JPH0867515A - 高活性水酸化マグネシウムの製造方法 - Google Patents

高活性水酸化マグネシウムの製造方法

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JPH0867515A
JPH0867515A JP6203928A JP20392894A JPH0867515A JP H0867515 A JPH0867515 A JP H0867515A JP 6203928 A JP6203928 A JP 6203928A JP 20392894 A JP20392894 A JP 20392894A JP H0867515 A JPH0867515 A JP H0867515A
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water
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Kazuo Murai
和夫 村井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的の一つは、苛性ソーダ等の強
アルカリを反応系に添加せずに、天然産マグネサイトか
ら高活性水酸化マグネシウムを得ることができる高活性
水酸化マグネシウムの製造方法を提供することにある。 【構成】 天然産マグネサイトを焼成、粉砕して得ら
れ、酸化マグネシウムを少なくとも90%、酸化カルシ
ウムを0.5〜2.0%含有し、かつ粒度が1〜50μ
mである軽焼マグネシアネシアと、水とを混合し、液性
が中性〜pH11.0未満の範囲内、温度が30〜84
℃の条件で反応させること特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高活性水酸化マグネ
シウムの製造方法に関し、詳しくは、高濃度のスラリー
にすることができ、中和剤や脱硫剤として好適に使用す
ることができる高活性水酸化マグネシウムを、強アルカ
リ剤を使用せずに得ることができる高活性水酸化マグネ
シウムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、排
煙の脱硫や廃水の中和には、水酸化マグネシウムが使用
されていた。中和用の水酸化マグネシウムとしては、海
水中のマグネシウムを原料として製造された水酸化マグ
ネシウム(以下、海水マグと略称する。)が多く使用さ
れていた。
【0003】しかしながら、海水中のマグネシウムを原
料とする合成方法は、脱炭酸、水酸化カルシウムとの反
応、沈降、洗浄、濃縮等の多くの工程を必要とし、製造
工程が煩雑であって製造効率が低いという問題がある。
また、このような工程を経て製造された海水マグは、不
純物として水酸化カルシウムを含有するので、これを例
えば脱硫剤として使用すると脱硫塔内に亜硫酸カルシウ
ムの堆積を生じ、頻繁に脱硫等の運転を停止して脱硫塔
内の清掃を行なわなければならない問題がある。
【0004】さらに濃縮してスラリーにすると、濃度3
0%前後でも粘度が極めて高く輸送等に困難を生じると
いう問題があった。
【0005】近年、このような不都合を解消する技術と
して、天然に産出するマグネサイト(MgCO3 )を焼
成して得られる軽焼マグネサイト(以下、軽焼マグと略
称することがある。)を特定の条件下で消和することに
よって排煙の脱硫や廃水の中和等に適した水酸化マグネ
シウムを製造する技術が開発された。
【0006】すなわち、特公平3−60774号公報に
は、軽焼マグの消和速度が遅い、軽焼マグを消和して得
られる水酸化マグネシウムの酸に対する反応速度も遅
い、という従来の欠点を解消した、軽焼マグを原料とす
る活性水酸化マグネシウムの製造方法が開示されてい
る。
【0007】しかしながら、この製造方法においては、
pH11以上で軽焼マグと水とを反応させ、しかも温度
85℃以上で反応させるので、強アルカリ性化合物を使
用する必要があるので、作業上危険である。
【0008】しかも、高温下で反応させているので、自
己反応による発熱が伴うことによって強アルカリ性の反
応液が沸騰し、さらに強アルカリ性の反応液が吹き上が
る可能性もあり、安全性の観点から問題がある。さら
に、pH11以上にするには苛性ソーダや水酸化カルシ
ウム等の強アルカリを反応液に添加する必要があり、苛
性ソーダや水酸化カルシウム等が必要であると共に、反
応槽に軽焼マグを収容する前に苛性ソーダや水酸化カル
シウム等を水に溶解するという工程も必要である。
