JPH08545Y2 - ベーン型回転圧縮機 - Google Patents
ベーン型回転圧縮機Info
- Publication number
- JPH08545Y2 JPH08545Y2 JP1988050523U JP5052388U JPH08545Y2 JP H08545 Y2 JPH08545 Y2 JP H08545Y2 JP 1988050523 U JP1988050523 U JP 1988050523U JP 5052388 U JP5052388 U JP 5052388U JP H08545 Y2 JPH08545 Y2 JP H08545Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cam ring
- rotor
- vane
- clearance
- side plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C21/00—Component parts, details or accessories not provided for in groups F01C1/00 - F01C20/00
- F01C21/10—Outer members for co-operation with rotary pistons; Casings
- F01C21/104—Stators; Members defining the outer boundaries of the working chamber
- F01C21/106—Stators; Members defining the outer boundaries of the working chamber with a radial surface, e.g. cam rings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2251/00—Material properties
- F05C2251/04—Thermal properties
- F05C2251/042—Expansivity
- F05C2251/046—Expansivity dissimilar
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば自動車用空調装置の冷媒圧縮機とし
て使用されるベーン型回転圧縮機に関し、特に主要構成
部材を軽量素材により形成して軽量化したベーン型回転
圧縮機の改善に関する。
て使用されるベーン型回転圧縮機に関し、特に主要構成
部材を軽量素材により形成して軽量化したベーン型回転
圧縮機の改善に関する。
（従来の技術） 従来、この種のベーン型回転圧縮機としては、例えば
特開昭61-89991号公報に記載されたものが知られてい
る。
特開昭61-89991号公報に記載されたものが知られてい
る。
このものにおいては、主要構成部材であるカムリング
およびロータと吸入室側のサイドプレートとをアルミニ
ウム系金属により形成して軽量化を図るとともに、ロー
タ、ベーンおよびカムリング等からなる圧縮機構部をシ
ェルカバー内に内装してカムリングおよびロータ間の微
小クリアランスの変化を抑制する工夫がなされている。
すなわち、カムリング内では内周カム面の短径部に微小
クリアランスを持って近接するロータが回転し、ベーン
が内周カム面に摺接する状態で冷媒圧縮が行われてロー
タ等が熱膨脹するので、外気によるカムリングの冷却を
抑えることによりカムリングとその内部の温度差を小さ
くし、線膨脹係数が略等しいカムリングおよびロータ間
の微小クリアランスの変化を抑制するようにしている。
およびロータと吸入室側のサイドプレートとをアルミニ
ウム系金属により形成して軽量化を図るとともに、ロー
タ、ベーンおよびカムリング等からなる圧縮機構部をシ
ェルカバー内に内装してカムリングおよびロータ間の微
小クリアランスの変化を抑制する工夫がなされている。
すなわち、カムリング内では内周カム面の短径部に微小
クリアランスを持って近接するロータが回転し、ベーン
が内周カム面に摺接する状態で冷媒圧縮が行われてロー
タ等が熱膨脹するので、外気によるカムリングの冷却を
抑えることによりカムリングとその内部の温度差を小さ
くし、線膨脹係数が略等しいカムリングおよびロータ間
の微小クリアランスの変化を抑制するようにしている。
（考案が解決しようとする課題） しかしながら、このような従来のベーン型回転圧縮機
にあっては、ロータ、ベーンおよびカムリング等からな
