JPH0881674A - 防火性シーリング材 - Google Patents

防火性シーリング材

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JPH0881674A
JPH0881674A JP21845094A JP21845094A JPH0881674A JP H0881674 A JPH0881674 A JP H0881674A JP 21845094 A JP21845094 A JP 21845094A JP 21845094 A JP21845094 A JP 21845094A JP H0881674 A JPH0881674 A JP H0881674A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)末端に加水分解によってシラノール基
を形成しうるケイ素含有官能基をもつポリアルキレンエ
ーテル100重量部に対し、(B)マイクロカプセル化
ポリリン酸アンモニウム粉末20〜150重量部、
(C)炭酸カルシウム粉末50〜150重量部及び
(D)シラノール縮合触媒0.1〜10重量部を配合し
た防火性シーリング材である。 【効果】 このシーリング材は、加熱により発泡したの
ち、炭化層膜を形成するが、このものは大きな体積膨張
を示し、脱落やクラックを生じることがないから、目地
部にシールしたとき炎の侵入を完全に押えることがで
き、しかもJIS規格品として十分に通用する耐久性を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防火性シーリング材、
さらに詳しくいえば一般の建造物の内外壁の目地部に施
したときに、良好な防火性、水密性、気密性及び耐候性
を示すとともに、特に耐久性の点で優れた性能を示す防
火性シーリング材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建造物の外装壁パネルの目地に水
密や気密の目的で用いられるシーリング材としては、シ
リコーン系、変成シリコーン系、ポリスルフィド系及び
ポリウレタン系のものが知られているが、これらは、火
災などに際し、高温下にさらされるとほとんど燃え落ち
て防火性を発揮することができないため、通常目地幅に
裁断した発泡石綿体を併用して、防火性を補っている。
【0003】しかしながら、このような発泡石綿体を用
いる場合、その寸法を正確に裁断する必要がある上に、
それを目地部へ挿入するための特別の操作を行わなけれ
ばならないという点で、作業能率が低下するのを免れな
い。
【0004】他方、内装パネルや間仕切り等に用いられ
る耐火性部材のジョイント部には、耐火及び遮音を目的
として、モルタル、セッコウ、水ガラスなどの無機質系
の封止材が用いられているが、これらはいったん硬化す
ると、建造物の振動に追従できなくなり、短期間でひび
割れや界面破壊を生じ、耐火や遮音の効果を奏しなくな
るという欠点がある。
【0005】これらの欠点を改善するものとして、末端
に加水分解性ケイ素含有官能基をもつポリアルキレンエ
ーテルに水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムを配
合した防火性シーラント組成物(特開昭63−9269
0号公報)が提案された。このものは燃焼を遅延する効
果はあるが、それ自体は可燃性であり、加熱による体積
膨張も小さく、目地部の幅が小さい場合はよいが、これ
が大きい場合には十分な防火性を発揮できない。その
後、さらに加水分解性ケイ素含有官能基を末端に有する
ポリアルキレンエーテルに対し、ポリリン酸アンモニウ
ム、多価アルコール類、アミノ基含有化合物及びシラノ
ール化合物縮合触媒を配合した防火性シーラント組成物
(特開平3−31379号公報)や、加水分解性シリコ
ン官能基を分子鎖末端に有するポリアルキレンエーテル
100重量部に対し、樹脂により被覆し、マイクロカプ
セル化したポリリン酸アンモニウム粉末20〜150重
量部、多価アルコール類15〜75重量部、アミノ基含
有化合物5〜50重量部及びシラノール化合物縮合触媒
0.1〜10重量部を配合した防火性シーラント組成物
(特開平4−356581号公報)などが提案された。
【0006】これらは、急激な加熱により発泡して8〜
10倍に体積が膨張し、これが燃焼すると耐火性の炭化
層を形成して可燃性目地下地材を炎から遮断するととも
に熱の伝導を抑制しうるので、優れた防火性を発揮しう
る上に、耐水性も良好であるという利点を有するが、耐
久性が乏しいという欠点がある。すなわち、変成シリコ
ーン系シーリング材については、JIS A5758の
耐久性区分8020以上に相当する耐久性を有すること
が望まれているが、上記の防火性シーラント組成物の耐
久性はこの基準に達していないため、実用化に際して種
々の障害となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一般の建造
物の内外壁の目地部に施したときに、良好な防火性、水
密性、気密性及び耐候性を示すとともに、JIS A5
758の耐久性区分で8020以上の耐久性を示し、J
IS認定品として供給しうる変成シリコーン系シーリン
