JPH02296840A - 多孔質フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

多孔質フィルムおよびその製造方法

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JPH02296840A
JPH02296840A JP11513989A JP11513989A JPH02296840A JP H02296840 A JPH02296840 A JP H02296840A JP 11513989 A JP11513989 A JP 11513989A JP 11513989 A JP11513989 A JP 11513989A JP H02296840 A JPH02296840 A JP H02296840A
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layer
stretching
film
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porous film
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JP11513989A
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Inventor
Kazushige Tanaka
田中 多栄
Hideo Umezawa
梅沢 英雄
Hajime Mutsuka
六鹿 一
Takeshi Ito
健 伊藤
Junko Hayakawa
早川 淳子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多孔質フィルムおよびその製造方法に関し、更
に詳しくは、多層構造を有する表面開孔率の大きい多孔
質フィルムおよびその製造方法に関する。
本発明による多孔質フィルムは、表面開孔率が従来の多
孔質フィルムと比較し、非常に大きいため、防水衣料、
包装材料、衛生材料等にも使用できるが、特に、大きな
iI!過面積を必要とする濾過材料、均一なイオン伝導
を必要とする電池セパレーターおよび電気二重層コンデ
ンサーセパレーター等に最適である。
〔従来の技術〕
従来より、ポリオレフィン系樹脂に充填剤を配合した樹
脂組成物を溶融製膜し、その後延伸処理して、多孔質フ
ィルムを製造する方法が種々提案されている。例えば、
特開昭57−47334号公報では、ポリオレフィン系
樹脂に充填剤および液状ポリブタジェンを配合した樹脂
組成物を溶融製膜し、その後延伸処理を行う方法、特開
昭60−129240号公報では、ポリオレフィン系樹
脂に硫酸バリウムを配合した樹脂組成物を溶融製膜し、
その後延伸処理して、多孔質フィルムを製造する方法等
が挙げられる。
しかしながら、上記方法で得られた多孔質フィルムは、
表面にスキン層を形成してしまい、内部層は大きな空孔
率を有するものの、表面開孔率が小さいものとなってし
まう。ここで、表面開孔率とは、単位面積あたりに存在
する開孔部の面積比率である。(以下、単に表面開孔率
という。)表面開孔率が小さい場合には、孔が疎に開い
ており、濾過材では濾過効率が悪くなるし、電池セパレ
ーター、電気二重層コンデンサーセパレーターでは、局
所的にイオン電流が集中し、性能低下等の問題を発生し
てしまう。その他の包装材、衛生材においても、水蒸気
や空気等の流体の不均一の流れとなる原因となったり、
透過速度が不十分となる等の問題を発生する。
上記課題の解決のため、単に充填剤の量を多くしただけ
では、延伸性が低下し、延伸破れの頻度が多くなり、安
定して延伸処理できな(なるし、表面開孔率も十分では
ない。更に、充填剤や充填剤の表面処理剤によっても差
があるが、充填剤が体積比率で35%を越えると、樹脂
組成物の伸度が極端に小さくなってしまい、延伸性が極
端に低下してしまう。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上記課題を解決した表面開孔の大きい
