JPH09157343A - 道路凍結害防止用ポリウレタン弾性体 - Google Patents

道路凍結害防止用ポリウレタン弾性体

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JPH09157343A
JPH09157343A JP34500695A JP34500695A JPH09157343A JP H09157343 A JPH09157343 A JP H09157343A JP 34500695 A JP34500695 A JP 34500695A JP 34500695 A JP34500695 A JP 34500695A JP H09157343 A JPH09157343 A JP H09157343A
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agent
elastic body
road
curing agent
polyol
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JP34500695A
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Akira Ishii
明 石井
Yoshiyuki Miyazaki
吉幸 宮崎
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Hodogaya Chemical Co Ltd
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Hodogaya Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路凍結害防止用ポリウレタン弾性体を提供
する。 【解決手段】 TDIとポリオールとの反応によって得
られるイソシアネート末端プレポリマーからなる主剤と
ジエチルトルエンジアミンからなる芳香族ポリアミン架
橋剤を含有する硬化剤とを施工現場で混合し、塗工して
硬化せしめる。主剤中のプレポリマーのNCO基と硬化
剤中の芳香族ポリアミンのNH2基との当量比が0.8
〜2.0となるように主剤と硬化剤とを混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温で硬化する速
硬化性のポリウレタン弾性体であって、寒冷地に適する
道路凍結害防止用ポリウレタン弾性体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アスファルト舗装、コンクリート舗装ま
たは半たわみ性舗装は、地表面にアスファルト或いはコ
ンクリートにより平滑面を形成するもので、車両の通行
する道路に対して使用されており、その方法及び組成に
ついては数多くの従来技術が存在する。そしてこれらの
路面が凍結すると、車の制動能力が大幅に低下し事故等
につながるところから、寒冷地にあっては、路面が凍結
しないように例えば水を流したり、凍結防止剤を散布し
たり、ロードヒーティングにより路面を温める等の対応
策がとられている。
【0003】また路面の表面にポリウレタン弾性体を形
成させたり、路面に複数の溝を設け、この溝をポリウレ
タン弾性体で充填したりして車輛走行時にこの弾性体の
変形によりその上層の氷結面を砕碎する等の方法が提案
されている。このような凍結害防止のためのポリウレタ
ン弾性体は、その道路舗装面への施工が、冬期のしかも
夜間に行なわれることが多いので、施工に必要な作業可
能時間(可使時間)を保持しながら、低粘度(冬期、夜
間の施工)でかつ低温速硬化性(施工翌日(朝)には車
輛通行可能な程度まで硬化する)であって、しかも硬化
した弾性体は低温時においてもゴム弾性が損なわれない
ものである必要がある。
【0004】従来の常温硬化型ポリウレタン弾性体は、
トリレンジイソシアネート(以下TIDと略記する)ま
たは4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(以
下MDIと略記する)とポリオールとの反応によって得
られるイソシアネート末端プレポリマー(部分プレポリ
マーを含む)を主剤とし、ポリオールおよびまたは4,
4´−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)(以下M
OCAと略記する)を硬化剤とした2液混合型ポリウレ
タン弾性体が主流であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれら従
来のポリウレタン弾性体は、いづれも低温速硬化性に問
