JPH086207B2 - 水可溶性ポリエステル繊維 - Google Patents

水可溶性ポリエステル繊維

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JPH086207B2
JPH086207B2 JP61306333A JP30633386A JPH086207B2 JP H086207 B2 JPH086207 B2 JP H086207B2 JP 61306333 A JP61306333 A JP 61306333A JP 30633386 A JP30633386 A JP 30633386A JP H086207 B2 JPH086207 B2 JP H086207B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、溶融紡糸により製造することができ、しか
も、熱水、温水あるいはさらに希アルカリ水(以下、熱
水等と総称する)により容易に溶解除去することができ
る水可溶性ポリエステル繊維に関するものであり、この
繊維は、ケミカルレース用基布の製造、編物や織物の柄
出し、連続して編成した靴下やセーターのセパレーショ
ンなどの工程における高品質化や省力化などに極めて有
用である。
[従来の技術] 水に溶解できる繊維としては、ポリビニルアルコール
(以下、PVAと略す)からなる繊維が広く用いられてい
る。しかしながら、このPVA繊維は、一般に乾式紡糸法
により製造されるので、溶融紡糸する場合に比べて生産
性が低く製造コストが高いという問題がある。
また、他の水溶性ポリマとして、共重合により水溶性
化した共重合ポリエステルや共重合ポリアミドが提案さ
れている。
例えば、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を20〜
60重量%と多量に共重合させることによりポリエステル
を水可溶性にし、これを複合繊維の一成分として用いる
ことが、特公昭58−39926号公報により提案されてい
る。しかしながら、この公報に記載されているように多
量の5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を添加する
と、縮重合反応時の発泡・増粘作用で十分な重合度のも
のが得られにくいし、また、溶融紡糸時の製糸性も満足
できるものとはならない。しかも、この水溶性ポリエス
テルは、冷水でも溶出するために重合反応後の溶融ポリ
マ吐出、ガット化の際の冷却に水が使用できず、吐出空
冷のような特殊な装置で冷却することが必要である。こ
の吐出空冷の場合、長い冷却ゾーンでかつポリマを送る
ベルトないしはロールが必要となるが、このように長い
冷却ゾーンはポリマの酸化分解を招くことになる。さら
に、繊維とした後の取扱い時に、空気中の水分によって
変形を受けるので、後加工時の取り扱いが難しく、未だ
実用化には至っていない。
さらに、水溶性ポリエステルは接着剤・サイジング剤
・塗料などのように水溶液として用いる用途にも数多く
提案(例えば特公昭47−40873号公報、57−26309号公
報、60−1334号公報など)されているが、これら提案で
は、いずれも水溶液としての使用しか検討されていな
い。
さらにまた、特公昭55−1374号公報に記載されている
水溶性ポリアミドは、高温時の熱安定性が悪いこと、含
まれるオリゴマやモノマによって製糸性が悪いこと、し
かも、熱水溶解に長時間を要することなどの多くの問題
があり、実用化には至っていない。
このように、溶融紡糸可能な水溶性ポリマも種々提案
されてきているが、実際に生産する上には、製糸性や後
加工時の取扱い性などに問題点が多く、PVA系水溶性繊
維に、替り得る水可溶性繊維は、得られてないのが現状
である。
[発明が解決しようとする問題点] すなわち、本発明は、上記した欠点がなく、溶融紡糸
により容易に繊維化することができ、後加工時の取扱い
や、熱水等による溶解除去が容易であり、かつ、冷水不
溶、熱水等に可溶の特性を有するポリエステル繊維を提
供することを、主な目的とする。
すなわち、本発明は、高い生産性で製糸することがで
き、しかも、加工しやすく、工業生産するに適した水可
溶性ポリエステル繊維を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] この目的を達成するため、本発明は、テレフタル酸と
エチレングリコールとを主たる構成成分とし、全酸成分
に対し、8〜16モル%の5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、5〜40モル%のイソフタル酸、および全ポリマに
対し0〜20wt%のポリアルキレングリコール(数平均分
子量400〜6000)もしくはその誘導体を含有する共重合
ポリエステルから構成される実質的に単一成分の繊維で
