JPH09124814A - 微多孔性膜 - Google Patents

微多孔性膜

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JPH09124814A
JPH09124814A JP28760395A JP28760395A JPH09124814A JP H09124814 A JPH09124814 A JP H09124814A JP 28760395 A JP28760395 A JP 28760395A JP 28760395 A JP28760395 A JP 28760395A JP H09124814 A JPH09124814 A JP H09124814A
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JP
Japan
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weight
particles
parts
polyolefin
film
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JP28760395A
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Kuniaki Takada
邦章 高田
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】衝撃強度の良好な微多孔性膜を得ること。 【解決手段】ポリオレフィン90〜40重量%と、エラ
ストマー粒子、好適にはガラス転移温度が0℃以下のエ
ラストマー粒子の内核を有し該エラストマー粒子の外面
がプラストマー、好適にはでガラス転移温度が50℃以
上のプラストマーで被覆されてなる平均粒子径0.01
〜10μmの複層粒子10〜60重量%とよりなり、最
大細孔径が7μm以下の連通孔からなる網状構造を有
し、空隙率が10〜70重量%であり、且つ延伸により
分子配向されてなる微多孔性膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微多孔性膜、良好
な衝撃強度を有するポリオレフィン系の微多孔性膜に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、気体や液体の精密な濾過、電池の
セパレーター等の分離を必要とする用途などの種々の分
野において、通気性を有する微多孔性膜が使用されてい
る。こうした微多孔性膜の効率的な製造方法として、ポ
リオレフィンに、炭酸カルシウム、酸化珪素、硫酸バリ
ウム等の無機充填剤粒子を混練し製膜した後、延伸し多
孔化する方法が知られている。しかしながら、かかる方
法により得られる微多孔性膜は、廃棄時に燃焼すると灰
分が残存し、また、無機充填剤のポリオレフィンとの相
溶性の低さから、製造中や使用中に該無機充填剤粒子が
塵埃となって脱落するという問題があった。
【0003】そのため、特開昭64−34726号公報
等には、ポリオレフィンに混練する充填剤粒子として、
スチレン系重合体などの合成樹脂粒子を用いることが示
されており、良好な微多孔性膜が得られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、こうしたポ
リオレフィンに充填剤粒子を混合し製膜した後、延伸す
る方法により得られる微多孔性膜は、膜の衝撃強度にお
いて今一歩満足できるものではなく、そのため上記充填
剤粒子として合成樹脂粒子を用いる方法により得られる
微多孔性膜も、さらに、この衝撃強度を向上させること
が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意研究を続けてきた。その結果、ポリオレフィ
ンに混練する充填剤粒子として、エラストマー粒子の内
核を有し該エラストマー粒子の外面がプラストマーで被
覆されてなる特定の平均粒子径の複層粒子を用いること
により、上記の課題が解決できることを見いだし本発明
を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、ポリオレフィン90〜4
0重量%と、エラストマー粒子の内核を有し該エラスト
マー粒子の外面がプラストマーで被覆されてなる平均粒
子径0.01〜10μmの複層粒子10〜60重量%と
よりなり、最大細孔径が7μm以下の連通孔からなる網
状構造を有し、空隙率が10〜70重量%であり、且つ
延伸により分子配向されてなる微多孔性膜である。
【0007】本発明で用いられるポリオレフィンは、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン
−1、ポリブテン等のα−オレフィンの単独重合体、α
−オレフィンと共重合可能な他のモノマーとの共重合体
及びそれらの混合物が何等制限なく使用される。
【0008】これらの中でも、本発明の微多孔性膜を製
造するには、成形性、材料の入手の容易さ、耐熱性等を
勘案すると、ポリエチレン、エチレンと共重合可能な他
のモノマーとの共重合体、ポリプロピレン、プロピレン
と共重合可能な他のモノマーとの共重合体が好適であ
る。
【0009】ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン等が挙げられる。エチレンと共重合
可能な他のモノマーとの共重合体において、共重合可能
な他のモノマーとしては、プロピレン、ブテン、ペンテ
ン、ヘキセン等の炭素数3〜10のα−オレフィンが挙
げられる。ここで、エチレンの量は90重量%以上で共
重合可能な他のモノマーの量は10重量%以下であるの
が好ましい。これらの樹脂のメルトフローレイトとして
は、0.1〜50g/10分が好ましい。
【0010】プロピレンと共重合可能な他のモノマーと
の共重合体において、共重合可能な他のモノマーとして
は、エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン等の炭素数
2〜10のα−オレフィンが挙げられる。ここで、プロ
ピレンの量は90重量%以上で共重合可能な他のモノマ
ーの量は10重量%以下であるのが好ましい。ポリプロ
ピレンや上記共重合体のメルトフローレイトとしては、
0.1〜50g/10分が好ましい。
【0011】本発明では、微多孔性膜の素材として、上
記ポリオレフィンに、エラストマー粒子の内核を有し該
エラストマー粒子の外面がプラストマーで被覆されてな
る平均粒子径0.01〜10μmの複層粒子が配合され
たものが使用される。かかる複層粒子を用いることによ
り本発明の微多孔性膜は、内核を形成するエラストマー
粒子の作用により、良好な衝撃強度を有するものとな
る。また、こうしたエラストマー粒子は、そのものを微
多孔性膜の製造に供しても、粒子間で融着しやすく膜中
に良好に分散し難いが、本発明で使用する複層粒子は、
上記エラストマー粒子の表面がプラストマーで被覆され
ているため、こうした問題を生じることなく膜中に良好
に分散する。その結果、本発明では、膜の延伸により、
該複層粒子の個々とポリオレフィン媒体との間で均一に
界面剥離が生じ、良好な性状で微多孔化する。
【0012】本発明において、上記複層粒子としては、
前記要件を満足するものであれば公知のものが何等制限
なく使用される。内核を形成するエラストマー粒子とし
ては、ガラス転移温度が0℃以下好適には−100〜−
10℃の高分子物質が好ましい。こうしたエラストマー
粒子としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロ
ロプレン、エチレン、プロピレン等のオレフィン、アク
リル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル等のアクリ
ル酸エステル,オクタメチルシクロテトラシロキサン、
ヘキサメチルジシロキサン等のシリコン化合物の単独ま
たは二種以上の重合体が挙げられる。また、エラストマ
ー粒子は、重合体のガラス転移温度が上記温度範囲に維
持できる量であれば、上記単量体の他に、アクリロニト
リル,スチレン,ジビニルベンゼン,エチレンジメタク
リレート,エチレンジアクリレート,アリルメタクリレ
ート、シクロペンタジエン等の該単量体と共重合可能な
他の単量体が共重合されても良い。こうした他の単量体
の共重合量は、一般には0.1〜10重量%の範囲が好
適である。本発明において、最も好適なエラストマー粒
子は、ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピ
レンゴム、シリコンゴムである。
【0013】本発明において、これらの単量体は、通
常、乳化あるいは懸濁重合により重合されるのが好まし
い。また、本発明において、エラストマー粒子は、エチ
レン・プロピレンゴム、イソプレンゴム、クロロプレン
ゴム等の塊状ゴムを、それらが溶解可能な溶媒に溶解し
た後、水相中に混合し、次いで、界面活性剤存在下で溶
媒を蒸留により除去しながらゴムを微分散化する方法に
より得ても良い。
【0014】次に、このエラストマー粒子の表面を被覆
するプラストマーとしては、ガラス転移温度が50℃以
上好適には80〜200℃の高分子物質が好ましい。こ
こで、こうしたこうしプラストマーは、通常、エラスト
マー粒子の外面とグラフト重合等により化学的に結合し
ているのが好ましい。本発明において、プラストマーと