題があり、MDI系プレポリマーを主剤として使用した
場合には、低温時におけるゴム弾性に欠陥が生ずる。低
温硬化性を速めるために鉛オクトエートのような触媒を
増量しても、使用量が多過ぎると硬化物の耐熱性が損な
われるので、寒冷時に適用できる程度にまでには速硬化
性とすることができない。
【0006】近年、高反応性のジエチルトルエンジアミ
ン(以下DETDAと略記する)を芳香族ポリアミン架
橋剤の主成分として含有する硬化剤と、MDI系のイソ
シアネート成分を含有する主剤とからなる高反応性2液
型ウレタン材料を高圧衝突混合機により瞬間的に混合し
てスプレー塗工し、速硬化させる塗り床材、防水材など
のポリウレタン弾性体が知られているが、この方式では
2液混合からゲル化まで10秒前後と超速硬化であるた
め、本発明の用途の施工に必要な可使時間がまったく得
られないという欠点がある。すなわちこれら従来の常温
硬化型ポリウレタン弾性体は、上記したように、凍結害
防止用弾性体に要求される諸性能を充分に満足させ得る
ものではなかった。
【0007】そこで本発明は、施工に必要な可使時間を
備え、低粘度で、低温速硬化性であり、しかも硬化物が
低温時においてもゴム弾性が保持されているという所要
性能をそなえた道路凍結害防止用ポリウレタン弾性体の
提供を目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々検討の
結果、高反応性のDETDAをイソシアネート反応成分
の主成分として使用し、これに必要に応じ可塑剤、ポリ
オールおよび触媒を配合してなる硬化剤を、TDIプレ
ポリマーを主成分とする主剤と所定の割合で混合して道
路面に施工することにより、必要とされる可使時間を保
持しながら低温でも速やかに硬化し、しかも硬化後低温
時においてもゴム弾性を失わない道路凍結害防止用ポリ
ウレタン弾性体ができることを見出し、本発明を完成さ
せたものである。
【0009】すなわち本発明は、アスファルト系結合
材、又はコンクリート系結合材からなる舗装道路の表面
に施工された道路凍結害防止用ポリウレタン弾性体であ
って、該弾性体がトリレンジイソシアネートとポリオー
ルとの反応によって得られるイソシアネート末端プレポ
リマーを主成分とする主剤と、芳香族ポリアミン架橋剤
を必須とし、必要に応じ可塑剤、ポリオールおよび触媒
を含有する硬化剤とを混合して施工、硬化せしめる常温
硬化型速硬化性ポリウレタン弾性体において、 a)、前記硬化剤中の芳香族ポリアミン架橋剤の主成分
をジエチルトルエンジアミンとし、 b)、前記主剤と前記硬化剤とを、主剤中のプレポリマ
ーのイソシアネート基と硬化剤中の芳香族ポリアミンの
アミノ基との当量比が0.8〜2.0となるように施工
現場で混合し、施工して硬化をしめることを特徴とする
常温硬化型速硬化性の道路凍結害防止用ポリウレタン弾
性体である。
【0010】本発明において、主剤の主成分となるイソ
シアネート末端プレポリマーは、過剰のTDIとポリオ
ールとの反応によって生成される点は従来と同様であ
る。この場合、得られたイソシアネート末端プレポリマ
ー中に遊離の状態で残存するTDIの量はできるだけ少
ないほうが好ましい。このためにTDIとポリオールの
仕込時におけるNCO基/OH基の当量比は通常の2近
傍前後で反応させることが好ましいが、たとえTDIを
過剰に仕込んで反応させても、反応終了時に減圧蒸留の
ような方法で遊離のTDIを除去したプレポリマーも使
用することができる。イソシアネート末端プレポリマー
の製造に用いる原料TDIとしては、市販品として入手
可能な2,4−異性体含有率が65〜100重量%のT
DIを使用できる。
【0011】イソシアネート末端プレポリマーの製造に
用いるもう一方の主原料であるポリオールとしては、オ
キシプロピレンポリオールまたはオキシエチレンプロピ
レンポリオール(所謂PPG)、ポリオキシテトラメチ
レングリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリ
エステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ひま
し油など通常のウレタン原料として一般に知られている
ポリオールが使用できる。これら一般的ポリオールのう
ち本発明の分野では、粘度あるいは低温での結晶性の点
においてPPGを使用するのが好ましい。
【0012】イソシアネート末端プレポリマーのNCO
含有率は1.5〜8重量%とすることが好ましい。NC
O含有率が8重量%を越えると、本発明で用いる硬化剤
と組み合わせた場合、硬化物の低温におけるゴム弾性が
損なわれ、一方NCO含有率が1.5重量%未満のもの