【0009】この発明は、上記事情に基づいて完成され
た。すなわち、この発明の目的は上記課題を解決するこ
とにあり、中和剤や脱硫剤として好適に使用することが
できる高活性水酸化マグネシウムを強アルカリ性化合物
を使用せずに製造することができる高活性水酸化マグネ
シウムの製造方法を提供することにある。
【0010】この発明の目的は、強アルカリ性反応液の
沸騰や吹き上げによる危険性のない高活性水酸化マグネ
シウムの製造方法を提供することにある。
【0011】この発明の目的は、より一層製造工程の簡
略化された高活性水酸化マグネシウムの製造方法を提供
することにある。
【0012】この発明の他の目的は、より一層安価で高
活性水酸化マグネシウムを提供できる高活性水酸化マグ
ネシウムの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明における好まし
い態様を列記する。
【0014】第1の態様は、天然産マグネサイトを焼
成、粉砕して得られ、少なくとも90%の酸化マグネシ
ウムと0.5〜2重量%の酸化カルシウムとを含有し、
かつ粒度が大きくとも75μmである軽焼マグネシア
と、水とを混合し、得られる混合物の液性を中性〜pH
11.0未満の範囲内にし、高くとも85℃に加熱する
ことを特徴とする高活性水酸化マグネシウムの製造方法
であり、第2の態様は天然産マグネサイトを焼成、粉砕
して得られ、少なくとも90%の酸化マグネシウムと
0.5〜2重量%の可溶性酸化カルシウムとを含有し、
かつ粒度が大きくとも75μmである軽焼マグネシア
と、水とを混合し、得られる混合物の液性を中性〜pH
11.0未満の範囲内にし、高くとも85℃に加熱する
こと特徴とする高活性水酸化マグネシウムの製造方法で
あり、第3の態様は、前記第1または第2の態様におい
て、前記軽焼マグネシアと水とを常温において混合する
高活性水酸化マグネシウムの製造方法であり、第4の態
様は、天然産マグネサイトを焼成、粉砕して得られ、3
30メッシュの篩を通過する超微粉である軽焼マグネシ
アと水とを混合し、アルカリ剤の無添加状態で、加圧高
温処理することを特徴とする高活性水酸化マグネシウム
の製造方法であり、第5の態様は、前記第4の態様にお
いて、前記加圧高温処理における条件として圧力が1.
5〜3.5気圧、好ましくは2〜2.5気圧であり、温
度が110〜135℃、好ましくは115〜130℃、
特に好ましくは120〜126℃であり、加圧高温処理
時間が0.3〜0.5時間である高活性水酸化マグネシ
ウムの製造方法であり、第6の態様は、前記第1〜5の
いずれかの態様において、前記天然産マグネサイトが中
国遼寧省で産出されたマグネサイトである高活性水酸化
マグネシウムの製造方法である。
【0015】以下、この発明について詳細に説明する。
【0016】この発明における軽焼マグネシアとして
は、天然に産出するマグネサイトを焼成、粉砕して得ら
れる軽焼マグネシアを使用する。前記天然のマグネサイ
トは、中国、北朝鮮、インド、オーストラリア等で産出
されており、この発明に使用するマグネサイトとして
は、いずれを産地とするマグネサイトでもよい。もっと
も、上記各地で産出されたマグネシウムのなかでも中国
産のマグネサイトを原料として採用することが好まし
い。中国産のマグネサイトのなかでも、特に遼寧省で産
出されたマグネサイトが好ましい。
【0017】前記マグネサイトの焼成は、一般に550
℃〜1,500℃の範囲で行なわれるが、この方法にお
いては、650℃〜1,300℃、特に800℃〜1,
200℃で焼成を行なうのが好ましい。焼成の温度が前
記好ましい温度の範囲内であると、この発明の実施に特
に好適に使用することができる軽焼マグネシアを得るこ
とができ、特に酸に対する活性の優れた高活性水酸化マ
グネシウムを得ることができる。
【0018】この発明における軽焼マグネシアとして
は、酸化マグネシウムを少なくとも90%、好ましくは
93〜99.5%、特に好ましくは97〜99.5%含
有し、かつ酸化カルシウムを0.5〜2%、好ましくは
1〜2%、特に好ましくは1〜1.5%含有する軽焼マ
グネシアを使用する。
【0019】この発明においては、天然産のマグネサイ
トを焼成、粉砕して得られる軽焼マグネシアの中から、
上記割合の酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムを含
有する軽焼マグネシアを選択することが重要である。
【0020】このような組成を有する軽焼マグマグネシ
アを選択することによって、アルカリ剤を添加しなくて
