JPH09113563A - 発振器の負荷安定度測定方法及び測定装置 - Google Patents

発振器の負荷安定度測定方法及び測定装置

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JPH09113563A
JPH09113563A JP7274419A JP27441995A JPH09113563A JP H09113563 A JPH09113563 A JP H09113563A JP 7274419 A JP7274419 A JP 7274419A JP 27441995 A JP27441995 A JP 27441995A JP H09113563 A JPH09113563 A JP H09113563A
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JP
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oscillator
load
measuring
measured
oscillation frequency
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JP7274419A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Hattori
敏弘 服部
Shinji Fukui
伸治 福井
Yuji Sugimoto
勇次 杉本
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Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定対象となる発振器に各異なる負荷を接続
したときの同発振器からの発振周波数を測定し、それら
測定した発振周波数の変動度合いに基づいて当該発振器
の負荷安定度を測定する際の測定効率を改善する。 【解決手段】 測定対象となる発振器1に各異なる負荷
として接続される複数の負荷についてそれら負荷条件を
電気的に任意に設定できるように、スイッチ回路21及
び23の切替制御を通じて発振器1に対し選択的に接続
される位相調整線路群22と、その選択接続された位相
調整線路の反射率を独立に調整する反射率調整回路24
とを設ける。そして、制御回路25を通じてこれら位相
調整線路群22及び反射率調整回路24による各異なる
負荷条件を選択的に設定しつつ、その都度の発振器1に
よる発振周波数を周波数測定装置3によって順次測定す
る。発振器1の負荷安定度は、該測定される周波数差と
して求まるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば移動体通
信で使用されるVCO(電圧制御発振器)など、負荷が
変化する環境で使用される発振器を対象としてそれら負
荷変化に対する発振周波数の安定度を測定する発振器の
負荷安定度測定方法及び測定装置に関し、特に同測定を
自動化する上で好適な測定方法、及び該測定方法に用い
られる測定装置の具現に関する。
【0002】
【従来の技術】上記移動体通信で使用されるVCO(電
圧制御発振器)は通常、図6に示されるようなPLL
(フェイズ・ロックド・ループ)の一部として構成され
る。
【0003】因みにこのPLL500は、同図6に示さ
れるように、基準発振器510から出力される基準発振
信号の位相とVCO503による発振信号の分周器50
4による分周出力の位相とを比較する位相比較器50
1、その位相比較出力の低周波成分のみをろ波するLP
F(ロー・パス・フィルタ)502、そのろ波出力(ろ
波電圧)に応じた周波数を有する信号を発振するVCO
503、そしてこの発振信号を制御装置520により指
令される分周比によって分周する分周器504のループ
回路として構成されている。PLL500としてのこう
した構成により、その出力、すなわち上記VCO503
による発振信号の周波数が、上記基準発振器510から
出力される基準発振信号の周波数に好適にロックされる
ようになることはよく知られている。
【0004】ところで、このようなPLL500にあっ
ては一般に、上記制御装置520を通じた分周器504
の分周比切り替えによって、VCO503側からみた負
荷は変動する。また、こうして負荷が変動する場合には
通常、該VCO503自体の発振周波数も変動する。そ
して、その周波数変動が極度に大きくなる場合には、同
PLL500において使用する周波数帯域から外れてし
まうといった不都合を招くことともなる。
