JPH08870B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH08870B2
JPH08870B2 JP4786188A JP4786188A JPH08870B2 JP H08870 B2 JPH08870 B2 JP H08870B2 JP 4786188 A JP4786188 A JP 4786188A JP 4786188 A JP4786188 A JP 4786188A JP H08870 B2 JPH08870 B2 JP H08870B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明はエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以
下EVOHと記す)にフェニルベンゾトリアゾール誘導体
(B)とビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート(C)の混合物を含有させた耐候性の極
めて良好なEVOH樹脂組成物に関する。
B.従来技術 EVOHはガスバリヤー性と高透明性を有し、耐油性、保
香性に優れた有用な高分子材料であり、フィルム、シー
ト、容器などに広く用いられる。しかしEVOHを長期間日
光や紫外線に当てると劣化を起こすケースがある。ポリ
オレフィン等の樹脂の安定剤としてサリチル酸エステル
系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、あるい
はニッケルキレート系などの各化合物を配合することが
知られている。光劣化防止剤として要求される特性のう
ち主な項目を挙げると、(1)光劣化防止剤自体の光安
定性が優れていること、(2)成形時の高温に耐えるこ
と、(3)成形時の温度で融解し、樹脂中に均一に分散
し、得られた成形物の外観を損なわないこと、(4)ブ
リードアウトしないことなどであるが、EVOHにたいして
はこれらの条件を満足する光劣化防止剤は見出だされて
いない。
C.発明が解決しようとする課題 本発明は光、とくに紫外線劣化に対して極めて安定
で、かつ透明性、色相の優れた成形物が得られるEVOH組
成物を得んとするものである。
D.問題点を解決するための手段 EVOH(A)に一般式 で表されるフェニルベンゾトリアゾール誘導体(B)
(但しRはt−アミル基またはメチルベンジル基であ
る)、とビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート(C)の混合物を特定量含有させたEVOH
樹脂組成物である。
E.発明のより詳細な説明 本発明においてEVOHとはエチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物であり、エチレン含有量20〜60モル%、好ま
しくは25〜55モル%で、かつ共重合体の酢酸ビニル成分
のケン化度が90%以上の物が好適である。エチレン含有
量が20モル%より小さいと、成形物の耐水性、耐熱水性
等の性能が低下するばかりでなく、EVOH自身がゲル化し
やすくなり、本発明の効果が発現し難くなる。またエチ
レン含有量が60モル%を越えるか、あるいはケン化度90
%未満ではEVOHの本来のバリアー性能が低下する。また
このEVOHには他のコモノマーを本発明の目的を阻害しな
い範囲内で共重合させることもできる。本発明において
(B)および(C)をEVOHに配合する場合(B)/
(C)が重量比で1/9〜9/1になるようにすることが必要
であり、好ましくは1/4〜4/1である。また(B)および
(C)の混合物をEVOHにたいし0.1〜2重量%含有させ
ることが必要であり、好ましくは0.15〜1重量%であ
る。0.1重量%以下では本発明の効果を発現しない。2
重量%以上では得られる成形物の外観が不良となる。
本発明におけるEVOHと(B)および(C)のブレンド
方法には、単軸あるいは二軸スクリュー押出機による溶
融ブレンドなどの方法がある。ブレンド物は一度ペレッ
ト化した後成形することが好ましい。ペレット化せずに
そのまま成形した場合はブレンド物の分散が悪く、目的
とする耐候性の成形物(たとえばフィルム)が得られな
いことがある。また別のブレンド方法としてEVOHの溶液
に安定剤をブレンドすることも好適である。このブレン
ド物は溶融成形、押出成形、溶液によるコーティングな
どにより、成形物とすることができる。ここで成形物と
は、フィルム、シート、チューブ、ボトル、カップなど
である。
EVOHにフェニルベンゾトリアゾール誘導体(B)とビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケ
ート(C)の混合物を配合することにより得た成形物は
光、とくに紫外線劣化に対して極めて安定であるばかり
でなく、透明性、色相も優れていることは驚くべきこと
である。またこの混合物の配合によって、EVOHが本来有
している優れたガスバリヤー性をなんら損なわないこと
も特徴のひとつである。また(B)および(C)はブリ
ードアウトしないので、表面の汚れは少なく、また上記
効果の経時劣化も少ない。
本発明の樹脂組成物は積層体の形で用いることが好ま
しい場合が多い。この際本発明の樹脂組成物は中間層、
最外層、最内層のいずれの層にも用いることができる。
本発明の樹脂組成物と積層する樹脂としては特に制限は
ないが、一般には透明性の良好な樹脂が好ましく、例え
ば低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブ
テなどのポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマ
ーなどのオレフィンを主体とする共重合体、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。
またこれらの樹脂と本発明の樹脂組成物の層間接着力
が十分でない場合には接着性樹脂層を設けることが好ま
しい。接着性樹脂としては実用段階でデラミネーション
を起こさないものであればよく特に限定されないが、好
ましくはポリオレフィン系重合体、たとえばポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量45
重量%以下)、エチレン−アクリル酸エステルまたはメ
タアクリル酸エステル共重合体(アクリル酸エステルま
たはメタアクリル酸エステル含量45重量%以下)にエチ
レン性不飽和カルボン酸またはその無水物を化学的に
(たとえば付加反応、グラフト反応により)結合して得
られる変性ポリオレフィン系共重合体が用いられる。こ
れらの接着性樹脂はこれらの接着性樹脂は層間に設ける
のではなく両層のいずれか、または両層に配合すること
も可能である。
本発明の樹脂組成物は積層体としてフィルム、シー
ト、チューブ、ボトルなどに成形することができ、各層
の厚み構成には特に制限はないが、透明性の点から本発
明の樹脂組成物は300μ以下の厚みで使用することが好
ましく、より好ましくは200μ以下である。
本発明の樹脂組成物を積層する方法は特に制限はない
が共押出法、押出ラミネーション法、ドライラミネーシ
ョン法などが挙げられ、とりわけ共押出法によると本発
明の樹脂の特徴が発揮できるため好適である。
本発明の樹脂組成物より得られた単層成形物あるいは
積層体は光劣化防止性、ガスバリヤー性に優れ、さらに
樹脂組成物層の透明性および色相も優れていることか
ら、各種食品としてのみならず医療容器、農薬容器など
として有効に使用される。
以下実施例をあげて更に本発明を説明する。実施例中
の%は、特にことなりのない限り重量%を示す。
F.実施例 実施例1および対照例1 エチレン含有量31モル%、ケン化度99.4モル%、メル
トインデックス3.8g/10分(190℃、加重2160g条件下)
のEVOHペレット99.5%、2−(3,5−ジ−t−アミル−
2−ヒドロキシルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1
%、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
セバケート0.4%を二軸スクリュー押出機でブレンドし
ペレット化した。このブレンドペレットをTダイ押出機
でフィルムに成膜し30μのフィルムを得た。このフィル
ムは透明性が良く外観も良好であった。このフィルムを
フェード照射(ウエザーメーター、島津XW-60V3、光源6
kwキセノンランプ)1000hrs後引張り試験機にて破断伸
度を測定した。破断伸度は200%であった。またこのフ
ィルムをドライラミ用接着剤(東洋モートン社製 AD-9
00/AD-RT-5)を用い50μのLDPEフィルムと積層した。こ
の積層フィルムの酸素ガス透過係数を酸素ガスバリヤー
測定装置(MOCON 社製OXTRAN-100)にて測定した。酸
素ガス透過係数は0.3cc/m2 atm day(20℃×65%RH)で
あった。
対照例としてエチレン含有量31モル%、ケン化度99.4
モル%、メルトインデックス3.8g/10分(190℃、加重21
60g条件下)のEVOHペレットをTダイ押出機でフィルム
に成膜し30μのフィルムを得た。このフィルムをフェー
ド照射(ウエザーメーター、島津XW-60V3、光源6kwキセ
ノンランプ)1000hrs後引張り試験機にて破断伸度を測
定した。破断伸度は20%であった。またこのフィルムを
ドライラミ用接着剤(東洋モートン社製AD-900/AD-TR-
5)を用い50μのLDPEフィルムと積層した。この積層フ
ィルムの酸素ガス透過係数を酸素ガスバリヤー測定装置
(MOCON社製OXTRAN-100)にて測定した。酸素ガス透過
係数は0.3cc/m2 atm day(20℃×65%RH)であった。
実施例2および対照例2 エチレン含有量48モル%、ケン化度99.5モル%、メル
