JP2004323433A - 5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
式
【0003】
【化5】
【0004】
(式中、R1は、アシル基を示し、R4は、
【0005】
【化6】
【0006】
(式中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アラルキル基、置換されたアミノ基またはヒドロキシル基を示し、Yは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を示す。)を示す。)で表される5’−アシルオキシヌクレオシド化合物は、デオキシ核酸誘導体などを製造する上で有用な化合物である。
【0007】
5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造方法として、例えば、2’位と3’位のヒドロキシル基をイソプロピリデン基などで保護し、次に5’位のヒドロキシル基をベンゾイル基、アセチル基等のアシル基で保護した後、イソプロピリデン基を除去する方法が報告されている(非特許文献1および2参照)。当該方法は、操作が煩雑であり、工程数も多いという問題点がある。
【0008】
その他に、ヒドロキシルアミン酢酸塩/ピリジンで核酸誘導体(ヌクレオシド)を選択的脱アセチル化に付す方法(非特許文献3)、テトラヒドロフラン/ナトリウムメトキシドで核酸誘導体を選択的脱ベンゾイル化に付す方法(非特許文献4参照)が報告されている。前者は、ピリジン付加物、後者は、メトキシ体がそれぞれ副生してしまい、そのために収率が著しく低下するという問題があった。
このため、副生物の生成を抑制し、収率よく、簡便に、5’−アシルオキシヌクレオシド化合物を製造する方法の提供が望まれている。
【0009】
【非特許文献1】
テトラヘドロン(Tetrahedron),1990年,第46巻、第9号,p.3101
【非特許文献2】
テトラヘドロン(Tetrahedron),1967年,第23巻、第5号,p.2301−313
【非特許文献3】
ジャーナル オブ ザ ケミカル ソサイエティ パーキン トランサクション(Journal of the Chemical Society Perkin Transaction),1980年,p.563−573
【非特許文献4】
テトラヘドロン(Tetrahedron),1985年,第41号,第23巻,p.5503−5506
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、副生物の生成を抑制し、収率よく、簡便に、5’−アシルオキシヌクレオシド化合物を製造する方法の提供である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、後記式[I]で表される2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物を、式[II]で表わされるアルコール中、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属炭酸塩からなる群より選ばれる塩基を用いた脱アシル化に付すことにより、選択的に脱アシル化が進行し、副生物の生成を抑制し、収率よく、簡便に、5’−アシルオキシヌクレオシド化合物が製造できることを見出した。
即ち、本発明は以下の内容を含むものである。
(1) 式[I]
【0012】
【化7】
【0013】
(式中、R1、R2およびR3は、同一または異なっていてもよく、それぞれ独立して、アシル基を示し、R4は、
【0014】
【化8】
【0015】
(式中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アラルキル基、置換されたアミノ基またはヒドロキシル基を示し、Yは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を示す。)を示す。)
で表される2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物(以下、単に2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物と略す。)を、式[II]
【0016】
【化9】
【0017】
(式中、R5は、水素原子、アルコキシ基または置換されていてもよいアリールオキシ基を示す。)
で表わされるアルコール中、
アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属炭酸塩からなる群より選ばれる塩基を用いた選択的脱アシル化に付すことを特徴とする、式[A]
【0018】
【化10】
【0019】
(式中、各記号は前記と同義である。)で表される5’−アシルオキシヌクレオシド化合物(以下、単に5’−アシルオキシヌクレオシド化合物と略す。)の製造方法。
(2) 式[II]のアルコールが、エタノール、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールからなる群より選ばれる上記(1)の製造方法。
(3) 塩基が、水酸化ナトリウム、ナトリウムエトキシドおよび炭酸カリウムからなる群より選ばれる上記(1)の製造方法。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるR1、R2およびR3は、同一または異なっていてもよく、それぞれ独立してアシル基を示す。ここでいうアシル基とは、炭素数が、通常1〜20、好ましくは2〜8のアシル基であり、例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイルなどが挙げられ、好ましくはアセチルである。
【0021】
本発明におけるXは、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アラルキル基、置換されたアミノ基またはヒドロキシル基を示し、Yは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を示す。
ここでいうハロゲン原子とは、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、Xにおいては塩素原子が好ましく、Yにおいても塩素原子が好ましい。
ここでいうアルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、好ましい炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜3である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、中でもメチルが好ましい。
【0022】
ここでいうアラルキル基とは、アルキル部が直鎖状または分岐鎖状であり、好ましい炭素数が1〜5、より好ましくは1であり、アリール部が好ましい炭素数が6〜10、より好ましくは6〜8であるアラルキル基である。好ましい例としては、ベンジルなどが挙げられる。
【0023】
