JPH088114B2 - 燃料電池アノード廃ガスの燃焼方法 - Google Patents

燃料電池アノード廃ガスの燃焼方法

Info

Publication number
JPH088114B2
JPH088114B2 JP2216117A JP21611790A JPH088114B2 JP H088114 B2 JPH088114 B2 JP H088114B2 JP 2216117 A JP2216117 A JP 2216117A JP 21611790 A JP21611790 A JP 21611790A JP H088114 B2 JPH088114 B2 JP H088114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
waste gas
gas
heat
resistant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2216117A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0498011A (ja
Inventor
脩 戸河里
英二 増野
五月 森江
Original Assignee
溶融炭酸塩型燃料電池発電システム技術研究組合
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 溶融炭酸塩型燃料電池発電システム技術研究組合 filed Critical 溶融炭酸塩型燃料電池発電システム技術研究組合
Priority to JP2216117A priority Critical patent/JPH088114B2/ja
Publication of JPH0498011A publication Critical patent/JPH0498011A/ja
Publication of JPH088114B2 publication Critical patent/JPH088114B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、燃焼電池のアノード廃ガスを燃焼する方法
に関するものである。
〔従来技術及びその問題点〕
希薄燃料ガスを燃焼させて1000℃以上の高温を得る方
法として、前段に触媒を充填し、ここで、空気全量と燃
料の一部を混合したガスを燃焼させて、この空気過剰燃
焼ガスを燃料の発火温度以上に高め、後段でこのガスに
燃料の残部を混合して気相燃焼させる方法(2段燃焼方
法)はAdvanced Combustion或いはHybrid Catalytic Co
mbustionという名で良く知られた技術である。一般的に
は前段に高活性な燃焼触媒を充填し、後段は空塔で気相
燃焼を行なわせる。この前段の高活性触媒としては、コ
ージライトハニカムの表面をアルミナでウォッシュコー
トし、そこにPt,Pd等の貴金属を高分散担持したものが
通常使われている。
一方、燃料電池においては、炭化水素やメタノールを
水蒸気と反応させて水素を含むガスを生成し、このガス
を燃料電池のアノードに導入して水素を供給反応させた
後、残存ガスを燃料電池のアノード廃ガスとして排出さ
せている。このアノード廃ガスは、可燃性のもので、各
種熱源用燃料として利用可能であるが、前記水素製造装
置(スチームリフォーマー)の熱源用燃料として利用す
ることが燃料電池のプロセスコストを低減させる上では
最も好ましい。
この燃料電池のアノード廃ガスをスチームリフォーマ
ー用の熱源として利用するための燃焼方法として、前記
従来の触媒燃焼工程と気相燃焼工程を組合せた2段燃焼
方法も採用可能であるが、しかし、前記従来技術をその
まま適用しても有利な結果は得られない。
先ず、前記従来技術で用いる前段の触媒は、貴金属分
散型なので貴金属がシンタリングを起こす800℃以上で
使用すると劣化が激しい。また、1000℃を超えるとコー
ジライトがウォッシュコートしたアルミナと反応して触
媒の強度低下を起こしたり、貴金属の揮散が起る。ま
た、一瞬たりともコージライトの融点1430℃を超えると
触媒の溶融が起る。このように前段触媒は高温に弱いの
で、高温が発生するようなわずかなオペレーションミス
も許されないことになるが、このためには、燃料電池の