多孔質フィルムを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題点を解決するため、鋭意検討した
結果、遂に本発明に到達した。
すなわち、本発明はポリオレフィン系樹脂に充填剤を配
合してなる樹脂組成物をi8融製膜し、その後延伸した
多孔質フィルムであって、下記に示す(11式および(
2)式を満足するA、Bの樹脂組成物より構成される二
層以上の多層構造であり、AllとBJiJの厚み比が
3.00〜0.03であり、且つ、B層の片面あるいは
両面にA層を形成したことを特徴とする多孔質フィルム
およびその製造方法である。
32≦X/ (X十Y)X100≦70(1)B層 10≦X/ (X+Y) X100 <32− (2)
(上式中、Xは充填剤の容積、Yはポリオレフィン系樹
脂の容積である。) 以下、X/ (X−1−Y)X100O値を配合比率と
記す。
A層とB層の厚み比とは、A層を構成する樹脂組成物の
重量を、B層を構成する樹脂組成物の重量で割った値で
ある。(以下、単にA/B厚み比と記す。) 本発明において用いられるポリオレフィン系樹脂として
は、例えば高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、プロピレンのホモ重合体、エ
チレンープロピレンン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン−1
等が挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は単独
あるいは二種以上の混合物であっても良く、延伸安定性
およびフィルム物性等の点から、線状低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、プロピレンのホモ重合体、エ
チレンーブロビレンン共重合体、ボIJ−4−メチルペ
ンテン−1が好ましい。
ここで、線状低密度ポリエチレンとは、エチレンとα−
オレフィンとの共重合体であって、αオレフィンとして
はブテン、ヘキセン−11オクテン−1,4−メチルペ
ンテン−1等を好ましく用いることができる。該ポリオ
レフィン系樹脂に公知の滑剤、分散剤、紫外線吸収剤、
染料、顔料等を添加してもよい。
該ポリオレフィン系樹脂のメルトインデックスは成形加
工性、物性の点から、0.05〜20g/10ain。
が好ましく、更に0.1〜8g/10m1n、が好まし
い。
メルトインデックスが0.05g/10s+in、未満
の場合には溶融粘度が大きく、生産性が低下してしまう
し、20g/10m1n、を越えると溶融粘度が小さい
ため、製膜の作業性が悪くなるし、フィルムの機械強度
も小さいものとなってしまう。
充填剤としては、無機および有機の充填剤を使用するこ
とができる。無機充填剤としては、硫酸バリウム、硫酸
カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸カ
ルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、
酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ、ア
ルミナ、タルク、ゼオライト、カオリン、ガラス粉等が
使用でき、特に、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸
化マグネシウム、酸化亜鉛、シリカが好ましく使用でき
る。有機充填剤としてはナイロン、ポリスチレン等が使
用できる。これらの無機および有機の充填剤は単独ある
いは二種以上の混合物で使用してもよい。
充填剤の平均粒径は0.01〜20μmが好ましく、更
に0.05〜5μmが好ましい、平均粒径が20μmを
越えると、延伸して得られた多孔質フィルムの孔径が大
きくなってしまうし、フィルムの厚みを薄くした場合は
、延伸破れが発生しやすくなり、延伸安定性が悪くなっ
てしまう、0.01//m未満の場合には、充填剤が二
次凝集し、樹脂への分散が悪く、延伸破れが発生しやす
くなり、延伸安定性が悪く、得られたフィルム中に充填
剤の凝集ブツができ、フィルムの品質が低下してしまう