る圧縮機構部をシェルカバー内に内装する構成となって
いたため、シェルカバー分の重量が増加して軽量化の障
害となり、しかも、コスト高となっていた。また、シェ
ルカバーを軽量化したり無くしたりすると、車両が高速
走行する場合等にカムリングが外気流によって外部から
冷却され、ロータおよびベーンが高速回転して大きく熱
膨脹することになり、微小クリアランスが縮小されてカ
ムリングとロータが接触したりロータおよびベーンとサ
イドプレートが接触したりしてかじりあるいは焼付を生
じていた。さらに、この焼付等を防止すべくカムリング
およびロータの間あるいはロータおよびベーンとサイド
プレートとの間の初期のクリアランスを大きくすると、
車両が低速走行してカムリングがあまり冷却されない場
合等に各部クリアランスが過大となり、冷媒の内部リー
ク量が増大して圧縮効率が低下してしまうこととなっ
た。
にあっては、ロータ、ベーンおよびカムリング等からな
る圧縮機構部をシェルカバー内に内装する構成となって
いたため、シェルカバー分の重量が増加して軽量化の障
害となり、しかも、コスト高となっていた。また、シェ
ルカバーを軽量化したり無くしたりすると、車両が高速
走行する場合等にカムリングが外気流によって外部から
冷却され、ロータおよびベーンが高速回転して大きく熱
膨脹することになり、微小クリアランスが縮小されてカ
ムリングとロータが接触したりロータおよびベーンとサ
イドプレートが接触したりしてかじりあるいは焼付を生
じていた。さらに、この焼付等を防止すべくカムリング
およびロータの間あるいはロータおよびベーンとサイド
プレートとの間の初期のクリアランスを大きくすると、
車両が低速走行してカムリングがあまり冷却されない場
合等に各部クリアランスが過大となり、冷媒の内部リー
ク量が増大して圧縮効率が低下してしまうこととなっ
た。
（考案の目的） そこで本考案は、カムリングをその線膨脹係数がベー
ンおよびロータの各材料の線膨脹係数より大きいアルミ
ニウム系金属材料によって形成することにより、シェル
カバーを用いることなくカムリング内の各部クリアラン
スを最適に維持し、低コストで圧縮効率の高い軽量なベ
ーン型回転圧縮機を提供することを目的としている。
ンおよびロータの各材料の線膨脹係数より大きいアルミ
ニウム系金属材料によって形成することにより、シェル
カバーを用いることなくカムリング内の各部クリアラン
スを最適に維持し、低コストで圧縮効率の高い軽量なベ
ーン型回転圧縮機を提供することを目的としている。
（課題を解決するための手段） 本考案は、上記目的を達成するために、内周にカム面
が形成された筒状のカムリングと、カムリング両端側の
開口を封止する一対のサイドプレートと、カムリング内
の少なくとも一カ所に前記カム面と微小クリアランスの
シール面を形成するように内嵌されたロータと、前記ロ
ータ内に出没自在に嵌合されたベーンと、カムリング、
ロータ、ベーン、及びサイドプレートにより閉鎖された
作動室の一端に吸入室を隔成するフロントカバーと、作
動室の他端に吐出室を画成するリアカバーとを備えたベ
ーン型回転圧縮機において、前記カムリングがロータ、
及びベーンの各材料より線膨脹係数の大きいアルミニウ
ム系材料からなり、前記フロントカバーを吸入側のカム
リング、及びサイドプレート外周面に、前記リアカバー
を吐出側のカムリング、及びサイドプレート外周面にそ
れぞれ前後から嵌合してカムリング外周を外部に露出さ
せて構成した。
が形成された筒状のカムリングと、カムリング両端側の
開口を封止する一対のサイドプレートと、カムリング内
の少なくとも一カ所に前記カム面と微小クリアランスの
シール面を形成するように内嵌されたロータと、前記ロ
ータ内に出没自在に嵌合されたベーンと、カムリング、
ロータ、ベーン、及びサイドプレートにより閉鎖された
作動室の一端に吸入室を隔成するフロントカバーと、作
動室の他端に吐出室を画成するリアカバーとを備えたベ
ーン型回転圧縮機において、前記カムリングがロータ、
及びベーンの各材料より線膨脹係数の大きいアルミニウ
ム系材料からなり、前記フロントカバーを吸入側のカム
リング、及びサイドプレート外周面に、前記リアカバー
を吐出側のカムリング、及びサイドプレート外周面にそ
れぞれ前後から嵌合してカムリング外周を外部に露出さ
せて構成した。
（作用） このように構成された本考案によれば、圧縮機の温度
が上昇すると、カムリングは外部に晒されていて、外気
流により温度上昇が小さいも関わらず、線膨脹係数がロ
ータ、及びベーンより小さいために、温度上昇の大きい
ロータ、及びベーンと同程度の熱膨張をし、カムリング
