JPH0882899A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH0882899A
JPH0882899A JP21894894A JP21894894A JPH0882899A JP H0882899 A JPH0882899 A JP H0882899A JP 21894894 A JP21894894 A JP 21894894A JP 21894894 A JP21894894 A JP 21894894A JP H0882899 A JPH0882899 A JP H0882899A
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JP21894894A
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Yasushi Yamashita
裕史 山下
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 補充液を低減し、迅速処理されても高感度で
現像銀の銀色調性が黄赤色味を帯びることないハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法の提供。 【構成】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化銀乳
剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法にお
いて、現像液にハロゲンイオンを0.05mol/l以上含有
し、さらに下記一般式〔I〕で示される化合物を0.02mol
/l以上含有し、かつ一般式〔II〕で示される化合物を
含有する現像液及び現像補充液を用いるハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法。尚、上記ハロゲン化銀粒子の平
均粒径あるいは厚みが0.3μm以下であり、また現像液補
充量が220ml/m2以下であること及び全処理時間(dry to
dry)が35秒以内でなされる。 一般式〔I〕 例 1-フェニル-4,4-ジヒドロキシメチル-3-ピラゾリド
ン 一般式〔II〕 X−R1−S−(R2)−S−R3−Y

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料の処理方法に関し、特に、補充液を低減し、迅速処理
されても高感度で現像銀の銀色調性が黄赤色味を帯びる
ことないハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機
でランニング処理すると、処理液は処理量の増加に比例
して劣化が起こる。現像液の場合の劣化の原因としては
2つの要因があって、そのひとつは感光材料中の成分が
現像液成分と反応して活性を失う「処理疲労」と、他の
一つは空気中の炭酸ガスを吸収することによるpH低
下、及び現像主薬の酸化による「空気酸化疲労」が挙げ
られる。上記の「処理疲労」とは、感光材料の成分であ
るハロゲンイオンが現像液中に溶出し、これらハロゲン
イオンの中で沃素イオンは臭化銀の臭素イオンと置換さ
れるため、現像液中には主として臭素イオンのみが蓄積
され、それが抑制成分として作用し写真性能に悪影響を
及ぼすことである。写真感光材料を安定に処理するに
は、このような劣化要因を排除する必要があり、そのた
めには有用物質の補給と不要物質を希釈する目的から、
劣化相当量の補充液を供給することにより写真性能を一
定に保っているのが現状である。
【0003】このような処理液の補充方法としては、数
多くの技術が提案されており例えば特開昭55-126242
号、同55-126243号、同57-195245号、同57-195246号、
同59-195247号、同60-104946号、同62-238559号、特開
平1-140156号の各公報には現像補充液を現像処理量に応
じて連続的または間欠的に補充して疲労を回復する手段
が開示されている。
【0004】また、これらの写真処理廃液は従来そのま
ま下水道に放流され、河川、湖沼、海水などの水質汚濁
の要因になっていた。近年、この環境汚染負荷の低減や
処理作業の簡易化のために写真処理廃液の排出量削減が
望まれてきており、具体的には補充量の削減、又は再生
して再使用する方法などが挙げられている。しかしなが
ら例えば、現像補充液の補充量を低減するとハロゲンイ
オンが蓄積し感度低下が起こり、得られる画像の色調が
純黒調性を失い、黄赤色味を帯びた色調に劣化するとい
う欠点を引き起こし、補充量低減は実用上不可能であっ
た。
【0005】一方、近年、ハロゲン化銀写真感光材料の
消費は増加の一途をたどっている。このため、ハロゲン
化銀写真感光材料の現像処理枚数が増加し処理の迅速化
が強く要望されている。
【0006】処理速度の迅速化は現像主薬の増量で達成
できるがピラゾリドン系の現像主薬を増量すると銀色調
が劣化してしまう。一方チオエーテルを現像スターター
に添加してランニング感度安定性を達成することは特開
平6-138591号に開示されているが現像補充液に添加して
銀色調を改良するという手段はこれまで見いだされては
いなかった。
【0007】以上の背景から補充液を低減し、迅速処理
されても高感度で現像銀の銀色調性が黄赤色味を帯びる
ことないハロゲン化銀写真感光材料の処理方法の開発が
望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、現像補充液を低減し、迅速処理
されても高感度で現像銀の銀色調性が黄赤色味を帯びる
ことないハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、支
持体上に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有する
ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法において、現像液
にハロゲンイオンを0.05mol/l以上含有し、さらに下
記一般式〔I〕で示される化合物を0.02mol/l以上含有
し、かつ一般式〔II〕で示される化合物を含有する現像
液及び現像補充液を用いることを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料の処理方法により達成される。
【0010】尚、上記ハロゲン化銀粒子の平均粒径ある
いは厚みが0.3μm以下であり、また現像液補充量が220m
l/m2以下であること及び全処理時間(dry to dry)が35
秒以内でなされることが本発明の好ましい態様である。
