JPH09145611A - 半導体ウェーハの分析方法及び装置 - Google Patents

半導体ウェーハの分析方法及び装置

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JPH09145611A
JPH09145611A JP30561795A JP30561795A JPH09145611A JP H09145611 A JPH09145611 A JP H09145611A JP 30561795 A JP30561795 A JP 30561795A JP 30561795 A JP30561795 A JP 30561795A JP H09145611 A JPH09145611 A JP H09145611A
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Japan
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semiconductor wafer
mirror
analyzing
container
chemical species
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JP30561795A
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Kazuhiro Miwa
和弘 三輪
Minoru Inoue
實 井上
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Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
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Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造プロセス段階の半導体ウェーハに付着した
不純物を、検出感度よくその場観察によって分析できる
半導体ウェーハの分析方法及び装置を提供する。 【解決手段】 半導体ウェーハ10の表面を赤外反射吸
収分光法により分析する半導体ウェーハの分析方法にお
いて、半導体ウェーハ10の表面側に赤外線が反射する
ミラー12を配置し、半導体ウェーハ10の裏面より赤
外線を入射し、半導体ウェーハ10の表面側でミラー1
2により赤外線を反射し、半導体ウェーハ10の裏面よ
り射出される赤外線を検出して赤外反射吸収分析を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェーハに
付着した有機物等の分析を行う半導体ウェーハの分析方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造プロセスは、通常の部
屋に比べて室内の浮遊塵埃濃度を低減させた、いわゆる
クリーンルーム内で行われる。しかしながら、製造プロ
セスにおいて発生する塵埃等を完全に防ぐことは困難で
あり、これら不純物が半導体ウェーハに付着する場合が
ある。半導体ウェーハに付着した不純物は、半導体装置
の歩留りを低下させ、又は信頼性の低下等をもたらす虞
があるため、付着した不純物とその影響を分析すること
は極めて重要である。
【0003】半導体ウェーハ表面に吸着した不純物を分
析するための従来の方法としては、例えば、不純物を気
相状態にすることにより各成分を分離し、質量分析によ
り成分の検出や同定を行うガスクロマトグラフィー/質
量分析法(GC/MS)、半導体ウェーハに吸着した不
純物を熱脱着により放出させ、このときに放出されるガ
スの同定を行うサーマルディソープション分析法(TD
S)、試料に単色のX線束を照射した際に放出される光
電子のエネルギーを測定することにより不純物を同定す
るX線光電子分光法(XPS)、赤外光を半導体ウェー
ハに垂直入射したときの吸光度を測定することにより半
導体ウェーハに吸着した不純物を同定する透過型赤外吸
収分光法、内部全反射を利用して半導体ウェーハ表面に
吸着した不純物を同定する減衰全反射(ATR)法、半
導体ウェーハの被測定面側より赤外光を斜め入射したと
きに得られる反射−吸収スペクトルより表面に吸着した
不純物を同定する反射吸収分光(RAS)法等が用いら
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のGC/MS、TDSを用いた半導体ウェーハの分析
方法では分析する際に半導体ウェーハを加熱する必要が
あり、XPSを用いた分析方法では真空中で測定する必
