JPH0896042A - スマートidカード - Google Patents

スマートidカード

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JPH0896042A
JPH0896042A JP25954895A JP25954895A JPH0896042A JP H0896042 A JPH0896042 A JP H0896042A JP 25954895 A JP25954895 A JP 25954895A JP 25954895 A JP25954895 A JP 25954895A JP H0896042 A JPH0896042 A JP H0896042A
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card
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vehicle
transceiver
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JP25954895A
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Jeffrey J Eisenmann
ジョン エイセンマン ジェフリー
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AT&T Corp
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々なタイプの自動車記録を1枚の自動車運
転者IDカードに統合するシステムを提供する。 【解決手段】 前記課題は、自動車の所有権及び/又は
運用に関する記録を統合及び管理するスマートカード技
術により解決される。本発明のスマートIDカードは一
人の自動車運転者に対応する複数の自動車記録を記憶
し、管理する。これらの自動車記録は、自動車登録情
報、運転免許証情報、道路交通法違反、自動車保険情
報、駐車場入場時間、駐車場退場時間、高速道路通行料
金課金残高、自動車クラブ情報、排ガス検査情報の群か
ら選択される事項を含む。各スマートIDカードは、ス
マートカードスキャナと共に常用の通信リンクを使用す
ることにより、複数の任意のコンピュータデータベース
と対話処理できるようになっている。各コンピュータデ
ータベースは自動車記録を管理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスマートカードに関
する。更に詳細には、本発明は自動車記録の管理と併用
するためのスマートカード技術に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車記録管理を改善するために様々な
技術とシステムが開発されている。このようなシステム
は例えば、一定の場所に定置された顧客機械のネットワ
ークとスマートカードを使用する。このシステムは、自
動車登録を更新する必要のある自動車運転者により使用
されるが、政府の自動車免許事務所の長いラインで待た
されることは望まない。各スマートカードは自動車登録
パラメータを示す記録を記憶する。これらの記録は、ス
マートカードを大きな固定顧客装置に挿入することによ
り更新される。
【0003】自動車記録を管理する目的のために固定顧
客装置を使用することは次の点で実際的ではない。都道
府県又は首都全体にわたって妥当なレベルのサービスを
提供するために非常に多数の装置を使用しなければなら
ない。不十分な台数の装置しか使用されない場合、多く
の自動車保有者は、装置よりも、通常の車両自動車登録
事務所(例えば、陸運局)の近くに定置するであろう。
【0004】従って、これらの自動車保有者は、装置を
取り扱う特権だけのために余分な距離を運転していこう
とはしない。更に、このような装置は製造及び維持のた
めに非常に費用がかかる。追加の支出は政府及び/又は
納税者により負担されなければならない。なぜなら、政
府の自動車当局は、装置が配置されるべきスペースを買
収又は放出しなければならないからである。
【0005】従来のシステムの重大な欠点は、一つのカ
テゴリの自動車記録しか管理されないことである。例え
ば、或るシステムは、自動車所有者登録を扱う記録の管
理を提供するだけである。運転免許登録、自動車保険更
新、排ガス検査承諾、道路交通法違反、駐車場使用料支
払及び高速道路通行料金課金などのような自動車の所有
権及び運用に関して生起する全てのタイプの記録を処理
するように装備された記録管理システムを開発すること
が望ましい。しかし、現存のシステムは、完全に統合さ
れた自動車記録管理システムを実現するために、データ
構造、処理ステップ及び/又はハードウエアを欠いてい
る。
【0006】自動車記録に関する別の従来のシステムは
米国特許第4970655号明細書(発明の名称「自動
通行料金徴収及び領収書発給システム」)に開示されて
いる。このシステムは顧客装置のネットワークを利用す
る。しかし、このシステムはスマートカードを全く利用
しない。むしろ、このシステムの顧客装置は、金銭的対
価と引き替えに顧客が選択したフォームを発給すること
により、常用の自動販売機と同様な方法で機能する。
【0007】顧客は、装置の読取器に常用のクレジット
カード又はATMカードを挿入することによりフォーム
の金銭的対価を支払う。このシステムにより処理される
フォームは、自動車登録に関するものであり、自動車の
所有権及び運用に関連する他の機能は包含しない。従っ
て、自動車運転者はその都道府県に自己の自動車所有権
を登録することはできるが、このシステムでは、自動車
保険、通行料金課金又は交通違反などを処理することは
できない。
【0008】顧客及び行政上の便宜のために、自動車の
使用及び所有に付随する複数の記録を完全に統合するシ
ステムを開発することが望ましい。前記のように、現在
の自動車記録管理システムは一般的に、単一カテゴリの
自動車記録しか処理できない単一用途システムである。
しかし、最近の技術進歩及び法的進展の観点から、この
ようなシステムを劇的に改善する必要がある。電子的オ
ートメーションの使用が増大するにつれて、保険及び環
境規制の増殖は自動車運転者に賦課された記録保存義務
も飛躍的に増大した。
【0009】現在、自動車運転者は、運転免許証、自動
車登録カード、保険契約カード、自動車クラブカード、
有料道路係官通行カード、駐車場通行カード、排ガス検
査証などを携行しなければならない。これらのカードを
全て携行しなければならないということは非常に不便で
ある。これらのカードは財布及びハンドバックを重たく
し、嵩張らせる。無数のカードの中から所望のカードを
見つけ出すために財布又はハンドバック内を探し回るの
は非常に時間がかかる。
【0010】更に、カードの枚数が非常に多い場合、カ
ードは、紛失、置き忘れ又は盗難に会いやすい。すなわ
ち、カード所有者が或るカードを必死に探してしている
間に、気付かずに別のカードを落としてしまったり、既
に満杯になっている財布からカードが滑り落ちたりする
ことがある。カードの枚数が比較的多い場合、或るカー
ドを紛失したり又は置き忘れたりすると、カードの回収
が困難又は不可能になるまで、気付かれない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は様々なタイプの自動車記録を1枚の自動車運転者ID
カードに統合するシステムを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題は、自動車の所
有権及び/又は運用に関する記録を統合及び管理するス
マートカード技術により解決される。スマートIDカー
ドは一人の自動車運転者に対応する複数の自動車記録を
記憶し、管理する。これらの自動車記録は、自動車登録
情報、運転免許証情報、道路交通法違反、自動車保険情
報、駐車場入場時間、駐車場退場時間、高速道路通行料
金課金残高、自動車クラブ情報、排ガス検査情報の群か
ら選択される事項を含む。
【0013】各スマートIDカードは、スマートカード
スキャナと共に常用の通信リンクを使用することによ
り、複数の任意のコンピュータデータベースと対話処理
できるようになっている。各コンピュータデータベース
は自動車記録を管理する。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は好ましい具体例のスマート
IDカードにより使用されるデータ構造を示す。図1の
スマートIDカードは、自動車の所有権及び/又は運用
に関連する複数の記録を統合するシステムを提供する。
各スマートIDカードは、スマートカードスキャナと共
に常用の通信リンクを使用することにより、複数の任意
のコンピュータデータベースと対話処理できるようにな
っている。スマートIDカードと一つ以上のコンピュー
タデータベースとの間の対話処理により、前記の記録の
管理が行われる。これらについては、図2を参照しなが
ら更に詳細に説明する。
【0015】図1を参照する。スマートIDカードは特
定の自動車運転者に対応する自動車記録を記憶し、管理
する。これらの自動車記録は、自動車登録情報、運転免
許証情報、道路交通法違反、自動車保険情報、駐車場入
場時間、駐車場退場時間、高速道路通行料金課金残高、
自動車クラブ情報、排ガス検査情報の群から選択される
複数のカテゴリの事項を含む。例えば、図1は、ファイ
ル識別子“A”(カード所有者ID欄131)を有す
る。これは、IDカード所有者の運転免許証番号147
を記憶するのに使用される。同様に、ファイル識別子
“B”(カード所有者ID欄133)は、IDカード所
有者の社会保障番号を記憶するために使用される。
【0016】図1の具体例は、IDカード所有者のID
に関連する情報を記憶するために2つの欄を使用する
が、これはあくまでも説明のためのものである。少なく
とも1つの欄が、他の全てのカード所有者から特定のカ
ード所有者を一意に識別するのに十分な情報を有する限
り、カード所有者のIDに関連する情報を記憶するため
に都合のよい任意の個数の欄を使用できる。
【0017】“ファイル識別子”という用語は、ファイ
ル識別子“A”(カード所有者ID欄131)に記憶さ
れた運転免許証番号147が、巨大なデータベース内の
特定の記録を突き止めるためのインデックスとして集中
コンピュータにより使用できるので、用いられている。
同様に、ファイル識別子“B”(カード所有者ID欄1
33)も、スマートIDカードの外部の集中データベー
ス内の特定の記録を突き止めるためのインデックスとし
て使用できる。
【0018】このようにして、スマートIDカードに記
憶された比較的小さなファイル識別子は、大きなメイン
フレームコンピュータに記憶された比較的長い記録を引
用するために使用できるので、スマートIDカードのメ
モリリザーブは経済的に使用される。
【0019】図1のスマートIDカードは違反記録ファ
イル識別子135を有する。このファイル識別子は、例
えば、政府の運転免許証記録局により維持される集中デ
ータベースに記憶された道路交通法違反ファイルを一意
に識別する。違反記録ファイル識別子135により指定
される道路交通法違反ファイルは、ファイル識別子
“A”(カード所有者ID欄131)で指定された運転
免許証番号147及びファイル識別子“B”(カード所
有者ID欄133)で指定された社会保障番号149を
有する自動車運転者に対応する。
【0020】所望により、一つ以上の違反識別子を違反
記録ファイル識別子135に結合させることができる。
これらの違反識別子は、特定の道路交通法違反又は特定
のカテゴリの道路交通法違反に対応する。例えば、違反
識別子M151は、高速道路で100km/h以上の速
度を禁じる道路交通法条項に対応する。違反識別子N1
53は、交通制御装置に従わない、すなわち、赤信号を
無視して通り抜けることに対応し、違反識別子O155
は、身体障害者用駐車場における駐車に対応する。
【0021】所望により、各違反識別子は、違反の日付
を示す日付欄及び違反の訴訟状態を示す状態欄(すなわ
ち、裁判待機中、判決により言い渡された有罪評決が履
行されている、判決により言い渡された有罪評決が履行
されていない及び全ての課徴金の返済など)を結合させ
ることができる。違反識別子はインデックスとして使用
できる。これにより、違反識別子は政府の運転免許証記
録局のファイルに結合される。
【0022】政府の運転免許証記録局のファイルは、ス
マートIDカードに記憶された特定の道路交通法違反に
関する更に詳細な特定情報を有する。図4を参照しなが
ら下記で更に詳細に説明するように、スマートIDカー
ドはデータ入力デバイスを有する。このデバイスは、警
察車両内に設けられた移動コンピュータから違反記録識
別子135及び/又は違反識別子151,153,15
5を受信することができる。
【0023】図1のスマートIDカードは通行料金課金
ファイル識別子137を有する。この識別子137は通
行料金課金残高157に結合される。通行料金課金識別
子137は、特定の高速道路通行料金徴収係官を一意に
識別するために使用される。これらの通行料金徴収係官
は、一つ以上の特定の有料道路、橋梁及び/又はトンネ
ルの通行料金を徴収する権限を有する。各通行料金課金
識別子は、カード所有者の請求書に残っている合計金額
及び/又は通行回数などを指定する通行料金課金残高1
57に結合される。
【0024】図8及び図9を参照しながら下記で詳細に
説明するように、通行料金課金識別子及び通行料金課金
残高は、高速道路通行料金徴収係官の管理下にある中央
演算装置からスマートカードにダウンロードすることも
できる。図1のスマートIDカードは通行料金課金ファ
イル識別子を一つしか有しないが、これは説明のためだ
けであり、都合のよい任意の個数の通行料金課金ファイ
ル識別子及び対応する課金残高をスマートIDカードに
記憶させることもできる。
【0025】駐車場ファイル識別子139は、特定の駐