の内周とロータとの間の微小クリアランスを一定に保つ
ように作用することとなる。
が上昇すると、カムリングは外部に晒されていて、外気
流により温度上昇が小さいも関わらず、線膨脹係数がロ
ータ、及びベーンより小さいために、温度上昇の大きい
ロータ、及びベーンと同程度の熱膨張をし、カムリング
の内周とロータとの間の微小クリアランスを一定に保つ
ように作用することとなる。
（実施例） 以下、考案を図面に基づいて説明する。
第１〜３図は本考案の一実施例を示す図であり、本考
案は自動車用空調装置の冷媒圧縮機としてのベーン型回
転圧縮機に適用した例を示している。
案は自動車用空調装置の冷媒圧縮機としてのベーン型回
転圧縮機に適用した例を示している。
まず、構成を説明する。第１、２図において、１は筒
状のカムリングであり、カムリング１の内周には断面が
略楕円状のカム面1aが形成されている。カムリング１の
軸方向両側には前後一対のサイドプレート２、３が設け
られており、カムリング１はサイドプレート２、３によ
り両端側の開口を封止されている。サイドプレート２、
３の間でカムリング１内にはロータ４が回転自在に収装
されており、ロータ４は複数のベーン５が放射方向に出
没自在に嵌挿された円柱部4aおよびこの円柱部4aの両端
側で軸受6A、6Bを介してサイドプレート３等に軸支され
た一対の軸部4b、4cからなる。このロータ４の円柱部4a
は両端部でサイドプレート２、３に微小クリアランスを
持って近接しており、ロータ４の軸部4bは図外のエンジ
ンからの駆動力を受け、ロータ４が第２図の矢印Ｒ方向
に回転するようになっている。また、サイドプレート２
にはその外周面および前側面を覆うようフロントカバー
７が取り付けられており、サイドプレート２およびフロ
ントカバー７により吸入室８が画成されている。サイド
プレート３にはその外周面および後側面を覆うようリヤ
カバー９が取り付けられており、サイドプレート３およ
びリヤカバー９により吐出室11が画成されている。そし
て、吸入室８はフロントカバー７に形成された吸入孔7a
を介して部外のエバポレータ内に連通し、吐出室11はリ
ヤカバー９に形成された図示しない吐出孔を介して図外
のコンデンサ内に連通している。
状のカムリングであり、カムリング１の内周には断面が
略楕円状のカム面1aが形成されている。カムリング１の
軸方向両側には前後一対のサイドプレート２、３が設け
られており、カムリング１はサイドプレート２、３によ
り両端側の開口を封止されている。サイドプレート２、
３の間でカムリング１内にはロータ４が回転自在に収装
されており、ロータ４は複数のベーン５が放射方向に出
没自在に嵌挿された円柱部4aおよびこの円柱部4aの両端
側で軸受6A、6Bを介してサイドプレート３等に軸支され
た一対の軸部4b、4cからなる。このロータ４の円柱部4a
は両端部でサイドプレート２、３に微小クリアランスを
持って近接しており、ロータ４の軸部4bは図外のエンジ
ンからの駆動力を受け、ロータ４が第２図の矢印Ｒ方向
に回転するようになっている。また、サイドプレート２
にはその外周面および前側面を覆うようフロントカバー
７が取り付けられており、サイドプレート２およびフロ
ントカバー７により吸入室８が画成されている。サイド
プレート３にはその外周面および後側面を覆うようリヤ
カバー９が取り付けられており、サイドプレート３およ
びリヤカバー９により吐出室11が画成されている。そし
て、吸入室８はフロントカバー７に形成された吸入孔7a
を介して部外のエバポレータ内に連通し、吐出室11はリ
ヤカバー９に形成された図示しない吐出孔を介して図外
のコンデンサ内に連通している。
第２図に示すように、ロータ４は円柱部4aでカムリン
グ１の内周短径部に微小クリアランスを持って近接して
おり、ロータ４はカムリング１およびサイドプレート
２、３と共に三日月形断面を有する一対の作動室12A、1
2Bを画成している。作動室12A、12Bはカムリング１およ
びロータ４の近接部を挟んで設けられた吐出ポート13
A、13Bおよび図示しない吸入ポート等を介して吸入室８
と吐出室11とに連通しており、作動室12A、12B内でベー
ン５によって仕切られた複数の作業室14がロータ４の回
転に伴って体積を順次増加、減少させるとき、エバポレ
ータからの冷媒ガスが吸入孔7aおよび吸入室８を通して
作動室12A、12B内に吸入されるとともに圧縮され、吐出
室11および吐出孔を通してコンデンサに吐出されるよう
になっている。すなわち、一対のサイドプレート２、３
は作動室12A、12Bを画成する面と反対の面で一対の室で