【0005】したがって、上記VCO503等、使用中
にその負荷が変動するような発振器や、接続される負荷
がばらつく環境で使用される発振器については、その基
準となる負荷が接続されるときの発振周波数と予測され
る負荷変動が起こったときの発振周波数とのずれ量(変
動度合い)を負荷安定度として測定、管理する必要があ
る。
【0006】ここに従来、こうした発振器の負荷安定度
を測定する方法として、図7或いは図8に例示する方法
が知られている。因みに、図7に例示する方法において
は、上記VCO503等、負荷安定度の測定対象となる
発振器1に対しスタブチューナ211をその負荷として
接続した測定系を用いる。そして、このスタブチューナ
211の調整機構を調整することにより位相及び反射率
を設定しつつ、その通過信号をアッテネータ212を介
して周波数測定装置3に取り込み、周波数を測定する。
【0007】一方、図8に例示する方法においては、同
負荷安定度の測定対象となる発振器1に対しアッテネー
タ222に接続されたショートプランジャ223をその
負荷として接続した測定系を用いる。そしてここでも、
該ショートプランジャ223の調整機構を調整すること
により位相及び反射率を設定しつつ、発振器1からの発
振信号を方向性結合器221を介して周波数測定装置3
に取り込み、同様にその周波数を測定する。
【0008】これら何れの方法であれ、上記スタブチュ
ーナ211或いはショートプランジャ223が基準負荷
に調整されているときの測定周波数と同スタブチューナ
211或いはショートプランジャ223が上記予測され
る負荷変動に対応して調整されているときの測定周波数
との差が、上記測定対象となっている発振器1の負荷安
定度として測定されることとなる。
【0009】なお、こうした負荷安定度の測定は通常、
上記発振器の生産ラインにおいて行われるものであり、
上記測定された負荷安定度が極度に悪い、すなわち上記
算出された周波数差が極度に大きい発振器については、
不良品としてこれを同生産ラインからはじく等の処理が
行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、負荷が変
動する環境で使用される発振器については、その基準と
なる負荷が接続されるときの発振周波数と予測される負
荷変動が起こったときの発振周波数との差を負荷安定度
として測定することで、その製品としての良否等を好適
に管理することができるようになる。
【0011】ただし、上記従来の測定方法にあっては、
スタブチューナ或いはショートプランジャをその測定系
に用いて上記負荷としての各異なる条件を機械的に設定
するものであることから、その測定効率が極めて悪く、
上記発振器を量産する上での大きな障害となっていた。
【0012】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、上記負荷安定度についての測定効率を大
幅に高めることができ、ひいては上記発振器の大量生産
にも寄与することのできる発振器の負荷安定度測定方法
及び測定装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、この発明の負荷安定度測定方法では、測定対象と
なる発振器に各異なる負荷として接続される複数の負荷
を予め用意し、それら複数の負荷の上記発振器に対する
接続を電気的に選択制御しつつ、その都度の同発振器に
よる発振周波数を順次測定するようにする。
【0014】こうした測定方法によれば、上記発振器へ
の接続を所望する任意の負荷をいわば自動的に同発振器
に対して選択接続することができるようになる。すなわ
ち、上記従来の測定方法にあって、その測定効率の向上
を図る上で最も大きな障害となっている負荷条件の設定
操作が好適に自動化されるとともに、それら負荷条件の
設定操作にかかる設定ばらつき等も好適に是正されるよ
うになる。このため、負荷安定度測定にかかる測定効
率、並びに測定精度も自ずと向上されることとなり、従
来の測定方法に比べれば極めて短い時間にて負荷安定度
に関するより正確な測定結果を得ることができるように
なる。
【0015】また、こうした測定方法において、上記接
続対象となる複数の負荷が前記基準負荷となる負荷を含
むとき、請求項2記載の発明によるように、 ・同負荷安定度の測定に先立ち、前記発振器に対し基準
負荷を選択接続したときの同発振器からの発振周波数を
基準発振周波数として記憶し、以後、それ以外の負荷を
選択接続したときの同発振器からの発振周波数と該記憶
した基準発振周波数との差分を発振周波数の変動度合い