充填剤の樹脂中への分散を向上させるため、脂肪酸、脂
肪酸の金属石鹸、油脂、カップリング剤、界面活性剤等
で充填剤に表面処理を施すことは好ましく用いることが
できる。
ポリオレフィン系樹脂と充填剤の配合比率は、A層では
32〜70%であることが好ましく、更に35〜60%
が好ましい、A層での配合比率が32%未満では、表面
開孔率が十分でないし、70%を越えると、表面開孔率
は大きくなるものの、延伸性が低下してしまい、延伸破
れの発生する頻度が多くなり、安定して延伸処理するこ
とができない。
B層では10〜32%であることが好ましく、更に15
〜30%が好ましい、 BJiJでの配合比率が10%
未満では、連通孔がほとんどなく、流体の透過がほとん
ど無いものとなってしまうし、32%以上になると、延
伸性が低下してしまい、延伸破れの発生する頻度が多く
なり、安定して延伸処理することができなくなってしま
う。
A/B厚み比は3.00〜0.03が好ましく、更に2
゜00〜0.10が好ましい。A/B厚み比が3.00
を越えると、延伸性が低下してしまい、延伸破れの発生
する頻度が多くなり、安定して延伸処理することができ
ないし、A/B厚み比が0.03未満であると、A層が
均一に形成されず、部分的にA層が欠落したフィルムに
なってしまい、均一で表面開孔率の大きいフィルムを得
ることができななくなってしまう。
ポリオレフィン系樹脂と充填剤および必要に応じて添加
する各種添加剤は、ヘンシェルミキサータンブラ−ミキ
サー、スーパーミキサー等の公知の方法で混合し、次い
で、該混合物を一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミ
キサ−等の公知の方法で混練しペレット化するか、ある
いは混合物のまま製膜工程に供する。
製膜工程はT−グイ、インフレーシラン、カレンダー法
等の公知の方法を使用でき、A層とB層の多層構造の未
延伸フィルムを得る方法は、それぞれの層を製膜した後
に、熱ロールで熱接着しても良いし、予めA層あるいは
BiJを製膜した後に押出ラミネーションを行ってもよ
いが、眉間の接着強度、作業性、生産性の点から、共押
出法が最も適している。共押出はT−グイ法でもインフ
レーション法であっても良い。
グイよりでた溶融樹脂組成物はチルロール、空気等で冷
却固化し、延伸工程に供する。
上記方法で得られた多層構造の未延伸フィルムは、10
°C〜樹脂組成物の融点−10″Cの温度範囲で延伸処
理を施し、多孔質フィルムが得られる。延伸処理は一軸
延伸でも二軸延伸でもよく、二軸延伸の場合は、逐次二
輪延伸でも同時二軸延伸であっても良い、延伸方法はロ
ール延伸法、テンター延伸法、チューブラ−延伸法、マ
ンドレル延伸法等の公知の方法を用いることができる。
−軸延伸の場合の延伸倍率は、2.0〜9.0倍が好ま
しく、更に2.5〜7.0倍が好ましい。延伸倍率が2
.0倍未満の場合は、多孔質フィルムとなるものの、流
体の透過速度が小さく、表面開孔率も不十分であるし、
9.0倍を越える場合は、流体の透過速度も表面開花率
も大きいが、延伸破れの頻度が極度に増えてしまい、生
産性の悪いものとなってしまう。
二輪延伸の場合の延伸倍率は、面積倍率で2.2〜18
.0倍が好ましい、ここで、面積倍率とは、縦の延伸倍
率と横の延伸倍率を乗じた値である0面積倍率が2.2
倍未満の場合は、多孔質フィルムさなるが、流体の透過
速度が小さく、表面開孔率も不十分であるし、18.0
倍を越える場合は、流体の透過速度も表面開花率も大き
いが、延伸破れの頻度が極度に増えてしまい、生産性の
悪いものとなってしまう。
延伸して得られた多孔質フィルムを、熱ロール、熱風炉
で熱固定することは、孔およびフィルムの寸法安定性を
向上するために好ましい。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明
はその趣旨を越えない限り、以下の実施例に限定される
ものではない。
実施例における評価は下記の方法によ、って行った。
■厚み (μm) JIS  C231Bに準拠 ■A/B厚み比 (−) A樹脂組成物とB樹脂組成物の押出重量それぞれQAお
よびQ B (kg/hr、)を測定し、次ノ式で算出
