JPH08510970A - 水硬性筒およびその製法 - Google Patents

水硬性筒およびその製法

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JPH08510970A JP7520805A JP52080595A JPH08510970A JP H08510970 A JPH08510970 A JP H08510970A JP 7520805 A JP7520805 A JP 7520805A JP 52080595 A JP52080595 A JP 52080595A JP H08510970 A JPH08510970 A JP H08510970A
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カショーギ,イッサム
アンダーセン,パー・ジェイ
ハドソン,サイモン・ケイ
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イー・カショーギ・インダストリーズ
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    • B43K19/00Non-propelling pencils; Styles; Crayons; Chalks
    • B43K19/14Sheathings

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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、水硬性の硬化シース(12)及びマーキングコア(14)を有するマーキング器具(10)である。水硬性の硬化シース(12)は、水硬性セメント及び水の反応生成物から形成された水硬性の硬化マトリックスを有する。付加成分は、骨材材料、繊維性材料及びレオロジー変更剤のような水硬性の硬化マトリックスで使用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 水硬性筒およびその製法 発明の背景 1.発明の分野 本発明は新規な水硬性材料およびその製造方法に関するものであり、更に具体 的には、水硬性の筒の中に筆記用芯を入れて成る筆記用具に関するものである。 例えば、鉛筆、ペンおよびその類似物などの水硬性の筒と筆記用芯とから成る筆 記用具を効果的で費用がかからず環境に無害な方法で製造できる。 2.関連技術 A.伝統的な筆記用具 例えば、使い捨てペン、使い捨てにしないペン、シャープペンシル、非機械的 な鉛筆、インク・マーカー、化粧用ペンシルなどの伝統的な筆記用具で使用され る筒は主としてプラスチックまたは木のいずれかからなる。プラスチックおよび 木は筆記用具の筒を製造するには好ましい材料であると認められてきたが、これ らを使用するとコスト、効率および環境に与える影響に関連した問題が発生する 。 プラスチックは例えばプラスチックの鉛筆、使い捨てペンおよび使い捨てにし ないペン、シャープペンシル、インク・マーカー(マジックペンと呼ばれる場合 もある)、および化粧用ペンシルなどの筆記用具の筒の大多数に使用される材料 である。プラスチックが広く使用されることはこのような筆記用具の筒として明 らかに優れているからであった。プラスチックは一般に費用がかからないし、軽 量であり、丈夫であり、耐久性がある。プラスチックの筒で筆記用具を製造する 費用はプラスチックの製造に必要な原料を提供する石油の費用に直接関連がある 。プラスチックは一般に安価であるが、石油資源が段々乏しくなってくるので、 石油製品を利用する品目の費用は高騰することになる。 更に、プラスチック製品は明らかに化学的な危険物であり、ペンおよび鉛筆に 使用されるプラスチックは非常に分解が遅い。このことは埋め立て地の奥深く、 光や空気や水の腐食作用を受けない所に埋められた場合に特に当てはまる。 しかし、プラスチックの連続的な使用は、例えば変化し難いとか習慣などある 程度は経済的な力にもよるが、大手の製造会社は製造基準を設定しており、新し い基準を創り出すことに抵抗する傾向があり、それで古くからある産業の市場占 有率を失う危険がある。 鉛筆は一般にプラスチックの筒を使って製造されるが、木は引き続き使い捨て 鉛筆に使用される主要な材料である。しかし、木製の筒で鉛筆を製造する場合は 木製の筒用の小割り板の費用が高くなると製造費も高くなったことである。更に 、費用のかからない連続的な方法により木製の筒で鉛筆を製造することは不可能 である。木製の筒の鉛筆は従来はかなりの仕事、多くの特別な条件、個々の作業 から成る方法により製造されている。 木製の筒で鉛筆を製造する標準的な方法では、第一級の特に選ばれた木材だけ が使用できる。適当な木材の数は限られており、高級な製品に通常使用されるの は杉材だけである。杉材は適当な天候条件下で乾燥されなければならない。樹脂 または精油の含有量は一定の限度以上でも以下でもいけない。調製された木材を 特別な鋸で薄い板状に切断し、以下の操作にかける。すなわち、色を付け、溝を 付け、鉛筆の芯を挿入し、接着し、粗く研磨し、大体鉛筆の形に切断し、更に研 磨して見慣れた6角形または円形にする。磨きやニスを塗る工程もかなりの仕事 量であり複数の作業工程を必要とする。最後に、消しゴムを取り付ける。 この木製の筒の鉛筆を製造する方法は費用がかかり時聞もかかる。更に大量の 木材が無駄になる。鉛筆に適した木材が不足するにつれて、無駄な要因は我慢で きなくなる。更に、鉛筆を製造するために使用される木材を得ることにより環境 に与える影響は地球上の森林を伐採する原因となる。 木製の筒の代わりとなるものばかりでなくそれに必要な製造工程の代わりとな るものが長い間求められてきた。伝統的な木製の筒に代わる材料としてはプラス チック、再生紙製品、非吸収性セルロース材と混合された木粉などが挙げられる 。木の小割り板以外の材料から製造された筒の鉛筆もあるが、これらの代用鉛筆 は伝統的な木製の鉛筆に取って代わることはできなかった。 木の小割り板以外の材料から作られた筒の鉛筆を製造すると、例えば費用がか かる多工程など木製の小割り板を使うことに関連した問題や木材の費用が高騰す ることによる問題などのいくつかは軽減する。しかし、代わりの材料もそれ自体 の問題を抱えている。例えば、再生紙、木材パルプ、プラスチックを製造工程で 利用することから汚染物質が発生した。 筆記用具によっては金属も筒に使用される。金属から筒を製造することは費用 がかかり、環境を劣化させることになる。 B.伝統的なセメント質の材料 筆記用具の製造で費用がかからず環境にやさしい材料を必要とすることにより これまで水硬性材料例えばセメントまたは石膏(以後は”水硬性”、”水力学的 ”または”セメント質の”組成物、材料、または混合物と呼ぶ)などを使用する に至らなかった。しかし、水硬性材料は費用がかからず、岩、砂、粘土および水 などのように環境に無害な成分から構成されている。経済的および生態学的観点 から見て、水硬性材料はこのような筆記用具に選ばれる材料として木材、プラス チック、金属に取って代わる理想的な材料である。 水硬性材料はこれまでその既に認められている特性および該材料を加工する際 に発生する問題の故に筆記用具などの軽量な品を製造するのに利用されてなかっ た。水硬性材料の既に認められている特性および該材料およびその加工に関連す る問題のいくつかとしては、高い流動性、低い引張強度、該材料を成形した後の 低い成形安定性、長い硬化時間、成形装置への接着、成形物品の表面に水が滲み でることなどが挙げられる。水硬性材料の周知の特性および加工問題の結果とし て、その有用性は一般に耐久性があり強靭で比較的安価な大型のかさばった構造 体に限定されていた。 水硬性セメントを含有する構造体は一般に水硬性セメントと水および通常はあ る種の骨材とを混合してセメント質の混合物を形成しそれを硬化してコンクリー トにして形成される。理想的には、新たに混合されたセメント質の混合物はかな り非粘着性であり、半流動体で、手で混合成形できる。その流動性の故に、コン クリートは一般に金型に注入され、大きなエアポケットを除去する処理をしてか ら硬化され成形される。これまでにも簡単な形の実質的に平らな広い平板に押し 出し成形されたコンクリート混合物もあった。後者の場合、セメント質の混合物 はスランプ(すなわち、所望の形の変形)を避けられるほど充分に粘着性を有し 凝集力を備えている必要がある。もしコンクリート構造体の表面が例えばコンク リート歩道などのように露出されるべきなら、その表面の機能性を高め所望の表 面特性を与えるために表面を仕上げるための別の努力がなされる。 充分な加工性を有する典型的なセメント質の混合物に必要とされる高度の流動 性の故に、コンクリートおよび他の水硬性混合物の用途は一般に大型で重くてか さばり、該材料が充分硬化するまでその形を保持する機械的な力を必要とする単 純な形に主として限定されてきた。セメント質材料の用途は、引張強度に対する 圧縮強度の比が高く、引張強度が比較的低いというコンクリートの強度の諸特性 によっても制限されている。圧縮強度対引張強度の比は代表的なものとしてはほ ぼ10:1である。 別の制限は、伝統的なセメント質の混合物またはスラリーはほとんどまたは全 く形状安定性に欠けており、外側に境界物または壁を有する空間に混合物を注入 することにより最終的な形に成形されることであった。セメント質の材料は従来 寸法および重量が制限因子ではなくコンクリートに及ぼす力または負荷が一般に 圧縮力または負荷に限定される場合の応用例、例えば柱、土台、道路、歩道、壁 などにのみ有用であったことは、まさにこの成形性の欠如と共に単位重量当たり の引張強度が低いことによるものである。 コンクリートの引張強度(約1−4MPa)の欠如は、金属、紙、プラスチッ クまたはセラミックなどの他の材料とは異なりコンクリートが収縮または曲げに より簡単に亀裂が入ったり割れたりするという事実によりいたるところで明らか にされている。結局、典型的なセメント質の材料は、それに比べて単位重量当た りの引張強度および曲げ強度がはるかに高い材料で、大きな断面積が得られない 材料から製造される必要のある例えば筒などの小形で薄い壁で軽量の物を製造す るのには適してなかった。最近になって、強度の増したセメント質の材料が開発 されたので、もっと小型の厚みのある製品が形成可能であろう。このような材料 としては、米国特許第4,410,366号(Birchall他)に開示されたような ”マクロ欠陥なし”または”MDF”コンクリートが知られている。また、S.J .Weiss,E.M.Gartner & S.W.Tresouthick,”High Tensile Cement Pastes a s a Low Energy Substitute for Metals,Plastics,Ceramics,and Wood(金属 、プラスチック、セラミック、木材に代わる低エネルギー代替え物としての高張 力セメント・ペースト),”U.S.Department of Energy CTL Project(米国エネ ルギーCTLプロジェクト局)CR7851-4330(最終報告1984年11月)を参照せよ 。 