グ材を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、変成シリ
コーンを主剤とする防火性シーリング材の耐久性を向上
させるために鋭意研究を重ねた結果、従来の変成シリコ
ーン系シーリング材における耐久性低下が、その中に存
在するメラミン、ペンタエリスリットのようなアミンや
多価アルコールに起因すること、したがって、組成中か
らこれらの成分を除き、その成分に由来する物性を他の
成分で補うことにより耐久性を向上しうることを見出
し、その知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0009】すなわち、本発明は、(A)末端に加水分
解によりヒドロキシル基を形成するケイ素含有官能基を
もつポリアルキレンエーテル100重量部に対し、
(B)マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム粉末
20〜150重量部、(C)炭酸カルシウム粉末50〜
150重量部及び(D)シラノール縮合触媒0.1〜1
0重量部を配合したことを特徴とする防火性シーリング
材を提供するものである。
【0010】本発明において(A)成分として用いられ
る、末端に加水分解によりシラノール基を形成するケイ
素含有官能基をもつポリアルキレンエーテルは、既に知
られている化合物で、例えば一般式
【化1】 (式中のR1,R2,R3のうち少なくとも1個は、加水
分解によりシラノール基を形成しうる基であり、他は炭
化水素基であって、R4は炭化水素基であり、Aはアル
キレン基であり、xは0又は1である)で表わされるケ
イ素含有基によって末端が閉塞されたポリアルキレンエ
ーテルを挙げることができる。
【0011】この一般式のケイ素原子に結合している加
水分解によりシラノール基を形成しうる基としては、ア
ルコキシ基、アルケニルオキシ基、ベンジルオキシ基、
アシルオキシ基、オキシム基、アミノキシ基、メルカプ
ト基などがあるが、メトキシ基のようなアルコキシ基が
好ましい。
【0012】また、この一般式(I)で表わされるケイ
素含有基によって末端が閉塞されているポリアルキレン
エーテルとしては、アルキレンオキシド例えばエチレン
オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドある
いはこれらの混合物の開環縮合により得られるポリエー
テルを主鎖とする化合物で、高分子量でも室温で液状に
なるところからポリプロピレンエーテルが好ましい。
【0013】この末端に加水分解によってヒドロキシル
基を形成しうるケイ素含有基をもつポリアルキレンエー
テルの分子量としては1000〜30000、好ましく
は5000〜20000の範囲内が適当である。この分
子量が1000未満では、硬化後のシーリング材が柔軟
性を欠くものになるし、また30000を超えると、シ
ーリング材の粘度が高くなって作業性が低下する。この
ポリアルキレンエーテルは単独で用いてもよいし、2種
以上混合して用いてもよい。
【0014】次に、本発明において(B)成分として用
いるポリリン酸アンモニウムは、脱水触媒として作用
し、加熱環境下において、有機物を脱水、炭化し、防火
炭化層を形成させると共に、自ずからも防火性の無機質
リン酸膜を形成する。また、もう一つの作用としては、
加熱により分解してアンモニアガスを発生し、有機物を
膨張させる発泡剤としての作用も兼ね備えている。本発
明に使用するポリリン酸アンモニウムは、樹脂により被
覆し、ほぼ完全にマイクロカプセル化したポリリン酸ア
ンモニウムの粉末として用いられる。このものは、20
℃の水に対する溶解率は最大でも0.3%以下、通常は
0.1%以下であり、シーラントとしての十分な耐水性
を有するものである。
【0015】マイクロカプセル化の方法としては、界面
重合法、In situ重合法、液中硬化法、相分離
法、液中乾燥法、融解分散冷却法、スプレードライング
法、粉床法等の公知の方法を用いることができる。
【0016】マイクロカプセル化に使用しうる樹脂とし
ては、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、
酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂、アルキッド樹脂、
セラック樹脂、ジアクリルフタレート樹脂、ポリアミド
樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などがあり、これらは単
独又は2種以上組み合わせて使用することができる。こ
れらの樹脂の中で、より完全な樹脂による被覆、樹脂の
耐水性、カプセル化膜の強度、より微細なカプセル化等
の視点から、メラミンホルムアルデヒド樹脂が好ましく
用いられる。
【0017】マイクロカプセル粒子の粒子径は100μ
以下が好ましい。100μ超の粒子径の割合が多くなる
と、長期にわたるシーラントの耐水性を確保することが
できない、また、粒子径が大きいとシーラントの伸延性
も阻害するので好ましくない。
【0018】また、使用するポリリン酸アンモニウム
は、リン含有量31.5±0.5%、窒素含有量14.
