JPH09102141A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 回折格子およびアパーチャ鏡筒の光軸調整、
傾き角度調整のための調整機構の構成を簡素化し、可動
ヘッドの軽量化を妨げず、簡単に調整可能な光学的情報
記録再生装置。 【解決手段】 光スポットを光学的情報記録媒体に照射
し、記録媒体上の光スポットからの光束を検出光学系に
投影する光学ヘッドを、照射光学系と検出光学系を含む
固定部と、移動可能で対物レンズを含む可動部とに分割
された構成にし、可動部の本体前面に設けた開口部に、
照射光学系からの光束を制限するアパーチャ鏡筒と光束
を分割する回折格子とを、嵌合配置し、照射光学系から
の光束の照射により、情報を記録し、また／あるいは、
記録情報を再生する光学的情報記録再生装置において、
可動部の光学系の光軸に合わせて開口部を形成し、アパ
ーチャ鏡筒に回折格子を装着し、アパーチャ鏡筒を、開
口部に対して回動可能に嵌合し、板バネにより、可動部
の本体に弾持固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光学的情報記録媒
体に情報を記録し、該記録媒体に記録された情報を再生
し、また／あるいは、該記録媒体に記録された情報を消
去する光学的情報記録再生装置に関し、特に、光学ヘッ
ドの光学系の構成要素が可動部と固定部とに分割されて
いる光学的情報記録再生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、情報記録再生装置としては、磁気
式と光学式とが知られており、中でも、光ビームを用い
て情報記録媒体に情報を記録再生する光学的情報記録再
生装置が注目されている。この光学的情報記録再生装置
には、ディスク形状の情報記録媒体であるＣＤ（コンパ
クトディスク）やレーザーディスク、カード形状の情報
記録媒体である光カード、そして、テープ形状の情報記
録媒体である光テープが使用されているが、特に、光カ
ードは、収納性、携帯性などの点において有利であるた
め、広く利用されている。

【０００３】この種の光学的情報記録再生装置には、光
カードに対して光ビームを照射するための光ヘッドが装
備されている。近年では、この光ヘッドの光学系は、固
定部と可動部に分離され、可動部を搭載するキャリッジ
が軽量化されることにより高速化に対応することができ
るようになっている。

【０００４】この光カードにはトラックが数μｍ間隔で
形成されており、光ビームによってトラック間に数μｍ
径のスポットが形成され、情報の記録／再生が行われ
る。この時、光カードの載置台と光ヘッドとが相互に直
交する方向に駆動され、光ビームがトラックに追従しな
がら光カード上に照射される。

【０００５】上述のような分離型の光ヘッドの場合、光
ヘッドから光カード上に照射する光束を分割するための
回折格子を固定部に配置すると、可動部の移動に伴う光
路長の変化で、可動部の位置によっては、光束ケラレが
発生し、それによって、ＡＴオフセットが大きく出てし
まう。また、照射光束を制限するためのアパーチャ鏡筒
を固定部に配置すると、上述のように、可動部の位置に
よっては、入射光束の径が変化し、光カード上のスポッ
ト径が変動したり、可動部と固定部との光軸ずれで、各
回折格子の光量が変動を生じる可能性がある。

【０００６】そこで、以上の問題点を解決するために、
回折格子とアパーチャ鏡筒を可動部に配置する提案が既
になされている。即ち、図１１および図１２に示すよう
に、ここに提案された上述の光ヘッドでは、可動ヘッド
（可動部）２１の上部にブロック２２がビスなどで固定
されており、このブロック２２には、アパーチャ鏡筒２
３を回動自在に装着するための貫通孔が、また、その周
囲四方向にタップ孔が、それぞれ、形成されている。

【０００７】また、アパーチャ鏡筒２３には、回折格子
２４が貼着されており、また、周辺部にレバー２５が取
り付けてあって、ブロック２２に形成した長孔２２ａを
貫通して外側に突出させてある。