しかし、このような高強度のセメント質の材料は極端に費用がかかり、安価な筒 を製造するのに適さないし、このような用途にははるかにふさわしいもっと安い 材料(例えば、木材およびプラスチック)が容易に手に入る。別の欠陥は、MD Fコンクリートは材料を形成し硬化するのに非常に多くの時間がかかり骨が折れ るし、非常に水に溶け易いという事実もあり、小さい軽量の物を大量生産するの に使用できないということである。更に、このような材料は粘度が高く降伏応力 が高いので成形を妨げ、成形後の形状安定性を達成できない。 伝統的なコンクリートばかりでなくもっと最近になって開発された高強度のコ ンクリートでさえも別の問題があって、これはほとんどのコンクリートに例外な く必要な硬化時間が長いということであった。流動性の混合物から形成される典 型的なコンクリート製品は自動的に固体状になるまでに10ー24時間の硬化時 間を必要とし、コンクリートが実質的にその最大強度に達するのに1ヶ月以上か かる。充分な強度が得られ型が外されるまでセメント質の物品を動かさないよう に細心の注意を払わなければならない。この時期より前に動かしたり型を外した りするとセメント質構造マトリックスに背通は亀裂や割れ目が入る。いったん固 まると、該物品は大抵は数日または数週間後でさえも最高の強度に達していなく ても型から外すことができる。 セメント質の物品を形成する際に使用する金型は一般にコンクリート製品の製 造で再利用され、またコンクリートを最小限硬化させるのにさえ実質的な時間が 必要なので、経済的にも営業上もセメント質の物品を大量生産するのは困難であ った。小さな軽量の物品については、成形の際の難点は倍増する。例えば、成形 広板、大型のパイプ、または即座に固まる煉瓦などの大型のかさばる物品を”大 量生産”するためにスラム零のコンクリートを使用してきたが、このような”大 量生産”は物品を毎日数千個の割合で製造する場合にのみ有用である。このよう な組成物および方法は小形で軽量の物品を毎時数千の割合で大量生産するために は使用できない。更に、スラム零のコンクリートは一般に粘度が高く降伏応力が 高いので、成形を妨害し、成形後の形状安定性を達成することができない。 セメント質の物品を型から外す際に更に問題が発生する。コンクリートが硬化 するにつれて、高価な剥離剤、例えば剥離油を使用しないと型に接着する傾向が ある。型を取り外すために該型をゆるくくさびで止める必要がよくある。このよ うなくさび止めは、その度に適切に注意深く行われないと、構造体の端の周りに よく亀裂が入ったりまたは割れたりする。この問題は更に平らな広板以外の小さ く軽量なセメント質の物品または形を製造する能力を限定するが、これは特に市 場向け大量生産のどんな場合にも言える。 もし成形されたセメント質の物品の外壁と金型との間の接着が、成形物品の内 部の凝集強度または引張強度より大きいと、金型を取り外す際に成形物品の比較 的弱い壁または他の構造上の特徴を壊しそうである。従って、高価な剥離剤およ び他の予防手段を使用しない場合は、型を外す間に壊れるのを避けるために、伝 統的なセメント質の物品は容量が大きく厚みがあるばかりでなく形が非常に簡単 でなければならない。 コンクリートの典型的な加工技法においては、型と型の間または構造体マトリ ックスにおいて空隙が存在しないことを確認するために配置後適当に強化される 必要がある。これは通常は様々な振動方法または突く方法により達成される。し かし、強化に関する問題は、コンクリートを配置した後で広範囲にわたって過剰 に振動するとコンクリートが分離したりまたは滲みがでたりする結果となること である。 滲みとは、重い骨材が沈澱すると新たに配置されたコンクリートの上部表面に 水分が移動することである。過剰な滲みによりコンクリートの広い平板の上部表 面近くの水対セメントの比が増加するので、それに対応して平板の表面の耐性が 弱体化する。仕上げの工程でコンクリートを動かしすぎると表面に過剰な水分ば かりでなく微紛状の材料も出てくるので、その後の表面に欠陥が発生する。 さらに、伝統的なセメント質の材料の性質からして、セメント質材料の多孔性 および費用に関連して設計上に別の制限が加えられる。伝統的なセメント質の材 料を利用すると、低コストの製品を得るために望ましくない高度の多孔性に耐え るかまたは高いコストでも多孔性を低下させるかのいづれかが必要となる。 前述の理由のいずれかにより、また他の多数の理由により、セメント質の材料 は例えばビルディング、土台、歩道、高速道路、屋根材料などの大型で平らな広 板のような物体を形成するか、または煉瓦または硬化コンクリートブロックを接 合するためのモルタルとして使用する以外に商業上有意な利用方法はなかった。 筆記用具の筒は現在は木材、プラスチック、紙などの軽量であるがかなり高強度 で大量に存在する材料から製造されている。このような筒などの小さくて軽量の 物体をセメント質の材料から製造することなどは実際に経験することは勿論のこ と想像することさえ全く意外なことであり人間の経験に反することでもある。 要するに、必要なのは、木材、プラスチックまたは金属の材料から作られた筒 で筆記用具を製造する場合のコストに匹敵するまたはそれより有利なコストで筆 記用具用筒を製造する改良された方法である。 さらに、環境に与える影響が少ない材料から筒を製造し、木材、プラスチック 、金属の材料の必要性を減らし、これらの材料から筒を製造する際に出る無駄な ゴミを発生させないことは有意な進歩であると思われる。 また、このような方法により、最後の捨て場所である地球に適合する化学組成 物を有する筒および他の物体が製造されるならば、完全に新規で重要な進歩であ ると思われる。 また、市販の水硬性材料から形成され、急速に形状安定性が得られ、その形状 を外から支えないでも維持することができ、形成後すぐに取り扱えるような筒お よびその製造方法を提供することはセメント製造業界において新規であると思わ れる。 水硬性混合物から成形された筒および成形装置に接着しないで、筒を壊すこと なく成形後は直接に成形装置から取り出すことのできる、このような筒を大量に 製造する方法を提供することは、当業界においてさらなる進歩であると思われる 。 最後に、本発明のさらに別の目的は、筒および該筒を破壊することなく成形直 後に成形装置から取り出す方法を提供することである。 発明の要約 本発明は筆記用芯および例えば水硬セメント、石膏、水で硬化する他の材料な どの水硬性材料から成形された構造マトリックスを有する筒からなる筆記用具、 およびこのような筆記用具の製造方法を包含する。本発明の範囲内で水硬性材料 から成形された構造マトリックスを有する筒と筆記用芯とを有する筆記用具は、 鉛筆、ペン、シャープペンシル、インク・マーカー、化粧用鉛筆およびその類似 物が使用される方法でしるしをつけたり、字を書いたり、図面を描いたり、着色 したり、塗料を塗ったり、化粧品をつけたりする場合に特に有用である。 水硬性材料から成形された筒(以後は”水硬性筒”または”筒”と呼ぶ)はこ れまでこのような材料を使用しても得られなかった諸特性を有する。これらの材 料を利用すると、このような材料に典型的な処理問題を起こすことなく筒を経済 的に大量生産することができる。さらに、添加物を結合剤と共に任意に利用でき るが、これによって独特な特性を有する構造マトリックスが得られる。 水硬性材料を使用して、伝統的な水硬性材料に伴う望ましくない特性および処 理問題のない筒は微細構造エンジニアリングにより製造された。微細構造エンジ ニアリングとは、水硬性組成物の微細構造の中に一定の所望の予め決められた諸 特性、例えば強度、たわみ性、色および密度などを組み込むことにより最終製品 を得る方法である。この微細構造エンジニアリング方法により、広い範囲の普通 に入手できる材料から予め決められた特性を有する構造マトリックスを有する筒 を設計することができる。この方法を利用すると、構造マトリックスの微細構造 に所望の特性を有するように設計されると同時に大量生産のシステムのコストお よび他の点を最適条件にすることができる。 微小構造エンジニアリング法を採用した結果、これまで木材、プラスチック、 金属から製造されていた広い範囲にわたる様々な製品を製造することが可能とな る。さらに、本発明は、木材、プラスチックまたは金属の材料から作られていた 筒の筆記用具を製造する費用と通常競争できるコスト、ほとんどの場合有利でさ えあるコストで製造することができる。 本発明の水硬性の筒は環境に無害な成分だけからなるので、はるかに再生可能 であり、このような筒の製造は木材、プラスチックまたは金属の材料から作られ た筒の筆記用具を製造するよりはるかに環境に与える影響が少ない。木製の筒の 製造とは異なり、水硬性の筒は原料を供給するのに木を切り倒す必要がない。 本発明の筒の主要成分は主として無機材料、例えば水硬性結合剤(水硬セメン トおよび石膏など)、骨材(砂、方解石、ボーキサイト、ドロマイト、花こう岩 、石英、ガラス、シリカ、パーライト、バーミキュル石、粘土、さらにはコンク リ ート製品の廃棄物)、繊維(有機および無機繊維)、レオロジー変性剤、分散剤 、促進剤、水硬性結合剤を水和化または反応させるために必要な水分から構成さ れる。これらの材料は水硬性混合物を形成する。 本発明により製造される筒の好ましい構造マトリックスはセメント質または他 の水硬性混合物の反応生成物から形成される。水硬性混合物は最小限度例えば水 硬セメントまたは半水石膏などの水硬性結合剤と水とを含有する。これらの混合 物から得られた水硬性構造マトリックスの多孔性は水対水硬性結合剤の比を低く 維持することにより最小限度に抑えることができる。 水硬性混合物および/または硬化された水硬性構造マトリックスに所望の特性 を設計するために、水硬性混合物に様々な他の添加物、例えば1種類以上の骨材 、繊維、レオロジー変性剤、分散剤、促進剤、空気連行剤、発泡剤または反応性 金属など添加する。どんな添加物でもその同定および量は水硬性混合物ばかりで なくそれから作られた最終的硬化筒の両方の所望の特性次第で決められる。 滑らかな表面を作るために混合物内に1種類以上の骨材を加え、かさばる物を 添加して混合物のコストを下げることが好ましい場合もある。骨材は有意な強度 特性を与え加工性を改善することがよくある。このような骨材の例としては、通 常の砂、方解石、ボーキサイト、ドロマイト、花こう岩、石英などが挙がられる が、環境上完全に安全であり極めて安価であり、本来無尽蔵に存在する物である 。 他の場合では、軽量の骨材を添加してさらに軽量の最終硬化製品を製造するこ とができる。軽量の骨材の例としては、膨張パーライト、バーミキュル石、中空 のガラス球、エーロゲル、キセロゲル、他の軽量の鉱物材料などが挙げられる。 これらの骨材は同様に環境に対して安全であり比較的安価である。 繊維は筒の引張強度、たわみ強度、圧縮強度、凝集強度、耐衝撃性を増すため に水硬性混合物に添加される。繊維は好ましくは高引裂強度、高破裂強度、高引 張強度を有するべきである。高い縦横比を有する繊維は水硬性材料に強度と強靭 性を与えるように最高の働きをする。 筒の製造に使用される水硬性混合物は融通性があるので、広い範囲の繊維、有 機繊維も無機繊維も両方とも使用できる。