ここでいうアリール基とは、好ましい炭素数が6〜10、より好ましくは6〜8のアリール基である。好ましい例としてはフェニル基などが挙げられる。
【0024】
置換されたアミノ基とは、下記置換基などによりモノ置換またはジ置換されたアミノ基のことである。ジ置換アミノ基は、その置換基が同一でも異なっていてもよい。置換基としては、例えば、アシル基(炭素数1〜7が好ましく、例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイルなどが挙げられ、特にアセチルが好ましい。)、アルキル基(上記と同義であり、特にメチル、エチルが好ましい。)、アリール基(上記と同義であり、特にフェニルが好ましい。)、アラルキル基(上記と同義であり、特にベンジルが好ましい。)などが挙げられる。置換されたアミノ基の例示としては、アセチルアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、フェニルアミノ、ベンジルアミノなどが挙げられ、中でもアセチルアミノ、ベンジルアミノが好ましい。
【0025】
本発明におけるR5は、水素原子、アルコキシ基または置換されていてもよいアリールオキシ基を示す。ここでいうアルコキシ基は、直鎖状または分岐鎖状のアルコキシ基であり、好ましい炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜4である。例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、n−ブトキシなどが挙げられ、中でもメトキシおよびn−ブトキシが好ましい。
ここでいう置換されていてもよいアリールオキシ基は、アリール部が上記アリールと同義であるアリールオキシ基であり、置換基としては、例えばハロゲン原子(上記と同義)などが挙げられる。具体的には、フェノキシ、クロロフェノキシ、ブロモフェノキシなどが挙げられ、好ましくはフェノキシである。
【0026】
5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造方法
本発明における5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造方法は、2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物を、式[II]のアルコール中、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属炭酸塩からなる群より選ばれる塩基を用いた選択的脱アシル化に付すことを特徴とする。
【0027】
具体的には、2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物の上記特定アルコールの溶液に、上記特定塩基を添加し、撹拌する。塩基はそのまま添加することも、溶液として添加することもできる。
【0028】
5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造に用いる溶媒は、式[II]
【0029】
【化11】
【0030】
(式中、R5は前記と同義である。)
で表わされるアルコールであることが必須である。本発明においては、当該アルコールから選ぶ溶媒は1種の場合だけでなく、2種以上である場合も包含する。
【0031】
好ましい式[II]のアルコールとしては、エタノール、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールからなる群より選択される。例えば、エタノール単独、エタノールと2−メトキシエタノールとの混合溶媒、エタノールと2−ブトキシエタノールとの混合溶媒などが挙げられる。式[II]のアルコールの使用量は、重量比で、好ましくは2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物の1〜50倍であり、より好ましくは2〜10倍である。
【0032】
5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造に用いる塩基は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属炭酸塩からなる群より選ばれることが必須である。ここでいうアルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムであり、アルカリ金属アルコキシドとしては、例えば、ナトリウムエトキシド、カリウムブトキシド、ナトリウムメトキシドであり、アルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムである。中でも、水酸化ナトリウム、ナトリウムエトキシドおよび炭酸カリウムからなる群より選ばれる塩基が好ましい。
【0033】
塩基の使用量は、モル比で、好ましくは2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物の0.01〜0.5倍であり、より好ましくは0.03〜0.2倍である。
【0034】
塩基を溶液として添加する場合の溶媒としては、水以外の溶媒であれば特に限定されない。例えば、上記式[II]のアルコールを用いてもよい。塩基を溶液として添加する場合、塩基をこれらの溶媒の1種または2種以上用いて溶解し、濃度が好ましくは1〜30重量%、好ましくは2〜15重量%となるように調整する。溶媒として、エタノール、2−メトキシエタノールまたは2−ブトキシエタノール等の式[II]のアルコールを用いる場合、その使用量も、上記「式[II]のアルコールの使用量」に加算される。
【0035】
本発明の5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造は、通常−10〜40℃、好ましくは0〜15℃で、通常反応開始直後〜10時間、好ましくは1〜5時間で終了する。
【0036】
本発明の方法にて得られた5’−アシルオキシヌクレオシド化合物は、常法により単離精製することができる。例えば、反応液を酸(例えば、酢酸など)を用いて中和後、濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付す。
【0037】
原料として用いる2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物は、例えば、Nucleic Acid Chem., (1991), 264−268に記載の方法によって製造することができる。例えば、原料の1つである2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシドは、溶媒中、2’,3’,5’−トリアセチルイノシンに塩化チオニルを滴下し、還流撹拌後、常法にて後処理することにより製造することができる。
【0038】
本発明の5’−アシルオキシヌクレオシド化合物は、例えばSynlett, (1991), 753やJ.Am. Chem. Soc 1989., 111., 8502−8540などに記載の方法に準じることにより、抗ウイルス活性を有するデオキシ核酸化合物に誘導することができる。