要があった。その上、これらの分析方法では半導体ウェ
ーハを適切な大きさに切り出して分析用の試料を作成す
る必要がある場合が多く、実際に半導体製造プロセスが
行われている状態の半導体ウェーハ表面を分析すること
は困難であった。
【0005】また、ATR法による分析はプリズム状に
加工されたシリコン基板やGeプリズムを半導体ウェー
ハに密着させることが必要であるため、製造プロセス段
階において行う、いわゆるその場観察(in-situ)には
適していなかった。また、通常のRAS法による分析で
は、金属表面に吸着した単分子層程度の微量な化学種の
その場観察は可能であるが、半導体ウェーハの表面に吸
着した単分子層程度の微量な有機物の検出は困難であっ
た。
【0006】また、通常の透過型赤外吸収分光法では半
導体ウェーハを切り出したりする必要はないが、検出感
度がATR法やRAS法よりも劣るため、半導体ウェー
ハ表面に吸着した単分子層程度の微量な有機物を分析す
ることは困難であった。さらに、クリーンルーム内では
数種類の不純物が同時に半導体ウェーハ表面に付着する
ことが多いため、半導体装置の製造プロセスに対してど
の不純物がどのように影響するのかを定量的に調査する
ことが困難であった。
【0007】本発明の目的は、製造プロセス段階の半導
体ウェーハに付着した不純物を、検出感度よくその場観
察によって分析できる半導体ウェーハの分析方法及び装
置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、
数種類の不純物が同時に半導体ウェーハ表面に付着して
いる場合にも、半導体装置の製造プロセスに対してどの
不純物がどのように影響するのかを定量的に調査するこ
とができる半導体ウェーハの分析方法及び装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、半導体ウェ
ーハの表面を赤外反射吸収分光法により分析する半導体
ウェーハの分析方法において、前記半導体ウェーハの表
面側に赤外線が反射するミラーを配置し、前記半導体ウ
ェーハの裏面より赤外線を入射し、前記半導体ウェーハ
の前記表面側で前記ミラーにより前記赤外線を反射し、
前記半導体ウェーハの前記裏面より射出される前記赤外
線を検出して赤外反射吸収分析を行うことを特徴とする
半導体ウェーハの分析方法によって達成される。これに
より、半導体ウェーハに付着した単分子層程度の微量化
学種を、その場観察によって定性的且つ定量的に分析す
ることができる。
【0009】また、上記の半導体ウェーハの分析方法に
おいて、前記ミラーは、前記半導体ウェーハの前記表面
より離間して、前記表面と平行に配置することが望まし
い。これによりミラーが半導体ウェーハに接触して不純
物がミラーに付着することがなくなり、また、半導体ウ
ェーハの表面とミラーとの間で赤外線が多重反射される
ので、検出感度を向上することができる。
【0010】また、外気から隔離された容器内において
前記半導体ウェーハの前記表面に任意の化学種を吸着
し、上記の半導体ウェーハの分析方法により、前記半導
体ウェーハの前記表面に吸着した前記化学種を前記容器
内において分析することを特徴とする半導体ウェーハの
分析方法によっても達成される。これにより任意の化学
種を任意の量だけ吸着させた、いわゆる故意汚染した半
導体ウェーハを作成することができるので、この半導体
ウェーハを用いることにより、吸着化学種の製造プロセ
スに与える影響を調査することができる。
【0011】また、半導体ウェーハの表面を赤外反射吸
収分光法により分析する半導体ウェーハの分析装置であ
って、前記半導体ウェーハの裏面より赤外線を照射する
照射手段と、前記半導体ウェーハの表面側に配置され、
前記半導体ウェーハを透過した前記赤外線を反射するミ
ラーと、前記半導体ウェーハの裏面側に配置され、前記
ミラーにより反射された前記赤外線を検出する検出手段
とを有することを特徴とする半導体ウェーハの分析装置
によっても達成される。これにより、半導体ウェーハに
付着した単分子層程度の微量化学種を、その場観察によ
って定性的且つ定量的に分析することができる。
【0012】また、上記の半導体ウェーハの分析装置に
おいて、前記ミラーは、前記半導体ウェーハの前記表面
より離間して、前記表面と平行に配置されていることが
望ましい。これにより半導体ウェーハの表面とミラーと
の間で赤外線が多重反射されるので、検出感度を向上す
ることができる。また、上記の半導体ウェーハの分析装
置において、少なくとも前記半導体ウェーハと前記ミラ
ーを収納して外気より遮断する容器と、前記容器に設け
られ、前記容器内部に化学種を含むガスを導入するガス
