JP2015193181A - 積層フィルムおよび包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装材料として用いる場合に、開封時に伸びることなく、易開封可能性を有し、かつ低温シール性に優れた積層フィルムを提供すること。【解決手段】ヒートシール層、ラミネート層および基材層がこの順序で積層されてなる積層フィルムであって、前記ヒートシール層が、エチレン/α−オレフィン共重合体(A)を含み、前記ラミネート層が、100〜70重量%のプロピレン単独重合体(B1)および/またはプロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)と、0〜30重量%のエチレン/α−オレフィン共重合体(B3)とを含む材料からなり、前記基材層が延伸された樹脂フィルムからなる積層フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、積層フィルムおよびその用途に関し、より詳細には、ヒートシール性および易開封性が要求される包装フィルムに適した積層フィルム、およびこの積層フィルムを用いた包装体に関する。
パン、米菓類、即席ラーメン、嗜好品、穀物をはじめとする食品の包装にはヒートシールが用いられていることが多い。ヒートシールは、食品安全の観点からは完全密閉であることが好ましいが、そのためにヒートシール強度を上げると、包装材の開封が困難となる。そのため、単にヒートシール強度が高いのみでは、産業上の生産工程で用いられる場合はともかくとして、末端商品として開封される場合に問題となることもある。
高齢化社会においては、バリアフリーの観点から包装用フィルムに易開封性が求められる。さらに、易開封性は、力を入れて包装材を開封したときに、勢い余って内容物が包装袋や物品の外装から一度に飛び出し、飛散するということを防止するという意味でも重要である。
包装用フィルムには、近年特に、実包装ラインの高速化への対応のため、また暖かい温度で溶融し易いチョコレート製品の包装のために低温ヒートシール性が、さらに高齢化社会におけるバリアフリーの観点から易開封性が要求されている。また、パン包装について多用されているツイスト包装には、その構造上、輸送あるいはコンビニ、スーパー等の棚に陳列時に、ツイスト上部に埃や虫等が紛れ込んだ場合、開封時に埃等が内部に落下する虞があることから、ツイスト上部若しくは下部を熱融着した包装体が開発されている。
しかしながら、従来使用されている無延伸ポリプロピレンの単層あるいは多層フィルムは低温熱融着性と易開封性とのバランスに欠けている。
特許文献1には、ポリオレフィンからなるヒートシール層とラミネート層を用いる多層フィルムが記載されている。該積層体のヒートシール部においてT型剥離して連続的に強度を測定したときの破壊強度曲線が初期山部とそれにそれに続く平坦部を持ち、山部の破壊強度の最大値(A)が500〜1500g/15mm、それに続く平坦部の破壊強度の値(B)が100〜500g/15mmであることをが特徴として記載されている。ところが、ヒートシール部にポリプロピレン(PP)が用いられているため、低温シール性、高速充填性は期待できない。
また、特許文献2には、ヒートシール層とラミネート層とからなる多層フィルムについて記載されており、ヒートシール層としては低密度ポリエチレン(LDPE)が、ラミネート層にはホモPPまたはランダムPPと高密度ポリエチレン(HDPE)が、中間層が存在する場合はホモPPが用いられることが開示されているが、LDPEは密度の制御ができないため、シール層の密度を変更することでホモPPとの層間剥離強度を変えることができず、開封強度の調節ができない。またLDPEはPPと比べて、シール層に用いた場合フィルムの透明性が悪化してしまう。しかしながら、弱い力で容易に開封でき、低温シール性に優れ、高速充填可能な積層フィルムが望まれていた。
特開2001−71429号公報 特開平6−47878号公報
包装材料として用いる場合に、開封時に伸びることなく、易開封性を有し、かつ低温シール性に優れる積層フィルム、さらにはその積層フィルムを使用した包装体を提供することである。
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]
ヒートシール層、ラミネート層および基材層がこの順序で積層されてなる積層フィルムであって、
前記ヒートシール層が、エチレン/α−オレフィン共重合体(A)を含み、
前記ラミネート層が、100〜70重量%のプロピレン単独重合体(B1)および/またはプロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)と、0〜30重量%のエチレン/α−オレフィン共重合体(B3)とを含む材料からなり、
前記基材層が延伸された樹脂フィルムからなる
積層フィルム。
[2]
前記エチレン/α-オレフィン共重合体(A)の密度およびメルトフローレート(ASTM D 1368 2.16kg)が、それぞれ890〜940kg/m3および0.1〜100g/10分であることを特徴とする上記[1]に記載の積層フィルム。
