるのに対し、ピストンロ
ッド101が下降する所謂収縮行程の場合には、ピスト
ンロッド101のピストン下部室Bへの侵入体積分の作
動油は、シリンダ104の下部に装着されたベースバル
ブBVを通って下部室Cに移動し、その際の通路抵抗が
圧縮側減衰力となる。本願の場合はピストンバルブPV
とベースバルブBVの減衰力を発生するバルブ部分はほ
ぼ同一であるので、主にベースバルブBVについて説明
する。
【0014】ガイド112の上端がカシメられていない
部品状態において、ガイド112の大径部にカンザ11
1,小径リーフバルブ110,サポート109,大径リ
ーフバルブ108を順次組付けた後、ガイドの先端小径
部にベースバルブケース107,ノンリタンバルブ11
3,ノンリタンスプリング114,ストッパ115を順
次組付け、ガイドの下面をカシメ加工機の基台に固定し
たうえでストッパ115を上面から一定荷重で押えなが
らガイド112の先端を112Aに示す形状にカシメ加
工することによりベースバルブBVが形成される。小径
リーフバルブ110と大径リーフバルブ108に狭持さ
れるサポート109は、その厚みで大径リーフバルブ1
08に初期撓みを与えるとともに、ピストン速度の中速
域以降における大径リーフバルブの撓みの支持点とな
る。カシメ加工完了状態においては小径リーフバルブ1
10の外径が大径リーフバルブ108に僅かな撓みで当
接するようにガイドの大径部の長さLを設定する。ガイ
ド先端のカシメは締結の一手段であるので、例えばガイ
ド先端の小径部にに加工した雄ネジにナットを螺合する
所謂ネジ結合に置き換えることも自由である。
【0015】パッキンケース102の大径部に嵌挿され
たロッドガイド103に出没自在に案内されるピストン
ロッド101の下降によるピストン下部室Bへのピスト
ンロッド侵入体積分の作動油は、ノンリタンバルブの連
通孔113Aを通り、ベースバルブケースの内周ポート
107Aを経て、第1の圧力室107Dに導かれる。ピ
ストンロッドの下降速度即ちピストン速度の遅い微低速
〜低速域では第1の圧力室107Dと下部室Cの圧力差
は小さいので、第1の圧力室107Dの作動油は大径リ
ーフバルブのオリフィス108Aを通り、小径リーフバ
ルブ110に対向する第2の圧力室110Aに導かれ、
撓み剛性を小さく設定された小径リーフバルブ110を
押し開いて下部室Cに流出し、この際の通路抵抗により
微低速〜低速域減衰力を発生する。ピストンロッド10
1の下降により負圧となるピストン上部室Aには、ピス
トンの外周通路106Bを経てピストン下部室Bから作
動油が補充される。
【0016】微低速域では、前記大径リーフバルブに設
けたオリフィス108Aを通過する作動油の流量も少な
いため、オリフィス108A前後の圧力差は殆ど発生し
ないのであるが、オリフィス108A下流の小径リーフ
バルブ110を押し開く際には、少流量であっても撓み
剛性に見合った通路抵抗が発生するので、立上りの良い
リニアな減衰力を得ることができる。
【0017】ピストン速度が増大するに伴いとオリフィ
ス108Aを通過する流量も増え、中速域に近づくにつ
れ第1の圧力室107Dと下部室Cの圧力差が大きくな
るので、第1の圧力室107Dの作動油は、初期撓みを
与えられた大径リーフバルブの撓み剛性に打ち勝ち、ベ
ースバルブケース下面のシート面107Cから大径リー
フバルブの外周部を押し開いて下部室Cに流出し、この
際の通路抵抗により中速域以降の減衰力を発生する。即
ち上流側の大径リーフバルブ108と下流側の小径リー
フバルブ110は構造的には直列に積層されているが、
ピストン速度が増大し大径リーフバルブに設けたオリフ
ィス108Aの前後の圧力差が設定圧力を越えると、大
径リーフバルブ108自体がベースバルブケース下面の
シート面107Cから押し開かれて減衰力発生弁として
作動するため、オリフィス108Aの前後の圧力差はそ
れ以上には増えず、ピストン速度が更に増大しても、小
径リーフバルブ110へ流れる流量は一定となる。微低
速〜低速域の減衰力はオリフィス108Aの面積及び小
径リーフバルブ110の板厚と枚数により設定し、中速
域以降の減衰力は大径リーフバルブ108の板厚及びベ
ースバルブケースの内周ポート107Aの面積により設