を使用した場合には道路凍結害防止用のポリウレタン弾
性体として機械的強度が不満足なものとなる。最も好ま
しい範囲は2.0〜7.0重量%である。本発明におい
て、硬化剤中の芳香族ポリアミン架橋剤の主成分として
使用するDETDAは、3,5−ジエチルトルエン−
2,4または2,6−ジアミンであり、異性体含有率の
異なるものが市販されている。市販品としては例えば
“エタキユア100”(エチルコーポレーション社製商
品名。2,4−異性体/2,6−異性体の重量比80/
20)などが使用できる。
【0013】本発明で必要に応じて使用される可塑剤
は、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸
ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジオ
クチル、塩素化パラフィン、トリス−β−クロロプロピ
ルホスフェート等の、主剤中のイソシアネート末端プレ
ポリマーのNCO基と反応性のない通常の可塑剤が使用
できる。硬化剤中の可塑剤の使用量は、主剤であるイソ
シアネート末端プレポリマー100重量部に対し、80
重量部以下で使用するのが望ましい。80重量部を越え
ると弾性体の表面に可塑剤がブリードアウトする傾向が
多くなる。また可塑剤が多いとアスファルト舗装をこわ
す傾向があるため可塑剤量は50重量部以下であること
が好ましく、20重量部以下とするのが特に好ましい。
またアスファルト舗装を冒すので好ましくない。20重
量部以下とするのが最も好ましい。
【0014】前述のようにアスファルト舗装に施工する
場合には可塑剤の使用量に制約が生ずるのでポリオール
を併用することが好ましい場合が多い。本発明で必要に
応じて硬化剤中に配合されるポリオールとしては、ポリ
カプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、
ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリブタジエン
ポリオール、ひまし油などの通常のポリオールが使用で
きるが、常温で液状で低粘度であるポリオキシプロピレ
ンポリオールやポリオキシエチレンプロピレンポリオー
ルが好ましく使用できる。ポリオールはイソシアネート
反応成分の40モル%以下で使用するのが望ましい。
【0015】本発明においてはDETDAという高活性
の芳香族アミンを架橋剤として使用するので通常の環境
条件下の施工では硬化促進触媒の添加が必要でない場合
が多いが、寒冷地の冬期夜間という厳しい条件下では若
干の触媒を配合することができる。特に硬化剤中にポリ
オールを併用する場合には有機金属触媒が必要である。
硬化促進用触媒としては、鉛オクトエート、鉛ナフテ
ネート等の有機金属触媒が好適に使用される。オクチル
酸、オレイン酸等の有機酸を使用することもできる。少
量であれば、錫触媒、三級アミン等の通常のウレタン触
媒も使用可能である。例えば鉛オクトエート(鉛含有量
20重量%)を使用する場合、硬化剤中に0.05〜4
重量%を添加することにより、低温の施工でも速硬化が
達成できる。またこの程度の触媒量であれば硬化弾性体
の耐熱性が劣化することがない。本発明で使用する硬化
剤には、必要に応じて炭酸カルシウム、タルク、カオリ
ン、ゼオライト、ケイソウ土などの無機充填材、酸化ク
ロム、ベンガラ、酸化鉄、カーボンブラック、酸化チタ
ンなどの顔料、ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノ
ール系、ベンゾトリアゾール系などの安定剤を添加する
ことができる。
【0016】本発明を実施するに際しては、TDIとポ
リオールとの反応によって得られるイソシアネート末端
プレポリマーを主成分とする主剤と、DETDAを主成
分とする芳香族ポリアミン架橋剤、必要に応じて可塑
剤、ポリオールおよび触媒、充填剤、顔料、安定剤等を
配合した硬化剤とを、主剤中のプレポリマーのNCO基
と硬化剤中の芳香族ポリアミン架橋剤のNH2基との当
量比が0.8〜2.0となるように施工現場で混合し、
対象面に施工して硬化せしめるのである。主剤中のNC
O基と硬化剤中のNH2基との当量比が0.8未満では
所望の物性が得られず、遊離のアミンによる黄変性が激
しくなり、2.0を越えると硬化性が遅くなり過ぎ速硬
化性を示さなくなる。弾性体物性も含めて最も好ましい
NCO基とNH2基との当量比は0.8〜1.7の範囲
である。主剤と硬化剤とを上述したような所定の割合で
混合することによって、施工環境温度下で、たとえば5
℃で5分以上50分以下といった可使時間を保持するこ