[3]
前記ヒートシール層の厚さが1〜100μmであることを特徴とする上記[1]または[2]に記載の積層フィルム。
[4]
前記基材の、MD方向のヤング率およびMD方向の引張破断伸度が、それぞれ1200MPa以上および500%以下であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載の積層フィルム。
[5]
上記[1]〜[4]のいずれかに記載の積層フィルムから形成され被充填物が充填された容器の開口部を、ヒートシールして得られる包装体。
本発明に係る積層フィルムは、包装材料として用いた際に、開封時に伸びることなく、易開封性を有し、低温シール性に優れている。また、本発明に係る包装体は、このような積層フィルムを用いているため、食品の包装などに有用であり、開封性にも優れる。
実施例1〜6で製造された積層フィルムの、ヒートシール温度と剥離強度との関係を示すグラフである。 比較例1〜7で製造された積層フィルムの、ヒートシール温度と剥離強度との関係を示すグラフである。 実施例7〜9および比較例8で製造された積層フィルムの、ヒートシール温度と剥離強度との関係を示すグラフである。
本発明に係る積層フィルムは、ヒートシール層、ラミネート層および基材層がこの順序で積層されてなる積層フィルムであって、前記ヒートシール層が、エチレン/α−オレフィン共重合体(A)を含み、前記ラミネート層が、100〜70重量%のプロピレン単独重合体(B1)および/またはプロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)と、0〜30重量%のエチレン/α−オレフィン共重合体(B3)とを含む材料からなり、前記基材層が延伸された樹脂フィルムである、積層フィルムである。
<ヒートシール層>
ヒートシール層はエチレン/α−オレフィン共重合体(A)を含む。
エチレン/α−オレフィン共重合体(A)としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いることができる。LLDPEは、エチレンと炭素数が3〜10のα−オレフィンの共重合体であり、α-オレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1を挙げることができる。
本発明に用いられるLLDPEの密度は、シール開始温度が高くなくシーラント材としての実用性があることからは、通常940kg/m3以下、好ましくは930kg/m3以下、さらに好ましくは925kg/m3以下であり、シーラント樹脂の結晶性を担保する観点からは、通常890kg/m3以上、好ましくは895kg/m3以上、さらに好ましくは900kg/m3以上である。密度は、α−オレフィンの種類と含量により調節することができる。
本発明に用いられるLLDPEのMFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度190℃)は、通常0.1〜100g/10分、好ましくは1〜20g/10分、さらに好ましくは、2〜6g/10分である。MFRが上記範囲内であると、キャストフィルム成形時にネックイン等の成形上の問題が生じたり、樹脂圧が高くなり成形不可能となったりすることなく、ヒートシール層を製造できる。
上記の物性を有する直鎖状低密度ポリエチレンは、チーグラー触媒、シングルサイト触媒等を用いた従来公知の製造法により製造することができる。
前記ヒートシール層の厚みは、通常1〜100μm、好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは5〜15μmである。厚みが薄いほど、本発明に係る積層フィルムを用いてヒートシールを行い、積層フィルム同士を剥離する際に、層間剥離が起きやすく、イージーピール性が上がる。本発明に係る積層フィルムのイージーピール性は、ヒートシールされた積層フィルムに積層フィルム同士を剥離しようとする力が加わった時にヒートシール層の破壊が起こり、その後、ヒートシール層と隣接するラミネート層との層間において、または本発明に係る積層フィルムがヒートシール層とラミネート層との間にコア層を有する場合であればヒートシール層とコア層との層間において、剥離が起こることにより得られる。ヒートシール層の厚みは、イージーピール性に影響を与え得る。
<コア層>
本発明に係る積層フィルムは、前記ヒートシール層と前記ラミネート層との間にコア層を有していてもよい。
コア層は、後述するプロピレン単独重合体(B1)および後述するプロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)を合計で、通常70〜100重量%、好ましくは80〜100重量%、さらに好ましくは85〜100重量%含み、後述するエチレン/α−オレフィン共重合体(B3)を、通常0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%、さらに好ましくは0〜15重量%含む材料であって、ラミネート層とは異なる材料からなる。