アノード廃ガスの成分組成及び温度、それに酸素含有ガ
スの流量を常に一定範囲に保持することが要求されるの
で、燃料電池の運転が著しく難かしいものになる。
また、前記従来技術を燃料電池のアノード廃ガスの燃
焼法として応用しようとすると、燃料電池のスタートア
ップ時には、起動ガス燃料をバーナー着火して燃焼さ
せ、前段触媒をそれにより加熱し、起動燃料ガスが触媒
燃焼を開始する温度まで触媒層温度を高めた後、過剰空
気を含む起動燃料ガスを触媒燃焼させ、その燃焼ガスに
後段で再び起動燃料ガスを加えて気相燃焼させることに
より、スチームリフォーマーの運転に必要な1100℃以上
の高温ガスを得るように運転することが必要である。し
かしながら前段に従来触媒を充填した場合、前記のよう
に前段の燃焼ガスを800℃以上に昇温してはならないこ
とから、後段の気相燃焼開始温度は800℃以下というこ
とになる。しかし、この温度ではメタンガスは事実上燃
焼せず、メタンガスを含む天然ガス、LNG等を用いる燃
料電池では、スチームリフォーマー用の起動燃料として
別種の燃料を使用しなければならないという不利が生じ
る。
また、後段を単なる空塔で気相燃焼させるのは、燃料
電池のアノード廃ガスの燃焼法としては有利ではない。
燃料電池から排出されるアノード廃ガスの燃料濃度は変
動しており、時によって燃料濃度が低くなることもあり
うる。こうした場合、後段が空塔の気相燃焼であるとき
わめて失火し易く、運転に支障をきたしやすい。
〔発明の課題〕
本発明は、燃料電池のアノード廃ガスを、スチームリ
フォーマー用熱源として有効利用するために有利に燃焼
させる方法を提供することをその課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、(1)燃料電池のアノード廃
ガスを燃焼するにあたり、該廃ガスの一部と該廃ガスの
全量を燃焼させるに必要な酸素含有ガスの全量とを混合
し、これをパラジウム粉末を耐熱性担体に担持せしめた
触媒の充填層に通して600〜900℃で燃焼せしめる第1燃
焼工程と、該廃ガスの残量を第1燃焼工程からの燃焼ガ
スに混合し、耐熱性セラミックスの充填層と接触させて
1100℃〜1400℃の範囲で燃焼せしめる第2燃焼工程から
なり、該第2燃焼工程で用いる耐熱性セラミックスの充
填層が、炭化珪素又は窒化珪素からなる非酸化物系セラ
ミックスの細孔内に、第2燃焼工程の燃焼温度では実質
的に溶融しない金属又は金属酸化物を含有せしめてなる
細孔容積が0.001cc/g以下の耐熱性金属又は金属酸化物
含有非酸化物系セラミックスの充填層であることを特徴
とする二段燃焼方法が提供される。
本発明の第1段の触媒燃焼工程において用いる触媒
は、耐熱性担体に担持させたパラジウム粉末触媒であ
る。耐熱性担体としては、融点又は昇華点が1800℃以
上、好ましくは2000℃以上のセラミックスが用いられ
る。このようなものとしては、例えば、炭化珪素、窒素
珪素、アルミナチタネート、アルミナジルコニア等が挙
げられる。また、本発明において、耐熱性担体上に担持
させる金属触媒はパラジウム粉末である。このパラジウ
ム粉末の平均粒径は、少なくとも1μm、好ましくは5
〜30μmである。パラジウム粉末の担持量は、全触媒
中、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。
本発明の触媒の形状は、球状、円柱状、筒状等の各種の
形状であることができるが、好ましくはハニカム状であ
る。
Pd粉末を耐熱性担体に担持させる方法としては、従来
公知の各種の方法が採用される。例えばハニカム状の担
体を例にとって説明すると、Pd粉末にアルミナ、シリ
カ、チタニア等を主成分とする耐熱性セラミックス粉末
を水或いは有機溶媒中で混合し、適当な粘性をもつスラ
リーとする。この際該スラリーに珪酸ソーダ、酸性アル
ミニウム塩の如き無機バインダーを添加しても良い。こ
のPd含有スラリーを密閉容器に移し、これにハニカム状
の担体を浸漬して全体を減圧にする。ハニカム状担体の
セル中に該スラリーが充分浸透したところでハニカム状
担体をとり出し、ハニカム状担体のセル部分につまって
いるスラリーをエアーブローにより吹き飛ばす。次い
で、この担体を乾燥した後、焼成する。このようにして