ある吸入室８および吐出室11を画成するようフロントカ
バー７およびリヤカバー９によって覆われている。
グ１の内周短径部に微小クリアランスを持って近接して
おり、ロータ４はカムリング１およびサイドプレート
２、３と共に三日月形断面を有する一対の作動室12A、1
2Bを画成している。作動室12A、12Bはカムリング１およ
びロータ４の近接部を挟んで設けられた吐出ポート13
A、13Bおよび図示しない吸入ポート等を介して吸入室８
と吐出室11とに連通しており、作動室12A、12B内でベー
ン５によって仕切られた複数の作業室14がロータ４の回
転に伴って体積を順次増加、減少させるとき、エバポレ
ータからの冷媒ガスが吸入孔7aおよび吸入室８を通して
作動室12A、12B内に吸入されるとともに圧縮され、吐出
室11および吐出孔を通してコンデンサに吐出されるよう
になっている。すなわち、一対のサイドプレート２、３
は作動室12A、12Bを画成する面と反対の面で一対の室で
ある吸入室８および吐出室11を画成するようフロントカ
バー７およびリヤカバー９によって覆われている。
一方、カムリング１およびロータ４は互いに、線膨脹
係数の異なるアルミニウム系金属によって形成されてお
り、サイドプレート２、３およびベーン５はアルミニウ
ム系金属あるいは樹脂等によって形成されている。そし
て、カムリング１はロータ４およびベーン５の各材料よ
り線膨脹係数の大きいアルミニウム系金属材料からなっ
ており、上述の吸入および吐出作動中に外気を曝された
カムリング１の温度がロータ４およびベーン５の温度よ
り低くなるとき、カムリング１およびロータ４の間のク
リアランス（以下、トップクリアランスという）、さら
に、サイドプレート２、３とロータ４およびベーン５と
の間のクリアランス（以下、サイドクリアランスとい
う）を所定値に維持するようにしている。具体的には、
第３図に示すように、定常運転域におけるトップクリア
ランスおよびサイドクリアランスを最適クリアランスC1
に設定し、高速運転時のロータ４およびベーン５等の発
熱と車両走行に伴う外気流によるカムリング１の冷却と
を考慮して、定常運転域からのカムリング１の上昇温度
T1、ロータ４およびベーン５の同様な上昇温度T2となっ
たとき、最適クリアランスC1に略等しいクリアランスC2
が得られるようにカムリング１、ロータ４およびベーン
５の各材料の線膨脹係数を選定している。そして、高速
運転時等に所定のトップクリアランスおよびサイドクリ
アランスを維持してロータ等のかじりあるいは焼付を防
止し、低速運転時等にこのトップクリアランスおよびサ
イドクリアランスを比較的小さくすることにより内部リ
ーク量を増大させないようにしている。
係数の異なるアルミニウム系金属によって形成されてお
り、サイドプレート２、３およびベーン５はアルミニウ
ム系金属あるいは樹脂等によって形成されている。そし
て、カムリング１はロータ４およびベーン５の各材料よ
り線膨脹係数の大きいアルミニウム系金属材料からなっ
ており、上述の吸入および吐出作動中に外気を曝された
カムリング１の温度がロータ４およびベーン５の温度よ
り低くなるとき、カムリング１およびロータ４の間のク
リアランス（以下、トップクリアランスという）、さら
に、サイドプレート２、３とロータ４およびベーン５と
の間のクリアランス（以下、サイドクリアランスとい
う）を所定値に維持するようにしている。具体的には、
第３図に示すように、定常運転域におけるトップクリア
ランスおよびサイドクリアランスを最適クリアランスC1
に設定し、高速運転時のロータ４およびベーン５等の発
熱と車両走行に伴う外気流によるカムリング１の冷却と
を考慮して、定常運転域からのカムリング１の上昇温度
T1、ロータ４およびベーン５の同様な上昇温度T2となっ
たとき、最適クリアランスC1に略等しいクリアランスC2
が得られるようにカムリング１、ロータ４およびベーン
５の各材料の線膨脹係数を選定している。そして、高速
運転時等に所定のトップクリアランスおよびサイドクリ
アランスを維持してロータ等のかじりあるいは焼付を防
止し、低速運転時等にこのトップクリアランスおよびサ
イドクリアランスを比較的小さくすることにより内部リ
ーク量を増大させないようにしている。
なお、本実施例において、サイドプレート２はカムリ
ング１にねじ締結された固定プレート部2Aとこの固定プ
レート部2Aおよびロータ４の間でロータ４の軸線周りに
回動自在に設けられた可動プレート部2Bとを有してお
り、フロントカバー７に収装された可動機構15によって