【０００８】このような構成では、固定ヘッド（固定
部）の照射光束に対してアパーチャ鏡筒２３の光軸出し
を行う場合、各タップ孔において、セットビス２６ａ、
２６ｃを互いに進退調整して、Ｘ軸方向の、また、セッ
トビス２６ｂ、２６ｄを互いに進退調整して、Ｙ軸方向
の、アパーチャ鏡筒２３の光軸位置を出す。その後、レ
バー２５を長孔内で円周（Ｚ）方向に移動調整して、回
折格子の回転方向の調整が行われる。このような２段階
の調整の後、セットビス２６ａ〜２６ｄを本締めして、
アパーチャ鏡筒２３をブロック２２に固定保持するので
ある。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、回折格
子およびアパーチャ鏡筒を可動ヘッドに搭載する構成で
は、光軸調整、傾き角度調整のための調整機構を備える
必要から、可動ヘッドの軽量化が阻害され、また、調整
の仕方も、Ｘ、Ｙ、Ｚの三軸方向についてセットビスの
進退調整やレバー操作が必要で、調整が面倒である。

【００１０】本発明の目的は、このような事情に基づい
てなされたもので、回折格子およびアパーチャ鏡筒の光
軸調整、傾き角度調整のための調整機構の構成を簡素化
し、可動ヘッドの軽量化を妨げることなく、しかも、調
整が簡単に行えるようにした光学的情報記録再生装置を
提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
として、本発明では、照射光学系からの光束を絞って、
光スポットとして、光学的情報記録媒体に照射し、ま
た、前記記録媒体上の光スポットからの光束を検出光学
系に投影する光学ヘッドを、その光学系が前記照射光学
系および検出光学系を含む固定部とこれに対して移動可
能で対物レンズを含む可動部とに分割された構成にする
と共に、前記可動部の本体前面に設けた開口部に、前記
照射光学系からの光束を制限するためのアパーチャ鏡筒
と光束を分割するための回折格子とを、嵌合配置し、前
記照射光学系からの光束の照射により、前記記録媒体に
対して、情報を記録し、また／あるいは、記録情報を再
生する光学的情報記録再生装置において、前記可動部の
光学系の光軸に合わせて前記開口部を形成し、前記アパ
ーチャ鏡筒に前記回折格子を装着すると共に、前記アパ
ーチャ鏡筒を、前記開口部に対して回動可能に嵌合し、
かつ、板バネにより、前記可動部の本体に弾持固定して
いることを特徴とする。

【００１２】また、本発明では、照射光学系からの光束
を絞って、光スポットとして、光学的情報記録媒体に照
射し、また、前記記録媒体上の光スポットからの光束を
検出光学系に投影する光学ヘッドを、その光学系が前記
照射光学系および検出光学系を含む固定部とこれに対し
て移動可能で対物レンズを含む可動部とに分割された構
成にすると共に、前記可動部の本体前面に設けた開口部
に、前記照射光学系からの光束を制限するためのアパー
チャ鏡筒と光束を分割するための回折格子とを、嵌合配
置し、前記照射光学系からの光束の照射により、前記記
録媒体に対して、情報を記録し、また／あるいは、記録
情報を再生する光学的情報記録再生装置において、前記
可動部の光学系の光軸に合わせて前記開口部を形成し、
前記アパーチャ鏡筒に前記回折格子を装着すると共に、
前記アパーチャ鏡筒を、前記開口部に対して、回転可能
に保持させており、回動調整後、固定手段により、前記
可動部の本体に固定することを特徴とする。

【００１３】

【発明の実施の形態】 （実施の形態１）以下、本発明の実施例について図１な
いし図５を参照しながら詳細に説明する。図１は、本発
明による光学的情報記録再生装置に用いられる光学ヘッ
ドの全体構造を示しており、ここでは、本体フレーム１
に分割型光ヘッドの固定ヘッド（固定部）２と可動ヘッ
ド（可動部）３とが配置されている。可動ヘッド３は、
固定ヘッド２に対向して、リニアモータ駆動で、矢印Ａ
方向に接離動作するように、ガイドレール４ａ、４ｂに
支持されており、また、固定ヘッド２は、照射光学系
（レーザ光源など）及び検出光学系（記録時ベリファイ
用、再生用の光検出手段）を装備し、可動ヘッド３は、
回折格子５、アパーチャ鏡筒６、プリズム７、集光用対
物レンズ８を装備している。

【００１４】これによって、固定ヘッド２の照射光学系
からの光束は、可動ヘッド３の上述の光学系を介して、
記録媒体Ｃに照射され、その反射光束は、その戻りの過
程で、プリズム７で別経路に導かれ、固定ヘッドの検出
光学系に導かれる。