も軽焼マグの消和を良好に行わせることができ、また脱
硫剤として使用しても、石膏などのロックを脱硫塔内に
生じさせない高活性水酸化マグネシウムを製造すること
ができる。なお、前記酸化カルシウムの含有率が2%を
超えると、得られる水酸化マグネシウムを脱硫剤として
使用する場合に、脱硫塔内にカルシウム成分に由来する
亜硫酸カルシウム等の堆積を生じることがあり、好まし
くない。従来、海水マグネシアを使用する場合に、海水
マグネシア中には不純物として水酸化カルシウムを多量
に含有するので、海水マグネシアから得られた水酸化マ
グネシウムを脱硫剤として使用すると、脱硫塔内で亜硫
酸カルシウム等のロックが生じることを考え合わせる
と、酸化カルシウムの含有量を特定範囲量に限定するこ
とにより従来の欠点が解消され、しかも高活性な水酸化
マグネシウムが得られるというこの発明の方法は予想外
のことである。
【0021】なおここで、この発明で使用される酸化カ
ルシウムは水に可溶性の酸化カルシウムである。一般に
酸化カルシウムというと例えばSiO2 とCaOとの複
塩などを含む概念とされることもあるが、このような複
塩は水に可溶性ではなく、この発明に酸化カルシウムと
して使用することができない。したがって、CaOを含
む水不溶性の複塩を排除するために、この発明に使用す
ることのできる酸化カルシウムは可溶性酸化カルシウム
と形容することが適切なことがある。
【0022】この発明においては、軽焼マグネシアの粒
度が、大きくとも75μmであり、好ましくは1〜50
μmであり、特に好ましくは1〜45μmである。軽焼
マグネシアの粒度が、前記範囲内であるとアルカリ剤を
添加しなくても軽焼マグネシアと水との消和を良好に行
なうことができ、高活性の水酸化マグネシウムを得るこ
とができる。
【0023】このような軽焼マグネシアは、水と混合さ
れ、消和が行なわれる。軽焼マグと水との混合割合は、
2 O/MgOの比として示すと、通常2.7〜3.3
であり、好ましくは2.3〜2.7である。しかし、混
合割合は、最終的に得ようとするスラリーの濃度に応じ
て適宜に設定することが可能である。
【0024】消和反応開始時、すなわち混合時の水温は
常温であるのが好ましい。混合時の水温を常温とするこ
とによって自己反応による発熱により液が沸騰するとい
う危険性を回避することができる。特に、混合時の水温
が1〜29℃の範囲内であることが好ましい。
【0025】この発明においては、反応中の反応液のp
Hは、軽焼マグネシアに含有される酸化カルシウムによ
り常温で測定して中性〜11.0未満に、好ましくは9
〜11未満に維持される。pHが前記範囲内であると、
軽焼マグネシアの消和が促進されると共に、強アルカリ
による設備の劣化等の弊害がない。
【0026】消和反応における反応温度は、通常85℃
未満であり、好ましくは30〜85℃未満であり、好ま
しくは50〜85℃未満であり、特に好ましくは80〜
85℃未満である。反応温度を前記範囲とすることによ
って、軽焼マグのペリクレース型構造の開裂を図り、消
和を促進することができる。また、85℃未満で行なう
ので液の沸騰も防止される。
【0027】消和反応は、軽焼マグと水とを混合した時
点を処理の開始時点とし、通常2時間〜3.5時間継続
させる。特に、2.5〜3.5時間継続させるのが好ま
しい。この範囲内であると、反応の進行と、反応に要す
る時間との関係において特に効率的である。また、軽焼
マグと水との混合比率にもよるが、反応の進行と、温度
の維持に必要なエネルギーとの関係においても効率的で
ある。
【0028】以下、この発明の他の態様について説明す
る。
【0029】この発明における軽焼マグネシアとして
は、その組成には限定はないのであるが、前記説明にお
ける軽焼マグネシアと同様な組成を有する軽焼マグネシ
アを好適に使用することができる。
【0030】この発明においては、軽焼マグネシアを粉
砕して使用する。このときの軽焼マグの粒度は、1〜7
5μmであり、好ましくは1〜50μmであり、特に好
ましくは、1〜45μmである。このような粒度を有す
る軽焼マグは、それぞれメッシュが200、300、3
30である篩による篩い分けによって得ることができ
る。
【0031】このような超微小粉末を採用し、さらに後
述する加圧高温処理を行なうことによりアルカリ剤を添
加しなくても軽焼マグネシアと水との消和を良好に行な
うことができる。
【0032】この発明における消和反応における軽焼マ
グネシアと水との混合割合は、H2O/MgOの比とし
て示すと、通常2.7〜3.3であり、好ましくは2.