した。
■引張物性 JIS  P  8113に準拠し、試験条件は次の通
りであった。
試験片サイズ  100+sm長さX 251111幅
測定温度    23゛C 引張速度    200a+m/分 破断強度 (g / 25I1m ) 試験片が破断したときの強度を、MD(機械方向)、T
D(MDに垂直な方向)についてそれぞれ測定する。
破断伸度 (%) 試験片が破断したときの伸びをMD、TDについてそれ
ぞれ測定する。
■通気度 (秒/ 100 c c )JIS  P 
 8117に準拠 、■透湿度 (g/イ24h) ASTM  E  96−66に準拠 温度     32.2°C 相対湿度   50% 0表面開孔率 (%) 走査型電子顕微鏡での多孔質フィルム表面像より、単位
面積当たりの開孔面積より算出した。
■延伸安定性 延伸安定性の評価は延伸加工時の観察より下記の評価を
行った。
非常に良好である          l良好である 
           2若干不安定である     
    3延伸破れが発生する        4延伸
破れの頻度が極度に多い    5実施例1 密度0.920g/cc 、メルトインデンクス2゜0
g/10sin、の線状低密度ポリエチレンに、平均粒
径0.9μmの硫酸バリウムを、配合比率45%とした
配合物100重量部に対し、1重量部のステアリン酸カ
ルシウムを添加し、得られた配合物をヘンシェルミキサ
ーで混合し、その後二軸押出機で溶融混練し、ペレット
化した。該樹脂組成物のベレットをA樹脂組成物とした
密度0.920g/cc 、メルトインデックス2゜0
g/10m1n、の線状低密度ポリエチレンに、平均粒
径0.9μmの硫酸バリウムを、配合比率25%とした
配合物100重景部に対し、1重量部のステアリン酸カ
ルシウムを添加し、得られた配合物をヘンシェルミキサ
ーで混合し、その後二軸押出機で溶融混練し、ペレット
化した。該樹脂組成物のベレットをB樹脂組成物とした
得られた樹脂組成物のベレフ)AおよびBを、口径65
−一のA/B/Aとなる二種三層のT−ダイ共押出機で
、AおよびBの樹脂組成物を溶融製膜し、4チルロール
で冷却固化した。得られた未延伸フィルムは、A層、B
層、A層の三層構造となっており、A/B厚み比を測定
したところ1.0であった。該未延伸フィルムをロール
延伸機を用い、予熱温度75゛Cで縦方向に6.0倍に
延伸し、次いで、95℃の熱ロールで熱固定した。得ら
れた多孔質フィルムの物性を第1表に示す。
実施例2〜4 実施例1における樹脂組成物Aの線状低密度ポリエチレ
ンと硫酸バリウムを、第1表に示す配合比率にした以外
は、実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得た。得
られた多孔質フィルムの物性を第1表に示す。
樹脂組成物Aの充填剤の配合比率を大きくするにつれて
、通気度、透湿度、表面開孔率の物性が向上している。
比較例1 密度0.920g/cc 、メルトインデックス2゜0
g/login、の線状低密度ポリエチレンに、平均粒
径0.9μmの硫酸バリウムを、配合比率25%とした
配合物100重量部に対し、1重量部のステアリン酸カ
ルシウムを添加し、得られた配合物をヘンシェルミキサ
ーで混合し、その後二軸押出機で熔融混練し、ペレット
化した。該樹脂組成物のベレットをB樹脂組成物とした
得られた樹脂組成物のベレフ)Bを、口径65−一のT
−グイ単層押出機で、Bの樹脂組成物を溶融製膜し、チ
ルロールで冷却固化した後、ロール延伸機を用い、予熱
温度75°Cで縦方向に6.0倍に延伸し、次いで、9
5°Cの熱ロールで熱固定した。得られた多孔質フィル
ムの物性は、第1表に示すとうり、表面開孔率が従来の
多孔質フィルムと同程度のものであった。
比較例2 比較例1におけるB樹脂組成物の線状低密度ポリエチレ
ンと硫酸バリウムを、第1表に示す配合比率にした以外
は、比較例1と同様にして、延伸処理をおこなったが、
延伸破れが発生し、多孔質フィルムを得ることができな
かった。
比較例3.4 実施例1におけるA樹脂組成物の線状低密度ポリエチレ
ンと硫酸バリウムを、第1表に示す配合比率にした以外