(負荷安定度)として併せ求める。 といった方法によれば、例えば前記予測される負荷変動
に対応して選択接続される負荷に関しての周波数測定と
併せて、当該測定対象となっている発振器の負荷安定度
も自動的に測定されることとなり、その測定効率が更に
向上されるようになる。
【0016】また、請求項3記載の発明によるように、
上記接続対象となる複数の負荷が、位相並びに反射率が
それぞれ異なるように設定されるものとすることで、従
来のスタブチューナやショートプランジャによる負荷条
件の設定内容に準じたかたちで緻密な負荷条件を設定す
ることができるようになる。
【0017】一方、こうした負荷安定度測定方法に用い
られる測定装置として、請求項4記載の発明によるよう
に、 (a)前記発振器に接続されるべく予め用意された各異
なる複数の負荷。 (b)それら用意された負荷の前記発振器への接続態様
をその選択制御信号に基づき自動的に切り替えるスイッ
チ手段。 (c)それら選択的に接続される負荷を介して前記発振
器からの発振周波数を測定する周波数測定手段。 (d)前記スイッチ手段に対し前記選択制御信号を与え
て前記発振器に接続する負荷を選択するとともに、その
とき前記周波数測定手段によって測定される周波数を取
り込んで前記発振周波数の変動度合い(すなわち負荷安
定度)を演算する制御手段。 といった各手段を具える構成によれば、上記請求項1或
いは2記載の発明にかかる測定方法を容易、且つ的確に
実現することができるようになる。
【0018】なお、上記制御手段としては適宜の論理回
路、若しくはマイクロコンピュータ等を用いることがで
きる。特にマイクロコンピュータを用いる場合には、基
準となる負荷自体が異なる各種の発振器を測定対象とす
る場合であれ、上記スイッチ手段の切り替え態様に関す
る制御プログラムをそれら測定対象となる発振器に応じ
て切り替えるだけで、こうした各種異なる発振器の負荷
安定度測定にも容易に対応することができるようにな
る。もっともこの際には、上記負荷としても、それら測
定対象となる各種発振器の基準負荷やその予測される負
荷変動に見合った複数組の負荷グループを用意する必要
はある。
【0019】また、こうした測定装置において、それら
負荷としては、請求項5記載の発明によるように、同負
荷としての位相を調整するための位相調整線路群と、そ
れら位相調整された負荷の反射率を調整するための反射
率調整回路とを有する構成とすることができる。
【0020】上記負荷としてのこうした構成によれば、
これら位相調整線路群並びに反射率調整回路を通じて、
それぞれ任意の負荷条件を極めて簡単且つ高精度に作り
出すことができるようになる。
【0021】また、請求項6記載の発明によるように、
上記位相調整線路群についてはこれを、 ・前記発振器の出力インピーダンスとそれぞれ等しい特
性インピーダンスを有する線路群からなるもの。 として構成し、また上記スイッチ手段についてもこれを
・前記周波数測定手段を通じて測定される周波数に対し
て位相特性を持たないもの。 として構成することで、上記作り出す負荷条件の各々を
極めて信頼性の高ものとすることができるようになる。
【0022】なお、こうした位相調整線路群としては、
同軸線路を用いた線路群、ストリップラインを用いた線
路群、或いはマイクロストリップラインを用いた線路群
等が利用可能である。
【0023】また、上記反射率調整回路については、請
求項7記載の発明によるように、前記スイッチ手段を通
じて選択された位相調整線路に対して直列に接続される
第1の可変抵抗手段と、該第1の可変抵抗手段の出力端
と接地との間に接続される第2の可変抵抗手段とを有す
るものとして構成することができる。
【0024】反射率調整回路としてのこうした構成によ
れば、上記第1及び第2の可変抵抗手段を通じて、各々
所望される反射率を高い精度で設定することができるよ
うになる。
【0025】そしてこの場合、特に請求項8記載の発明
によるように、これら第1及び第2の可変抵抗を、 ・前記制御手段によってそれら抵抗値がプログラマブル
に設定されるプログラマブルボリューム。 として構成するようにすれば、上述した発振器の負荷安
定度測定を全自動にて行うことができるようにもなる。
なお、これらプログラマブルボリュームの抵抗値設定制
御も、上記スイッチ手段を通じた負荷の切替(選択)制
御に準じたかたちで実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1に、この発明にかかる発振器
の負荷安定度測定装置についてその一実施形態を示す。
【0027】この実施形態の測定装置は、前述した移動