5±0.5%、分解温度が275℃以上のものが好適で
ある。
【0019】この(B)成分の配合量は、(A)成分で
あるポリアルキレンエーテル100重量部に対し、20
〜150重量部であり、配合量が20重量部未満では有
機物全体を効果的に炭化することができないし、十分な
発泡も期待できない。また、150重量部よりも多くな
ると、シーラントとしては硬くて脆い膜になり、使用不
可能になる。
【0020】本発明においては、(C)成分として、炭
酸カルシウムを用いることが必要である。シーリング材
には一般に無機充てん剤が使用されているが、それは主
に補強効果、増粘効果、経済性を目的としたものであ
る。本発明ではさらに防火性とJIS A5758の耐
久性区分における8020以上の耐久性の付与を必要と
する。防火性は(B)成分によって基本的に付与される
が、(B)成分は、JISA5758の耐久性において
はむしろマイナスの効果をもたらす。
【0021】無機充てん剤として炭酸カルシウムを使用
する場合が、補強効果、増粘効果、経済性のあらゆる面
から、また、JIS A5758の耐久性区分8020
以上の耐久性を付与することからも有効である。
【0022】無機充てん剤としては、他に微粉シリカ、
タルク、クレー等も一般に知られているが、微粉シリカ
は補強効果は強いが、変成シリコーンの膜を硬くし過ぎ
ることから、使用量は限定される。タルクは補強効果が
少なく、増粘効果も少ない。クレーは補強効果は強いが
変成シリコーンの膜を硬くするので好ましくない。
【0023】(C)成分の配合量は(A)成分である変
成シリコーンに対して50〜150重量部であり配合量
が50重量部以下では目的とする耐久性の付与ができ
ず、また150重量部以上では配合物の粘度が高くなり
作業性上好ましくない。
【0024】炭酸カルシウムとしては、一般に市販され
ている種々のものが使用できる。例えば、一般に粗晶質
石灰石を微粉砕した重質炭酸カルシウム、緻密質石灰石
を焼成して得られる生石灰に水を加えて石灰乳とし、こ
れと二酸化炭素を反応させて合成する沈降炭酸カルシウ
ムなどを使用することができる。
【0025】本発明においては、(C)成分として、脂
肪酸処理した炭酸カルシウム粉末を用いることが有効で
ある。炭酸カルシウム粉末は、通常の変成シリコーンシ
ーラントにも無機質充てん剤として(A)成分である変
成ポリマー100重量部に対し150重量部程度添加さ
れている。炭酸カルシウム粉末の添加はJIS A57
58の耐久性区分8020以上の耐久性の発揮に有効な
成分である。しかも、表面を脂肪酸処理した炭酸カルシ
ウム粉末を使用することにより、耐久性の向上とともに
耐火性も向上する。それは、加熱時に脂肪酸が脱水、炭
化されることにより、強固な防火炭化層を形成するのに
寄与しているためと考えられる。
【0026】この(C)成分は、従来の変成シリコーン
系防火性シーリング材で用いられていた量よりも多い
量、すなわち(A)成分100重量部当り50〜300
重量部好ましくは70〜200重量部の範囲で用いるこ
とが必要である。このように多量に用いることにより、
多価アルコール類やアミノ基含有化合物を使用させるこ
となく、非流動性で高い補強効果をもち、かつ耐久性の
優れたシーリング材を得ることが可能になる。しかし、
この量が300重量部を超えると、シーリング材の粘度
が高くなり、作業性が低下する。
【0027】本発明において、(D)成分として用いる
シラノール縮合触媒は、従来の変成シリコーン系防火性
シーリング材で通常使用されていたものの中から任意に
選んで用いることができる。このような触媒としては、
例えばアルキルチタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩、オ
クチル酸スズ、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズ
マレエート、ジブチルスズフタレート等のカルボン酸の
金属塩、ジブチルアミン‐2‐エチルヘキソエート等の
アミン塩等や他の酸性触媒及び塩基性触媒等の公知のシ
ラノール縮合触媒が有効に使用され、これらは単独で又
は2種以上混合して使用される。
【0028】(D)成分の配合量は、(A)成分100
重量部に対し、通常0.1〜10重量部、好ましくは
0.5〜5重量部の範囲である。(D)成分の配合量が
