JPH0882189A - 推進管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 管端部を真円状に保持してねじ切りが正確に
行なえ、確実かつ強固な接続が得られる推進管を提供す
る。 【構成】 合成樹脂からなる管体１の一端部外周に金属
製リング２ａを嵌挿すると共に、該金属製リング２ａよ
り先端側の管端部外周面に雄ねじ１１を設ける。また、
管体１の他端部外周に金属製リング２ｂを嵌挿すると共
に、該金属製リング３が嵌挿された管端部内周面に前記
雄ねじ１１と螺合する雌ねじ１２を設ける。 【効果】 ねじ切りが正確に行なえ、また接続後は管が
偏平状に変形して接続部で離脱することがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、推進工法により地中に
埋設される推進管に関する。

【０００２】

【従来の技術】実開平２ー１４８９４号には、硬質塩化
ビニル樹脂等の合成樹脂からなる管体の一端部外周面に
雄ねじを刻設すると共に、その他端部内周面に雌ねじを
刻設し、一方の管体の雄ねじと他方の管体の雌ねじとを
螺合してからその接続部の外周面に跨がって補強用スリ
ーブを嵌着したものが提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合成樹
脂からなる管体は偏平状に変形し易いため、管端部に雄
ねじや雌ねじを刻設するとき、ねじ切り部分の肉厚が不
均一となって正確なねじ切りが行なえないことがあっ
た。本発明はかかる課題を解決したものであって、合成
樹脂からなる管体の端部を真円状に保持してねじ切りが
正確に行なえ、また接続後は管が偏平状に変形して接続
部で離脱することのない推進管を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、合成樹脂から
なる管体の一端部外周に金属製リングを嵌挿すると共
に、該金属製リングより先端側の管端部外周面に雄ねじ
を刻設し、また管体の他端部外周に金属製リングを嵌挿
すると共に、該金属製リングが嵌挿された管端部内周面
に前記雄ねじと螺合する雌ねじを刻設したことを特徴と
する。

【０００５】

【作用】合成樹脂からなる管体の端部外周に金属製リン
グを嵌挿したので、該金属製リングによって管端部が真
円状に保持され、肉厚が均一で正確なねじ切りが行なえ
る。また、配管施工後に土圧、輪荷重等の外力が接続部
に作用しても、管端部は金属製リングによって真円状に
保持されるので、当該接続部で管が離脱したり、偏平状
に変形して破損することもない。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面にて詳細に説明
する。図１は本発明の推進管の一実施例を示す断面図、
図２は推進管同志の接続状態を示す部分断面図であっ
て、図中の符号１は硬質塩化ビニル樹脂等の合成樹脂か
らなる管体、２ａ，２ｂはステンレス、鋳鉄の金属部材
からなるリングである。金属製リング２ａ，２ｂは管体
１の外径とほぼ等しい内径を有し、その一端外周側にテ
ーパ面２１が設けられている。尚、金属製リング２ａ，
２ｂの肉厚、幅寸法等は管体１の外径等に応じて適宜設
定することができる。

【０００７】本発明の推進管は合成樹脂からなる管体１
の両端部に金属製リング２ａ，２ｂを嵌挿して管端部を
真円状に保持し、それぞれの管端部に雄ねじ１１と雌ね
じ１２を刻設したものである。この推進管を製造するに
あたって、管体１の一端部に金属製リング２ａを嵌挿
し、移動しないように固定する。このとき、管体１の先
端にねじ切り代を残して金属製リング２ａを嵌挿し、該
リング２ａのテーパ面２１が管端側となるように設定す
る。そこで、金属製リング２ａより先端側の管端部外周
面に雄ねじ１１を刻設する。次に、管体１の他端部外周
に金属製リング２ｂを装着し、該金属製リング２ｂが嵌
挿された管端部内周面に前記雄ねじ１１と螺合する雌ね
じ１２を刻設する。このとき、金属製リング２ｂのテー
パ面２１が前記金属製リング２ａのテーパ面２１と同方
向となるように設定することが肝要である。

【０００８】この推進管を用いて埋設配管を行なう場
合、推進装置で先導の推進管を地中に推進させ、この推
進管の後端に設けた雌ねじ１２に後続の推進管の先端に
設けた雄ねじ１１を螺合する。このとき、雄ねじ１１と
雌ねじ１２との間に接着剤を介在させて接続するとよ
い。そこで、後続の推進管の後端を推進装置で押圧し、
地中に推進させてから次の推進管を接続する。

【０００９】この推進工程において、推進管が順次地中
に押込まれていくと、接続部にスラスト荷重が集中して
座屈変形しようとするが、本発明の推進管には管端部外
周に金属製リング２ａ，２ｂが装着されているので、接
続部で管が座屈したり、変形して破損することもない。
また、配管施工後に土圧、輪荷等の外力を受けて接続部
で管体が離脱したり、偏平状に変形して破損することも
ない。

【００１０】

【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の推進管は合
成樹脂からなる管体の端部外周に金属製リングを装着
し、該金属製リングによって管端部を真円状に保持して
からそれぞれの管端部に雄ねじと雌ねじを刻設したの
で、肉厚が一定で正確なねじが得られ、接続作業が確実
に行なえる。また、雄ねじと雌ねじを刻設した管端部の
肉厚が均一となるため、接続部にスラスト荷重が作用し
たとき、肉薄部に応力が集中して接続部で管が破損する
こともない。更には、配管施工後に土圧、輪荷重等の外
力が接続部に作用しても、管端部は金属製リングによっ
て真円状に保持されるので、当該接続部で管体が離脱し
たり、偏平状に変形して破損することもないという実用
上極めて優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の一実施例を示す推進管の断面図
である。

【図２】図２は推進管同志の接続状態を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 管体 １１ 雄ねじ １２ 雌ねじ ２ａ，２ｂ 金属製リング

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 推進工法により地中に埋設される推進管
   であって、合成樹脂からなる管体（１）の一端部外周に
   金属製リング（２ａ）を嵌挿すると共に、該金属製リン
   グ（２ａ）より先端側の管端部外周面に雄ねじ（１１）
   を刻設し、また管体（１）の他端部外周に金属製リング
   （２ｂ）を嵌挿すると共に、該金属製リング（２ｂ）が
   嵌挿された管端部内周面に前記雄ねじ（１１）と螺合す
   る雌ねじ（１２）を刻設したことを特徴とする推進管。