車場又は駐車場当局を一意に識別するために使用され
る。各駐車場ファイル識別子139は、カード所有者の
請求書に残っている合計金額、駐車時間及び/又は駐車
回数と結合させることができる。各駐車場ファイル識別
子139は、カード所有者が駐車場設備に進入した時間
及び/又は日付を示す時間エントリ欄をオプションとし
て結合させることもできる。
【0026】駐車場ファイル識別子139、駐車場課金
残高159及びオプションの時間エントリ欄を、駐車場
当局の管理下にある演算装置によりスマートIDカード
にダウンロードすることもできる。これについては、図
16及び図17〜21を参照しながら下記で詳細に説明
する。図1のスマートIDカードは駐車場ファイル識別
子139を一つしか有しないが、スマートIDカードは
都合のよい任意の個数の駐車場ファイル識別子139を
有することができる。
【0027】自動車保険ファイル識別子141は、スマ
ートカード所有者に対応し、特定の保険会社の管理下に
ある集中コンピュータデータベースに記憶された、保険
会社及び保険契約を一意に指定する。各保険契約ファイ
ルは特定の保険契約を指定し、所望により、保険契約の
有効期間、保険クレームの性質及び状態に関連する情
報、保険契約者に関連する個人情報及び道路交通法違反
に関連する情報を包含することもできる。スマートID
カードと保険会社の集中コンピュータデータベースとの
間の対話処理は図22及び図23〜27を参照しながら
下記で詳細に説明する。
【0028】再び図1を参照する。自動車保険識別子1
41は、自動車X(例えば、1988年式サンダーバー
ド)を示す自動車識別欄161に結合される。自動車保
険ファイル識別子143は、自動車Y(例えば、199
2年式クラウンビクトリア)を示す自動車識別欄169
に結合される。各自動車保険識別子141,143は、
それぞれ、保険契約満了日欄163,171、保険満期
フラグ165,173及び保険会社電話番号欄167,
175にも結合される。保険契約満了日欄163,17
1は、自動車保険識別子141,143に指定された各
保険契約の満了日を示す。
【0029】保険満期フラグ165,173は、対応す
る自動車保険識別子で指定される保険契約が未だ満了し
ていない場合、第1の論理値(すなわち、論理値
“1”)を有し、保険契約が満了している場合、第2の
論理値(すなわち、論理値“0”)を有する。保険会社
電話番号欄167,175は、保険会社の集中コンピュ
ータデータベースに結合され、データ通信のために保険
会社により提供された電話番号を有する。この電話番号
は例えば、モデムに結合された通常のセルラ電話機又は
有線電話器からアクセスすることができる。
【0030】車両自動車登録局ファイル識別子145
は、集中コンピュータデータベースに記憶され、政府の
自動車運転免許証発行係官により管理される自動車所有
権登録ファイルを一意に識別する。このようなファイル
は、特定の自動車の所有権に関連する情報(例えば、所
有者の氏名、住所、電話番号、年齢及び運転免許証番
号)、自動車メーカー、モデル、色、VIN(車両ID
番号)、年式に関連する情報及びその他の関連情報を包
含する。
【0031】車両自動車登録局ファイル識別子145
は、VIN#欄177(自動車X(1988年式サンダ
ーバード)のVINを示す)、登録満了日欄179(自
動車登録満了日を示す)、登録満期フラグ181(登録
満期フラグ181は、登録期間が経過していない場合に
は論理値“1”の第1の論理状態にあり、登録期間が経
過している場合には論理値“0”の第2の論理状態にあ
る)、検査期限欄183(次に到来する自動車の排ガス
/安全性検査の最終日を示す)及び検査期限徒過フラグ
185(検査期限徒過フラグ185は、検査日が既に過
ぎており、しかも自動車が未だ検査を受けていない場合
には第1の論理状態にあり、検査日が未だ過ぎておらず
及び/又は自動車が既に検査を受けている場合には第2
の論理状態にある)に結合される。
【0032】図1の具体例は2個の車両自動車登録局
(例えば、陸運局)ファイル識別子145,146を示
すが、言うまでもなく、スマートIDカードには任意の
個数の車両自動車登録局ファイル識別子145,146
を記憶させることができる。実際上、スマートIDカー
ド所有者により所有される全ての車両は対応する車両自
動車登録局ファイル識別子145,146を有する。
【0033】スマートIDカード所有者が2台の自動車
を所有する場合、スマートIDカードは2個の車両自動
車登録局ファイル識別子145,146を有する。スマ
ートIDカード所有者が6台の自動車を所有する場合、
スマートIDカードは6個の車両自動車登録局ファイル
識別子を有する。各車両自動車登録局ファイル識別子1
46は、自動車のVIN#欄148、登録満了日欄15
0、登録満期フラグ152、検査期限欄154、及び検
査期限徒過フラグ156を有する。
【0034】図1のデータ構造は、自動車運転者が運転
免許証、自動車登録カード、保険契約カード、自動車ク
ラブカード、有料道路係官通行カード、駐車場通行カー
ド、排ガス検査証などを別個に携行しなければならない
という現在の状態を緩和する。図1のデータ構造は、カ
ードを定期的に更新しなければならないような場合に、
自動車運転者に特別な利点をもたらす。図1のデータ構
造は常用の通信リンクを介して記録管理を行うために開
発されているので、カードを更新するために長い行列に
並んで長時間待たなければならないという難儀を除去す
る。
【0035】このようにして、自動車運転者は、自分の
自動車記録を遠隔地で更新することにより、時間を大幅
に節約できる。更に、自動車を運転するために多数枚の
カードを携行しなければならないという不便は、全てで
はないが、大幅に軽減される。財布及びハンドバックか
ら、重過ぎる、嵩張り過ぎる、乱雑過ぎるなどの問題が
除去される。無数のカードから所望のカードを発見する
ために手探りに費やされる無駄な時間は大幅に節約され
る。
【0036】数枚のカードよりも1枚のカードを覚えて
いるほうが非常に容易なので、統合型IDカードは、カ
ード所有者が別のカードを血眼で探している間に気付か
ずにカードを落としてしまうとか、嵩張った満杯状態の
財布からカードが滑り落ちてしまうような場合に起こり
得る、紛失、置き忘れ又は盗難などに対して十分な防備
を有する。統合型IDカードの場合、カードの紛失又は
置き忘れに長期間気付かないということは起こりにく
い。
【0037】図2は、図1のスマートIDカードの代表
的な動作環境を示すハードウエアブロック図である。ス
マートIDカード101はスマートカードスキャナ10
5と調和することができる。スマートカードスキャナ1
05は第1の通信インターフェースを有する。このイン
ターフェースはスマートIDカード101と通信するこ
とができる。
【0038】このような第1の通信インターフェース
は、データ通信が望まれる場合にスマートIDカードの
極く近くに配置されたスマートカードホルダを有する。
従って、読出専用デバイスであり、しかも双方向データ
通信ができない従来のクレジットカード用の吐出型デバ
イスと異なり、スマートカードスキャナ105は、デー
タ通信が行われている間、スマートIDカードを概ね静
止した位置に保持する。適当なスマートカードスキャナ
105の設計及び構成は当業者に周知である。
【0039】スマートカードスキャナ105は、コンピ
ュータ端末107及び/又はマイクロプロセッサ系デバ
イスのような演算装置と通信するための第2の通信イン
ターフェースを有する。コンピュータ端末107は常用
のパソコン(パーソナルコンピュータの略、以下同じ)
を使用することもできる。コンピュータ端末107はユ
ーザインターフェース109に接続されている。ユーザ
インターフェース109は常用のキーボード及び常用の
画像表示装置を有することもできる。また、コンピュー
タ端末107は、一本以上の常用の有線電話通信リンク
113,121によりデータを通信することができる常
用のモデム111にも接続されている。
【0040】コンピュータ端末107は、通信リンクテ
ーブルがロードされた常用のメモリデバイス(例えば、
RAM、ROM及び/又はデータ記憶装置ドライブ)を
有する。メモリは、ファイルが通信リンクを介してコン
ピュータ端末から伝送されるような時点まで、一つ以上
のファイルを記憶するためのファイル更新バッファを包
含するように構成されている。
【0041】通信リンクテーブルはファイル識別子のリ
ストを有する。各ファイル識別子は通信リンクのカテゴ
リ及び通信リンクのアクセスアドレスを示す通信リンク
仕様と関連する。代表的な通信リンクカテゴリは、直接
的な専用リアルタイムハードワイヤードリンク、常用の
有線電話リンク、常用のセルラ電話リンク、2地点間マ
イクロ波リンクなどである。
【0042】アクセスアドレスは、所定の通信リンクを
一意に指定するのに十分な情報を示す。例えば、常用の
有線電話リンク又はセルラ電話リンクの場合、アクセス
アドレスはリンクの電話番号を有する。直接的な専用リ
アルタイムハードワイヤードリンクの場合、アクセスア
ドレスは、ネットワークアドレス及び/又はハードワイ
ヤードリンクをコンピュータ端末に結合する通信ポート
のアドレスを有する。
【0043】常用の有線電話通信リンク113,121
はそれぞれ、各モデム115,123を介して対応する
集中データベースコンピュータ(例えば、第1の集中デ
ータベースコンピュータ117及び第2の集中データベ
ースコンピュータ125)に接続されている。第1の集
中データベースコンピュータ117はデータベース11
9を管理し、第2の集中データベースコンピュータ12
5はデータベース127を管理する。
【0044】スマートカードスキャナ105、コンピュ
ータ端末107、ユーザインターフェース109及びモ
デム111は一緒になって、遠隔地に配置されたユーザ
端末として概念化することができる。図2のシステム
は、スマートIDカード102と通信することができる
第2の遠隔地に配置されたユーザ端末を有する。
【0045】この第2の遠隔地に配置されたユーザ端末
は、常用のスマートカードスキャナ104、常用のコン
ピュータ端末106、コンピュータ端末106用の常用
のユーザインターフェース108、常用のモデム11
0、及びセルラ通信リンク129により通信することが
できる常用のセルラトランシーバ122を有する。セル
ラ通信リンク129はセルラキャリアを介して、有線キ
ャリアにつなぐことができる。
【0046】有線キャリアは常用の有線電話線により通
信をモデム123へ配向する。別法として、セルラ通信
リンク129はモデムに結合されたセルラトランシーバ
124と通信することもできる。
【0047】図2のシステムは、当局の自動車検査シス
テムと関連して都合良く使用することができる。これら
のシステムは一般的に、首都の所定地域内に数カ所の車
両検査所を用意する。車両及び個人情報は通常、書類の
ような手段で、車両所有者から手作業で収集しなければ
ならないので、このような検査はしばしば時間がかか
る。車両は検査しなければならず、検査結果は、車両所
有者から収集された情報と共に当局の集中データベース
に転送される。
【0048】図2の具体例では、スマートカードスキャ
ナ105、コンピュータ端末107、ユーザインターフ
ェース109及びモデム111は、首都圏区域の北方郊
外における第1の自動車検査所に配置されている。スマ
ートカードスキャナ104、コンピュータ端末106、
ユーザインターフェース108、モデム110及びセル
ラトランシーバ122は、首都圏区域の西方郊外におけ
る第2の自動車検査所に配置されている。
【0049】セルラトランシーバ124、モデム11
5、第1の集中データベースコンピュータ117及びデ
ータベース119は、前記の首都圏郊外から数百マイル
離れた、首都に配置される。モデム123、第2の集中
データベースコンピュータ125及びデータベース12
7は環境保護の実体が行われる政府の部局に配置され
る。
【0050】図3及び図4は、図2に示されたハードウ
エアと併用される手順を示す流れ図である。プログラム
制御はブロック201で開始する。ブロック201にお
いて、コンピュータ端末(図1,107)は、パスワー
ドをユーザインターフェース(図1,109)へ入力す
るように、ユーザを促す。ブロック203において、ス
マートカードスキャナ(図1,105)がスマートID
カードを読出すことが出来るか否か確かめるための試験
を行う。読出せない場合、プログラムはブロック205
へ分岐し、そこで、ユーザインターフェースは、スマー
トIDカードが読出せないことをユーザに注意し、その
後、プログラムは終了する。
【0051】読出せる場合、ブロック203からブロッ
ク207へ進み、そこで、スマートカードスキャナはス
マートIDカードを走査し、このカードから一つ以上の
ファイル識別子をアップロードする。これらのファイル
識別子は例えば、図1について既に説明したように、ス
マートIDカードに記憶された、社会保障番号及び/又
は運転免許証番号を有する。ブロック209において、
スマートカードスキャナはファイル識別子をコンピュー
タ端末へダウンロードする。
【0052】ブロック211において、コンピュータ端
末は、ブロック209でダウンロードされたファイル識
別子に関する通信リンクテーブルをサーチする。ブロッ
ク213において、コンピュータ端末はこのファイル識
別子に関連された通信リンク仕様を検索する。ブロック
215において、通信リンク仕様が直接的なリアルタイ
ム通信リンクを示すか否か確かめるための試験を行う。
リアルタイム通信リンクである場合、プログラムはブロ
ック235へ飛び、そこで、下記で詳細に説明するよう
な一連の操作を実行する。
【0053】リアルタイム通信リンクでない場合、ブロ
ック215はブロック217へ進み、そこで、コンピュ
ータ端末は電話通信リンク(セルラ及び/又は有線)に
より集中データベースコンピュータへモデムを介して発