0.1重量部未満では適度な硬化速度が得られ難くな
り、また逆に(D)成分の配合量が10重量部を超える
と硬化が速すぎたり、得られる硬化物のゴム強度が低下
する。
【0029】本発明においては、これまでの変成シリコ
ーン系防火性シーリング材の場合と同様、所望に応じ、
加熱により水蒸気を発生する無機充てん剤を配合するこ
とができる。そして、この無機充てん剤の配合によっ
て、シーラントの焼成速度を著しく遅延する効果を有す
る。このような加熱により水蒸気を発生する無機充てん
剤としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、カオリン、リン酸水素カルシウム、ヘクトライ
ト、亜硫酸ナトリウム‐7水和物、エトリンジャイト、
ミョウバン石(アルナイト)、水滑石(ブルース石)、
ダイアスポア、ギブス石(ミョウバン石、ハイドラーギ
ライト)、カオリナイト、モンモリロナイト、蛇紋石、
消石灰、セッコウ等が挙げられる。
【0030】これらの加熱により水蒸気を発生する無機
充てん剤の配合量は、(A)成分100重量部に対し、
120重量部以下である。この成分の配合量が120重
量部を超えた場合には、シーラントとして硬くて脆いも
のになるか、発泡倍数が低下するため好ましくない。
【0031】本発明のシーリング材には上記成分以外に
水添ヒマシ油等の揺変剤、ヒンダードアミン系やヒンダ
ードフェノール系等の光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、フェノール樹脂やシランカップリング剤等の接着
性付与剤、フタロシアニンブルー等の有機顔料等を適宜
配合することができる。
【0032】また、可塑剤としては汎用の可塑剤が用い
られ、例えばジオクチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ブチルベンジルフタレートのようなフタル酸エステ
ル類やアジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、セ
バチン酸ジブチルのような第二塩基性脂肪酸エステル類
や、ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリ
スルトールエステル等のようなグリコールエステル類や
オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルのよう
な脂肪酸エステル塩やリン酸トリクレジル、リン酸トリ
オクチル等のようなリン酸エステル類や塩素化パラフィ
ン等が用いられる。
【0033】また、これらの可塑剤とし100〜100
0程度の分子量の液状樹脂を使用することも可能であ
る。例えばキシレン樹脂、ポリブタジエン、ポリオキシ
プロピレングリコール、ポリオキシプロピレントリオー
ル、ポリエステル樹脂、アクリルオリゴマー、NBR、
SBR、多硫化系ゴム等の液状のものが用いられる。
【0034】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明をさら
に詳細に説明する。
【0035】なお、各例中の物性は、以下の方法により
測定した。 (1)ゴム物性;JIS−A−5758に準拠して、モ
ルタルを被着体として、H型引張り接着性により試験し
た。また、ゴム硬度は、JIS−K−6301A型硬度
計により測定した。
【0036】(2)耐水性;JIS−A−5758に準
拠して、モルタルを被着体とし、H型引張り接着性試験
により行った。試験体作製後、室温20℃で14日間乾
燥硬化させ、さらに、30℃で14日間乾燥させた後、
50℃の温水に7日間浸せきし、更に20℃の水に24
時間浸せき後、濡れた状態でゴム物性試験を実施した。
【0037】耐久性;JIS−A−5758の耐久性試
験方法に準拠して、アルミニウム板を被着体として、耐
久性区分8020により試験を行い、規格に合致するか
否かを調べた。
【0038】(4)防火性;図1に示すように、木質の
パーティクルボード1(148×148×12mm)の
上に、フライアッシュスラグセメント系(=NFC:ノ
ン石綿)外装材2(65×140×12mm)2枚を並
べて貼り合わせ、幅10mmの目地を作製した。同目地
部に、シーリング材3を厚さ12mm注入し、これを室