3〜2.7である。
【0033】混合液のpHは、特に調製する必要はない
が、常温で測定して中性〜11.0未満に維持すること
が好ましい。pHが前記範囲内であると、耐アルカリ性
化合物を特に使用することを必要とせず、生産コストを
低減することができ、また作業環境を安全にすることが
できる。一方、前記pHを11以上にすると、耐アルカ
リ性化合物を使用しなければならなくなって作業環境が
悪化する。
【0034】この発明においては、加圧高温処理を行な
うことによって軽焼マグネシアと水と消和させる。すな
わち、耐圧製の容器内に、軽焼マグネシアと水とを収
容、混合し、内部の混合溶液の温度を110〜135
℃、好ましくは115〜130℃、特に好ましくは12
0〜126℃に達するまで上昇させる。温度を上昇させ
るには、スチームにより加熱しても良いし、電熱線のヒ
ーター等によって加熱しても良い。また耐圧製の容器内
の圧力を1.5〜3.5気圧、好ましくは2〜2.5気
圧に保持するのが望ましい。
【0035】このような加圧高温処理は、軽焼マグネシ
アと水とを混合した時点を処理の開始時点として0.3
〜0.5時間継続させる。
【0036】このような加圧高温処理によって、原料中
の前MgOを短時間のうちに、高活性水酸化マグネシア
に水和させることができる。
【0037】この発明のいずれの態様においても、得ら
れた反応液を、反応終了後に冷却すると、高濃度のスラ
リーとして高活性水酸化マグネシウムが得られる。
【0038】
【実施例】この発明の第1の発明および第2の発明につ
いて、実施例によりより具体的に説明する。なお、かか
る実施例によってこの発明は何ら限定されず、それぞれ
の発明の効果を奏する限り、諸種の変更が可能である。
【0039】(実施例1)鉄製の撹拌機付の、容量15
3 である反応槽中に、水9m3 を注入し、撹拌しなが
ら天然産の軽焼マグネシアネシア(酸化マグネシウムを
90%以上、酸化カルシウムを1.5%含有し、かつ粒
度が45μm以下(平均粒径が10μmである。)であ
る軽焼マグネシアネシア)3,600kgを反応槽内に
投入した。この混合液のpHを常温において測定したと
ころpH10.8であった。次いで、スチームにて混合
液を加熱し、液温を75℃に上昇させた。2.5時間撹
拌を継続しつつ、スチームによる加熱を停止し、液温を
84℃にして消和反応を行なわせた。
【0040】反応終了後、反応槽内を冷却して高活性水
酸化マグネシウムのスラリーを得た。このスラリーにつ
いて分析を行ない、その結果を表1に示した。なお、市
販の、海水から製造される水酸化マグネシウムに関して
も分析を行ない、結果を表1に示した。
【0041】表1において、粘度は、B型粘度計(ロー
ターNo.2を使用)を用いて液温約20℃における粘
度を測定した値であり、粒度分布は、溶媒として水を使
用し、液温34〜35℃に調整し、セディグラフで測定
した値である。
【0042】また、含有される高活性水酸化マグネシウ
ムが0.208モルになるようにスラリーを秤取り、こ
のスラリーと2規定硫酸200cc(0.2モル)とを
混合し、混合液のpHが6に達するまでの時間(秒)を
測定した。なお、中和反応時の液温は、42℃であっ
た。混合した後のpHの経時変化を表2に示した。な
お、市販の、海水から製造される水酸化マグネシウム
(以下、海水マグと略称することがある。)に関しても
分析を行ない、その結果も併せて表2に示した。
【0043】(実施例2)鉄製の撹拌機付の容量8m3
であり、耐圧性の反応容器中に、水5m3 を注入し、撹
拌しながら、天然産のマグネサイトを焼成後、粉砕して
得られ、かつ330メッシュの篩を通過する軽焼マグネ
シアネシアの微細粉2,000kgを投入した。この混
合液のpHを常温において測定したところpH10.8
であった。次いで、反応容器を密閉した後、スチームに
て混合液の液温を126℃まで上昇させて加熱高温処理
を行なった。この温度を0.5時間維持し、消和反応を
行なわせた。反応終了後、反応槽内を冷却して高活性水
酸化マグネシウムのスラリーを得た。このスラリーにつ
いて実施例1におけるのと同様にして分析を行ない、そ
の結果を表1および表2に示した。
【0044】(比較例1)鉄製の撹拌機付の、容量15
3 である反応槽中に、水10m3 を張り込み、、撹拌
しながら苛性ソーダ30kgを添加し、これを充分に溶
解した。この溶液は12.5であった。次いで、天然産
の軽焼マグネシアを焼成して得た平均粒度5〜30mμ
の軽焼マグネシアネシア4,000kg(酸化マグネシ
ウム90%、酸化カルシウム1.5%含有)をさらに添
加して充分に撹拌した。その後、撹拌を継続しながら、