あって、かつ、繊維強度が少なくとも0.8g/dである水可
溶性ポリエステル繊維からなる。
このように、本発明は、ポリエチレンテレフタレート
に、少なくとも5−ナトリウムスルホイソフタル酸とイ
ソフタル酸とを、さらに必要に応じて特定分子量のポリ
アルキレングリコール類をも、特定割合で共重合してな
る熱水可溶性共重合ポリエステルから製造された実質的
に単一成分の繊維であることを特徴とする。
共重合成分の5−ナトリウムスルホイソフタル酸は、
全酸成分に対し8〜16モル%、好ましくは10〜14モル%
がよい。8モル%未満では熱水等による溶解除去性が不
十分である。他方、16モル%を越えると冷水でも溶出さ
れるようになるので、製造ポリマの冷却、溶融紡糸や延
伸時における取扱いなどが難しくなり、工業生産には適
さなくなる。
さらに、上記した5−ナトリウムスルホイソフタル酸
と共に、全酸成分に対し5〜40モル%のイソフタル酸も
共重合させることが必要である。イソフタル酸が5モル
%未満では熱水等への溶解性が低下し、熱水等溶解時に
フレーク状の不溶物が残存する。他方、このイソフタル
酸が40モル%を越えると、得られるポリマの軟化点が低
くなりすぎるため、溶融紡糸前の乾燥が十分に行なえな
いので溶融紡糸することが難しく、しかも、溶融紡糸で
きたにしても紡糸や延伸時の巻取糸に単条間あるいは糸
条間融着が生じるので、実用上満足できる繊維は得られ
難い。
この共重合ポリエステルは、主たる構成成分(すなわ
ち、全構成成分のうちの約50モル%以上)がテレフタル
酸とエチレングリコールとである。このテレフタル酸の
割合が少な過ぎると、ポリマの軟化点が低くなりすぎる
ため、溶融紡糸前のチップ乾燥や、紡糸、延伸時の巻取
糸にトラブルが生じる。
この共重合ポリエステルは、前記した必須共重合成分
の他に、親水性のポリオールなどを、冷水に不溶、熱水
や温水に可溶などの優れた特性を阻害しない少量であれ
ば共重合していてもよい。
共重合させる親水性のポリオール成分としては、数平
均分子量400〜6000のポリアルキレングリコールもしく
はその誘導体が好ましく、その共重合割合は、全ポリマ
に対し、20wt%以下、さらには、3〜15wt%とすること
が好ましい。希アルカリ水への可溶性効果を得るために
は、少なくとも3wt%共重合することが望ましい。一
方、20wt%を越えると、冷水に対する繊維の安定性が低
下する。
このポリアルキレングリコールとしては、例えば、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコールが挙げられる。また、その
誘導体としては、ビスフェノールAなどのビスフェノー
ル化合物のフェノール性水酸基にエチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどを開環
付加させて得られるポリエーテル化合物などが挙げられ
る。
このポリアルキレングリコール類の数平均分子量は、
400〜6000、さらには600〜4000が好ましい。この数平均
分子量を外れると、得られる共重合ポリマの繊維形成性
が不十分になるので、繊維製造が困難となる。
[作用] 本発明に係る繊維は、冷水に不溶かつ熱水等に可溶の
特性をもつ共重合ポリエステルから構成される実質的に
単一成分の繊維である。この冷水に不溶で熱水等に可溶
である性質は、溶融紡糸により繊維を製造する上で非常
に重要である。すなわち、冷水にも可溶であると、縮重
合の反応終了後溶融ポリマを吐出ガット化する際一般に
用いられている水浴中への吐出冷却法が用いられない
し、また、チップや繊維が空気中の水分によって変形を
受けるので、安定的に工業生産することが困難である。
ポリエステルの水溶化には特定量の5−スルホイソフ
タル酸の共重合が不可欠ではあるが、熱水や温水に可溶
でかつ冷水に不溶とし、チップや繊維の製造およびそれ
らの取扱いを容易にするためには、特定量のイソフタル
酸をも共重合させることが必要である。
さらに、その他の共重合成分として、前記したポリア
ルキレングリコール類を特定量共重合させると、熱水や
温水に可溶かつ冷水に不溶の特性を損なわずに、希アル
カリ水にも可溶とすることができる。希アルカリ水とし
ては、濃度0.2〜2N程度が用いられ、例えば、水酸化ナ
トリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸ソーダ水
溶液などが挙げられる。なお、この程度に薄い濃度の希
アルカリ水は、廃水処理する際に、ほとんど希釈する必
要がないので、工業的に利用する場合に有利である。
5−スルホイソフタル酸とともにイソフタル酸、ある
いはさらにポリアルキレングリコール類を、共重合して
なる本発明に係る水可溶性繊維は、熱水や温水あるいは
さらに希アルカリ水中に溶解させることにより、透明
液、あるいは乳化微分散状態の液とすることができ、何
