JP2593952B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 A.本発明の技術分野 本発明は、外観が美麗で、耐気体透過性に優れ、層内
剥離性のない、しかも耐層間剥離性の優れた樹脂組成物
に関する。
B.従来の技術 ポリオレフインは安価であり、機械的特性に優れ、加
工が容易であり、優れた透明性、耐水蒸気透過性、安全
衛生性にも優れる等の良好な性質を有しているため、食
品、化粧品、トイレタリー製品、化学薬品等の包装材料
として広く使用されている。しかしながら、酸素ガス、
炭酸ガス等の気体透過性が大きいため、これらのガスが
浸入することによつて内容物の品質に影響を受けるもの
については、使用できないか、または極短期間しか使用
できないのが実情であつた。
ポリオレフインの耐気体透過性を改良するため、例え
ば、ポリオレフインに耐気体透過性のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物をブレンドすることが提案されて
いる(特開昭49−38984)。しかしこの方法ではこのブ
レンド物とポリオレフインとの接着性を上げるには、ポ
リオレフインのブレンド重量比を全重量に対し50重量%
以上にしなければならず、この際、ポリオレフインとの
接着性は強固になるが、ブレンド物層内ではポリオレフ
インとエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の相溶性
が悪いため成形時に流動異常が起こり、外観不良にな
る。さらに特開昭53−39380ではポリオレフイン100重量
部にポリオレフインより3倍以上の高いメルトインデツ
クスを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物25
〜60重量部、エチレン含有率70〜98モル%、けん化度20
%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物5〜40
重量部を使用することを提案している。しかしながら、
ブレンド物層を外観に使用した場合、梨地、波模様が生
じ外観を著しく損ない実用には供し得ない。
C.発明が解決しようとする課題 本発明は、このような相溶性不良に原因を発すると考
えられる層内剥離を改善し、耐層間剥離性が大であり、
且つ耐気体透過性が優れ、波模様のない、外観美麗な成
形物を得る樹脂組成物を提供するものである。
D.課題を解決するための手段 本発明者らは、ポリオレフイン(A)、エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物(B)(以下、EVOHとい
う)、エチレン含有率68〜98モル%、酢酸ビニル成分の
ケン化度20%以上の特殊なエチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物(C)(以下、S−EVOHという)および不飽
和カルボン酸またはその誘導体により変性されたポリオ
レフイン樹脂(D)からなる樹脂組成物を用いて成形し
た場合には、層内剥離がなく、耐層間剥離性が大であ
り、且つ耐気体透過性に優れた、波模様のない、外観美
麗なフイルムが得られることを見い出して本発明を完成
した。
本発明にいうポリオレフイン(A)とは、高密度、中
密度あるいは低密度のポリエチレン、酢酸ビニル、アク
リル酸エステル、あるいはブテン、ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテンなどのα−オレフイン類を共重合した
ポリエチレン、アイオノマー樹脂、ポリプロピレンホモ
ポリマー、エチレンをグラフト重合したポリプロピレ
ン、あるいはエチレン、ブテン、ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテンなどのα−オレフイン類を共重合したポ
リプロピレン、ゴム系ポリマーをブレンドした変性ポリ
プロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペ
ンテンなどを含んでいる。本発明にとつて特に重要なの
はポリプロピレン系樹脂であり、次いでポリエチレン系
樹脂である。
また、本発明にいうEVOH(B)とはエチレンと酢酸ビ
ニルの共重合体中の酢酸ビニル単位を加水分解したもの
であれば任意のものを含むものであるが、ポリオレフイ
ンとの相溶性が不良であるのは比較的エチレン単位が少
なく酢酸ビニル成分のケン化度(加水分解度)が高いも
のである。特に、エチレン含有率が20〜65モル%、好適
には20〜60モル%、最適には20〜50モル%で、酢酸ビニ
ル成分のケン化度が96%以上、とりわけ99%以上のもの
はポリオレフインと複合して用いることにより優れたフ
イルムが得られることから、本発明の適用対象として特