トインデックス5.5g/10分(190℃、加重2160g条件下)
のEVOHペレット99.2%、2−[2−ヒドロキシ−3,5ビ
ス(α,α−ヂメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリ
アゾール0.4%、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート0.4%を二軸スクリュー押出機で
ブレンドしペレット化した。このブレンドペレットをT
ダイ押出機でフィルムに成膜し30μのフィルムを得た。
このフィルムは透明性が良く外観も良好であった。この
フィルムを実施例1と同様にフェード照射後引張り試験
機にて破断伸度を測定した。破断伸度は220%であっ
た。またこのフィルムを実施例1と同様に50μのLDPEフ
ィルムと積層した。この積層フィルムの酸素ガス透過係
数は0.3cc/m2 atm day(20℃×65%RH)であった。
対照例としてエチレン含有量48モル%、ケン化度99.5
モル%、メルトインデックス5.5g/10分(190℃、加重21
60g条件下)のEVOHペレット96.0%、2−[2−ヒドロ
キシ−3,5ビス(α,α−ヂメチルベンジル)フェニ
ル]ベンゾトリアゾール2.0%、ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)セバケート2.0%を二軸スク
リュー押出機でブレンドしペレット化した。このブレン
ドペレットをTダイ押出機でフィルムに成膜し30μのフ
ィルムを得た。このフィルムは穴があき外観も不良であ
った。
実施例3および対照例3 エチレン含有量44モル%、ケン化度99.5モル%、メル
トインデックス5.0g/10分(190℃、加重2160g条件下)
のEVOHペレット99.2%、2−[2−ヒドロキシ−3,5ビ
ス(α,α−ヂメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリ
アゾール0.7%、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート0.1%を二軸スクリュー押出機で
ブレンドしペレット化した。このブレンドペレットをT
ダイ押出機でフィルムに成膜し30μのフィルムを得た。
このフィルムは透明性が良く外観も良好であった。この
フィルムを実施例1と同様にフェード照射後引張り試験
機にて破断伸度を測定した。破断伸度破断伸度は240%
であった。
対照例としてエチレン含有量48モル%、ケン化度99.5
モル%、メルトインデックス5.5g/10分(190℃、加重21
60g条件下)のEVOHペレット99.95%、2−[2−ヒドロ
キシ−3,5ビス(α,α−ヂメチルベンジル)フェニ
ル]ベンゾトリアゾール0.02%、ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.03%を二軸ス
クリュー押出機でブレンドしペレット化した。このブレ
ンドペレットをTダイ押出機でフィルムに成膜し30μの
フィルムを得た。このフィルムを実施例1と同様にフェ
ード照射後引張り試験機にて破断伸度を測定した。破断
伸度は30%であった。
G.発明の効果 本発明の樹脂組成物により得られる成形物は光、とく
に紫外線劣化に対して安定出あるばかりでなく、透明
性、色層も優れ、さらにガスバリヤー性も優れており、
かつこれらの効果の経時劣化も少ない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5:3475)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含量20〜60モル%、ケン化度90%
    以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)
    に、一般式 で表されるフェニルベンゾトリアゾール誘導体(B)
    (但しRはt−アミル基またはメチルベンジル基であ
    る)とビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
    ル)セバケート(C)を(B)/(C)が重量比で1/9
    〜9/1になるように配合した混合物を0.1〜2重量%含有
    させた樹脂組成物。
JP4786188A 1988-02-29 1988-02-29 樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH08870B2 (ja)

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TWI685527B (zh) * 2015-06-12 2020-02-21 日商三菱化學股份有限公司 樹脂組成物及利用此樹脂組成物之膜片與多層結構體

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