JPH0898686A - 変異型セファロスポリンcアシラーゼ及びその製造方法 - Google Patents

変異型セファロスポリンcアシラーゼ及びその製造方法

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JPH0898686A
JPH0898686A JP6239272A JP23927294A JPH0898686A JP H0898686 A JPH0898686 A JP H0898686A JP 6239272 A JP6239272 A JP 6239272A JP 23927294 A JP23927294 A JP 23927294A JP H0898686 A JPH0898686 A JP H0898686A
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JP
Japan
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acylase
ala
amino acid
dna
acid sequence
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Application number
JP6239272A
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English (en)
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Yoshimasa Saito
善正 斎藤
Takao Fujimura
高穂 藤村
Yoshinori Ishii
芳則 石井
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 新規な変異型セファロスポリンCアシラー
ゼ、それをコードするDNA、そのDNAを含有する発
現ベクター、該発現ベクターを導入した形質転換体およ
び該形質転換体を培養することによる変異型セファロス
ポリンCアシラーゼの製造法。上記形質転換体の培養物
またはその処理物を用いる式: 【化1】 (R1 はアセトキシ、ヒドロキシまたは水素。) で示さ
れる化合物またはその塩の製造法。 【効果】 高いGL−7ACAアシラーゼ活性を有する
変異型セファロスポリンCアシラーゼ、該酵素を高収率
発現する発現系、並びに該酵素の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規セファロスポリン
Cアシラーゼ(以下、CCアシラーゼという)に関す
る。より詳細には、新規な変異型CCアシラーゼ、それ
をコードする遺伝子、その遺伝子を含有する発現ベクタ
ー、該発現ベクターで形質転換された微生物及び変異型
CCアシラーゼの製造法に関する。更に、本発明は上記
形質転換体の培養物またはその処理物を用いたセファロ
スポリン化合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】CCアシラーゼは、一般にセファロスポ
リンCを7−アミノセファロスポラン酸(7−ACA)
に加水分解する酵素である。今まで、CCアシラーゼと
して分類される酵素としては、セファロスポリンCアシ
ラーゼSE83、N176及びV22の三酵素が見つか
っており、それらのアミノ酸配列は、Journal of Ferme
ntation and Bioengineering, Vol.72, p232-243 (199
1) に開示されている。この文献では、CCアシラーゼ
のアミノ酸配列の番号表記はそのN末端部位のMet基
から始まっている。
【0003】しかし、本明細書においてはCCアシラー
ゼのアミノ酸配列の番号表記はN末端部のMet基に隣
接するThr基から始まる(配列表配列番号1参照)。
これは原核生物中でCCアシラーゼ遺伝子を発現するこ
とによって得られる成熟CCアシラーゼのα−サブユニ
ットのN末端部のMetは、通常、宿主細胞の酵素(例
えば、アミノペプチダーゼなど)によって脱離して、N
末端アミノ酸としてThr基をもつ成熟CCアシラーゼ
となるからである。
【0004】上記文献は、組換えDNA技術による天然
型CCアシラーゼが、GL−7ACAアシラーゼ活性
〔7−β−(4−カルボキシブタンアミド)−セファロ
スポラン酸から7−アミノセファロスポラン酸を生成す
る酵素活性をいう。〕を有していることについても開示
するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
な変異型CCアシラーゼ、それをコードするDNA、該
DNAを含む発現ベクター、該ベクターを導入した形質
転換体、及び該形質転換体を培養することによる変異型
CCアシラーゼの製造方法を提供することである。ま
た、本発明の他の目的は、上記形質転換体の培養物また
はその処理物を用いたセファロスポリン化合物の製造法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高い酵素
活性、特にGL−7ACAに対して高い酵素活性を有す
るCCアシラーゼを得るべく鋭意研究を重ねた結果、か
かる望ましい性質を持つ新規CCアシラーゼの製造に成
功し、本発明を完成した。
【0007】即ち本発明は、下記の特徴を有する新規な
変異型CCアシラーゼに関するものである。天然型CC
アシラーゼのアミノ酸配列170位のLysが他のアミ
ノ酸で置換されてなる変異型CCアシラーゼ。言い換え
ると、本発明の変異型CCアシラーゼは、α−サブユニ
ットとβ−サブユニットとにプロセッシングされる前の
前駆体形として次式で示すことができる。 A1-169 −X1 −A171-773 (式中、A1-169 は、天然型CCアシラーゼのThr1
からPhe169 までのアミノ酸配列と同一のアミノ酸配
列を示す。A171-773 は、天然型CCアシラーゼのLe
u171 からAla773 までのアミノ酸配列と同一のアミ
ノ酸配列を示す。X1 は、Lys以外のアミノ酸であ
る。) また本発明は、上記式中、X1 がGlnである変異型C
Cアシラーゼに関する。
【0008】なお、本明細書で用いる下記アルファベッ
ト三文字は、天然L−アミノ酸を意味する:(Gly)
グリシン、(Ala)アラニン、(Val)バリン、
(Leu)ロイシン、(Ile)イソロイシン、(Se
r)セリン、(Thr)スレオニン、(Asp)アスパ
ラギン酸、(Glu)グルタミン酸、(Asn)アスパ
ラギン、(Gln)グルタミン、(Lys)リジン、
(Arg)アルギニン、(Cys)システイン、(Me
t)メチオニン、(Phe)フェニルアラニン、(Ty
r)チロシン、(Trp)トリプトファン、(His)
ヒスチジン、(Pro)プロリン。
【0009】この明細書では、個々の変異型CCアシラ
ーゼの命名について、この分野の学会で広く用いられて
いる次のような命名法を便宜的に採用する。即ち、天然
型CCアシラーゼのアミノ酸配列の170位のLys残
基をGlnで置換した変異型CCアシラーゼは変異型C
CアシラーゼK170Qと命名され、ここでKは置換さ
れるLys残基の一文字記号を意味し、170は天然型
CCアシラーゼのアミノ酸配列の置換位置を意味し、Q
は前記Lys残基を置換したGlnの一文字記号を意味
する。
【0010】かかる特徴を有する本発明の変異型CCア
シラーゼのアミノ酸配列、ならびにそれをコードするD
NAのヌクレオチド配列の具体例を後記配列表に記す。
配列番号1は、プラスミドpCKK170Qで発現され
得る、変異型CCアシラーゼK170Qの前駆体をコー
ドするDNAのヌクレオチド配列およびそれから推定し
たアミノ酸配列を示す。
【0011】本発明の変異型CCアシラーゼは、組換え
DNA技術やポリペプチド合成法等の当業者が通常用い
る方法を用いることにより調製することができる。
【0012】組換えDNA技術を用いる場合には、本発
明の変異型CCアシラーゼは、そのアミノ酸配列をコー
ドするDNAを含む発現ベクターで形質転換された宿主
細胞を培地中で培養し、該培養物から変異型CCアシラ
ーゼを採取することによって調製することができる。
【0013】この過程について、その詳細を以下に詳し
く説明する。宿主細胞としては、微生物〔細菌(例え
ば、Escherichia coli,Bacillus subtilis など)、酵
母菌(例えば、Saccharomyces cerevisiaeなど)、動物