【0011】以下、本発明について詳述する。
【0012】本発明による現像処理方法において用いら
れる現像液はハイドロキノンを10〜40g/l及び一般式
〔I〕で示される化合物の少なくとも一種を0.02〜0.08m
ol/l、一般式〔II〕で示される化合物を0.16mol/l
以下、さらにハロゲンイオンを0.05〜0.2mol/l含有す
ることが好ましい。
【0013】一般式〔I〕において、Rはアリール基
(例えばフェニル、ナフチル基)を表す。R1,R2,R
3,R4はそれぞれ水素原子、アルキル基(例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル更に高級アルキル
基など)、アリール基(例えばフェニル、ナフチル基な
ど)、アラルキル基(例えばベンジル基など)を表す。
【0014】また上記のRのアリール基及びR1〜R4
アルキル基、アリール基、アラルキル基は各々置換基を
有していてもよく各置換基としては例えばヒドロキシ
基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アミノ基、
ニトロ基、スルホン酸基、カルボキシル基、ハロゲン原
子を挙げることができる。
【0015】上記の一般式のうちR1は水素原子かアミ
ノ基で置換されたアルキル基、ヒドロキシアルキル基が
好ましい。R4は水素原子が好ましい。
【0016】更に好ましくはR2がヒドロキシアルキル
基であって、R3がヒドロキシアルキル基、アルキル
基、又は置換アルキル基であって、Rがアリール又は置
換アリール基である。
【0017】これらのアルキル基の炭素数としては4以
下が好ましい。
【0018】以下に本発明の一般式で表される化合物の
例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0019】I−1 1-フェニル-4,4-ジヒドロキシメチ
ル-3-ピラゾリドン I−2 1-p-トリル-4,4-ジヒドロキシメチル-3-ピラゾ
リドン I−3 1-フェニル-4-ヒドロキシメチル-4-メチル-3-ピ
ラゾリドン I−4 1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン I−5 1-フェニル-2-ヒドロキシメチル-4,4-ジメチル-
3-ピラゾリドン I−6 1-フェニル-2-モルホリノメチル-4,4-ジメチル-
3-ピラゾリドン I−7 1-フェニル-2-モルホリノメチル-4-メチル-3-ピ
ラゾリドン I−8 1-フェニル-2-ヒドロキシメチル-4-メチル-3-ピ
ラゾリドン I−9 1-フェニル-5,5-ジメチル-3-ピラゾリドン I−10 1-フェニル-5-メチル-3-ピラゾリドン I−11 1-p-トリル-4-メチル-4-ヒドロキシメチル-3-ピ
ラゾリドン I−12 1-p-ヒドロキシフェニル-4,4-ジメチル-3-ピラ
ゾリドン I−13 1-o-トリル-4-メチル-4-ヒドロキシメチル-3-ピ
ラゾリドン I−14 1-p-メトキシフェニル-4-メチル-4-ヒドロキシ
メチル-3-ピラゾリドン I−15 1-(3,5-ジメチル)フェニル-4-メチル-4-ヒドロ
キシメチル-3-ピラゾリドン 上記一般式〔I〕で表される化合物は現像液及び現像補
充液それぞれ1リットル当たり0.02mol/l以上添加す
る。
【0020】本発明の実施に際して、現像液に用い得る
現像主薬としては、次のものを上げることができる。
【0021】HO−(CH=CH)n−OH型現像主薬の代表的な
ものとしてはハイドロキノンがあり、その他にカテコー
ル、ピロガロール及びその誘導体並びにアスコルビン
酸、クロロハイドロキノン、ブロムハイドロキノン、イ
ソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,
3-ジクロロハイドロキノン、2,5-ジクロロハイドロキノ
ン、2,3-ジブロムハイドロキノン、2,5-ジメチルハイド
ロキノン等がある。
【0022】又、HO−(CH=CH)n−NH2型現像主薬として
は、オルト及びパラのアミノフェノールが代表的なもの
で、N-メチル-p-アミノフェノール、その他4-アミノフ
ェノール等もある。
【0023】又、H2N−(CH=CH)n−NH2型現像主薬とし
ては、4-アミノ-2-メチル-N,N-ジエチルアニリン、p-フ
ェニレンジアミン等がある。
【0024】ヘテロ環型現像主薬としては、1-フェニル
-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾ
リドン、1-フェニル-4-メチル-4-ヒドロキシメチル-3-
ピラゾリドン、1-フェニル-4,4-ジヒドロキシメチル-3-
ピラゾリドン等がある。
【0025】上記の現像主薬は単独で用いてもよいし、
二種以上組み合わせて用いることもできる。
【0026】前記一般式〔II〕で表される化合物につい
て説明する。
【0027】式中、XとYは同一でも異なってもよい水
素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、アミノ基、アン
モニオ基、カルボキシル基、スルホ基、アミノカルボニ
ル基、又はアミノスルホニル基を表す。XとYとで環を
形成してもよい。X,Yの置換基としては、水素原子、
炭素数1〜5の置換基を有してもよいアルキル基、例え
ばメチル基、エチル基、置換基を有してもよいアミノ
基、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ-
シアノエチルアミノ基、モルホリノ基、アンモニオ基、
例えばトリメチルアンモニオ基、アミノカルボニル基、
例えばジメチルアミノカルボニル基、アミノスルホニル
基、例えばジメチルアミノスルホニル基が好ましい。
【0028】また、一般式〔II〕で表される化合物は無
機又は有機の酸の塩でもよい。好ましい塩としては、塩
酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、蓚酸、p-トルエンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸などが挙げられる。
【0029】R1,R3はアルキレン基を表し、これらの
アルキレン基はエーテル結合を有していてもよい。
【0030】R2はR5−CO−NH−R6−NH−CO−R7、又は
エーテル結合を有してもよいアルキレン基を表す。
【0031】R6は−(CH2)n1−N(R8)−(CH2)n2−または
−O−(CH2)n3−S−(CH2)n4−O−を表す。
【0032】R5,R7はエーテル結合を有してもよいア
ルキレン基、R8は水素原子又はアルキル基を表し、