導入手段とを更に有し、前記ガス導入手段により前記容
器内に前記化学種を導入することにより、前記化学種を
前記半導体ウェーハに吸着し、前記容器内において赤外
反射吸収分光法により前記化学種を分析することが望ま
しい。これにより、任意の化学種を任意の量だけ半導体
ウェーハに吸着することができる。
【0013】また、上記の半導体ウェーハの分析装置に
おいて、前記ミラーを収納するミラー室と、前記ミラー
室を、前記半導体ウェーハが載置された測定室とを隔離
するシャッターとを更に有することが望ましい。こうす
ることにより、ミラーに化学種が付着することを防止す
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態による半導
体ウェーハの分析方法及び装置について、図1乃至図3
を用いて説明する。図1は、本実施形態による半導体ウ
ェーハの分析方法及び装置を説明する概略図、図2は本
実施形態による半導体ウェーハの分析方法により得られ
た赤外吸収スペクトルである。図3は本実施形態の変形
例による半導体ウェーハの分析方法及び装置を説明する
図である。
【0015】始めに、本実施形態による半導体ウェーハ
の分析装置について説明する。半導体ウェーハ10の被
測定面上には、例えば、金ミラーよりなる赤外線反射率
がほぼ100%のミラー12が配置されている。ミラー
12を設置する際には、半導体ウェーハ10の表面に単
に置いておくだけであってもよい。ミラー12を半導体
ウェーハ10に直接接触することにより入射した赤外光
のもれが少なくなるので、検出感度を向上することがで
きる。半導体ウェーハ10の裏面側には、赤外光源14
が、半導体ウェーハ10に対して約80°の入射角をも
って赤外光を入射できるように配置されている。赤外光
源14より照射される赤外光の光路上には偏光子16が
配置されており、p偏光された赤外光が半導体ウェーハ
10に入射されるようになっている。半導体ウェーハ1
0によって反射される赤外光の光路上には検出器18が
設けられており、反射された赤外光を検出できるように
なっている。
【0016】次に、本実施形態による半導体ウェーハの
分析方法について説明する。まず、半導体ウェーハ10
上にミラー12を載置した後、赤外光源14より発した
赤外光を半導体ウェーハ10の裏面より照射する。半導
体ウェーハ10の裏面に照射された赤外光は、半導体ウ
ェーハ10の内部を透過して被測定面である表面に達す
る。このとき、半導体ウェーハ10の表面に有機物等の
化学種が付着していた場合には、その化学種特有の赤外
吸収が生じる。
【0017】半導体ウェーハ10表面に達した赤外光
は、ミラー12により反射されて再び半導体ウェーハ1
0内部を透過し、裏面より出射される。裏面より出射さ
れた赤外光は検出器18によって検出され、このように
検出された赤外光をフーリエ変換して赤外吸収分光(F
T−IR)する。なお、上記FT−IR測定に際して
は、予め測定しておいたリファレンスウェーハにおける
測定結果と、サンプルウェーハにおける測定結果とを比
較し、リファレンスウェーハに対するサンプルウェーハ
の反射率変化から赤外吸収スペクトルを得る。
【0018】図2は、抵抗率が約10±1.5[Ω・c
m]、直径6インチのベアーシリコンウェーハ上に吸着
させた有機物を、前記測定手順によって分析して得られ
た赤外吸収スペクトルである。なお、GC/MS分析に
より測定した結果、サンプルウェーハに付着していた有
機物の総量は数ng(ナノグラム)程度であった。測定
にあたっては、検出器18として、HgCdTeよりな
る検出器(MCT検出器)を用いた。測定分解能は4c
-1であり、1024回繰り返し測定した。
【0019】図2に示すように、スペクトルの2970
cm-1、2920cm-1付近において赤外吸収がみられ
た。これらの波数に対応する吸収は、それぞれC−CH
3、−CH2−によるものであり、サンプルウェーハの表
面にはこれらの有機物が吸着していることが判った。な
お、同様なサンプルを、全反射ミラーを用いない通常の
RAS法により測定した結果、上述したような有機物に
よる吸収を検出することはできなかった。
【0020】このように、本実施形態によれば、分析す
る半導体ウェーハ10の表面にミラー12を載置し、半
導体ウェーハ10裏面から赤外光を入射し、ミラー12
によって反射された赤外光を検出することにより半導体
ウェーハ10表面に付着した不純物を分析するので、不
純物の検出感度を大幅に向上することができる。これに
より、通常のRAS法により検出できない微量な不純物
をも検出することができる。
【0021】なお、上記実施形態では、半導体ウェーハ