ら助剤を用いることなく熱水等に異物残存物を残さずに
溶解することができる。
また、本発明に係る繊維は、0.8g/d以上、好ましくは
1.0g/d以上の水準の繊維強度を有するので、編成、織成
などによる通常の繊維製品製造工程で、その繊維のみ
で、あるいは、他の繊維と混用して容易に製品化するこ
とができる。
この本発明に係る繊維は、紡糸油剤および製糸時の加
熱条件を下記のように適切に選べば、通常のポリエチレ
ンテレフタレート繊維の製糸方法に準じて溶融紡糸によ
る製糸方法や条件で容易に製造することができる。例え
ば、溶融紡糸し、一旦パッケージに巻取った後、延伸す
る製糸方法や、紡糸と延伸とを連続して行う製糸方法
や、高速で紡糸し機械的延伸を施さずにそのまま巻取る
いわゆる高速製糸方法などで製糸すればよい。また、そ
の紡糸温度や未延伸糸巻取り時の巻取り速度などの条件
は、基本的には、通常のポリエチレンテレフタレート繊
維の製糸条件に準じて設定すればよい。ただし、本発明
に係る繊維の場合は、0.8g/d以上の繊維強度を得るため
に、紡糸時給油に非含水油剤を用いること、および、製
糸工程において90度以上の加熱を行うことが必要であ
る。
非含水油剤は、実質的に水を含まない油剤である。例
えば、オレイルアルコールにエチレンオキサイドを付加
した化合物などの平滑剤を主体とし、帯電防止剤や、乳
化剤などを添加し、鉱物油で希釈してなる油剤が挙げら
れる。ごく少量の水は許容されるが、その量は多くとも
3%以下とする必要がある。
また、製糸工程における加熱の程度は、90℃以上、か
つ、ポリマの軟化温度より3℃低い温度以下程度であれ
ばよい。
得られた繊維は、例えば、編織等により繊維製品を製
造する際に編織工程の都合上仮に混用する素材として用
いることができる。例えば、素材繊維と混用して、ケミ
カルレース用基布や編織柄のある編物、織物類を編織
し、その後、得られた編織物類を熱水等に浸漬するなど
の手段により処理して、本発明に係る繊維のみ繊維製品
中から溶解除去する方法により、透かしを有する編織物
類を効率的に製造することができる。また、靴下やセー
ターなどを連続して編成する際の分割位置に用いて、そ
のセパレーション作業を熱水等での処理で行うこともで
きる。
これら繊維製品を製造する過程において、本発明に係
る繊維も、通常の非水溶性繊維同様に撚糸やカーディン
グ工程などを経るが、冷水不溶の特性を有するため、こ
れら加工工程において、糸切れ、毛羽立ち、もつれなど
の加工トラブルを生じることなく安定に加工することが
できる。
[実施例] 以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明す
る。
実施例中の部は重量部を意味し、繊維の冷水、熱水あ
るいは希アルカリ水に対する溶解性、強伸度、およびポ
リマの軟化点、耐熱性は、次の方法で評価した。
冷水への溶解性:30℃の水100g中に、綛状の糸1gを20時
間浸漬した後、取出して真空乾燥し、その糸の重量変化
を調べた。
熱水への溶解性:95℃の熱水100g中に綛状の糸1gを20分
間浸漬した後、取出して真空乾燥し、その糸の表面、断
面の変化を観察および断面顕微鏡写真により調べ、ま
た、その重量変化を調べた。
希アルカリ水への溶解性:水酸化ナトリウム0.1wt%の3
0℃の希アルカリ水100g中に綛状の糸1gを20分間浸漬し
た後、取出して真空乾燥し、その糸の表面、断面の変化
を観察および断面顕微鏡写真により調べ、また、その重
量変化を調べた。
強伸度:東洋ボールドウィン(株)製テンシロンRTM−1
00を用い、サンプル長20cmの試料繊維を、引張り速度20
cm/minで、20℃、65%RHの雰囲気下で測定した。
軟化点:ポリマチップを熱処理(70℃×3hr)した後、
ペネトロメータで測定した。昇温速度10℃/分で、厚み
3mmのチップが0.1mm変型する温度を軟化点とした。
耐熱性:チップをその軟化点より10℃低い温度で8時間
真空乾燥した後、メルトインデクサーで、285℃で溶融
貯留時間10分および30分における粘度を測定した。
・実施例1 テレフタル酸(TPA)のメチルエステルであるテレフ
タル酸ジメチル99.7部、イソフタル酸(IPA)のメチル
エステルであるイソフタル酸ジメチル25.7部、エチレン
グリコール93.3部および酢酸カルシウム0.135部を反応
容器に仕込み130〜230℃で副生メタノールを留出しなが
らエステル交換反応させた。次いで、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸(SI)のメチルエステルである5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸ジメチル26.1部、三酸化ア
ンチモン0.03部、リン酸0.0075部および酢酸リチウム0.
