JPH091036A - 筆記具、化粧具等の液体塗布具の尾端ノック構造 - Google Patents

筆記具、化粧具等の液体塗布具の尾端ノック構造

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JPH091036A
JPH091036A JP7157990A JP15799095A JPH091036A JP H091036 A JPH091036 A JP H091036A JP 7157990 A JP7157990 A JP 7157990A JP 15799095 A JP15799095 A JP 15799095A JP H091036 A JPH091036 A JP H091036A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 筆記具、化粧具等の液体塗布具の尾端ノック
構造において、ノック部の押圧力を通常使用に合わせて
低く設定できると共に、ノック操作に対する耐久性を向
上させる。 【構成】 インクを内部に貯蔵する軸筒1を備えた筆記
具であって、尾端軸26に設けられたノック部27を軸
方向にノックすることにより、内部に設けられた弁を開
放させてペン先からインクを流出させるものである。ノ
ック部27は、尾端軸26を塞ぎかつノック操作時に復
元可能に変形する弾性体28を有する。尾端軸26の内
周面には、該内周面から内方に向けて突出し、さらに軸
方向両側に向けて屈曲した断面略T字状の突起部26a
が全周に亙って合成樹脂材料で一体成形される。弾性体
28は、その外周縁部31が突起部26aを密着状態で
把持するように、突起部26aの成形後に弾性材料で成
形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筆記具、化粧具等の液
体塗布具の尾端ノック構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクを直に軸筒内に貯蔵した筆
記具や、マニキュア液等の液体化粧料を軸筒内に貯蔵し
た化粧具等の液体塗布具では、インクやマニキュア液等
の吐出量を制御する等の目的で軸筒内部に弁装置が装着
されることが多い。この弁の開閉用のノツク機構の一つ
としては、軸筒に蛇腹軸部を設け、その蛇腹軸部のスク
イズ性を利用して軸方向にノックできるようにしたもの
がある(実開昭62−109980号公報、実公平6−
18616号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、蛇腹軸部を
設けた前記従来の液体塗布具においては、前述のように
そのスクイズ性を利用しているため、蛇腹軸部の押圧力
を通常使用に合うように低く設定することが望ましい。
具体的には、蛇腹軸部の肉厚寸法を0.3〜0.4mm
程度に設定することが好適であると考えられる。しかし
ながら、その蛇腹軸部が設けられる軸筒の胴部の肉厚
(通常0.8mm程度)との関係上、ダイレクトブロー
やインジェクション・ブローによるブロー容器では軸筒
を調達できず、結果として蛇腹軸部を前記肉厚寸法に成
形することは困難であった。
【0004】すなわち、蛇腹軸部を薄肉に成形する場
合、蛇腹軸部に偏肉が生じたり、ノック時に蛇腹軸部の
根元部分に応力が集中し、該根元部分に亀裂や破損が発
生したりする恐れがある。
【0005】また、蛇腹軸部が軸筒に一体成形されてい
るため、ノック操作が容易に行えるように蛇腹軸部を軟
らかい材料で調達すると、軸筒も軟らかくなり、使用時
(使用者による把持時)に軸筒の胴部が変形しやすくな
るという不都合が生じる。
【0006】本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、ノック部の押圧力を通常使用に合わ
せて低く設定できると共に、ノック操作に対するノック
部の耐久性を向上させた筆記具、化粧具等の液体塗布具