表面にPd粉末層を有する触媒が得られる。この場合、Pd
粉末層の厚みは初めに用意したスラリーの粘度及び固形
分濃度でコントロールすることができる。
本発明で用いる燃焼触媒は、融点が1800℃以上の耐熱
性担体を用いるため、従来のコージライト担体とは異な
り、燃焼装置の運転に際し、少々のミスオペレーション
或いは燃料濃度の不均一による高温の発生があっても溶
融現象を起こさない。また、金属触媒としては高温で揮
散を起こしにくいPd粉末を用いているため、燃焼開始時
におけるメタン/空気混合ガスを触媒燃焼工程だけで10
00℃迄高めることも出来るし、燃料電池廃ガスの供給量
を通常より多くして触媒燃焼工程終了時の燃焼温度を90
0℃迄高めることも出来る。本発明で用いるこのPd触媒
が従来触媒に比べて有する弱点は低温発火性に欠けてい
る点である。従来の燃焼触媒は水素−空気混合ガスを10
0℃以下で着火することができる。これに対し、本触媒
では水素−空気混合ガスの着火は250℃程度必要であ
る。しかしながら燃料電池アノード廃ガスは空気混合し
た場合でもリン酸型燃料電池で300℃以上、溶融炭酸塩
型燃料電池で450℃以上あるので本触媒による燃焼に何
らの支障をきたさない。
本発明の第2段の接触燃焼工程で用いるセラミックス
としては、前記燃焼触媒の担体と同様に融点の高いも
の、一般には、融点が1800℃以上のものを用いる。但
し、前記燃焼触媒に比べて高温で使われるため耐熱衝撃
性に優れたものが好ましい。このセラミックスの第1の
役割は、セラミックスが高温下で赤外線を放射すること
を利用して、燃料濃度の変化に伴なう失火を防止するこ
とにある。そして第2の役割は一旦失火してもその再着
火が空塔の場合と比べてはるかに容易になる点である。
さらに、第3の役割は、空塔の場合に比べて燃焼時の熱
損失をかなり低く抑えられることである。本発明で用い
るセラミックスは、厳しい条件下で使用されるため、耐
久性にすぐれていることが重要である。即ち、本発明で
用いるのに好適なセラミックスには、以下の性質が要求
される。
耐熱衝撃性が大きいこと。
耐熱性が大きいこと(融点が高い)。
耐酸化性が大きいこと。
単一物質で、これらすべての要求をみたせるものは現
段階では存在しない。酸化物系セラミックスは耐熱性・
耐酸化性に優れているが、熱伝導性が小さく熱膨張率が
大きいため耐熱衝撃性の点で劣っている。酸化物系セラ
ミックスの中には、熱膨張率の小さい、セルジアン、ウ
ィルマイト、ベリル、コージライト、スポンジュメン、
石英ガラス、アルミナチタネート等があるが、これらの
ものはいずれも高温下で相変化を起こす、融点が低い、
高温で揮散しやすい、物理強度が弱いなどのいずれかの
欠点を有し、実用性の点で劣っている。これに対し、非
酸化物系セラミックス、特にその代表的素材である炭化
珪素、窒化珪素は耐熱衝撃性に優れており、昇華点も20
00℃以上と高い。しかし、炭化珪素、窒化珪素ともその
結晶はその表面から徐々に酸化が進行し、高温下では、
酸化膨張による破壊が起るため実用性の点で劣ってい
る。本発明者らは、非酸化物系セラミックスの耐酸化性
を改良すべく鋭意研究を重ねた結果、炭化珪素又は窒化
珪素からなる非酸化物系セラミックスの細孔内に、第2
燃焼工程の燃焼温度では実質的に溶融しない金属又は金
属酸化物を含有せしめて実質的に細孔容積を零(0.001c
c/g以下)にしてなる耐熱性金属又は金属酸化物含有非
酸化物系セラミックスは、耐酸化性が著しく改良された
ものであることを見出した。細孔(気孔)を有する炭化
珪素や窒化珪素は、細孔内を外気、特に酸素が自由に拡
散するため、使用時にバルク相を含めて炭化珪素、窒化
珪素は構造体全体にわたり酸化をうけることになる。こ
れに対し、溶融金属或いは溶融金属酸化物により細孔を
埋めつくされた炭化珪素、窒化珪素は酸素がその外表面
に接触するだけでバルク相への酸素の拡散がなく、酸化
が外表面からのみ進行するため、構造体全体の酸化速度
は細孔を有する材料に比べると極めて遅くなる。従って
その寿命も飛躍的に伸び、充分実用に耐えることとな
る。
本発明で用いるセラミックスの形状は、円柱状、円筒
状、板状、ラッシヒリング状等の形状であることができ
るが、好ましくはハニカム状である。
次に、本発明で第2段の接触燃焼工程で用いて好適な