【0039】
【実施例】
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明する。もちろん本実施例は本発明を何ら限定するものではない。
調製例1
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチルイノシン(20 g)をクロロホルム(160 ml)及びN,N−ジメチルホルムアミド(2.7 g)中に加え、塩化チオニル(19.9 g)を滴下し、還流下にて3時間撹拌した。氷浴で冷却しながら水(200 ml)を加えて1時間撹拌した後、分液した。5%炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固して、2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(24.4 g)を油状物として得た。
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド
1H−NMR(CDCl3,ppm):δ2.10(3H,s), 2.12(3H,s), 2.17(3H,s), 4.37−4.51(3H,m), 5.64−5.67(1H,m), 5.94−5.97(1H,m), 6.24−6.25(1H,d,J=5.2Hz), 8.30(1H,s), 8.79(1H,s).
【0040】
実施例1
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(5.0 g、12.1 mmol)を2−メトキシエタノール(26 ml)に溶解し、氷冷下にて5重量%水酸化ナトリウム−エタノール溶液(0.4 g)を添加し、4時間撹拌した。酢酸(0.1 g)を加え、反応液を濃縮乾固した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)にて精製し、これを濃縮乾固したところ、標題化合物(3.01 g、9.1 mmol、75%)の白色結晶を得た。
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
1H−NMR(CDCl3,ppm):δ2.07(3H,s), 4.10(1H,d,J=5.2Hz), 4.36−4.56(4H,m), 4.73−4.77(1H,m), 5.13(1H,d,J=4.4Hz), 6.12(1H,d,J=4.0Hz), 8.40(1H,s), 8.71(1H,s).
【0041】
実施例2
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(830 mg)をエタノール(4.5 ml)に溶解し、氷冷下にて5重量%水酸化ナトリウム−エタノール溶液(65 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析したところ、標題化合物が収率77%で生成していることを確認した。
【0042】
実施例3
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(820 mg)をエタノール(4 ml)に溶解し、室温下にて炭酸カリウム(56 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液をHPLC分析したところ、標題化合物が収率77%で生成していることを確認した。
【0043】
実施例4
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(520 mg)を2−ブトキシエタノール(3 ml)に溶解し、氷冷下にて2重量%水酸化ナトリウム−エタノール溶液(44 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液をHPLC分析したところ、標題化合物が収率82%で生成していることを確認した。
【0044】
実施例5
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(830 mg)をエタノール(4.5 ml)に溶解し、氷冷下にて21重量%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(26 mg)を添加し、3時間攪拌した。反応液をHPLC分析したところ、標題化合物が収率76%で生成していることを確認した。
【0045】
参考例1
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(655 mg)をピリジン(4 ml)に溶解し、氷冷下にてヒドロキシアミン酢酸塩(13 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液をHPLC分析したところ、5’−アセチル−6−クロロプリンリボシドの生成は全くみられず、生成物は6−ピリジルプリンリポシドであることを確認した。
【0046】
参考例2
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(800 mg)をテトラヒドロフラン(4 ml)に溶解し、氷冷下にてナトリウムメトキシド(158 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液をHPLC分析したところ、5’−アセチル−6−クロロプリンリボシドの生成は全くみられず、生成物は6−メトキシプリンリポシドであることを確認した。
【0047】
【発明の効果】
本発明により、副生物の生成を抑制し、収率よく、簡便に、5’−アシルオキシヌクレオシド化合物を製造することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
式
【0003】
【化5】
【0004】
(式中、R1は、アシル基を示し、R4は、
【0005】
【化6】
【0006】
(式中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アラルキル基、置換されたアミノ基またはヒドロキシル基を示し、Yは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を示す。)を示す。)で表される5’−アシルオキシヌクレオシド化合物は、デオキシ核酸誘導体などを製造する上で有用な化合物である。
【0007】
5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造方法として、例えば、2’位と3’位のヒドロキシル基をイソプロピリデン基などで保護し、次に5’位のヒドロキシル基をベンゾイル基、アセチル基等のアシル基で保護した後、イソプロピリデン基を除去する方法が報告されている(非特許文献1および2参照)。当該方法は、操作が煩雑であり、工程数も多いという問題点がある。
【0008】