の尾端ノック構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、次のような構成を有する。すなわち、本発
明は、塗布液を内部に貯蔵する軸筒を備えた筆記具、化
粧具等の液体塗布具であって、尾端に設けられたノック
部を軸方向にノックすることにより、内部に設けられた
弁を開放させてペン先から塗布液を流出させるようにし
たものにおいて、前記ノック部は、前記尾端を塞ぎかつ
ノック操作時に復元可能に変形する弾性体を有し、前記
尾端の内周面には、該内周面から内方に向けて突出し、
さらに該突出した部分から軸方向少なくとも一側に向け
て屈曲した突起部が全周に亙って合成樹脂材料で一体成
形され、前記弾性体は、その外周縁部が前記突起部を密
着状態で把持するように、前記突起部の成形後に弾性材
料で成形されたものであることを特徴とする筆記具、化
粧具等の液体塗布具の尾端ノック構造である。
【0008】
【作用】本発明によれば、ノック操作時に変形する前記
弾性体を前記軸筒とは別体にしたので、軸筒の材質およ
び肉厚に影響を与えることなく、弾性体を変形しやすい
形状に自由に設計してノック操作を容易にすることがで
きる。また、前記弾性体は、その外周縁部が前記突起部
を密着状態で把持するように成形されるため、過大なノ
ック時の押圧力に対しても突起部から外れることがな
い。したがって、ノック操作に対するノック部の耐久性
を向上させることもできる。また、前記弾性体の外周縁
部が前記突起部に密着するため、軸筒内の塗布液を確実
にシールすることができる。
【0009】なお、本発明における「尾端の内周面」と
は、前記軸筒に嵌着された尾端軸の内周面または前記軸
筒自体の尾端部の内周面をいう。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図は本発明の実施例である筆記具を示したもので
ある。この実施例の筆記具は、図1に示すように、イン
ク(塗布液の一例)を内部に貯蔵する軸筒1を備えた筆
記具であって、尾端に設けられたノック部27を軸方向
にノックすることにより、内部に設けられた弁を開放さ
せてペン先から塗布液を流出させるものである。
【0011】筆記具は、前記軸筒1と、ノック時には前
方に押圧されて筆記具内容積を減少させる前記ノック部
27と、ノック部27に後端部が連結され軸筒1内を前
方に延びる細径パイプ7と、細径パイプ7の前端部に連
結されると共に、軸径方向に突出した太径部6aを有す
る弁棒6と、軸筒1の前端開口に固着されると共に太径
部6aよりも後方位置で弁棒6を摺動自在に保持し、か
つ、非ノック時には太径部6aが当接しノック時には離
脱する弁座2とを備える。さらに、筆記具は、後端が太
径部6aに当接して弁棒6を後方に付勢する弁バネ8
と、弁バネ8の前端を支持するように弁座2の前端部に
嵌入されると共に、弁棒6の前端部を案内する案内孔3
cを有するバネ受3と、案内孔3cの前方に配置され、
かつ、ノック時には太径部6aと弁座2との隙間および
案内孔3cと弁棒6との隙間を通じてインクが軸筒1内
から供給されるペン芯10とを備える。
【0012】各部の構成を詳細に説明する。軸筒1は、
図1に示すように、合成樹脂製で前後両端が開口してい
る。そして、軸筒1における弁座2の後方空間がインク
タンク4とされ、その内部にはインク撹拌用ボール5が
遊動自在に装入されている。軸筒1の前端部の口元部1
aは、他の部分よりも小径に形成されている。
【0013】弁棒6は、前後方向略中央部に太径部6a
を有し、その太径部6aの前端に前方へ向いた段部6b
を有する。太径部6aの後端は、テーパ状に縮径する段
部6cとなっており、その段部6cの後方には細径部6
dが延長されている。さらに細径部6dの後端には、連
結小径部6eが形成されている。また、細径部6dは、
弁座2の後端面を貫通して後方に突出し、その後端の連
結小径部6eは、細径パイプ7の前端口に圧入され連結