に重要である。
またEVOH(B)のメルトフローインデツクス(MI)
(190℃、2160g荷重下での測定)は0.1g/10分以上、好
適には0.5g/10分以上であり、また100g/10分以下、好適
には50g/10分以下、最適には30g/10分以下である。
本発明にいうEVOH(B)は5モル%以下の範囲の共重
合モノマーで変性されていてもよく、かかる変性用モノ
マーとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、高級脂肪酸ビニルエステル、アルキルビニルエー
テル、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルア
ミド類あるいはその4級化物、N−ビニルイミダゾー
ル、あるいはその4級化物、N−ビニルピロリドン、N,
N−ブトキシメチルアクリルアミド、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメ
チルメトキシシラン等を例示することができる。
本発明において、S−EVOH(C)とは、ポリオレフイ
ン(A)およびEVOH(B)の相溶性を顕著に改善する目
的で、特に選ばれ、新規に開発した特殊なEVOHであり、
エチレン含有率68〜98モル%、酢酸ビニル成分のケン化
度20%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物で
ある。とくに相溶性改良に有効なのは、エチレン含有率
70モル%以上であり、さらに好適には96モル%以下、最
適には94モル%以下である。また酢酸ビニル成分のより
有効なケン化度は30モル%以上、とりわけ40%以上であ
る。ケン化度の上限は、とくに限定されないが、実質的
に100%のケン化度のものも使用できる。
エチレン含有率が68モル%未満、あるいは酢酸ビニル
成分のケン化度が20%未満ではポリオレフインとの相溶
性が悪い。また、エチレン含有率が98モル%以上ではEV
OHとの相溶性が悪くなるため焦げ、流動異常が生じ外観
が著しく悪くなる。
またS−EVOH(C)のエチレン含有率は(B)のEVOH
のエチレン含有率より、好適には少なくとも5モル%高
く、最適には少なくとも10モル%高いことが望ましい。
またS−EVOH(C)のMIは0.1/10分以上、好適には0.5/
10分以上であり、100g/10分以下、好適には50g/10分以
下、最適には30g/10分以下である。
本発明にいうS−EVOH(C)は不飽和カルボン酸また
はその誘導体で変性されていてもよく、かかる変性用酸
モノマーとしてはα,β不飽和カルボン酸、そのエステ
ルあるいはその無水物であり、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸や
フマル酸のモノメチルあるいはエチルエステル、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸を例示することができる。こ
れらの酸モノマーは単独あるいは組合せて用いられる。
ポリオレフイン(A)は、EVOH(B)からなる組成物
を溶融成形するに際し、S−EVOH(C)を、あらかじめ
ポリオレフイン(A)あるいはEVOH(B)あるいは
(A)、(B)両方に配合してブレンドペレツト化した
ものを、前記組成物に配合して溶融成形すれば、本発明
の効果はさらに顕著となる。
S−EVOH(C)をあらかじめEVOH(B)に配合してお
く例としては、EVOH(B)100部にS−EVOH(C)を5
〜100部配合したものが挙げられる。このように、あら
かじめS−EVOH(C)をEVOH(B)にブレンドした場合
には、S−EVOH(D)の添加量を少なくしても効果は大
きい。
本発明にいう不飽和カルボン酸またはその誘導体によ
り変性されたポリオレフイン樹脂(D)とは、アクリル
酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン
酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和カルボン酸、
そのエステルまたはその無水物;アクリル酸メチル、メ
タアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アク
リルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸ナトリウ
ム、メタクリル酸ナトリウム等の不飽和カルボン酸誘導
体;の群より選ばれた少なくとも1種の不飽和カルボン
酸またはその誘導体により変性されたポリオレフイン樹
脂もしくはその配合物である。ここでポリオレフイン樹
脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−酢酸ビニルまたはアクリル酸エステル共重合体などが