体通信で使用されるVCO(電圧制御発振器)等、負荷
が変動する環境で使用される発振器をその測定対象とし
てそれら発振器の負荷安定度を自動的に、しかも効率よ
く測定することのできる装置として構成されている。
【0028】はじめに、図1を参照して、同実施形態に
かかる測定装置の構成について説明する。同図1に示さ
れるように、この測定装置は、測定対象となる発振器1
に電気的に接続されてその負荷安定度を測定する測定装
置本体2と、この測定装置本体2に外部接続される周波
数測定装置3、及び端末4とによって大きくは構成され
ている。
【0029】ここで、上記周波数測定装置3は、一般的
な周波数カウンタやスペクトルアナライザなど、測定装
置本体2を介して入力される信号の周波数を測定する装
置であり、ここでは特に、GP−IB(IECバス)な
どによりその測定条件や測定動作等が外部からコントロ
ールされるようになっている。
【0030】また、上記端末4は、例えばワークステー
ションやパーソナルコンピュータ等からなって、該測定
装置全体の測定動作を統括的に遠隔制御するとともに、
その測定結果をディスプレイ上に表示するなど、同測定
装置のいわゆるマン・マシンインターフェースとして機
能する装置である。なお、測定装置本体2の後述する制
御回路25がこれと同等の機能を有している場合には、
該端末4の配設は割愛される。
【0031】測定装置本体2は、測定対象となる発振器
1の負荷安定度を測定するに際し、その負荷条件を任意
に設定しつつ、その都度上記周波数測定装置3を通じて
測定される周波数の変動量から負荷安定度を演算する同
実施形態にかかる測定装置の要部を構成する部分であ
る。以下、この測定装置本体2について、その構成並び
に機能を具体的に詳述する。
【0032】この測定装置本体2において、位相調整線
路群22及び反射率調整回路24は共に、上記測定対象
となる発振器1の負荷を構成する要素である。そして、
それら負荷としての条件、すなわち位相特性並びに反射
率は、制御回路25を通じて任意に自動設定されるよう
になっている。図2及び図3に、これら位相調整線路群
22及び反射率調整回路24の具体構成例をそれぞれ示
す。
【0033】まず、位相調整線路群22は、例えば図2
に示されるように、発振器1の出力インピーダンスとそ
れぞれ等しい特性インピーダンスを持つ同軸線路群22
a、22b、22c、22d…を有して構成されてい
る。そして、それら同軸線路のうちの1本が制御装置2
5によるスイッチ回路21及び23(図1)の切替制御
を通じて選択されることにより、同位相調整線路群22
では、その線路長により決まる電気長によって、その後
段に接続されるスイッチ回路23及び上記反射率調整回
路24から反射される信号の位相特性を決定するように
なる。なおここで、上記スイッチ回路21及び23は、
同軸リレー、GaAs(ガリウム砒素)スイッチ、或い
はPinダイオードスイッチ等、制御回路25から出力
される選択制御信号によってそれら端子間の導通の有無
が制御されるとともに、上記周波数測定装置3を通じて
測定される周波数に対して位相特性を持たないスイッチ
素子によって構成されている。
【0034】一方、反射率調整回路24は、例えば図3
に示されるように、制御回路25によってそれら抵抗値
がプログラマブルに設定されるプログラマブルボリュー
ム24a及び24bとアッテネータ24cとのレジスタ
ンス成分のみによって構成されている。そして、同反射
率調整回路24では、上記プログラマブルボリューム2
4a及び24bを通じて可変されるレジスタンス成分に
応じて、その反射信号の大きさを決定する。上記アッテ
ネータ24cは、こうしてレジスタンス成分が可変され
るときの上記周波数測定装置3に対する過渡的な影響を
減衰するための回路である。上記周波数測定装置3に
は、発振器1による発振信号のうち、この反射率調整回
路24によって反射されずに通過した信号のみが入力さ
れることとなる。
【0035】このように、測定装置本体2にあっては、
制御回路25によるこれら位相調整線路群22及び反射
率調整回路24の位相特性並びに反射率の設定制御を通
じて、上記発振器1の基準となる負荷条件も含め、同発
振器1に対する任意の負荷条件を作り出すことができる
ようになっている。
【0036】なお、同測定装置本体2において、制御回
路25は、上記スイッチ回路21及び23或いはプログ
ラマブルボリューム24a及び24bを通じて位相調整
線路群22及び反射率調整回路24の位相特性並びに反
射率をそれぞれ所要に設定制御する他、 ・周波数測定装置3の測定条件を設定する。 ・周波数測定装置3を通じて測定される周波数情報を取