好ましい繊維の例としては、生物分解 性プラスチック、ガラス、シリカ、セラミック、金属、カーボン、***、植物の 葉と茎、木繊維(例えば南部松)、亜麻、バガス(砂糖きび繊維)、綿および大 麻(高い縦横比)が挙げられる。マニラ麻はフィリピンに天然に生えているバナ ナのような麻の植物から抽出される好ましい繊維である。さらに、ケブラー、ポ リアラマイト、ガラス繊維、カーボン繊維、セルロース繊維などの連続性繊維が 使用できる。 レオロジー変性剤は、混合物の凝集強度、”プラスチック状の”振る舞い、お よび型成形または押し出し成形された場合形状を保持する混合物の能力を増大す るために添加される。レオロジー変性剤は増粘剤としても作用し、混合物の粘度 ばかりでなく混合物を変形するのに必要な力の量である降伏応力も増大させる。 これは型成形または押し出し成形された製品の”未乾燥強度”を高める。適当な レオロジー変性剤としては様々なセルロース、でんぷん、タンパク質を主成分と した材料が挙げられるが、これらは個々のセメントの粒子をつなぎ合わせ水分を ゲル化することにより作用する。 他方、分散剤は個々の水硬性結合剤の粒子を分散させることにより混合物の粘 度と降伏応力を減少させるように作用する。これにより少ない水分を使用しても 充分な加工度を維持することができる。適当な分散剤としては、通常は粒子上に 帯電した表面区域を作り出すことによりまたは近くのコロイド二重層に電荷を置 くことにより、水硬性結合剤の粒子の表面上に吸着することができ、該粒子を分 散させるように作用する材料が挙げられる。 レオロジー変性剤および分散剤の両方を使用する場合に、それぞれの有利な効 果を得るために、通常は分散剤を最初に添加し、第二にレオロジー変性剤を添加 すると有利である。さもなければ、もしレオロジー変性剤が最初に結合剤粒子に 吸着されると、保護コロイド層を創り出し、分散剤が粒子により吸着されなくな り、その有利な効果が水硬性混合物に与えられなくなる。 水硬性構造マトリックスは主として無機材料から構成されるが、ある実施態様 では例えばセルロースを主成分とした繊維および/またはレオロジー変性剤など の有機成分も含有している。しかし、これらの有機成分は筒を製造するために使 用された水硬性材料の全質量のほんの一部分を占めるだけである。さらに、本発 明で利用された有機繊維のいくつか、例えばマニラ麻繊維などは農業関連産業の 台で栽培して収穫できる。 さらに、水硬性筒を備えた筆記用具はプラスチック製筒を備えた筆記用具の製 造とは異なり、出発材料として石油を主成分とした生成物または誘導体を利用し ない。このように、水硬性の筒を備えた筆記用具の製造で使用されるエネルギー を発生させるためにいくらかの化石燃料は必要であるが、消費量ははるかに少な い。 筆記用具の一般的な製造方法は、(1)高せん断混合機でセメントを形成する ために粉末状の水硬セメントと水を機械で混合し、(2)筆記用芯の周りに混合 物から筒を形成する、または筒を形成し後でこの筒の中に筆記用芯を挿入するこ とからなる。粉末状のセメントと水を混合するのに加えて、他の所望の材料、例 えば骨材、繊維、レオロジー変性剤、分散剤、促進剤などを添加して所望のレオ ロジーを備えると同時に最高の強度、重量、低コストの諸特性を有する水硬性混 合物を創り出すことが望ましい。混合物から形成された筒は次に乾燥または硬化 することができる。混合および硬化方法は、また硬化した水硬性構造マトリック スの最終特性に影響を与えることができる。さらに、所望の仕上げをするために 彼覆および積層を利用できる。 本発明は急速処理により自立して形状安定性を有し次の硬化工程のために成形 直後に動かせるほどの充分な強度を有する所望の形の筒を形成できる。さらに、 水硬性筒および筆記用芯を有する筆記用具はその成形装置から容易に取り出せる 。 図面の簡単な説明 本発明の上記および他の利点と目的が得られる方法をさらに充分に理解するた めに、添付された図面に示される特定の実施態様を参照して本発明をさらに具体 的に説明する。これらの図面は本発明の典型的な実施態様だけを描いているので 、発明の範囲を限定するものではないことを理解した上で、現在理解されている 最良の製造方法および使用方法を添付図面を使用してさらに別の特徴および詳細 について説明するものである。 図1は本発明による筆記用具の斜視図であり、筆記用具が削られた状態にある 。 図2は本発明による筆記用具の斜視図である。 図3は本発明による別の筆記用具の斜視図である。 図4は本発明による更に別の筆記用具の斜視図である。 図5は本発明による別の筆記用具の斜視図である。 図6は本発明による更に別の筆記用具の斜視図である。 図7は本発明による更に別の筆記用具の斜視図である。 図8は本発明による更に別の筆記用具の斜視図である。 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、木材、プラスチックまたは金属から作られた筒を備えた、例えばシ ャープペンシルおよび鉛筆、ペン、インタ・マーカーなどの伝統的な筆記用具に より使用されたように、しるしをつけたり、字を書いたり、図面を描いたり、着 色したり、塗料を塗ったり、化粧品をつけたりするのに使用するための水硬性筒 および筆記用芯を有する筆記用具に関するものである。微小構造エンジニアリン グ方法を使用すると、従来の筒より環境に与える影響が有意に少ない筒を容易に 経済的に大量生産できる水硬性混合物を設計することが可能である。更に具体的 には、本発明は水硬性筒および筆記用芯を備え、該筒は一般に軽量であるが強度 対かさ密度の比が高く、費用効果的に製造でき、現在使用されている筆記用具よ りも環境に無害である水硬性材料から製造される筆記用具に関するものである。 本発明の範囲内の筆記用具は使い捨てかまたは使い捨てでないかのいずれかの筆 記用具である。 I.一般的な考察 本発明の筒は従来の筒に比べて材料費および製造費を軽減し、また筒を製造す るための材料を獲得し、材料を筒に加工し、使用済みの筒を処分する際に環境に 与える影響を軽減している。これらの目的は水硬性材料から成形された筒を利用 することにより達成されるが、伝統的な水硬性材料に関連した望ましくない特徴 および加工問題をも克服している。 伝統的な水硬性材料に関する望ましくない特徴は、現在までのところ水硬性材 料は小形で軽量で壁の薄い筒を大量生産するために利用できなかったことを示し ている。伝統的な水硬性材料から筒を大量生産することを阻んできた特徴と加工 問題は、高度の多孔性、低い引張強度、材料成形後の低い形状安定性、長い硬化 時間、成形装置への接着および成形された物品の表面に水が滲み出すことである 。これらの望ましくない特徴および加工問題は混合物設計と加工との独特な組み 合わせにより克服される。 伝統的な水硬性材料の望ましくない特徴および加工問題のない筒に所望の諸特 性を達成するために、適当な水硬性結合剤が微小構造エンジニアリング法に基づ いで開発された。食品または飲料の容器を製造するために使用された水硬性結合 剤については、1993年7月21日にパー・ジャスト・アンダーソン博士およ びシモン・K.ハドソンにより出願された同時係属出願の出願番号08/095 662;”食品および飲料を貯蔵、分配、包装するための水硬性容器およびその 製造方法”に詳細に記載されている。さらに、あらゆる種類の品物に使用できる 一般的な包装および貯蔵用容器を製造するために使用されたセメント質の材料に ついては、1993年2月17日にパー・ジャスト・アンダーソン博士およびシ モン・K.ハドソンにより出願された同時係属出願の出願番号08/019,1 51;”包装容器に使用するためのセメント質材料およびその製造方法”に詳細 に記載されている。内容開示のために、上記出願をここに特に引用することによ り導入する。ひとたび適当な水硬性材料が製造されると、ここに開示され特許請 求された筒を急速に安価に製造する特定の方法が開発された。 要するに、伝統的な水硬性材料の望ましくない特性および加工問題は、一部は 以下のいくつかを組み合わせることにより本発明により克服される:すなわち、 開示された水硬性混合物成分、混合物成分比、混合成分の形態および化学特性、 混合物成分の添加順序、混合方法、筒全体の特性が均一となるように混合物成分 を適正に配置する微小構造エンジニアリングの利用、混合物から筒を成形する方 法、成形装置、硬化方法、被覆物および積層体の塗布、加えて構造設計が挙げら れる。この技術については以下にさらに詳細に内容を開示する。 製品に望まれる特性または品質はここに教示されるように成分および製造工程 を適切に選択することにより巧みに設計される。従って、本発明の範囲内の筆記 用具は、後で型成形、射出成形または押し出し成形のいずれかが施される混合物 を創り出すために利用される多種多様の材料および濃度に基づいて様々な物理的 特徴および諸特性を有するように形成できる。 本発明のマトリックスは引張強度対かさ密度の比が約1から約300MPa-cm3/gの 範囲内であるように設計できる。マトリックスの引張強度対かさ密度比はさらに 好ましくは約2から50MPa-cm3/gの範囲内であり、最も好ましくは約3から約20M Pa-cm3/gの範囲内である。 A.微小構造エンジニアリング設計 前述のように、本発明の筆記用具は微小構造エンジニアリングの将来を見通し て開発された。微小構造エンジニアリングは微小構造を形づくり、均一な微小構 造を達成するための加工工程を利用して、マトリックスの均一性を有する最終製 品を得ることからなる。微小構造エンジニアリングは水硬性材料の微小構造に一 定の所望の予め決められた特性を設計し、同時にコストおよび他の製造上の複雑 な状態を認識し続けることができる。伝統的な試行錯誤の混合および試験の方法 の代わりに、微小構造エンジニアリング法は適当な筆記用具に必要な強度、重量 、コスト、環境関係の諸特性を有する水硬性材料を設計する能力をもたらした。 特定の製品を巧みに設計するために人手できる材料の数は無数にあり、大体5 万から8万の範囲であると概算できる。該材料は金属、ポリマー、エラストマー 、セラミック、ガラス、複合材、セメントなど全く別の広い部類から取り出され る。一定の部類では、特性、加工、使用パターンには共通性がある。例えば、セ ラミックは高いモジュラスを有するが、ポリマーは低いモジュラスを有する。金 属は注型および鋳造により成形できるが、複合材はレイアップまたは特別な成形 方法を必要とする。セメントはたわみ強度が高く、エラストマーはたわみ強度が 低い。 しかし、この区分は危険性があり、専門化に傾き(冶金家はセラミックについ て何も知らない)、保守的な思考をするようになる(”我々はこれまでいつも使 ってきたから鋼を使う”と云うように)。水硬性材料を様々な製品、例えば筆記 用具に関連して使用するという考えを制限してきたのは、この専門化および保守 的な考えに他ならない。それでも、いったん水硬性材料にこのような広い利用方 法があり設計でき微小構造を巧みに設計できることが実感されると、次に様々な 可能性のある製品に応用できることが明らかになる。 本発明の組成物の設計は先ず設計により示された主な制限により、次に成分の 性能を最大限に発揮する材料の小さな組を探すことにより開発され、範囲がしぼ られてきた。