好適なものとしてあげられる。
本発明の樹脂組成物の各成分の配合割合は次のとおり
である。
ポリオレフイン(A)とEVOH(B)の組成比として
は、ポリオレフイン(A):EVOH(B)の重量比として6
0:40〜99.1:0.1、とりわけ65:35〜99.7:0.3の範囲のも
のが本発明の効果の点で特に重要である。
S−EVOH(C)の添加量は、ポリオレフイン(A)と
EVOH(B)の合計量100重量部に対して実用的には0.3〜
30重量部、とくに0.3〜20重量部、さらに好ましくは0.3
〜10重量部の範囲で用いられる。0.3重量部より少ない
と相溶性改善効果が見られず、好ましくない。また上限
は必ずしもないが、実用的には30重量部以下で充分であ
る。
また不飽和カルボン酸またはその誘導体により変性さ
れたポリオレフイン樹脂(D)の配合割合は、ポリオレ
フイン(A)およびEVOH(B)の合計量100重量部に対
して0.5〜60重量部、好適には1〜50重量部である。
本発明の組成物を得るためのブレンド方法は、特別に
制限はなく、4者をドライブレンドする方法、S−EVOH
(C)をポリオレフイン(A)またはEVOH(B)の全部
または一部にあらかじめ配合しておく方法、あるいは、
各樹脂の粉砕物をドライブレンドする方法、上記組成物
をブレンドペレツト化する方法などがあげられる。
本発明の組成物を得るための各成分の配合手段として
はは、リボンブレンダー、高速ミキサーコニーダー、ミ
キシングロール、押出機、インテイシブミキサー等が例
示される。
本発明において、S−EVOH(C)および変性ポリオレ
フイン(D)を複合して用いることによりポリオレフイ
ン(A)およびEVOH(B)の溶融成形物における相溶性
をかくも顕著に向上させ、さらに波模様、梨地を発生さ
せず、層内剥離を防止する機構は十分明らかではない
が、ポリオレフインおよびEVOHの溶融系におけるレオロ
ジー的効果、分散作用などが複雑に組合わさつた状態に
おいてS−EVOH(C)および変性ポリオレフイン樹脂
(D)の相乗効果が有効に作用しているものと推定され
る。
また本発明の樹脂組成物にはたとえばポリオフインに
慣用の他の添加剤を配合することもできる。このような
添加剤の例としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑
剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、充填剤、あるいは他の
高分子化合物を挙げることができ、これらを本発明の作
用効果が阻害されない範囲内でブレンドすることができ
る。添加剤の具体的な例としては次の様なものが挙げら
れる。
酸化防止剤: 2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾール、4,4′−チオビス−(6−t−
ブチルフエノール)、2,2′−メチレン−ビス−(4−
メチル−6−t−ブチルフエノール)、オクタデシル−
3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフ
エニル)プロピオネート、4,4′−チオビス−(6−t
−ブチルフエノール)等。
紫外線吸収剤: エチレン−2−シアノ−3,3′−ジフエニルアクリレー
ト、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフエニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−
t−ブチル−5′−メチルフエニル)5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
エノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
エノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフエノ
ン等。
可塑剤: フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオク
チル、ワツクス、流動パラフイン、リン酸エステル等。
帯電防止剤: ペンタエリスリツトモノステアレート、ソルビタンモノ
パルミテート、硫酸化ポリオレフイン類、ポリエチレン
オキシド、カーボワツクス等。
滑剤: エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレート等。
着色剤: カーボンブラツク、フタロシアニン、キナクリドン、イ
ンドリン、アゾ系顔料、酸化チタン、ベンガラ等。
充填剤: グラスフアイバー、アスベスト、マイカ、バラストナイ
ト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カル