1,n2,n3,n4は1〜5の整数を表す。
【0033】以下に、一般式〔II〕で表される化合物の
具体例を示すが、本発明はこれらの化合物のみに限定さ
れるものではない。
【0034】
【化2】
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】一般式〔II〕で表される化合物は、ごく一
般的な方法で合成することができる、例えば、米国特許
3,021,215号、英国特許950,089号、ジャーナル・オブ・
オーガニックケミストリー第26巻 1991〜1995頁(1961
年)、新実験化学講座14巻,1713〜1726頁丸善(1978年
刊)などに記載の方法を参考に合成できる。
【0040】これら本発明の化合物は、それぞれ組み合
わせて用いてもよい。本発明の化合物の現像液及び現像
補充液への添加量は、1.6×10-6〜1.6×10-1mol/lが
好ましく、特に好ましくは1.6×10-4〜7.8×10-2mol/
lである。
【0041】現像液には、その他、必要に応じて保恒剤
(例えば亜硫酸塩、重亜硫酸塩等)、緩衝剤として(例
えば炭酸塩、硼酸、硼酸塩、アルカノールアミンな
ど)、アルカリ剤(例えば炭酸塩など)、溶解助剤(ポ
リエチレングリコール類、及びこれらのエステルな
ど)、pH調整剤(例えばクエン酸のごとき有機酸等)、
増感剤(例えば四級アンモニウム塩など)、現像促進
剤、硬膜剤(例えばグルタールアルデヒドなどのジアル
デヒド類)、界面活性剤などを含有させることができ
る。さらにカブリ防止剤としてアゾール系有機カブリ防
止剤(例えばインダゾール系、イミダゾール系、ベンツ
イミダゾール系、トリアゾール系、ベンツトリアゾー
系、テトラゾール系、チアジアゾール系)、処理液に用
いられる水道水中に混在するカルシウムイオンを隠蔽す
るための隠蔽剤ヘキサメタ燐酸ナトリウム、ヘキサメタ
燐酸カルシウム、ポリ燐酸塩等がある。
【0042】本発明に使用される現像液を処理する際の
pHは好ましくは9.00〜13.00の範囲であり、より好まし
くは10.00〜12.00の現像液pHで処理される。この現像
液には同一組成またはそれに準じた組成の現像補充液が
用いられ、その補充量は220ml/m2以下、好ましくは50
〜200ml/m2、より好ましくは80〜190ml/m2の現像補充
液で処理される。
【0043】定着剤としては、チオ硫酸塩を含有するこ
とが好ましい。チオ硫酸塩は固体として供給され、具体
的には、リチウム、カリウム、ナトリウム、アンモニウ
ムの塩として供給されるが、好ましくは、チオ硫酸ナト
リウム、チオ硫酸アンモニウムとして供給され溶解して
用いられる。さらに好ましくはアンモニウム塩として供
給され溶解して用いることにより、定着速度の速い定着
液が得られるが、保有性などの点からはナトリウムが好
ましい。
【0044】チオ硫酸塩の濃度は好ましくは0.1〜5mo
l/lであり、より好ましくは0.5〜2mol/lであり、
さらに好ましくは0.7〜1.8mol/lである。その他定着
主薬として沃化物塩やチオシアン酸塩なども用いること
ができる。
【0045】定着剤は、亜硫酸塩を含有し、かかる亜硫
酸塩の濃度はチオ硫酸塩と亜硫酸塩の水系溶媒に対する
溶解混合時において、0.2mol/l以下である。亜硫酸塩
としては、固体のリチウム、カリウム、ナトリウム、ア
ンモニウム塩等が用いられ、前記の固体チオ硫酸塩と共
に溶解して用いられる。
【0046】また、定着液はクエン酸、酒石酸、りんご
酸、琥珀酸、フェニル酢酸およびこれらの光学異性体な
どが含まれることが好ましい。
【0047】これらの塩としては(例えばクエン酸カリ
ウム、クエン酸リチウム、クエン酸ナトリウム、クエン
酸アンモニウム、酒石酸水素リチウム、酒石酸水素カリ
ウム、酒石酸カリウム、酒石酸水素ナトリウム、酒石酸
ナトリウム、酒石酸水素アンモニウム、酒石酸アンモニ
ウムカリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、りんご酸ナ
トリウム、りんご酸アンモニウム、琥珀酸ナトリウム、
琥珀酸アンモニウムなどに代表されるリチウム、カリウ
ム、ナトリウム、アンモニウム塩などが好ましい物とし
て挙げられ、この中から1種または2種以上を組み合わ
せ使用できる。
【0048】前記化合物の中でより好ましいものとして
は、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、フェニル酢酸
及びこれらの塩である。
【0049】前記クエン酸、酒石酸、りんご酸、琥珀酸
等は固体として供給さえ、水系溶媒に溶解して用いられ
る。溶解後の定着液中における好ましい含有量は0.05mo
l/l以上であり、最も好ましい含有量は0.2〜0.6mol/
lである。
【0050】酸としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸、硼
酸のような無機酸の塩や、蟻酸、プロピオン酸、シュウ
酸、りんご酸などの有機酸類などが挙げられるが、好ま
しくは硼酸、アミノポリカルボン酸類などの酸及び塩で
ある。好ましい添加量は0.5〜20g/lである。
【0051】キレート剤としては、例えばニトリロ三酢
酸、エチレンジアミン四酢酸などのアミノポリカルボン
酸類及びこれらの塩などが挙げられる。
【0052】界面活性剤としては、例えば硫酸エステル
化物、スルホン化物などのアニオン活性剤、ポリエチレ
ングリコール系、エステル系などのノニオン界面活性
剤、特開昭57-6840号公報、記載の両性界面活性剤など
が挙げられる。
【0053】湿潤剤としては、例えばアルカノールアミ
ン、アルキレングリコールなどが挙げられる。
【0054】定着促進剤としては、例えば特開昭45-357
54号、特公昭58-122535号、同58-122536号記載のチオ尿
素誘導体、分子内に三重結合を有するアルコール、米国
特許第4,126,459号記載のチオエーテルなどが挙げられ
る。
【0055】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、現像開
始から、定着、水洗、乾燥終了までの全処理時間(dry t
o dry)が35秒以下で処理されることが好ましい。
【0056】現像温度としては18〜50℃、特に30〜45℃
であることが好ましく、現像時間としては6〜15秒であ
ることが好ましい。
【0057】次に本発明のハロゲン化銀感光材料に用い
られるハロゲン化銀粒子について説明する。本発明に用
いられる乳剤は単独の乳剤であってもよいし、2種以上
の乳剤の混合によってもよい。混合される乳剤は平板粒
子どうしでもよいし、正常晶やアスペクト比が2未満の