しかし、その加工工程中は常に価格競争に勝ち抜く方法で製造でき る製品を設計する必要性を実感することが重要である。 材料を選択する際の主な制限は、成功した製品に決定的な成分の設計の特徴に より課せられる。水硬性の筒の筆記用具に関しては、これらの主な制限としては 、最小限度の重量、強度、および強靭性の要件が挙げられるが、同時に木材、プ ラスチックまたは金属製のものに匹敵するまたはそれ以下のコストを維持するこ とが挙げられる。さらに、他の制限としては、重量、強度、強靭性、たわみ性が 伝統的な筆記用具の筒に匹敵する水硬性材料を創り出すことである。 前述のように、例えばセメントなどの水硬性材料について過去には問題の一つ であったのは、典型的なセメント混合物を型に注入し、処理し、次に長時間にわ たり、大体数日または数週間にわたり硬化するにまかせることであった。専門家 の一般的な意見としては、コンクリート製品が実質的に最適強度に達するには少 なくとも1ヶ月かかるが、ほとんどのコンクリート製品は数十年経っても最大の 強度に達しないことも認めている。筆記用具、特に使い捨ての筆記用具を経済的 に大量生産するにはこのような長時間を要するのは確かに実施不可能である。 結局、本発明の重要な特徴は、水硬性混合物を型成形する場合に、乾燥してな い状態でも外部からの支えなしでその形を維持できる(すなわち、例えば引力お よび加工装置により動かすことなどの小さな力を受けてもそれ自体の重量を支え る)ことである。さらに、製造の将来性からみて、経済的な製造のためには、成 形された水硬性の筒が急速に(数秒でないなら数分で)充分な強度を獲得し、た とえ水硬性混合物がまだ乾燥してない状態であり、充分に硬化してない場合でさ えも、次の加工をするために取り扱い易くすることができる。 本発明の微小構造エンジニアリング方法の別の利点は、構造マトリックスの横 断面が先行技術で達成された典型的なものよりもっと均質であるような組成物を 開発することができるということである。理想的には、水硬性構造マトリックス の約0.5n3(nは材料の最も小さい横断面である)の2個の規定の試料を採取し た場合、該試料は実質的に同じような量の空隙率、骨材、繊維、または他の添加 物を含有し、そのマトリックスの特性は実質的に類似であることである。混合物 成分を適切に配置することによりマトリックスの均一性が達成されるが、これは 各混合物成分の特性を最適化し、成分間の協力により所望の特性を獲得すること ができる。この均一性の正味の効果は製品全体の均一な性能である。この方法に よる成分間の協力の証拠は伝統的な水硬性材料より実質的に大きい引張強度対圧 縮強度比により示される。 以下の考察から、どのようにして水硬性混合物内の成分材料のそれぞれが主な 設計制限の原因となっているかが理解されよう。特定の材料および組成物が実施 例で示され、各成分の性能を最大限に発揮することがいかに所望の特性の組み合 わせを成就するかを実証している。 B.筆記用芯と水硬性構造マトリックスを有する筒からなる筆記用具 本明細書および添付の請求項で使用される「筆記用具」という用語は筆記用芯 と水硬性材料から成形された筒とを包含するものである。本発明の範囲内の筆記 用具は、しるしをつけたり、字を書いたり、図面を描いたり、着色したり、塗料 を塗ったり、化粧品をつけたりするために使用されるような、水硬性の筒を備え た鉛筆、化粧用ペンシル、インク・マーカー、シャープペンシル、ペン、墨のマ ーカー、クレヨン、油性パステルなどを包含する。水硬性筒および筆記用芯を備 えた筆記用具はしるしをつけたり、字を描いたり、図面を描いたり、塗料を塗っ たり、または化粧品をつけたりするために利用できるべきである。 本明細書および添付の請求項で使用される「水硬性筒」という用語は、鉛筆、 シャープペンシル、ペン、化粧用ペンシル、プラスチック製インク・マーカー、 金属製インク・マーカー、墨のマーカー、クレヨン、油性パステルを形成するた めに従来の材料から製造された筒と同じように形成され使用される、水硬性材料 から成形されたどんな筒をも包含するものである。 本明細書および添付の請求項で使用される「筆記用芯」という用語は表面にし るしを付けるためのどんな手段をも包含するものであるが、黒鉛−粘土の鉛筆の 芯;着色鉛筆の芯;例えばボールペンの外形をしたものなど筆記用流体を含有し 筆記用流体を分配するための手段を有するカートリッジ;ペン・マーカーで使用 されるような筆記用流体を飽和させた吸収性フィラメント;筆記用流体を含有す る貯蔵器に連結された吸収性フィラメント;ペンおよびインク・マーカーにより 伝統的な方法で塗布される筆記用流体;筒の中に保持されそこから筆記用流体を 分配する手段により分配される予め決められた量の筆記用流体;および鉛筆で伝 統的に塗られる固形化粧品;墨のマーカー;クレヨン;油性パステルなどを包含 するがそれらに限定されるものではない。本明細書および添付の請求項で使用さ れる「筆記用流体」という用語は表面にしるしを付けるために収容され分配され る流動性の固体または液体を包含するものであり、液体のインク、ペースト状の インク、顔料、染料などを包含するがそれらに限定されるものではない。 本明細書および添付の請求項で使用される「筆記用芯」は筒から取り外すこと のできる筆記用芯および筒の中に固定されたままの筆記用芯を包含するものであ る。さらに、筒の中に固定されたままの筆記用芯を有する筆記用具は筒と筆記用 芯との間に接着性のない結合を形成するように設計されるが、接着剤の使用も本 発明の範囲内である。 水硬性筒を備えた筆記用具は本発明の範囲内で従来の筆記用具で利用されたど んな構造でも利用できるが、これらの構造は例えば金属、プラスチック、ゴム、 木材などの従来の材料または水硬性材料から形成される。本発明の範囲内の筆記 用具は筆記用具に固定されたポケット留め具用クリップおよび筆記用芯の露出端 部を保護するための保護キャップまたはカバーなどの構造体をも包含する。また 、消しゴムを収容する手段も本発明の範囲内である。消しゴムを収容するための 手段の例としては、従来の鉛筆で利用された周知のしわを付けた環状のものが挙 げられる。さらに、水硬性筒の端部は消しゴムを受け入れて、このような金属環 を使用しないでも消しゴムを固定するような外形にすることができる。消しゴム を収容するための別の有用な手段としては、従来のシャープペンシルで利用され ている外形が挙げられる。 本発明の範囲内の他の構造体としては、筆記用芯を筒の内部に固定するように 付着させる手段および筆記用芯を筒の内部で動かす手段が挙げられる。筆記用芯 を固定するように付着させる手段の例としては、インクカートリッジを支えるた めに安価なインクペンで利用される円錐形部分と類似していてプラスチック製筒 の中に挿入される円錐形部分がある。筒の内部で筆記用芯を動かす手段は無数に あり、広く使われている。筆記用芯を動かす手段の例としては、筆記用芯の一端 の周りにバネを使用し、このバネは筒の内部に固定され、筆記用芯の他端部では 筆記用芯が筒から伸びるまたは筒の内部に引っ込められるように筆記用芯を係合 するメカニズムになっているものが挙げられる。筒の内部で筆記用芯を動かすた めの別の周知の手段としては、反対方向に回転させると筆記用芯を動かす2部分 から成る筒が挙げられる。従来のシャープペンシルで利用される手段も本発明の 範囲内において筆記用具の筒の内部で筆記用芯を動かすのに役立つ。 II. 水硬性混合物成分 A.水硬性材料 本発明の方法に関連して使用される材料は、水と、水硬性セメント、硫酸カル シウム(即ち、セッコウ)半水和物のような水硬性結合剤と、および水と出合う と固化するその他の物質との化学反応によって強度を発現する。本明細書および 添付の請求の範囲で用いる”水硬性材料”の用語は、構造用マトリックスおよび 水硬性結合剤の固化または硬化から誘導される強度を有するあらゆる材料を含ん でいる。これらには、セメント質材料、プラスターおよび本明細書で定義される その他の水硬性材料が挙げられる。本発明で使用される水硬性結合剤は、膠また は接着剤のように水に不溶の重合可能な有機セメントのような他のセメントまた は結合剤とは区別される。 本明細書で用いる“水硬性材料”、“水硬性セメント材料”、または“セメン ト質材料”の用語は、発現した固化または硬化の程度は考慮しないで、水硬性結 合剤と水との両方を含む組成物および材料を広く定義すると考える。従って、水 硬性材料”は、固化した水硬性、またはコンクリート製品と同様に、素地の(即 ち、未固化の)水硬性ペーストまたは水硬性混合物を含むべきと考える。 1. 水硬性結合剤 本明細書および添付の請求の範囲で用いる“水和硬化型結合剤”、または“水 硬性結合剤”の用語は、水、或る場合には空気や水の中の二酸化炭素との化学反 応によって、強度および固化を発現する水硬性セメント、セッコウ半水和物のよ うなあらゆる無機結合剤を含むと考える。本明細書および添付の請求の範囲を用 いる“水硬性セメント”または“セメント”の用語は、種々の粉砕段階および種 々の粒径の段階にあるクリンカーおよび圧壊、粉砕された加工クリンカーを含む と考える。 業界で公知の代表的水硬性セメントの例には:広範囲のポルトランドセメント 同族体(セッコウを含まない普通ポルトランドセメントを含めて)、アルミナセ メント(凝結調節剤を含まないアルミナセメントを含めて)、プラスター、ケイ 酸セメント(β型ケイ酸二カルシウム、ケイ酸三カルシウムおよびこれらの混合 物を含めて)、セッコウセメント、燐酸セメント、高アルミナセメント、微粉砕 セメント、スラグセメント、マグネシアセメント、および微粉砕セメント粒子で 被覆された骨材が挙げられる。その他の有用なセメントには:MDFセメント、 DSPセメント、Pyrament型セメント、およびDensit型セメント が挙げられる。 用語“水硬性セメント”は、また、本発明の範囲内にある水和条件下で水硬性 となることができるα−ケイ酸二カルシウムのような業界で公知の、その他のセ メントを含めると考える。本発明の範囲内にある水硬性セメントの基本的な化学 成分には、通常、CaO,SiO2、Λl23、Fe23、MgO,SO3の種々 の組み合わせ物が挙げられる。これらは一緒に一連の複雑な反応をして、不溶性 のケイ酸カルシウム水和物、炭酸塩(空気中のCO2および添加された水から) 、硫酸塩およびその他の塩、またはカルシウムとマグネシウムとの生成物並びに その水和物も生成する。アルミニウムおよび鉄成分は、前記の不溶性塩の中で複 雑な錯体の中に組み込まれると考える。硬化したセメント製品は、複雑で石のよ うに強固に結合して不活性である塩と不溶性の水和物との複雑なマトリックスで ある。 水硬性組成物は、水硬性結合剤またはその組み合わせ物(水硬性セメントのよ うな)と、水との混合によって一般的に生成する;このようにして生成した混合 物を“水硬性ペースト”(または“セメントペースト”)と呼ぶことがある。水 硬性結合剤と水は、混練される或種の骨材と同時か或いは時間的にずれて混合さ れると、“水硬性混合物”を生成する。モルタルおよびコンクリートは、水硬性 セメントと水および、砂や岩のような或種の骨材と混合することによって生成す る水硬性混合物の例である。 セッコウもまた、水和によって固化結合剤を生成することができる水硬性結合 剤である。