細胞系および培養植物細胞など〕が挙げられる。微生物
として好適には、細菌、特にEscherichia 属に属する菌
株(例えば E. coli JM109 ATCC 53323, E. coli HB101
ATCC 33694, E. coli HB101-16 FERM BP-1872, E. col
i 294 ATCC 31446 など)、酵母、特にSaccharomyces
属に属する菌株(例えば、Saccharomyces cerevisiae A
H22 )、動物細胞(例えばマウスL929細胞、チャイ
ニーズハムスター卵巣(CHO)細胞など)などが挙げ
られる。
【0014】細菌、特に E. coliを宿主細胞として用い
る場合、一般に発現ベクターは少なくともプロモーター
−オペレーター領域、開始コドン、変異型CCアシラー
ゼのアミノ酸配列をコードするDNA、終止コドン、タ
ーミネーター領域および複製可能単位から構成される。
酵母または動物細胞を宿主細胞として用いる場合、発現
ベクターは、少なくともプロモーター、開始コドン、シ
グナルペプチドおよび変異型CCアシラーゼのアミノ酸
配列をコードするDNA、及び終止コドンを含んでいる
ことが好ましい。エンハンサー配列、変異型CCアシラ
ーゼの5’側及び3’側の非翻訳領域、スプライシング
接合部、ポリアデニレーション部位及び複製可能単位も
また発現ベクターに組み込むことが可能である。
【0015】プロモーター−オペレーター領域は、プロ
モーター、オペレーター及び Shine-Dalgarno(SD) 配列
(例えば、AAGGなど)を含むものである。好ましく
はプロモーター−オペレーター領域は、常套的に用いら
れるプロモーター−オペレーター領域(例えば、E. col
i のPL−プロモーター及びtrp−プロモーター)及
びCCアシラーゼ N−176染色体遺伝子のプロモー
ターを含んでいてもよい。
【0016】酵母中で変異型CCアシラーゼを発現させ
るためのプロモーターとしては、S.cerevisiae の場
合、TRP1遺伝子、ADHIもしくはADHII遺伝
子、および酸ホスファターゼ(PH05)遺伝子のプロ
モーターが挙げられる。および哺乳動物細胞中で変異型
CCアシラーゼを発現させるためのプロモーターとして
は、SV40初期プロモーターまたは後期プロモータ
ー、HTLV−LTR−プロモーター、マウスメタロチ
オネインI(MMT)−プロモーター、ワクシニア−プ
ロモーターなどが含まれる。
【0017】好適な開始コドンとしては、メチオニンコ
ドン(ATG)が含まれる。
【0018】シグナルペプチドとしては、一般に使用さ
れる他の酵素のシグナルペプチド(天然型t−PAのシ
グナルペプチド、天然型プラスミノーゲンのシグナルペ
プチド)などが含まれる。
【0019】本発明の変異型CCアシラーゼのアミノ酸
配列をコードするDNAは、従来の方法で調製すること
ができる。例えば、DNA合成機を用いて一部のまたは
全てのDNAを合成したり、および/または形質転換体
〔例えば、 E. coli JM109(pCCN176−2) FER
M BP-3047 〕から得られる適切なベクター(例えば、p
CCN176−2)に挿入された天然型CCアシラーゼ
をコードする完全なDNA配列を適切な方法、例えば適
切な酵素(例えば、制限酵素、アルカリホスファター
ゼ、ポリヌクレオチドキナーゼ、DNAリガーゼ、DN
Aポリメラーゼなど)での処理に加えて、常套の変異方
法(例えば、カセット変異法〔徳永,Tら、Eur. J. Bi
ochem. Vol.153, p445-449 (1985) 参照〕、PCR変異
法〔樋口,Rら、Nucleic Acids Res. Vol.16, p7351-7
367 (1988)参照〕、クンケル法〔Kunkel, T. Aら. ,Me
thods Enzymol. Vol. 154, p367 (1987)など参照〕)の
ような適切な方法で処理することによって調製すること
ができる。
【0020】終止コドンとしては、常用の終止コドン
(例えば、TAG、TGAなど)が含まれる。
【0021】ターミネーター領域としては、天然または
合成のターミネーター(例えば、合成fdファージター
ミネーターなど)が含まれる。
【0022】複製可能単位とは、宿主細胞中においてそ
の全DNA配列を複製することができる能力をもつDN
A化合物をいい、天然のプラスミド、人工的に修飾され
たプラスミド(例えば、天然のプラスミドから調製され
たDNAフラグメント)および合成プラスミドが含まれ
る。好適なプラスミドとしては、 E. coliではプラスミ
ドpBR322、もしくはその人工的修飾物(pBR3
22を適当な制限酵素で処理して得られるDNAフラグ
メント)が、酵母では酵母2μプラスミド、もしくは酵
母染色体DNAが、また哺乳動物細胞ではプラスミド p
RSVneo ATCC 37198 、プラスミド pSV2dhfr ATCC 3714
5、プラスミド pdBPV-MMTneo ATCC 37224、プラスミド
pSV2neo ATCC 37149 などが挙げられる。
【0023】エンハンサー配列としては、SV40のエ
ンハンサー配列(72b.p.)が含まれる。
【0024】ポリアデニレーション部位としては、SV
40のポリアデニレーション部位が含まれる。
【0025】スプライシング接合部位としては、SV4
0のスプライシング接合部位が含まれる。
【0026】プロモーター、開始コドン、本発明の変異
型CCアシラーゼのアミノ酸配列をコードするDNA、
終止コドンおよびターミネーター領域は、連続的かつ環
状に適当な複製可能単位(プラスミド)に連結させるこ
とができ、この際所望により、常法(例えば、制限酵素
での消化、T4DNAリガーゼを用いるライゲーショ
ン)で適当なDNAフラグメント(例えば、リンカー、
他のレストリクションサイトなど)を用いることによ
り、発現ベクターが得られる。
【0027】宿主細胞は、上述の発現ベクターを用いて
形質転換(形質移入)される。形質転換(形質移入)は
従来の方法(例えば、 E. coliは Kushner法、哺乳動物
細胞はリン酸カルシウム法、マイクロインジェクション
など)を用いて行うことができ、形質転換体(形質移入
体)が得られる。
【0028】本発明の工程で変異型CCアシラーゼを製
造するために、かくして得られた上記発現ベクターを含
む形質転換体は、栄養培養水溶液中で培養される。
【0029】栄養培地は、炭素源(例えば、グルコー
ス、グリセリン、マンニトール、フルクトース、ラクト
ースなど)および無機窒素もしくは有機窒素源(例えば
硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、カゼインの加水
分解物、酵母抽出物、ポリペプトン、バクトトリプト
ン、ビーフ抽出物など)を含んでいてもよい。所望によ
り、他の栄養源〔例えば、無機塩(例えば、二リン酸ナ
トリウムまたは二リン酸カリウム、リン酸水素二カリウ
ム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシ
ウム)、ビタミン類(例えば、ビタミンB1 )、抗生物
質(例えば、アンピシリン、カナマイシン)など〕を培
地中に添加してもよい。哺乳動物細胞を培養するため
に、胎児ウシ血清および抗生物質を配合した Dulbecco'
s Modified Eagle's Minimum Essenntial Medium (DME
M) がしばしば用いられる。
【0030】形質転換体(形質移入体)の培養は、通常
pH5.5〜8.5(好適にはpH7〜7.5)、18
〜40℃(好適には20〜30℃)で5〜50時間実施
される。
【0031】かくして製造された変異型CCアシラーゼ
が培養液中に存在する場合は、その培養物を濾過または
遠心することにより、培養濾液(上清)を得る。変異型
CCアシラーゼは、該培養濾液から、天然または合成蛋
白質を精製並びに単離するために一般に用いられる常法
(例えば、透析、ゲル濾過、抗CCアシラーゼモノクロ
ーナル抗体を用いたアフィニティーカラムクロマトグラ
フィー、適当な吸着材上でのカラムクロマトグラフィ
ー、高速液体クロマトグラフィーなど)を用いて精製す
ることができる。
【0032】製造された変異型CCアシラーゼが、培養
された形質転換体のペリプラズムおよび細胞質内に存在
する場合は、細胞を濾過および遠心により集め、当該細
胞の細胞壁および/または細胞膜を、例えば超音波およ
び/またはライソザイムで処理して、細胞破片を得る。