10の表面上にミラー12を載置したが、図3(a)に
示すように、半導体ウェーハ10表面と平行に、半導体
ウェーハ10表面からわずかに離間してミラー12を配
置してもよい。このようにミラー12を配置することに
より、ウェーハ表面とミラー12との間で赤外光が多重
反射する(図3(b))。これにより、赤外光の吸収量
が増加し、不純物の検出感度を向上することができる。
【0022】また、ミラー12を離間して配置した場
合、ミラー12を直接半導体ウェーハ10に接触するこ
とがないので、ミラー12への不純物の付着をも防止す
ることができる。なお、上記実施形態では、半導体ウェ
ーハ10に付着した有機物を例に説明したが、他の化学
種が付着した半導体ウェーハの分析に適用することもで
きる。
【0023】次に、本発明の第2実施形態による半導体
ウェーハの分析方法及び装置について図4及び図5を用
いて説明する。図4は本実施形態による半導体ウェーハ
の分析方法及び装置を示す概念図、図5は本実施形態に
よる半導体ウェーハの分析装置におけるミラー室の概念
図である。
【0024】始めに、本実施形態による半導体ウェーハ
の分析装置について図5及び図6を用いて説明する。装
置内部を大気から隔離するための容器20には、容器2
0内部に赤外光を導入し、又は出射するための光学窓2
2、24が設けられている。装置20内部には、測定す
べき半導体ウェーハ10がリフトピン26により持ち上
げられて載置されている。半導体ウェーハ10下には、
光学窓22から入射した赤外光を反射して半導体ウェー
ハ10に照射し、また、半導体ウェーハ10裏面より出
射した赤外光を反射して光学窓24より容器20外部に
出射させるための反射板30が設けられている。
【0025】半導体ウェーハ10上の容器20内には、
ミラー室32が設けられている。ミラー室32は、シャ
ッター34によって半導体ウェーハ10の載置された測
定室36から隔離できるようになっている。ミラー室3
2内には、半導体ウェーハ10を透過した赤外光を反射
するミラー12が設けられている。ミラー12は回転軸
38を中心に回転する回転体40の上下にそれぞれ設け
られており、分光測定中に一方のミラー表面に有機物等
が付着した場合に、他方のミラーを使用できるようにな
っている(図6)。回転体40は、それ自体を上下させ
る上下機構(図示せず)を有しており、ミラー12と被
測定面との距離を調整できるようになっている。上下機
構には更に衝撃吸収機構(図示せず)が設けられてお
り、ミラー12を半導体ウェーハ10に密着できるよう
にもなっている。
【0026】このように、本実施形態による半導体ウェ
ーハの分析装置では、半導体ウェーハ10はリフトピン
26で持ち上げられており、光学窓22を通って入射し
た赤外光が反射板30によって反射されて半導体ウェー
ハ10の裏面より入射し、半導体ウェーハ10表面とミ
ラー12との間で複数回反射した後、再度半導体ウェー
ハ10裏面へ放出され、反射板30によって検出器18
へ導かれるような光学系が構成されている。
【0027】また、容器20には有機性の気体と純粋空
気、純粋N2等を混合した気体を圧力及び流量の制御を
しながら供給するガス供給配管42が設けられている。
容器20内に導入する有機物、純粋空気、純粋N2の濃
度と流量は予め制御できるようになっている。ミラー室
32、光学窓22、24は、常にN2ガスによりパージ
されており、測定室36内に導入した有機物等がミラー
12、光学窓22、24に付着しないようになってい
る。
【0028】次に、本実施形態による半導体ウェーハの
分析方法について説明する。まず、測定室36とミラー
室32とを純粋N2によりパージしておき、そこへ洗浄
処理した半導体ウェーハ10を載置する。次いで、測定
室36とミラー室32とを仕切るシャッター34を開
き、ミラー12を半導体ウェーハ10と所定の間隔を開
けて平行に配置する。なお、ミラー12は図1に示す第
1実施形態と同様に、半導体ウェーハ10表面に密着さ
せてもよい。この場合、回転体40に設けられた衝撃吸
収機構により、半導体ウェーハ10を痛めることはな
い。
【0029】この状態で、第1実施形態による半導体ウ
ェーハの分析方法を用い、FT−IR測定を行う。この
ようにして測定した測定結果は、リファレンスとして後
に用いる。続いて、シャッター34を閉じて測定室36
とミラー室32とを仕切った後、測定室36内に所定の
濃度と流量に制御された有機物とN2との混合ガスを導
入し、半導体ウェーハ10をその混合気体に曝す。この
状態で所定の時間半導体ウェーハ10を混合気体に曝
し、半導体ウェーハ10表面に有機物を吸着させる。
【0030】こうして半導体ウェーハ10表面に有機物