その他に、ヒドロキシルアミン酢酸塩/ピリジンで核酸誘導体(ヌクレオシド)を選択的脱アセチル化に付す方法(非特許文献3)、テトラヒドロフラン/ナトリウムメトキシドで核酸誘導体を選択的脱ベンゾイル化に付す方法(非特許文献4参照)が報告されている。前者は、ピリジン付加物、後者は、メトキシ体がそれぞれ副生してしまい、そのために収率が著しく低下するという問題があった。
このため、副生物の生成を抑制し、収率よく、簡便に、5’−アシルオキシヌクレオシド化合物を製造する方法の提供が望まれている。
【0009】
【非特許文献1】
テトラヘドロン(Tetrahedron),1990年,第46巻、第9号,p.3101
【非特許文献2】
テトラヘドロン(Tetrahedron),1967年,第23巻、第5号,p.2301−313
【非特許文献3】
ジャーナル オブ ザ ケミカル ソサイエティ パーキン トランサクション(Journal of the Chemical Society Perkin Transaction),1980年,p.563−573
【非特許文献4】
テトラヘドロン(Tetrahedron),1985年,第41号,第23巻,p.5503−5506
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、副生物の生成を抑制し、収率よく、簡便に、5’−アシルオキシヌクレオシド化合物を製造する方法の提供である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、後記式[I]で表される2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物を、式[II]で表わされるアルコール中、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属炭酸塩からなる群より選ばれる塩基を用いた脱アシル化に付すことにより、選択的に脱アシル化が進行し、副生物の生成を抑制し、収率よく、簡便に、5’−アシルオキシヌクレオシド化合物が製造できることを見出した。
即ち、本発明は以下の内容を含むものである。
(1) 式[I]
【0012】
【化7】
【0013】
(式中、R1、R2およびR3は、同一または異なっていてもよく、それぞれ独立して、アシル基を示し、R4は、
【0014】
【化8】
【0015】
(式中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アラルキル基、置換されたアミノ基またはヒドロキシル基を示し、Yは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を示す。)を示す。)
で表される2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物(以下、単に2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物と略す。)を、式[II]
【0016】
【化9】
【0017】
(式中、R5は、水素原子、アルコキシ基または置換されていてもよいアリールオキシ基を示す。)
で表わされるアルコール中、
アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属炭酸塩からなる群より選ばれる塩基を用いた選択的脱アシル化に付すことを特徴とする、式[A]
【0018】
【化10】
【0019】
(式中、各記号は前記と同義である。)で表される5’−アシルオキシヌクレオシド化合物(以下、単に5’−アシルオキシヌクレオシド化合物と略す。)の製造方法。
(2) 式[II]のアルコールが、エタノール、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールからなる群より選ばれる上記(1)の製造方法。
(3) 塩基が、水酸化ナトリウム、ナトリウムエトキシドおよび炭酸カリウムからなる群より選ばれる上記(1)の製造方法。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるR1、R2およびR3は、同一または異なっていてもよく、それぞれ独立してアシル基を示す。ここでいうアシル基とは、炭素数が、通常1〜20、好ましくは2〜8のアシル基であり、例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイルなどが挙げられ、好ましくはアセチルである。
【0021】
本発明におけるXは、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アラルキル基、置換されたアミノ基またはヒドロキシル基を示し、Yは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を示す。
ここでいうハロゲン原子とは、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、Xにおいては塩素原子が好ましく、Yにおいても塩素原子が好ましい。
ここでいうアルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、好ましい炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜3である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、中でもメチルが好ましい。
【0022】
ここでいうアラルキル基とは、アルキル部が直鎖状または分岐鎖状であり、好ましい炭素数が1〜5、より好ましくは1であり、アリール部が好ましい炭素数が6〜10、より好ましくは6〜8であるアラルキル基である。好ましい例としては、ベンジルなどが挙げられる。
【0023】
ここでいうアリール基とは、好ましい炭素数が6〜10、より好ましくは6〜8のアリール基である。好ましい例としてはフェニル基などが挙げられる。
【0024】
置換されたアミノ基とは、下記置換基などによりモノ置換またはジ置換されたアミノ基のことである。ジ置換アミノ基は、その置換基が同一でも異なっていてもよい。置換基としては、例えば、アシル基(炭素数1〜7が好ましく、例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイルなどが挙げられ、特にアセチルが好ましい。)、アルキル基(上記と同義であり、特にメチル、エチルが好ましい。)、アリール基(上記と同義であり、特にフェニルが好ましい。)、アラルキル基(上記と同義であり、特にベンジルが好ましい。)などが挙げられる。置換されたアミノ基の例示としては、アセチルアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、フェニルアミノ、ベンジルアミノなどが挙げられ、中でもアセチルアミノ、ベンジルアミノが好ましい。
【0025】
本発明におけるR5は、水素原子、アルコキシ基または置換されていてもよいアリールオキシ基を示す。ここでいうアルコキシ基は、直鎖状または分岐鎖状のアルコキシ基であり、好ましい炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜4である。例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、n−ブトキシなどが挙げられ、中でもメトキシおよびn−ブトキシが好ましい。