本発明に係る積層フィルムは、コア層を有するとフィルム成形時に発生する耳部樹脂の回収、再利用をコア層にて行うことができるため、経済的に有利である。
前記コア層の厚みは、通常10〜80μm程度である。
<ラミネート層>
前記ラミネート層は、プロピレン単独重合体(B1)および/またはプロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)を含み、任意にエチレン/α−オレフィン共重合体(B3)を含む材料からなる。
前記プロピレン単独重合体(B1)のMFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度230℃)は、通常1〜20g/10分、好ましくは3〜13g/10分、さらに好ましくは、5〜11g/10分である。MFRが上記範囲内であると、キャストフィルム成形時にネックイン等の成形上の問題が生じたり、樹脂圧が高くなり成形不可能となったりすることなく、ラミネート層を製造することができる。
前記プロピレン単独重合体(B1)は、プロピレン重合時の触媒がチーグラー触媒であってもメタロセン触媒であっても製造することができる。
前記プロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)は、プロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体である。プロピレン以外のα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数2〜10のα−オレフィンを挙げることができ、プロピレンとの共重合性に優れることからエチレンおよび1−ブテンが好ましい。プロピレン含有量は、通常80モル%以上100モル%未満、好ましくは90モル%以上100モル%未満、さらに好ましくは98モル%以上100モル%未満である。多層フィルムの剛性(腰)を保つために、プロピレン含有量が多いことが好ましい。
前記プロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)のMFR(ASTM D 1238、温度230℃、荷重2160g)は、プロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)、または前記プロピレン単独重合体(B1)およびプロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)のブレンドを含む材料がフィルムとして使用できる範囲であれば特に限定はなく、通常、0.5〜20g/10分、好ましくは1〜10g/10分の範囲にある。
前記エチレン/α−オレフィン共重合体(B3)は、エチレンと炭素数が3〜10のα−オレフィンの共重合体であり、α-オレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1および4−メチル−ペンテン−1を挙げることができる。
前記エチレン/α−オレフィン共重合体(B3)のMFR(ASTM D 1238、温度190℃、荷重2160g)は、プロピレン単独重合体(B1)および/またはプロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)とエチレン/α−オレフィン共重合体(B3)とを所定の割合で含む組成物をフィルムとして使用できる範囲であれば特に限定はなく、通常、0.5〜20g/10分、好ましくは1〜10g/10分の範囲にある。
ラミネート層は、前記プロピレン単独重合体(B1)および前記プロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)を合計で、通常70〜100重量%、好ましくは80〜100重量%、さらに好ましくは85〜100重量%含み、前記エチレン/α−オレフィン共重合体(B3)を、通常0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%、さらに好ましくは0〜15重量%含む材料からなる。ラミネート層が各重合体を上記の割合で含んでいると、剛性および強度に優れる積層フィルムを作製することができる。
前記ラミネート層の厚みは、通常5〜50μm程度である。
<基材層>
前記基材層は、延伸された樹脂フィルムからなり、前記ラミネート層に、ドライラミなどの手法により、あるいは接着剤層を介して積層されている。
前記基材層としては、延伸された、熱可塑性樹脂製フィルムなどの樹脂フィルムが用いられる。熱可塑性樹脂製フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルムおよびポリメチルペンテンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムおよびポリカーボネートフィルム等のポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体フィルム等の熱可塑性樹脂製フィルムを挙げることができる。