を吸着させた後、再び測定室内を純粋N2によりパージ
する。次いで、測定室36とミラー室32とを仕切るシ
ャッター34を開き、リファレンス測定と同様にして、
有機物が付着した半導体ウェーハ10をFT−IR測定
する。
【0031】このようにして半導体ウェーハ10を測定
することにより、洗浄処理直後の半導体ウェーハ10表
面をリファレンスとして、任意の有機物を任意の時間吸
着させた後の半導体ウェーハ10表面の赤外反射吸収ス
ペクトルを得ることができる。このスペクトルを解析す
ることにより、半導体ウェーハ10に吸着された有機物
を定性的、定量的に測定することができる。
【0032】このように、本実施形態による半導体ウェ
ーハの分析方法では、任意の有機物材料を半導体ウェー
ハ10に吸着させ、その直後の観察によって吸着させた
有機物の定性的、定量的な測定を行うことができる。本
実施形態による半導体ウェーハの分析方法及び装置は、
半導体ウェーハ10に付着した有機物の影響を調べるう
えで有用なものである。
【0033】すなわち、本実施形態による半導体ウェー
ハの分析装置を用いることにより、任意の有機物を半導
体ウェーハ10に吸着させることができ、且つその有機
物の定性的、定量的な測定を行うことができる。従っ
て、吸着した有機物とその吸着量が明らかな半導体ウェ
ーハを作成することができる。このように故意汚染した
半導体ウェーハを用いて通常の半導体装置の製造プロセ
スを行うことにより、その有機物の製造プロセスや製品
への影響について定量的な調査を行うことができる。
【0034】また、本実施形態による半導体ウェーハの
分析装置は、装置内部に任意の有機物を導入しつつ、半
導体ウェーハ10表面の状態をその場的に観察すること
ができるので、大気圧下で半導体ウェーハ10に吸着、
又は半導体ウェーハ10と反応する有機物や化学種の経
時変化を測定するうえで適している。なお、上記実施形
態では、回転体40に2枚のミラー12を設けることに
より、一方のミラーに有機物が吸着した際にも他方を使
用することができるようにしたが、その目的からも明ら
かなように、2枚以上のミラー12を設けてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、半導体ウ
ェーハの表面側に赤外線が反射するミラーを配置し、半
導体ウェーハの裏面より赤外線を入射し、半導体ウェー
ハの表面側でミラーにより赤外線を反射し、半導体ウェ
ーハの裏面より射出される赤外線を検出して赤外反射吸
収分析を行うことにより半導体ウェーハの表面を分析す
るので、半導体ウェーハに付着した単分子層程度の微量
化学種を、その場観察によって定性的且つ定量的に分析
することができる。
【0036】また、上記の半導体ウェーハの分析方法に
おいて、ミラーを半導体ウェーハの表面より離間して、
表面と平行に配置すれば、ミラーが半導体ウェーハに接
触して不純物がミラーに付着することがなくなる。ま
た、半導体ウェーハの表面とミラーとの間で赤外線が多
重反射されるので、検出感度を向上することができる。
また、外気から隔離された容器内において半導体ウェー
ハの表面に任意の化学種を吸着し、上記の半導体ウェー
ハの分析方法により半導体ウェーハの表面に吸着した化
学種を容器内において分析すれば、任意の化学種を任意
の量だけ吸着させた、いわゆる故意汚染した半導体ウェ
ーハを作成することができるので、この半導体ウェーハ
を用いることにより、吸着化学種の製造プロセスに与え
る影響を調査することができる。
【0037】また、半導体ウェーハの表面を赤外反射吸
収分光法により分析する半導体ウェーハの分析装置であ
って、半導体ウェーハの裏面より赤外線を照射する照射
手段と、半導体ウェーハの表面側に配置され、半導体ウ
ェーハを透過した赤外線を反射するミラーと、半導体ウ
ェーハの裏面側に配置され、ミラーにより反射された赤
外線を検出する検出手段とにより半導体ウェーハの分析
装置を構成すれば、半導体ウェーハに付着した単分子層
程度の微量化学種を、その場観察によって定性的且つ定
量的に分析することができる。
【0038】また、上記の半導体ウェーハの分析装置に
おいて、ミラーを半導体ウェーハの表面より離間して、
表面と平行に配置すれば、検出感度を向上することがで
きる。また、上記の半導体ウェーハの分析装置に、少な
くとも半導体ウェーハとミラーを収納して外気より遮断
する容器と、容器に設けられ、容器内部に化学種を含む
ガスを導入するガス導入手段とを更に設け、ガス導入手
段により容器内に化学種を導入することにより、化学種
を半導体ウェーハに吸着し、容器内において赤外反射吸
収分光法により化学種を分析すれば、任意の化学種を任