ここでいう置換されていてもよいアリールオキシ基は、アリール部が上記アリールと同義であるアリールオキシ基であり、置換基としては、例えばハロゲン原子(上記と同義)などが挙げられる。具体的には、フェノキシ、クロロフェノキシ、ブロモフェノキシなどが挙げられ、好ましくはフェノキシである。
【0026】
5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造方法
本発明における5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造方法は、2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物を、式[II]のアルコール中、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属炭酸塩からなる群より選ばれる塩基を用いた選択的脱アシル化に付すことを特徴とする。
【0027】
具体的には、2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物の上記特定アルコールの溶液に、上記特定塩基を添加し、撹拌する。塩基はそのまま添加することも、溶液として添加することもできる。
【0028】
5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造に用いる溶媒は、式[II]
【0029】
【化11】
【0030】
(式中、R5は前記と同義である。)
で表わされるアルコールであることが必須である。本発明においては、当該アルコールから選ぶ溶媒は1種の場合だけでなく、2種以上である場合も包含する。
【0031】
好ましい式[II]のアルコールとしては、エタノール、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールからなる群より選択される。例えば、エタノール単独、エタノールと2−メトキシエタノールとの混合溶媒、エタノールと2−ブトキシエタノールとの混合溶媒などが挙げられる。式[II]のアルコールの使用量は、重量比で、好ましくは2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物の1〜50倍であり、より好ましくは2〜10倍である。
【0032】
5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造に用いる塩基は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属炭酸塩からなる群より選ばれることが必須である。ここでいうアルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムであり、アルカリ金属アルコキシドとしては、例えば、ナトリウムエトキシド、カリウムブトキシド、ナトリウムメトキシドであり、アルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムである。中でも、水酸化ナトリウム、ナトリウムエトキシドおよび炭酸カリウムからなる群より選ばれる塩基が好ましい。
【0033】
塩基の使用量は、モル比で、好ましくは2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物の0.01〜0.5倍であり、より好ましくは0.03〜0.2倍である。
【0034】
塩基を溶液として添加する場合の溶媒としては、水以外の溶媒であれば特に限定されない。例えば、上記式[II]のアルコールを用いてもよい。塩基を溶液として添加する場合、塩基をこれらの溶媒の1種または2種以上用いて溶解し、濃度が好ましくは1〜30重量%、好ましくは2〜15重量%となるように調整する。溶媒として、エタノール、2−メトキシエタノールまたは2−ブトキシエタノール等の式[II]のアルコールを用いる場合、その使用量も、上記「式[II]のアルコールの使用量」に加算される。
【0035】
本発明の5’−アシルオキシヌクレオシド化合物の製造は、通常−10〜40℃、好ましくは0〜15℃で、通常反応開始直後〜10時間、好ましくは1〜5時間で終了する。
【0036】
本発明の方法にて得られた5’−アシルオキシヌクレオシド化合物は、常法により単離精製することができる。例えば、反応液を酸(例えば、酢酸など)を用いて中和後、濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付す。
【0037】
原料として用いる2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物は、例えば、Nucleic Acid Chem., (1991), 264−268に記載の方法によって製造することができる。例えば、原料の1つである2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシドは、溶媒中、2’,3’,5’−トリアセチルイノシンに塩化チオニルを滴下し、還流撹拌後、常法にて後処理することにより製造することができる。
【0038】
本発明の5’−アシルオキシヌクレオシド化合物は、例えばSynlett, (1991), 753やJ.Am. Chem. Soc 1989., 111., 8502−8540などに記載の方法に準じることにより、抗ウイルス活性を有するデオキシ核酸化合物に誘導することができる。
【0039】
【実施例】
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明する。もちろん本実施例は本発明を何ら限定するものではない。
調製例1
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチルイノシン(20 g)をクロロホルム(160 ml)及びN,N−ジメチルホルムアミド(2.7 g)中に加え、塩化チオニル(19.9 g)を滴下し、還流下にて3時間撹拌した。氷浴で冷却しながら水(200 ml)を加えて1時間撹拌した後、分液した。5%炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固して、2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(24.4 g)を油状物として得た。
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド
1H−NMR(CDCl3,ppm):δ2.10(3H,s), 2.12(3H,s), 2.17(3H,s), 4.37−4.51(3H,m), 5.64−5.67(1H,m), 5.94−5.97(1H,m), 6.24−6.25(1H,d,J=5.2Hz), 8.30(1H,s), 8.79(1H,s).