セラミックスの製造方法について説明する。炭化珪素、
窒化珪素からなるセラミックスは、その昇華点が2000℃
をゆうに越えるので1300〜1800℃の融液中につけても構
造的には安定である。そこで加圧可能な高温炉中にセラ
ミック製の容器を入れ、この中に1300〜1800℃の範囲に
融点をもつ金属又は金属酸化物を粉末状でいれ、その中
にセラミックス成形体を埋めこみ、不活性ガス雰囲気下
で該金属或いは金属酸化物の粉末をその融点まで昇温
し、該金属又は金属酸化物が溶融状態になったのを確認
した後系内を不活性ガスで加圧し、セラミックス成形体
の細孔内部に該溶融金属又は該溶融金属酸化物を充填す
る。溶融物で細孔を埋めたセラミックス成形体を該溶融
体よりとり出し、冷却して耐酸化性に改良されたセラミ
ックス成形体とする、もちろん、耐酸化性セラミックス
成形体の製造は、このような作り方にのみ制限されるも
のではない。最終セラミックス成形体の細孔容積が実質
的に零(0.001cc/g以下)となるような作り方であれば
どのような方法でもよい。前記金属又は金属酸化物とし
ては、1300〜1800℃の融点を持つものが使用しうるが、
その操作のし易さの点から1300〜1600℃の融点のものが
選ばれる。このような金属としては、例えばSi(1430
℃) Fe(1536℃) Co(1495℃)、Ni(1453℃) Y(15
09℃)、Sc(1539℃)、希土類元素(Gd,Tb,Dy,Ho等)
及びこれらの合金が挙げられる。また、1300〜1600℃に
融点をもつ合金ならばこれら以外のものでも良い。1300
〜1600℃に融点をもつ金属酸化物としては、例えば、コ
ージライト(2MgO・2Al2O3・5SiO2、融点1470℃)、カ
ルシア・チタニア・シリカ(CaO・TiO2・SiO2、融点135
2℃)等多数あり、ファインセラミックスハンドブック
(朝倉書店)541〜542頁の表の中から適宜選べば良い。
ただし、純炭化珪素成形体や窒化珪素成形体ではこれら
の酸化物との濡れ性が悪いので、それらセラミックス成
形体の製造過程で一部酸化物セラミックスを混ぜて成形
焼成したものを用いるか、或いはスチーム、空気混合ガ
スに高温でさらしてそのセラミックス成形体の結晶の表
面を酸化させたものを使用するのが好ましい。
次に、本発明の燃焼方法を図面により説明する。第1
図は、本発明の方法の実施に用いる燃焼装置の1つの例
についての説明断面図である。
この燃焼装置は、全体が筒体状に形成され、外筒体1
の内周面に断熱材A−1、A−2及びA−3を付設する
とともに、筒体内を断熱材A−4及びA−5からなる隔
壁により前段燃焼室B、アノード廃ガス混合室B及び後
段燃焼室Cの3室に形成する。また、外筒体1の前面及
び後面にもそれぞれ断熱材A−6及びA−7を配設す
る。
前記燃焼室B内には2枚の円形状のセラミックス多孔
板1,2を立設する。これらの多孔板は、コージライト、
アルミナ、ムライト等のセラミックスから構成され、ア
ノード廃ガスと空気との均一混合を促進させる。また、
燃焼室B内にはパラジウム粉末層を表面に有する板状触
媒(ハニカム板)4,5を立設し、そして、セラミックス
多孔質板2と板状触媒4との間には、アノード廃ガス/
酸素含有ガス混合物の流れを整流する円形状のハニカム
板3を立設する。このハニカム板3は、コージライト、
アルミナ、ムライト等のセラミックスから構成される。
後段燃焼室D内には、複数のハニカム構造の円形状セ
ラミックス板11〜16が立設されている。
中間のアノード廃ガス混合室C内には、前段燃焼室B
の出口と後段燃焼室Dの入口を連結する耐熱性配管6が
配設され、この配管6には、アノード廃ガス供給用の側
管7が配設されている。
この燃焼装置を用いてアノード廃ガスの燃焼を行うに
は、配管20を通るアノード廃ガスの一部を配管22を通っ
て配管23からの酸素含有ガスとともに前段燃焼室B内に
その入口8から導入する。この場合、そのアノード廃ガ
ス及び酸素含有ガスの温度は、少なくとも300℃にあら
かじめ保持しておく。燃焼室B内に導入されたアノード
廃ガスと酸素含有ガスはここで混合され、板状触媒4,5
と接触し、燃焼され、酸素を含む燃焼ガスが生成され
る。この燃焼ガスの温度は通常、600〜900℃である。
酸素を含む燃焼ガスは、前記燃焼室Bからその出口を
