JP3848379B2 - 防火性シーリング材 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、防火性シーリング材、さらに詳しくいえば一般の建造物の内外壁の目地部に施したときに、良好な防火性、水密性、気密性及び耐候性を示すとともに、特に耐久性の点で優れた性能を示す防火性シーリング材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建造物の外装壁パネルの目地に水密や気密の目的で用いられるシーリング材としては、シリコーン系、変成シリコーン系、ポリスルフィド系及びポリウレタン系のものが知られているが、これらは、火災などに際し、高温下にさらされるとほとんど燃え落ちて防火性を発揮することができないため、通常目地幅に裁断した発泡石綿体を併用して、防火性を補っている。
【0003】
しかしながら、このような発泡石綿体を用いる場合、その寸法を正確に裁断する必要がある上に、それを目地部へ挿入するための特別の操作を行わなければならないという点で、作業能率が低下するのを免れない。
【0004】
他方、内装パネルや間仕切り等に用いられる耐火性部材のジョイント部には、耐火及び遮音を目的として、モルタル、セッコウ、水ガラスなどの無機質系の封止材が用いられているが、これらはいったん硬化すると、建造物の振動に追従できなくなり、短期間でひび割れや界面破壊を生じ、耐火や遮音の効果を奏しなくなるという欠点がある。
【0005】
これらの欠点を改善するものとして、末端に加水分解性ケイ素含有官能基をもつポリアルキレンエーテルに水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムを配合した防火性シーラント組成物(特開昭63−92690号公報)が提案された。このものは燃焼を遅延する効果はあるが、それ自体は可燃性であり、加熱による体積膨張も小さく、目地部の幅が小さい場合はよいが、これが大きい場合には十分な防火性を発揮できない。その後、さらに加水分解性ケイ素含有官能基を末端に有するポリアルキレンエーテルに対し、ポリリン酸アンモニウム、多価アルコール類、アミノ基含有化合物及びシラノール化合物縮合触媒を配合した防火性シーラント組成物(特開平3−31379号公報)や、加水分解性シリコン官能基を分子鎖末端に有するポリアルキレンエーテル100重量部に対し、樹脂により被覆し、マイクロカプセル化したポリリン酸アンモニウム粉末20〜150重量部、多価アルコール類15〜75重量部、アミノ基含有化合物5〜50重量部及びシラノール化合物縮合触媒0.1〜10重量部を配合した防火性シーラント組成物(特開平4−356581号公報)などが提案された。
【0006】
これらは、急激な加熱により発泡して8〜10倍に体積が膨張し、これが燃焼すると耐火性の炭化層を形成して可燃性目地下地材を炎から遮断するとともに熱の伝導を抑制しうるので、優れた防火性を発揮しうる上に、耐水性も良好であるという利点を有するが、耐久性が乏しいという欠点がある。すなわち、変成シリコーン系シーリング材については、JIS A5758の耐久性区分8020以上に相当する耐久性を有することが望まれているが、上記の防火性シーラント組成物の耐久性はこの基準に達していないため、実用化に際して種々の障害となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、一般の建造物の内外壁の目地部に施したときに、良好な防火性、水密性、気密性及び耐候性を示すとともに、JIS A5758の耐久性区分で8020以上の耐久性を示し、JIS認定品として供給しうる変成シリコーン系シーリング材を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、変成シリコーンを主剤とする防火性シーリング材の耐久性を向上させるために鋭意研究を重ねた結果、従来の変成シリコーン系シーリング材における耐久性低下が、その中に存在するメラミン、ペンタエリスリットのようなアミンや多価アルコールに起因すること、したがって、組成中からこれらの成分を除き、その成分に由来する物性を他の成分で補うことにより耐久性を向上しうることを見出し、その知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、(A)末端に加水分解によってシラノール基を形成しうるケイ素含有官能基をもつポリアルキレンエーテル100重量部(B)マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム粉末20〜150重量部、(C)炭酸カルシウム粉末50〜150重量部及び(D)シラノール縮合触媒0.1〜10重量部からなることを特徴とする耐久性を有する防火性シーリング材を提供するものである。
このように、本発明は、(A)ないし(D)の4成分のみからなり、従来の変成シリコーン系シーリング材において必要とされていたアミンや多価アルコールを含まない。
【0010】
本発明において(A)成分として用いられる、末端に加水分解によりシラノール基を形成するケイ素含有官能基をもつポリアルキレンエーテルは、既に知られている化合物で、例えば一般式
【化1】
Figure 0003848379
(式中のR1,R2,R3のうち少なくとも1個は、加水分解によりシラノール基を形成しうる基であり、他は炭化水素基であって、R4は炭化水素基であり、Aはアルキレン基であり、xは0又は1である)