【００１５】特に、本発明の実施の形態では、可動ヘッ
ド３は、図２ないし図５に示すように、その本体前面に
設けた突出部３ａに、搭載する光学系の光軸中心を中心
とする円形断面の開口部３ｂを直接、形成しており、ア
パーチャ鏡筒６および回折格子５は、開口部３ｂに対し
て、コ字形に屈折したフォーク状板バネ９により、光軸
方向から挟持固定されている。

【００１６】なお、ここでは、回折格子５はアパーチャ
鏡筒６の前面に予め位置決めされ、貼着されており、ア
パーチャ鏡筒６は、その胴部６ａを開口部３ｂに回転調
整可能に嵌合させている。また、アパーチャ鏡筒６の先
端外周には、開口部３ｂの外側の位置に、切欠きなどの
継支部６ｂが形成されており、ここに、マイナスドライ
バーの先端を挿入するなどして、アパーチャ鏡筒６を回
動調整できるようにしてある。

【００１７】このように構成されているので、アパーチ
ャ鏡筒については、光軸調整の必要がなく、しかも、回
折格子の傾き角度の調整を、開口部３ｂに対するアパー
チャ鏡筒６の回動調整で、達成でき、後は、板ばね９で
アパーチャ鏡筒６を可動ヘッドの本体に弾持するので、
ブロックやセットビスなどを採用した位置調整機構が不
要で、可動ヘッドの軽量化を阻害しない。また、調整操
作も単なる回動調整のみであり、調整が容易である。

【００１８】なお、上述の実施の形態では、板ばね９
が、可動ヘッド３の本体に対して、アパーチャ鏡筒６
を、光軸方向に挟持固定する構成になっているが、板ば
ね９が可動ヘッド３側に取り付けられ、アパーチャ鏡筒
６を外周方向から抱えるように、弾持固定しても良いこ
とは勿論で、その弾持の仕方は、設計条件で、種々、変
更できるのである。 （実施の形態２）以下、本発明の他の実施の形態につい
て、図６ないし図１０を参照しながら詳細に説明する。
なお、ここに示す分割型の光ヘッドの基本構造は、前述
の実施の形態における構成と同一なので、その説明は省
略し、構成上の相違する部分についてのみ、以下に説明
する。

【００１９】特に、図７ないし図１０に示すように、こ
の実施の形態では、前述の実施の形態と異なり、板ばね
によって、可動ヘッド３の本体（突出部３ａ）正面に対
して、アパーチャ鏡筒を弾持固定するのではなく、アパ
ーチャ鏡筒６を、開口部３ｂに対して、回転可能に保持
させており、回折格子の傾き角度調整のために、アパー
チャ鏡筒６の回動調整後、接着剤などの固定手段１１に
より、例えば、図示のように、３カ所で、可動ヘッド３
の本体（突出部３ａ）正面に固定するのである。

【００２０】このような構成では、アパーチャ鏡筒につ
いては、光軸調整の必要がなく、しかも、回折格子の傾
き角度の調整を、開口部３ｂに対するアパーチャ鏡筒６
の回動調整で、達成でき、後は、接着剤などの固定手段
１１でアパーチャ鏡筒６を可動ヘッドの本体に固定する
ので、ブロックやセットビスなどを採用した位置調整機
構が不要で、可動ヘッドの軽量化を阻害しない。また、
調整操作も単なる回動調整のみであり、調整が容易であ
る。しかも、回折格子５の傾き角度調整後に、固定手段
１１で完全固定するので、光学ヘッドの使用過程で、位
置ずれを起こす虞がなく、十分な信頼性を確保できる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明では、照射
光学系からの光束を絞って、光スポットとして、光学的
情報記録媒体に照射し、また、前記記録媒体上の光スポ
ットからの光束を検出光学系に投影する光学ヘッドを、
その光学系が前記照射光学系および検出光学系を含む固
定部とこれに対して移動可能で対物レンズを含む可動部
とに分割された構成にすると共に、前記可動部の本体前
面に設けた開口部に、前記照射光学系からの光束を制限
するためのアパーチャ鏡筒と光束を分割するための回折
格子とを、嵌合配置し、前記照射光学系からの光束の照
射により、前記記録媒体に対して、情報を記録し、また
／あるいは、記録情報を再生する光学的情報記録再生装
置において、前記可動部の光学系の光軸に合わせて前記
開口部を形成し、前記アパーチャ鏡筒に前記回折格子を
装着すると共に、前記アパーチャ鏡筒を、前記開口部に
対して回動可能に嵌合し、かつ、板バネにより、前記可
動部の本体に弾持固定し、あるいは、前記アパーチャ鏡
筒を、前記開口部に対して、回転可能に保持させてお
り、回動調整後、固定手段により、前記可動部の本体に
固定するので、回折格子およびアパーチャ鏡筒の光軸調
整、傾き角度調整のための調整機構の構成を簡素化し、
可動ヘッドの軽量化を妨げることなく、しかも、調整が
簡単に行える効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の１つを示す、光学的情報
記録再生装置に用いられる光ヘッドの概略平面図であ
る。