通って配管6内に入り、ここで配管21及び側管7を通っ
て供給される残りのアノード廃ガスと混合され、後段燃
焼室D内に導入され、ここで、セラミックス板11〜16と
接触して燃焼する。この場合の支燃ガスとしての酸素
は、前段燃焼室Bで生成した燃焼ガス中に含まれる過剰
酸素が利用される。
この後段燃焼室D内で生成した燃焼ガスは、温度1100
〜1400℃であり、このものは、水素を製造するためのス
チームリフォーマーの熱源として利用される。
本発明で用いる酸素含有ガスとしては、酸素、空気又
は酸素富化空気が用いられる。本発明では、この酸素含
有ガスは、前段燃焼室B内には、この燃焼室B内に供給
されるアノード廃ガス量より過剰になるように供給され
る。一般には、前段燃焼室Bとアノード廃ガス混合室C
とに供給される全アノード廃ガスを完全燃焼させるに十
分な酸素含有ガスが前段燃焼室B内に供給される。
〔発明の効果〕
本発明によれば、燃料電池のアノード廃ガスを効率よ
く燃焼させて、温度1100〜1400℃の高温燃焼ガスを得る
ことができ、しかも、本発明の場合は、第2燃焼工程の
セラミックスの充填層の寿命が長いので、長時間にわた
って連続的に実施できるという大きな利点を有する。こ
の燃焼ガスは、燃料電池に用いる水素製造用のスチーム
リフォーマー用の熱源として有利に利用される。
(実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
参考例1 平均粒径3μmのPd微粉末50重量部とγ−アルミナ粉
末50重量部、硝酸アルミニウム10重量部を水100重量部
にまぜ、ホモジナイザーで十分撹拌してスラリー状物質
を得た。このスラリー状物質中に、直径50mm、厚さ25m
m、セル数200/in2のアルミナチタニア(FeO添加)ハニ
カム円板を2個浸漬し、そのセル中に十分スラリーが入
ったことを確認(気泡の発生がとまった時)した後ハニ
カム円板をとり出し、セル中につまっているスラリーを
エアーブローして取り除いた。この表面にスラリーの付
着している2つのハニカム円板を150℃で3時間乾燥し
た後、電気炉に入れ、1200℃で3時間焼成した。出来上
がりの板状触媒は重量増加率より二つともPd約0.8wt%
を含むことが分った。この触媒を前段触媒と名づけた。
参考例2 直径40mm、厚さ25mm、セル数20/in2の常圧焼結型炭化
珪素ハニカム円板にSiの融液を含浸した細孔容積が実質
上零であるもの(セラミックス板I)をメーカーより入
手した。また、別のメーカーよりピッチを原料としてこ
れをハニカム円板に成形し、非酸化性雰囲気で焼成して
得た直径が40mm、厚さ25mm、セル数16/in2の炭素ハニカ
ム円板を金属シリコンの融液に浸漬した後、1600℃で不
活性ガス中で焼結して炭素部分を炭化珪素に変換した反
応焼結型炭化珪素板(セラミックス板II)を入手した。
セラミックス板IIもその製造過程で炭化珪素粒子間にSi
が残るため、細孔容積は実質的に零となっている。
また、他のサンプルとして常圧焼結型の炭化珪素ハニ
カム円板III〜VIの4種をとりよせた。これらは直径40
〜55mmの範囲にあり、厚みはすべて25mmである。これら
のものは前記セラミックス板I及びIIとは異なり、いず
れも細孔(気孔)部分を有している。
実施例1 第1図に示す2段型燃焼装置の前段の燃焼室Bに参考
例1で調製した前段触媒2個を充填し、後段の燃焼室D
には参考例2で示した6種のセラミックス板I〜VIを同
時に充填して、溶融炭酸塩型燃料電池のアノード廃ガス
を模した混合ガスを流して燃焼試験を行った。この場合
の模擬アノード廃ガスの組成を以下に示す。
模擬アノード廃ガス580Nl/hr、空気2600Nl/hrを混合
し、350℃に予熱し、第1図に示した装置の入口8より
流入せしめた。前段で燃焼したガスは800℃まで昇温
し、得られた燃焼廃ガスは後段の模擬アノード廃ガス23
00Nl/hrと混合室Cで混合され、後段のセラミック充填
層で再度燃焼して1200℃に昇温される。この実験は2000
時間順調に運転された。表−1は、後段に充填したセラ
ミックス板の物性及び2000時間運転後の重量増加とその
外観の目視観察結果を示したものである。細孔を溶融体
で充填した2種のセラミックス板I及びIIは酸化増量が