可動プレート部2Bが回動されるとき、可動プレート部2B
に形成された一対の切欠状のバイパス開口部2aを介して
吸入室８および作動室12A、12Bがバイパスされ、そのバ
イパス開口部の変位に対応して吐出容量が可変制御され
るようになっている。
ング１にねじ締結された固定プレート部2Aとこの固定プ
レート部2Aおよびロータ４の間でロータ４の軸線周りに
回動自在に設けられた可動プレート部2Bとを有してお
り、フロントカバー７に収装された可動機構15によって
可動プレート部2Bが回動されるとき、可動プレート部2B
に形成された一対の切欠状のバイパス開口部2aを介して
吸入室８および作動室12A、12Bがバイパスされ、そのバ
イパス開口部の変位に対応して吐出容量が可変制御され
るようになっている。
次に、作用を説明する。
エンジンからの駆動力によってロータ４が駆動される
と、作動室12A、12B内でベーン５によって仕切られた作
業室14が体積を順次増加、減少させ、エバポレータから
の低圧の冷媒ガスが吸入孔7a、吸入室８および吸入ポー
トを通して作動室12A、12Bに吸入されるとともに圧縮さ
れ、吐出ポート13A、13B、吐出室11および吐出孔を通し
てコンデンサに高圧で吐出される。
と、作動室12A、12B内でベーン５によって仕切られた作
業室14が体積を順次増加、減少させ、エバポレータから
の低圧の冷媒ガスが吸入孔7a、吸入室８および吸入ポー
トを通して作動室12A、12Bに吸入されるとともに圧縮さ
れ、吐出ポート13A、13B、吐出室11および吐出孔を通し
てコンデンサに高圧で吐出される。
いま、車両が高速走行してロータ４が高速回転してい
るとすると、ロータ４がカムリング１の内周短径部に近
接して高速回転するとともにベーン５が内周カム面1aに
摺接しながらロータ４の放射外方に出没してロータ４お
よびベーン５等が高温となり、一方、カムリング１が車
両の高速走行に伴う空気流によって冷却される。このと
き、例えば定常運転域からのカムリング１の上昇温度
T1、ロータ４およびベーン５の同様な上昇温度T2である
と、上昇温度T1は上昇温度T2より低い上昇温度となる
が、カムリング１の線膨脹係数がロータ４およびベーン
５の線膨脹係数より大きく、カムリング１が比較的大き
く熱膨脹するので、トップクリアランスおよびサイドク
リアランスが最適クリアランスC1に略等しいクリアラン
スC2に維持される。したがって、従来のようなシェルカ
バーを用いることなくカムリング１内の各部クリアラン
スが最適に維持されてロータ４、ベーン５等のかじりあ
るいは焼付が防止され、軽量素材の使用に加えてシェル
カバーが無くなるので、圧縮機が軽量化されるとともに
製造コストが低減される。
るとすると、ロータ４がカムリング１の内周短径部に近
接して高速回転するとともにベーン５が内周カム面1aに
摺接しながらロータ４の放射外方に出没してロータ４お
よびベーン５等が高温となり、一方、カムリング１が車
両の高速走行に伴う空気流によって冷却される。このと
き、例えば定常運転域からのカムリング１の上昇温度
T1、ロータ４およびベーン５の同様な上昇温度T2である
と、上昇温度T1は上昇温度T2より低い上昇温度となる
が、カムリング１の線膨脹係数がロータ４およびベーン
５の線膨脹係数より大きく、カムリング１が比較的大き
く熱膨脹するので、トップクリアランスおよびサイドク
リアランスが最適クリアランスC1に略等しいクリアラン
スC2に維持される。したがって、従来のようなシェルカ
バーを用いることなくカムリング１内の各部クリアラン
スが最適に維持されてロータ４、ベーン５等のかじりあ
るいは焼付が防止され、軽量素材の使用に加えてシェル
カバーが無くなるので、圧縮機が軽量化されるとともに
製造コストが低減される。
一方、車両が低速走行してロータ４が低速回転してい
るとすると、カムリング１があまり冷却されないが、カ
ムリング１が外気に曝されているのでこのときもやはり
カムリング１の温度はその内部の温度より低くなり、定
常運転域の最適クリアランスC1よりわずかに小さいクリ
アランスが保たれる。したがって、トップクリアランス
およびサイドクリアランスが過大になって内部リーク量
が増大するようなことがなく、圧縮効率が高められる。
るとすると、カムリング１があまり冷却されないが、カ
ムリング１が外気に曝されているのでこのときもやはり
カムリング１の温度はその内部の温度より低くなり、定
常運転域の最適クリアランスC1よりわずかに小さいクリ
アランスが保たれる。したがって、トップクリアランス
およびサイドクリアランスが過大になって内部リーク量