セッコウの水和による可能な1つの形態は、通常“セッコウ半水和物 ”として知られる硫酸カルシウム半水和物である。セッコウの水和した形態は、 通常“セッコウ二水和物”として知られている硫酸カルシウム二水和物である。 硫酸カルシウム半水和物はまた、通常“セッコウ無水物”または単に“無水物” として知られる硫酸カルシウム無水物と混合することができる。 セッコウ結合剤または酸化カルシウムのようなその他の水硬性結合剤は、水硬 性セメント程一般的に強度がないけれども、幾つかの用途では高強度は重要では ない場合がある。コスト面からみて、セッコウおよび酸化カルシウムは比較的安 価であることから、水硬性セメントよりも有利である。更に水硬性材料が強度の 低い、軽重の骨材(パーライトのような)を比較的多重に含む場合は、この骨材 は、構造用マトリックスの中では度々“弱い結合”を形成する。或る点では、よ り高強度の結合剤を加えてみても効果が出ない場合がある、というのは強度の低 い骨材の量が多いことから、その高強度の結合剤の強度がもはや発揮されないか らである。 更に、セッコウ半水和物は、従来のセメントよりも必ず短期間で凝結または固 化することが知られている。事実、それは本発明で使用するに当たって約30分 以内で固化し、殆ど最終強度に達する。従って、セッコウ半水和物は、本発明の 範囲内では単独か或いは他の水硬性材料と組み合わせて使用することができる。 “水和した”または“硬化した”水硬性混合物、材料、またはマトリックスの ような用語は、実質的に水による触媒作用のレベルの反応を指すのであって、そ の反応によって最終的または考えられる最高強度の実質的な数値を示す水硬性製 品を生成することができる。にも拘らず、水硬性材料は、相当高い硬度に達し、 しかもその実質的に最終最高強度に達した後でも長期にわたって水和が持続する 場合がある。 水硬性結合剤および水に加えて、本発明による水硬性混合物は、硬化および未 硬化の混合物の両方の構造用マトリックスに所望の強度および他の機能を付与す るために、骨材、繊維、レオロジー調整剤、分散剤、空気連行剤および他の添加 剤を含む場合がある。 “素地の”、または“素地状態(green state)”のような用語は 、実質的に最終強度が人為的な乾燥、硬化または他の手段によって発現するかど うかに関係なく、そのような最終強度に達し終えない水硬性混合物に関連して使 用される。水硬性混合物が、所望の形状に成形される直前およびその直後を“素 地の”または“素地状態”であると表現される。水硬性混合物がもはや“素地の ”または“素地状態”ではなくなる瞬間は全く明確ではない、というのは、一般 的に、このような混合物は極めて徐々に永い時間かけて実質的な最終強度に達す るからである。勿論、水硬性混合物は“素地強度”しかも“素地で”この強度を 大きくすることができる。このような理由から、ここでの議論は度々、素地状態 における水硬性材料の形状安定性に触れる。 前記のように、好ましい水硬性結合剤には、白色セメント、ポルトランドセメ ント、ミクロファインセメント、高アルミナセメント、スラグセメント、セッコ ウ半水和物および酸化カルシウムが挙げられるが、主に、低コストおよび本発明 の製造方法に対して適しているからである。このようなセメントは決して全てを 掲げたのではなく、しかも本明細書に添付の請求の範囲の範囲内における水硬性 シースを作るのに有用なタイプの結合剤に限定しようとしているのでもない。 Hamlin M.Jennings[博士およびSimon K.Hods onの出願人で、“水硬性セメント組成物およびその製造と利用の方法(Hyd raulically Bonded Cement Composition s and Their Methods of Manufacture a nd Use)”の発明の名称で、1990年5月18日に出願された継続出願 書類表紙の特許出願番号第07/526231号(これも出願放棄)であり、H amlin M.Jennings博士およびSimon K.Hodsonの 出願人で“水硬性セメント組成物およびその製造と利用の方法(Hydraul ically Bonded Cement Compositions an d Their Methods of Manufacture and U se)”の発明の名称で、1992年3月25日に出願された一部継続出願の特 許出願番号第07/856257 号(現在出願放棄)である、Hamlin M.Jennings博士、Per Just Andersen博士およびSimon K.Hodsonの出願 人で、“水硬性セメントの製造と利用の方法(Methods of Manu facture and Use for Hydraulically Bo nded Cement)”の発明の名称で、1992年11月25日に出願さ れた共出願の特許出願番号第07/981615号に記載されている他のタイプ のセメント質組成物が本発明には含まれるかもしれない。これらの出願書におい ては粉砕された水硬性セメントが最終に近い場所に置かれ、水和用の水を添加す る前に圧密化される。 水硬性セメント組成物の別のタイプには、二酸化炭素を水硬性セメントと水と で混合したタイプが挙げられる。この方法で作られる水硬性セメント組成物は、 比較的速く素地強度に達する性能があることで知られる。このタイプの水硬性セ メント組成物は、Hamlin M.Jennings博士およびSimon K.Hodsonの出願人で“改良された建築材料およびその製品の製造方法( Process for Producing Improved Build ing Material and Products Thereof)”の 発明の名称で1989年10月10日に出願された共願番号第07/41802 7号に記載されており、その出願書では水と水硬性セメントは、二酸化炭素、一 酸化炭素、炭酸塩およびそれらの混合物から成る部類中から選ばれる炭酸塩源の 存在で混合されている。 水硬性混合物を用いる重要な利点は、これで生成する構造用マトリックスが、 一般的に水に不溶性であり(生成物を使用しようとする少なくともその期間では )、それによりその構造用マトリックスで水溶性材料または水硬性混合物に添加 される他の材料をカプセル化することができる。従って、他の水溶性成分は殆ど 不溶性の水硬性マトリックスに組み入れて、最終製品にその成分の長所と特性を 付与することができる。 2. 水硬性ペースト 本発明の各実施態様では、水硬性ペーストまたはセメントペーストが成分であ って、その成分が最終的にはシースに凝結性および強度性能を発現する能力を付 与する。用語“水硬性ペースト”は、水と混合し終えた水硬性結合剤を表すもの とする。更に詳しくは、用語“セメントペースト”は、水と混合し終えた水硬性 セメントを表すものとする。“水和硬化型”、“水硬性”または“セメント質” 混合物の用語は、素地状態であれ、固化および/または硬化した後であれ、骨材 、繊維、レオロジー調整剤、分散剤または他の材料を添加し終えた水硬性セメン トペーストを表すものとする。この水硬性ペーストに添加されるその他の成分は 、最終固化製品と同様に未固化品の性質を変えるのが目的であり、その性質は次 の事項を含むがこれらに限定されるものではない、即ち強度、収縮、可撓性、か さ密度、断熱性、色、気孔率、表面仕上げおよび肌理である。 水硬性結合剤成分によって水硬性混合物は、凝結、固化および材料のかなりの 部分の強度性能に達することができると理解されるけれども、或る水硬性結合剤 は、また、よりよい初期凝集力および素地強度の発現を促進する。例えば、水硬 性セメント粒子は、硬くなる前でも水で早々とゲル化をおこすことが知られてお り、それによってこの混合物の内部凝集力が発現する。 ポルトランドグレイセメント(アルミン酸三カルシウムの形の)に広く使用さ れるようなアルミン酸塩(アルミン酸三カルシウムの形の)は、比較的初期の水 和段階でセメント粒子の間のコロイド的相互作用に関係していると考えられる。 次に、これが原因となって凝集/ゲル化のレベルがセメント粒子の間でおこる。 このような結合剤の、ゲル化、コロイド性および凝結作用が現れると結合剤から 作られる水硬性混合物の成形性(即ち可塑性)が高まる。 後で更に詳細に説明するように、繊維、およびレオロジー調整剤のような添加 剤は、引張り、曲げおよび圧縮強度に関して水硬性材料を実質的に向上させるこ とができる。にも拘らず、高濃度の繊維およびレオロジー調整剤が含まれて、固 化した材料の引張りおよび曲げ強度を実質的に向上させる場合でさえ、水硬性結 合剤によって最終固化材料は更に圧縮強度を高め続けようとすることが判った。 水硬性セメントの場合、水中における固化材料の溶解度は実質的に下がる。 他の成分の固有の性質と同様に、水硬性シースに微細構造的に組み込まれる性 質の種類にもよるが、全混合物中の水硬性結合剤のパーセントは変動する。けれ ども、水硬性結合剤は、湿時の水硬性混合物の重量パーセントで約5%から約9 0%まで、好ましくは約8%から約60%まで、最も好ましくは約10%から約 45%までの量の範囲で添加されのが好ましい。 前記したにも拘らず、濃度および量は、全て最終製品で望まれる性質および要 件に大いに左右されとことは理解できるだろう。例えば、最終硬化強度が必要で ある極めて薄いシースでは、骨材が殆どかまたは全く添加されないで、極めて高 いパーセントの水硬性結合剤にすることがより経済的である場合がある。このよ うな場合、可撓性または靭性を付与するために多量の繊維を含ませることもまた 望ましい場合がある。 水硬性ペーストのこの他の重要な成分は水である。定義のよると、水は、本発 明の範囲内の水硬性材料の本質的な成分である。水硬性結合剤と水との間の水和 反応によって、凝結して強度を発現する能力を水硬性材料に付与する反応生成物 が生成する。 本発明の大抵の用途では、成形後、素地状態で自己保持型の水硬性混合物を得 るために水対セメント比は慎重に制御することが重要である。にも拘らず、使用 する水量は、水硬性混合物の中の水硬性結合剤、骨材、繊維質材料、レオロジー 調整剤およびその他の材料、および添加剤の種類および量、、並びに使用するモ ールディング、即ち成形方法、作成する特定の製品、、並びにその性質を含めて 、種々の因子に左右される。 或る所与の用途で添加する好ましい水量は、2つの重要な変数に主に左右され る;(1)結合剤と反応し、かつ水和するのに必要な水量、(2)水硬性混合物 に必要なレオロジー性とワーカビリティーを付与するのに必要な水量。 素地の水硬性混合物が適切なワーカビリティーを持つためには、一般的に水は 各特定の成分を濡らししかも粒子(例えば、結合剤粒子、骨材、および繊維質材 料を含めて)間の隙間、即ち空隙の少なくとも一部を充満するのにも充分な量が 含まれていなければならない。もし、水溶性添加剤が含まれていれば、この添加 剤を溶解するかさもなければこの添加剤と反応するのに充分な水が添加されてい ななければならない。分散剤が添加されいるようないくつかのケースでは比較的 少ない水でもワーカビリティーが増す場合がある。 水量は、水硬性混合物が充分にワーカビリティーを持つように注意深くバラン スされなければならないが、同時に、水量を少なくすると素地強度と固化製品の 最終強度との両方が上昇することを知っておかなければならない。