基材層は通常は1層の樹脂フィルムから構成されるが、2層以上の樹脂フィルムから構成されてもよい。基材層が2層以上の樹脂フィルムから構成される場合には、樹脂フィルム同士は接着剤で貼り合わされていてもよい。ただし、熱可塑性樹脂製フィルムからなる基材は、一軸あるいは二軸に延伸されていなければならない。
基材層(すなわち、延伸された樹脂基材)のJIS K7127により測定されたMD方向のヤング率は、通常1200MPa以上、好ましくは1500MPa以上、さらに好ましくは2000MPa以上である。このような物性を有する基材層を備える積層フィルムは、包装材として使用し内容物を充填するのに適度な剛性(腰)を有する。
基材層のJIS K7127により測定された引張破断伸度は、好ましくは500%以下、より好ましくは0〜300%、さらに好ましくは0〜150%である。引張破断伸度が上記範囲にある基材層を備える積層フィルムにおいては、開封時に基材が伸びることがない。
前記基材層の厚みは、通常5〜50μm程度である。
<積層フィルム>
本発明に係る積層フィルムは、上述したヒートシール層、任意のコア層、ラミネート層および基材層がこの順序で積層されてなる。各層には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常用いられる酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤等の添加剤または他の重合体が必要に応じて配合されていてもよい。特に、アンチブロッキング剤、スリップ剤を配合すると、フィルム成形時、ラミネート加工時、包装作業時等における加工性や作業性を向上させることができる。
本発明に係る積層フィルムの厚さは、通常10〜100μm程度、好ましくは20〜45μmの範囲にある。このような範囲にあるとき、内容物充填の際に適度なフィルムの剛性(腰)が得られるため、本発明に係る積層フィルムは包装材として使用可能である。
また、本発明の積層フィルムを2つ準備し、一方の前記ヒートシール層と他方の前記ヒートシール層とを、温度85〜180℃、圧力0.2MPa、シール時間1.0秒の条件でヒートシールした後、一方の前記積層フィルムを固定し他方の前記積層フィルムを速度300mm/分で引っ張って180℃剥離試験を行った際の剥離強度は、好ましくは3〜20N/15mmであり、より好ましくは5〜20N/15mm、さらに好ましくは5〜15N/15mmである。剥離強度が上記範囲にある積層フィルムは、易開封可能であり、かつ包装材として適度な密封性を有する。
本発明に係る積層フィルムは、ヒートシール層およびラミネート層に所定の材料を用い、かつラミネート層に所定の基材を張り付ける点を除いて、従来公知の方法を利用して製造することができる。
<包装体>
本発明に係る包装体は、本発明に係る積層フィルムから製袋され、被充填物が充填された袋状容器の開口部を、ヒートシールして得られる包装体である。
前記被充填物としては、パン、米菓類、即席ラーメン、嗜好品、穀物をはじめとする食品が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
(評価方法)
(1)メルトフローレート(MFR)(g/10分)
原料樹脂のMFRを、ASTM D1238に準拠し、荷重2160g、温度190℃の条件で測定した。
(2)密度
MFRを測定して得た重合体ストランドを120℃で2時間処理し、1時間かけて室温(23℃)まで徐冷した後、JIS K 7112に準拠し、D法(密度勾配管)により測定した。
(3)引張試験
基材層として使用したフィルムから長さ方向がフィルムの流れ方向(MD)、幅方向(TD)となるように15mm幅、200mm長さの短冊状の試験片を切出し、オリエンテック社製テンシロンRT1225型を使用してJIS K 7127に準拠してヤング率と破断強伸度を測定した。
(4)ヒートシール強度
ヒートシール強度:実施例等で製造された積層フィルムから、15mmの短冊状試験片を2枚作製し、ヒートシール層同士を向かい合わせ、所定の温度で、圧力0.2MPa、シール時間1.0秒の条件でヒートシールを行った。その後、一方の前記試験片を固定し他方の試験片を300mm/分の速度で引っ張って180℃剥離試験を行った際の剥離強度を測定し、その値(N/15mm)をヒートシール強度の指標とした。
また、剥離形態を観察した。
(5)易開封性
以下の基準で易開封性を評価した。
完全シールが行われる温度領域は、ヒートシール温度と剥離強度との関係を示すグラフ(本明細書では、図1〜3)において最高の剥離強度を示す温度よりも高い温度領域において強度が安定している温度領域であり、その温度領域における剥離強度を完全シール時の剥離強度とした。
○・・・完全シール時の剥離強度が15N/15mm以上になっている場合を○として評価した。
×・・・完全シール時の剥離強度が15N/15mm未満になっている場合を×として評価した。
(6)開封時の包装伸び
実施例等で製造された積層フィルムを用いて、以下の方法で包装およびその開封を行った。