該細胞破片を適当な水溶液(例えば、8M尿素水溶液、
6Mグアニジウム塩水溶液)に溶解する。変異型CCア
シラーゼは、該水溶液から先に例示したような常法によ
り精製することができる。
【0033】本発明は更に、式:
【0034】
【化3】
【0035】(式中、R1 はアセトキシ、ヒドロキシま
たは水素を示す。R2 はカルボン酸アシルを示す。)で
示される化合物(II)またはその塩を、本発明の変異型C
CアシラーゼをコードするDNAを含む発現ベクターで
形質転換された微生物の培養物またはその処理物と接触
させて、式:
【0036】
【化4】
【0037】(式中、R1 は前記と同意義である。)で
示される化合物(I) またはその塩の製造方法を提供する
ものである。
【0038】R2 で示されるカルボキン酸アシルとして
は、脂肪族、芳香族または複素環カルボン酸アシルが挙
げられ、その適切な例としては、アミノ基、カルボキシ
基、C1〜C6のアルカノイルアミノ基、ベンズアミド
基およびチエニル基等からなる群から選択される1つも
しくは2つの適当な置換基を有していてもよいC1〜C
6のアルカノイルが挙げられる。
【0039】化合物(I)および化合物(II)の適当な
塩としては、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、
カリウム塩、リチウム塩)が挙げられる。
【0040】CCアシラーゼ活性が通常形質転換細胞内
に存在するなら、培養物を処理して得られる物質(以
下、処理物という)としては、以下のものが例示され
る。
【0041】(1)生細胞;濾過または遠心等の常法に
て培養物から分離される。 (2)乾燥細胞;上記(1) の生細胞を凍結乾燥または真
空乾燥等の常法により乾燥させることにより得られる。 (3)無細胞抽出物;上記(1) の生細胞または上記(2)
の乾燥細胞を常法(例えば、有機溶媒を用いた細胞の自
己消化、アルミナ、海砂などを用いた細胞の粉砕、また
は超音波にて細胞を処理すること)により破壊すること
により得られる。 (4)酵素溶液;上記(3) の無細胞抽出物を常法(例え
ば、カラムクロマトグラフィー)により精製または部分
精製することによって得られる。 (5)固定化細胞または酵素;上記(1) もしくは(2) の
細胞または上記(4) の酵素を常法(例えば、アクリルア
ミド、グラスビーズ、イオン交換樹脂などを用いた方
法)により固定化することにより調製される。
【0042】本発明の化合物(II)を酵素と接触させる
ことからなる反応は、水または緩衝液のような水性媒質
中で実施することができる。即ち、通常、化合物(II)
を含む水または緩衝液のような水性媒質中に、培養物ま
たはその処理物を溶解または懸濁することによって行わ
れる。
【0043】該反応混液の好適なpH、化合物(II)の
濃度、反応時間および反応温度は、用いられる培養物ま
たはその処理物の性質によって変わりうる。一般に、該
反応はpH6〜10、好ましくはpH7〜9、5〜40
℃、好ましくは5〜37℃で0.5〜50時間実施され
る。
【0044】反応混液中、基質としての化合物(II)の
濃度は、1〜100mg/mlの範囲で好適に選択する
ことができる。
【0045】このようにして製造された化合物(I)
は、上記反応混液から慣用の方法で精製、単離される。
【0046】以下の実施例において、プラスミド、制限
酵素のような酵素、T4DNAリガーゼ、及び他の物質
は市販のものであり、常法に従って使用された。DNA
のクローニング、宿主細胞の形質転換、形質転換体の培
養、該培養物からのCCアシラーゼの採取などに用いら
れた操作は、当業者によく知られているものであるか、
もしくは文献から採用できるものである。
【0047】
【実施例】以下の実施例は、本発明をより具体的に説明
することを目的として挙げられているものであり、本発
明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0048】実施例1 trpプロモーター制御下での
天然型CCアシラーゼN176の発現ベクターの調製 (1)天然型CCアシラーゼN176のアンピシリン耐
性発現ベクターであるpCC002Aの構築: (i)pCC001Aの構築:プラスミドpCCN17
6−3(1.0μg)〔JOURNAL OF FERMENTATION AND
BIOENGINEERING, Vol. 72, p235 (1991)に、プラスミド
pCCN176−2(これは、常法により E. coli JM1
09 (pCCN176−2)FERM BP−3047か
ら入手可能である)からこのプラスミドを調製する方法
が記載されている〕を、EcoRI及びHindIII で
消化し、CCアシラーゼN176の全てのコーディング
領域を担持する2.9kbフラグメントをアガロースゲ
ル電気泳動によって単離した。一方、変異型t−PAの
発現ベクターであるpTQiPAΔtrp(1.0μ
g)、〔これは、常法により形質転換体であるE.co
liHB101−16(pTQiPAΔtrp)FER
M BP−1870から得ることができる。その調製方
法については、欧州特許出願公開明細書第302456
号に記載されている〕をEcoRI及びHindIII で
消化した。得られたtrpプロモーター、t−PAコー
ディング領域の一部分(Cys92からTrp113 )、及
びfdファージセントラルターミネーターの複写配列を
担持する4.3kbDNAを単離した。50mMのトリ
ス塩酸、10mM MgCl2 、10mMジチオスレイ
トール及び1mM ATPからなるライゲーション緩衝
液40μl中、T4DNAリガーゼ(300ユニット、
宝酒造製)の存在下、先に得られた2.9kbのDNA
フラグメントと当該4.3kbのDNAフラグメントを
混合して、16℃、5時間かけて結合させた。該結合物
を用いて、E.coliJM109を形質転換した。ア
ンピシリン耐性の形質転換体の一つからpCC001A
と命名する所望のプラスミドを取得し、制限酵素マッピ
ングにより、その特性を調べた。
【0049】(ii)pCC002Aの構築 (i) で得られたプラスミドpCC001Aは、trpプ
ロモーターとアシラーゼ遺伝子との間のt−PA遺伝子
の一部分(Cys92からTrp113 )を含む。この領域
を除去するために、pCC001A(1.0μg)をC
laI及びMluIで消化し、得られる6.1kbのD
NAフラグメントを単離した。一方、pCCN176−
3(1μg)をMluIおよびSau3AIで消化し、
アシラーゼのAsp7 からArg71間をコードする18
9bpのDNAを単離した。合成DNAオリゴマー00
2a及び002b(各々0.5nmol、表1参照)
を、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(1.5ユニット、
宝酒造製)を用いて、緩衝液(キネーション緩衝液;5
0mMトリス塩酸、10mM MgCl2 、10mMD
TT、1.0mM ATP)中、37℃、1時間でリン
酸化し、該反応混合物を55℃で20分間加熱して酵素
を不活性化させた。その結果得られた混合物を、ライゲ
ーション緩衝液20μl中、T4DNAリガーゼ存在
下、15℃、3時間、先に得られた189bpのSau
3AI/MluI DNAフラグメントと混合して結合
させた。得られた結合物に、6.1kb ClaI/M
luIDNAフラグメントを添加し、その混合物を更に
追加したT4DNAリガーゼ(300ユニット)の存在
下で4℃、16時間インキュベーションした。その結果
得られた結合物を用いて、E.coliJM109を形
質転換した。これらの形質転換体の一つから、CCアシ
ラーゼN176の発現ベクターである所望のプラスミド
pCC002Aを単離して、制限酵素マッピングにより
その特性を調べた。
【0050】
【表1】
【0051】(2)カナマイシン耐性CCアシラーゼN
176の発現ベクターであるpCK002の構築 プラスミドpCC002AをDraI(東洋紡績(株)
製)で消化した。その結果得られた混合液をフェノール
で処理して酵素を除去し、エタノールで沈澱させた。回
収されたDNAをライゲーション緩衝液20μlに懸濁
し、リン酸化されたEcoRIリンカー(2μg、ファ
ルマシア製)と混合してT4DNAリガーゼ(300ユ
ニット)とともに4℃で16時間インキュベーションし
た。該反応混合物をフェノールで抽出し、エタノールで
沈澱させた。回収したDNAをEcoRIで消化し、そ
の結果得られたアンピシリン耐性遺伝子を欠失した5.