勿論、もし、 当初の混合物中の水が少くな過ぎれば、製品が固化できるように水を加えなけれ ばならない。 これらのニーズに合致する適切なレオロジー性は、降伏強度の項目で定義でき る。水硬性混合物の降伏強度は通常は約5kPaから約5,000kPaまでの 範囲にあるが、より好ましい混合物は約100kPaから約1,000kPaま での範囲の降伏強度を持ち、最も好ましい混合物は約200kPaから約700 kPaまでの範囲の降伏強度を持つ。所望のレベルの降伏強度は、シースを成形 するのに使用する特定の成形方法に依って調節できる(必要によってはそうしな ければならない)。 各成形法において、成形加工中または直後に、製品を加熱することにより、過 剰の水は除去できるとう事実に照らして、水対セメント比を当初は比較的高くす ることが望ましい。紙のコンポジットの製造と比較して本発明の重要な特徴の1 つは、当初の混合物の水量がかなり少ないことである;従って、降伏強度は水硬 性混合物の場合には比較的大きい。この結果、自己保持型材料(即ち、形状安定 な材料)を得るために、当初の混合物から除去しなければならない全水量は、紙 コンポジットの製造と比較して本発明の場合ではずっと少ない。 にも拘らず、比較的多くの骨材または他の吸水性添加物が含まれると、同じレ ベルのワーカビリティーおよび水硬性結合剤を水和するために使う水を提供する ためには水対水硬性結合剤比を高くする必要があることを当業者は理解するであ ろう。これは、骨材の濃度が高いと、水で充填しなければならない粒子間隙間、 即ち空隙の容積が大きいからである。多孔質で軽量の骨材もまた、空隙率が大き いので内部でかなり多量の水を吸収することがある。 にも拘らず、比較的多くの骨材または他の吸水性添加物が含まれると、同じレ ベルのワーカビリティー、および水硬性結合剤を水和するために使う水を提供す るためには水対水硬性結合剤比を高くする必要があることを当業者は理解するで あろう。これは、骨材の濃度が高いと、水で充填しなければならない粒子間隙間 、即ち空隙の容積が大きいからである。多孔質で軽量の骨材は浸透性が大きくな り、 しかも空隙率が大きいので内部でかなり多量の水を吸収することもある。 充分なワーカビリティーと充分な素地強度との両方が競合する目標は、当初に 比較的多量の水を添加しておいて次に成形工程中に乾燥用トンネルを用いて、大 半の水をスチームとして追い出すことにより調節できる。更に、ワーカビリティ ーが充分で、成形後は水レベルが低くても充分な素地強度に達するように成形工 程中に高圧下に通して隙間容積を減らすことによりこれらの競合する目標は調節 できる。 “建築用セメント材料の製造方法(Process for Produci ng Cement Building Material)”の発明の名称の 米国特許第5,061,319号;“建築用セメント材料の製造装置(Appar atus for Producing Cement Building M aterial)”の発明の名称の米国特許第4,944,595号;“コロイド 状混合物の製造方法および装置(Method and Apparatus for Producing Colloidal Mixture)”の発明 の名称の米国特許第4,552,463号および“混合および撹はん装置(Mix ing and Agitaing Device)”の発明の名称の米国特許 第4,225,247号に開示されて特許請求の範囲に記載されているような高せ ん断型ミキサーの中で水硬性結合剤、水、および他の成分を一緒に混合するのも 好ましい。このような高せん断エネルギー型ミキサーおよびその使用法を理解す るために、前記の米国特許第5,061,329号;米国特許第4,944,595 号;米国特許第4,552,463号および米国特許第4,225,247号の開示 内容は本明細書では特定の参考文献として組み入れている。これらの特許の範囲 内にある高エネルギーミキサーは、本発明の出願人であるE.Khashogg i工業、Santa Barbara、カルフォルニア州、から購入できる。高 せん断型ミキサーを使用すると、水硬性混合物はより均一となり、それによって より高強度を持つ製品が作り出せる。 今までの要件を基準にすると、本発明の範囲内の代表的水硬性組成物は、約0 .2から約10まで、好ましくは約0.5から約5まで、最も好ましくは約0. 75から約3までの範囲内の水対セメント比を有することになる。更に、未反応 水 の全量は、乾燥した固化混合物に関して10重量%未満となろう。結合剤粒子は 水と化学的に反応して、粒子間の隙間内にある遊離水の量を減らすから、水硬性 結合剤は水硬性混合物に内部乾燥効果を与えることが理解されなければならない 。セッコウ半水和物のような水硬性結合剤との比較的速い反応並びに水硬性セメ ントとの比較的遅い反応の両方を含むことによってこの内部乾燥効果を高めるこ とができる。 B. 繊維 本明細書および添付の請求の範囲で用いるような“繊維”および“繊維質材料 ”の用語は、無機繊維および有機繊維の両方を含む。繊維を水硬性混合物に添加 すると、生成する水硬性材料の凝集性、靭性、破壊エネルギーおよび引張りおよ び時には圧縮強度さえも向上する。繊維質材料により、水硬性シースが強い横断 力を受けた時に粉々に壊れないようなる。 構造用マトリックスの中に組み入れられてよい繊維には、ガラス、シリカ、セ ラミック、金属、炭素から作られる繊維のような天然産繊維が挙げられる。ガラ ス繊維は好ましい前処理により耐アルカリ性となる。他の天然産繊維には、*** 、植物の葉と茎、および木材繊維から取り出される繊維が挙げられる。組み入れ られる他の繊維には、プラスチック、ポリアラマイト(polyaramite )およびケブラー(Kevlar)が挙げられる。ポリ乳酸およびバイオポール (Biopol)のような生分解性プラスチックはマトリックスを著しく強化す る環境に優しい繊維である。 選ぶのに好ましい繊維には、ガラス繊維、マニラ麻、バガス、木繊維(ダイオ ウマツのような硬質、軟質両方の木材)および綿が挙げられる。再生紙繊維は使 用できるが、最初の紙製造工程でおこる繊維の破壊のために余り望ましくない。 けれども、強度と可撓性を付与できるような繊維ならばまた、どれも本発明の範 囲内にある。マニラ麻はフィリッピン国のIsarog社から購入できる。Ce mfill(登録商標)のようなガラス繊維は英国のpilkington社か ら購入できる。 これらの繊維は、低コスト、高強度および入手がしやすので本発明で使用する のには好ましい。にも拘らず、圧縮および引張り強度並びに靭性および可撓性 (もし必要ならば)を付与できる同等の繊維はいずれも本発明の範囲内にある。 唯一の制限規準は、これらの繊維が水硬性材料の他の成分と逆効果の反応すくこ となく、前記の繊維を含むシースの中に蓄えられる物質を汚染しないで所望の性 質を付与することである。 長くて細い繊維は前記混合物にかさ高さおよび質量を増やすことなく前記マト リックスに、より大きな強度を付与できるので、繊維の長さ対太さの比(即ち“ アスペクト比”)は好ましくは大きくなければならない。繊維質材料は、少なく とも約10:1、好ましくは少なくとも約900:1、最も好ましくは少なくと も約3000:1のアスペクト比を持っていなければならない。 好ましい繊維は、また、水硬性結合剤粒子の直径の何倍もの長さでなければな らない。水硬性結合剤粒子の平均直径の少なくとも2倍を持つ繊維が使われるが 、少なくとも10倍が好ましく、より好ましいのは少なくとも100倍、最も好 ましいのは少なくとも1000倍である。 強度、靭性、可撓性を持つ所望の最終製品の性質、および或る混合系の設計の 中で添加される繊維贋を決めるための主要な規準であるコストに依って水硬性マ トリックスに添加される繊維質材料の量は変動する。大抵の場合、繊維は、水硬 性混合物の約0.2容量%から約50容量%までの範囲内の量で添加されるが、 より好ましいのは約0.5容量%から約30容量%までの範囲内、最も好ましい のは約1容量%から約15容量%までの範囲内である。 けれども、繊維の強度は使用する繊維量を決めるのに極めて重要な要件である ことは理解されよう。繊維の引張り強度が大きければ大きいほど、生成する製品 において同じ引張り強度を得るために使用しなければならない繊維量はそれだけ 少なくて済む。勿論、繊維の中には高引張り強度を持つのがあるが、低引張り強 度を持つ別タイプの繊維は弾性が大きい場合がある。従って、高引張り強度でか つ高弾性のような最高の複合特性を持つ製品を得るためには2種類以上の繊維を 組み合わせるのが望ましい場合がある。 ダイオウマツやマニラ麻のような或る繊維は、引裂きおよび破裂強度が大きい のに対して、綿のような或る他の繊維は強度は比較的小さいが可撓性が大きいこ ともまた理解しなければならない。可撓性もあり、引裂きおよび破壊強度も大き いことが望まれる場合には種々の性質を持つ繊維の混合物を前記混合物に添加す ることができる。 更に、連続状繊維、即ちポリアラマイト、ガラス繊維、炭素繊維およびセルロ ース系繊維のような繊維を巻き取ったフィラメントを使用する場合の実施態様も ある。連続状繊維は、また、スパイラル巻きには極めて有用であり、それによっ てマトリックスは著しく強化される。スパイラル巻きは、スパイラル方式でシー スの上または中に繊維を巻き付けてオーバーレイとして使用することを意味して いる。スパイラル巻きでは更にオーバーレイしてシースの上または中に巻くこと ができる。スパイラル巻きを反対方向にすることによって繊維を十字交差すると 著しく強度が増す。繊維が互いに十字交差で重なり合うような方法で連続状繊維 をシースの中で共押出しできる。 連続状繊維はまた、他の繊維と一緒に使用できる。連続状繊維を使用して他の 繊維と組み合わせると、前記混合物の繊維の容量パーセントが少なくて済む。 C. レオロジー調整剤 レオロジー調整剤が入ると、水硬性混合物の可塑性または凝集性が高まる作用 がおこるので、この混合物は粘土に良く似た挙動する。レオロジー調整剤は、混 合物の粘度をさ程高めることなく混合物の降伏強度を高めることによって水硬性 混合物を濃縮する傾向がある。粘度と関連して降伏強度が高くなると、素地強度 は著しく高いままで材料はより可塑様および成形しやすくなる 粘度および水への溶解度を含めて、広範囲の性質を持つ種々の天然および合成 有機レオロジー調整剤を使用してよい。シースは、水が主成分である人間の汗に 長時間触れられることが予想されるので、水硬性混合物が固化した後に水に殆ど 溶けないレオロジー調整剤を使用するか、或いはレオロジー調整剤に対して高含 量の水硬性結合剤を使用するのが好ましい場合がある。他方、シースが環境に優 しい成分に、より速く分解することが望ましい時は、より水溶性のレオロジー調 整剤を使用することが好ましい場合がある。 本発明で考えられる種々のレオロジー調整剤は次のカテゴリーに概ね整理でき る:多糖類およびその誘導体、タンパク質およびその誘導体、および合成有機物 質。多糖類のレオロジー調整剤は、更にセルロース主成分の物質およびその誘導 体、でんぶん主成分の物質およびその誘導体並びに他の多糖類に細分化できる。 