は、実施例1と同様にして、延伸処理をおこなった。 
比較例3では、AMの充填剤配合率が大きいため、延伸
破れが発生し、多孔質フィルムを得ることができなかっ
た。比較例4では、A層の充填剤配合率が小さいため、
表面開孔率が従来の多孔質フィルムと同程度のものであ
った。
実施例5.6 実施例1における延伸倍率を、第1表に示す倍率に、し
た以外は、実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得
た。得られた多孔質フィルムの物性は第1表に示すとう
り、延伸倍率が大きくなるにつれて、通気度、透湿度、
表面開孔率の物性が向上している。
比較例5.6 実施例1における延伸倍率を、第1表に示す倍率にした
以外は、実施例1と同様にして、延伸処理を行った。比
較例5では、延伸倍率小さく通気性がほとんどないもの
であった。比較例6では、延伸倍率が大きすぎて、延伸
破れが発生し、多孔質フィルムを得ることができなかっ
た。
実施例7〜9 実施例1におけるB樹脂組成物の線状低密度ポリエチレ
ンと硫酸バリウムを、第2表に示す配合比率にした以外
は、実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得た。得
られた多孔質フィルムの物性は第2表に示すとうり、充
填剤の配合比率が大きくなるにつれて、透気度、透湿度
は向上するが、表面開孔率はA層の充填剤配合比率で決
定されるので、B層の充填剤配合率にほとんど関係なく
一定となった。
比較例7.8 実施例1におけるB樹脂組成物の線状低密度ポリエチレ
ンと硫酸バリウムを、第2表に示す配合比率にした以外
は、実施例1と同様にして、延伸処理を行った。比較例
7では、充填剤の配合比率が大きく、延伸破れが発生し
、多孔質フィルムを得ることができなかった。比較例8
では、充填剤の配合比率が小さく、はとんど通気性のな
いフィルムとなった。
実施例10〜12 実施例1における厚み比を、第2表に示す比率にした以
外は、実施例1と同様にして、延伸処理を行った。得ら
れた多孔質フィルムの物性を第2表に示すとうり、厚み
比が大きくなるにつれて、通気度、透湿度は向上してい
る。
比較例9.10 実施例1における厚み比を、第2表に示す比率にした以
外は、実施例1と同様にして、延伸処理を行った。比較
例9では、厚み比が大きすぎ、延伸破れが発生し、多孔
質フィルムを得ることができなかった。比較例10では
、厚み比が小さすぎ、均一なA層を形成しなかった。
実施例13 実施例1におけるA樹脂組成物の線状低密度ポリエチレ
ンを、メルトインデックス2.0g/10m1n、密度
0.959g/ccの高密度ポリエチレンにした以外は
、実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得た。得ら
れた多孔質フィルムの物性を第3表に示す。
実施例14 実施例1におけるAおよびB樹脂組成物の線状低密度ポ
リエチレンを、メルトインデックス2゜0g/10si
n、密度0.959g/ccの高密度ポリエチレンにし
た以外は、実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得
た。得られた多孔質フィルムの物性を第3表に示す。
実施例15 実施例1におけるA樹脂組成物の線状低密度ポリエチレ
ンを、メルトインデックス2.0g/10m1n。
密度0.890g/ccのプロピレンのホモ重合体にし
た以外は、実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得
た。得られた多孔質フィルムの物性を第3表に示す。
実施例16 実施例1におけるAおよびB樹脂組成物の線状低密度ポ
リエチレンを、メルトインデックス2゜0g/10v+
in、密度0.890g/ccのプロピレンのホモ重合
体にした以外は、実施例1と同様にして、多孔質フィル
ムを得た。得られた多孔質フィルムの物性を第3表に示
す。
実施例17 実施例1におけるAおよびB樹脂組成物の充填剤を、ス
テアリン酸で表面処理した平均粒径1.2μmの炭酸カ
ルシウムを用いた以外は、実施例1と同様にして多孔質