6kbのDNAをアガロースゲル電気泳動によって単離
した。一方、プラスミドpA097(1μg)〔これ
は、形質転換体E.coliJM109(pAO97)
FERM BP−3772から常法により得ることがで
きる。〕をEcoRIで消化し、その結果カナマイシン
耐性遺伝子である1.2kbDNAを単離した。ライゲ
ーション緩衝液50μl中、T4DNAリガーゼ(30
0ユニット)を用いて、当該1.2kbのEcoRI
DNAを16℃、2時間反応させ、5.6kbのEco
RI DNAに結合させた。該結合物を用いてE.co
liJM109を形質転換し、抗生物質マーカーとして
カナマイシン耐性遺伝子を担持する所望のプラスミドp
CK002を得た。
【0052】実施例2 CCアシラーゼN176の高発
現ベクターであるpCK013の構築 (1)pCC013Aの構築 (i)pCC007Aの構築 実施例1(1)(i) で得られたプラスミドpCC001
AをEcoRIおよびMluIで消化し、その結果得ら
れた6.4kbのDNAフラグメントをアガロースゲル
電気泳動により単離した。回収されたDNAを、予めリ
ン酸化しておいた合成DNAオリゴマー007a及び0
07b(各々0.5μg、表2参照)に、T4DNAリ
ガーゼ(300ユニット)を用いて16℃、5時間処理
し、結合させた。得られた混合物を用いてE.coli
JM109を形質転換し、所望のプラスミドpCC00
7Aを得た。
【0053】(ii)pCCNt013の構築 プラスミドpCC007A(1.0μg)をClaIと
BamHIで消化し、得られた6.1kbのDNAを5
%ポリアクリルアミドゲル電気泳動により単離した。該
DNAを合成オリゴマー013aと013b(各々0.
5μg、それらの各々はリン酸化されている。表2参
照)に、T4DNAリガーゼ(300ユニット)を用い
て、結合した。該結合混合物を用いてE.coliJM
109を形質転換し、所望のプラスミドpCCNt01
3をアンピシリン耐性形質転換体から単離した。
【0054】
【表2】
【0055】(iii) pCC013Aの構築 プラスミドpCCNt013をBamHIとMluIで
消化し、その結果得られる6.1kbのDNAを単離し
た。一方、実施例1(1)(ii)で得られたpCC002
A(1.0μg)をMluIとSau3AIで消化して
189bpのDNAフラグメントを取得した。得られた
DNAをT4DNAリガーゼ(300ユニット)を用い
て、6.1kbのBamHI/MluIのDNAフラグ
メントに結合し、該結合混合物を用いてE.coliJ
M109を形質転換した。アンピシリン耐性の形質転換
体の一つから、ATリッチなNH2 末端側DNA配列
(天然型CCアシラーゼN176のアミノ酸配列と同一
のアミノ酸配列をコードする)をもつ所望のプラスミド
pCC013Aを単離した。
【0056】(2)天然型CCアシラーゼN176のカ
ナマイシン耐性発現ベクターであるpCK013の構築 (i)pΔN176の構築 実施例1(2)で得られたプラスミドpCK002
(1.0μg)をAatII(東洋紡績(株)製)で消化
し、得られたDNAを自己結合させる為にT4DNAリ
ガーゼ(150ユニット)で処理した。かかる結合混合
物を用いてE.coliJM109を形質転換し、ユニ
ークなAatII制限酵素切断部位を担持する所望のプラ
スミドpΔN176を取得した。
【0057】(ii)pCK013の構築 プラスミドpΔN176(1.0μg)をAatIIで消
化し、直線化したDNAを細菌由来のアルカリホスファ
ターゼ(1ユニット、宝酒造製)で、100mMトリス
塩酸緩衝液(pH8.0)中、42℃にて1時間処理し
た。その脱リン酸化されたDNAを単離して、T4DN
Aリガーゼを用いてpCC013A由来の2.5kbの
AatII DNAフラグメントに結合した。該結合混合
物を用いてE.coliJM109を形質転換し、マー
カーとしてカナマイシン耐性遺伝子を担持する所望のプ
ラスミドpCK013を取得した。
【0058】実施例3 CCアシラーゼN176をコー
ドするDNAのクンケル法によるポイントミューテーシ
ョン (1)CCアシラーゼN176をコードするDNAのM
13ファージへのサブクローニング (i)mp18p183の調製 実施例2(1)(iii) で得られたプラスミドpCC01
3AをHpaIおよびEco47IIIで消化し、CC
アシラーゼN176のThr1からAla374までをコー
ドする1162bpのDNAを単離した。該DNAを、
HincIIで消化されたM13mp18に、T4DN
Aリガーゼを用いて連結し、該結合混合物を用いてE.