意の量だけ半導体ウェーハに吸着することができる。
【0039】また、上記の半導体ウェーハの分析装置に
おいて、ミラーを収納するミラー室と、ミラー室を、半
導体ウェーハが載置された測定室とを隔離するシャッタ
ーとを更に設ければ、ミラーに化学種が付着することを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による半導体ウェーハの
分析方法及び装置を説明する概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態による半導体ウェーハの
分析方法により得られた赤外吸収スペクトルである。
【図3】本発明の第1実施形態の変形例による半導体ウ
ェーハの分析方法及び装置を説明する図である。
【図4】本発明の第2実施形態による半導体ウェーハの
分析方法及び装置を示す概念図である。
【図5】本発明の第2実施形態による半導体ウェーハの
分析装置におけるミラー室の概念図である。
【符号の説明】
10…半導体ウェーハ 12…ミラー 14…赤外光源 16…偏光子 18…検出器 20…容器 22…光学窓 24…光学窓 26…リフトピン 30…反射板 32…ミラー室 34…シャッター 36…測定室 38…回転軸 40…回転体 42…ガス供給配管

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェーハの表面を赤外反射吸収分
    光法により分析する半導体ウェーハの分析方法におい
    て、 前記半導体ウェーハの表面側に赤外線が反射するミラー
    を配置し、前記半導体ウェーハの裏面より赤外線を入射
    し、前記半導体ウェーハの前記表面側で前記ミラーによ
    り前記赤外線を反射し、前記半導体ウェーハの前記裏面
    より射出される前記赤外線を検出して赤外反射吸収分析
    を行うことを特徴とする半導体ウェーハの分析方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体ウェーハの分析方
    法において、 前記ミラーは、前記半導体ウェーハの前記表面より離間
    して、前記表面と平行に配置することを特徴とする半導
    体ウェーハの分析方法。
  3. 【請求項3】 外気から隔離された容器内において前記
    半導体ウェーハの前記表面に任意の化学種を吸着し、請
    求項1又は2記載の半導体ウェーハの分析方法により、
    前記半導体ウェーハの前記表面に吸着した前記化学種を
    前記容器内において分析することを特徴とする半導体ウ
    ェーハの分析方法。
  4. 【請求項4】 半導体ウェーハの表面を赤外反射吸収分
    光法により分析する半導体ウェーハの分析装置であっ
    て、 前記半導体ウェーハの裏面より赤外線を照射する照射手
    段と、 前記半導体ウェーハの表面側に配置され、前記半導体ウ
    ェーハを透過した前記赤外線を反射するミラーと、 前記半導体ウェーハの裏面側に配置され、前記ミラーに
    より反射された前記赤外線を検出する検出手段とを有す
    ることを特徴とする半導体ウェーハの分析装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体ウェーハの分析装
    置において、 前記ミラーは、前記半導体ウェーハの前記表面より離間
    して、前記表面と平行に配置されていることを特徴とす
    る半導体ウェーハの分析装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の半導体ウェーハの
    分析装置において、 少なくとも前記半導体ウェーハと前記ミラーを収納して
    外気より遮断する容器と、 前記容器に設けられ、前記容器内部に化学種を含むガス
    を導入するガス導入手段とを更に有し、 前記ガス導入手段により前記容器内に前記化学種を導入
    することにより、前記化学種を前記半導体ウェーハに吸
    着し、前記容器内において赤外反射吸収分光法により前
    記化学種を分析することを特徴とする半導体ウェーハの
    分析装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の半導体ウェーハの分析装
    置において、 前記ミラーを収納するミラー室と、 前記ミラー室を、前記半導体ウェーハが載置された測定
    室とを隔離するシャッターとを更に有することを特徴と
    する半導体ウェーハの分析装置。
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