が増大するようなことがなく、圧縮効率が高められる。
このように、本実施例においてはカムリング１をロー
タ４およびベーン５の各材料より線膨脹係数の大きいア
ルミニウム系金属材料によって形成し、シェルカバーを
用いることなく熱変形に伴うクリアランスの変化を抑制
しているので、低コストで圧縮効率の高い軽量なベーン
型回転圧縮機が提供される。
タ４およびベーン５の各材料より線膨脹係数の大きいア
ルミニウム系金属材料によって形成し、シェルカバーを
用いることなく熱変形に伴うクリアランスの変化を抑制
しているので、低コストで圧縮効率の高い軽量なベーン
型回転圧縮機が提供される。
（効果） 本考案によれば、カムリングがロータ、及びベーンの
各材料より線膨脹係数の大きいアルミニウム系材料から
なり、フロントカバーを吸入側のカムリング、及びサイ
ドプレート外周面に、前記リアカバーを吐出側のカムリ
ング、及びサイドプレート外周面にそれぞれ前後から嵌
合してカムリング外周を外部に露出させて構成している
ので、圧縮機の温度が上昇すると、カムリングは外部に
晒されていて、外気流により温度上昇が小さいも関わら
ず、線膨脹係数がロータ、及びベーンより小さいため
に、温度上昇の大きいロータ、及びベーンと同程度の熱
膨張をし、カムリングの内周とロータとの間の微小クリ
アランスを一定に保つように作用することとなる。この
結果、カムリング内周とロータとの間の微小クリアラン
スを、圧縮機の温度上昇によらず、一定に保つ結果、ロ
ータ、及びベーンのかじり、焼き付けを防止し、圧縮効
率を高めることとなり、またカムリング外周の冷却によ
る作動室の温度上昇時のカムリング内周とロータとの間
のクリアランス変化を抑制する結果、カムリング外周を
覆うケーシングが不要となり、小型、軽量、低コスト化
が可能となる等実用上頗ぶる有用な効果を発揮する。
各材料より線膨脹係数の大きいアルミニウム系材料から
なり、フロントカバーを吸入側のカムリング、及びサイ
ドプレート外周面に、前記リアカバーを吐出側のカムリ
ング、及びサイドプレート外周面にそれぞれ前後から嵌
合してカムリング外周を外部に露出させて構成している
ので、圧縮機の温度が上昇すると、カムリングは外部に
晒されていて、外気流により温度上昇が小さいも関わら
ず、線膨脹係数がロータ、及びベーンより小さいため
に、温度上昇の大きいロータ、及びベーンと同程度の熱
膨張をし、カムリングの内周とロータとの間の微小クリ
アランスを一定に保つように作用することとなる。この
結果、カムリング内周とロータとの間の微小クリアラン
スを、圧縮機の温度上昇によらず、一定に保つ結果、ロ
ータ、及びベーンのかじり、焼き付けを防止し、圧縮効
率を高めることとなり、またカムリング外周の冷却によ
る作動室の温度上昇時のカムリング内周とロータとの間
のクリアランス変化を抑制する結果、カムリング外周を
覆うケーシングが不要となり、小型、軽量、低コスト化
が可能となる等実用上頗ぶる有用な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】 第１〜３図は本考案に係るベーン型回転圧縮機の一実施
例を示す図であり、第１図はその正面断面図、第２図は
第１図のII-II線矢視断面図、第３図はその各部の温度
とクリアランスの関係を示すグラフである。 １……カムリング、1a……カム面、２、３……サイドプ
レート、４……ロータ、５……ベーン、７……フロント
カバー、８……吸入室（室）、９……リヤカバー、10…
…吐出室（室）、12A、12B……作動室。
例を示す図であり、第１図はその正面断面図、第２図は
第１図のII-II線矢視断面図、第３図はその各部の温度
とクリアランスの関係を示すグラフである。 １……カムリング、1a……カム面、２、３……サイドプ
レート、４……ロータ、５……ベーン、７……フロント
カバー、８……吸入室（室）、９……リヤカバー、10…
…吐出室（室）、12A、12B……作動室。
Claims (1)
- 【請求項１】内周にカム面が形成された筒状のカムリン
グと、カムリング両端側の開口を封止する一対のサイド
プレートと、カムリング内の少なくとも一カ所に前記カ
ム面と微小クリアランスのシール面を形成するように内
嵌されたロータと、前記ロータ内に出没自在に嵌合され
たベーンと、カムリング、ロータ、ベーン、及びサイド
プレートにより閉鎖された作動室の一端に吸入室を隔成
するフロントカバーと、作動室の他端に吐出室を画成す
るリアカバーとを備えたベーン型回転圧縮機において、
前記カムリングがロータ、及びベーンの各材料より線膨