フィルムを得た。得られた多孔質フィルムの物性を第3
表に示す。
実施例18 実施例1におけるAおよびB樹脂組成物の充填剤を、ス
テアリン酸で表面処理した平均粒径0.6μmの水酸化
マグネシウムを用いた以外は、実施例1と同様にして、
多孔質フィルムを得た。得られた多孔質フィルムの物性
を第3表に示す。
実施例19 実施例1におけるA樹脂組成物の充填剤を、ステアリン
酸で表面処理した平均粒径0.6μmの水酸化マグネシ
ウムを用いた以外は、実施例1と同様にして多孔質フィ
ルムを得た。得られた多孔質フィルムの物性を第3表に
示す。
実施例20 実施例1と同様にして得られた樹脂組成物のペレットA
およびBを、口径65m+mのA/Bとなる二種二層の
T−ダイ共押出機で、AおよびBの樹脂組成物を溶融製
膜し、チルロールで冷却固化した。
得られた未延伸フィルムは、A層、B[の二層構造とな
っており、A/B厚み比を測定したところ1.0であっ
た。該未延伸フィルムをロール延伸機を用い、予熱温度
75”Cで縦方向に6.0倍に延伸し、次いで、95°
Cの熱ロールで熱固定した。得られた多孔質フィルムの
物性を第3表に示す。
実施例21〜23 実施例1におけるAおよびB樹脂組成物を用い、口径6
5曽−のA/B/Aとなる二種三層のT−ダイ共押出機
で、AおよびBの樹脂組成物を溶融製膜し、チルロール
で冷却固化した。得られた未延伸フィルムは、A層、B
層、A層の三層構造となっており、A/B厚み比を測定
したところ1.0であった。該未延伸フィルムを第4表
に示す延伸倍率に逐次二輪延伸した。延伸条件は予熱温
度75℃でロール延伸機を用いて縦方向に延伸し、次い
で、テンター横延伸機を用い、予熱温度85℃で横方向
に延伸し、95°Cの熱ロールで熱固定した。得られた
多孔質フィルムの物性を第4表に示す。
比較例11.12 実施例21において、延伸倍率を第4表に示す倍率にし
た以外は、実施例20と同様にして、逐次二軸延伸処理
を行った。比較例11では、延伸倍率が小さすぎ、はと
んど通気性のないものとなった。
比較例12では、延伸倍率が大きすぎ、延伸破れが発生
し、多孔質フィルムを得ることができなかった。
〔発明の効果〕
本発明による多孔質フィルムは、単に充填剤の量を増や
すだけでは得られない程の大きな表面開孔率を有するも
のであって、防水衣料、包装材料、衛生材料等にも使用
できるが、特に大きな濾過面積を必要とする濾過材料、
均一なイオン伝導を必要とする電池セパレーターおよび
電気二重層コンデンサーセパレーター等に最適である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ポリオレフィン系樹脂に充填剤を配合してなる樹脂
    組成物を溶融製膜し、その後延伸した多孔質フィルムで
    あって、下記に示す(1)式および(2)式を満足する
    A、Bの樹脂組成物より構成される二層以上の多層構造
    であり、A層とB層の厚み比が3.00〜0.03であ
    り、且つ、B層の片面あるいは両面にA層を形成したこ
    とを特徴とする多孔質フィルム。 A層 32≦X/(X+Y)×100≦70・・・(1) B層 10≦X/(X+Y)×100<32・・・(2) (上式中、Xは充填剤の容積、Yはポリオレフィン系樹
    脂の容積である。) 2、ポリオレフィン系樹脂に充填剤を配合してなる樹脂
    組成物を溶融製膜し、その後延伸して、多孔質フィルム
    を製造する方法において、下記に示す(1)式および(
    2)式を満足するA、Bの樹脂組成物より構成される二
    層以上の多層構造であり、A層とB層の厚み比が3.0
    0〜0.03であり、且つ、B層の片面あるいは両面に
    A層を形成した未延伸フィルムを、延伸処理することを
    特徴とする多孔質フィルムの製造方法。 A層 32≦X/(X+Y)×100≦70・・・(1) B層 10≦X/(X+Y)×100<32・・・(2) (上式中、Xは充填剤の容積、Yはポリオレフィン系樹
    脂の容積である。)
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