スチームにて混合液の加熱し、液温が100℃に達した
時点で加熱を停止した。焼成マグの添加後、3時間かけ
て消和を行なった。反応終了後、反応槽内を冷却して水
酸化マグネシウムのスラリーを得た。このスラリーにつ
いて上記実施例1におけるのと同様に分析を行ない、そ
の結果を表1および表2に示した。
【0045】(比較例2)実施例1における軽焼マグネ
シアネシアに代えて、酸化マグネシウムを90%、酸化
カルシウムを0.3%含有し、かつ平均粒度が10μm
である軽焼マグネシアネシアを使用した以外は実施例1
におけるのと同様にして、水酸化マグネシウムのスラリ
ーを得た。このスラリーについて実施例1におけるのと
同様に分析を行ない、結果を表1および表2に示した。
【0046】(比較例3)実施例1における軽焼マグネ
シアネシアに代えて、酸化マグネシウムを90%、酸化
カルシウムを2.5%含有し、かつ平均粒度が10μm
である軽焼マグネシアネシアを使用した以外は実施例1
におけるのと同様にして、水酸化マグネシウムのスラリ
ーを得た。このスラリーについて実施例1におけるのと
同様に分析を行ない、結果を表1および表2に示した。
【0047】(比較例4)実施例1における軽焼マグネ
シアネシアに代えて、酸化マグネシウムを90%、酸化
カルシウムを1.5%含有し、かつ平均粒度が70μm
である軽焼マグネシアネシアを使用した以外は実施例1
におけるのと同様にして、水酸化マグネシウムのスラリ
ーを得た。このスラリーについて実施例1におけるのと
同様に分析を行ない、結果を表1および表2に示した。
【0048】(比較例5)実施例2における、天然産の
マグネサイトを焼成後、粉砕して得られ、かつ330メ
ッシュの篩を通過する軽焼マグネシアネシアの微細粉に
代えて、120〜300メッシュの粒度品を使用した以
外は、実施例2と同様にして水酸化マグネシウムのスラ
リーを得た。このスラリーについて実施例1におけるの
と同様に分析を行ない、結果を表1および表2に示し
た。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】この発明によると、苛性ソーダ等の強ア
ルカリを反応系に添加せずに高活性水酸化マグネシウム
を得ることができる高活性水酸化マグネシウムの製造方
法を提供することができる。
【0052】この発明によると、耐強アルカリ性の反応
槽等を使用せずに高活性水酸化マグネシウムを得ること
ができる高活性水酸化マグネシウムの製造方法を提供す
ることができる。
【0053】この発明によると、強アルカリ剤を添加せ
ずに反応させ、さらに反応液の沸騰等による吹き上げを
防止することにより、作業時、特に反応時における危険
性を回避した高活性水酸化マグネシウムの製造方法を提
供することができる。
【0054】この発明によると、海水から製造される水
酸化マグネシウムに比較してより高い濃度のスラリーと
することができ、運搬や貯蔵を容易に行なうことができ
ると共に、中和剤や脱硫剤として好適な、高活性水酸化
マグネシウムを安価に製造することができる高活性水酸
化マグネシウムの製造方法を提供することができる。
【0055】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然産マグネサイトを焼成、粉砕して得
    られ、少なくとも90%の酸化マグネシウムと0.5〜
    2重量%の酸化カルシウムとを含有し、かつ粒度が大き
    くとも75μmである軽焼マグネシアと、水とを混合
    し、得られる混合物の液性を中性〜pH11.0未満の
    範囲内にし、高くとも85℃に加熱すること特徴とする
    高活性水酸化マグネシウムの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記軽焼マグネシアと水とを、常温にお
    いて混合する前記請求項1に記載の高活性水酸化マグネ
    シウムの製造方法。
  3. 【請求項3】 天然産マグネサイトを焼成、粉砕して得
    られ、330メッシュの篩を通過する超微粉である軽焼
    マグネシアと水とを混合し、アルカリ剤の無添加状態
    で、加圧高温処理することを特徴とする高活性水酸化マ
    グネシウムの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記加圧高温処理における条件として圧
    力が1.5〜3.5気圧であり、温度が120〜126
    ℃である前記請求項3に記載の高活性水酸化マグネシウ
    ムの製造方法。
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