脹係数の大きいアルミニウム系材料からなり、前記フロ
ントカバーを吸入側のカムリング、及びサイドプレート
外周面に、前記リアカバーを吐出側のカムリング、及び
サイドプレート外周面にそれぞれ前後から嵌合してカム
リング外周を外部に露出させたことを特徴とするベーン
型圧縮機。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988050523U JPH08545Y2 (ja) | 1988-04-14 | 1988-04-14 | ベーン型回転圧縮機 |
| US07/337,350 US5049052A (en) | 1988-04-14 | 1989-04-13 | Light weight vane-type rotary compressor |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988050523U JPH08545Y2 (ja) | 1988-04-14 | 1988-04-14 | ベーン型回転圧縮機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01158588U JPH01158588U (ja) | 1989-11-01 |
| JPH08545Y2 true JPH08545Y2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=12861343
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1988050523U Expired - Lifetime JPH08545Y2 (ja) | 1988-04-14 | 1988-04-14 | ベーン型回転圧縮機 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5049052A (ja) |
| JP (1) | JPH08545Y2 (ja) |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2528024Y2 (ja) * | 1990-05-11 | 1997-03-05 | 株式会社ゼクセル | ベーン型圧縮機 |
| US5310326A (en) * | 1992-09-14 | 1994-05-10 | Mainstream Engineering Corporation | Rotary compressor with improved bore configuration and lubrication system |
| US5540199A (en) * | 1994-06-01 | 1996-07-30 | Penn; Jay P. | Radial vane rotary engine |
| US5713732A (en) * | 1995-03-31 | 1998-02-03 | Riney; Ross W. | Rotary compressor |
| US6467450B1 (en) * | 2001-06-12 | 2002-10-22 | Paguer, Inc. | Radial combustion motor |
| US7784300B2 (en) * | 2006-12-22 | 2010-08-31 | Yiding Cao | Refrigerator |
| US9267504B2 (en) | 2010-08-30 | 2016-02-23 | Hicor Technologies, Inc. | Compressor with liquid injection cooling |
| US8794941B2 (en) | 2010-08-30 | 2014-08-05 | Oscomp Systems Inc. | Compressor with liquid injection cooling |
| CN102605403A (zh) * | 2012-03-30 | 2012-07-25 | 大连易斯达汽车转向***制造有限公司 | 转向助力泵进油侧板及进油侧板表面处理工艺 |
| JP7037458B2 (ja) * | 2018-09-07 | 2022-03-16 | 日立Astemo株式会社 | ポンプ装置 |
Family Cites Families (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3096932A (en) * | 1960-11-22 | 1963-07-09 | Jr Samuel W Traylor | Air pump |