される。
【0014】弁座2は、軸筒1の口元部1aの端面に当
接する鍔部2aと、口元部1aに嵌着された太径筒部2
bと、この太径筒部2bの後端からインクタンク4内に
突出した小径筒部2cと、この小径筒部2cの後壁に形
成されて弁棒6の細径部6dを摺動自在に保持する保持
孔2dと、太径筒部2bと小径筒部2cとを連通する弁
孔2eと、小径筒部2cの側壁に設けられた開口2fと
を備える。
【0015】弁孔2eの前端開口縁には、弁棒6の段部
6cが当接・離脱可能になっており、非ノック時にはイ
ンクタンク4と太径筒部2b内との連通が遮断される一
方、ノック時には弁棒6が前方に移動してインクタンク
4と太径筒部2b内とが開口2fを介して連通する。
【0016】弁バネ8は、弁棒6の前側略半分に嵌装さ
れると共に前端が太径部6aの段部6bに当接すること
により、弁棒6を前方に常時付勢している。
【0017】バネ受3は、弁座2の鍔部2aに当接した
鍔部3aと、この鍔部3aの中心部に形成された前記案
内孔3cと、弁座2の太径筒部2bの前部に嵌入される
嵌合部3bとを備える。案内孔3cは、弁棒6前端の外
径よりも大きな内径を有する円孔、あるいは、該円孔の
内面に弁棒6に摺接するリブを複数形成したものなどで
ある。
【0018】軸筒1の口元部1aの外周面には、弁座2
およびバネ受3の鍔部2a,3aを口元部1aの前端面
との間で挟持した先軸9が螺着されている。先軸9の中
心孔には、その内面の所要位置(円周方向の120°毎
の位置)から中心に向って半径方向に突出したリブ9a
が形成されている。
【0019】ペン芯10は、先軸9のリブ9aによって
把持されており、フェルト、スラバー、毛筆などで構成
される。このペン芯10の後端面は、バネ受3の案内孔
3cに対向している。先軸9の軸方向の略中央位置に
は、中間径部9bが形成されており、この中間径部9b
の内孔部にはスポンジ体11が装着されている。そし
て、スポンジ体11の中心孔には、ペン芯10の後端が
嵌入される。なお、軸筒1の前方の先軸9の外周部には
キャップ(図示略)が着脱自在に嵌着される。
【0020】(ノック部27の構成)ノック部27は、
図1に示すように、軸筒1の後端部に嵌着された尾端軸
26に設けられる。ノック部27は、尾端軸26を塞ぎ
かつノック操作時に復元可能に変形する弾性体28と、
弾性体28の後面に連結すると共に弾性体28よりも後
方で尾端軸26の内周面を前後に摺動可能なノックキャ
ップ24とを有する。
【0021】尾端軸26は、軸筒1の後端開口に嵌入す
る略円筒形の固定部18と、ノック部27の誤動作を防
止するために後部に設けられたカバー部15とを備え、
射出成形で一体成形された合成樹脂成形品である。カバ
ー部15の周壁には、後方に開放し指が挿入可能な切り
欠き17が設けられている。使用者は、この切り欠き1
7に指を逃がしながらカバー部15を避けてノック操作
を行うことができる。なお、尾端軸26は、軸筒1の後
端開口に圧入または融着等の固着手段により取り付けら
れる。
【0022】尾端軸26の内周面(尾端の内周面の一
例)には、該内周面から内方に向けて突出し、さらに該
突出した部分から軸方向両側(前後両方向)に屈曲した
突起部26aが全周に亙って一体成形される。突起部2
6aは断面略T字状を呈する。
【0023】弾性体28は、軸筒1の軸径方向に広がる
円盤状の薄肉壁30と、薄肉壁30の略中央部に棒状に
一体形成された前後一対のリブ29a,29bと、前記
突起26aを密着状態で把持するように成形された外周
縁部31とから構成されるものであり、二色成形機によ
って、図2に示すように、尾端軸26の成形後に尾端軸
26内に弾性材料で異種成形される。なお、弾性体28
はエラストマー等のゴム材からなる。
【0024】ノックキャップ24は、図1に示すよう
に、後方に向けてやや縮径したテーパ状の成形品であ
り、内側に筒状のリブ24aを備える。ノックキャップ