【図２】同じく、要部の縦断側面図である。

【図３】同じく、拡大縦断側面図である。

【図４】同じく、拡大正面図である。

【図５】同じく、拡大背面図である。

【図６】本発明の他の実施の形態を示す光学ヘッドの概
略平面図である。ＡＴ用回折格子形成部の形状を示した
図である。

【図７】同じく、要部の縦断側面図である。

【図８】同じく、拡大縦断側面図である。

【図９】同じく、拡大正面図である。

【図１０】同じく、拡大背面図である。

【図１１】従来例の正面図である。

【図１２】同じく、側面図である。

【符号の説明】

１ 本体フレーム（光ヘッドの） ２ 固定ヘッド ３ 可動ヘッド ３ａ 突出部（本体） ３ｂ 開口部 ４ａ、４ｂ ガイドレール ５ 回折格子 ６ アパーチャ鏡筒 ６ａ 胴部 ６ｂ 継支部 ７ プリズム ８ 対物レンズ ９ 板ばね １１ 固定手段（接着剤） Ｃ 記録媒体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 照射光学系からの光束を絞って、光スポ
   ットとして、光学的情報記録媒体に照射し、また、前記
   記録媒体上の光スポットからの光束を検出光学系に投影
   する光学ヘッドを、その光学系が前記照射光学系および
   検出光学系を含む固定部とこれに対して移動可能で対物
   レンズを含む可動部とに分割された構成にすると共に、
   前記可動部の本体前面に設けた開口部に、前記照射光学
   系からの光束を制限するためのアパーチャ鏡筒と光束を
   分割するための回折格子とを、嵌合配置し、前記照射光
   学系からの光束の照射により、前記記録媒体に対して、
   情報を記録し、また／あるいは、記録情報を再生する光
   学的情報記録再生装置において、前記可動部の光学系の
   光軸に合わせて前記開口部を形成し、前記アパーチャ鏡
   筒に前記回折格子を装着すると共に、前記アパーチャ鏡
   筒を、前記開口部に対して回動可能に嵌合し、かつ、板
   バネにより、前記可動部の本体に弾持固定していること
   を特徴とする光学的情報記録再生装置。
2. 【請求項２】 照射光学系からの光束を絞って、光スポ
   ットとして、光学的情報記録媒体に照射し、また、前記
   記録媒体上の光スポットからの光束を検出光学系に投影
   する光学ヘッドを、その光学系が前記照射光学系および
   検出光学系を含む固定部とこれに対して移動可能で対物
   レンズを含む可動部とに分割された構成にすると共に、
   前記可動部の本体前面に設けた開口部に、前記照射光学
   系からの光束を制限するためのアパーチャ鏡筒と光束を
   分割するための回折格子とを、嵌合配置し、前記照射光
   学系からの光束の照射により、前記記録媒体に対して、
   情報を記録し、また／あるいは、記録情報を再生する光
   学的情報記録再生装置において、前記可動部の光学系の
   光軸に合わせて前記開口部を形成し、前記アパーチャ鏡
   筒に前記回折格子を装着すると共に、前記アパーチャ鏡
   筒を、前記開口部に対して、回転可能に保持させてお
   り、回動調整後、固定手段により、前記可動部の本体に
   固定することを特徴とする光学的情報記録再生装置。