coliJM109を形質転換した。プラークのうちの
一つから、所望のRF DNA mp18p183を単
離し、制限酵素マッピングによりその特性を調べた。一
方、菌体を除いた培地画分(ファージ粒子を含む)から
ファージ溶液を調製し、得られたファージ溶液は使用す
るまで4℃で保存した。
【0059】(ii)一本鎖U−mp18p183−SS
の調製(Kunkel, T.A. et al., Methods Enzyml. 154,
367 参照) :E.coliCJ236(dut−,un
g−,F’)(バイオ・ラッドラボラトリーズ製)のシ
ングルコロニーをクロラムフェニコール(30μg/m
l)を含有する2XTYブロス2ml中で37℃、16
時間培養した。細胞(0.1ml)を30μg/mlク
ロラムフェニコールを含有する新鮮な2XTYブロス
(50ml)に移し、37℃で培養を継続した。600
nmでの吸光度が0.3に達したとき、該培養物にmp
18p183のファージ溶液(MOI<0.2)を添加
し、さらに5時間培養を続けた。得られた培養物を4
℃、17,000×gで15分間遠心をした後、再び上
清を遠心した。その結果得られた上清(30ml)を室
温下、30分間RNase(150μg/ml,シグマ
社製)で処理し、7.5mlのPEG溶液(3.5M
NH4 OAcの20%ポリエチレングリコール8,00
0溶液)を添加した。遠心(17,000×g,15
分,4℃)後、残渣を300mM NaCl,100m
Mトリス塩酸(pH8.0)及び0.1mM EDTA
からなる緩衝液200μlに懸濁した。得られた溶液を
フェノール200μlおよびフェノール/CHCl
3 (1/1)200μlで抽出し、続いてCHCl
3 (200μl)で2回洗浄した。該溶液に、7.5M
NH4 OAc(100μl)とエタノール(600μ
l)を添加してファージDNAを沈澱させた。該DNA
を遠心により回収し、氷冷90%エタノール700μl
で洗浄し、真空下で乾燥させた。精製された1本鎖U−
DNA(U−mp18p183−SS)をTE緩衝液2
0μlで懸濁し、使用するまで4℃で保存した。
【0060】(2)変異型CCアシラーゼK170Qを
コードするRF DNAの調製 (i)オリゴデオキシリボヌクレオチドSO−K170
Qの合成 DNAオリゴマーSO−K170Q(5’AGCGCC
AGCATGCGCCAGAGCTGGAACCACA
C 3’)を392A型DNA合成機(アプライドバイ
オシステムズ社製)を用いて合成した。そのDNAを、
CPG(controlled pore glass)ポリマー支持体から2
8%アンモニア水で遊離し、その後60℃で9時間加熱
することにより全保護基を除去した。その反応混合物を
真空下で減圧留去し、残渣をTE緩衝液〔10mMトリ
ス塩酸(pH7.4)−1mMEDTA〕200μlに
溶解した。得られた粗DNA溶液を、逆相HPLC〔カ
ラム; COSMOSIL C18, 4.6 mm ×150 mm(ナカライテス
ク)、溶離液;A:0.1M トリエチルアンモニウム
酢酸緩衝液(pH7.2〜7.4)、B:アセトニトリ
ル、グラジェント;開始:A(100%)、終わり:A
(60%)+B(40%)、25分間直線グラジェン
ト、流速;1.2 ml/min 〕に付した。目的のDNAオ
リゴマーを含む溶出液を集め、真空下で減圧留去した。
精製されたDNAをTE緩衝液200μlに溶解し、使
用まで−20℃で保存した。
【0061】(ii)オリゴデオキシリボヌクレオチドの
リン酸化 DNAオリゴマーSO−K170Q(約167pmo
l)を、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(4.5ユニッ
ト、宝酒造製)を用いて、50mMトリス塩酸(pH
7.8)、10mM MgCl2 、20mMジチオスレ
イトール(DTT)、1mM ATP及び50μg/m
lウシ血清アルブミン(BSA)からなるライゲーショ
ン緩衝液30μl中で、37℃で1時間リン酸化した。
【0062】(iii)アニーリング反応 10mMトリス塩酸(pH8.0)、6mM MgCl
2 及び40mM NaClからなる緩衝液9μl中にお
いて、(ii)でリン酸化されたオリゴマー(1μl、約
5.6pmol)を鋳型U−mp18p183−SS
(0.10pmol、約250ng)と混合した。該混
合物を70℃、5分間加熱して、その後40分かけて3
0℃で冷却して0℃で静置した。
【0063】(iv)in vitroでの2重鎖DNA
の合成 得られたアニーリング溶液(10μl)を、合成緩衝液
〔200mMトリス・塩酸(pH8.0)−40mM
MgCl2 〕1μl、5mM dNTP(dATP,d
CTP,dGTPおよびdTTP)1μl、T4DNA
リガーゼ(300ユニット、宝酒造製)およびT4DN
Aポリメラーゼ(10ユニット、ファルマシア)と混合
した。該混合物を氷上で5分間、25℃で5分間、さら
に37℃で90分間、順次インキューベーションした。
10mMトリス塩酸(pH8.0)および10mM E
DTAからなる緩衝液90μlを添加して、反応を停止
させた。
【0064】(v)E.coliJM109の形質転換 (iv)で得られた合成DNA溶液のうち3μlをE.c
oliJM109のコンピテントセル(200μl)に
添加し、該セルを氷上で30分間インキュベーションし
て、形質転換体を得た。一方、E.coliJM109
のシングルコロニーをLブロス(2ml)中で16時間
培養した。該培養物(0.1ml)を新鮮なLブロス
(2ml)に移し、更に2時間培養して、インディケー
ターセルを取得した。形質転換された細胞(200μ
l)に、インディケーターセル(200μl)を加え
て、それらを55℃で前加熱したH−Top寒天(1%
バクトトリプトン、0.8%NaCl、0.8%寒天)
3mlと混合した。該細胞−寒天混合物をHプレート
(1%バクトトリプトン、0.5% NaCl、1.5
%寒天)上に延展し、そのプレートを37℃で16時間
培養した。
【0065】(vi)形質転換体から得られたRF DN
Aの特性 E.coliJM109のシングルコロニーを2XTY
ブロス(1.6%バクトトリプトン、1%酵母抽出物、
0.5%NaCl)2ml中で16時間培養した。該培
養物(0.1ml)を新しい2XTYブロス(2ml)
に移し、更に2時間培養した。ステップ(iv)で調製さ
れたプレートのプラークを竹製爪楊枝(15cm)で拾
い、爪楊枝を直ちに先に培養した2XTYブロスに移し
た。培養を37℃、5〜6時間続けた。該培養物1ml
から、室温下15秒、10,000rpmで遠心するこ
とにより、細胞を収集し、上清(次の実験でのRF D
NAの大量調製のために使用されるファージ溶液)につ
いては、使用するまで4℃で保存した。該細胞をGTE
緩衝液〔50mMグルコース、25mMトリス塩酸(p
H8.0)、25mM EDTA〕100μlに懸濁
し、アルカリ−SDS溶液(0.2N NaOH、1%
SDS)200μlと緩やかに混合し、そしてボルテッ
クスTMミキサーを用いて高塩緩衝液(3M KOA
c、3M AcOH)150μlと激しく混合した。得
られた混合液を室温で5分間、10,000rpmで遠
心した。得られた上清(400μl)をイソプロピルア
ルコール300μlで処理し、10,000rpmで5
分間遠心した。その上層部(300μl)を分離し、エ
タノール600μlと混合した。その混液を遠心(1
0,000rpm、5分)した後、得られた沈澱を氷冷
70%エタノール500μlで洗浄し、真空下で乾燥
し、RNase(シグマ社製)1μg/mlを含有する
TE緩衝液50μlに懸濁し、RF DNA mp18
p183K170Q溶液を得た。該RFDNA溶液の一
部分(10μl)をSphIを用いた制限エンドヌクレ
アーゼマッピングに用いた。これは、変異を調べるた
め、DNAオリゴマーSO−K170Qがその配列中に
SphI認識部位を計画的に含んでいることによる。
【0066】実施例4 発現ベクターpCKK170Q
の構築 実施例3で得られたRF DNA(mp18p183K
170Qと表示)(10μg)をMluI(5ユニッ
ト、東洋紡績(株)製)およびBstBI(5ユニッ
ト、ニューイングランドバイオラボ(株)製)で消化し
た。得られた582bpのDNAフラグメントを0.8
%のアガロースゲル電気泳動にかけて消化混合物から単
離した。一方、実施例2(2)で得られたpCK013
(10μg)をMluI(5ユニット)およびBstB
I(5ユニット)で消化し、5697bpのDNAフラ
グメントを単離した。582bpと5697bpのMl
uI/BstBI DNAをライゲーション緩衝液20
μl中で4℃、16時間条件で連結した。該ライゲーシ
ョン混合物を用いてE.coliJM109を形質転換
した。カナマイシン耐性の形質転換体の一つから、pC
KK170Qと称する所望のプラスミドを単離し、制限
エンドヌクレアーゼ消化により、その特性を調べた(図
1参照)。
【0067】実施例5 変異型CCアシラーゼK170
QをコードするDNA配列 pCKK170Qの配列を373A型DNAシークエン