24は、そのリブ24aが前記リブ29bに嵌合すると
共に、カバー部15の内周面に突設された突起25によ
って尾端軸26内に保持される。なお、薄肉壁30の前
側のリブ29aは、インクタンク4に向けて突出してお
り、細径パイプ7の後端部に連結される。
【0025】ここで、図3および図4を参照し、二色成
形品として調達される前記尾端軸26および弾性体28
の成形工程を説明する。この成形に際しては、図3に示
すように、尾端軸26の外周面を形成する外型32と、
尾端軸26および弾性体28の成形に共用される可動側
コア33と、可動側コア33の外周に嵌合されて尾端軸
26の固定部18を成形するスリーブ34と、可動側コ
ア33と組み合わされて尾端軸26の成形のみに使用さ
れる尾端軸用コア35と、尾端軸26の成形後に可動側
コア33と組み合わされて弾性体28の成形のみに使用
される弾性体用コア36とが用いられる。
【0026】まず、図3に示すように、外型32内にそ
の一側(図3では左側)から可動側コア33およびスリ
ーブ34を挿着する一方、他側(図3では右側)から尾
端軸用コア35を挿着する。この状態では、図4に示す
ように、外型32、スリーブ34、可動側コア33およ
び尾端軸用コア35によって、尾端軸26を成形するた
めの閉空間が形成される。この閉空間のうち突起部26
aを成形するための断面略T字状の空間部は、可動側コ
ア33および尾端軸用コア35それぞれに設けられた凹
凸部33a,35a(図3参照)により形成される。こ
の状態で合成樹脂材料を注入することにより、図4に示
す合成樹脂製の尾端軸26の成形品が得られる。
【0027】次に、弾性体28の成形を行うがその成形
に先立って、図4に想像線で示すように可動側コア33
を弾性体28の厚み分だけ後退(コアバック)させてお
く。それと同時に、尾端軸26の成形品を外型32内に
残したまま尾端軸用コア35を外し、その代わりに弾性
体用コア36(図3参照)を挿着する。この弾性体用コ
ア36の挿着により、弾性体28の薄肉壁30を成形す
るための空間部が形成されると同時に、可動側コア33
の凹凸部33aと弾性体用コア36の凹部36aとによ
り、弾性体28の外周縁部31を成形するための空間部
が、突起部26aの周囲に形成される。さらに、可動側
コア33の円形穴部33bと弾性体用コア36の円形穴
部36bとにより、前記前後一対のリブ29a,29b
を成形するための空間部が得られる。そして、これらの
空間部からなる閉空間内に弾性材料を充填することによ
り、弾性体28は、外周縁部31が突起部26aを密着
状態で把持した形態で尾端軸26の成形品内に異種成形
される。
【0028】以上のような構成を有する本実施例によれ
ば、ノック部27のノックキャップ24を軸方向にノツ
クして薄肉壁30を変形させることにより、細径パイプ
7が押圧されて前進する。この細径パイプ7の前進によ
り、弁棒6は、弁座2の保持孔2dおよびバネ受3の案
内孔3cに支持された状態で、弁バネ8を圧縮させなが
ら前進する。この弁棒6の前進により、弁座2の弁孔2
eの前端開口縁から弁棒6の段部6cが離脱する。この
弁の開放、および、薄肉壁30の変形によるインクタン
ク4の内容積減少により、インクタンク4内のインク
は、開口2fおよび弁孔2eを介して弁座2の太径筒部
2b内に流入し、バネ受3の案内孔3cと弁棒6の前端
部との隙間からスポンジ体11を経てペン芯10に供給
される。
【0029】そして、本実施例の尾端ノック構造では、
ノック操作時に変形する弾性体28を軸筒1とは別体と
したので、軸筒1の材質および肉厚に影響を与えること
なく、ノック操作が容易になる。すなわち、ノック部2
7の変形部分となる弾性体28が変形しやすい弾性材料
からなり、しかも弾性体28を変形しやすい形状に成形
できるため、軸筒1に不具合を生じさせることなくノッ
ク部27の操作を容易にすることができる。
【0030】また、弾性体28は、その外周縁部31が