呼する。次いで、ブロック219において、コンピュー
タ端末は、コンピュータ端末ファイル更新バッファに更
新ファイルが存在するか否かチェックする。
【0054】図3のルーチンが既に実行され、そして、
その先行的実行中に、編集ファイルがブロック233に
おけるファイル更新バッファ内に配置された場合、ファ
イル更新バッファ内にファイルが存在する。ファイル更
新バッファ内にファイルが存在する場合、プログラムは
ブロック221へ進み、ファイル更新バッファ内にファ
イルが存在しない場合、プログラムはブロック227へ
スキップする。
【0055】ブロック221において、ファイル更新バ
ッファ内のファイルは通信リンクによりモデムを介して
集中データベースコンピュータにアップロードされる。
ブロック223において、集中データベースコンピュー
タは、ファイル更新バッファからアップロードされたフ
ァイルによりデータベースを更新する。ブロック225
において、ファイル更新バッファはクリアされる。
【0056】ブロック227は、ブロック225からの
プログラム制御転送として実行されるか、又は別法とし
て、ブロック219の決定が“NO”である場合に行わ
れる。ブロック227において、コンピュータ端末はフ
ァイル識別子を集中データベースコンピュータにダウン
ロードする。集中データベースコンピュータは、データ
ベースから、ファイル識別子に対応するファイルをアッ
プロードする。
【0057】ブロック229において、これらのファイ
ルはコンピュータ端末にアップロードされる。この時点
で、これらのファイルはコンピュータ端末のユーザイン
ターフェースに表示及び/又は編集することができる。
ファイル編集後、ブロック233において、編集ファイ
ルはファイル更新バッファに記憶され、プログラムルー
プはブロック201へ戻る。
【0058】ブロック215からの肯定分岐は図4のブ
ロック235へ進む。ブロック235において、コンピ
ュータ端末は、集中データベースコンピュータと直接的
なリアルタイム通信リンクを確立する。この通信リンク
は例えば、T1ラインのような常用のハードワイヤード
データリンクである。ブロック237において、コンピ
ュータ端末はファイル識別子を集中データベースコンピ
ュータにダウンロードする。
【0059】集中データベースコンピュータはこのファ
イル識別子に対応するファイルをアップロードする。ブ
ロック239において、これらのファイルはコンピュー
タ端末にアップロードされる。ブロック241におい
て、ファイルはコンピュータ端末ユーザインターフェー
スに表示及び/又は編集することができる。ブロック2
43において、編集ファイルはコンピュータ端末から集
中データベースコンピュータにダウンロードされる。そ
の後、プログラムループはブロック201へ戻る。
【0060】図5は警察活動で使用されるスマートID
カードシステムを示すハードウエアブロック図である。
警察車両(例えば、パトロールカー427)は移動コン
ピュータ端末407を装備している。この移動コンピュ
ータ端末407はスマートカードスキャナ405及びユ
ーザインターフェース409に結合されている。
【0061】スマートカードスキャナ405、ユーザイ
ンターフェース409及び移動コンピュータ端末407
は図1のスマートカードスキャナ105、ユーザインタ
ーフェース109及び移動コンピュータ端末107にそ
れぞれ類似しているが、スマートカードスキャナ40
5、ユーザインターフェース409及び移動コンピュー
タ端末407は13.8ボルト(公称値)の常用の自動
車電源から動作させることができなければならない。
【0062】移動コンピュータ端末407はRFトラン
シーバをインターフェースするモデム410に結合され
ている。移動コンピュータ端末407は例えば、警察車
両に実装できるラップトップコンピュータからなる。移
動コンピュータ端末407はメモリを有する。これは、
RAM、ROM及び/又はデータ記憶装置のどのような
組合せであってもかまわない。メモリは、ファイルを編
集及び/又は読出すために一つ以上のファイルを記憶す
ることができるファイル更新バッファを包含するように
構成されている。
【0063】ユーザインターフェース409は、画像表
示装置、文字表示装置、音声合成回路、キーボード、プ
リンタなどのどのような組合せであってもかまわない。
スマートカードスキャナ405は、スマートIDカード
406のようなスマートカードで読出/書込動作を実行
することができる。スマートIDカード406はスマー
トカードマイクロプロセッサ408を有する。
【0064】RFトランシーバ411は、常用の警察無
線トランシーバである。このトランシーバは、公共サー
ビス帯域の一つ以上の政府割当て周波数で動作する。別
法として、RFトランシーバ411は常用のセルラ無線
トランシーバであることもできる。RFトランシーバ4
11は、常用のデザインの車両アンテナ414に結合さ
れている。このアンテナはRFトランシーバ411によ
りカバーされる周波数範囲内で動作する。
【0065】RFトランシーバ411が常用の警察無線
トランシーバである場合、アンテナ414は、常用の電
磁通信リンク415により基地局のアンテナ417と通
信する。基地局のアンテナ417は実際には、1箇所以
上の場所に物理的に配置された1本以上のアンテナから
なる。これらのアンテナは現場にいる車両と通信するた
めに警察署により使用される。基地局アンテナはRFト
ランシーバ419と結合される。
【0066】このRFトランシーバ419は、RFトラ
ンシーバ411と通信するために一つ以上の政府割当て
公衆サービスチャネルで動作できる常用の基地局トラン
シーバである。RFトランシーバ419は、内蔵データ
変調器/復調器を有する。この内蔵データ変調器/復調
器は、受信データ信号を復調し、これらのデータ信号
を、データリンク420により伝送するのに好適な形に
変換する。また、データ変調器/復調器は、データリン
ク420から受信された信号を、アンテナ417により
伝送するのに好適な形に変調する。
【0067】データリンク420は、専用のハードワイ
ヤード通信リンク、常用の電話通信リンク、2地点間マ
イクロ波リンク、これらリンクの組合せなどからなる。
このリンクはRFトランシーバ419を常用のモデム4
21に接続する。このモデムはRFトランシーバ419
から比較的離れた遠隔地に配置させることもできる。モ
デム421はデータベース425を管理する集中データ
ベースコンピュータ423に接続されている。
【0068】RFトランシーバ411がセルラトランシ
ーバである場合、アンテナ414は常用のセルラ無線通
信路によりセルサイトアンテナ437と通信する。セル
サイトアンテナ437は常用のセルサイトトランシーバ
439に接続されている。セルサイトトランシーバ43
9はRFトランシーバ411と有線電話システムインタ
ーフェース441との間の通信路を提供することができ
る。
【0069】有線電話システムインターフェース441
は、セルサイトトランシーバ439と常用の有線電話シ
ステム中央交換局443との間のリンクを提供する。中
央交換局443は常用の電話リンクにより通信すること
ができる。標準モデム445は、常用の電話リンクを介
して、有線電話システム中央交換局443に結合されて
いる。
【0070】モデム445はデータベース449を有す
る集中データベースコンピュータ447に結合されてい
る。セルサイトトランシーバ439はセルサイトアンテ
ナ437に結合されている。セルサイトアンテナ437
はRFトランシーバ411によりアクセスされるセルサ
イトにおけるアンテナである。モデム445、集中デー
タベースコンピュータ447及びデータベース449は
常用の装置である。
【0071】図6は、図5のハードウエア構成と併用さ
れる手順を示す流れ図である。この手順は、警察官が道
路交通法違反を犯した運転者を停止させる場合に適用さ
れる。警察官が違反者にスマートIDカードの提示を求
め、図6の手順が開始される。ブロック301におい
て、警察車両(例えば、パトカー)内の移動コンピュー
タ端末がユーザ(すなわち、警察官)に移動コンピュー
タ端末に接続されてユーザインターフェースにパスワー
ドの入力を促し、スマートIDカードをスマートカード
スキャナに挿入させる。
【0072】ブロック305において、プログラムはス
マートカードスキャナがスマートIDカードを読出すこ
とができるか否か確認するための試験を行う。読出すこ
とができない場合、移動コンピュータ端末に接続された
ユーザインターフェースは警察官に、「スマートIDカ
ード読出不能」を告知する。
【0073】スマートIDカードを読出すことができれ
ば、プログラム制御はブロック309へ進む。そこで、
スマートカードスキャナはスマートIDカードを走査
し、スマートIDカードから一つ以上のファイル識別子
(すなわち、社会保障番号及び/又は運転免許証番号)
をアップロードする。ブロック311において、図5で
説明したように、移動コンピュータ端末は、モデム及び
RFトランシーバを介して集中データベースコンピュー
タと電磁通信リンクを確立する。
【0074】移動コンピュータ端末はブロック305に
おける試験を行い、移動コンピュータ端末ファイル更新
バッファ内に更新ファイルが存在するか否か決定する。
ファイル更新バッファ内に更新ファイルが存在する場
合、プログラムはブロック317へ進み、そこで、ファ
イル更新バッファ内の更新ファイルはバッファから集中
データベースコンピュータにアップロードされる。
【0075】次いで、ブロック319において、集中デ
ータベースコンピュータは、先のステップでバッファか
ら更新された新規ファイルでデータベースを更新する。
ブロック321において、ファイル更新バッファはクリ
アされ、プログラムはブロック325(図7参照)へ進
む。
【0076】ブロック321からブロック325に直接
進むこともあるが、別法として、ブロック315におけ
る否定分岐の実行時にブロック325に進むこともでき
る。ブロック325において、移動コンピュータ端末
は、スマートIDカードから予め受信したファイル識別
子を集中データベースコンピュータにダウンロードす
る。ブロック327において、集中データベースコンピ
ュータは、ファイル識別子に対応するファイルを移動コ
ンピュータ端末にアップロードする。
【0077】これらのファイルはファイル更新バッファ
に配置され、ブロック329において、これらのファイ
ルは表示及び編集される。ファイルは、移動コンピュー
タ端末ユーザインターフェースを用いて表示又は編集さ
れる。代表的なファイルは例えば、運転免許証番号、運
転免許証情報(身長、体重など)、運転免許証番号に対
応する運転記録、車両登録情報及び/又は自動車保険情
報などである。
【0078】次いで、ブロック331において、移動コ
ンピュータ端末は警察官に一つ以上の違反識別子の入力
を促す。各違反識別子は特定の道路交通法違反又はその
他の法律違反に対応するか又はこれらを一意に指定す
る。移動コンピュータ端末ユーザインターフェースは場
合により、所定の状況について最も適当な違反識別子を
警察官が選択できるようにするために、違反識別子の概
要を警察官に表示又は読み上げることもできる。
【0079】ブロック335において、移動コンピュー
タ端末ユーザインターフェースは場合により、道路交通
法違反者の署名を受信し、記憶する。この署名は、移動
コンピュータ端末ユーザインターフェースに違反者が入
力するか、又は違反者のスマートIDカードに記憶させ
てある。ブロック337において、移動コンピュータ端
末ユーザインターフェースは違反キップ及び場合により
違反者の召喚状をプリントアウトする。
【0080】ブロック339において、違反者に対応す
る編集ファイルはファイル更新バッファに記憶される。
ブロック341において、移動コンピュータ端末は、ス
マートカードスキャナを介して、違反識別子をスマート
IDカードマイクロプロセッサにダウンロードする。ブ
ロック345において、スマートIDカードマイクロプ
ロセッサは違反識別子をスマートIDカードメモリに記
憶する。
【0081】違反識別子は、この目的のためにスマート
IDカードマイクロプロセッサにより保留されたスマー
トIDカードメモリの区画に違反記録として記憶され
る。次いで、プログラムはブロック301へ戻る。
【0082】図8は、高速道路料金を徴収するスマート
IDカードシステムの第1の実施態様を示すハードウエ
アブロック図である。このシステムは料金所トランシー
バ507に接続された料金所コンピュータ端末503を
有する。料金所コンピュータ端末503は、常用のパソ
コン、LANを介して相互接続されたパソコン網、メイ
ンフレームコンピュータシステムなどを使用できる。料
金所コンピュータ端末503は中央演算処理装置及び一
つ以上のユーザインターフェース(例えば、キーボード
及び表示スクリーン)を有する。
【0083】料金所コンピュータ端末503は単独の分
離位置に配置される必要はない。料金所コンピュータ端
末503は料金所内、料金所エリア内、通行料金徴収エ
リア近傍の構造物内及び/又は通行料金徴収エリアから
遠く離れた遠隔地などに配置させることができる。例え
ば、全ての料金所にユーザインターフェース(キーボー
ド及び画像表示装置)を装備させることができる。
【0084】このユーザインターフェースは、通行料金
徴収エリア付近のオフィスビル内に設置された中央演算
処理装置にハードワイヤードされている。幾つかの料金
所コンピュータ端末503が遠隔地に配置されている場
合、これらの配置場所は、通常の通信リンクを用いて、
残りの料金所コンピュータ端末とリンクさせることがで
きる。
【0085】料金所コンピュータ端末503は、常用の
ハードワイヤード通信リンク、電話通信リンク、電磁通
信リンク又はこれら通信リンクの任意の組合せを介して
料金所RFトランシーバ507とリンクされている。料
金所RFトランシーバは実際には、複数のRFトランシ
ーバを示す。従って、全ての料金所には各自のRFトラ