とができる。前述したように従来のウレタン弾性体は、
0℃以下といった冬場の低温時には硬化性が極端に悪く
なるので施工できない場合が多かったが、本発明による
常温硬化型ポリウレタン弾性体では、−10℃前後の寒
冷時においても速やかに硬化し施工が可能となる。本発
明により、−10℃という低温時にも硬さ(JISA硬
度)が40〜90と、ゴム弾性を保持したポリウレタン
弾性体の硬化物が得られ、この弾性体は道路凍結害防止
用弾性体として好適である。
【0017】なお本発明は、手作業による施工に適して
いるが、可使時間およびレベリング可能時間が長くとれ
るためスタチックミキサーあるいはダイナミックミキサ
ー等の自動混合装置を使用した機械施工にも適用するこ
とができる。また、ノンスリップ用の骨材を、2液混合
時に配合したり、施工後に表面に散布したりすることも
出来る。混合液の粘度、フロー性を調製するために、ゴ
ム粉、ダレ止め剤などを配合することも出来る。またア
スファルト舗装材又はコンクリート舗装材との接着性を
向上させるためにプライマーを使用することも出来る。
【0018】
【実施例】以下実施例および比較例をあげて本発明をさ
らに説明する。
【0019】実施例1 反応容器に、2,4−異性体/2,6−異性体の重量比
80/20のTDIを13.91kg仕込み、平均分子
量2000のポリオキシプロピレンジオール68.87
kgと、平均分子量3000のポリオキシプロピレント
リオール17.22kgとを徐々に加え、80℃に加熱
し撹拌しながら90〜100℃に昇温し、この温度で6
時間保ち反応を完結させ、NCO基含有率3.1重量%
のイソシアネート末端プレポリマー(主剤)100kg
を製造した。これとは別に、デイゾルバー型撹拌機つき
の混合容器に5.47kgのDETDA(2,4−異性
体/2,6−異性体の重量比80/20)、17.33
kgのフタル酸ジオクチル(可塑剤)、および27.2
kgの炭酸カルシウム(無機充填材)を仕込み撹拌して
50kgの硬化剤を製造した。
【0020】このようにして製造した主剤1kgと硬化
剤500gとを20℃で混合(主剤のNCO基/硬化剤
のNH2基の当量比1.2)した後、これを2分し、一
部を粘度測定用に供し、他部をガラス板に厚さ1〜2m
mとなるように流延し、基礎物性測定用および低温時に
おける硬さ測定用の試験片とした。別に500gの主剤
と250gの硬化剤とをそれぞれ5℃に保ち、5℃の雰
囲気で両者を混合してからスレート板上に厚さ6mmと
なるように流延し、硬度計を用いて硬さの変化を追跡
し、低温における硬化性の目安とした。その結果、20
℃における混合直後の粘度は6000センチポイズであ
り低粘度であった。10万センチポイズに到達するのに
20分を要した。(可使時間)5℃における硬さは、4
時間後にJIS A硬度で10となり、低温速硬化性で
あることが示された。20℃7日硬化後の基礎物性は硬
さ(JIS A)65、引張り強度85kgf/c
2、破断伸度590%および引裂き強さ28kgf/
cmと良好な物性を示した。この試験片を−10℃に静
置した後硬さを測定したところ、JIS A硬度で73
であり、低温時においてもゴム弾性が損なわれないこと
を示した。
【0021】実施例2 主剤プレポリマーは実施例1で製造したものを使用し
た。実施例1と同様にデイゾルバー型撹拌機つきの混合
容器に5.3kgのDETDA(2,4−異性体/2,
6−異性体の重量比80/20)、11kgのフタル酸
ジオクチル、平均分子量5000のポリオキシエチレン
プロピレントリオール22kg、61.5kgの炭酸カ
ルシウムおよび0.2kgの鉛オクトエート(鉛含有率
20重量%、硬化促進触媒)を仕込み、撹拌して100
kgの硬化剤を製造した。実施例1の主剤1kgと、上
記のようにして製造した硬化剤1kgとを20℃で混合
(主剤のNCO基/硬化剤のNH2基の当量比1.2
4)した後、実施例1と同様に2分し、粘度測定基礎物
性および低温時における硬さ測定用に供した。別に50
0gの主剤と500gの硬化剤とをそれぞれ5℃に保
ち、5℃の雰囲気で両者を混合した後スレート板上に厚
さ6mmとなるように流延し、硬度計を用いて硬さの変
化を追跡した。その結果、20℃における混合直後の粘
度は9000センチポイズであり低粘度であった。10
万センチポイズに到達するのに19分を要した。(可使
時間)5℃における硬さは、5時間後にJIS A硬度
で10となり、低温速硬度性であることが示された。2
0℃7日硬化後の基礎物性は、硬さ(JIS A)5
0、引張り強度60kgf/cm2、破断伸度730%
および引裂き強さ20kgf/cmと良好な物性を示し