双晶粒子でもよい。乳剤層は一層でもよいが、複数の層
で構成されてもよい。
【0058】本発明に用いられる乳剤は平均粒径あるい
は厚みが0.3μm以下の粒子が好ましく用いられる。本発
明で言うハロゲン化銀粒子の厚みとは平板粒子を構成す
る2つの平行な主平面の距離のうち最小のものと定義さ
れる。
【0059】平板状ハロゲン化銀粒子の厚みは、比較用
ラテックスとともに粒子の斜め方向から金属を蒸着し、
その影の長さを電子顕微鏡上で測定しラテックスの影の
長さを参照にして計算したりまたは、ハロゲン化銀乳剤
を支持体上に塗布乾燥したサンプル断層の電子顕微鏡写
真から求めることができる。
【0060】ハロゲン化銀乳剤は単分散性であるものが
好ましく用いられ、平均粒径は中心に±20%の粒径範囲
に含まれるハロゲン化銀粒子が50重量%以上のものが特
に好ましく用いられる。
【0061】ハロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化銀、塩
臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀等ハロゲン組成は任意で
あるが、高感度という点から臭化銀や沃臭化銀が好まし
く、平均沃化銀含有率は、0〜5.0モル%であって特に
好ましくは0.1〜3.0モル%である。
【0062】平板状ハロゲン化銀乳剤の製造方法は、特
開昭58-113926号、同58-113927号、同58-113934号、同6
2-1855号、ヨーロッパ特許219,849号、同219,850号等を
参考にすることもできる。
【0063】又、単分散性の平板状ハロゲン化銀乳剤の
製造方法として、特開昭61-6643号を参考にすることが
できる。
【0064】高アスペクト比を持つ平板状の沃臭化銀乳
剤の製造方法としては、pBrが2以下に保たれたゼラチ
ン水溶液に硝酸銀水溶液又は硝酸銀水溶液とハロゲン化
物水溶液を同時に添加して種晶を発生させ、次にダブル
ジェット法により成長させることによって得ることがで
きる。
【0065】平板状ハロゲン化銀粒子の大きさは、粒子
形成時の温度、銀塩及びハロゲン化物水溶液の添加速度
によってコントロールできる。アスペクト比は種晶の調
製方法、厚みや成長時のpAg、pH、ハロゲン組成、熟成
時間や温度によりコントロールできる。平板状ハロゲン
化銀乳剤の平均沃化銀含有率は、添加するハロゲン化物
水溶液の組成すなわち臭化物と沃化物の比を変えること
によりコントロールすることができる。又、平板状ハロ
ゲン化銀粒子の製造時に、必要に応じてアンモニア、チ
オエーテル、チオ尿素等のハロゲン化銀溶剤を用いるこ
とができる。
【0066】粒子の成長には銀イオンを含む水溶液とハ
ロゲンイオンを含む水溶液を供給して行ってもよいが、
ハロゲン化銀の微粒子として供給してもよい。この場合
沃化銀、沃臭化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩化銀、ハロゲ
ンイオン含有溶液、銀イオン含有溶液の組み合わせで供
給できる。
【0067】ハロゲン化銀乳剤としては、粒子内部と表
面が異なるハロゲン化銀組成を有するコア/シェル型或
は二重構造型の粒子も好ましく用いられる。なお、コア
/シェル型乳剤を得る方法としては例えば米国特許3,50
5,068号、同4,444,877号、英国特許1,027,146号、特開
昭60-14331号などに詳しく述べられている。ハロゲン化
銀乳剤のコア/シェル型粒子は、該粒子の最外殻層の沃
化銀含有量が、5モル%未満であり、好ましくは3モル
%未満である。
【0068】本発明のハロゲン化銀粒子の最外殻層の沃
化銀含量は種々の表面の元素分析手段によって検出でき
る。XPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)、オ
ージェー電子分光、ISSなどの方法を用いることは有
用である。最も簡便で精度の高い手段としてXPSがあ
り、本発明の最外殻層の沃化銀含有率はこの方法による
測定値により定義することができる。
【0069】XPS表面分析法により分析される深さは
約10Å程度といわれている。ハロゲン化銀粒子表面付近
のヨード含量の分析に使用されるXPS法の原理に関し
ては相原惇一らの「電子の分光」(共立ライブラリー1
6、共立出版発行、昭和53年)を参考にすることができ
る。
【0070】上述した乳剤は、粒子表面に潜像を形成す
る表面潜像型あるいは粒子内部に潜像を形成する内部潜
像型、表面と内部に潜像を形成する型のいずれの乳剤で
有ってもよい。これらの乳剤は、物理熟成あるいは粒子
調製の段階でカドミウム塩、鉛塩、亜鉛塩、タリウム
塩、ルテニウム塩、オスミウム塩、イリジウム塩又はそ
の錯塩、ロジウム塩またはその錯塩などを用いてもよ
い。
【0071】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌーデ
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などの水洗方法が
なされてもよい。好ましい水洗法としては、例えば特公
昭35-16086号記載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系ア
ルデヒド樹脂を用いる方法、又は特開昭63-158644号記
載の凝集高分子剤例示G3,G8などを用いる方法が特
に好ましい脱塩法として挙げられる。
【0072】本発明の乳剤に適用される化学増感として
は、いわゆる硫黄増感、Se化合物による増感、Te化合物
による増感、金増感、周期律表VIII族の貴金属(例えば
Pd,Pt,Idなど)による増感、及びこれらの組み合わせ
による増感法を用いることができる。中でも金増感と硫
黄増感とを組み合わせや金増感とSe化合物による増感の
組み合わせが好ましい。また、還元増感と併用して行う
ことも好ましい。
【0073】化学増感時または終了時に沃素イオンを供
給することは感度や色素吸着の面から好ましい。特に沃
化銀の微粒子の形態で添加する方法が好ましい。
【0074】化学増感をハロゲン化銀に吸着性をもつ化
合物の存在下で行うことも好ましい。化合物として特に
アゾール類、ジアゾール類、トリアゾール類、テトラゾ
ール類、インダゾール類、チアゾール類、ピリミジン
類、アザインデン類、特にこれらのメルカプト基を有す
る化合物やベンゼン環を有する化合物が好ましい。
【0075】本発明において還元処理、いわゆる還元増
感は、還元性化合物を添加する方法、銀熟成と呼ばれる
pAg=1〜7の銀イオン過剰状態を経過させる方法、高p
H熟成と呼ばれるpH=8〜11の高pH状態を経過させる