ンシーバが装備されている。RFトランシーバは複数の
周波数で動作することができるようになっている。
【0086】従って、手作業でインターフェースするこ
となく、複数のトランシーバを同時に動作させることが
できる。例えば、各料金所は各自専用の送信及び受信周
波数セットを使用することができる。料金所RFトラン
シーバ507は料金所アンテナ509に接続されてい
る。料金所アンテナ509は、所定の通行料金徴収エリ
ア内の全ての料金所のためのマスターアンテナシステム
であることもできるし、あるいは、別法として、アンテ
ナ509は、複数のアンテナを示すこともでき、この場
合、各料金所は各自の専用アンテナを装備している。
【0087】自動車は、自動車トランシーバ513を装
備しており、このトランシーバ513は自動車アンテナ
511に接続されている。自動車トランシーバ513
は、料金所RFトランシーバ507により使用される周
波数と互換性のある周波数で動作するように設計されて
いる。料金所RFトランシーバ507が複数の周波数で
動作することができる場合 このトランシーバは現在空
いているチャネルに周期的に呼びかけ信号を送信するよ
うにプログラムすることができる。
【0088】自動車トランシーバ513は、通行料金徴
収システムに割当てられた全ての無線チャネルをスキャ
ンし、最も強力な呼びかけ信号を発信するチャネルに同
調するようにプログラムすることができる。料金所RF
トランシーバ507及び自動車トランシーバ513を前
記のようにプログラムすることが望ましい場合、これら
のトランシーバはマイクロプロセッサコントロールを具
備しなければならない。このようなRFトランシーバの
機能及びデザインは当業者に周知な事項である。好適な
トランシーバはモトローラ、沖電気、ユニデンなどから
市販されている。
【0089】自動車トランシーバ513はスマートカー
ドスキャナ515に結合されている。このスマートカー
ドスキャナ515は図2について既に説明したスマート
カードスキャナ105と同一物である。このスマートカ
ードスキャナ515は、IDカード519に対してデー
タの読出/書込動作を行うことができる。
【0090】ユーザインターフェース517はスマート
カードスキャナ515に接続されている。このユーザイ
ンターフェースは、キーボード、画像表示装置、文字表
示装置、音声信号発生装置、音声合成回路などの任意の
組合せを有する。自動車トランシーバ513、スマート
カードスキャナ515及びユーザインターフェース51
7は通常の自動車501内に配置されている。
【0091】図9は、図8のハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。プログラムはブロック701
で開始される。すなわち、自動車は料金所に接近するに
つれて減速する。その後、運転者はIDカード(図8,
519)をスマートカードスキャナ(図8,515)に
挿入する。ブロック705において、スマートカードス
キャナがIDカードから一つ以上の通行料金課金ファイ
ル識別子を読出すことができるか否か確認するために試
験を行う。
【0092】スマートカードスキャナがスマートIDカ
ードから通行料金課金ファイル識別子を読出すことがで
きない場合、ブロック705からの否定分岐はブロック
707へ進み、そこでユーザインターフェースは、この
スマートIDカードは読出不能である、及び/又は、通
行料金支払課金がスマートIDカードにインストールさ
れていないことを示す音声及び/又は画像プロンプトを
出力する。その後、プログラムはブロック703へ戻
る。
【0093】ブロック705からの肯定分岐はブロック
709へ進み、スマートカードスキャナはスマートID
カードからの全ての通行料金課金ファイル識別子を自動
車トランシーバへダウンロードする。ブロック711に
おいて、自動車トランシーバは通行料金課金ファイル識
別子を、RFデータ通信リンクにより、料金所RFトラ
ンシーバに伝送する。
【0094】ブロック713において、料金所RFトラ
ンシーバは自動車トランシーバから通行料金課金ファイ
ル識別子を受信し、次いで、ブロック715において、
料金所RFトランシーバは通行料金課金ファイル識別子
を料金所コンピュータ端末にダウンロードする。
【0095】ブロック716において、料金所コンピュ
ータ端末は通行料金課金ファイル識別子をサーチし、料
金所コンピュータ端末にダウンロードされた通行料金課
金ファイル識別子と同じ通行料金課金ファイル識別子を
突き止める。通行料金課金ファイル識別子テーブルは通
行料金課金ファイル識別子を対応する通行料金課金と連
合させる。ファイル識別子が一致整合すると、プログラ
ムはブロック717へ進む。
【0096】この具体例の場合、ファイル識別子のうち
或る一致整合が発見されると、プログラムは、スマート
IDカードからダウンロードされた残りの通行料金課金
ファイル識別子に関する整合についてはサーチしない。
むしろ、最初のファイル識別子整合が発見されると、プ
ログラム制御はブロック717へ進む。
【0097】しかし、スマートIDカードにダウンロー
ドされた何れの通行料金課金ファイル識別子についても
整合を発見できない場合、プログラム制御はブロック7
18へ分岐する。そこで、ユーザインターフェースは、
通行料金課金がセットアップされていないことを示す音
声及び/又は画像表示を出力する。
【0098】ブロック717において、ブロック716
で整合された通行料金課金ファイル識別子に対応する通
行料金課金ファイルを検索する。通行料金課金ファイル
は、勘定内の金銭残高及び/又は残存通行可能回数を指
定する。
【0099】ブロック719において、料金所コンピュ
ータ端末は、通行料金額についてブロック717で検索
された通行料金課金ファイルを借方に記入し、及び/又
は、残りの通行可能回数を減分する。その後、ブロック
721において、自動車は料金所エリアを去る。そし
て、プログラムは一列に並んでいる次の自動車について
再実行され、ブロック701で再開始される。
【0100】図9に示された一連の操作は、通行料金課
金残高が料金所コンピュータ端末に記憶される通行料金
支払システムを特徴付ける。しかし、料金所コンピュー
タ端末に通行料金課金残高を記憶するのと反対に、又は
これに加えて、通行料金課金残高をスマートIDカード
に記憶させることもできる。図9の手順は、料金所係官
に、通行料金徴収処理について最大級の取り締まりとコ
ントロールの手段を与えるので、料金詐欺を最小にする
ことができる。
【0101】しかし、図10及び図11〜図15につい
て説明されるシステムは、通行料金課金残高をスマート
IDカードに記憶し、料金所コンピュータ端末には記憶
しない。この方法は、記録保持を簡単化し、通行料金徴
収員が管理責任を負うべきシステム部分の出費及びハー
ドウエア要件を軽減する。
【0102】図10は、通行料金課金残高がスマートI
Dカードに記憶された、高速道路通行料金を徴収するス
マートIDカードシステムの第2の実施態様を示すハー
ドウエアブロック図である。料金所は料金所ゲート80
1及び料金所トランシーバ805を装備している。料金
所トランシーバ805は料金所アンテナ807に接続さ
れている。料金所ゲート801及び料金所トランシーバ
805は、マイクロプロセッサメモリ804に接続され
た料金所マイクロプロセッサの制御下に置かれている。
【0103】図10の通行料金徴収システムと共に使用
するのに適合した自動車は自動車アンテナ809に接続
された自動車トランシーバ811を有する。自動車トラ
ンシーバ811は料金所トランシーバ805と通信する
ことができ、スマートカードスキャナ813に接続され
ている。スマートカードスキャナ813は図2について
説明したスマートカードスキャナ105と概ね同一であ
る。
【0104】スマートカードスキャナ813はスキャナ
ユーザインターフェース815に接続されている。スキ
ャナユーザインターフェース815は、例えば、文字表
示装置、画像表示スクリーン、表示ランプ、音声合成回
路、及び音声オシレータなどのような人間が認識可能な
画像及び/又は音声表示装置を有する。
【0105】ユーザインターフェースは、押しボタンス
イッチ、トグルスイッチ、その他のタイプのスイッチ、
キーパッドなどのようなユーザ入力装置も有する。スマ
ートカードスキャナ813は、スマートカードマイクロ
プロセッサ819を有するスマートIDカード817に
対してデータ読出/書込動作を行うことができる。
【0106】図11は、図10のハードウエア構成と併
用される手順を示す流れ図である。プログラムはブロッ
ク901で開始される。すなわち、自動車は料金所に接
近するにつれて減速する。ブロック903において、運
転者はスマートIDカードをスマートカードスキャナに
挿入する。ブロック907において、スマートカードス
キャナがIDカードから一つ以上の通行料金課金ファイ
ル識別子及びこの通行料金課金ファイル識別子に結合さ
れた通行料金課金残高ファイルを読出すことができるか
否か確認するために試験を行う。
【0107】スマートカードスキャナが前記事項をスマ
ートIDカードから読出すことができない場合、プログ
ラム制御はブロック905へ分岐し、そこでスキャナユ
ーザインターフェースは、このスマートIDカードは読
出不能である、及び/又は、通行料金課金がセットアッ
プされていないことを示す音声及び/又は画像表示を出
力する。
【0108】スマートカードスキャナがスマートIDカ
ードから一つ以上の通行料金課金ファイル識別子及び対
応する通行料金課金残高ファイルを読出すことができる
場合、手順はブロック909へ進み、そこで、自動車ト
ランシーバは料金所トランシーバへ起動信号を伝送す
る。起動信号は、ブロック907でスマートIDカード
から読み出された全ての通行料金課金ファイル識別子を
含む。実際、この起動信号は、特定の任意に選択された
2進値及び/又は2進シーケンスからなる。
【0109】この目的のために選択された特定のシーケ
ンス又は値は、システム設計者により決定できる任意の
設計パラメータである。このような2進信号は、例え
ば、PCM(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キ
ーシング)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)
などのような常用の変調技術を用いて自動車トランシー
バによりRF搬送波にのせられる。起動信号に応答し
て、料金所トランシーバは起動信号を料金所マイクロプ
ロセッサにダウンロードする(ブロック911)。
【0110】料金所マイクロプロセッサは、起動信号の
一部として包含される通行料金課金ファイル識別子を料
金所マイクロプロセッサメモリに配置する(ブロック9
12)。料金所マイクロプロセッサはマイクロプロセッ
サメモリをサーチし、マイクロプロセッサメモリに記憶
されたファイル識別子を突き止める(ブロック91
2)。このファイル識別子は、自動車トランシーバから
受信された起動信号内に包含される通行料金課金ファイ
ル識別子のうちの或る識別子と同一である。
【0111】ファイル識別子の一致整合が発見されない
場合、手順ループはブロック905へ戻る。ファイル識
別子の一致整合が発見される場合、手順はブロック91
3へ進み、そこで、料金所マイクロプロセッサは、料金
所トランシーバに肯定応答信号の発信を指示する。この
肯定応答信号は、一致整合ファイル識別子を自動車トラ
ンシーバへ返送する。
【0112】実際、この肯定応答信号は、特定の任意に
選択された2進値及び/又は2進シーケンスからなる。
この目的のために選択された特定のシーケンス又は値
は、システム設計者により決定できる任意の設計パラメ
ータである。このような2進信号は、例えば、PCM
(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キーシン
グ)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)などの
ような常用の変調技術を用いて自動車トランシーバによ
りRF搬送波にのせられる。
【0113】自動車トランシーバは肯定応答信号を受信
し、受信されたファイル識別子をスマートカードスキャ
ナへダウンロードする(図12,ブロック914)。ス
マートカードスキャナは受信されたファイル識別子をス
マートカードマイクロプロセッサにダウンロードする
(ブロック915)。スマートカードマイクロプロセッ
サは、受信されたファイル識別子を、スマートIDカー
ド内に記憶されている通行料金課金ファイル識別子と比
較する(ブロック917)。
【0114】ブロック919において、受信されたファ
イル識別子が、スマートIDカードに記憶された通行料
金課金ファイル識別子と整合するか否か決定するために
試験を行う。受信ファイル識別子と記憶ファイル識別子
が整合する場合、プログラム制御は図13のブロック9
27へ進む。受信ファイル識別子と記憶ファイル識別子
が整合しない場合、プログラムはブロック921へ分岐
する。
【0115】受信されたファイル識別子が何れもスマー
トIDカードに記憶された或る通行料金課金ファイル識
別子と同一であるという点で、整合の存在は、受信ファ
イル識別子と記憶ファイル識別子が同一であることを意
味する。
【0116】ブロック919の否定分岐はブロック92
1へ進み、スキャナユーザインターフェースは、「通信
リンクに問題があります。自動スマートIDカード通行
料金支払システムを再試行しますか、それとも、現金で
通行料金を支払いますか」という画像及び/又は音声表
示を行う。ブロック925において、ユーザは、スキャ
ナユーザインターフェースに、選択した通行料金支払方
法を入力する。ユーザが現金支払を指定する場合(ブロ
ック923)、プログラムは終了する。ユーザが“再試
行”を指定する場合、プログラムループはブロック90
3へ戻る。
【0117】ブロック919の肯定分岐は、図13のブ
ロック927へ進み、そこで、スマートカードマイクロ