り込んで発振器1の負荷安定度を演算する。 ・同測定が端末4を通じて遠隔制御される場合には、制
御情報や測定情報の授受等、同端末4との情報通信を行
う。 といった処理を併せ行う例えばマイクロコンピュータ若
しくはゲートアレイ等の論理回路によって構成されてい
る。
【0037】図4は、制御回路25に予め設定されてい
る制御プログラムに基づき実行される負荷安定度測定処
理についてその処理手順の一例を示したものであり、次
に、この図4を併せ参照して、同実施形態にかかる測定
装置を用いた負荷安定度測定方法を更に詳述する。な
お、こうした制御プログラムは、測定対象となる発振器
の測定したい負荷条件(位相特性並びに反射率)にそれ
ぞれ対応したプログラムとして予め作成されることとな
る。
【0038】さて、同測定装置を用いた負荷安定度の測
定に際し、この図4に示される制御プログラムは、測定
対象となる発振器1が測定装置本体2に接続された後、
例えば端末4を通じて所定の起動操作が行われることに
よって起動される。
【0039】こうして制御プログラムが起動されると、
制御回路25はまず、ステップS100にて、当該測定
処理における上記負荷条件、すなわち位相特性並びに反
射率についての測定ポイント1〜nの設定を行う。ここ
での例では、前記基準負荷となる負荷条件も含め、前記
予測される負荷変動に見合った2以上の測定ポイントが
予め設定されているとする。
【0040】こうして負荷条件(測定ポイント)1〜n
の設定を終えると、制御回路25は次に、ステップS1
01にて、上記スイッチ回路21及び23、プログラマ
ブルボリューム24a及び24bを通じて位相調整線路
群22及び反射率調整回路24の位相特性並びに反射率
をそれぞれ上記発振器1の基準負荷となるように設定す
る。そして、次のステップS102にて、上記周波数測
定装置3の測定条件(例えば測定バンド幅)をこの基準
負荷に合わせて設定制御した後、ステップS103に
て、同発振器1の基準負荷条件での発振周波数測定を開
始する。
【0041】こうして周波数測定を終えると、制御回路
25は、ステップS104にて、該測定した周波数を基
準負荷条件での発振周波数foとして、その内蔵するデ
ータメモリに記憶する。そして同制御回路25では、次
のステップS105にて、他に測定対象となる負荷条件
(測定ポイント)が存在するか否かを判断し、該測定対
象となる負荷条件(測定ポイント)が存在していれば、
ステップS106にて、上記同様、上記スイッチ回路2
1及び23、プログラマブルボリューム24a及び24
bを通じて位相調整線路群22及び反射率調整回路24
の位相特性並びに反射率をそれぞれ上記発振器1の基準
負荷以外の負荷条件、すなわち測定ポイントi(i=2
〜n)に設定する。そしてこの場合も、必要であれば、
ステップS107にて、当該負荷条件に対応するよう、
上記周波数測定装置3の測定条件を設定制御した後、ス
テップS108にて、発振器1の当該負荷条件での発振
周波数測定を開始する。
【0042】こうして周波数測定を終えた制御回路25
は、ステップS109にて、今度は該測定した周波数を
当該負荷条件(測定ポイント)iでの発振周波数fiと
して上記データメモリに記憶する。そして、ステップS
110にて、この発振周波数fiと同データメモリに記
憶されている先の基準負荷条件での発振周波数foとに
基づき Ai=fo−fi …(1) といったかたちで負荷安定度Aiを演算してこれをデー
タメモリに保管する。
【0043】こうして負荷安定度Aiを演算した制御回
路25はその後、ステップS111にて、当該負荷条件
(測定ポイント)iを先のステップS100で設定した
負荷条件から削除して、上記ステップS105の判断処
理にリターンする。
【0044】こうした制御プログラムが制御回路25を
通じて実行されることにより、測定対象となる負荷条件
(測定ポイント)が存在しなくなるまで、すなわちステ
ップS100にて設定した全ての負荷条件(測定ポイン
ト)についての発振周波数測定、並びに負荷安定度演算
が終了されるまで、上記ステップS106〜S111の
処理が繰り返し実行されるようになる。そして、それら
測定対象となる全ての負荷条件(測定ポイント)につい
ての発振周波数測定、並びに負荷安定度演算が終了され
ることで、当該発振器1の負荷安定度測定にかかる同制
御プログラムの実行も終了される。
【0045】なお、該制御プログラムを通じて演算さ
れ、保管された負荷安定度についての測定結果は、例え
ば前記端末4を通じて、或いは制御回路25自身を通じ
て適宜のディスプレイに表示されるなどして、当該発振