定することができる。即ち両者は機能的には並列構成で
あるために独立して設定することが可能となるのであ
る。
【0018】前記従来技術で説明した特開平2−931
36のバルブ構造では、1段目、2段目のリーフバルブ
5d,5gが直列に構成されていたために、1段目のリ
ーフバルブ5dには微低速域から高速域の全流量が流れ
るが、本実施形態においては、小径リーフバルブ110
に全流量が流れるのは微低速〜低速域に限られ、しかも
前述の如くオリフィス108Aにより制限された一定流
量を超えないため、全速度域に亘り全流量が通過する従
来技術の場合に比べ小径リーフバルブ110の応力を低
減することができるのである。更にベースバルブケース
107の下面には一条の円環状シート面107Cのみを
設け、従来技術でみられた2段のシート面を持たないた
めに、当然のことながら、シート面間の段差管理は不要
となり、製造コストを低減することができる。
【0019】ピストンロッド101が伸長する伸び行程
においては、ピストンロッドの退出体積分の作動油が、
ノンリタンスプリング114に付勢されたノンリタンバ
ルブ113を押し開いて、下部室Cから負圧となるピス
トン下部室Bに補充される。ピストンの内周通路106
Aを通って、作動油がピストン上部室Aからピストン下
部室Bに移動する際の通路抵抗に基づいて伸長側減衰力
を発生するピストンバルブPVについては、前述のベー
スバルブBVの場合と同様に大径リーフバルブ120,
サポート121,小径リーフバルブ122,カンザ12
3,ストッパ124等の部品で構成され、各部品の作用
効果ともに同一であるので説明は省略する。ベースバル
ブBVがガイド先端のカシメ加工により締結されている
のに対し、ピストンバルブPVはピストンナット125
によりネジ結合されているが、これは締結の一手段であ
るので、例えばカシメ加工に置き換えることも自由であ
る。
【0020】前述のように本願の場合はベースバルブケ
ース107の下面の大径リーフバルブ108に当接する
シート面107Cは一条であるので、ベースバルブケー
ス107の段差管理は不要であるが、これを案内するガ
イド112については、例えば小径リーフバルブ110
の枚数が変われば、バルブのトータル厚さuが変わるた
め、もし同一のガイドを使用した場合には大径リーフバ
ルブ108と、小径リーフバルブ110の初期撓みが異
なってくるので、バルブのトータル厚さuに合わせて大
径部の段差Lを変更する必要がある。即ち、ベースバル
ブケース107の段差管理が不要な替わりに、ガイドの
段差管理が必要となり、バルブのトータル厚さに応じて
何種類かのガイドを用意しなければならない不具合が生
ずる。
【0021】図2の下部ベースバルブに示す実施形態は
上記の不具合を避ける方法を示すものである。理解を容
易にするために小径リーフバルブ110の枚数n以外は
変更しないものとして説明する。予め想定される小径リ
ーフバルブの最大使用枚数がT枚であればカンザ111
とガイドの大径部座面との間に小径リーフバルブ110
と同じ板厚のスペーサ202をN枚嵌挿して、n+N=
Tの関係を満たすようにn及びNを調整する。例えば、
小径リーフバルブ110の最大使用枚数Tを4とした場
合、小径リーフバルブ110の実際の使用枚数nが2の
場合にはスペーサ202の使用枚数Nを2とし、小径リ
ーフバルブ110の使用枚数が3の場合には、スペーサ
202の使用枚数を1というように組合せれば、図2に
示すバルブのトータル厚さuとスペーサのトータル厚さ
Sとの和が一定になるので、ガイド201の大径部の段
差L2は1種類で良いことになる。ピストンバルブにつ
いてもストッパ211及びスペーサ212を用いて同じ
目的を達成することができるが、上述のベースバルブの
場合と構成が同様であるので説明は省略する。
【0022】図3の下部ベースバルブに示す実施形態は
上記図2と同じ目的の他の実施形態を示すものである。
例えば小径リーフバルブ110の最小使用枚数であるn
=1に合わせてガイド301の大径部段差L3を決め
る。この場合にベースバルブケースの内径側下端面とガ
イドの小径部座面301Aとの間に配設されるスペーサ
302の使用枚数N=0とする。小径リーフバルブ11
0の使用枚数がn=2,3,4と増加するのに対応し