3部を追添し、230〜250℃で1時間反応した後、250〜27
5℃かつ減圧下(1mmHg以下)で3時間の縮重合を行なっ
た。重合後、常温の水浴中にポリマを吐出、冷却して、
ガット化し、切断してチップとした。得られたポリマの
IV(オルソクロロフェノール溶液での固有粘度)は0.6
0、軟化点は130℃、285℃の溶融貯留時間10分での溶融
粘度は3618ポイズ、溶融貯留時間30分での溶融粘度は33
79ポイズであった。
得られたチップを90℃で24時間真空乾燥した後、直径
0.23mm、孔数10の紡糸口金を用いて、295℃で溶融紡糸
した。紡出した糸条は、空冷し、非含水油剤でオイリン
グした後、2000m/分、90℃の加熱された第一ネルソンロ
ーラに6回周回させ、次いで、3500m/分、110℃の加熱
された第二ネルソンローラに5回周回させて延伸し、巻
取つた。得られた糸条は、約30デニール、10フィラメン
トであり、第1表に示す特性を有した。なお、非含水油
剤としては、オレイルアルコールのエチレンオキサイド
付加物、イミダゾリン系制電剤と鉱物油からなる油剤を
用いた。
3500m/分という高速で直接紡糸延伸により製糸した
が、製糸時の糸切れはほとんど問題とならず、安定して
製糸することができた。また、第1表に示したように、
冷水に不溶かつ熱水に易溶であり、しかも、糸強度は、
1.47g/dと、後加工工程にも十分耐え得る水準であっ
た。
次いで、ストッキングを連続して編立てする際の分割
位置に、得られた水溶性繊維を用いて編成し、その後、
沸水中に20分間浸漬し乾燥したところ、優れた分割性を
示した。
・実施例2〜3および比較例1〜5 共重合ポリエステルにおけるTPA、IPA、SIの共重合割
合を変更し、あるいは、さらに数平均分子量1000のポリ
エチレングリコール(PEG)を共重合させて、実施例1
と同様にして、第1表に示す各種組成の共重合ポリエス
テルを重合した。それらの共重合ポリエステルを用いた
以外は、実施例1と同様にして乾燥し、溶融紡糸、延伸
して製糸した。その結果を第1表に示した。
第1表の結果から、本発明で特定した組成の共重合ポ
リエステルから得られた水溶性繊維は、熱水易溶性と冷
水不溶性とをあわせもち、しかも、後加工工程にも十分
耐え得る糸強度を有していた。これに対し、比較例1〜
3および5の共重合ポリエステルからの水溶性繊維は、
熱水への溶解性が不十分であったり、また、冷水にも溶
解したりで、いずれも、取扱いが容易で熱水易溶な繊維
ではなかった。また、比較例4では、ポリマを乾燥する
段階でのポリマ融着が多く溶融紡糸すること自体困難で
あった。
[発明の効果] 本発明に係る熱水可溶性ポリエステル繊維は、冷水不
溶かつ熱水等可溶という特性を有するため、後加工時の
取扱いが容易であり、しかも、熱水等で処理することに
より繊維製品中から容易に溶解除去することができる。
しかも、この繊維は、通常の非水溶性繊維の場合と同
様な溶融紡糸法により製糸することができ、高い生産性
で製造することができる。
さらに、用いたポリマが十分な耐熱性と曳糸性を有す
るので、製糸時の油剤、加熱条件を適正化することによ
り、編成や織成などの後加工工程で必要とされる強度条
件を満す繊維を得ることができる。
その上、本発明に係る繊維は、温水や熱水、あるいは
さらに希アルカリ水で溶解除去することができるので、
廃水処理上からも工業的利用に有利である。
このように、本発明に係る繊維は、溶融紡糸により高
い生産性で製造でき、しかも、取扱いが容易であるなど
の優れた特性を有するので、その冷水不溶、熱水等可溶
の特性を生かした用途に広く利用できる。例えば、ケミ
カルレース用基布の製造、編物や織物の柄出し、靴下や
セーターのセパレーションなどの工程において用いられ
る仮混用の繊維、すなわち、編織時に混用されるが、後
で製品中から除去される繊維として広く用いることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−116412(JP,A) 特開 昭61−34278(JP,A) 特開 昭61−296120(JP,A) 特開 昭63−152624(JP,A) 特公 昭58−39926(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレフタル酸とエチレングリコールとを主
    たる構成成分とし、全酸成分に対し、8〜16モル%の5
    −ナトリウムスルホイソフタル酸、5〜40モル%のイソ
    フタル酸、および全ポリマに対し0〜20wt%のポリアル
    キレングリコール(数平均分子量400〜6000)もしくは
    その誘導体を含有する共重合ポリエステルから構成され
    る実質的に単一成分の繊維であって、かつ、繊維強度が
    少なくとも0.8g/dであることを特徴とする水可溶性ポリ
    エステル繊維。
JP61306333A 1986-12-24 1986-12-24 水可溶性ポリエステル繊維 Expired - Lifetime JPH086207B2 (ja)

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