方法などによってハロゲン化銀乳剤に施される。またこ
れら2つ以上の方法を併用することもできる。
【0076】還元性化合物を添加する方法は、還元増感
の程度を微妙に調節できる点で好ましい。還元性化合物
としては、無機または有機化合物のいずれでも良く、二
酸化チオ尿素、第一錫塩、アミン及びポリアミン類、ヒ
ドラジン誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン
化合物、ボラン化合物、アスコルビン酸及びその誘導
体、亜硫酸塩などが挙げられ、特に好ましくは二酸化チ
オ尿素、塩化第一錫、ジメチルアミンボランが挙げられ
る。これら還元性化合物の添加量は、その化合物の還元
性及びハロゲン化銀の種類、溶解条件等の乳剤製造条件
によって異なるが、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-8
〜1×10-2モルの範囲が適当である。これらの還元性化
合物は、水あるいはアルコール類などの有機溶媒に溶解
させハロゲン化銀粒子の成長中に添加される。
【0077】ハロゲン化銀粒子の最外殻層でない任意の
部分及び/または殻層に還元処理を施し、そのまま更に
粒子を成長させることも好ましく、効果制御の点から多
段積層される内部殻層表面、例えば種乳剤粒子表面ある
いは成長休止時の殻層表面に施されることが好ましい。
【0078】還元処理は、特開平2-135439号、同2-1368
52号などに示されているチオスルフォン酸化合物の存在
下で行われてもよい。
【0079】本発明に適用されるハロゲン化銀写真感光
材料には、メチン色素類その他の分光増感色素を用いて
分光増感される。用いられる色素は、シアニン色素、メ
ロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン
色素、ホロボーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、
スチリル色素及びヘミオキソノール色素が包含される。
特に有用な色素はシアニン色素、メロシアニン色素及び
複合メロシアニン色素に属する色素である。これらの色
素類は通常利用されている核のいずれをも適用できる。
即ち、ピロリン核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピ
ロール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾー
ル核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジン核な
どで、これらの核に脂肪式炭化水素環が融合した核、即
ちインドレニン核、ベンズインドレニン核、インドール
核、ベンズオキサゾール核、ナフトオキサゾール核、ベ
ンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナ
ゾール核、ベンズイミダゾール核、キノリン核などが適
用できる。これらの核は炭素原子上に置換されてもよ
い。
【0080】メロシアニン色素又は複合メロシアニン色
素にはケトメチン構造を有する核として、ピラゾリン-5
-オン核、チオビタントイン核、2-チオオキサゾリジン-
2,4-ジオン核、チアゾリン-2,4-ジオン核、ローダニン
核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異節環核を適
用することができる。
【0081】これらの特許は、例えばドイツ特許第929,
080号、米国特許第2,231,658号、同第2,493,748号、同
第2,503,776号、同第2,519,001号、同第2,912,329号、
同第3,655,394号、同第3,656,959号、同第3,672,897
号、同第3,649,217号、英国特許第1,242,588号、特公昭
44-14030号に記載されたものである。
【0082】これらの増感色素は単独に用いてもよいが
それらを組み合わせて用いてもよい。増感色素は組み合
わせてしばしば用いられる。それらの代表的な例として
は、米国特許第2,688,545号、同第2,977,299号、同第3,
397,060号、同第3,522,052号、同第3,527,641号、同第
3,617,293号、同第3,628,964号、同第3,666,480号、同
第3,679,428号、同第3,703,377号、同第3,837,862号、
英国特許第1,344,281号、特公昭43-4936号などに記載さ
れている。
【0083】増感色素の添加時期は粒子形成時、化学増
感の前後や途中、塗布時までの任意の時期を選択できる
が、数カ所に添加することが好ましい。
【0084】〈クロスオーバーカット:下引き染料層、
固体分散染料層〉本発明に適用される感光材料には支持
体と乳剤層の間にクロスオーバーカット層を設けてもよ
い。この層は支持体と親水性コロイド層の間に設けられ
る下引き層でもよいし、下引き層と乳剤層の間に染料層
を設けてもよい。下引き層に用いられる染料としてはピ
ラゾロン核やバルビツール酸核を有するオキソノール染
料、アゾ染料、アゾメチン染料、アントラキノン染料、
アリーリデン染料、スチリル染料、トリアリールメタン
染料、メロシアニン染料、シアニン染料などが挙げられ
る。染料層に用いられる染料は微粒子状態で分散されて
いてもよい。染料としては具体的には特開平2-264247号
の6頁〜12頁に記載の例示化合物(−2,4,6,8,
9,10,11,12,13〜27,−2,5,6,−3,4,
6,8,9,10,11,12,14〜28,−3,5,6,8,
10〜16,−3,5,6,7)などが挙げられ使用するこ
とができる。
【0085】また、これらの化合物は、国際特許公報88
/04794, ヨーロッパ特許0274723A1号、同276,566号、同
299,435号、特開昭52-92716号、同55-155350号、同55-1
55351号、同61-205934号、同48-68623号、米国特許第2,
527,583号、同3,486,897号、同3,746,539号、同3,933,7
98号、同4,130,429号、同4,040,841号等に記載されてい
る方法に準じて容易に合成することができる。
【0086】乳剤は、物理熟成または化学熟成前後の工
程において、各種の写真用添加剤を用いることができ
る。公知の添加剤としては、例えばリサーチ・ディスク
ロージャー(RD)No.17643(1978年12月)、同No.187
16(1979年11月)及び同No.308119(1989年12月)に記
載された化合物が挙げられる。これら三つのリサーチ・
ディスクロージャーに示されている化合物種類と記載箇