て、小径リーフバルブ110と同じ板厚のスペーサ30
2の使用枚数をN=1,2,3と増加させれば、バルブ
のトータル厚さuとスペーサのトータル厚さtとの差が
一定となり大径リーフバルブ108の初期撓みは同一と
なるので、ガイド301の大径部の段差L3は1種類で
良いことになる。ピストンバルブについてもストッパ3
11及びスペーサ312を用いて、同じ目的を達成する
ことができる。
【0023】図4の下部ベースバルブに示す実施形態は
ガイドの段差管理を不要とする別の実施形態を示すもの
である。図1に示すガイド112が大径部及び小径部の
2段になっていたのに対して小径部1段だけのガイド4
01とし、それに合わせてサポート404,小径リーフ
バルブ405,カンザ406の内径を小さくするととも
に、ベースバルブケースの内径側下端面とサポート40
4の間にスペーサ402を配設して上記各部品の内周を
固定し、且つ撓みの支持点となるサポートによって内周
側下面が支持される大径リーフバルブ403の内径をス
ペーサ402の外周で支持するようにしたものである。
この実施形態によれば、ガイド401は小径部1段だけ
であるため本質的に段差管理を必要とせず、図2及び図
3で説明したスペーサ202,212及び302,31
2等を付加する必要もないため、製造コストを低減する
ことが出来る。ピストンバルブについても同じ目的を達
成することができるが、図に示すように上述のベースバ
ルブの場合と構成が同様であるので説明は省略する。
【0024】
【発明の効果】本案は、外周側が一条の円環状シート面
に当接し内周側がサポート109で初期撓みを与えられ
て、中速域以降の減衰力を発生する大径リーフバルブの
オリフィス108Aの下流側に、微低速〜低速域の減衰
力を発生する小径リーフバルブ110を同芯状に組付け
ることにより、大径リーフバルブ108と小径リーフバ
ルブ110を機能的に並列に構成したため、微低速域と
中速域以降の減衰力を独立して設定することができる。
また、上記の如く微低速域の減衰力を発生する小径リー
フバルブ110を中速域以降の減衰力を発生する大径リ
ーフバルブ108と機能的に並列に構成し、小径リーフ
バルブ110を通過する流量を制限したために、全速度
域に亘り全流量が通過する従来技術に比べ、応力を低減
することができる。更に、上記の如く大径リーフバルブ
108の外周側のみが一条の円環状シート面に当接する
構成としたために、ピストン,ベースバルブケースとも
基本的に1種類の段差を用意すれば良く段差管理が不要
となる。加えて、図2,図3,図4の各実施形態によれ
ば前記大径リーフバルブ108,小径リーフバルブ11
0等を案内するガイドについても1種類だけ用意すれば
良いため、部品管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る油圧緩衝器の縦断正
面図である。
【図2】 実施形態に係るバルブの段差調整方法を示す
断面図である。
【図3】 実施形態に係るバルブの他の段差調整方法を
示す断面図である。
【図4】 実施形態に係るバルブの別の段差調整方法を
示す断面図である。
【図5】 (A) 従来技術に係る油圧緩衝器の縦断正面
図である。 (B) 従来技術のピストン部の詳細図である。
【符号の説明】
A ピストン上部室 B ピストン下部室 C 下部室 D タンク室 PV ピストンバルブ BV ベースバルブ u バルブのトータル厚さ S スペーサのトータル厚さ 101 ピストンロッド 104 シリンダ 106 ピストン 107 ベースバルブケース 107C 一条の円環状シート面 107D 第1の圧力室 108 大径リーフバルブ 108A オリフィス 109 サポート 110 小径リーフバルブ 110A 第2の圧力室 111 カンザ 112 案内部材(ガイド) 201A 大径部座面 301A 小径部座面 202,212,302,312,402,412 ス
ペーサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンロッドの下端部に組付けられシリ
    ンダ内をピストン上部室とピストン下部室に区画すると
    ともに、シリンダ内を伸縮自在に案内されて伸長側減衰
    力を発生するピストンバルブと、前記シリンダのピスト