少なく、その外観にほとんど変化がみられないのに対
し、気孔を有する他の4つのセラミックスIII〜VIは大
小の差はあれ、いずれも酸化増量が大きく且つ膨張或い
は崩壊しており、長時間の使用には耐えられないことを
示唆している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いる燃焼装置の1例についての説明
断面図を示す。 1,2……多孔板、3……ハニカム板、4,5……板状触媒、
11〜16……セラミックス板、A−1〜A−7……断熱
材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料電池のアノード廃ガスを燃焼するにあ
    たり、該廃ガスの一部と該廃ガスの全量を燃焼させるに
    必要な酸素含有ガスの全量とを混合し、これをパラジウ
    ム粉末を耐熱性担体に担持せしめた触媒の充填層に通し
    て600〜900℃で燃焼せしめる第1燃焼工程と、該廃ガス
    の残量を第1燃焼工程からの燃焼ガスに混合し、耐熱性
    セラミックスの充填層と接触させて1100℃〜1400℃の範
    囲で燃焼せしめる第2燃焼工程からなり、該第2燃焼工
    程で用いる耐熱性セラミックスの充填層が、炭化珪素又
    は窒化珪素からなる非酸化物系セラミックスの細孔内
    に、第2燃焼工程の燃焼温度では実質的に溶融しない金
    属又は金属酸化物を含有せしめてなる細孔容積が0.001c
    c/g以下の耐熱性金属又は金属酸化物含有非酸化物系セ
    ラミックスの充填層であることを特徴とする二段燃焼方
    法。
  2. 【請求項2】該パラジウム粉末が平均粒径1μm以上の
    単結晶より成り、且つパラジウム粉末を担持する耐熱性
    担体がアルミナチタネート、アルミナジルコニア、炭化
    珪素又は窒化珪素のいずれかを主成分とするハニカムか
    らなる請求項(1)記載の方法。
JP2216117A 1990-08-15 1990-08-15 燃料電池アノード廃ガスの燃焼方法 Expired - Fee Related JPH088114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2216117A JPH088114B2 (ja) 1990-08-15 1990-08-15 燃料電池アノード廃ガスの燃焼方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2216117A JPH088114B2 (ja) 1990-08-15 1990-08-15 燃料電池アノード廃ガスの燃焼方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0498011A JPH0498011A (ja) 1992-03-30
JPH088114B2 true JPH088114B2 (ja) 1996-01-29

Family

ID=16683515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2216117A Expired - Fee Related JPH088114B2 (ja) 1990-08-15 1990-08-15 燃料電池アノード廃ガスの燃焼方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH088114B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996032753A1 (en) * 1995-04-12 1996-10-17 International Fuel Cells Corporation Fuel processing apparatus having a furnace for fuel cell power plant
US6232005B1 (en) * 1997-11-20 2001-05-15 General Motors Corporation Fuel cell system combustor