プロセッサは確認信号をスマートカードスキャナに送信
する。確認信号は、ブロック914で受信された一致整
合ファイル識別子を含む。実際、この確認信号は、特定
の任意に選択された2進値及び/又は2進シーケンスか
らなる。
【0118】この目的のために選択された特定のシーケ
ンス又は値は、システム設計者により決定できる任意の
設計パラメータである。このような2進信号は、例え
ば、PCM(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キ
ーシング)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)
などのような常用の変調技術を用いて自動車トランシー
バによりRF搬送波にのせられる。この時点で、料金所
マイクロプロセッサは料金所マイクロプロセッサメモリ
の整合ファイル識別子レジスタに整合ファイル識別子を
記憶する。
【0119】スマートカードマイクロプロセッサから受
信された確認信号に応答して、スマートカードスキャナ
は自動車トランシーバを起動し、確認信号でトランシー
バを変調する(ブロック928)。確認信号を受信する
と、料金所トランシーバは、通行料金の金額及び/又は
通過回数を示す請求信号を自動車トランシーバに伝送す
る(ブロック929)。実際、この請求信号は、特定の
任意に選択された2進値及び/又は2進シーケンスから
なる。
【0120】この目的のために選択された特定のシーケ
ンス又は値は、システム設計者により決定できる任意の
設計パラメータである。このような2進信号は、例え
ば、PCM(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キ
ーシング)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)
などのような常用の変調技術を用いて自動車トランシー
バによりRF搬送波にのせられる。自動車トランシーバ
は通行料金請求信号をスマートカードスキャナにダウン
ロードし(ブロック930)、スマートカードスキャナ
は通行料金請求信号をスマートカードマイクロプロセッ
サにダウンロードする(ブロック931)。
【0121】ブロック932において、通行料金請求信
号に応答して、スマートカードマイクロプロセッサはス
マートIDカードメモリをチェックし、ブロック915
でスマートカードマイクロプロセッサにダウンロードさ
れた一致整合ファイル識別子により指定される通行料金
課金残高ファイルに十分な課金残高が存在するか否か確
認する。十分な課金残高が存在する場合、プログラムは
ブロック933へ進む。課金残高が不十分な場合、プロ
グラムは図14のブロック934へ分岐する。
【0122】ブロック933において、スマートカード
マイクロプロセッサは一致整合ファイル識別子により指
定される通行料金課金の課金残高を減分する。通行料金
課金は通行料金請求信号により指定される金額が請求さ
れる。通行料金課金により請求される金額は、例えば、
現金金額として及び/又は料金所通過回数として指定す
ることもできる。ブロック933で課金が請求された
後、プログラムは下記で説明する図15のブロック95
1へ飛ぶ。
【0123】ブロック932からの否定分岐は図14の
ブロック934へ進み、そこで、スマートカードマイク
ロプロセッサは“課金残高不足”信号を自動車トランシ
ーバへ送信する。実際、この“課金残高不足”信号は、
特定の任意に選択された2進値及び/又は2進シーケン
スからなる。
【0124】この目的のために選択された特定のシーケ
ンス又は値は、システム設計者により決定できる任意の
設計パラメータである。このような2進信号は、例え
ば、PCM(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キ
ーシング)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)
などのような常用の変調技術を用いて自動車トランシー
バによりRF搬送波にのせられる。
【0125】自動車トランシーバは課金残高不足信号を
料金所トランシーバに送信し(ブロック936)、料金
所トランシーバは“課金残高不足”信号を料金所マイク
ロプロセッサに送信する(ブロック937)。
【0126】料金所マイクロプロセッサは、バッファエ
リア以外の料金所マイクロプロセッサメモリのエリア内
の全ての通行料金課金ファイル識別子が、ブロック91
2でスマートIDカードから受信され、バッファエリア
に記憶された通行料金課金ファイル識別子と一致整合す
るか否かチェックする(ブロック938)。
【0127】ブロック939において、ブロック919
で予め発見された整合ファイル識別子の他に、一連の一
致整合ファイル識別子が突き止められる場合、プログラ
ム制御はブロック940へ進む。しかし、ブロック91
9で予め発見された整合ファイル識別子の他に、一連の
一致整合ファイル識別子が突き止められない場合、プロ
グラムはブロック945へ進む。
【0128】ブロック940の手順は、ブロック939
からの肯定分岐の実行により行われる。ブロック940
において、料金所マイクロプロセッサは、ブロック91
9で予め発見された整合ファイル識別子を、ブロック9
39で発見された一致整合ファイル識別子と置換する。
【0129】ブロック919で発見された整合ファイル
識別子は、ブロック927における整合ファイル識別子
と呼ばれる料金所マイクロプロセッサメモリレジスタに
記憶される。ブロック940において、料金所マイクロ
プロセッサは、ブロック939で発見された整合ファイ
ル識別子をこのレジスタに書込む。これにより、このレ
ジスタのコンテンツはブロック939で発見された整合
ファイル識別子のコピーを一つ包含することとなる。プ
ログラムループは図11のブロック913へ戻る。
【0130】ブロック939からの否定分岐はブロック
945へ進む。そこで、スキャナユーザインターフェー
スは、「適用可能な全通行料金支払勘定の課金残高をチ
ェックしたところ、自動スマートIDカード通行料金支
払システムを使用するには課金残高が不足していること
が確認されました。通行料金は現金でお支払い下さ
い。」という、音声及び/又は画像メッセージを出力す
る。
【0131】次いで、自動車トランシーバは現金支払信
号を料金所トランシーバに送信する(ブロック94
7)。実際、この現金支払信号は、特定の任意に選択さ
れた2進値及び/又は2進シーケンスからなる。この目
的のために選択された特定のシーケンス又は値は、シス
テム設計者により決定できる任意の設計パラメータであ
る。
【0132】このような2進信号は、例えば、PCM
(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キーシン
グ)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)などの
ような常用の変調技術を用いて自動車トランシーバによ
りRF搬送波にのせられる。料金所トランシーバは、通
行料金が現金支払いされるまで、料金所ゲートをロック
する(ブロック949)。通行料金が支払われると、プ
ログラムは料金所に接近する次の車両を待機し、これに
よりプログラムループはブロック901へ戻る。
【0133】ブロック933からの肯定分岐は図15の
ブロック951へ進む。スマートカードマイクロプロセ
ッサが、通行料金を支払うためにスマートIDカード所
有者の通行料金支払口座に十分な課金残高が存在するこ
とを決定すると、この肯定分岐はブロック933で行わ
れる。ブロック951において、スマートカードマイク
ロプロセッサは残高充足信号をスキャナユーザインター
フェース及び自動車トランシーバに送信する。
【0134】実際、この残高充足信号は、特定の任意に
選択された2進値及び/又は2進シーケンスからなる。
この目的のために選択された特定のシーケンス又は値
は、システム設計者により決定できる任意の設計パラメ
ータである。このような2進信号は、例えば、PCM
(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キーシン
グ)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)などの
ような常用の変調技術を用いて自動車トランシーバによ
りRF搬送波にのせられる。
【0135】ブロック953において、スキャナユーザ
インターフェースは、「AT&Tスマートカードシステ
ムにより高速道路通行料金をお支払いいただき有り難う
御座いました。」という、音声及び/又は画像メッセー
ジを出力する。自動車は、料金所トランシーバへ通行料
金支払完了信号を送信し(ブロック955)、料金所ト
ランシーバは、料金所ゲートを開けさせる信号を送信す
る(ブロック957)。
【0136】この通行料金支払完了信号は、特定の任意
に選択された2進値及び/又は2進シーケンスからな
る。この目的のために選択された特定のシーケンス又は
値は、システム設計者により決定できる任意の設計パラ
メータである。ブロック957が実行された後、プログ
ラムは、別の自動車が料金所に接近するまで待機する。
これにより、プログラムループはブロック901へ戻
る。
【0137】図16は、駐車施設で使用するスマートI
Dカードシステムを示すハードウエアブロック図であ
る。自動車は自動車アンテナ1003に接続された自動
車トランシーバ1007を有する。自動車トランシーバ
1007はスマートカードスキャナ1017をインター
フェースすることができる。スマートカードスキャナ1
017はスキャナユーザインターフェース1015に接
続されている。
【0138】スキャナユーザインターフェース1015
は、キーパッド、キーボード、押しボタンスイッチ、接
触スイッチ、その他のタイプのスイッチ、文字表示装
置、LCDディスプレイ、画像表示スクリーン、音声合
成回路、音声オシレータ、表示ランプ/LEDなどの任
意の組合せを有する。
【0139】スマートカードスキャナ1017は、スマ
ートIDカード1019のようなスマートカードに対し
て読出/書込動作を行うことができる。スマートIDカ
ード1019はスマートカードマイクロプロセッサ10
21を有する。スマートカードスキャナ1017は、図
2について説明したスマートカードスキャナ105と概
ね同じスキャナである。
【0140】自動車トランシーバ1007は、駐車施設
で使用される駐車場トランシーバ1005と双方向RF
通信するように設計されている。このようなトランシー
バは、様々な政府のPTT当局の規則及び規制に準ずる
実質的に全ての好都合な周波数帯域で動作することがで
きる。関連のPTT規則の下で許可された比較的穏当な
出力レベルが、所定のシステム用途における適正な網羅
度を提供するのに不十分である場合、或る場合にはPT
Tライセンスが必要になる場合もあるが、一層高いRF
出力レベルを使用することもできる。
【0141】例えば、自動車トランシーバ1007及び
駐車場トランシーバ1005は、27MHz、49MH
z、800MHz、900MHz、及び/又は2GHz
内の特定の周波数及び/又はVHF及びUHF公共サー
ビス帯域(30−50MHz、148−174MHz及
び450−512MHz)内の特定の周波数で動作する
ように設計されている。前記の周波数範囲の幾つかを使
用するにはPTTライセンスが必要である。
【0142】自動車トランシーバ1007は変調回路を
有する。変調回路はスマートカードスキャナ1017か
らデジタル入力を受信し、RF搬送波を変調するために
このデジタル入力を使用する。PCM(パルス符号変
調)、FSK(周波数偏移キーシング)、SSB(単即
波帯)、FM(周波数変調)などのような常用の変調方
式を使用できる。自動車アンテナ1003は自動車トラ
ンシーバ1007で使用される周波数帯域で送受信する
ことができる。
【0143】駐車場トランシーバ1005は変調回路を
有する。変調回路は駐車場マイクロプロセッサ1011
からデジタル入力を受信し、RF搬送波を変調するため
にこのデジタル入力を使用する。自動車トランシーバ1
007に関する前記パラグラフで説明したように、常用
の変調方式を使用できる。駐車場トランシーバ1005
は、自動車トランシーバ1007で受信することができ
る送信機を有する。
【0144】自動車トランシーバ1007は駐車場トラ
ンシーバ1005で受信できる送信機を有する。駐車場
トランシーバ1005は駐車場アンテナ1001に結合
されている。駐車場マイクロプロセッサ1011は当業
者に公知のタイプの一般的に市販されているマイクロプ
ロセッサである。マイクロプロセッサ1011はタイマ
1013に結合されている。タイマ1013は、日付及
び時間を追跡する時計であり、日付及び時間を複数のビ
ットとしてデジタル形でマイクロプロセッサに供給す
る。
【0145】駐車場ゲート1009は自動車の駐車場へ
の進入及び退出を制御する。この駐車場ゲートはマイク
ロプロセッサ1011及び/又は駐車場トランシーバ1
005により制御される。スマートカードスキャナ10
17、自動車トランシーバ1007、駐車場トランシー
バ1005、スキャナユーザインターフェース101
5、駐車場アンテナ1001、駐車場マイクロプロセッ
サ1011、タイマ1013、駐車場ゲート1009及
び自動車アンテナ1003には常用の構成部品を使用で
きる。
【0146】図17は、図16のハードウエア構成と併
用される手順を示す流れ図である。手順はブロック11
01で開始される。すなわち、自動車は駐車施設に進入
するために駐車場ゲートで停止する。運転者はスマート
IDカードをスマートカードスキャナに挿入する(ブロ
ック1103)。ブロック1105において、スマート
カードスキャナは、スマートIDカードから駐車場ファ
イル識別子及び駐車場課金残高ファイルを読み出せるか
否か確認するために試験を行う。
【0147】読出せない場合、プログラムはブロック1
107へ分岐し、そこで、スマートカードスキャナユー
ザインターフェースは、「貴方のスマートIDカードは
読出せません、又は駐車場課金がセットアップされてい
ません。」という、音声及び/又は画像メッセージを出
力する。その後、プログラムループはブロック1103
へ戻り、そこで、運転者は(a)スキャナにIDカードの
読出しを再試行させるか、又は(b)駐車場業務を手作業
で行う(すなわち、駐車チケットを手で取るなどのよう
な通常の方法を使用する)の何れかを選択する。
【0148】ブロック1105からの肯定分岐はブ11
09へ進む。そこで、自動車トランシーバは起動信号を
駐車場トランシーバに伝送する。駐車場トランシーバは
駐車場ファイル識別子を有する。この起動信号は、特定
の任意に選択された2進値及び/又は2進シーケンスか
らなる。この目的のために選択された特定のシーケンス
又は値は、システム設計者により決定できる任意の設計
パラメータである。
【0149】このような2進信号は、例えば、PCM
(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キーシン
グ)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)などの
ような常用の変調技術を用いて自動車トランシーバによ
りRF搬送波にのせられる。従って、起動信号は駐車場
ファイル識別子のデジタル及び/又は符号化表示を包含
する。
【0150】起動信号に応答して、駐車場トランシーバ
は肯定応答信号を出力する。この肯定応答信号は、駐車
場ファイル識別子(すなわち、駐車場ファイル識別子の
デジタル表示)を自動車トランシーバに返送する(ブロ
ック1111)。肯定応答信号は、特定の任意に選択さ
れた2進値及び/又は2進シーケンスからなる。従っ
て、肯定応答信号は駐車場ファイル識別子のデジタル表
示を包含する。肯定応答信号のために選択された特定の
シーケンス又は値は、システム設計者により決定できる
任意の設計パラメータである。
【0151】自動車トランシーバは肯定応答信号を受信
し、受信したファイル識別子をスマートカードスキャナ
にダウンロードする(ブロック1113)。自動車トラ
ンシーバは肯定応答信号をデジタル及び/又は符号化さ
れた形で受信することができ、トランシーバは例えば、
PCM(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キーシ
ング)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)又は
他のタイプの変調信号を復調するための常用の復調技術
を用いて、この信号を復調及び/又は復号化する。
【0152】スマートカードスキャナは受信されたファ
イル識別子をスマートカードマイクロプロセッサにダウ
ンロードし(ブロック1115)、スマートカードマイ
クロプロセッサはスマートカードに記憶されているファ
イル識別子と受信されたファイル識別子を比較する(ブ
ロック1117)。ブロック1119において、ブロッ
ク1117において比較されたファイル識別子は一致整
合するか否か決定するために、スマートカードマイクロ
プロセッサにより試験を行う。
【0153】一致整合しない場合、プログラムはブロッ
ク1121へ分岐し、そこで、スマートカードスキャナ
ユーザインターフェースは、「スマートカードの識別に
失敗しました。スマートカード自動支払システムを再試
行しますか、それとも、駐車料金を現金で支払います
か。」という、音声及び/又は画像メッセージを出力す
る。
【0154】その後、ユーザは、駐車料金支払方法選択
をスキャナユーザインターフェースに入力する(ブロッ
ク1123)。ブロック1125において、駐車料金支
払方法選択を示すビットはスマートカードマイクロプロ
セッサにダウンロードされ、スマートカードマイクロプ
ロセッサはユーザの料金支払方法選択を決定するための
試験を行う。駐車料金の現金支払が指定される場合、プ
ログラムは終了し、“スマートカード自動支払システム
の再試行”が指定される場合、プログラムループはブロ
ック1103へ戻る。
【0155】ブロック1119の肯定分岐は、図18の
ブロック1127へ進み、そこで、スマートカードマイ
クロプロセッサは、ファイル識別子の一致整合を示す確
認信号をスマートカードスキャナに送信する。実際、こ
の確認信号は、特定の任意に選択された2進値及び/又
は2進シーケンスからなる。この目的のために選択され
た特定のシーケンス又は値は、システム設計者により決
定できる任意の設計パラメータである。
【0156】スマートカードマイクロプロセッサから受
信された確認信号に応答して、スマートカードスキャナ
は自動車トランシーバを起動し、このトランシーバを確
認信号で変調する(ブロック1129)。確認信号に2
進信号が使用される場合、この2進信号は、例えば、P
CM(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キーシン
グ)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)などの
ような常用の変調技術を用いて自動車トランシーバによ
りRF搬送波にのせられる。
【0157】確認信号を受信すると、駐車場トランシー
バは信号を駐車場マイクロプロセッサに送信する(ブロ
ック1131)。確認信号に2進信号が使用される場
合、この2進信号は、例えば、PCM(パルス符号変
調)、FSK(周波数偏移キーシング)、SSB(単即
波帯)、FM(周波数変調)などのような常用の変調技
術を用いて自動車トランシーバにより変調される。
【0158】駐車場マイクロプロセッサはタイマの値を
読み出し、タイマの値を駐車場トランシーバにダウンロ
ードする。この値はタイマバッファに記憶される(ブロ
ック1131)。駐車場マイクロプロセッサは、タイマ
の値を記憶するための、タイマバッファと呼ばれるレジ
スタを含むように構成されたランダムアクセスメモリを
有する。
【0159】駐車場トランシーバはタイマの値を、常用
の変調技術を用いて駐車場トランシーバに伝送し(ブロ
ック1135)、駐車場トランシーバは常用の復調技術
を用いてタイマの値を受信する(ブロック1137)。
駐車場トランシーバにより受信されたタイマの値はスマ
ートカードマイクロプロセッサにダウンロードされる
(ブロック1137)。
【0160】スマートカードマイクロプロセッサはタイ
マの値をスマートカードメモリに記憶する(ブロック1
139)。この時点で、プログラムはブロック1141
へ進むか、又は図17の別の態様の手順において、プロ
グラムは図19のブロック1151へ飛ぶ。ここでは、
プログラムがブロック1141へ進むものとする。ブロ
ック1151で行われるステップのシーケンスは下記で
詳細に説明する。スマートカードマイクロプロセッサは
記憶されたタイマの値をコピーし、この値をスマートカ
ードスキャナへダウンロードする(ブロック114
1)。
【0161】スマートカードスキャナはタイマの値を自
動車トランシーバへダウンロードする(ブロック114
3)。自動車トランシーバはタイマの値を駐車場トラン
シーバへ返送する(ブロック1145)。駐車場トラン
シーバはタイマの値を受信し、この値を駐車場マイクロ
プロセッサへダウンロードする(ブロック1147)。
【0162】駐車場マイクロプロセッサは自動車トラン
シーバから受信したタイマの値をタイマバッファに記憶
されたタイマの値と比較し、これらのタイマ値が同一で
あるか否か確認するための試験を行う(図19,ブロッ
ク1149)。同一でない場合、プログラムループはブ
ロック1133に戻る。プログラムループが特定の最小
試行回数(すなわち、2回又は3回)を越えて、ブロッ
ク1149からブロック1133に戻る場合、スキャナ
ユーザインターフェースを起動させ、エラー/詐欺メッ
セージを出力させることもできる。その後、プログラム
は終了し、駐車場係員に調べさせるようにユーザに指示
する。
【0163】ブロック1149からの肯定分岐はブロッ
ク1151へ進み、そこで、駐車場マイクロプロセッサ
は駐車場ゲートをオープンさせる。その後、自動車は駐
車場に進入し、使用可能な駐車スペースへ車を寄せる。
運転者が駐車場へ入った時間がスマートIDカードに記
憶され、駐車場マイクロプロセッサのタイマバッファに
保持させる必要はない。この時点で、プログラムは駐車
場出口ゲートに自動車が接近するまで待機する(ブロッ
ク1153)。
【0164】駐車場を退出するとき、自動車は駐車場出
口ゲートに接近する(ブロック1155)。駐車場トラ
ンシーバは呼びかけ信号を自動車トランシーバへ送信す
る(ブロック1157)。実際、この呼びかけ信号は、
特定の任意に選択された2進値及び/又は2進シーケン
スからなる。
【0165】この目的のために選択された特定のシーケ
ンス又は値は、システム設計者により決定できる任意の
設計パラメータである。このような2進信号は、例え
ば、PCM(パルス符号変調)、FSK(周波数偏移キ
ーシング)、SSB(単即波帯)、FM(周波数変調)
などのような常用の変調技術を用いて駐車場トランシー
バによりRF搬送波にのせられる。
【0166】ブロック1157で伝送された呼びかけ信
号に応答して、自動車トランシーバは肯定応答信号を駐
車場トランシーバへ送信する(ブロック1159)。呼
びかけ信号は常用の復調技術を用いて受信され、肯定応
答信号は常用の符号化及び/又は変調方式を用いて符号
化及び/又は変調することができる。スマートカードマ
イクロプロセッサはスマートカードマイクロプロセッサ
からタイマの値を検索し(ブロック1161)、タイマ
の値はスマートカードメモリからスマートカードスキャ
ナにダウンロードする(ブロック1163)。
【0167】その後、タイマの値はスマートカードスキ
ャナから自動車トランシーバへダウンロードされる(ブ
ロック1165)。自動車トランシーバはタイマの値を
駐車場トランシーバへ送信し(ブロック1167)、駐
車場トランシーバは自動車トランシーバから受信された
タイマの値を駐車場マイクロプロセッサへダウンロード
する。駐車場マイクロプロセッサはタイマの現在値を読
出し、タイマの現在値と、自動車トランシーバから受信
されたタイマの値との間の差として、経過時間量を計算
する(ブロック1171)。
【0168】ブロック1175において、駐車場マイク
ロプロセッサはブロック1171で計算された経過時間
量に基づき金額を計算する。この金額は駐車場又は駐車
施設における駐車場使用料を示す。この金額は駐車場ト
ランシーバにダウンロードされる。駐車場トランシーバ
は、先行ステップで決定された金額を指定する請求信号
を自動車トランシーバへ伝送する(ブロック117
7)。この具体例はスマートIDカードに請求するため
に金額を使用するが、別法として、駐車場進入/退出の
所定の許可回数の形で、スマートIDカードに請求する
こともできる。
【0169】自動車トランシーバは請求信号を受信し
(ブロック1179)、請求信号をスマートカードスキ
ャナへダウンロードする(ブロック1181)。次い
で、スマートカードスキャナは請求信号をスマートカー
ドマイクロプロセッサにダウンロードする(ブロック1
183)。請求信号に応答して、スマートカードスキャ
ナは請求信号により指定された金額だけ駐車場課金残高
を減分する。
【0170】スマートカードスキャナは、駐車場課金残
高に駐車場使用料金(すなわち、ブロック1175で計
算された金額)を支払うために十分な駐車場課金残高が
存在するか否か確認するための試験をブロック1187
で実行する。ブロック1187からの肯定分岐は図21
のブロック1197へ進み、ブロック1187からの否
定分岐はブロック1189(図20)へ進む。
【0171】ブロック1189において、スマートカー
ドマイクロプロセッサは、課金残高不足信号をスキャナ
ユーザインターフェースを介して自動車トランシーバへ
送信する。スキャナユーザインターフェースは、「課金
残高が不足しています。駐車料金は現金でお支払い下さ
い。」という、音声及び/又は画像メッセージを出力す
る。
【0172】次いで、自動車トランシーバは現金支払信
号を料金所トランシーバに送信する(ブロック119
3)。料金所トランシーバは、駐車料金が現金支払いさ
れるまで、駐車場ゲートをロックする(ブロック119
5)。駐車料金が支払われると、プログラムは終了す
る。
【0173】ブロック1187からの肯定分岐(スマー
トIDカードは十分な駐車場課金残高を有することを示
す)はブロック1197へ進み、そこで、スマートカー
ドマイクロプロセッサは残高充足信号をスキャナユーザ
インターフェースを介して自動車トランシーバへ送信す
る。
【0174】スキャナユーザインターフェースは、「A
T&Tスマートカードシステムにより駐車料金をお支払
いいただき有り難う御座いました。」という、音声及び
/又は画像メッセージを出力する(ブロック119
9)。自動車は、駐車場トランシーバへ駐車料金支払完
了信号を送信し(ブロック1192)、駐車場トランシ
ーバは、駐車場ゲートを開けさせる信号を送信する(ブ
ロック1194)。その後、プログラムループはブロッ
ク1101へ戻る。
【0175】図22は、自動車保険提供者のコンテキス
トにおけるスマートIDカードシステムを示すハードウ
エアブロック図である。保険会社コンピュータ1201
はデータベース1203へアクセスするように構成され
ている。データベース1203は複数の自動車保険契約
ファイルを包含する。各自動車保険契約ファイルは、特
定の自動車保険契約ファイルを一意に指定する保険契約
識別子が結合されている。
【0176】自動車保険契約ファイルはそれぞれ、保険
契約満了日、保険によりカバーされる全ての自動車のV
IN(車両識別番号)、保険契約者の氏名及び住所、保
険契約者の運転免許証番号及び社会保障番号、保険条項
(免責額、衝突の保証範囲、責任)、保険契約者により
犯された道路交通法違反及び保険契約者が実際に行った