た。この試験片を−10℃に静置した後、硬さを測定し
たところJIS A硬度で66であり、低温時において
もゴム弾性が損なわれないことを示した。すなわち、実
施例1および2の弾性体はいづれも低温速硬化性であ
り、かつ低温時においてもゴム弾性が損なわれず、寒冷
地において舗装道路面に施工して弾性体の変形(たわ
み)により上層の氷結面を砕碎することが出来るもので
あった。
【0022】比較例 主剤プレポリマーは実施例1で製造したものを使用し
た。実施例1と同様に、ディゾルバー型撹拌機つき混合
容器に、7.2kgの(以下4,4´−メチレン−ビス
(2−クロロアニリン)(MOCA)を平均分子量20
00のポリオキシプロピレングリコール7.8kgに溶
解した溶液(15kg)、33kgのフタル酸ジオクチ
ル、50kgの炭酸カルシウムおよび2kgの鉛オクト
エート(鉛含有量20重量%)を仕込み、撹拌して10
0kgの硬化剤を製造した。実施例1の主剤1kgと、
上記のようにして製造した硬化剤1kgとを20℃で混
合(主剤のNCO基/硬化剤のNH2基+OH基の当量
比1.2)した後実施例1と同様にテストした。これと
は別に500gの主剤と500gの硬化剤をそれぞれ5
℃に保ち、5℃の雰囲気で両者を混合した後、スレート
板上に厚さ6mmとなるように流延し、硬さの変化を追
跡した。その結果、20℃において10万センチポイズ
に達するのに100分を要し、可使時間は充分に長い
が、5℃においてJIS A硬度10に達するのに50
時間を要し、低温における硬化性は遅く、本発明の用途
には不適であることが示された。
【0023】
【発明の効果】以上の説明からわかるように本発明によ
れば、TDIとポリオールとの反応によって得られるイ
ソシアネート末端プレポリマーを主成分とする主剤と、
DETDAを主成分とする芳香族ポリアミン架橋剤を含
む硬化剤とを、主剤中のNCO基と硬化剤中のDETD
AのNH2基との当量比が所定範囲内となるように施工
現場で混合し、塗工して硬化させることによって、所望
の可使時間を保持しながら塗工後数時間で、ポリウレタ
ン弾性体が得られた。この弾性体は低温速硬化性であ
り、かつ低温時においてもゴム弾性が損なわれず、寒冷
地において舗装道路面に施工したとき、弾性体の変形
(たわみ)により上層の氷結面を砕碎することができる
ものであった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルト系結合材又はコンクリート
    系結合材からなる舗装道路の表面に施工された道路凍結
    害防止用ポリウレタン弾性体であって、該弾性体がトリ
    レンジイソシアネートとポリオールとの反応によって得
    られるイソシアネート末端プレポリマーを主成分とする
    主剤と、芳香族ポリアミン架橋剤を必須成分とし、必要
    に応じて可塑剤、ポリオールおよび触媒を含有する硬化
    剤とを混合して施工、硬化せしめる常温硬化型速硬化性
    ポリウレタン弾性体において、 a)、前記硬化剤中の芳香族ポリアミン架橋剤の主成分
    をジエチルトルエンジアミンとし、 b)、前記主剤と前記硬化剤とを、主剤中のプレポリマ
    ーのイソシアネート基と硬化剤中の芳香族ポリアミンの
    アミノ基との当量比が0.8〜2.0となるように施工
    現場で混合し、施工して硬化をしめることを特徴とする
    常温硬化型速硬化性の道路凍結害防止用ポリウレタン弾
    性体。
  2. 【請求項2】 イソシアネート末端プレポリマーのイソ
    シアネート基含有率を2.0〜7.0重量%とした請求
    項1記載の道路凍結害防止用ポリウレタン弾性体。
  3. 【請求項3】 トリレンジイソシアネートと反応させる
    ポリオールの主原料としてポリオキシプロピレンポリオ
    ールおよび/またはポリオキシエチレンプロピレンポリ
    オールを使用する請求項1記載の道路凍結害防止用ポリ
    ウレタン弾性体。
  4. 【請求項4】 硬化剤中の可塑剤の使用量がイソシアネ
    ート末端プレポリマー100重量部に対して0〜80重
    量部である請求項1記載の道路凍結害防止用ポリウレタ
    ン弾性体。
  5. 【請求項5】 ポリウレタン弾性体の硬さ(JISA硬
    度)が−10℃で40〜90である請求項1記載の道路
    凍結害防止用ポリウレタン弾性体。
JP34500695A 1995-12-08 1995-12-08 道路凍結害防止用ポリウレタン弾性体 Pending JPH09157343A (ja)

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