で表わされるケイ素含有基によって末端が閉塞されたポリアルキレンエーテルを挙げることができる。
【0011】
この一般式のケイ素原子に結合している加水分解によりシラノール基を形成しうる基としては、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、ベンジルオキシ基、アシルオキシ基、オキシム基、アミノキシ基、メルカプト基などがあるが、メトキシ基のようなアルコキシ基が好ましい。
【0012】
また、この一般式(I)で表わされるケイ素含有基によって末端が閉塞されているポリアルキレンエーテルとしては、アルキレンオキシド例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドあるいはこれらの混合物の開環縮合により得られるポリエーテルを主鎖とする化合物で、高分子量でも室温で液状になるところからポリプロピレンエーテルが好ましい。
【0013】
この末端に加水分解によってシラノール基を形成しうるケイ素含有基をもつポリアルキレンエーテルの分子量としては1000〜30000、好ましくは5000〜20000の範囲内が適当である。この分子量が1000未満では、硬化後のシーリング材が柔軟性を欠くものになるし、また30000を超えると、シーリング材の粘度が高くなって作業性が低下する。このポリアルキレンエーテルは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
【0014】
次に、本発明において(B)成分として用いるポリリン酸アンモニウムは、脱水触媒として作用し、加熱環境下において、有機物を脱水、炭化し、防火炭化層を形成させると共に、自ずからも防火性の無機質リン酸膜を形成する。また、もう一つの作用としては、加熱により分解してアンモニアガスを発生し、有機物を膨張させる発泡剤としての作用も兼ね備えている。本発明に使用するポリリン酸アンモニウムは、樹脂により被覆し、ほぼ完全にマイクロカプセル化したポリリン酸アンモニウムの粉末として用いられる。このものは、20℃の水に対する溶解率は最大でも0.3%以下、通常は0.1%以下であり、シーラントとしての十分な耐水性を有するものである。
【0015】
マイクロカプセル化の方法としては、界面重合法、In situ重合法、液中硬化法、相分離法、液中乾燥法、融解分散冷却法、スプレードライング法、粉床法等の公知の方法を用いることができる。
【0016】
マイクロカプセル化に使用しうる樹脂としては、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂、アルキッド樹脂、セラック樹脂、ジアクリルフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などがあり、これらは単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。これらの樹脂の中で、より完全な樹脂による被覆、樹脂の耐水性、カプセル化膜の強度、より微細なカプセル化等の観点から、メラミン樹脂、特にメラミンホルムアルデヒド樹脂が好まし
【0017】
マイクロカプセル粒子の粒子径は100μ以下が好ましい。100μ超の粒子径の割合が多くなると、長期にわたるシーラントの耐水性を確保することができない、また、粒子径が大きいとシーラントの伸延性も阻害するので好ましくない。
【0018】
また、使用するポリリン酸アンモニウムは、リン含有量31.5±0.5%、窒素含有量14.5±0.5%、分解温度が275℃以上のものが好適である。
【0019】
この(B)成分の含有量は、(A)成分であるケイ素含有官能基をもつポリアルキレンエーテル100重量部当り、20〜150重量部であり、この含有量が20重量部未満では有機物全体を効果的に炭化することができないし、十分な発泡も期待できない。また、150重量部よりも多くなると、シーラントとしては硬くて脆い膜になり、使用不可能になる。
【0020】
本発明においては、(C)成分として、炭酸カルシウムを用いることが必要である。シーリング材には一般に無機充てん剤が使用されているが、それは主に補強効果、増粘効果、経済性を目的としたものである。本発明ではさらに防火性とJIS A5758の耐久性区分における8020以上の耐久性の付与を必要とする。
防火性は(B)成分によって基本的に付与されるが、(B)成分は、JIS A5758の耐久性においてはむしろマイナスの効果をもたらす。
【0021】
本発明においては、無機充てん剤として炭酸カルシウムを使用することにより、補強効果、増粘効果、経済性のあらゆる面で、従来のものよりも優れたものが得られ、また、JIS A5758の耐久性区分8020以上の耐久性を付与することができる
【0022】
無機充てん剤としては、他に微粉シリカ、タルク、クレー等も一般に知られているが、微粉シリカは補強効果は強いが、ケイ素含有官能基をもつポリアルキレンエーテルから形成される変成シリコーンの膜を硬くし過ぎることから、使用量に制限があるので好ましくない。タルクは補強効果増粘効果が低く、またクレーは補強効果は強いが変成シリコーンの膜を硬くするので好ましくない。
【0023】
(C)成分の含有量は(A)成分であるケイ素含有官能基をもつポリアルキレンエーテル100重量部当り50〜150重量部の範囲内で選ぶことが必要であり、含有量が50重量部以下では目的とする耐久性の付与ができず、また150重量部以上では混合物の粘度が高くなり作業性が低下する。