突起部26aを密着状態で把持するように成形されるた
め、過大なノック時の押圧力に対しても突起部26aか
ら外れることがない。したがって、ノック操作に対する
ノック部27の耐久性を向上させることもできる。ま
た、弾性体28の外周縁部31が突起部26aに密着す
るため、インクタンク4内のインクを確実にシールする
ことができる。
【0031】なお、本実施例は、本発明の好適な実施の
態様であり、本発明の技術的範囲はこの実施例に何ら限
定されない。例えば、弾性体28の薄肉壁は、前記薄肉
壁30のような円盤形状でなくても、図5に示すような
略くの字状に曲成された薄肉壁30Aでもよい。この薄
肉壁30Aを有する弾性体28を成形する場合は、図6
および図7に示すように前記可動側コア33に環状の谷
部33cを形成する一方、図6に示すように前記谷部3
3cに対応した環状の山部36cを弾性体用コア36に
設けて、この環状の谷部33cと前記山部36cとの間
に前記薄壁30Aを成形するための空間部を形成する。
【0032】この薄肉壁30Aの形状は、弾性体28の
最大変形量を大きくし、ノックのストロークを大きく設
定できるという効果を奏する。それと同時に、ノック操
作時に外周縁部31に応力を集中させにくくするため、
ノック部27の耐久性をより一層向上させることもでき
る。
【0033】また、本実施例では、軸筒1とは別体の尾
端軸26に突起部26aを設けたが、本発明はこれに限
定されず、軸筒1自体の尾端の内周面に突起部を成形
し、この突起部を把持するように弾性体28を軸筒1内
に異種成形してもよい。
【0034】また、本発明に係る突起部は、断面略T字
状に限定されず、図8に示す突起部26bのように、尾
端軸26の内周面から内方に向けて突出した後、軸方向
一側のみに屈曲した断面略L字状のものでもよく、さら
に、図8に示すように、弾性体28の外周縁31Aをこ
の突起部26bに対して前記軸方向一側からのみ把持さ
せる形態とし、これにより前述のコアバック工程を不要
にすることもできる。
【0035】図8に示す尾端軸26および弾性体28か
らなる二色成形品の成形工程を図9および図10を参照
して説明する。この成形に際しては、前記外型32と、
尾端軸26および弾性体28の成形に共用される固定コ
ア37と、この固定コア37の外周に嵌合されてカバー
部15の切り欠き17を形成するスリーブ38と、固定
コア37と組み合わされて尾端軸26の成形のみに使用
される尾端軸用コア39と、固定コア37と組み合わさ
れて弾性体28の成形のみに使用される弾性体用コア4
0とが用いられる。
【0036】まず、図9に示すように、外型32内にそ
の一側(図9では右側)から固定コア37およびスリー
ブ38を挿着する一方、他側(図9では左側)から尾端
軸用コア39を挿着する。この状態では、図10に示す
ように、外型32、スリーブ38、固定コア37および
尾端軸用コア39によって、尾端軸26を成形するため
の閉空間が形成される。この閉空間のうち突起部26b
を成形するための断面略L字状の空間部は、固定コア3
7の先端外周の小径段部37a(図9参照)と、尾端軸
用コア39に設けられた凹凸部39a(図9参照)とに
より形成される。そして、合成樹脂材料を注入すること
により、図10に示す合成樹脂製の尾端軸26の成形品
が得られる。なお、この場合、尾端軸26の固定部18
は、尾端軸用コア39の環状溝39bにより成形され
る。
【0037】次に、弾性体28の成形を行うが、この場
合は固定コア37をコアバックさせずに尾端軸26の成
形品と共に外型32内に残し、尾端軸用コア39を外し
てその代わりに弾性体用コア40(図9参照)を挿着す
る。この弾性体用コア40の挿着により、固定コア37
の円形穴部37bと弾性体用コア40の円形穴部40a
とにより、前後一対のリブ29a,29bを成形するた
めの空間部が得られると同時に、弾性体28の略くの字
状の薄肉壁30Aを成形するための空間部が、固定コア