サー(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて、直
接、Dye DeoxyTM法にて決定した。決定された
配列は予想されたものと一致していた。当該pCKK1
70Qで発現され得る変異型CCアシラーゼK170Q
の前駆体をコードするDNAの塩基配列、およびそれか
ら推定されるアミノ酸配列を配列表配列番号1に示す。
【0068】実施例6 形質転換体(E.coliJM
109/pCKK170Q)の培養 E.coliJM109をpCKK170Qで形質転換
して調製された形質転換体であるE.coliJM10
9/pCKK170Qのグリセロールストック(1m
l)を、50μg/mlアンピシリン含有100mlL
ブロス(1%バクトトリプトン、0.5%酵母抽出物、
0.5% NaCl、pH7.4)に移し、該混合物を
30℃で8時間培養した。該培養物(0.2ml)を5
0μg/mlアンピシリン含有20mlMSブロス
(1.2%バクトトリプトン、2.4%酵母抽出物、
1.25%グリセロール、0.11%ロイシン、0.1
1%プロリン、0.11%イソロイシン、1.25%
2 HPO4 、0.38% KH2PO4 、50μg/
mlチアミン・塩酸、2mM MgSO4 ・7H2 O、
0.2mM CaCl2 ・2H2 O、0.05mM F
eSO4 ・7H2 O)に添加し、該混合液を30℃で1
6時間培養した。得られた培養物(3.4ml)を、1
%のグリセロールと25μg/mlのアンピシリンを含
む2%M9CAブロス(2%カザミノ酸、1.52%
Na2 HPO4 ・12H2 O、0.3% KH 2
4 、0.1% NH4 Cl、0.05% NaCl、
2mM MgSO4・7H2 O、0.2mM CaCl
2 ・2H2 O、50μg/mlチアミン・塩酸、pH
7.2)に添加し、その混合液を20℃で激しく振盪し
ながら培養した(350−400rpm/min)。8
時間目に、3−インドールアクリル酸を最終濃度が20
μg/mlになるように該培養物に添加し、更に40時
間培養を継続した。得られた培養物のうち20mlを4
℃下、7,000rpmで5分間遠心することにより、
細胞を集め、それをTE緩衝液(pH8.0)20ml
に懸濁し、超音波処理により破砕した。該破砕物を、4
℃、15,000rpmで20分間遠心して不溶解物質
を除去した。得られた上清は4℃で保存され、GL−7
ACAアシラーゼ活性を測定するために、及び変異型C
CアシラーゼK170Qを調製するために使用された。
【0069】実施例7 アシラーゼの精製と特性 (1)変異型CCアシラーゼK170Qの精製 培養物20mlから得られたE.coliJM109/
pCKK170Qの破砕物(20ml)に、硫酸アンモ
ニウム(4.18g、最終濃度:35%飽和)を添加
し、該混合物を室温で20分間攪拌した。得られた混合
液を遠心(20℃、15,000rpm、20分間)
し、上清を集めて硫酸アンモニウム処理した(5.56
g、最終濃度:75%飽和)。遠心(20℃、15,0
00rpm、20分間)により沈澱物を集め、それを1
00mMトリス塩酸(pH9.0)5mlに溶解した。
得られた溶液を4℃で100mMトリス塩酸緩衝液各々
4Lに対して2回の透析を行った。得られた透析物をM
illex−HVTM(0.45μm、ミリポア)で濾過
し、高速液体クロマトグラフィーにより精製した〔カラ
ム;TSKgelTM DEAE TOYOPEARL−
5PW(東ソー)、溶離液;A:20mMトリス塩酸
(pH8.0)、B:0.5M NaCl−トリス塩酸
(pH8.0)、グラジェント;始め:A(80%)+
B(20%)、終わり(30分後):A(50%)+B
(50%)、流速;1.0ml/min〕。約0.16
M濃度のNaCl溶液と共に溶出したメインピークを集
め、4Lの20mMトリス塩酸(pH9.0)に対して
透析して、精製された変異型CCアシラーゼK170Q
を得た。
【0070】精製されたCCアシラーゼK170Qを逆
相HPLCカラム〔COSMOSIL4.6mm×50
mm(ナカライテスク製)、溶離液;A:0.05%ト
リフルオロ酢酸(TFA)、B:60%アセトニトリル
含有0.05%TFA、グラジェント;開始:A(40
%)+B(60%)、終わり(20分後):A(0%)
+B(100%)〕、およびドデシル硫酸ナトリウム−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)
で分析した。そのようにして得られたCCアシラーゼK
170Qの純度は、HPLC及びSDS−PAGEによ
り、約95%であった。
【0071】(2)GL−7ACAアシラーゼ比活性の
測定 37℃で10分間プレインキュベーションしたGL−7
ACA溶液200μl〔0.15Mトリス塩酸(pH
8.7)中に10mg/ml、pHは1N NaOHで
8.7に再調整された〕に、サンプルアシラーゼ20μ
lを添加して、該混合液を37℃で5分間インキュベー
ションした。これに、5%酢酸を220μl添加するこ
とにより反応を止めた。得られた混合液を遠心し(室温
下、10,000rpmで5分間)、上清を用いて7A
CAの生成を測定した。HPLC条件:カラム;TSK
gel ODS−80 TMCTR 4.4mm×10
0mm(東ソー製)、溶離液;5%(w/v)酢酸アン
モニウム含有3%(v/v)アセトニトリル、流速;
1.0ml/min、注入量;10μl、検出器254
nm 1ユニットを、37℃で1分間にGL−7ACA
から1.0μmolの7ACAを生成しうる活性として
定義した。その結果、天然型CCアシラーゼN176の
活性100%に比べて、本発明の変異型CCアシラーゼ
K170Qの活性は130%であり、GL−7ACAア
シラーゼ活性の向上が認められた。
【0072】(3)変異型アシラーゼのアミノ末端配列
の決定 (i)CCアシラーゼK170Qの両鎖の単離:精製さ
れた変異型CCアシラーゼK170Qを逆相HPLCに
付した〔カラム;COSMOSIL 5C4 (4.6m
m×35mm,ナカライテスク製)、溶離液;0.05
%TFA中、アセトニトリル初濃度36%から20分で
60%の直線グラジェント、流速;1.0ml/mi
n〕。CCアシラーゼK170Qのβ鎖およびα鎖は、
それぞれ約48%および約51%濃度のアセトニトリル
と共に溶出された。各溶出液を集め、凍結乾燥して、ア
シラーゼのα鎖およびβ鎖を得た。
【0073】(ii)アミノ末端配列の決定 当該α鎖およびβ鎖のアミノ末端配列を、気相シークエ
ンサー470A(アプライドバイオシステムズ社製)で
決定し、予想されたものと一致することを確認した。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、高いGL−7ACAア
シラーゼ活性をもつ変異型セファロスポリンCアシラー
ゼ、該酵素を高収率発現する発現系並びに該酵素の製造
方法を提供することができる。
【0075】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:2325 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:4..2322 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:peptide 存在位置:4..2322 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:mutation 存在位置:170 特徴を決定した方法: 配列 ATG ACT ATG GCA GCT AAT ACG GAT CGC GCG GTC TTG CAG GCG GCG CTG 48 Met Thr Met Ala Ala Asn Thr Asp Arg Ala Val Leu Gln Ala Ala Leu -1 1 5 10 15 CCG CCG CTT TCC GGC AGC CTC CCC ATT CCC GGA TTG AGC GCG TCG GTC 96 Pro Pro Leu Ser Gly Ser Leu Pro Ile Pro Gly Leu Ser Ala Ser Val 20 25 30 CGC GTC CGG CGC GAT GCC TGG GGC ATC CCG CAT ATC AAG GCC TCG GGC 144 Arg Val Arg Arg Asp Ala Trp Gly Ile Pro His Ile Lys Ala Ser Gly 35 40 45 GAG GCC GAT GCC TAT CGG GCG CTG GGC TTC GTC CAT TCG CAG GAC CGT 192 Glu Ala Asp Ala Tyr Arg Ala Leu Gly Phe Val His Ser Gln Asp Arg 50 55 60 CTT TTC CAG ATG GAG CTG ACG CGT CGC AAG GCG CTG GGA CGC GCG GCC 240 Leu Phe Gln Met Glu Leu Thr Arg Arg Lys Ala Leu Gly Arg Ala Ala 