セルロース主成分の適当なレオロジー調整剤には、例えば、メチルヒドロキシ エチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルセル ロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、 ヒドロキシエチルプロピルセルロース、木粉、等が挙げられる。考えられる全範 囲の順列は膨大なのでここに掲げることができないが、これらと同じかまたは類 似の性質を持つ他のセルロース物質も、また、良く作用するであろう。 でんぶん主成分の適当な物質には、例えば、アミロペクチン、アミロース、シ ーゲル、酢酸でんぷん、ヒドロキシエチルエーテルでんぷん、イオン性でんぷん 、長鎖状アルキルでんぷん、デキストリン、アミンでんぷん、燐酸でんぷん、お よびジアルデヒドでんぷんが挙げられる。 他の天然多糖類主成分のレオロジー調整剤には、例えば、アルギン酸、フィコ コロイド、寒天、アラビアゴム、グアゴム、イナゴマメゴム、カラヤゴム、およ びトラガカントゴムが挙げられる。 たんぱく質主成分の適当なレオロジー調整剤には、例えば、Zein(登録商 標)(トウモロコシから誘導されるプロラミン)、コラーゲン(ゼラチンおよび 膠のような動物の結合組織から抽出される誘導体)、およびカゼイン(牛乳中の 主要なたんぱく質)が挙げられる。 最後に、適当な合成有機可塑剤には、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエ チレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリア クリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアクリル酸、ポリビニルアクリル酸塩 、ポリアクリルイミド、およびエチレンオキシドポリマー、合成粘土、並びにス チレン−ブタジエンコポリマーであるラテックスが挙げられる。 前記の1つ以上のレオロジー調整剤を或る特定の混合物に使用すると所望の可 塑性またはレオロジー調整効果を発現して最適の降伏強度を得ることができる。 更に、レオロジー調整剤を組み合わせると、極めて小範囲の温度および水含量に おけるレオロジー調整効果対形状安定性が最適になる。 前記の種々のカテゴリーの中に必ずしも明確に示されていないもう1つの価値 があると思われるレオロジー調整剤は、ポリ乳酸である。このポリマーのレオロ ジー性は、加熱によって著しく調整され、しかも単独ででも或いは前記のレオロ ジー調整剤と組み合わせても使用することができる。 好ましいレオロジー調整剤は、メチルヒドロキシエチルセルロースであり、そ の例には、Tylose(登録商標)FL15002およびTylose(登録 商標)4000があり、その両方ともドイツ国、フランクフルト市のHoech st社から購入できる。Tylose(登録商標)4000のような比較的低分 子量のレオロジー調整剤は、混合物を濃縮するよりもむしろ可塑化用として作用 することがあり、それによって成形工程が促進される。 更に詳しくは、比較的低分子量のレオロジー調整剤は、成形工程で粒子を潤滑 化して水硬性混合物の内部流動性を高める。これにより粒子間の摩擦および混合 物と接している金型表面との間の摩擦が減る。メチルヒドロキシエチルセルロー スレオロジー調整剤が好ましいけれども、所望の性質を付与する無毒性の殆どあ らゆるレオロジー調整剤(前記したあらゆるレオロジー調整剤を含めて)が適当 であろう。 Tylosc(登録商標)の代わりに、或いは一緒に使用できるもう1つの好 ましいレオロジー調整剤は、20,000と35,000の間の分子量を持つポ リエチレングリコールである。ポリエチレングリコールは、潤滑剤として比較的 よく使われ、混合物には穏やかなコンシステンシーを付与する。この理由からポ リエチレングリコールは“可塑剤”としてもっと重要視されてもよい。更に、ポ リエチレングリコールでは成形された水硬性材料の表面はより平滑になる。最後 に、ポリエチレングリコールによって混合物の可溶性成分の周りに被膜が生じる ことがあり、これによって固化製品は水に溶け難くなり、固化製品の透水性は減 少する。 本発明の水硬性材料内におけるレオロジー調整剤は、混合物の約50重量%の 量で含まれるのが一般的である。 D. 分散剤 “分散剤”の用語は、水硬性混合物の粘度と降伏強度を下げるために添加でき る部類の物質を本明細書では指している。分散剤の使用についてのより詳細な説 明は、Anderson P.J.,の修士論文“有機系超可塑化混合物とその 成 分がセメント材料のゼータ電位とその関連の性質に及ぼす効果(Effects of Organic Superplasticizing Admixt ures and their Components on zeta po tential and Related Properties of Ce ment Materials)”に見ることができる。 分散剤は、水硬性結合剤粒子の表面上および/またはこの結合剤粒子の近くの コロイド二重層の中に吸着されることによって一般的に作用する。これによって 粒子の表面周辺または表面上に負電荷が生じるので粒子は互いに反発するように なる。粒子がこのように反発すると、摩擦、またはこれ以外に粒子に、より大き な相互作用をもたらしていた吸引力を減らすことによって“潤滑性”が付与され る。従って、水硬性混合物のワーカビリティーを維持しながら、当初はより少な い水を添加するだけでよい。 粘土様の性質、凝集性、および/または形状安定性が比較的重要でない場合は 、粘度および降伏強度を大きく下げることは望ましい場合がある。分敗剤を添加 すると、極めて少量の水を添加する時でさえ特に水の“欠乏”が生じた場合でも 水硬性材料はワーカビリティーを保っている。従って、分散剤を使いすぎると、 成形シースは形状安定性がやや低くなるけれども、分散剤を添加すると、水が相 当欠乏しても大丈夫である。にも拘らず、当初の比較的少ない含水量でもFer etの式に従って強度のある最終硬化のシースを理論的に作り出すことができる 。 水が欠乏するかどうかは、結合剤を水和するのに必要な化学最論的水量の作用 もあり、水硬性結合剤粒子自体および骨材材料および/または繊維質材料内の粒 子を含めて、水硬性混合物の中の粒子間の空隙を占めるのに必要な水量もある。 前記のように粒子が充填すると、水硬性結合剤と骨材粒子との間の隙間の容積が 減り、従って結合剤を充分に水和するために必要な水量が減り、そしてその隙間 を充満することによって水硬性混合物のワーカビリティーは維持される。 けれども、分散剤の被膜のメカニズムの特徴から、分散剤が混合物に添加され る順序が度々極めて重要である。もし、Tylose(登録商標)のような凝集 /ゲル化剤を添加するならば、最初に分散剤を、2番目に凝集剤を添加しなけれ ばならない。そうでなければ、凝集剤は、保護コロイド形成時には不可逆的な吸 着をおこして、粒子表面が分散剤の吸着を妨げるので分散剤は水硬性結合剤粒子 の表面には吸着できないだろう。 好ましい分散剤はスルホン化ナフタレン−ホルムアルデヒド縮合物であり、そ の例は、メリーランド州、Baltimore市のW.R.Grace社から購 入できるWRDA19である。作用があると思われるその他の分散剤には、スル ホン化メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、リグノスルホン酸塩およびポリアク リル酸が挙げられる。 添加される分散剤の量は、一般的に水硬性結合剤の約5重量%の範囲であるが 、更に好ましいのは約(0.25%ないし約4%の範囲内で、最も好ましいのは 約0.5%ないし約2%の範囲内である。けれども、分散剤は例えば、水硬性セ メントと水との間の水和反応を遅くする傾向があるので、余り多くの分散剤を入 れないことが重要である。事実、余り多くの分散剤を添加すると水和が妨げられ 、これによりセメントペーストの結合力を損なうことがある。 本発明内で考えられる分散剤は、コンクリート業界では時々“超可塑化剤(s uporplasticizer)”と呼ばれてきた。分散剤を、度々可塑化剤 として作用するレオロジー調整剤と識別するために超可塑化剤という用語は本出 願書では使わないことにする。 E. 骨材(Aggregates) 骨材を本発明の全体的な薄壁構造に必要とされる粒径限度まで度々微粉砕しな ければならないことを除いて、コンクリート業界で通常使われる骨材を本発明の 水硬性混合物に使用してもよい。水硬性混合物の中に使用される骨材は一般的に 約0.01ミクロンから約3mmまでの範囲内の直径である。より好ましいのは 約0.1ミクロンから約0.5mmまで、最も好ましいのは約0.2ミクロンか ら約100ミクロンまでの範囲内である。 骨材を添加すると強度が上がり、フィラーとして作用してコストを下げ、重量 を軽くし、および/または生成する水硬性材料の断熱性能を高める場合がある。 骨材は、また、より平滑な表面仕上げには有用であり、特に平板状骨材はそうで ある。有用な骨材の例には、パーライト、ひる石、砂(石英、カ焼ボーキサイト およびドロマイトのあらゆる組み合わせ)、砂利、岩、石灰石、砂岩、ガラスビ ード、エアロゲル、キセロゲル、シーゲル、マイカ、粘土、合成粘土、ケイ藻土 、アルミナ、シリカ、フライアッシュ、シリカ微粉、平板状アルミナ、カオリン 、微小球体、中空状ガラス球体、多孔質セラミック球体、セッコウ二水和物、炭 酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、コルク、種子、軽量ポリマー、ゾノトラ 石(結品性けい酸カルシウムゲル)、軽量発泡粘土、未反応セメント粒子、軽石 、剥離した岩およびその他地質学的物質が挙げられる。 未反応のセメント粒子もまた、用語の最も広い意味において“骨材”とみなさ れる場合がある。本発明の不用になったシースのような不用の水硬性材料でさえ も骨材フィラーおよび強化材として利用できる。 粘土もセッコウも、入手のしやすさ、極めて低コスト、ワーカビリティー、配 合のしやすさおよびたとえ多量に添加しても両者とも結合力と強度を発現するか ら特に重要な骨材材料である。粘土は、水でペーストとなり、乾燥すると固化す る全ての土壌に命名して使用される幅広い用語である。主な粘土にはシリカとア ルミナ(陶器、タイル、煉瓦およびパイプ製造用に使用)およびカオリンが挙げ られる。2種類のカオリン系粘土には化学式Al23・3SiO2・2H2Oのア ナウキサイト、および化学式Al23・4SiO2・H2Oのモンモリロナイトが ある。けれども、粘土は酸化鉄、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化ジルコニウ ムおよび黄鉄鉱のような各種の他の物質を含む場合がある。 加えて、粘土は何千年間も使用されてきて、しかも焼成しなくても硬度が得ら れるけれどもそのような未焼成粘土は水では劣化しやすく湿気に曝されるシース を形成するには使用されたことはなかった。にも拘らず、未焼成粘土および焼成 粘土は、セメント質構造用マトリックスの中にあっては良質の、極めて安価な骨 材を提供する。 同様に、セッコウ半水和物もまた、水和性があり、水の圧力で硫酸カルシウム 二水和物を生成する。