37の山部37cと弾性体用コア40の谷部40bとに
よって形成される。これらの空間と共に、固定コア37
の小径段部37aと弾性体用コア40の谷部40b外側
に形成された円環状端面40cとにより、弾性体28の
外周縁部31Aを成形するための空間部が、突起部26
bの周囲に形成される。そして、これらの空間部からな
る閉空間内に弾性材料を充填することにより、弾性体2
8は、その外周縁部31Aが突起部26bにおける軸中
心側に向く面および前方に向く面を密着状態で把持した
形態で、尾端軸26の成形品内に異種成形される。
【0038】このように図8に示した二色成形品の成形
工程では、成形型をコアバックさせずに成形を行うた
め、金型構造の簡略化が図れて製造コストが安価になる
利点がある。なお、図8に示した二色成形品において
は、前方にのみ突起部26bを屈曲させ、かつ、弾性体
28の外周縁部31Aを突起部26bにおける軸中心側
に向く面および前方に向く面に密着させることにより、
撹拌用ボール5からの衝撃が外周縁部31Aを介して突
起部26bに伝わるように設定したが、これに対し、突
起部26bを後方にのみ屈曲させると共に、弾性体28
の外周縁部31Aを突起部26bにおける軸中心側に向
く面および後方に向く面に密着させてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明によれば、筆
記具、化粧具等の液体塗布具の尾端ノック構造におい
て、軸筒の材質や肉厚に影響を与えることなく、ノック
部の押圧力を通常使用に合わせて低く設定できる。ま
た、ノック操作に対するノック部の耐久性を向上させる
ことができる。さらに、軸筒内の塗布液を確実にシール
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の筆記具の縦断面図である。
【図2】実施例に係る尾端軸および弾性体の縦断面図で
ある。
【図3】実施例に係る尾端軸および弾性体の成形型の分
解断面図である。
【図4】実施例に係る尾端軸の成形型の組立断面図であ
る。
【図5】実施例の変形例に係る尾端軸および弾性体の縦
断面図である。
【図6】実施例の変形例に係る尾端軸および弾性体の成
形型の分解断面図である。
【図7】実施例の変形例に係る尾端軸の成形型の組立断
面図である。
【図8】実施例の他の変形例に係る尾端軸および弾性体
の縦断面図である。
【図9】実施例の他の変形例に係る尾端軸および弾性体
の成形型の分解断面図である。
【図10】実施例の他の変形例に係る尾端軸の成形型の
組立断面図である。
【符号の説明】
1 軸筒 2 弁座 3 バネ受 6 弁棒 6a 太径部 7 細径パイプ 8 弁バネ 10 ペン芯 24 ノックキャップ 26 尾端軸 26a 突起部 26b 突起部 27 ノック部 28 弾性体 30 薄肉壁 30A 薄肉壁 31 外周縁部 31A 外周縁部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布液を内部に貯蔵する軸筒を備えた筆
    記具、化粧具等の液体塗布具であって、尾端に設けられ
    たノック部を軸方向にノックすることにより、内部に設
    けられた弁を開放させてペン先から塗布液を流出させる
    ようにしたものにおいて、 前記ノック部は、前記尾端を塞ぎかつノック操作時に復
    元可能に変形する弾性体を有し、 前記尾端の内周面には、該内周面から内方に向けて突出
    し、さらに該突出した部分から軸方向少なくとも一側に
    向けて屈曲した突起部が全周に亙って合成樹脂材料で一
    体成形され、 前記弾性体は、その外周縁部が前記突起部を密着状態で
    把持するように、前記突起部の成形後に弾性材料で成形
    されたものであることを特徴とする筆記具、化粧具等の
    液体塗布具の尾端ノック構造。
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