しては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、アクリロ
ニトリル、メタクリルニトリル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、グリシジルメタクリレート、グリ
シジルアクリレート、アクリル酸メチル等の単独または
二種以上の重合体が挙げられる。特に、スチレン、アク
リロニトリル、メタクリル酸メチル等が好ましい。ま
た、これらの単量体とジビニルベンゼン、エチレンジメ
タクリレート、エチレンジアクリレート、アリルメタク
リレート、アリルアクリレート、シクロペンタジエン等
の架橋剤の一種または二種以上の共重合体も挙げられ
る。これらの架橋剤の共重合量は、一般には0.1〜1
5重量%の範囲が好適である。
【0015】こうしたプラストマーによるエラストマー
粒子の被覆は、如何なる方法により実施しても良いが、
かかるエラストマー粒子の乳化液あるいは懸濁液に、さ
らに上記単量体を添加し、乳化或いは懸濁重合を実施す
る方法により実施するのが好適である。なお、プラスト
マーによる被覆は、異なる種類のもので2層以上で施さ
れても良い。以上により得られた、複層粒子の乳化液或
いは懸濁液は、塩折、スプレードライ、濾過等の方法に
より溶液より該複層粒子を分離し、分離された複層粒子
は乾燥され、本発明に供される。
【0016】本発明において、上記複層粒子の平均粒子
径は、0.01〜10μmであることが必要である。こ
の平均粒子径が0.01μmより小さい微粒子は重合法
や粉砕法では合成が困難であるという問題点がある。一
方、この平均粒子径が10μmより大きい場合、延伸時
に膜が切断し易いという問題を招き好ましくない。な
お、本発明において、かかる複層粒子は、良好な衝撃強
度の効果を勘案すると、内核のエラストマー粒子の重量
が、50重量%以上であり、これの表面を被覆するプラ
ストマー層の重量が50重量%以下であるのが好まし
い。
【0017】本発明において、以上のポリオレフィンと
複層粒子とは、ポリオレフィンが90〜40重量%好適
には85〜50重量%、複層粒子が10〜60重量%好
適には15〜50重量%配合される。ポリオレフィンの
配合割合が90重量%より大きい場合、微多孔が膜に多
数生成せず通気性に劣る微多孔膜となる。一方、このポ
リオレフィンの配合割合が40重量%より小さい場合、
僅かの延伸でフィルムあるいはシートが切断する。
【0018】更に、このポリオレフィン組成物には、必
要に応じて、フェノール系、イオウ系酸化防止剤、脱塩
酸剤、界面活性剤、滑剤、着色剤、核剤等の添加剤が配
合されても良い。その配合量は、ポリオレフィン組成物
100重量部に対して0.01〜2重量部が好適であ
る。
【0019】本発明において、上記のポリオレフィンと
複層粒子よりなるポリオレフィン組成物で形成される膜
は、延伸により分子配向されている。その結果、本発明
の微多孔性膜は、ポリオレフィンと上記複層粒子の界面
が剥離して、最大細孔径が7μm以下、好適には5μm
以下、さらに好適には3μm以下の連通孔が膜中に網状
に形成されている。この微多孔性層に形成される連通孔
の最大細孔径が7μmを越えた場合には、得られる微多
孔性膜の防水性が低下し、防水性、通気性、透湿性間の
バランスが十分でなくなる。
【0020】また、本発明の微多孔性膜は、空隙率が1
0〜70%、好ましくは15〜60%である。この空隙
率において最も通気性や透湿性の性状等に優れたものと
なる。
【0021】本発明において、以上説明した微多孔性膜
の厚みは得に制限されるものではないが、一般には5〜
300μmの範囲であるのが好ましい。また、本発明の
微多孔性膜は、通常、ガーレ通気度が30,000〜1
0sec/100ccの範囲であるのが一般的である。
【0022】本発明において、上記説明した微多孔性膜
は、如何なる方法により製造しても良い。通常は、ポリ
オレフィン90〜40重量%と前記複層粒子10〜60
重量%よりなるポリオレフィン組成物を成膜し、次いで
該膜を延伸する方法により製造するのが一般的である。
ここで、ポリオレフィンと複層粒子との混合は、ヘンシ
ェルミキサー、タンブラー式ブレンダー、Vブレンダ
ー、リボンミキサー等で行うのが好ましい。なお、混合
温度としては、通常、室温〜100℃から採択され、装
置の回転速度としては、通常、500〜2000rpm
から採択され、混合時間としては、通常、1〜20分間
から採択される。こうして得られたポリオレフィン組成
物は、押出機で造粒され、Tダイ或いはインフレション
フィルム成形機付きの押出成形機等で成膜される。ここ
で、上記造粒時や成膜時における樹脂温度は、通常、1
80〜260℃から採択される。また、以上により得ら