【0024】
(C)成分の炭酸カルシウムとしては、一般に市販されている種々のものが使用できる。例えば、一般に粗晶質石灰石を微粉砕した重質炭酸カルシウム、緻密質石灰石を焼成して得られる生石灰に水を加えて石灰乳とし、これと二酸化炭素を反応させて合成する沈降炭酸カルシウムなどを使用することができる。
【0025】
本発明においては、(C)成分として、脂肪酸処理した炭酸カルシウム粉末を用いることが有効である。
この炭酸カルシウム粉末の添加はJIS A5758の耐久性区分8020以上の耐久性の発揮に有効な成分であり、特に表面を脂肪酸処理した炭酸カルシウム粉末を使用する、耐久性の向上とともに耐火性も向上する。それは、加熱時に脂肪酸が脱水、炭化されることにより、強固な防火炭化層を形成するのに寄与しているためと考えられる。
【0026】
この(C)成分は、従来の変成シリコーン系防火性シーリング材で用いられていた量よりも多い量、すなわち(A)成分100重量部当り50〜150重量部の範囲で用いることが必要である。このように多量に用いることにより、多価アルコール類やアミノ基含有化合物を使用させることなく、非流動性で高い補強効果をもち、かつ耐久性の優れたシーリング材を得ることが可能になる。しかし、この量が150重量部を超えると、シーリング材の粘度が高くなり、作業性が低下する。
【0027】
本発明において、(D)成分として用いるシラノール縮合触媒は、従来の変成シリコーン系防火性シーリング材で通常使用されていたものの中から任意に選んで用いることができる。このような触媒としては、例えばアルキルチタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩、オクチル酸スズ、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズフタレート等のカルボン酸の金属塩、ジブチルアミン‐2‐エチルヘキソエート等のアミン塩等や他の酸性触媒及び塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒を挙げることができる。これらは単独で又は2種以上混合して使用される。
【0028】
(D)成分の含有量は、(A)成分100重量部当り、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。(D)成分の含有量が0.1重量部未満では適度な硬化速度が得られ難くなり、また逆に(D)成分の含有量が10重量部を超えると硬化が速すぎ、得られる硬化物のゴム強度が低下する。
【0029】
本発明の防火性シーリング材は、使用に際し、これまでの変成シリコーン系防火性シーリング材の場合と同様、所望に応じ、加熱により水蒸気を発生する無機充てん剤を配合することができる。そして、この無機充てん剤の配合によって、シーラントの焼成速度を著しく遅延する効果を有する。このような加熱により水蒸気を発生する無機充てん剤としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カオリン、リン酸水素カルシウム、ヘクトライト、亜硫酸ナトリウム‐7水和物、エトリンジャイト、ミョウバン石(アルナイト)、水滑石(ブルース石)、ダイアスポア、ギブス石(ミョウバン石、ハイドラーギライト)、カオリナイト、モンモリロナイト、蛇紋石、消石灰、セッコウ等が挙げられる。
【0030】
これらの加熱により水蒸気を発生する無機充てん剤の配合量は、(A)成分100重量部に対し、120重量部以下である。この成分の配合量が120重量部を超えた場合には、シーラントとして硬くて脆いものになるか、発泡倍数が低下するため好ましくない。
【0031】
本発明のシーリング材には上記成分以外にアミンや多価アルコール以外の可塑剤、水添ヒマシ油等の揺変剤ヒンダードフェノール系等の光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、フェノール樹脂やシランカップリング剤等の接着性付与剤、フタロシアニンブルー等の有機顔料等を適宜配合することができる。
【0032】
また、可塑剤としては汎用の可塑剤が用いられ、例えばジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレートのようなフタル酸エステル類やアジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、セバチン酸ジブチルのような第二塩基性脂肪酸エステル類や、ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスルトールエステル等のようなグリコールエステル類やオレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルのような脂肪酸エステル塩やリン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル等のようなリン酸エステル類や塩素化パラフィン等が用いられる。
【0033】
また、これらの可塑剤としては、100〜1000程度の分子量の液状樹脂を使用することも可能である。このような液状樹脂としては、例えばキシレン樹脂、ポリブタジエンポリエステル樹脂、アクリルオリゴマー、NBR、SBR、多硫化系ゴム等の中の液状のものを挙げることができる。
【0034】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0035】