15cm各の評価用シートを2枚準備し、ヒートシール層を重ね合わせて、ヒートシールバーを用いて140℃、1秒間、0.2MPa、幅1cmで3方をヒートシールした後、30gのモデル食品を挿入後、4方のヒートシールを行い包装を完了させた。その後、1方向を手動で開封し以下の基準で開封時の包装伸びを評価した。
あり・・・包装開封時に積層フィルムが伸びることによってフィルムの延伸、白化等が発生し外観不良となった場合を「あり」とした。
なし・・・包装開封時に、積層フィルムが伸びることによるフィルムの延伸および白化等が発生しなかった場合を「なし」とした。
(積層フィルムの製造)
各層の原料として使用した樹脂を表1に示す。
Figure 2015193181
[実施例1]
第1中間層、第2中間層およびヒートシール層用の原料として、それぞれポリプロピレンペレット(F107BV)、ポリプロピレンペレット(F107BV)およびポリエチレンペレット(SP0540)をキャスト成形機(住友重機械モダン(株)製 65mm 3層キャスト成形機)に供給し、ダイス設定温度を250℃、リップギャップを1.6mmとして、80m/分の速度で溶融樹脂を押出し、設定温度30℃としたチルロールに接触させて、厚さ6μmの第1中間層、厚さ18μmの第2中間層および厚さ6μmのシール層がこの順序で積層されてなる多層フィルムを得た。この多層フィルムにおいては、同じ原料から形成される第1中間層および第2中間層は、一体となって前記ラミネート層を構成する。
次いで、多層フィルムのラミネート層の表面に、基材層としてPETフィルム(東レフィルム加工(株)製 ルミラー P60)、厚さ:12μm、MD方向のヤング率:4700MPa、引張破断伸度:110%)をドライラミネート法にて張り合わせ、厚さ42μmの積層フィルムを得た。
この積層フィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例2〜6]
各層の原料として使用した樹脂を表2に記載のものにそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様の方法により、積層フィルムを得た。各積層フィルムにおいて、第1中間層および第2中間層は、それぞれ前記ラミネート層および前記コア層に該当する。なお、コア層の原料には、表2に記載されたように2種の樹脂を特定の割合で使用した(たとえば、実施例2では85重量部のF107BVペレットおよび15重量部のSP0540ペレットを使用した)。
各積層フィルムの評価結果を表2に示す。
Figure 2015193181
[比較例1〜7]
各層の原料として使用した樹脂を表2に記載のものにそれぞれ変更したこと、および延伸樹脂基材を張り合わせなかったこと以外は実施例1と同様の方法により、積層フィルムを得た。比較例1および2の積層フィルムにおいては、第1中間層および第2中間層は、一体となって前記ラミネート層を構成し、比較例3〜7の積層フィルムにおいては、第1中間層および第2中間層は、それぞれ前記ラミネート層および前記コア層に該当する。
各積層フィルムの評価結果を表3に示す。
Figure 2015193181
[実施例7〜9、比較例8]
各層の原料として使用した樹脂を表4に記載のものにそれぞれ変更し、延伸樹脂基材をOPPフィルム(三井化学東セロ株式会社製 OP(二軸延伸ポリプロピレンフィルム)
OP U1(20μm) MD方向ヤング率:2000MPa 引張破断伸度:160%)に変更したこと以外は実施例1と同様の方法により、積層フィルムを得た。これらの積層フィルムにおいては、第1中間層および第2中間層は、一体となって前記ラミネート層を構成する。
各積層フィルムの評価結果を表4に示す。
Figure 2015193181

Claims (5)

  1. ヒートシール層、ラミネート層および基材層がこの順序で積層されてなる積層フィルムであって、
    前記ヒートシール層が、エチレン/α−オレフィン共重合体(A)を含み、
    前記ラミネート層が、100〜70重量%のプロピレン単独重合体(B1)および/またはプロピレン/α−オレフィン共重合体(B2)と、0〜30重量%のエチレン/α−オレフィン共重合体(B3)とを含む材料からなり、
    前記基材層が延伸された樹脂フィルムからなる
    積層フィルム。
  2. 前記エチレン/α-オレフィン共重合体(A)の密度およびメルトフローレート(ASTM D 1368 2.16kg)が、それぞれ890〜940kg/m3および0.1〜100g/10分であることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記ヒートシール層の厚さが1〜100μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 前記基材の、MD方向のヤング率およびMD方向の引張破断伸度が、それぞれ1200MPa以上および500%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルムから形成され被充填物が充填された容器の開口部を、ヒートシールして得られる包装体。
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