れた膜状物の延伸は、ロール延伸機、テンター延伸機等
で一軸或いは二軸に逐次、または同時に延伸して実施す
るのが好ましい。この時の延伸温度は室温〜160℃が
採用される。延伸倍率は面積倍率で1.1〜30倍が採
用される。過度に延伸すると膜が破断する恐れがあるた
め1.2〜16倍が好適である。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な手段で無機物を
含有しない、透気度を制御した微多孔膜を製造すること
が可能である。また、この微多孔性膜は、良好な衝撃強
度を有し、過酷な条件での使用でも耐久性良く使用でき
る。従って、本発明の微多孔膜は、気体や液体の精密な
濾過、電池のセパレーター等の分離を必要とする用途に
最適である。また、除湿剤、脱酸素剤、ケミカルカイロ
等の各種包材、おむつ、ナプキン、ベッドシーツ、湿布
薬、貼り薬等の衛生用品、簡易雨具、簡易作業服、手袋
等の衣料、防水シート、防風シート等の建築用、農業用
マルチシート等が用途においても好適に使用される。
【0024】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するために
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に何ら限定さ
れるものではない。
【0025】なお、実施例及び比較例に示す微多孔膜の
物性は下記の方法により測定した。
【0026】(1)気体の通気性(sec/100c
c):JIS P8117に準じて、ガーレ透気度を王
研式透気度試験装置により測定した。
【0027】(2)最大細孔径(Dmax、μm):J
IS K3832に準じて測定した。
【0028】(3)空隙率(%)比重法により測定し
た。
【0029】(4)透湿率 (g・H2O/m2・24h
r):40℃、相対湿度90%で測定した。
【0030】(5)衝撃強度:JIS P8134に準
じて測定した。
【0031】(6)複層粒子のガラス転移温度:ポリオ
レフィンと複層粒子からなるフィルムの粘弾性の温度分
散を測定することにより、複層粒子の各層のガラス転移
温度を測定した。
【0032】実施例及び比較例で用いたポリオレフィン
は以下の通りである。( )内は実施例の表中に示す樹
脂の記号を表す。
【0033】・LLDPE(A):0.925g/cm
3の密度を有し、メルトフローインデックスが2.3g
/10分の線状低密度ポリエチレン「ウルトラゼックス
2520F」((株)三井石油化学製) ・LLDPE(B):0.918g/cm3の密度を有
し、メルトフローインデックスが2.0g/10分の線
状低密度ポリエチレン(ブテン含有)「NUC粉末ポリ
エチレン4220」((株)日本ユニカー製) ・HDPE(C):0.954g/cm3の密度を有
し、メルトフローインデックスが1.1g/10分の高
密度ポリエチレン「ハイゼックス3300F」((株)
三井石油化学製) ・PP(D):0.910g/cm3の密度を有し、メ
ルトフローインデックスが2.3g/10分,融点16
6℃ポリプロピレン((株)トクヤマ製) ・PP共重合体(E):0.900g/cm3の密度を
有し、メルトフローインデックスが2.3g/10分,
融点163℃、エチレン含有量4.7重量%のプロピレ
ン−エチレン共重合体((株)トクヤマ製) また、実施例及び比較例で用いた複層粒子は以下により
得られたものである。( )内は実施例の表中に示す樹
脂の記号を表す。
【0034】・複層粒子(A):ブタジエン80重量
部、過硫酸カリウム0.2部、ドデシルベンゼンスルフ
ォン酸ナトリウム0.8重量部、純水200重量部を混
合し、80℃で5時間にわたって乳化重合しブタジエン
ゴム粒子が乳化する乳化液を得た。次いで、このブタジ
エンゴム粒子に、スチレン10重量部及びメタクリル酸
メチル10重量部を2時間かけてグラフト重合した。こ
のようにして得られた乳化液を塩析、乾燥することによ
り、平均粒子径が0.10μmの複層粒子を得た。な
お、内核のブタジエンゴム粒子のガラス転移温度は−8
0℃であり、外殻のガラス転移温度は105℃であっ
た。
【0035】・複層粒子(B):ブチルアクリレート9
9重量部、アリルメタクリレート1重量部、過硫酸カリ
ウム0.4重量部、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量
部、純水300重量部を混合し、80℃で4時間重合す
ることによりブチルゴム粒子が乳化する乳化液を得た。
更に、メタクリル酸メチル10重量部、及びアクリルニ
トリル10重量部を連続的に添加しながら3時間重合
し、塩析、乾燥することにより、平均粒子径0.15μ
mの複層粒子を得た。内核のブチルゴム粒子のガラス転
移温度は−40℃であり、外殻のガラス転移温度は13
0℃であった。
【0036】・複層粒子(C):ブチルアクリレート9
9重量部、アリルメタクリレート1重量部、過硫酸カリ
ウム0.4重量部、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量
部、純水300重量部を混合し、80℃で4時間重合す
ることによりブチルゴム粒子が乳化する乳化液を得た。
更に、メタクリル酸メチル18重量部、及びアリルメタ
クリレート2重量部を連続的に添加しながら3時間重合
し、塩析、乾燥することにより、平均粒子径0.15μ
mの微粒子を得た。内核のブチルゴム粒子のガラス転移
温度は−40℃であり、外殻のガラス転移温度は115
℃であった。
【0037】・複層粒子(D):エチレン・プロピレン
ゴム60重量部をトルエン600重量部に溶かした後、
ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム3重量部、水
1200重量部を添加し、撹拌しながらトルエンを留去
することによって、エチレン・プロピレンゴムを微粒子
化した。次いで、スチレン20重量部、メタクリル酸メ
チル20重量部、及び過硫酸カリウム0.5重量部を添
加して80℃で6時間重合した。その重合物を塩析し乾
燥したところ、平均粒子径は0.2μmであった。な
お、内核のエチレン・プロピレンゴム粒子のガラス転移
温度は−60℃であり、外殻のそれは115℃であっ
た。
【0038】比較例の粒子 ・粒子(E):メタクリル酸メチル95重量部、アリル
メタクリレート5重量部、過硫酸カリウム0.4重量
部、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部、純水300
重量部を混合し、80℃で6時間重合した。その後、塩
析、乾燥することにより、平均粒子径0.2μmの粒子
を得た。ガラス転移温度は115℃であった。
【0039】・粒子(F):スチレン95重量部、ジビ
ニルベンゼン5重量部、過硫酸カリウム0.4重量部、
ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部、純水300重量
部を混合し、80℃で6時間重合した。その後、塩析、
乾燥することにより、平均粒子径0.3μmの微粒子を
得た。ガラス転移温度は105℃であった。
【0040】比較粒子製造例 ・粒子(G):ブタジエン80重量部、過硫酸カリウム
0.2部、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム
0.8重量部、純水200重量部を混合し、80℃で5
時間にわたって乳化重合しブタジエンゴム粒子(平均粒
子径0.08μm)が乳化する乳化液を得た。このよう
にして、得られた乳化液を塩析、乾燥したところ粒子同
士が融着して塊状となり、微多孔性膜の製造に供し得る
ゴム粒子は得られなかった。
【0041】実施例1〜12、比較例1〜4 表1に示すように、ポリオレフィン樹脂、樹脂微粒子、
2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール
0.1重量部、ジラウリルチオプロピオネート0.1重
量部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部をヘンシェ
ルミキサーで5分間混練した後、240℃でL/D24
の二軸押出機を用いて押出し、ペレット状に切断した。
このペレットを、スクリュウ径40mm、L/D24
の押出機に取り付けたリップ間隙1mmのTダイより2
40℃で押出、40℃の冷却水が循環する直径200m
mの冷却ロールに接触させ、10m/分で引き取ってフ
ィルムあるいはシートを得た。次いで、このフィルムあ
るいはシートをMD、TD方向に延伸した。その微多孔
膜の膜厚、ガーレ透気度、最大孔径(Dmax)、空隙
率、透湿率、衝撃強度の測定値を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン90〜40重量%と、エラ
    ストマー粒子の内核を有し該エラストマー粒子の外面が
    プラストマーで被覆されてなる平均粒子径0.01〜1
    0μmの複層粒子10〜60重量%とよりなり、最大細
    孔径が7μm以下の連通孔からなる網状構造を有し、空
    隙率が10〜70重量%であり、且つ延伸により分子配
    向されてなる微多孔性膜。
JP28760395A 1995-11-06 1995-11-06 微多孔性膜 Pending JPH09124814A (ja)

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