US6342197B1 (en) * 2000-03-29 2002-01-29 Uop Llc Multi-stage combustion for fuel processing for use with fuel cell
CN100392898C (zh) * 2006-08-17 2008-06-04 武汉理工大学 一种以导电陶瓷为载体的燃料电池催化剂及其制备方法
JP5354942B2 (ja) * 2008-03-27 2013-11-27 本田技研工業株式会社 燃料電池システム
EP3650753B1 (de) * 2018-11-12 2022-11-09 WS Wärmeprozesstechnik GmbH Verfahren und vorrichtung zur flammenlosen stufenverbrennung

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS603857B2 (ja) * 1982-07-08 1985-01-31 バブコツク日立株式会社 反応炉
JPS6065472A (ja) * 1983-09-20 1985-04-15 Babcock Hitachi Kk 燃料電池装置
JPH0635373Y2 (ja) * 1986-09-22 1994-09-14 三菱重工業株式会社 燃料電池装置
JPH02111601A (ja) * 1988-10-20 1990-04-24 Fuji Electric Co Ltd 燃料電池の燃料改質器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0498011A (ja) 1992-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1177545C (zh) 吸烟制品和产生烟雾以提供气体的方法
JP2013502316A5 (ja)
TW262517B (en) Improved substrate configuration for catalytic combustion system
JPS6146175B2 (ja)
JPS6235812B2 (ja)
US6015285A (en) Catalytic combustion process
JPH04273914A (ja) 接触燃焼方法
CN101148251A (zh) 用于生产合成气的催化剂构造和方法
CA2585624A1 (en) Steam reforming apparatus and method for steam reforming using the same, and industrial furnace
RU2161755C2 (ru) Способ сжигания горючей смеси
JP2001348207A (ja) 炭化水素を部分酸化して水素と一酸化炭素を製造する方法
JPH088114B2 (ja) 燃料電池アノード廃ガスの燃焼方法
JP2006314894A (ja) 排ガス浄化用触媒の製造方法
JPS6014938A (ja) ガスタ−ビン用燃焼触媒
JPS5941706A (ja) メタン系燃料の燃焼方法
JP2004154766A (ja) セラミック触媒体
JP3900563B2 (ja) 排ガス浄化触媒及びこれを用いた排ガス浄化フィルタ
JPS6279847A (ja) 低級炭化水素燃料の燃焼用触媒システムおよびそれを用いた燃焼方法
JPS60202745A (ja) 高温燃焼用触媒
JPH06506871A (ja) 2成分酸化物を含有している燃焼用触媒および上記の使用方法
RU2233700C2 (ru) Состав шихты для высокопористого материала с сетчато-ячеистой структурой для носителей катализаторов
JPS63248444A (ja) 炭化水素の水蒸気改質および/または部分酸化用触媒
JPH02268830A (ja) 灯油系燃料燃焼用触媒
JP3672601B2 (ja) 触媒燃焼法
JP2003306310A (ja) オートサーマルリフォーミング改質器およびそれを用いたオートサーマルリフォーミング方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees