JPH0872388A - 塗工紙およびその製造方法 - Google Patents
塗工紙およびその製造方法Info
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Ink Jet (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】インクの吸収性が良好で、高い色再現性を有
し、かつ、表面の光沢性の良好で、耐摩擦性が良好なイ
ンクジェットプリンター用の記録媒体を得る。 【構成】擬ベーマイト層を有する紙基材の擬ベーマイト
層を有する面に、シリカ塗工液を塗布した後、そのシリ
カ塗工層に加熱した平滑な型を押しつけることにより、
ＪＩＳ Ｚ８７４１に規定される６０゜鏡面光沢度が３
０％以上の平滑な表面を有するシリカ層を形成する。
し、かつ、表面の光沢性の良好で、耐摩擦性が良好なイ
ンクジェットプリンター用の記録媒体を得る。 【構成】擬ベーマイト層を有する紙基材の擬ベーマイト
層を有する面に、シリカ塗工液を塗布した後、そのシリ
カ塗工層に加熱した平滑な型を押しつけることにより、
ＪＩＳ Ｚ８７４１に規定される６０゜鏡面光沢度が３
０％以上の平滑な表面を有するシリカ層を形成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、塗工紙、特にインクジ
ェットプリンターによる記録に適した塗工紙、およびそ
の製造方法に関するものである。
ェットプリンターによる記録に適した塗工紙、およびそ
の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、電子スチルカメラあるいはコンピ
ュータの普及とともに、それらの画像を紙面等に記録す
るためのハードコピー技術が急速に発達した。これらハ
ードコピーの究極の目標は銀塩写真であり、特に、色再
現性、画像密度、光沢、耐候性などをいかに銀塩写真に
近づけるかが、開発の課題となっている。ハードコピー
の記録方式には、銀塩写真によって画像を表示したディ
スプレーを直接撮影するもののほか、昇華型熱転写方
式、インクジェット方式、静電転写型方式など多種多様
の方式が知られている。
ュータの普及とともに、それらの画像を紙面等に記録す
るためのハードコピー技術が急速に発達した。これらハ
ードコピーの究極の目標は銀塩写真であり、特に、色再
現性、画像密度、光沢、耐候性などをいかに銀塩写真に
近づけるかが、開発の課題となっている。ハードコピー
の記録方式には、銀塩写真によって画像を表示したディ
スプレーを直接撮影するもののほか、昇華型熱転写方
式、インクジェット方式、静電転写型方式など多種多様
の方式が知られている。
【０００３】インクジェット方式によるプリンターは、
フルカラー化が容易なことや印字騒音が低いことなどか
ら、近年急速に普及しつつある。インクジェット方式
は、ノズルから被記録材に向けてインク液滴を高速で射
出するものであり、インク中に多量の溶媒を含む。この
ため、インクジェットプリンター用の記録シートは、速
やかにインクを吸収し、しかも優れた発色性を有するこ
とが要求される。例えば、基材上にアルミナ水和物の多
孔質層を設けた記録用シートが知られている（特開平２
−２７６６７０号公報、特開平２−２７６６７１号公報
等参照）。
フルカラー化が容易なことや印字騒音が低いことなどか
ら、近年急速に普及しつつある。インクジェット方式
は、ノズルから被記録材に向けてインク液滴を高速で射
出するものであり、インク中に多量の溶媒を含む。この
ため、インクジェットプリンター用の記録シートは、速
やかにインクを吸収し、しかも優れた発色性を有するこ
とが要求される。例えば、基材上にアルミナ水和物の多
孔質層を設けた記録用シートが知られている（特開平２
−２７６６７０号公報、特開平２−２７６６７１号公報
等参照）。
【０００４】また、インクジェットプリンター用の記録
シートとして、特に光沢を必要とするような場合には、
基材の上に樹脂系のインク吸収層を形成した光沢紙も知
られている。
シートとして、特に光沢を必要とするような場合には、
基材の上に樹脂系のインク吸収層を形成した光沢紙も知
られている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット記録方
式においては、ノズルの閉塞を防止するために、インク
には多量の溶媒が含まれている。そのため印字後はその
溶媒の影響でインク吸収層が膨潤することがあって、特
に樹脂系のインク吸収層の場合は光沢度が低下する場合
があった。本発明は、インクの吸収性が良好で、高い色
再現性を有し、かつ、表面の光沢性が良好で、光沢面の
耐擦傷性に優れた塗工紙を提供することを目的とする。
式においては、ノズルの閉塞を防止するために、インク
には多量の溶媒が含まれている。そのため印字後はその
溶媒の影響でインク吸収層が膨潤することがあって、特
に樹脂系のインク吸収層の場合は光沢度が低下する場合
があった。本発明は、インクの吸収性が良好で、高い色
再現性を有し、かつ、表面の光沢性が良好で、光沢面の
耐擦傷性に優れた塗工紙を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、紙基材上に擬
ベーマイト層を有し、その上層にシリカ層が積層された
塗工紙であって、かつ、ＪＩＳ Ｚ８７４１に規定され
る６０゜鏡面光沢度が３０％以上の塗工紙を提供するも
のである。
ベーマイト層を有し、その上層にシリカ層が積層された
塗工紙であって、かつ、ＪＩＳ Ｚ８７４１に規定され
る６０゜鏡面光沢度が３０％以上の塗工紙を提供するも
のである。
【０００７】６０゜鏡面光沢度は、ＪＩＳ Ｚ８７４１
において方法３として規定されるものである。本発明の
塗工紙において、６０゜鏡面光沢度が４０％以上である
場合は、さらに好ましい。
において方法３として規定されるものである。本発明の
塗工紙において、６０゜鏡面光沢度が４０％以上である
場合は、さらに好ましい。
【０００８】本発明の塗工紙において、擬ベーマイト
は、ベーマイト（組成式Ａｌ2 Ｏ3 ・ｎＨ2 Ｏ、ｎ＝１
〜１．５）結晶のコロイド状凝集体である。好ましくは
バインダーを含有する。その細孔特性として、平均細孔
半径３〜１０ｎｍ、細孔容積０．５〜１．０ｃｃ／ｇの
範囲にあることが好ましい。
は、ベーマイト（組成式Ａｌ2 Ｏ3 ・ｎＨ2 Ｏ、ｎ＝１
〜１．５）結晶のコロイド状凝集体である。好ましくは
バインダーを含有する。その細孔特性として、平均細孔
半径３〜１０ｎｍ、細孔容積０．５〜１．０ｃｃ／ｇの
範囲にあることが好ましい。
【０００９】擬ベーマイト層としては、塗工量が５〜３
０ｇ／ｍ2 の範囲にあることが好ましい。塗工量が５ｇ
／ｍ2 未満の場合は、インクの吸収性が低下し、あるい
は基材の凹凸の影響を受けて光沢性が悪くなるおそれが
あるので好ましくない。塗工量が３０ｇ／ｍ2 を超える
場合は、いたずらに擬ベーマイトを消費するだけでな
く、擬ベーマイト層の強度が低下するおそれがあるので
好ましくない。
０ｇ／ｍ2 の範囲にあることが好ましい。塗工量が５ｇ
／ｍ2 未満の場合は、インクの吸収性が低下し、あるい
は基材の凹凸の影響を受けて光沢性が悪くなるおそれが
あるので好ましくない。塗工量が３０ｇ／ｍ2 を超える
場合は、いたずらに擬ベーマイトを消費するだけでな
く、擬ベーマイト層の強度が低下するおそれがあるので
好ましくない。
【００１０】擬ベーマイト層の上には、シリカ層が積層
される。シリカ層は、平均粒径２０〜２００ｎｍの微細
なシリカ粒子がバインダーで結合された構成が好まし
い。その細孔特性として、平均細孔半径５〜２０ｎｍ、
細孔容積０．５〜１．５ｃｃ／ｇの範囲にあることが好
ましい。
される。シリカ層は、平均粒径２０〜２００ｎｍの微細
なシリカ粒子がバインダーで結合された構成が好まし
い。その細孔特性として、平均細孔半径５〜２０ｎｍ、
細孔容積０．５〜１．５ｃｃ／ｇの範囲にあることが好
ましい。
【００１１】シリカ層としては、塗工量が０．１〜３ｇ
／ｍ2 の範囲にあることが好ましい。塗工量が０．１ｇ
／ｍ2 未満の場合は、基材の凹凸の影響を受けて光沢性
が悪くなるおそれがあり、また、耐擦傷性向上の効果が
十分発現しないおそれがあるので好ましくない。塗工量
が３ｇ／ｍ2 を超える場合は、インクの吸収性が低下す
るおそれがあるので好ましくない。
／ｍ2 の範囲にあることが好ましい。塗工量が０．１ｇ
／ｍ2 未満の場合は、基材の凹凸の影響を受けて光沢性
が悪くなるおそれがあり、また、耐擦傷性向上の効果が
十分発現しないおそれがあるので好ましくない。塗工量
が３ｇ／ｍ2 を超える場合は、インクの吸収性が低下す
るおそれがあるので好ましくない。
【００１２】基材となる紙としては、特に限定されず種
々の紙を使用することができる。擬ベーマイト以外の填
料をさらに含む紙を使用することも可能である。これら
の填料は内填しても、また、擬ベーマイト層の下に層状
に形成してもよい。填料としては特に限定されず、多孔
質シリカを使用する場合は吸収性が特に良好であるので
好ましい。多孔質シリカを用いる場合は、その細孔半径
は４〜２５ｎｍ、細孔容積が０．８〜２．５ｃｃ／ｇ程
度の微細な粒状シリカゲルが好ましい。この場合、多孔
質シリカの塗工量は５〜１０ｇ／ｍ2 の範囲にあること
が好ましい。
々の紙を使用することができる。擬ベーマイト以外の填
料をさらに含む紙を使用することも可能である。これら
の填料は内填しても、また、擬ベーマイト層の下に層状
に形成してもよい。填料としては特に限定されず、多孔
質シリカを使用する場合は吸収性が特に良好であるので
好ましい。多孔質シリカを用いる場合は、その細孔半径
は４〜２５ｎｍ、細孔容積が０．８〜２．５ｃｃ／ｇ程
度の微細な粒状シリカゲルが好ましい。この場合、多孔
質シリカの塗工量は５〜１０ｇ／ｍ2 の範囲にあること
が好ましい。
【００１３】本発明の塗工紙は、好ましくは、平滑な型
表面にシリカ塗工液、たとえばシリカゾルおよびバイン
ダーからなるシリカ塗工液、を塗布し、その上に紙基材
を密着させ、乾燥してシリカ層を形成した後、型から紙
基材を剥離してシリカ層を紙上に移行させることにより
製造することができる。このとき基材となる紙は、擬ベ
ーマイト層を形成したものを用い、その擬ベーマイト層
をシリカ塗工層に密着させる必要がある。
表面にシリカ塗工液、たとえばシリカゾルおよびバイン
ダーからなるシリカ塗工液、を塗布し、その上に紙基材
を密着させ、乾燥してシリカ層を形成した後、型から紙
基材を剥離してシリカ層を紙上に移行させることにより
製造することができる。このとき基材となる紙は、擬ベ
ーマイト層を形成したものを用い、その擬ベーマイト層
をシリカ塗工層に密着させる必要がある。
【００１４】紙基材上に擬ベーマイト層を形成する方法
は特に限定されないが、たとえば、擬ベーマイト固形分
１００重量部に対しバインダーを好ましくは５〜５０重
量部含み、全体の固形分濃度が５〜３０重量％の塗工液
を塗布することが好ましい。塗工液の溶媒としては、取
扱い性の点から水系が好ましい。バインダーとしては、
でんぷんやその変性物、ポリビニルアルコールおよびそ
の変性物、ＳＢＲラテックス、ＮＢＲラテックス、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン等の高分子化合物からなる有
機バインダーを、好ましく使用できる。
は特に限定されないが、たとえば、擬ベーマイト固形分
１００重量部に対しバインダーを好ましくは５〜５０重
量部含み、全体の固形分濃度が５〜３０重量％の塗工液
を塗布することが好ましい。塗工液の溶媒としては、取
扱い性の点から水系が好ましい。バインダーとしては、
でんぷんやその変性物、ポリビニルアルコールおよびそ
の変性物、ＳＢＲラテックス、ＮＢＲラテックス、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン等の高分子化合物からなる有
機バインダーを、好ましく使用できる。
【００１５】擬ベーマイト塗工層が完全に乾燥してか
ら、その上にシリカ層を設けることもできるが、ある程
度水分を含んだ状態で積層するのが好ましい。このため
に紙基材表面に擬ベーマイト塗工液を塗布した後、乾燥
して水分を調整することが好ましい。この塗工層におけ
る水分量は（水分／固形分）で、１００〜４５０％程度
に調整するのが好ましい。
ら、その上にシリカ層を設けることもできるが、ある程
度水分を含んだ状態で積層するのが好ましい。このため
に紙基材表面に擬ベーマイト塗工液を塗布した後、乾燥
して水分を調整することが好ましい。この塗工層におけ
る水分量は（水分／固形分）で、１００〜４５０％程度
に調整するのが好ましい。
【００１６】シリカ塗工液の組成としては、シリカ固形
分１００重量部に対しバインダーを好ましくは５〜５０
重量部含み、全体の固形分濃度が５〜３０重量％のもの
が好適に使用できる。塗工液の溶媒としては、取扱い性
の点から水系が好ましい。シリカゾルを用いる場合、平
均粒子直径１０〜９０ｎｍ、固形分１〜２０重量％のも
のが好ましい。また、シリカゾルは、酸性およびアルカ
リ性のいずれも使用可能である。バインダーとしては、
擬ベーマイト多孔質層の形成に使用するものと同様なも
のも好適に使用できるが、シラノール変性ポリビニルア
ルコールがより好ましい。
分１００重量部に対しバインダーを好ましくは５〜５０
重量部含み、全体の固形分濃度が５〜３０重量％のもの
が好適に使用できる。塗工液の溶媒としては、取扱い性
の点から水系が好ましい。シリカゾルを用いる場合、平
均粒子直径１０〜９０ｎｍ、固形分１〜２０重量％のも
のが好ましい。また、シリカゾルは、酸性およびアルカ
リ性のいずれも使用可能である。バインダーとしては、
擬ベーマイト多孔質層の形成に使用するものと同様なも
のも好適に使用できるが、シラノール変性ポリビニルア
ルコールがより好ましい。
【００１７】型の材質としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリカーボネート等のプラスチック、または金
属等が特に限定されず採用される。型の形状としては、
表面が平滑なものであれば、平板状のものだけでなく、
ロール状あるいは、可撓性のあるフィルム状の型も使用
できる。
レート、ポリカーボネート等のプラスチック、または金
属等が特に限定されず採用される。型の形状としては、
表面が平滑なものであれば、平板状のものだけでなく、
ロール状あるいは、可撓性のあるフィルム状の型も使用
できる。
【００１８】型にシリカ塗工液を塗布する方法は特に限
定されず、種々の方法が採用できる。塗工液を型に塗布
した後、乾燥により水分を調整するのが好ましい。この
塗膜において水分量は（水分／固形分）で、２００〜４
００％程度に調整するのが好ましい。このようにして調
製された塗工層に、紙基材の擬ベーマイト塗工層のある
面を上記塗工層に密着させる。この後、乾燥させ塗工層
の水分量が、好ましくは５重量％以下になったときに、
基材を型から剥離させると、シリカ層が紙基材に移行す
る。
定されず、種々の方法が採用できる。塗工液を型に塗布
した後、乾燥により水分を調整するのが好ましい。この
塗膜において水分量は（水分／固形分）で、２００〜４
００％程度に調整するのが好ましい。このようにして調
製された塗工層に、紙基材の擬ベーマイト塗工層のある
面を上記塗工層に密着させる。この後、乾燥させ塗工層
の水分量が、好ましくは５重量％以下になったときに、
基材を型から剥離させると、シリカ層が紙基材に移行す
る。
【００１９】本発明の製造方法は、バッチ式だけでな
く、また回転するロール形状の型を使用して連続式でも
適用可能である。
く、また回転するロール形状の型を使用して連続式でも
適用可能である。
【００２０】本発明の塗工紙は、また、擬ベーマイト層
を有する紙基材の擬ベーマイト層を有する面にシリカ塗
工液を塗布した後、そのシリカ塗工層に加熱した平滑な
型を押しつけて表面を平滑化したシリカ層を形成するこ
とによっても製造できる。
を有する紙基材の擬ベーマイト層を有する面にシリカ塗
工液を塗布した後、そのシリカ塗工層に加熱した平滑な
型を押しつけて表面を平滑化したシリカ層を形成するこ
とによっても製造できる。
【００２１】このとき擬ベーマイト塗工液は、上述と同
様なものを使用することができ、塗布方法も特に限定さ
れず種々の方法を採用することができる。型を押しつけ
る際には、擬ベーマイト層は完全に溶媒が除去されてい
ないことが好ましく、乾燥程度の大きな塗工層について
は、好ましくは塗工層にスプレー等で溶媒を加えた後型
を押しつけるのが好ましい。このときの溶媒の量として
は塗工層の固形分に対して３０〜２００重量％程度が適
当である。
様なものを使用することができ、塗布方法も特に限定さ
れず種々の方法を採用することができる。型を押しつけ
る際には、擬ベーマイト層は完全に溶媒が除去されてい
ないことが好ましく、乾燥程度の大きな塗工層について
は、好ましくは塗工層にスプレー等で溶媒を加えた後型
を押しつけるのが好ましい。このときの溶媒の量として
は塗工層の固形分に対して３０〜２００重量％程度が適
当である。
【００２２】型を加熱していない場合は、平滑化に時間
を要したり、擬ベーマイト層が破壊されるおそれがある
ので、５０〜１５０℃に加熱しておく必要がある。型
は、平板状やロール状の種々の形状のものを使用するこ
とができ、その材質も特に限定されない。ロール状の型
の場合、型を押しつける圧力としては、線圧２〜５０ｋ
ｇ／ｃｍが好ましい。
を要したり、擬ベーマイト層が破壊されるおそれがある
ので、５０〜１５０℃に加熱しておく必要がある。型
は、平板状やロール状の種々の形状のものを使用するこ
とができ、その材質も特に限定されない。ロール状の型
の場合、型を押しつける圧力としては、線圧２〜５０ｋ
ｇ／ｃｍが好ましい。
【００２３】
実施例１ 平均凝集粒子直径１５０ｎｍのベーマイトゾル（このゾ
ルから溶媒を除去して得られる擬ベーマイトキセロゲル
の平均細孔半径は９．２ｎｍ）１００重量部（固形分換
算）に、ポリビニルアルコール１１重量部を加え、さら
に水を加えて総固形分濃度１５重量％のベーマイト塗工
液を調整した。この塗工液を、坪量１５７ｇ／ｍ2 の上
質紙からなる基材上に、乾燥塗工量２０ｇ／ｍ2 になる
ようにバーコーターを用いて塗工した。塗工直後の水分
量は（水分／固形分）で、５６６％であった。これを乾
燥して、水分量を３００％まで減じた。
ルから溶媒を除去して得られる擬ベーマイトキセロゲル
の平均細孔半径は９．２ｎｍ）１００重量部（固形分換
算）に、ポリビニルアルコール１１重量部を加え、さら
に水を加えて総固形分濃度１５重量％のベーマイト塗工
液を調整した。この塗工液を、坪量１５７ｇ／ｍ2 の上
質紙からなる基材上に、乾燥塗工量２０ｇ／ｍ2 になる
ようにバーコーターを用いて塗工した。塗工直後の水分
量は（水分／固形分）で、５６６％であった。これを乾
燥して、水分量を３００％まで減じた。
【００２４】この塗工層の上に、平均一次粒子直径３５
〜４５ｎｍのシリカゾル（触媒化成工業株式会社製、商
品名カタロイドＳＩ−４５Ｐ）とシラノール変性ポリビ
ニルアルコール（株式会社クラレ製、商品名ＰＶＡ−Ｒ
１１３０）に水を加えて調製した、固形分４重量％（ポ
リビニルアルコール／ＳｉＯ2 ＝０．１）のシリカゾル
塗工液を塗工した。塗工量は、乾燥塗工量として１ｇ／
ｍ2 であった。塗工直後のシリカゾル塗工層の水分量は
４２５％であった。
〜４５ｎｍのシリカゾル（触媒化成工業株式会社製、商
品名カタロイドＳＩ−４５Ｐ）とシラノール変性ポリビ
ニルアルコール（株式会社クラレ製、商品名ＰＶＡ−Ｒ
１１３０）に水を加えて調製した、固形分４重量％（ポ
リビニルアルコール／ＳｉＯ2 ＝０．１）のシリカゾル
塗工液を塗工した。塗工量は、乾燥塗工量として１ｇ／
ｍ2 であった。塗工直後のシリカゾル塗工層の水分量は
４２５％であった。
【００２５】この湿潤状態の塗工層に、９０℃に加熱し
た鏡面を有する円筒状の型に線圧１０ｋｇ／ｃｍで密着
させて乾燥し、紙基材上に擬ベーマイト層を有しさらに
その上にシリカ層を有する塗工紙を得た。この塗工紙の
６０゜鏡面光沢度は５２％であった。
た鏡面を有する円筒状の型に線圧１０ｋｇ／ｃｍで密着
させて乾燥し、紙基材上に擬ベーマイト層を有しさらに
その上にシリカ層を有する塗工紙を得た。この塗工紙の
６０゜鏡面光沢度は５２％であった。
【００２６】実施例２ 実施例１において、シリカゾルを平均一次粒子直径が７
０〜９０ｎｍのシリカゾル（触媒化成工業株式会社製、
商品名カタロイドＳＩ−８０Ｐ）に変更した以外は実施
例１と同様にして塗工紙を得た。この塗工紙の６０゜鏡
面光沢度は５２％であった。
０〜９０ｎｍのシリカゾル（触媒化成工業株式会社製、
商品名カタロイドＳＩ−８０Ｐ）に変更した以外は実施
例１と同様にして塗工紙を得た。この塗工紙の６０゜鏡
面光沢度は５２％であった。
【００２７】実施例３ 平均粒子径３μｍのシリカゲル粉末（塩野義製薬株式会
社製、商品名カープレックスＦＰＳ３）１００重量部
に、ポリビニルアルコール１１重量部を加え、さらに水
を加えて総固形分濃度１２重量％のシリカ塗工液を調製
した。この塗工液を、坪量１０５ｇ／ｍ2 のアート紙
に、バーコーターを用いて、乾燥塗工量が８ｇ／ｍ2 に
なるように塗工し、乾燥して多孔質シリカ塗工層を有す
るベース紙を得た。
社製、商品名カープレックスＦＰＳ３）１００重量部
に、ポリビニルアルコール１１重量部を加え、さらに水
を加えて総固形分濃度１２重量％のシリカ塗工液を調製
した。この塗工液を、坪量１０５ｇ／ｍ2 のアート紙
に、バーコーターを用いて、乾燥塗工量が８ｇ／ｍ2 に
なるように塗工し、乾燥して多孔質シリカ塗工層を有す
るベース紙を得た。
【００２８】このベース紙を、実施例１の上質紙に代え
た以外は、実施例１と同様にして擬ベーマイト塗工液
と、シリカゾル塗工液を塗工した。擬ベーマイト層は、
ベース紙の多孔質シリカ塗工層の上に形成した。この結
果、紙基材上に多孔質シリカ層を有し、その上に擬ベー
マイト層を有しさらにその上にシリカ層を有する塗工紙
を得た。この塗工紙の６０゜鏡面光沢度は５５％であっ
た。
た以外は、実施例１と同様にして擬ベーマイト塗工液
と、シリカゾル塗工液を塗工した。擬ベーマイト層は、
ベース紙の多孔質シリカ塗工層の上に形成した。この結
果、紙基材上に多孔質シリカ層を有し、その上に擬ベー
マイト層を有しさらにその上にシリカ層を有する塗工紙
を得た。この塗工紙の６０゜鏡面光沢度は５５％であっ
た。
【００２９】実施例４ 平均凝集粒子直径１７５ｎｍのベーマイトゾル（このゾ
ルから溶媒を除去して得られる擬ベーマイトキセロゲル
の平均細孔半径は１０．５ｎｍ）１００重量部（固形分
換算）に、ポリビニルアルコール１３重量部を加え、さ
らに水を加えて総固形分濃度１５重量％のベーマイト塗
工液を調製した。この塗工液を、厚さ１００μｍのポリ
エチレンテレフタレートフィルムからなる基材上に、乾
燥塗工量２０ｇ／ｍ2 になるようにバーコーターを用い
て塗工した。塗工直後の水分量は（水分／固形分）で、
５６６％であった。これを乾燥して、水分量が３７０％
まで減じた。
ルから溶媒を除去して得られる擬ベーマイトキセロゲル
の平均細孔半径は１０．５ｎｍ）１００重量部（固形分
換算）に、ポリビニルアルコール１３重量部を加え、さ
らに水を加えて総固形分濃度１５重量％のベーマイト塗
工液を調製した。この塗工液を、厚さ１００μｍのポリ
エチレンテレフタレートフィルムからなる基材上に、乾
燥塗工量２０ｇ／ｍ2 になるようにバーコーターを用い
て塗工した。塗工直後の水分量は（水分／固形分）で、
５６６％であった。これを乾燥して、水分量が３７０％
まで減じた。
【００３０】この塗工面に、坪量１２８ｇ／ｍ2 の上質
紙を重ね、線圧１０ｋｇ／ｃｍのローラーを通して密着
させ、さらに塗工層の水分量が５％以下になるまで乾燥
した後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し
た。この結果、塗工層は完全に上質紙に移行し、塗工紙
が得られた。
紙を重ね、線圧１０ｋｇ／ｃｍのローラーを通して密着
させ、さらに塗工層の水分量が５％以下になるまで乾燥
した後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し
た。この結果、塗工層は完全に上質紙に移行し、塗工紙
が得られた。
【００３１】この塗工層の上に、平均一次粒子直径４０
〜５０ｎｍのシリカゾル（日産化学株式会社製、商品名
スノーテックスＯＬ）とシラノール変性ポリビニルアル
コール（株式会社クラレ製、商品名ＰＶＡ−Ｒ１１３
０）に水を加えて調製した固形分４重量％（ポリビニル
アルコール／ＳｉＯ2 ＝０．１）のシリカゾル塗工液を
塗工した。塗工量は、乾燥塗工量として１．５ｇ／ｍ2
であった。塗工直後のシリカゾル塗工層の水分量は３２
５％であった。
〜５０ｎｍのシリカゾル（日産化学株式会社製、商品名
スノーテックスＯＬ）とシラノール変性ポリビニルアル
コール（株式会社クラレ製、商品名ＰＶＡ−Ｒ１１３
０）に水を加えて調製した固形分４重量％（ポリビニル
アルコール／ＳｉＯ2 ＝０．１）のシリカゾル塗工液を
塗工した。塗工量は、乾燥塗工量として１．５ｇ／ｍ2
であった。塗工直後のシリカゾル塗工層の水分量は３２
５％であった。
【００３２】この湿潤状態の塗工層に、９０℃に加熱し
た鏡面を有する円筒状の型に線圧１０ｋｇ／ｃｍで密着
させて乾燥し、紙基材上に擬ベーマイト層を有しさらに
その上にシリカ層を有する塗工紙を得た。この塗工紙の
６０゜鏡面光沢度は５３％であった。
た鏡面を有する円筒状の型に線圧１０ｋｇ／ｃｍで密着
させて乾燥し、紙基材上に擬ベーマイト層を有しさらに
その上にシリカ層を有する塗工紙を得た。この塗工紙の
６０゜鏡面光沢度は５３％であった。
【００３３】比較例 実施例１において、最上層のシリカ層を設けない以外は
同様にして塗工紙を得た。この塗工紙の６０゜鏡面光沢
度は４３％であった。
同様にして塗工紙を得た。この塗工紙の６０゜鏡面光沢
度は４３％であった。
【００３４】実施例で得られた塗工紙と比較例の塗工紙
について、摩擦試験機（スガ試験機株式会社製）を使用
し、１０回摩擦試験を行ったところ、実施例の各塗工紙
は、比較例の塗工紙よりきずがつきにくく、耐摩擦性の
あることが認められた。また、この塗工紙は、インクジ
ェットプリンターにより画質の良好な記録が可能であっ
た。
について、摩擦試験機（スガ試験機株式会社製）を使用
し、１０回摩擦試験を行ったところ、実施例の各塗工紙
は、比較例の塗工紙よりきずがつきにくく、耐摩擦性の
あることが認められた。また、この塗工紙は、インクジ
ェットプリンターにより画質の良好な記録が可能であっ
た。
【００３５】
【発明の効果】本発明の塗工紙は、インクの吸収性が良
好で、高い色再現性を有し、かつ、表面の光沢性の良好
で、耐摩擦性が良好である。特に、インクジェットプリ
ンター用の記録媒体として好適である。
好で、高い色再現性を有し、かつ、表面の光沢性の良好
で、耐摩擦性が良好である。特に、インクジェットプリ
ンター用の記録媒体として好適である。
Claims (3)
- 【請求項１】紙基材上に擬ベーマイト層を有し、その上
層にシリカ層が積層された塗工紙であって、かつ、ＪＩ
Ｓ Ｚ８７４１に規定される６０゜鏡面光沢度が３０％
以上の塗工紙。 - 【請求項２】平滑な型表面にシリカ塗工液を塗布し、こ
れに擬ベーマイト層を有する紙基材の擬ベーマイト層を
有する面を密着させ、乾燥して擬ベーマイト層上にシリ
カ層を形成した後、型から紙基材を剥離してシリカ層を
紙基材上に移行させる、塗工紙の製造方法。 - 【請求項３】擬ベーマイト層を有する紙基材の擬ベーマ
イト層を有する面に、シリカ塗工液を塗布した後、その
シリカ塗工層に加熱した平滑な型を押しつけて表面を平
滑化したシリカ層を形成する塗工紙の製造方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21630294A JP3428171B2 (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 塗工紙およびその製造方法 |
| EP95114056A EP0705710B1 (en) | 1994-09-09 | 1995-09-07 | Coated paper and methods for its preparation |
| DE69519554T DE69519554T2 (de) | 1994-09-09 | 1995-09-07 | Beschichtetes Papier und Verfahren zu seiner Herstellung |
| US08/912,064 US5985076A (en) | 1994-09-09 | 1997-08-15 | Coated paper and methods for its preparation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21630294A JP3428171B2 (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 塗工紙およびその製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0872388A true JPH0872388A (ja) | 1996-03-19 |
| JP3428171B2 JP3428171B2 (ja) | 2003-07-22 |
Family
ID=16686401
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21630294A Expired - Lifetime JP3428171B2 (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 塗工紙およびその製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5985076A (ja) |
| EP (1) | EP0705710B1 (ja) |
| JP (1) | JP3428171B2 (ja) |
| DE (1) | DE69519554T2 (ja) |
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| US6613388B1 (en) | 1999-10-19 | 2003-09-02 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method of producing a recording sheet containing inorganic particulates and a water-soluble resin |
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| JP2009226684A (ja) * | 2008-03-21 | 2009-10-08 | Hokuetsu Paper Mills Ltd | インクジェット記録用光沢紙 |
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