シウム等。
また、他の多くの高分子化合物も本発明の作用効果が
阻害されない程度にブレンドすることもできる。
本発明の樹脂組成物は、フイルム成形に限らず周知の
溶融押出成形機、圧縮成形機、トランスフア成形機、射
出成形機、吹込成形機、熱成形機、回転成形機、デイツ
プ成形機などを使用して、シート、チユーブ、ボトル、
カツプなどの任意の成形品に成型してもフイルムと同様
の効果が得られる。
本発明の樹脂組成物は多層構造体の1層として使用す
るときは2層以上の任意の層構成をとり得る。その層構
成の適当な例としては、本発明の樹脂組成物をF、ポリ
オレフインをA、EVOHをB、接着剤をADで表わすと次の
如き層構成となる。なおここでADとしては本発明で使用
する変性ポリオレフイン(D)を使用することが好まし
い。
2層 A/F 3層 A/F/B、F/B/F、F/AD/B 4層 F/B/AD/A、A/F/AD/B 5層 F/AD/B/AD/F、A/F/B/AD/A、A/F/B/F/A 6層 A/F/AD/B/AD/A 7層 A/F/AD/B/AD/F/A またこのような多層構造体において、本発明の樹脂組
成物は、多層構造体のスクラツプで代用することもでき
る。また他のポリオレフイン成形体のスクラツプを混合
して使用することもできる。
多層成形方法としては、一般的にいつて樹脂層の種類
に対応する数の押出機を使用し、この押出機を使用し、
この押出機内で溶融された樹脂の流れを重ねあわせた層
状態で同時押出成形するいわゆる共押出成形により実施
する方法が最良である。別の方法として、エキストルー
ジヨンコーテイング、ドライラミネーシヨンなどの多層
成形方法も採用されうる。
上記の層構成の多層構造体は、ガスバリヤー性に優れ
たEVOHを含有しているので、とくにガスバリヤー性の要
求される食品包装材、医療品(医薬品、医療用具など)
包装材として有用である。とくにEVOH(B)層と樹脂組
成物(F)層の少なくとも2層からなる多層構造体はガ
スバリヤーの点で優れているので好ましい。
本発明におけるポリオレフイン(A)、EVOH(B)、
S−EVOH(C)および変性ポリオレフイン(D)からな
る樹脂組成物において、S−EVOH(C)と変性ポリオレ
フイン(D)を共に用いることが重要である。(A)、
(B)に(C)もしくは(D)だけをブレンドした場合
にはポリオレフイン層とブレンド樹脂組成物層の耐層間
剥離性が不良であり好ましくない。(C)と(D)を複
合して使用することにより、耐層間剥離性が改良され、
外観が美麗のみならず、さらには耐気体透過性に優れた
樹脂組成物を得ることができる。
以下、実施例により更に具体的に説明する。なお部は
重量部を意味している。
E.実施例 実施例1〜8 内外層が低密度ポリエチレン、中間層が樹脂ブレンド
組成物である2種3層の共押出フイルムを作製した。中
間層の樹脂の組成は低密度ポリエチレン(A)(メルト
フローインデツクスASTM−D−1238、2.1g/10分)、EVO
H(B)(エチレン含有率32.5モル%、酢酸ビニル成分
のケン化度99.9%、メルトフローインデツクス1.4g/10
分)、S−EVOH(C)(エチレン含有率74モル%、酢酸
ビニル成分のケン化度82%、メルトフローインデツクス
4.9g/10分)および無水マレイン酸変性ポリエチレン
(D)(接着性樹脂)(三井石油化学製ADMER LF−50
0)からなり、第1表のブレンド比でドライブレンド
後、直径が40mm、L/D=24、圧縮比3.8のフルフライト型
スクリユーを有する押出機で溶融押出し、ペレツト
(E)を得た。内外層の低密度ポリエチレン層を直径が
45mm、L/D=22のスクリユーを有する押出機、中間層の
ブレンド組成物(E)を直径が35mm、L/D=23のスクリ
ユーを有する押出機によつて温度が220℃の2種3層ダ
イを用いて共押出しを行ない、ブレンド層の厚みが20
μ、総厚み60μのフイルムを得た。得られた共押出フイ
ルムの外観、低密度ポリエチレン層とブレンド層の接着
強度(90゜剥離、引張スピード100mm/min)、酸素ガス
透過量(ModernControl社製OX−TRAN 10−50A,20℃、0
%RH)を測定した。結果は第1表に示した。
比較例1 低密度ポリエチレン(メルトフローインデツクスASTM
−D−1238、2.1g/10分)を直径が45mm、L/D=22のスク
リユーを有する押出機に仕込み、巾550mmのフラツトダ
イを使用して単層製膜を実施した。成膜温度は押出機を
190〜220℃、ダイを220℃とし、厚さが60μフイルムを
得た。酸素透過量の測定結果を第1表に示した。
比較例2 実施例1において、中間層のブレンド樹脂組成物で無
水マレイン酸変性ポリエチレン(接着製樹脂)を使用し
ない他は実施例1と同様にしてポリエチレンとブレンド