なお、各例中の物性は、以下の方法により測定した。
(1)ゴム物性;JIS−A−5758に準拠して、モルタルを被着体として、H型引張り接着性により試験した。また、ゴム硬度は、JIS−K−6301A型硬度計により測定した。
【0036】
(2)耐水性;JIS−A−5758に準拠して、モルタルを被着体とし、H型引張り接着性試験により行った。試験体作製後、室温20℃で14日間乾燥硬化させ、さらに、30℃で14日間乾燥させた後、50℃の温水に7日間浸せきし、更に20℃の水に24時間浸せき後、濡れた状態でゴム物性試験を実施した。
【0037】
耐久性;JIS−A−5758の耐久性試験方法に準拠して、アルミニウム板を被着体として、耐久性区分8020により試験を行い、規格に合致するか否かを調べた。
【0038】
(4)防火性;図1に示すように、木質のパーティクルボード1(148×148×12mm)の上に、フライアッシュスラグセメント系(=NFC:ノン石綿)外装材2(65×140×12mm)2枚を並べて貼り合わせ、幅10mmの目地を作製した。同目地部に、シーリング材3を厚さ12mm注入し、これを室内で7日間乾燥させた。その後、作製された目地部に、900℃の炎をガスバーナー4等で30分間当て、30分後の裏面温度をパーティクルボード1に設けられた穿孔穴5に熱電対6を差し込むことにより裏面温度を測定した。同時に、燃焼残さ灰分の脱落の有無及び燃焼残さ灰分のクラックの有無について観察を行った。また、幅10mmの目地部に、シーリング材を厚さ5mmとなるように注入し、7日間乾燥した。その後、乾燥膜を取り出し、900℃の炎を当てて発泡状態の発泡倍率を測定した。
【0039】
実施例1
(A)成分として変成シリコーンポリマー(鐘ケ淵化学製、商品名「カネカMSポリマーS−203」)100重量部を用い、これに(B)成分としてのマイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム90重量部、(C)成分としての炭酸カルシウム70重量部及びチタン白10重量部を、また可塑剤としてジオクチルフタレート50重量部を加え、室温下でペースト状になるまでかきまぜたのち、さらに3本ロールによりよく混合して均一なペースト状とした。次に()成分としてのオクチル酸第一スズ2重量部及びラウリルアミン1重量部を加え、窒素ガス気流下で30分間かきまぜることにより、防火性シーリング材を調製した。
このようにして得た防火性シーリング材についての各種物性を表1に示す。
【0040】
実施例2,3
実施例1におけるマイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウムの量を、それぞれ70重量部及び50重量部とし、炭酸カルシウムの量をそれぞれ90重量部及び110重量部にした以外は実施例1と全く同様にして、防火性シーリング材を調製した。このものの各種物性を表1に示す。
【0041】
比較例1〜3
特開平4−356581号公報に記載されている処方に基づき、炭酸カルシウムを全く用いないか、あるいは変成シリコーンポリマー100重量部当り40重量部とし、ジペンタエリスリトール及びメラミンを配合したシーリング材を調製した。このものの各種物性を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003848379
【0043】
この表から明らかなように、本発明の防火性シーリング材は、加熱に際し、裏面温度の上昇が抑制され、しかも高い発泡倍率を示し、また燃焼残さ灰分の脱落やクラックの発生がないので優れた防火効果を奏する。さらに、耐水性や耐久性も良好でシーリング材として十分な性能を有している。
【0044】
これに対し、従来のシーリング材は、ゴム物性、防火性、耐水性については問題はないが耐久性はJIS規格A5758の8020の水準に達していないので、JIS規格品としては不十分である。
【0045】
【発明の効果】
本発明の防火性シーリング材は、加熱により発泡し、形成される炭化層膜は、大きな体積膨張を示し、しかも燃焼残さ炭化層膜の脱落やクラックが認められないことから、加熱によって外装材が脱水収縮したことから生じる目地開きに十分に追従し、目地部からの炎の侵入を完全に押える効果を発揮する。このことにより、シーラント裏面温度の上昇も抑えられ、目地部の可燃物に対する防火効果が大きい。その上、シーラントとして十分な水密性、気密性を有し、耐候性も優れたものであり、さらにJIS規格品として十分に通用する耐久性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 防火試験における裏面温度の測定方法を示す説明図。
【符号の説明】
1 パーティクルボード
2 フライアッシュスラグセメント系外装材
3 シーリング材
4 ガスバーナー
5 穿孔穴
6 熱電対

Claims (1)

  1. (A)末端に加水分解によってシラノール基を形成しうるケイ素含有官能基をもつポリアルキレンエーテル100重量部(B)マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム粉末20〜150重量部、(C)炭酸カルシウム粉末50〜150重量部及び(D)シラノール縮合触媒0.1〜10重量部からなることを特徴とする耐久性を有する防火性シーリング材。
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