JPH0892245A - 3’−イソヌクレオシド類の製造方法 - Google Patents
3’−イソヌクレオシド類の製造方法Info
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- JPH0892245A JPH0892245A JP25449694A JP25449694A JPH0892245A JP H0892245 A JPH0892245 A JP H0892245A JP 25449694 A JP25449694 A JP 25449694A JP 25449694 A JP25449694 A JP 25449694A JP H0892245 A JPH0892245 A JP H0892245A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】3’−イソヌクレオシド類の立体選択的な合
成。 【構成】糖供与体として、5位に核酸塩基を導入したフ
ェニル 2,3−ジデオキシ−2−エノ−1−チオ−グ
リセロ−ペントフラノシドを用い、ジメチル(メチルチ
オ)スルホニウム塩を活性化剤として分子内N−グリコ
シル化反応を行うことにより、3’−イソヌクレオシド
を得ることができる。
成。 【構成】糖供与体として、5位に核酸塩基を導入したフ
ェニル 2,3−ジデオキシ−2−エノ−1−チオ−グ
リセロ−ペントフラノシドを用い、ジメチル(メチルチ
オ)スルホニウム塩を活性化剤として分子内N−グリコ
シル化反応を行うことにより、3’−イソヌクレオシド
を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然のヌクレオシドの
位置異性体であり、医薬品として有効な生物学的活性の
期待される3’−イソヌクレオシド類の立体選択的な合
成に関するものである。
位置異性体であり、医薬品として有効な生物学的活性の
期待される3’−イソヌクレオシド類の立体選択的な合
成に関するものである。
【0002】
【従来の方法】3’−イソヌクレオシド類の合成法とし
ては、核酸塩基をSN2型反応によって糖3位に導入す
る報告例[Tetrahedron Lett., 35巻, 2485ページ, 199
4年.]が挙げられる。
ては、核酸塩基をSN2型反応によって糖3位に導入す
る報告例[Tetrahedron Lett., 35巻, 2485ページ, 199
4年.]が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この手
法は反応工程数が多く、その中には副生成物が相当量生
じるために収率の低い反応も含まれており、工業的に有
利な手法とはいい難い。
法は反応工程数が多く、その中には副生成物が相当量生
じるために収率の低い反応も含まれており、工業的に有
利な手法とはいい難い。
【0004】本発明は、入手容易な原料を出発として
3’−イソヌクレオシド類を効率よく提供することを目
的とするものである。
3’−イソヌクレオシド類を効率よく提供することを目
的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、化3の反応工程に示したように、デオキシリボー
スより簡便な操作によって得られる5位に2−ピリミジ
ル基を有する2,3−ジデオキシ−2−エノ−1−チオ
−D−グリセロ−ペントフラノシドに、活性化剤として
ジメチル(メチルチオ)スルホニウム塩を作用させて分
子内N−グリコシル化反応を行うことにより3’−イソ
ヌクレオシド類が選択的に得られることをみいだし、本
発明を完成するに至った。
結果、化3の反応工程に示したように、デオキシリボー
スより簡便な操作によって得られる5位に2−ピリミジ
ル基を有する2,3−ジデオキシ−2−エノ−1−チオ
−D−グリセロ−ペントフラノシドに、活性化剤として
ジメチル(メチルチオ)スルホニウム塩を作用させて分
子内N−グリコシル化反応を行うことにより3’−イソ
ヌクレオシド類が選択的に得られることをみいだし、本
発明を完成するに至った。
【化3】 (化3中、R1はメチル、エチル、プロピルなどの低級
アルキル基、R2は水素原子、あるいはメチル基、R3は
アルキルあるいはアリール基)
アルキル基、R2は水素原子、あるいはメチル基、R3は
アルキルあるいはアリール基)
【0006】すなわち本発明は、一般式[1]で表され
るチオグリコシドの、分子内N−グリコシル化反応を特
徴とする、一般式[2]で表される3’−イソヌクレオ
シドの製造方法に関するものである。
るチオグリコシドの、分子内N−グリコシル化反応を特
徴とする、一般式[2]で表される3’−イソヌクレオ
シドの製造方法に関するものである。
【0007】以下、本発明について詳述する。本発明方
法における原料化合物である1−チオグリコシド誘導体
は、一般式[1]で表されるものである。R1の具体例
としてはメチル基、エチル基、プロピル基などの低級ア
ルキル基を挙げることができ、好ましくはメチル基が用
いられる。R2としては種々の置換基について適用可能
であり、特に制限は無い。R3の具体例としては通常チ
オグリコシドとして用いられているものであればよく、
例えばメチル基、エチル基、フェニル基を挙げることが
出来、好ましくはフェニル基が用いられる。
法における原料化合物である1−チオグリコシド誘導体
は、一般式[1]で表されるものである。R1の具体例
としてはメチル基、エチル基、プロピル基などの低級ア
ルキル基を挙げることができ、好ましくはメチル基が用
いられる。R2としては種々の置換基について適用可能
であり、特に制限は無い。R3の具体例としては通常チ
オグリコシドとして用いられているものであればよく、
例えばメチル基、エチル基、フェニル基を挙げることが
出来、好ましくはフェニル基が用いられる。
【0008】一般式[1]で表されるチオグリコシドの
分子内N−グリコシル化反応において、活性化剤として
はジメチル(メチルチオ)スルホニウム塩が好ましく、
たとえばジメチル(メチルチオ)スルホニウムテトラフ
ルオロボラート、ジメチル(メチルチオ)スルホニウム
トリフラートのようなメチルスルフェニウムイオンを発
生する試剤が用いられる。活性化剤の使用量は、一般式
[1]で表される化合物1モルに対して1〜2モル、好
ましくは1.1〜1.3モルである。
分子内N−グリコシル化反応において、活性化剤として
はジメチル(メチルチオ)スルホニウム塩が好ましく、
たとえばジメチル(メチルチオ)スルホニウムテトラフ
ルオロボラート、ジメチル(メチルチオ)スルホニウム
トリフラートのようなメチルスルフェニウムイオンを発
生する試剤が用いられる。活性化剤の使用量は、一般式
[1]で表される化合物1モルに対して1〜2モル、好
ましくは1.1〜1.3モルである。
【0009】反応は、非プロトン性有機溶媒中(たとえ
ば、アセトニトリル、ジクロロメタンなど)、窒素ある
いはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で、モレキュラ
ーシーブス4Aを添加して実施し、反応温度は−78〜
25℃、好ましくは−20℃〜室温である。
ば、アセトニトリル、ジクロロメタンなど)、窒素ある
いはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で、モレキュラ
ーシーブス4Aを添加して実施し、反応温度は−78〜
25℃、好ましくは−20℃〜室温である。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を説明する。
NMRスペクトルは、JEOL社製EX−400を用い
て測定した。
NMRスペクトルは、JEOL社製EX−400を用い
て測定した。
【0011】
【実施例1】 (2S,3R)−2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメ
チル−3−(4−メトキシ−5−メチル−2−オキソ−
1−ピリミジル)−フランの製造
チル−3−(4−メトキシ−5−メチル−2−オキソ−
1−ピリミジル)−フランの製造
【0012】フェニル 2,3−ジデオキシ−2−エノ
−5−O−(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリミジ
ル)−1−チオ−D−グリセロ−ペントフラノシド(140
mg,0.423 mmol)にアルゴン雰囲気下アセトニトリル106
ml、モレキュラーシーブス4A1.06 gを加える。30
分後-20 ℃に冷却しジメチル(メチルチオ)スルホニウ
ムテトラフルオロボラート94.1 mg(97%, 0.465 mmol)を
加え、5時間攪半する。1M水酸化ナトリウム水溶液を2
8.5 ml加え、更に2.5時間反応させる。有機層をクロロ
ホルムで抽出し無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮す
る。シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;酢
酸エチル)により標記化合物84.9 mg(収率84%)を得
た。1H NMRによりその構造を確認した。得られた
データを下に示す。
−5−O−(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリミジ
ル)−1−チオ−D−グリセロ−ペントフラノシド(140
mg,0.423 mmol)にアルゴン雰囲気下アセトニトリル106
ml、モレキュラーシーブス4A1.06 gを加える。30
分後-20 ℃に冷却しジメチル(メチルチオ)スルホニウ
ムテトラフルオロボラート94.1 mg(97%, 0.465 mmol)を
加え、5時間攪半する。1M水酸化ナトリウム水溶液を2
8.5 ml加え、更に2.5時間反応させる。有機層をクロロ
ホルムで抽出し無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮す
る。シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;酢
酸エチル)により標記化合物84.9 mg(収率84%)を得
た。1H NMRによりその構造を確認した。得られた
データを下に示す。
【0013】1H NMR(CDCl3)δ1.95(s, 3H,
Me), 2.99(dd, 1H, J=3.9, 9.1 Hz, OH), 3.53(ddd, 1
H, J=3.9, 7.3, 12.2 Hz, H-5'), 3.70(ddd, 1H, J=4.
4, 9.8,12.2 Hz, H-5'), 4.01(s, 3H, OMe), 4.72(ddd,
1H, J=4.4, 7.3, 7.8 Hz, H-4'), 5.11(t, 1H, J=2.9
Hz, H-2'), 5.81(ddd, 1H, J=1.5, 2.9, 8.3 Hz, H-
3'),6.87(d-like, 1H, J=1.5 Hz, H-1'), 7.23(s, 1H,
H-6).
Me), 2.99(dd, 1H, J=3.9, 9.1 Hz, OH), 3.53(ddd, 1
H, J=3.9, 7.3, 12.2 Hz, H-5'), 3.70(ddd, 1H, J=4.
4, 9.8,12.2 Hz, H-5'), 4.01(s, 3H, OMe), 4.72(ddd,
1H, J=4.4, 7.3, 7.8 Hz, H-4'), 5.11(t, 1H, J=2.9
Hz, H-2'), 5.81(ddd, 1H, J=1.5, 2.9, 8.3 Hz, H-
3'),6.87(d-like, 1H, J=1.5 Hz, H-1'), 7.23(s, 1H,
H-6).
【0014】
【発明の効果】本発明によって、原料として2−デオキ
シリボースより容易に誘導できる5位に2−ピリミジル
基を有する1−チオグリコシドを用いて、3'−イソヌ
クレオシド誘導体を効率よく提供することができる。
シリボースより容易に誘導できる5位に2−ピリミジル
基を有する1−チオグリコシドを用いて、3'−イソヌ
クレオシド誘導体を効率よく提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】化1で示されるピリミジン誘導体に活性化
剤を作用させて分子内でN−グリコシル化反応を行うこ
とによる化2で示される3’−イソヌクレオシド類の製
造方法。 【化1】 (化1中、R1はメチル、エチル、プロピルなどの低級
アルキル基、R2は水素原子、あるいはメチル基、R3は
アルキルあるいはアリール基) 【化2】 (化2中、R1はメチル、エチル、プロピルなどの低級
アルキル基、R2は水素原子、あるいはメチル基) - 【請求項2】活性化剤としてジメチル(メチルチオ)ス
ルホニウム塩を用いることを特徴とする特許請求の範囲
第1項記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25449694A JPH0892245A (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 3’−イソヌクレオシド類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25449694A JPH0892245A (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 3’−イソヌクレオシド類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0892245A true JPH0892245A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=17265866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25449694A Pending JPH0892245A (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 3’−イソヌクレオシド類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0892245A (ja) |
-
1994
- 1994-09-22 JP JP25449694A patent/JPH0892245A/ja active Pending
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