器1の良否判定等の判断に供されることとなる。
【0046】以上説明したように、この実施形態にかか
る負荷安定度測定方法及び測定装置によれば、 (1)発振器1への接続を所望する任意の負荷を自動的
に同発振器1に対し選択接続することができるようにな
る。すなわち、従来の同測定方法にあって、その測定効
率の向上を図る上で最も大きな障害となっていた負荷条
件の設定操作が自動化されるとともに、それら負荷条件
の設定操作にかかる設定ばらつき等も好適に是正される
ようになる。そしてこのため、負荷安定度測定にかかる
測定効率、並びに測定精度も自ずと向上されることとな
り、従来の測定方法に比べれば極めて短い時間にて負荷
安定度に関するより正確な測定結果を得ることができる
ようになる。 (2)また、前記予測される負荷変動に見合った負荷条
件での発振周波数測定に際しては、それら負荷変動に応
じた負荷安定度が併せ算出されるようにしたことで、そ
れら負荷安定度の測定効率が更に向上されることともな
る。 (3)位相調整線路群22についてはこれを発振器1の
出力インピーダンスとそれぞれ等しい特性インピーダン
スを有する線路群によって構成し、またスイッチ回路2
1及び23についてもこれを周波数測定装置3を通じて
測定される周波数に対して位相特性を持たないものによ
り構成したことで、前記作り出す負荷条件の各々を極め
て信頼性の高ものとすることができるようになる。 (4)また、反射率調整回路24については、その反射
率調整部をプログラマブルボリュームによって構成した
ことで、前記作り出す負荷条件の各々を信頼性の高もの
とすることができることに併せ、制御性にも優れたもの
とすることができるようになる。 等々、多くの優れた効果が奏せられるようになる。
【0047】なお、同実施形態にかかる測定装置では、
位相調整線路群22を同軸線路22a、22b、22
c、22d…によって構成するとしたが、同軸線路以外
にも、ストリップライン、マイクロストリップラインな
ど、測定対象となる発振器1の出力インピーダンスと等
しい特性インピーダンスを持つものであれば、こうした
位相調整線路群22として適宜採用することができる。
【0048】また、該位相調整線路群22を構成する線
路の数は任意であり、前記負荷条件(測定ポイント)と
して所望とされる数の位相特性を作り出すことのできる
線路数が少なくとも確保されるものであればよい。
【0049】一方、反射率調整回路24としても、基本
的には、図5に示されるような可変抵抗器24d及び2
4eからなるレジスタンス成分によって構成されるもの
であればよく、必ずしも上述したプログラマブルボリュ
ームを具える必要はない。
【0050】また、この発明にかかる負荷安定度の測定
方法としても基本的には、測定対象となる発振器に各異
なる負荷として接続される複数の負荷を予め用意し、そ
れら複数の負荷の上記発振器に対する接続を電気的に選
択制御しつつ、その都度の同発振器による発振周波数を
順次測定する方法であればよい。こうした測定方法であ
れば、少なくとも上記(1)として示した基本的な作
用、効果は好適に得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の負荷安定度測定装置の一実施形態を
示すブロック図。
【図2】図1に示される位相調整線路群の具体例を示す
ブロック図。
【図3】図1に示される反射率調整回路の具体例を示す
回路図。
【図4】図1に示される制御回路の制御、測定手順を示
すフローチャート。
【図5】図1に示される反射率調整回路の一般構成を回
路図。
【図6】負荷安定度測定対象となる発振器の用途の一例
を示すブロック図。
【図7】スタブチューナを用いた負荷安定度測定態様を
示すブロック図。
【図8】ショートプランジャを用いた負荷安定度測定態
様を示すブロック図。
【符号の説明】
1…発振器(測定対象発振器)、2…測定装置本体、3
…周波数測定装置、4…端末、21、23…スイッチ回
路、22…位相調整線路群、22a、22b、22c、
22d…位相調整用同軸線路、24…反射率調整回路、
24a、24b…プログラマブルボリューム、24c…
アッテネータ、24d、24e…可変抵抗器、25…制
御回路、211…スラブチューナ、212…アッテネー
タ、221…方向性結合器、222…アッテネータ、2
23…ショートプランジャ、500…PLL(フェイズ
・ロックド・ループ)、501…位相比較器、502…
LPF(ロー・パス・フィルタ)、503…VCO(電
圧制御発振器)、504…分周器、510…基準発振