所を以下に掲載した。
【0087】 添加剤 RD−17643 RD−18716 RD−308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 B 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649 右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651 左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜7 XI 650 右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650 右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650 右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650 右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 本発明において現像液とは自動現像機の現像槽に入る現
像液のことで実際に感光材料を現像する処理液を示し、
現像補充液とは感光材料現像中に補充する補充液をい
う。
【0088】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明がこれらにより限定されるものではない。
【0089】実施例1 平均粒径0.1μmの沃臭化銀(沃化銀含有率2モル%)種
乳剤を用いて、アンモニア性硝酸銀水溶液と臭化カリウ
ム水溶液をダブルジェット法で添加し、平均粒径0.25μ
mの沃臭化銀(平均沃化銀含有率0.1モル%)の立方晶単
分散乳剤を成長させた。変動係数(σ/r)は0.17であ
った。
【0090】上記乳剤を化学熟成直前に溶解し、温度が
一定になったところ増感色素Iを添加し、チオシアン酸
アンモニウム、塩化金酸及びチオ硫酸ナトリウムを加え
て化学増感を施した後、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3
a,7-テトラザインデンを加えた。
【0091】
【化7】
【0092】得られた乳剤塗布液には、下記の添加剤を
ハロゲン化銀1モル当たり添加した。
【0093】 ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロライド 30mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 1g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 10mg 2-メルカプトベンゾチアゾール 10mg トリメチロールプロパン 9g 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 10mg C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g
【0094】
【化8】
【0095】(乳剤面側保護層液)下記組成のものであ
る。添加量は塗布液1リットル当たりの量で示す。
【0096】 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g ソジウム-i-アミル-n-デシル-スルホサクシネート 1g ポリメチルメタクリレート4μm粒子 二酸化珪素粒子(面積平均粒子1.2μmのマット剤) 0.5g ルドックスAM(デュポン社製コロイドシリカ) 30g 2-4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン・ナトリウム塩の 2%水溶液(硬膜剤) 10cc 35%ホルマリン(硬膜剤) 2cc グリオキザール40%水溶液(硬膜剤) 1.5cc (バッキング層、バッキング保護層塗布液)バッキング
層として、ゼラチン400g、平均粒径6μmのポリメチル
メタクリレート2g、硝酸カリウム24g、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム6g、下記ハレーション防止
染料1 20gよりなる染料乳化分散物を2g/m2相当、
及びグリオキザールからなるバッキング層液を調製し、
グリシジルメタクリレート-メチルアクリレート-ブチル
メタクリレート共重合体(50:10:40重量比)を、その
濃度が10wt%になるように希釈して得た共重合体水性分
散液を下引液として塗設したポリエチレンテレフタレー
トベースの片側の面に、ゼラチン、マット剤、グリオキ
ザール、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムからな
る保護層液と共に塗布して得られたバッキング済みの支
持体を用意した。
【0097】塗布量はバッキング層、保護層共それぞれ
ゼラチン付量として2.0g/m2である。
【0098】
【化9】
【0099】(試料の作成)前記裏引き済みベースに、
前記乳剤塗布液及び保護層をスライドホッパーにて2層
同時重層塗布し試料を得た。塗布量は銀量換算で3.0g
/m2、ゼラチン量は乳剤層3g/m2、保護層が1.2g/m
2であった。
【0100】(処理液)次に本発明に用いた現像液、現
像補充液及び定着液の組成を示す。
【0101】 現像補充液処方 Part−A(12リットル仕上げ用) 水酸化カリウム 450g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 2280g ジエチレンテトラミン5酢酸 120g 重炭酸水素ナトリウム 132g 5-メチルベンゾトリアゾール 1.2g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.2g ハイドロキノン 340g 水を加えて 5リットルに仕上げる Part−B(12リットル仕上げ用) 氷酢酸 170g トリエチレングリコール 185g 化合物〔I〕 表1に示す量 5-ニトロインダゾール 0.4g 化合物〔II〕 表1に示す量 定着液処方 Part−A(18リットル仕上げ用) チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol%) 6000g 亜硫酸ナトリウム 110g 酢酸ナトリウム・3水塩 450g クエン酸ナトリウム 50g グルコン酸 70g 1-(N,N-ジメチルアミノ)-エチル-5-メルカプトテトラゾール 18g Part−B(18リットル仕上げ用) 硫酸アルミニウム 800g 現像補充液の調製は水約5lにPartA,PartBを同時添