| JPS5867989A (ja) * | 1981-10-16 | 1983-04-22 | Nippon Denso Co Ltd | 回転式圧縮機 |
| JPS58220989A (ja) * | 1982-06-14 | 1983-12-22 | Diesel Kiki Co Ltd | 可変容量式ベ−ン型圧縮機 |
| JPS60219484A (ja) * | 1984-04-16 | 1985-11-02 | Mitsubishi Motors Corp | ベ−ンポンプ |
| DE3726209A1 (de) * | 1986-08-08 | 1988-02-18 | Diesel Kiki Co | Drehkolbenverdichter |
| JPS6328892U (ja) * | 1986-08-12 | 1988-02-25 | ||
| JPS63174588U (ja) * | 1986-12-03 | 1988-11-11 | ||
| JPS648383A (en) * | 1987-02-27 | 1989-01-12 | Riken Kk | Vane type compressor |
| JPS6441691A (en) * | 1987-08-07 | 1989-02-13 | Riken Kk | Vane-type compressor |
-
1988
- 1988-04-14 JP JP1988050523U patent/JPH08545Y2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1989
- 1989-04-13 US US07/337,350 patent/US5049052A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01158588U (ja) | 1989-11-01 |
| US5049052A (en) | 1991-09-17 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2787145B2 (ja) | 密閉型電動圧縮機 | |
| JPH08545Y2 (ja) | ベーン型回転圧縮機 | |
| EP0894978A1 (en) | Double-wrap dry scroll vacuum pump | |
| JPS5968583A (ja) | スクロ−ル型流体装置 | |
| JP3241575B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
| JP2606388B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
| US6224357B1 (en) | Scroll fluid machine having an orbiting radius varying mechanism and a clearance between the wrap portions | |
| JPS6313038B2 (ja) | ||
| JPS6343427Y2 (ja) | ||
| JP3069053B2 (ja) | ベーン型圧縮機 | |
| JPH0511233B2 (ja) | ||
| JPS6343428Y2 (ja) | ||
| JPS63186982A (ja) | ベ−ン型圧縮機 | |
| JP2002081388A (ja) | スクロール圧縮機 | |
| JPH10246188A (ja) | スクロール型コンプレッサ | |
| JP2770732B2 (ja) | 無潤滑真空ポンプ | |
| JP2000009065A (ja) | スクロール型圧縮機 | |
| JPS62178794A (ja) | スクロ−ル圧縮機 | |
| JPH0810695Y2 (ja) | 圧縮機の軸受構造 | |
| JPH0752392Y2 (ja) | スクロール流体機械 | |
| JPH06159276A (ja) | ロータリコンプレッサ | |
| JPH09144673A (ja) | スクロール式流体機械 | |
| JPS60101285A (ja) | スクロ−ル型圧縮機 | |
| JPH06323268A (ja) | スクロール式流体機械 | |
| JPS5836869Y2 (ja) | 冷媒圧縮機 |