樹脂の2種3層の共押出フイルムを得た。
外観は不良であり、剥離強力が50g/15mmと耐層間剥離
が不良であつた。
比較例3 実施例4において、ブレンド層に無水マレイン酸変性
ポリエチレン(接着性樹脂)を使用しない他は実施例4
と同様にして2種3層の共押出フイルムを得た。
フィルム表面に波模様と梨地が見られ外観が非常に不
良であつた。
比較例4 中間層を、実施例1で使用した低密度ポリエチレン10
0部、実施例1で使用したEVOH70部および実施例1で使
用したS−EVOH20部のブレンド組成物とした他は実施例
1と同様にして2種3層の共押出フイルムを得た。酸素
ガス透過量は最も良かつたが、層内デラミネーシヨンを
起こし外観不良であつた。
比較例5〜6 実施例1において、ブレンド層にS−EVOHを使用せ
ず、変性しないポリオレフイン樹脂を第1表に示すとお
りの量使用し、他は実施例1と同様にして2種3層の共
押出フイルムを得た。
得られたフイルムは、表面に波模様と梨地が見られ、
外観が非常に不良であり、また層内剥離をおこし、剥離
強度も劣っていた。
実施例9 実施例4において低密度ポリエチレン樹脂(A)の代
わりにポリプロピレン樹脂(A)(メルトフローインデ
ツクスASTM−D−1238、0.5g/10分)を使用し、および
無水マレイン酸変性ポリエチレン(D)(接着性樹脂)
(三井石油化学製ADMERLF−500)の代わりに無水マレイ
ン酸変性ポリプロピレン接着性樹脂(D)(ADMER QF
−500)を使用した。その他は実施例4と同様にして、
内、外層をポリプロピレン樹脂、中間層をブレンド樹脂
組成物の2種3層の共押出フイルムを得た。
外観は良好であり、剥離強力595g/15mm、酸素ガス透
過量20.1cc/m2・day・atmであつた。
比較例5 実施例9において、ブレンド層に無水マレイン酸変性
ポリプロピレン(接着性樹脂)を使用しない他は実施例
9と同様にして2種3層の共押出フイルムを得た。
フイルム表面に波模様と梨地が見られ外観が不良であ
つた。剥離強力520g/15mm、酸素ガス透過量20.3cc/m2
day・atmであつた。
実施例10 内外層がポリプロピレン樹脂、中間層が樹脂ブレンド
組成物である2種3層の共押出シートを作製した。中間
層の組成はポリプロピレン(A)(メルトフローインデ
ツクスASTM−D−1238、0.5g/10分)100部、EVOH(B)
(エチレン含有量32.5モル%、酢酸ビニル成分のケン化
度99.9%、メルトフローインデツクス1.4g/10分)30
部、S−EVOH(C)(エチレン含有率74モル%、酢酸ビ
ニル成分のケン化度82%、メルトフローインデツクス4.
9g/10分)10部および無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ン(D)(接着性樹脂)(三井石油化学製ADMER QF−5
00)5部のブレンド比を有する。ポリプロピレン(A)
は直径が65mm、L/D=22の一軸スクリユーを備えた押出
機を200〜240℃の温度として、ブレンド樹脂組成物は直
径が40mm、L/D=26の一軸スクリユーを備えた押出機を1
60〜220℃の温度として、フイードブロツク型ダイ(巾6
00mm)を240℃として、中間層厚み100μ、総厚み1000μ
のシートを得た。得られたシートは波模様、梨地がな
く、層内剥離のない外観が良好なシートであつた。
F.発明の効果 本発明の樹脂組成物は、耐気体透過製に優れ、層内剥
離性のない組成物であり、この組成物より得た成形物は
波模様がなく、外観が美麗であり、しかも耐層間剥離性
が優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−142053(JP,A) 特開 昭57−32952(JP,A) 特開 昭53−39380(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリオレフイン (B)エチレン含有率20〜65%モル%、酢酸ビニル成分
    のケン化度96%以上であるエチレン−酢酸ビニル共重合
    体ケン化物 (C)エチレン含有率68〜98モル%、酢酸ビニル成分の
    ケン化度20%以上であるエチレン−酢酸ビニル共重合体
    ケン化物および (D)不飽和カルボン酸またはその誘導体により変性さ
    れたポリオレフイン からなり、かつ(A):(B)の重量比が60:40〜99.1
    〜0.1であり、(C)の配合量は(A)と(B)の合計
    量100重量部に対して0.3〜30重量部、(D)の配合量は
    (A)と(B)の合計量100重量部に対して0.5〜60重量
    部である樹脂組成物。
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