65 70 75 GAA TGG CTG GGC GCC GAG GCC GCC GAG GCC GAT ATC CTC GTG CGC CGG 288 Glu Trp Leu Gly Ala Glu Ala Ala Glu Ala Asp Ile Leu Val Arg Arg 80 85 90 95 CTC GGA ATG GAA AAA GTC TGC CGG CGC GAC TTC GAG GCC TTG GGC GTC 336 Leu Gly Met Glu Lys Val Cys Arg Arg Asp Phe Glu Ala Leu Gly Val 100 105 110 GAG GCG AAG GAC ATG CTG CGG GCT TAT GTC GCC GGC GTG AAC GCA TTC 384 Glu Ala Lys Asp Met Leu Arg Ala Tyr Val Ala Gly Val Asn Ala Phe 115 120 125 CTG GCT TCC GGT GCT CCC CTG CCT GTC GAA TAC GGA TTG CTC GGA GCA 432 Leu Ala Ser Gly Ala Pro Leu Pro Val Glu Tyr Gly Leu Leu Gly Ala 130 135 140 GAG CCG GAG CCC TGG GAG CCT TGG CAC AGC ATC GCG GTG ATG CGC CGG 480 Glu Pro Glu Pro Trp Glu Pro Trp His Ser Ile Ala Val Met Arg Arg 145 150 155 CTG GGC CTG CTT ATG GGT TCG GTG TGG TTC CAG CTC TGG CGC ATG CTG 528 Leu Gly Leu Leu Met Gly Ser Val Trp Phe Gln Leu Trp Arg Met Leu 160 165 170 175 GCG CTG CCG GTG GTC GGA GCC GCG AAT GCG CTG AAG CTG CGC TAT GAC 576 Ala Leu Pro Val Val Gly Ala Ala Asn Ala Leu Lys Leu Arg Tyr Asp 180 185 190 GAT GGC GGC CGG GAT TTG CTC TGC ATC CCG CCG GGC GCC GAA GCC GAT 624 Asp Gly Gly Arg Asp Leu Leu Cys Ile Pro Pro Gly Ala Glu Ala Asp 195 200 205 CGG CTC GAG GCG GAT CTC GCG ACC CTG CGG CCC GCG GTC GAT GCG CTG 672 Arg Leu Glu Ala Asp Leu Ala Thr Leu Arg Pro Ala Val Asp Ala Leu 210 215 220 CTG AAG GCG ATG GGC GGC GAT GCC TCC GAT GCT GCC GGC GGC GGC AGC 720 Leu Lys Ala Met Gly Gly Asp Ala Ser Asp Ala Ala Gly Gly Gly Ser 225 230 235 AAC AAC TGG GCG GTC GCT CCG GGC CGC ACG GCG ACC GGC AGG CCG ATC 768 Asn Asn Trp Ala Val Ala Pro Gly Arg Thr Ala Thr Gly Arg Pro Ile 240 245 250 255 CTC GCG GGC GAT CCG CAT CGC GTC TTC GAA ATC CCG GGC ATG TAT GCG 816 Leu Ala Gly Asp Pro His Arg Val Phe Glu Ile Pro Gly Met Tyr Ala 260 265 270 CAG CAT CAT CTG GCC TGC GAC CGG TTC GAC ATG ATC GGC CTG ACC GTG 864 Gln His His Leu Ala Cys Asp Arg Phe Asp Met Ile Gly Leu Thr Val 275 280 285 CCG GGC GTG CCG GGC TTC CCG CAC TTC GCG CAT AAC GGC AAG GTC GCC 912 Pro Gly Val Pro Gly Phe Pro His Phe Ala His Asn Gly Lys Val Ala 290 295 300 TAT AGC GTC ACG CAT GCC TTC ATG GAC ATC CAC GAT CTC TAT CTC GAG 960 Tyr Ser Val Thr His Ala Phe Met Asp Ile His Asp Leu Tyr Leu Glu 305 310 315 CAG TTC GCG GGG GAG GGC CGC ACT GCG CGG TTC GGC AAC GAT TTC GAG 1008 Gln Phe Ala Gly Glu Gly Arg Thr Ala Arg Phe Gly Asn Asp Phe Glu 320 325 330 335 CCC GTC GCC TGG AGC CGG GAC CGT ATC GCG GTC CGG GGT GGC GCC GAT 1056 Pro Val Ala Trp Ser Arg Asp Arg Ile Ala Val Arg Gly Gly Ala Asp 340 345 350 CGC GAG TTC GAT ATC GTC GAG ACG CGC CAT GGC CCG GTT ATC GCG GGC 1104 Arg Glu Phe Asp Ile Val Glu Thr Arg His Gly Pro Val Ile Ala Gly 355 360 365 GAT CCG CGC GAT GGC GCA GCG CTC ACG CTG CGT TCG GTC CAG TTC GCC 1152 Asp Pro Arg Asp Gly Ala Ala Leu Thr Leu Arg Ser Val Gln Phe Ala 370 375 380 GAG ACC GAT CTG TCC TTC GAC TGC CTG ACG CGG ATG CCG GGC GCA TCG 1200 Glu Thr Asp Leu Ser Phe Asp Cys Leu Thr Arg Met Pro Gly Ala Ser 385 390 395 ACC GTG GCC CAG CTC TAC GAC GCG ACG CGC GGC TGG GGC CTG ATC GAC 1248 Thr Val Ala Gln Leu Tyr Asp Ala Thr Arg Gly Trp Gly Leu Ile Asp 400 405 410 415 CAT AAC CTC GTC GCC GGG GAT GTC GCG GGC TCG ATC GGC CAT CTG GTC 1296 His Asn Leu Val Ala Gly Asp Val Ala Gly Ser Ile Gly His Leu Val 420 425 430 CGC GCC CGC GTT CCG TCC CGT CCG CGC GAA AAC GGC TGG CTG CCG GTG 1344 Arg Ala Arg Val Pro Ser Arg Pro Arg Glu Asn Gly Trp Leu Pro Val 435 440 445 CCG GGC TGG TCC GGC GAG CAT GAA TGG CGG GGC TGG ATT CCG CAC GAG 1392 Pro Gly Trp Ser Gly Glu His Glu Trp Arg Gly Trp Ile Pro His Glu 450 455 460 GCG ATG CCG CGC GTG ATC GAT CCG CCG GGC GGC ATC ATC GTC ACG GCG 1440 Ala Met Pro Arg Val Ile Asp Pro Pro Gly Gly Ile Ile Val Thr Ala 465 470 475 AAT AAT CGC GTC GTG GCC GAT GAC CAT CCC GAT TAT CTC TGC ACC GAT 1488 Asn Asn Arg Val Val Ala Asp Asp His Pro Asp Tyr Leu Cys Thr Asp 480 485 490 495 TGC CAT CCG CCC TAC CGC GCC GAG CGC ATC ATG AAG CGC CTG GTC GCC 1536 Cys His Pro Pro Tyr Arg Ala Glu Arg Ile Met Lys Arg Leu Val Ala 500 505 510 AAT CCG GCT TTC GCC GTC GAC GAT GCC GCC GCG ATC CAT GCC GAT ACG 1584 Asn Pro Ala Phe Ala Val Asp Asp Ala Ala Ala