【0040】
実施例1
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(5.0 g、12.1 mmol)を2−メトキシエタノール(26 ml)に溶解し、氷冷下にて5重量%水酸化ナトリウム−エタノール溶液(0.4 g)を添加し、4時間撹拌した。酢酸(0.1 g)を加え、反応液を濃縮乾固した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)にて精製し、これを濃縮乾固したところ、標題化合物(3.01 g、9.1 mmol、75%)の白色結晶を得た。
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
1H−NMR(CDCl3,ppm):δ2.07(3H,s), 4.10(1H,d,J=5.2Hz), 4.36−4.56(4H,m), 4.73−4.77(1H,m), 5.13(1H,d,J=4.4Hz), 6.12(1H,d,J=4.0Hz), 8.40(1H,s), 8.71(1H,s).
【0041】
実施例2
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(830 mg)をエタノール(4.5 ml)に溶解し、氷冷下にて5重量%水酸化ナトリウム−エタノール溶液(65 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析したところ、標題化合物が収率77%で生成していることを確認した。
【0042】
実施例3
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(820 mg)をエタノール(4 ml)に溶解し、室温下にて炭酸カリウム(56 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液をHPLC分析したところ、標題化合物が収率77%で生成していることを確認した。
【0043】
実施例4
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(520 mg)を2−ブトキシエタノール(3 ml)に溶解し、氷冷下にて2重量%水酸化ナトリウム−エタノール溶液(44 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液をHPLC分析したところ、標題化合物が収率82%で生成していることを確認した。
【0044】
実施例5
5’−アセチル−6−クロロプリンリボシド
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(830 mg)をエタノール(4.5 ml)に溶解し、氷冷下にて21重量%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(26 mg)を添加し、3時間攪拌した。反応液をHPLC分析したところ、標題化合物が収率76%で生成していることを確認した。
【0045】
参考例1
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(655 mg)をピリジン(4 ml)に溶解し、氷冷下にてヒドロキシアミン酢酸塩(13 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液をHPLC分析したところ、5’−アセチル−6−クロロプリンリボシドの生成は全くみられず、生成物は6−ピリジルプリンリポシドであることを確認した。
【0046】
参考例2
2’,3’,5’−トリアセチル−6−クロロプリンリボシド(800 mg)をテトラヒドロフラン(4 ml)に溶解し、氷冷下にてナトリウムメトキシド(158 mg)を添加し、4時間撹拌した。反応液をHPLC分析したところ、5’−アセチル−6−クロロプリンリボシドの生成は全くみられず、生成物は6−メトキシプリンリポシドであることを確認した。
【0047】
【発明の効果】
本発明により、副生物の生成を抑制し、収率よく、簡便に、5’−アシルオキシヌクレオシド化合物を製造することができる。
Claims (3)
- 式[I]
で表される2’,3’,5’−トリアシルオキシヌクレオシド化合物を、式[II]
で表わされるアルコール中、
アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属炭酸塩からなる群より選ばれる塩基を用いた選択的脱アシル化に付すことを特徴とする、式[A]
- 式[II]のアルコールがエタノール、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールからなる群より選ばれる請求項1記載の製造方法。
- 塩基が、水酸化ナトリウム、ナトリウムエトキシドおよび炭酸カリウムからなる群より選ばれる請求項1記載の製造方法。
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