加し、撹拌溶解しながら水を加え12lに仕上げ、KOHでp
Hを10.40に調整した。これを現像補充液とする。
【0102】この現像補充液1lに対して氷酢酸を2.4g
/l、臭化カリウムを表1記載の量を添加しKOHでpHを1
0.15に調整し現像液を調製した。
【0103】定着液の調製は水約5lにPartA,PartB
を同時添加し、撹拌溶解しながら水を加え18lに仕上
げ、硫酸とNaOHを用いてpHを4.4に調整した。これを定
着補充液とする。
【0104】(評価方法) 〈銀色調〉銀色調については、タングステン光にて透過
光黒化濃度が1.0のように均一に露光し、写真観察用光
源台で目視により下記4段階の評価を行った。なお処理
は、上記現像液、定着液を入れたXレイ用自動現像機S
RX−502(コニカ(株)製)で、45秒モードで処理レベ
ルが平衡状態になるまで補充量180ml/m2で(4つ切り
サイズで2000枚処理)ランニングを行ない、平衡レベル
の処理液を用いた。補充液は現像補充液と定着液を用い
た。処理温度は現像温度は35℃、定着温度は33℃、水洗
温度は20℃、乾燥温度は45℃とした。
【0105】銀色調の評価基準は次ぎの通り A:黒色 B:やや赤みを帯びた黒色 C:やや黄赤みを帯びた黒色 D:黄赤みを帯びた黒色 結果を表1に示す。
【0106】
【表1】
【0107】表1の結果からハロゲンイオンの濃度が高
くても本発明の処理方法によれば銀色調の劣化が少ない
ことがわかる。
【0108】実施例2 (種乳剤の調整)以下の方法により六角平板種乳剤を作
成した。
【0109】 〈溶液A〉 オセインゼラチン 60.2g 蒸留水 20.0l ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ-ジコハク酸 エステルナトリウム塩10%エタノール水溶液 5.6ml KBr 26.8g 10%H2SO4 144ml 〈溶液B〉 AgNO3 1487.5g 蒸留水で 3500mlとする 〈溶液C〉 KBr 1029g KI 29.3g 蒸留水で 3500mlにする 〈溶液D〉 1.75N KBr水溶液 下記銀電位制御量 35℃において、特公昭58-58288号、同58-58289号に示さ
れる混合撹拌機を用いて、溶液Aに溶液B及び溶液Cの
各々64.1mlを同時混合法により2分間で添加し、核形成
を行った。
【0110】溶液B及び溶液Cの添加を停止した後、60
分間で溶液Aの温度を60℃に上昇させ、再び溶液Bと溶
液Cを同時混合法により、各々68.5ml/minの流量で50
分間添加した。この間の銀電位(飽和銀-塩化銀電極を
比較電極として銀イオン選択電極で測定)を溶液Dを用
いて+6mVになるように制御した。添加終了後3%KOH
によってpHを6に合わせ、直ちに脱塩、水洗を行い種
乳剤EM−0とした。このように作成した種乳剤EM−
0は、ハロゲン化銀粒子の全投影面積の90%以上が最大
隣接辺比が1.0〜2.0の六角平板粒子よりなり、六角平板
の厚さ0.07μm、平均直径(円直径換算)は0.5μmであ
ることが電子顕微鏡観察により判明した。 (平板乳剤の調製)以下の4種類の溶液を用いて1.53モ
ル%AgIを含有する平板状沃臭化銀乳剤EM−1を作成
した。
【0111】 〈溶液A〉 オセインゼラチン 29.4g ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ-ジコハク酸 エステルナトリウム塩10%エタノール水溶液 2.5ml 種乳剤EM−0 0.588 モル相当 蒸留水で 1400mlとする。
【0112】 〈溶液B〉 AgNO3 1404.2g 蒸留水で 2360mlとする 〈溶液C〉 KBr 963g KI 27.4g 蒸留水で 2360mlとする 〈溶液D〉 1.75N KBr水溶液 下記銀電位制御量 60℃において、特公昭58-58288号、同58-58289号に示さ
れる混合撹拌機を用いて、溶液Aに溶液B及び溶液Cの
全量を同時混合法により21.26ml/minの流速で111分間で
添加成長を行った。
【0113】この間の銀電位を溶液Dを用いて+25mVに
なるように制御した。
【0114】添加終了後、下記増感色素(A)及び
(B)を各々200mg/Ag1モル、15mg/Ag1モル添加した
後、過剰な塩類を除去するため、デモールN(花王アト
ラス社製)水溶液及び硫酸マグネシウム水溶液を用いて
沈澱脱塩を行い、オセインゼラチン92.2gを含むゼラチ
ン水溶液を加え、撹拌再分散した。
【0115】EM−1の粒子約3000個を電子顕微鏡によ
り観察・測定し形状を分析した結果、平均粒子厚さ0.25
μm、平均粒子直径1.05μmで分布の広さが18%の六角平
板状粒子であることが判明した。
【0116】得られた乳剤に、55℃にて増感色素(A)
と増感色素(B)をハロゲン化銀1molあたり300mgと15
mg添加した。
【0117】増感色素(A):5,5′-ジクロロ-9-エチ
ル-3,3′-ジ-(3-スルホプロピル)オキサカルボシアニ
ンナトリウムの無水物 増感色素(B):5,5′-ジ-(ブトキシカルボニル)-1,
1′-ジエチル-3,3′-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイミダ
ゾロカルボシアニンナトリウム塩の無水物 10分後、適当量に塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム、チオ
シアン酸アンモニウムを加えて化学熟成を行った。熟成
終了15分前に沃化カリウムをハロゲン化銀1モル当たり
0.8mmolの沃化銀微粒子(平均粒径0.05μm)を添加し、
その後4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザイン
デンをハロゲン化銀1モル当たり3×10-2モル加え、ゼ
ラチンを70g含む水溶液に分散した。
【0118】化学増感が終了した乳剤をA:B:C=
1:6:3で混合したものを乳剤H、A:D:C=1:
6:3で混合したものをIとした。
【0119】得られた乳剤を後記した添加剤を加え乳剤
層塗布液とした。また同時に後記の保護層塗布液も調製
した。
【0120】乳剤に用いた添加剤は次のとおりである。
添加量はハロゲン化銀1モル当たりの量で示す。
【0121】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 70mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 1.0g スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 2g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 1.5g