Ile His Ala Asp Thr 515 520 525 CTG TCG CCC CAT GTC GGG TTG CTG CGC CGG AGG CTC GAG GCG CTT GGA 1632 Leu Ser Pro His Val Gly Leu Leu Arg Arg Arg Leu Glu Ala Leu Gly 530 535 540 GCC CGC GAC GAC TCC GCG GCC GAA GGG CTG AGG CAG ATG CTC GTC GCC 1680 Ala Arg Asp Asp Ser Ala Ala Glu Gly Leu Arg Gln Met Leu Val Ala 545 550 555 TGG GAC GGC CGC ATG GAT GCG GCT TCG GAG GTC GCG TCT GCC TAC AAT 1728 Trp Asp Gly Arg Met Asp Ala Ala Ser Glu Val Ala Ser Ala Tyr Asn 560 565 570 575 GCG TTC CGC AGG GCG CTG ACG CGG CTG GTG ACG GAC CGC AGC GGG CTG 1776 Ala Phe Arg Arg Ala Leu Thr Arg Leu Val Thr Asp Arg Ser Gly Leu 580 585 590 GAG CAG GCG ATA TCG CAT CCC TTC GCG GCT GTC GCG CCG GGC GTC TCA 1824 Glu Gln Ala Ile Ser His Pro Phe Ala Ala Val Ala Pro Gly Val Ser 595 600 605 CCG CAA GGC CAG GTC TGG TGG GCC GTG CCG ACC CTG CTG CGC GAC GAC 1872 Pro Gln Gly Gln Val Trp Trp Ala Val Pro Thr Leu Leu Arg Asp Asp 610 615 620 GAT GCC GGA ATG CTG AAG GGC TGG AGC TGG GAC CAG GCC TTG TCT GAG 1920 Asp Ala Gly Met Leu Lys Gly Trp Ser Trp Asp Gln Ala Leu Ser Glu 625 630 635 GCC CTC TCG GTC GCG TCG CAG AAC CTG ACC GGG CGA AGC TGG GGC GAA 1968 Ala Leu Ser Val Ala Ser Gln Asn Leu Thr Gly Arg Ser Trp Gly Glu 640 645 650 655 GAG CAT CGG CCG CGC TTC ACG CAT CCG CTT GCC ACG CAA TTC CCG GCC 2016 Glu His Arg Pro Arg Phe Thr His Pro Leu Ala Thr Gln Phe Pro Ala 660 665 670 TGG GCG GGG CTG CTG AAT CCG GCT TCC CGT CCG ATC GGT GGC GAT GGC 2064 Trp Ala Gly Leu Leu Asn Pro Ala Ser Arg Pro Ile Gly Gly Asp Gly 675 680 685 GAT ACC GTG CTG GCG AAC GGG CTC GTC CCG TCA GCC GGG CCG CAG GCG 2112 Asp Thr Val Leu Ala Asn Gly Leu Val Pro Ser Ala Gly Pro Gln Ala 690 695 700 ACC TAT GGT GCC CTG TCG CGC TAC GTC TTC GAT GTC GGC AAT TGG GAC 2160 Thr Tyr Gly Ala Leu Ser Arg Tyr Val Phe Asp Val Gly Asn Trp Asp 705 710 715 AAT AGC CGC TGG GTC GTC TTC CAC GGC GCC TCC GGG CAT CCG GCC AGC 2208 Asn Ser Arg Trp Val Val Phe His Gly Ala Ser Gly His Pro Ala Ser 720 725 730 735 GCC CAT TAT GCC GAT CAG AAT GCG CCC TGG AGC GAC TGT GCG ATG GTG 2256 Ala His Tyr Ala Asp Gln Asn Ala Pro Trp Ser Asp Cys Ala Met Val 740 745 750 CCG ATG CTC TAT AGC TGG GAC AGG ATC GCG GCA GAG GCC GTG ACG TCG 2304 Pro Met Leu Tyr Ser Trp Asp Arg Ile Ala Ala Glu Ala Val Thr Ser 755 760 765 CAG GAA CTC GTC CCG GCC TGA 2325 Gln Glu Leu Val Pro Ala 770
【図面の簡単な説明】
【図1】変異型CCアシラーゼK170Qの発現ベクタ
ーであるpCKK170Qの制限酵素地図を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 9/80 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 35/06 C12R 1:19)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宿主細胞中でα−サブユニットとβ−サ
    ブユニットにプロセッシングされる前の前駆体形として
    のアミノ酸配列が、式: A1-169 −X1 −A171-773 (式中、A1-169 は、天然型セファロスポリンCアシラ
    ーゼのThr1 からPhe169 までのアミノ酸配列と同
    一のアミノ酸配列を示す。A171-773 は、天然型セファ
    ロスポリンCアシラーゼのLeu171 からAla773 ま
    でのアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を示す。X1 は
    Lys以外のアミノ酸を示す。)で示される、変異型セ
    ファロスポリンCアシラーゼ。
  2. 【請求項2】 X1 がGlnである請求項1記載の変異
    型セファロスポリンCアシラーゼ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の変異型セ
    ファロスポリンCアシラーゼをコードするDNA。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のDNAを含む発現ベクタ
    ー。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の発現ベクターによって形
    質転換された宿主細胞。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の宿主細胞を培地で培養
    し、得られる培養物から変異型セファロスポリンCアシ
    ラーゼを採取することを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の変異型セファロスポリンCアシラーゼの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 式: 【化1】 (式中、R1 はアセトキシ、ヒドロキシまたは水素を示
    す。R2 はカルボン酸アシルを示す。)で示される化合
    物(II)またはその塩に請求項5の形質転換体の培養物
    またはその処理物を接触させて、式: 【化2】 (式中、R1 は前記と同意義。)で示される化合物
    (I)またはその塩を得ることを特徴とする化合物
    (I)の製造法。
JP6239272A 1994-10-03 1994-10-03 変異型セファロスポリンcアシラーゼ及びその製造方法 Pending JPH0898686A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7399624B2 (en) * 2004-01-12 2008-07-15 Antibioticos S.P.A. Cephalosporin C acylases
US7592168B2 (en) 2003-08-11 2009-09-22 Sandoz Ag Cephalosporin C acylase mutant and method for preparing 7-ACA using same
CN102321721A (zh) * 2011-10-25 2012-01-18 石药集团河北中润制药有限公司 一种制备3-去乙酰基-7-氨基头孢烷酸的工艺

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