器、520…制御装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象となる発振器に各異なる負荷を接
    続したときの同発振器からの発振周波数を測定し、それ
    ら測定した発振周波数の変動度合いに基づいて当該発振
    器の負荷安定度を測定する発振器の負荷安定度測定方法
    において、 前記各異なる負荷としてその接続対象となる複数の負荷
    を予め用意し、 それら複数の負荷の前記発振器に対する接続を電気的に
    選択制御しつつ、その都度の同発振器による発振周波数
    を順次測定することを特徴とする発振器の負荷安定度測
    定方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の発振器の負荷安定度測定方
    法において、 前記接続対象となる複数の負荷は、前記測定する負荷安
    定度の基準となる基準負荷を含み、 同負荷安定度の測定に先立ち、前記発振器に対しこの基
    準負荷を選択接続したときの同発振器からの発振周波数
    を基準発振周波数として記憶し、以後、それ以外の負荷
    を選択接続したときの同発振器からの発振周波数と該記
    憶した基準発振周波数との差分を前記発振周波数の変動
    度合いとして併せ求めることを特徴とする発振器の負荷
    安定度測定方法。
  3. 【請求項3】前記接続対象となる複数の負荷は、位相並
    びに反射率がそれぞれ異なるように設定される請求項1
    または2記載の発振器の負荷安定度測定方法。
  4. 【請求項4】測定対象となる発振器に各異なる負荷を接
    続したときの同発振器からの発振周波数を測定し、それ
    ら測定した発振周波数の変動度合いに基づいて当該発振
    器の負荷安定度を測定する発振器の負荷安定度測定装置
    であって、 前記発振器に接続されるべく予め用意された各異なる複
    数の負荷と、 それら用意された負荷の前記発振器への接続態様をその
    選択制御信号に基づき自動的に切り替えるスイッチ手段
    と、 それら選択的に接続される負荷を介して前記発振器から
    の発振周波数を測定する周波数測定手段と、 前記スイッチ手段に対し前記選択制御信号を与えて前記
    発振器に接続する負荷を選択するとともに、そのとき前
    記周波数測定手段によって測定される周波数を取り込ん
    で前記発振周波数の変動度合いを演算する制御手段と、 を具えることを特徴とする発振器の負荷安定度測定装
    置。
  5. 【請求項5】前記負荷は、それら負荷としての位相を調
    整するための位相調整線路群と、それら位相調整された
    負荷の反射率を調整するための反射率調整回路とを有し
    て構成される請求項4記載の発振器の負荷安定度測定装
    置。
  6. 【請求項6】前記位相調整線路群は、前記発振器の出力
    インピーダンスとそれぞれ等しい特性インピーダンスを
    有する線路群からなり、 前記スイッチ手段は、前記周波数測定手段を通じて測定
    される周波数に対して位相特性を持たないスイッチ素子
    によって構成される請求項5記載の発振器の負荷安定度
    測定装置。
  7. 【請求項7】前記反射率調整回路は、前記スイッチ手段
    を通じて選択された位相調整線路に対して直列に接続さ
    れる第1の可変抵抗手段と、該第1の可変抵抗手段の出
    力端と接地との間に接続される第2の可変抵抗手段とを
    有して構成される請求項5または6記載の発振器の負荷
    安定度測定装置。
  8. 【請求項8】前記第1及び第2の可変抵抗手段は、前記
    制御手段によってそれら抵抗値がプログラマブルに設定
    されるプログラマブルボリュームである請求項7記載の
    発振器の負荷安定度測定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100735144B1 (ko) * 2005-12-23 2007-07-03 학교법인 청석학원 발진기의 스펙트럼 분석 및 성능평가를 위한 지그 시스템
CN102914712A (zh) * 2012-10-18 2013-02-06 中国电力科学研究院 基于直线法判断负阻尼振荡与强迫振荡的***和方法
CN102944798A (zh) * 2012-11-29 2013-02-27 武汉华中电力电网技术有限公司 一种负阻尼低频振荡与强迫功率振荡判别方法

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