【0122】
【化10】
【0123】 C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 15mg 保護層液 次に保護層用塗布液として下記を調製した。添加剤は塗
布液1l当たりの量で示す。
【0124】 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g ソジウム-i-アミル-n-デシルスルホサクシネート 1g ポリメチルメタクリレート(面積平均粒径3.5μmのマット剤) 1.1g 二酸化ケイ素粒子(面積平均粒径1.2μmのマット剤) 0.5g ルドックスAM(デュポン社製)(コロイドシリカ) 30g (CH2=CHSO2CH2)2O(硬膜剤) 500mg C4F9SO3K 2mg C12H25CONH(CH2CH2O)5H 2.0g 得られた塗布液を厚さ180μmの下引き済みのブルーに着
色したポリエチレンテレフタレートフィルムベース上に
均一に塗布、乾燥した。
【0125】なお、塗布量は片面当たり乳剤層が銀換算
値で1.7g/m2で、保護層がゼラチン付量として0.99g
/m2になるように2台のスライドホッパー型コーターで
毎分90mのスピードで乳剤層、保護層を両面同時塗布し
てそれをFILM1とした。同様にして片面当たり銀量換算
で2.25g/m2になるようにしてFILM2を得た。
【0126】実施例1で用いた現像液(ただし、化合物
I、IIは表2に示す量)、定着液を入れたXレイ用自動
現像機SRX−502(コニカ(株)製)で、45秒モードで
処理レベルが平衡状態になるまで補充量と処理フィルム
を変えて(4つ切りサイズで2000枚処理)ランニングを
行い平衡レベルの処理液を得た。処理温度は現像温度は
35℃、定着温度は33℃、水洗温度は20℃、乾燥温度は45
℃とした。処理フィルムはFILM1,2を透過光黒化濃度
が1.0のように均一に露光したものを用いた。現像補充
液の補充量を表2に示した。処理フィルムIの場合は18
0ml/m2、処理フィルムIIの場合は360ml/m2とした。得
られたランニング液の臭素イオン濃度は補充量180ml/m
2のものは0.1mol/l、360ml/m2のものは0.07mol/l
であった。定着液の補充量は400ml/m2とした。
【0127】以上のようにして得られたランニング液を
用いて次のような評価を行った。
【0128】〈センシトメトリー〉写真特性はFILM1を
2枚の蛍光増感紙SRO250で挟み、管電圧:80KV、管電
流:100mA、照射時間50msecでウェッジ像を焼き付けた1
4×17cmのフィルムで評価した。表2の相対感度はNO.10
の感度を100としたときの相対感度で示した。
【0129】〈銀色調〉銀色調については、FILM1をタ
ングステン光にて透過光黒化濃度が1.0のように均一に
露光し、写真観察用光源台で目視により実施例1と同様
の4段階の評価を行った。
【0130】なお処理は、得られたランニング液をXレ
イ用自動現像機SRX−502(コニカ(株)製)を搬送速
度を変え25秒で処理できる様に改良したものにいれ、25
秒と45秒モードで処理した。処理温度は現像温度は35
℃、定着温度は33℃、水洗温度は20℃、乾燥温度は45℃
とした。補充量は現像液は表2に示す量、定着液は400m
l/m2とした。
【0131】
【表2】
【0132】このように本発明により、低補充で、処理
速度を上げても高感度で、銀色調の良好な画像が得られ
た。
【0133】
【発明の効果】本発明により、補充液を低減し、迅速処
理されても高感度で現像銀の銀色調性が黄赤色味を帯び
ることないハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供
することができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
    において、現像液にハロゲンイオンを0.05mol/l以上
    含有し、さらに下記一般式〔I〕で示される化合物を0.0
    2mol/l以上含有し、かつ一般式〔II〕で示される化合
    物を含有する現像液及び現像補充液を用いることを特徴
    とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。 【化1】 〔式中、Rはアリール基を表す。R1,R2,R3,R4
    互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原
    子、アルキル基、アラルキル基、アリール基を表す。〕 一般式〔II〕 X−R1−S−(R2)−S−R3−Y 〔式中、XとYは同一でも異なってもよい水素原子、ヒ
    ドロキシル基、アルキル基、アミノ基、アンモニオ基、
    カルボキシル基、スルホ基、アミノカルボニル基、又は
    アミノスルホニル基を表す。R1,R3はアルキレン基を
    表し、これらのアルキレン基はエーテル結合を有してい
    てもよい。R2はR5−CO−NH−R6−NH−CO−R7、又はエ
    ーテル結合を有してもよいアルキレン基を表す。R6
    −(CH2)n1−N(R8)−(CH2)n2−または−O−(CH2)n3−S−
    (CH2)n4−O−を表す。R5,R7はエーテル結合を有して
    もよいアルキレン基、R8は水素原子又はアルキル基を
    表し、n1,n2,n3,n4は1〜5の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀粒子の平均粒径あるいは厚
    みが0.3μm以下であるハロゲン化銀写真感光材料を処理
    することを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真
    感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 現像補充液の補充量が220ml/m2以下で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載のハロゲン化
    銀写真感光材料の処理方法。
  4. 【請求項4】 全処理時間(dry to dry)が35秒以内でな
    されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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