内で7日間乾燥させた。その後、作製された目地部に、
900℃の炎をガスバーナー4等で30分間当て、30
分後の裏面温度をパーティクルボード1に設けられた穿
孔穴5に熱電対6を差し込むことにより裏面温度を測定
した。同時に、燃焼残さ灰分の脱落の有無及び燃焼残さ
灰分のクラックの有無について観察を行った。また、幅
10mmの目地部に、シーリング材を厚さ5mmとなる
ように注入し、7日間乾燥した。その後、乾燥膜を取り
出し、900℃の炎を当てて発泡状態の発泡倍率を測定
した。
【0039】実施例1 (A)成分としてカネカMSポリマーS−203(鐘ケ
淵化学製、変成シリコンポリマー)100重量部を用
い、これに(B)成分としてのマイクロカプセル化ポリ
リン酸アンモニウム90重量部、(C)成分としての炭
酸カルシウム70重量部及びチタン白10重量部を、ま
た可塑剤としてジオクチルフタレート50重量部を加
え、室温下でペースト状になるまでかきまぜたのち、さ
らに3本ロールによりよく混合して均一なペースト状と
した。次に(C)成分としてのオクチル酸第一スズ2重
量部及びラウリルアミン1重量部を加え、窒素ガス気流
下で30分間かきまぜることにより、防火性シーリング
材を調製した。このようにして得た防火性シーリング材
についての各種物性を表1に示す。
【0040】実施例2,3 実施例1におけるマイクロカプセル化ポリリン酸アンモ
ニウムの量を、それぞれ70重量部及び50重量部と
し、炭酸カルシウムの量をそれぞれ90重量部及び11
0重量部にした以外は実施例1と全く同様にして、防火
性シーリング材を調製した。このものの各種物性を表1
に示す。
【0041】比較例1〜3 特開平4−356581号公報に記載されている処方に
基づき、炭酸カルシウムを全く用いないか、あるいはポ
リアルキレンエーテル100重量部当り40重量部と
し、ジペンタエリスリトール及びメラミンを配合したシ
ーリング材を調製した。このものの各種物性を表1に示
す。
【0042】
【表1】
【0043】この表から明らかなように、本発明の防火
性シーリング材は、加熱に際し、裏面温度の上昇が抑制
され、しかも高い発泡倍率を示し、また燃焼残さ灰分の
脱落やクラックの発生がないので優れた防火効果を奏す
る。さらに、耐水性や耐久性も良好でシーリング材とし
て十分な性能を有している。
【0044】これに対し、従来のシーリング材は、ゴム
物性、防火性、耐水性については問題はないが耐久性は
JIS規格A5758の8020の水準に達していない
ので、JIS規格品としては不十分である。
【0045】
【発明の効果】本発明の防火性シーリング材は、加熱に
より発泡し、形成される炭化層膜は、大きな体積膨張を
示し、しかも燃焼残さ炭化層膜の脱落やクラックが認め
られないことから、加熱によって外装材が脱水収縮した
ことから生じる目地開きに十分に追従し、目地部からの
炎の侵入を完全に押える効果を発揮する。このことによ
り、シーラント裏面温度の上昇も抑えられ、目地部の可
燃物に対する防火効果が大きい。その上、シーラントと
して十分な水密性、気密性を有し、耐候性も優れたもの
であり、さらにJIS規格品として十分に通用する耐久
性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 防火試験における裏面温度の測定方法を示す
説明図。
【符号の説明】
1 パーティクルボード 2 フライアッシュスラグセメント系外装材 3 シーリング材 4 ガスバーナー 5 穿孔穴 6 熱電対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 21/14 E04B 1/682

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)末端に加水分解によってシラノー
    ル基を形成しうるケイ素含有官能基をもつポリアルキレ
    ンエーテル100重量部に対し、(B)マイクロカプセ
    ル化ポリリン酸アンモニウム粉末20〜150重量部、
    (C)炭酸カルシウム粉末50〜150重量部及び
    (D)シラノール縮合触媒0.1〜10重量部を配合し
    たことを特徴とする防火性シーリング材。
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