払込、払込日、未払及び満期の払込をリストする保険料
払込記録を包含する。
【0177】政府陸運局のコンピュータ1205はデー
タベース1207にアクセスするように構成されてい
る。データベース1207は複数の自動車登録ファイル
及び運転免許証ファイルを有する。各運転免許証ファイ
ルにはファイル識別子が結合される。このファイル識別
子は、特定の運転者を一意に指定する運転免許証番号及
び/又は社会保障番号などである。
【0178】各自動車登録ファイルにはファイル識別子
が結合される。このファイル識別子は、特定の自動車の
所有者を一意に指定する運転免許証番号及び/又は社会
保障番号(又は2人以上の者が自動車を所有する場合、
複数の運転免許証番号及び/又は社会保障番号)などで
ある。
【0179】運転免許証ファイルは、運転者により犯さ
れた道路交通法違反やこの運転者をカバーする保険会社
と共に、運転者の氏名、住所、身長、体重、目の色、髪
の色及び生年月日のような運転免許証情報を有する。自
動車登録ファイルは、自動車のVIN(車両識別番
号)、自動車をカバーする保険会社のID、車両所有者
のID、保険契約によりカバーされる自動車登録の満了
日及び自動車所有者の住所を有する。
【0180】保険会社コンピュータ1201はモデム1
209に結合されている。このモデムは常用のデザイン
のモデムである。政府陸運局のコンピュータ1205は
モデム1211に結合されている。このモデムも常用の
デザインのモデムである。モデム1209及び1211
は常用の公衆交換電話網1213によりデータ通信を行
う。常用の公衆交換電話網1213は常用のセルラ電話
網1215と通信することができる。セルラ電話網12
15はセルラ通信リンクにより通信するためのセルラア
ンテナ1217を装備している。
【0181】自動車は常用のセルラ移動トランシーバ1
223に結合されたセルラアンテナ1221を装備して
いる。セルラ移動トランシーバは、デジタル信号をアナ
ログRF搬送波へのせるための常用の変調技術を用いる
ことにより、スマートカードスキャナ1225からデジ
タル信号を送受信することが出来る。
【0182】適当なデジタル変調技術は例えば、PCM
(パルス符号変調)、QAM(直交振幅変調)、FSK
(周波数偏移キーシング)、PWM(パルス幅変調)、
CDMA、TDMAなどである。スマートカードスキャ
ナ1225は、IDカード1227のようなスマートカ
ードに対して読出/書込動作を行うことができる。この
スマートカードスキャナ1225は図2について既に説
明したスマートカードスキャナ105と概ね同一であ
る。
【0183】図23は、図22のハードウエアと併用す
る手順を示す流れ図である。手順はブロック1301で
開始され、そこで、スマートカードマイクロプロセッサ
は、スマートIDカードメモリ内に記憶されている自動
車保険契約満了日を、スマートカードカレンダ/クロッ
クからスマートカードマイクロプロセッサにダウンロー
ドされた現在日と、スマートカードスキャナを介して定
期的に比較する。
【0184】これらの定期的比較は、時間基準としてス
マートカードマイクロプロセッサクロック及び/又はス
マートカードカレンダ/クロックを用いることにより、
1日に1回のような規則的間隔で行われる。別法とし
て、この比較が、スマートIDカードがスマートカード
スキャナに挿入されたときに常時行われるように、スマ
ートカードマイクロプロセッサにプログラムすることも
出来る。
【0185】次に、ブロック1303において、スマー
トカードマイクロプロセッサは自動車保険契約の残存日
数を計算する。ブロック1305において、保険契約の
残存日数がN日未満か否か決定するためのチェックを行
う。Nについては例えば、5日又は7日のような都合の
よい値を適宜選択できる。残存日数がN日未満でない場
合、プログラムループはブロック1301へ戻り、満了
日の次の定期チェックが行われるまで待機する。
【0186】ブロック1305からの肯定分岐はブロッ
ク1307へ進み、そこで、保険契約が既に満期になっ
ているか否か確認するための試験を行う。満期になって
いる場合、プログラムはブロック1309へ進み、そこ
で、ユーザインターフェースは、「自動車保険は満期に
なっています」という、音声及び/又は画像メッセージ
を出力する。
【0187】スマートカードマイクロプロセッサはブロ
ック1311で保険失効フラグを設定する。このフラグ
は、保険が満期になっていることを示すための第1の値
(“設定”)及び保険が満期になっていないことを示す
ための第2の値(“非設定”)が割り当てられるビット
である。その後、プログラムはブロック1313で継続
される。
【0188】ブロック1307からの否定分岐は直接ブ
ロック1313へ進み、そこで、ユーザインターフェー
スは、「自動車保険はあとN日で満了します」という、
音声及び/又は画像メッセージを出力する。ブロック1
315において、プログラムは、保険失効フラグが設定
されているか否かチェックする。フラグが設定されてい
ない場合、プログラムはブロック1301へ戻り、満了
日の次の定期チェックが行われるまで待機する。
【0189】フラグが設定されている場合、プログラム
はブロック1317へ進み、そこで、スマートカードマ
イクロプロセッサはスマートカードメモリから保険会社
電話番号を検索する。電話番号はセルラ移動トランシー
バにダウンロードされる。セルラ移動トランシーバは、
先行ステップでスマートカードメモリからダウンロード
された電話番号によりセルラ通信リンクを確立する。
【0190】スマートカードマイクロプロセッサは、自
動車保険契約の満了を示す保険失効信号をスマートカー
ドスキャナへダウンロードする。この保険失効信号は、
確認信号について既に説明した2進/デジタル信号であ
る。スマートカードマイクロプロセッサは、特定の自動
車保険契約を指定する保険契約ファイル識別子もスマー
トカードスキャナにダウンロードする(ブロック132
1)。
【0191】スマートカードスキャナは保険失効信号及
び保険契約ファイル識別子をセルラ移動トランシーバへ
ダウンロードし(ブロック1323)、セルラ移動トラ
ンシーバは、セルラ通信リンクにより、保険失効信号及
び保険契約ファイル識別子を保険会社へダウンロードす
る(ブロック1325)。その後、保険会社は満期保険
契約の“バルク”(すなわち、一括)更新を政府の陸運
局に送信する(ブロック1327)。
【0192】ブロック1329において、プログラム
は、保険料払込(掛け金)が保険会社で受領されるまで
待機する。その後、プログラムはブロック1331へ継
続され、そこで、保険会社は対応する保険契約ファイル
識別子を有する特定の保険契約について払込(掛け金)
を受領する。保険会社コンピュータは保険契約テーブル
をサーチする。
【0193】このテーブルは、複数の保険契約識別子の
各々を対応するセルラ電話番号(これは、保険契約者に
より所有される自動車におけるセルラ移動トランシーバ
のセルラ電話番号である。)と結びつける。ブロック1
333において、保険会社コンピュータは保険契約テー
ブルをサーチし、ブロック1331の保険契約識別子に
対応するセルラ電話番号を突き止める。
【0194】ブロック1335において、保険会社コン
ピュータは、先行ステップ(ブロック1333)で突き
止められた電話番号とセルラ通信リンクを確立する。そ
の後、保険会社コンピュータは払込受領信号をセルラ移
動トランシーバに送信する(ブロック1337)。ブロ
ック1333で述べた保険契約識別子により指定される
自動車保険契約に対する払込を保険会社が受領したこと
を示すこの信号は、確認信号について既に説明したよう
なデジタル/2進形である。
【0195】保険会社コンピュータは満了日信号をセル
ラ移動トランシーバに送信する(ブロック1339)。
2進/デジタル形である満了日信号は、保険契約者から
受領された払込が保険契約に記入(この払込はブロック
1331で受領/記入される)された後、自動車保険契
約の新たな満了日を指定する。セルラ移動トランシーバ
は払込受領信号及び満了日信号をスマートカードスキャ
ナへダウンロードする(ブロック1341)。
【0196】ブロック1343において、スマートカー
ドスキャナ内にスマートカードが存在するか否か決定す
るための試験を行う。存在する場合、プログラムはブロ
ック1345(図25)へ進み、存在しない場合、プロ
グラムはブロック1357(図26)へ進む。ブロック
1345において、スマートカードスキャナは払込受領
信号及び満了日信号をスマートカードマイクロプロセッ
サへダウンロードする。
【0197】満了日信号に応答して、スマートカードマ
イクロプロセッサは新たな保険契約満了日をスマートカ
ードメモリにロードする(ブロック1347)。払込受
領信号に応答して、スマートカードマイクロプロセッサ
は保険失効フラグを消去する(ブロック1349)。ユ
ーザインターフェースは、「保険料払込を受領しまし
た。スマートIDカードは更新されました」という、音
声及び/又は画像メッセージを出力する(ブロック13
51)。
【0198】保険会社コンピュータはセルラ移動トラン
シーバとの通信リンクを切断し(ブロック1353)、
保険会社コンピュータは保険料払込更新記録(保険契約
者が保険料を払込んだことを示す)を政府陸運局データ
ベースに送信する(ブロック1355)。この保険料払
込更新記録はモデム及び公衆交換電話網を用いて政府陸
運局データベースに送信することができる。その後、プ
ログラムは終了する。
【0199】ブロック1343(図24)からの否定分
岐はブロック1357(図26)へ進む。そこで、ユー
ザインターフェースは、「自動車保険料払込を受領しま
した。スマートIDカードを更新するために、スマート
IDカードをスマートカードスキャナに挿入して下さ
い。」という、音声及び/又は画像メッセージを出力す
る。
【0200】その後、“更新必要”フラグがスマートカ
ードスキャナ内に設定される。この更新必要フラグは統
合されたフリップフロップの形でスマートカードスキャ
ナに入力させることができる。フリップフロップは、ス
マートIDカードを更新させる必要がない場合の第1の
“非設定”状態と、スマートIDカードを更新させる必
要がある場合の第2の“設定”状態を有する。
【0201】ユーザインターフェースは、“スマートカ
ードスキャナ内にスマートIDカード無し”信号をセル
ラ移動トランシーバに伝送する(ブロック1359)。
この信号は、スマートカードスキャナ内にスマートID
カードが存在しないことを示し、信号はデジタル/2進
形である。セルラ移動トランシーバは、“スマートカー
ドスキャナ内にスマートIDカード無し”信号を保険会
社コンピュータに伝送する(ブロック1361)。
【0202】保険会社コンピュータは、ブロック133
1で述べた保険契約識別子に対応する“スマートカード
将来更新”フラグを設定する(ブロック1363)。保
険会社コンピュータに記憶された各保険契約識別子に
は、対応する“スマートカード将来更新”フラグが結合
される。
【0203】このフラグは、スマートIDカード更新が
必要であることを示す第1の値(“設定”)と、スマー
トIDカード更新が不必要であることを示す第2の値
(“非設定”)を有するビットである。保険会社コンピ
ュータはセルラ移動トランシーバとの通信リンクを切断
する(ブロック1365)。
【0204】ブロック1367において、プログラムは
スマートIDカードがスマートカードスキャナに挿入さ
れるまで待機する。スマートカードマイクロプロセッサ
は、更新フラグが設定されているか否か調べるために、
スキャナをチェックする(ブロック1369)。スマー
トカードスキャナは、スキャナに挿入されたスマートI
DカードのIDを確かめるための予備チェックも場合に
より行うことができる。
【0205】このようなチェックはブロック1369で
行われる場合だけは不必要であり、スマートIDカード
がスマートカードスキャナに挿入された場合はいつでも
行うことができる。例えば、スマートカードスキャナ
は、ファイル識別子“A”131(図1)及び/又はフ
ァイル識別子“B”133を記憶する読出専用メモリの
形のメモリレジスタを具備することができる。
【0206】スマートIDカードがスマートカードスキ
ャナに挿入された場合は何時でも、スマートカードマイ
クロプロセッサは予備比較、例えば、スマートIDカー
ドに記憶されたファイル識別子“A”131と、スキャ
ナのメモリレジスタに記憶されているようなファイル識
別子“A”との間の予備比較を実行する。ファイル識別
子が一致しない場合、スマートカードスキャナは、「こ
のスマートカードはこのスキャナでは使用できませ
ん。」というメッセージを出力する。ファイル識別子が
一致する場合、プログラムは次のステップ、前記の具体
例ではブロック1369へ進む。
【0207】ブロック1371において、プログラム
は、更新フラグが設定されているか否か調べるためにチ
ェックする。設定されていない場合、プログラムは終了
する。設定されている場合、プログラムはブロック13
73へ進み、そこで、スマートカードマイクロプロセッ
サはスマートカードメモリから保険会社コンピュータ電
話番号をダウンロードする。
【0208】この電話番号には、図1で説明したよう
に、所定の保険契約ファイル識別子が結合されている。
スマートカードマイクロプロセッサは保険会社コンピュ
ータ電話番号をスマートカードスキャナにアップロード
し(ブロック1375)、スマートカードスキャナは保
険会社コンピュータ電話番号をセルラ移動トランシーバ
にアップロードする(ブロック1377)。
【0209】セルラ移動トランシーバは、保険会社コン
ピュータ1201に対するセルラ電話接続が行われるま
で、保険会社コンピュータの電話番号をダイヤルするこ
とにより、スマートカードスキャナと保険会社コンピュ
ータとの間に通信リンクを形成する(ブロック137
9)。
【0210】次に、ブロック1381において、スマー
トカードスキャナはセルラ通信リンクにより保険会社コ
ンピュータから流出した全情報をスマートカードスキャ
ナにダウンロードする。この情報はスマートカードマイ
クロプロセッサにダウンロードされる。スマートカード
スキャナはスマートカードマイクロプロセッサから出力
された全情報をアップロードする。この情報は、セルラ
移動トランシーバにアップロードされ、トランシーバは
この情報を保険会社コンピュータへ送信する。
【0211】スマートカードマイクロプロセッサはスマ
ートカードマイクロプロセッサから自動車保険契約ファ
イル識別子をダウンロードし、この保険契約ファイル識
別子はセルラ通信リンクにより保険会社コンピュータへ
送信される(ブロック1383)。保険会社コンピュー
タは、先行ステップでセルラ通信リンクにより受信され
た保険契約ファイル識別子に対応する保険契約ファイル
内の払込記録を検索する(ブロック1385)。
【0212】自動車保険契約の新たな満了日を識別する
払込記録は、セルラ通信リンクにより、保険会社コンピ
ュータからスマートカードマイクロプロセッサにダウン
ロードされる(ブロック1387)。スマートカードマ
イクロプロセッサは払込記録をスマートカードメモリに
記憶する(ブロック1389)。保険会社コンピュータ
は、保険契約の掛け金(払込)の受領を示す払込受領信
号をスマートカードマイクロプロセッサへダウンロード
する(ブロック1391)。
【0213】スマートカードマイクロプロセッサは保険
失効フラグを消去する(ブロック1393)。スマート
カードマイクロプロセッサは、スマートカードスキャナ
を介してセルラ移動トランシーバに適当な信号を送信す
ることにより、保険会社コンピュータに対する通信リン
クを切断する(ブロック1395)。その後、プログラ
ムは終了する。
【0214】本発明を特定の具体例につて説明してきた
が、その他の具体的な使用形態も当然可能である。例え
ば、様々なセキュリティ及び/又はデータ暗号アルゴリ
ズムを、スマートIDカードへの、又はスマートIDカ
ードからの情報を暗号化/符号化するために使用でき
る。
【0215】適当なセキュリティ及び/又はデータ暗号
アルゴリズムは米国特許第5120939号明細書及び
同第5310999号明細書に開示されている。米国特
許第5120939号明細書及び同第5310999号
明細書に開示されたセキュリティ技術を、この明細書に
説明された本発明のシステム及び/又は方法の何れにも
適用できることは当業者に理解される。
【0216】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
様々なタイプの自動車記録を1枚の自動車運転者スマー
トIDカードに統合するシステムが提供される。スマー
トIDカードは一人の自動車運転者に対応する複数の自
動車記録を記憶し、管理する。
【0217】これらの自動車記録は、自動車登録情報、
運転免許証情報、道路交通法違反、自動車保険情報、駐
車場入場時間、駐車場退場時間、高速道路通行料金課金
残高、自動車クラブ情報、排ガス検査情報の群から選択
される事項を含む。各スマートIDカードは、スマート
カードスキャナと共に常用の通信リンクを使用すること
により、複数の任意のコンピュータデータベースと対話
処理できるようになっている。各コンピュータデータベ
ースは自動車記録を管理する。
【0218】このスマートIDカードのデータ構造は、
自動車運転者が運転免許証、自動車登録カード、保険契
約カード、自動車クラブカード、有料道路係官通行カー
ド、駐車場通行カード、排ガス検査証などを別個に携行
しなければならないという現在の状態を緩和する。スマ
ートIDカードのデータ構造は、カードを定期的に更新
しなければならないような場合に、自動車運転者に特別
な利点をもたらす。
【0219】このデータ構造は常用の通信リンクを介し
て記録管理を行うために開発されているので、カードを
更新するために長い行列に並んで長時間待たなければな
らないという難儀を除去する。このようにして、自動車
運転者は、自分の自動車記録を遠隔地で更新することに
より、時間を大幅に節約できる。
【0220】更に、自動車を運転するために多数枚のカ
ードを携行しなければならないという不便は、全てでは
ないが、大幅に軽減される。財布及びハンドバックか
ら、重過ぎる、嵩張り過ぎる、乱雑過ぎるなどの問題が
除去される。無数のカードから所望のカードを発見する
ために手探りに費やされる無駄な時間は大幅に節約され
る。
【0221】数枚のカードよりも1枚のカードを覚えて
いるほうが非常に容易なので、統合型IDカードは、カ
ード所有者が別のカードを血眼で探している間に気付か
ずにカードを落としてしまうとか、嵩張った満杯状態の
財布からカードが滑り落ちてしまうような場合に起こり
得る、紛失、置き忘れ又は盗難などに対して十分な防備
を有する。統合型スマートIDカードの場合、1枚だけ
なので、カードの紛失又は置き忘れに長期間気付かない
ということは起こりにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましいスマートIDカードにより使
用されるデータ構造を示す構成図である。
【図2】図1のスマートIDカードの動作環境の一例を
示すハードウエアブロック図である。
【図3】図2に示されたハードウエアと併用される手順
を示す流れ図である。
【図4】図2に示されたハードウエアと併用される手順
を示す流れ図である。
【図5】警察活動で使用されるスマートIDカードシス
テムを示すハードウエアブロック図である。
【図6】図5に示されたハードウエアと併用される手順
を示す流れ図である。
【図7】図5に示されたハードウエアと併用される手順
を示す流れ図である。
【図8】高速道路料金を徴収するスマートIDカードシ
ステムの第1の実施態様を示すハードウエアブロック図
である。
【図9】図8に示されたハードウエアと併用される手順
を示す流れ図である。
【図10】高速道路料金を徴収するスマートIDカード
システムの第2の実施態様を示すハードウエアブロック
図である。
【図11】図10に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図12】図10に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図13】図10に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図14】図10に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図15】図10に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図16】駐車施設で使用するスマートIDカードシス
テムを示すハードウエアブロック図である。
【図17】図16に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図18】図16に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図19】図16に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図20】図16に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図21】図16に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図22】自動車保険提供者のコンテキストにおけるス
マートIDカードシステムを示すハードウエアブロック
図である。
【図23】図22に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図24】図22に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図25】図22に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図26】図22に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【図27】図22に示されたハードウエアと併用される
手順を示す流れ図である。
【符号の説明】
101,102 IDカード 104,105 スマートカードスキャナ 106 第2コンピュータ端末 107 コンピュータ端末 108,109 ユーザインターフェース 110,111,115,123 モデム 113,121 通常の有線電話通信リンク 117 第1集中データベースコンピュータ 119,127 データベース 122,124 せルラトランシーバ 125 第2集中データベースコンピュータ 129 セルラ通信リンク 405 スマートカードスキャナ 406 スマートIDカード 407 自動車コンピュータ端末 408 スマートカードマイクロプロセッサ 409 ユーザインターフェース 410,421,445 モデム 411 RFトランシーバ 415 電磁通信リンク 419 RFトランシーバ 420 データリンク 423 集中データベースコンピュータ 425,449 データベース 427 警察車両 439 セルサイトトランシーバ 441 有線電話システムインターフェース 443 有線電話システム中央交換局 447 集中データベースコンピュータ 451 セルラ通信リンク 501 自動車 503 料金所コンピュータ端末 507 料金所RFトランシーバ 509,511 アンテナ 513 自動車トランシーバ 515 スマートカードスキャナ 517 ユーザインターフェース 519 IDカード 801 料金所ゲート 803 料金所マイクロプロセッサ 804 マイクロプロセッサメモリ 805 料金所RFトランシーバ 807,809 アンテナ 811 自動車トランシーバ 813 スマートカードスキャナ 815 スキャナユーザインターフェース 817 IDカード 819 スマートカードマイクロプロセッサ 1001,1003 アンテナ 1005 駐車場トランシーバ 1007 自動車トランシーバ 1009 駐車場ゲート 1011 駐車場マイクロプロセッサ 1013 タイマ 1015 スキャナユーザインターフェース 1017 スマートカードスキャナ 1019 IDカード 1021 スマートカードマイクロプロセッサ 1201 保険会社コンピュータ 1203,1207 データベース 1205 政府陸運局コンピュータ 1209,1211 モデム 1213 公衆交換電話網 1215 セルラ電話網 1217,1221 アンテナ 1223 セルラ移動トランシーバ 1225 スマートカードスキャナ 1227 IDカード

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の所有権及び/又は運用に関する
    記録を統合及び管理し、自動車記録の集中データベース
    を含むシステムで使用されるスマートIDカードであ
    り、該スマートIDカードは、複数のファイル識別子を
    記憶するために編成されたメモリ手段を有し、各ファイ
    ル識別子は 自動車記録の集中データベースに記憶され
    たファイルを一意に指定することを特徴とするスマート
    IDカード。
  2. 【請求項2】 自動車の所有権及び/又は運用に関する
    記録を統合及び管理し、複数の集中データベースを含む
    システムで使用されるスマートIDカードであり、各集
    中データベースは自動車の所有権及び/又は運用に関す
    る複数の自動車記録を包含し、該スマートIDカード
    は、複数のファイル識別子を記憶するために編成された
    メモリ手段を有し、各ファイル識別子は 複数の自動車
    記録集中データベースに記憶されたファイルを一意に指
    定することを特徴とするスマートIDカード。
  3. 【請求項3】 メモリ手段は単独の運転者に対応する複
    数のファイル識別子を記憶する請求項2のスマートID
    カード。
  4. 【請求項4】 自動車記録は、自動車登録情報、運転免
    許証情報、道路交通法違反、自動車保険情報、駐車場入
    場時間、駐車場課金残高、高速道路通行料金課金残高、
    自動車クラブ情報及び排ガス検査情報からなる群から選
    択される事項を含む請求項2のスマートIDカード。
  5. 【請求項5】 自動車記録は、自動車登録情報、運転免
    許証情報、道路交通法違反、自動車保険情報、駐車場入
    場時間、駐車場課金残高、高速道路通行料金課金残高、
    自動車クラブ情報及び排ガス検査情報からなる群から選
    択される事項を含む請求項3のスマートIDカード。
  6. 【請求項6】 複数のコンピュータデータベースのうち
    の何れかに接続された通信リンクをインターフェースす
    る通信インターフェース手段を有する請求項5のスマー
    トIDカード。
  7. 【請求項7】 通信インターフェース手段はスマートカ
    ードスキャナに対するインターフェースからなる請求項
    6のスマートIDカード。
  8. 【請求項8】 通信リンクは有線電話リンク及び/又は
    セルラ電話リンクの任意の組合せからなる請求項6のス
    マートIDカード。
JP25954895A 1994-09-13 1995-09-13 スマートidカード Pending JPH0896042A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US304998 1989-02-01
US08/304,998 US5459304A (en) 1994-09-13 1994-09-13 Smart card techniques for motor vehicle record administration

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