    ン下部室の開口端に設けられ圧縮側の減衰力を発生する
    ベースバルブとを有してなる油圧緩衝器において、当該
    減衰力発生バルブの主要部材であるピストン又はベース
    バルブケースの下面内周側に配設されて撓みの支持点と
    なるサポートによって内周側下面が支持され且つ所定の
    位置にオリフィスを設けた大径リーフバルブの外周側
    を、前記ピストン又はベースバルブケースの下面外周側
    に設けた一条の円環状シート面に当接させて第1の圧力
    室を形成する一方、その下側に撓みの支持点となるカン
    ザによって内周側下面が支持される小径リーフバルブを
    案内部材に順次同芯状に組付け、当該案内部材を介して
    前記ピストン又はベースバルブケースに締結することに
    より、前記サポートを介して大径リーフバルブに初期撓
    みを与え、且つ前記オリフィスの下流側に配置された小
    径リーフバルブの外径を大径リーフバルブの下面に当接
    させて第2の圧力室を形成するとともに、これら第1及
    び第2の圧力室が大径リーフバルブ及び小径リーフバル
    ブを介して下部室に並列に解放されるように構成したこ
    とを特徴とする油圧緩衝器のバルブ構造。
  2. 【請求項2】案内部材の大径部座面とカンザの間にスペ
    ーサを配設し、バルブ枚数の増減に対応させて、バルブ
    のトータル厚さとスペーサのトータル厚さとの和が一定
    になるようにスペーサのトータル厚さを調整することを
    特徴とする請求項1記載の油圧緩衝器のバルブ構造。
  3. 【請求項3】ピストン又はベースバルブケースの内径側
    下端面と案内部材の小径部座面との間にスペーサを配設
    し、バルブ枚数の増減に対応させて、バルブのトータル
    厚さとスペーサのトータル厚さとの差が一定になるよう
    に、スペーサのトータル厚さを調整することを特徴とす
    る請求項1記載の油圧緩衝器のバルブ構造。
  4. 【請求項4】ピストンロッドの下端部に組付けられシリ
    ンダ内をピストン上部室とピストン下部室に区画すると
    ともに、シリンダ内を伸縮自在に案内されて伸長側減衰
    力を発生するピストンバルブと、前記シリンダのピスト
    ン下部室の開口端に設けられ圧縮側の減衰力を発生する
    ベースバルブとを有してなる油圧緩衝器において、当該
    減衰力発生バルブの主要部材であるピストン又はベース
    バルブケースの内径側下端面に配設されるスペーサによ
    って内径部が案内されるとともに、当該スペーサの下面
    に配設されて撓みの支持点となるサポートととによって
    内周側下面が支持され、且つ所定の位置にオリフィスを
    設けた大径リーフバルブの外周側を、前記ピストン又は
    ベースバルブケースの下面外周側に設けた一条の円環状
    シート面に当接させて第1の圧力室を形成する一方、そ
    の下側に撓みの支持点となるカンザによって内周側下面
    が支持される小径リーフバルブを案内部材に順次同芯状
    に組付け、当該案内部材を介して前記ピストン又はベー
    スバルブケースに締結することにより、前記サポートを
    介して大径リーフバルブに初期撓みを与え、且つ前記オ
    リフィスの下流側に配設され内周が固定された小径リー
    フバルブの外径を大径リーフバルブの下面に当接させて
    第2の圧力室を形成するとともに、これら第1及び第2
    の圧力室が大径リーフバルブ及び小径リーフバルブを介
    して下部室に並列に解放されるように構成したことを特
    徴とする油圧緩衝器のバルブ構造。
JP34772895A 1995-12-14 1995-12-14 油圧緩衝器のバルブ構造 Pending JPH09166172A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115289165A (zh) * 2022-09-29 2022-11-04 绵阳富临精工股份有限公司 一种阻尼控制电磁阀

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