従って、水硬性混合物に加えるセッコウの形が半水和物か 二水和物(およびその濃度)かによってセッコウは骨材も結合剤も両方の特性を 示す場合がある。 セメント質混合物に対して軽量特性を付与できる骨材の例には、パーライト、 ひる石、ガラスビード、中空状ガラス球体、炭酸カルシウム、合成物質(例えば 、 多孔質セラミック球体、平板状アルミナ、等)、コルク、軽量発泡粘土、砂、砂 利、岩、石灰石、砂岩、軽石、およびその他の地質学的物質が挙げられる。 セメント業界で使用される従来からの骨材に加えて、フィラー、補強材、金属 および合金(ステンレススチール、アルミン酸カルシウム、鉄、銅、銀および金 のような)、ボールまたは中空の球状材料(ガラス、ポリマー状および金属のよ うな)、ヤスリ屑、ペレット、粉体(マイクロシリカのような)、および繊維( 黒鉛、シリカ、アルミナ、ガラス繊維、ポリマー状、有機繊維のような、および 各種のコンポジットを調製するのに一般的に使用されるその他の繊維のような) を含めて極めて広範な他の骨材を本発明の範囲内の水硬性セメントと組み合わせ てよい。種子、でんぷん、ゼラチンおよび寒天質物質のような物質でさえ本発明 では骨材として組み入れることができる。 前記から、特定の骨材の量は、特定のシースの所望の性能規準に依って変わる と理解されるだろう。この量は、無添加から、水硬性混合物の約90重量%まで 大きく変動するが、より好ましいのは約3%から約60%までの範囲内で、最も 好ましいのは約20%から約50%までである。 更に、或る与えられた製品の場合に、前記の骨材は好ましいが、他方の骨材は 使用できない場合があることが理解されよう。例えば、或る骨材は、或る用途に 対しては水硬性混合物から分離されることもある有害な物質を含む場合がある; にも拘らず、大抵の好ましい材料は、無毒性のみならず既存の使い捨て製品の中 の成分よりも環境的に優しくもある。 或る繊維は最終製品に或る程度の断熱性を付与する場合があるけれども、本発 明では繊維質材料を用いて、主としてセメント質混合物の重量の調整、混合物の 形状安定性の付加および生成するセメント質マトリックスへの強度および可撓性 を付加する。従って、“骨材”の用語は、非繊維質の全ての他のフィラー材料を 指し、その機能は主として材料に対して強度、レオロジー性、肌理および断熱性 を付与することである。 骨材と水硬性結合剤粒子との間の隙間をより完全に充填できる、異なった粒径 および等級分けされた各種の骨材を含むことが本発明によると度々好まれる。粒 子の充填密度を最適にすると、度々“毛細管水”と呼ばれる間隙水で充填される 隙間がなくなることによって、適正なワーカビリティーを得るのに必要な水量が 少なくて済む。更に、使用水を少なくすると、最終固化製品の強度が高まる(F eretの式による)。 充填密度を最適にするために、約0.5μmの細かさから約2mmの大きさま でにいろいろと分粒された骨材の粒径を使用する場合がある。(勿論、生成する 製品の所望の目的および厚さによって使用される種々の骨材の適切な粒径が指定 される)。最終の水硬性シースにおいて、所望の特性を得るために使用される骨 材の種類および粒径は当業者には公知である。 本発明の或る好ましい実施態様では、骨材の性質および特性(強度の種類、低 密度または高断熱性のような)を最大にするために水硬性混合物内の骨材量を最 大にすることは望ましい場合がある。骨材量を最大にするために粒子充填技術を 水硬性材料において利用する場合がある。 粒子充填についての詳細な説明は、本発明の発明者の1人が共著者である次の 論文で見ることができる:Johansen,V,& Andersen,P. J.,“粒子の充填とコンクリートの性質(Particle Packing and Concrete Properties)”,Materials Science of Concrete II巻 111−147頁、The American Ceramic Society(米国セラミック協会) (1991年)。更なる情報はAndersen,P.J.,の博士論文“コン クリート製造の制御と監視−−粒子の充填とレオロジーの研究(Control and Monitoring of Conerete Producti on−−A Study of Particle Packing and Rheology)”、The Danish Academy of Tec hnical Sciencesで入手できる。骨材をこのように充填する利点 は、後記の実施例を参照することによって更に理解でき、その例の中では水硬性 混合物においてガラスボール量を最大にするために種々の粒径の中空状ガラス球 体を混合している。 断熱性もある、好ましい軽量骨材には、膨張または剥離したひる石、パーライ ト、カ焼ケイ藻土、および中空状ガラス球体が挙げられ、−−これらの全ては多 量に組み込まれてしまっている隙間を含み勝ちである。けれども、このリストは 決して書き尽くしているのではなく、低コストと入手のしやすさからこれらの骨 材を選んだ。 また、骨材を混合物に添加して予め定められた色または肌理を付与することも できる。色またはデザインは、金属の肉上がりまたは従来からの染料を添加する ことによっても変えることができる。更に磁化金属を添加すれば、マーキング用 具を磁化できる。 F. 空隙 強度を最大にするためには、空隙を最小にすることが一般的に望ましい。接合 の強度を高めるために、マーキング芯が直接、水硬性シースと接合する場合に、 空隙を最小にすることはマーキング用具では特に望ましい。 セメントマトリックス内の空隙は大抵のマーキング用具の製造では最小限に抑 えることとしているが、極めて軽量のシースが望まれる時は、空隙をシースの構 造の中に故意に組み入れることがある。水硬性材料に空隙を組み入れる計算を注 意深くすると、強度が実用化に値しないまで損なわれることなく、必要な密度を シースに付与できる。シースの密度を減らすためには、空隙を軽量骨材に付け加 えたり或いはその代わりとして利用できる。けれども、一般的にもし、密度また は断熱性能が或る特定の製品の重要な要件でないならば、容積は最小限のままで 強度および不透過性を最大限にするためにあらゆる空隙を最小限に抑えることが 望ましい。空隙を含むマトリックスは、シースの強度を上げるような被膜または ラミネートと一緒に使用できる。空隙を含むマトリックスと一緒に使用できる被 膜またはラミネートは後で更に詳しく説明する。 或る実施態様では、空隙を組み入れるのを促進するために混合物に添加される 発泡または安定剤と共に水硬性混合物を高せん断、高速混合によって非凝集性の 空隙を導入する場合がある。前に説明した高せん断、高エネルギーミキサーは、 この所望の目標を達成するのに有用である。適当な發泡および安定剤には、通常 使用される界面活性剤が挙げられる。一般的に好ましい1つの界面活性剤はMe arlcrete(登録商標)Foam Liquidのようなポリペプチドア ルキレンポリオールである。 界面活性剤に関連して、合成液体アニオン系生分解型溶液であるMearlc el 3522(登録商標)のような安定剤を用いて同伴物質を安定化すること が必要な場合がある。Mearlcrete(登録商標)もMearlcelも 、ニュージャージー州のMearl社から購入できる。もう1つの發泡および安 定剤は、vinson resinである。加えて、レオロジー調整剤が作用し て連行された空気を安定化することができる。 空気連行中は、高速ミキサー上の雰囲気は、二酸化炭素のようなガスで飽和さ れることがあり、それによって水硬性混合物の早期の見かけの凝結、形状形成お よび気泡安定化の原因となることが判った。早期の見かけの凝結および気泡安定 性は、水硬性混合物の内部でCO2と水酸化イオンとの反応で可溶性の炭酸ナト リウムおよびカリウムイオンが生成し、次にセメント内のアルミン酸塩相と相互 作用をして混合物の凝結を促進できることから生じると考えられる。 気泡の安定化によって未硬化水硬性混合物内の空隙の分散が維持されて凝集が 防げる。空隙の合体を防げないと断熱効果が実際に減少して、同時に、硬化した 水硬性混合物の強度がかなり小さくなる。pHを上げること、ナトリウムまたは カリウムのような可溶性アルカリ金属の濃度を上げること、および水硬性混合物 内部の界面活性剤を水の濃度を慎重に調節することにより混合物の気泡安定性は 増す。 別の方法としては、セメント質もしくは酸化カルシウムを含む混合物のような 元来アルカリ性水硬性混合物にも、それらを含むセッコウもしくは別の低アルカ リ性水硬性結合剤のようなアルカリ性になった水硬性混合物にも、アルミニウム 、マグネシウム、亜鉛またはスズのような易酸化性の金属を添加することによっ て、空隙を導入する場合がある。この反応によって水硬性混合物全体にわたって 小さい水素気泡が発生することになる。水硬性混合物に水酸化ナトリウムのよう な塩基を添加するおよび/または加熱すると、水素気泡の発生速度が速くなる。 水硬性混合物の成形および/または固化過程で空隙系の容積を増すために水硬 性混合物を加熱することは望ましいことが度々ある。加熱によって水硬性混合物 からかなりの量の水が素速く放出するのが促進されるので成形製品の素地強度が 増す。 もし、ガスを水硬性混合物の中に組み入れるならば、例えば、250℃まで混 合物を加熱すると、約85%だけ容積が増えたガスとなる(理想気体方程式に従 って)。加熱を適切とみなす時は、その加熱は、約100℃から約250℃まで の範囲内であることが望ましいことが判った。更に重要なことは、もし、適切に 制御すれば、加熱によってシースの構造用マトリックスにクラックが発生したり 或いはシースの表面の肌理に欠陥が生じたりしない。 別の用途において、水硬性混合物の粘度が、或る成形工程で必要とされるよう な高さの場合は、高せん断混合中に適正な数の空隙を得ることははるかに難しい 。この場合、別の方法として、元来アルカリ性水硬性混合物である(水硬性セメ ントもしくは酸化カルシウムを含む混合物のような)にも、アルカリ性になった 水硬性混合物(水硬性セメントもしくは酸化カルシウムを含むセッコウおよび別 のアルカリ性水硬性結合剤のような)にも、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛 、またはスズのような易酸化性の金属を添加することによって空隙を導入する場 合がある。 この反応により、水硬性混合物全体にわたって水素の小さい気泡が発生する。 水硬性混合物に水酸化ナトリウムのような塩基を添加するおよび/または加熱( 後で説明するように)すると、水素気泡の発生速度が速くなる。 化学反応を開始して水素気泡の生成速度を高めるために混合物を加熱すること は更に望ましい場合がある。約50℃から約100℃まで、好ましくは約75℃ ないし約85℃の範囲の温度に成形生成物を加熱すると、反応は効率よく制御さ れ、かつかなりの量の水が放出されることが判った。再び言うが、この加熱工程 によって成形生成物のマトリックスにはクラックは発生しない。構造用マトリッ クスに空隙を導入すするこの第2の方法を用いて幾つかの成形工程で使用される 低粘度水硬性混合物の場合に、高速度、高せん断混合による空気の導入を一緒に 行うことも或いはそれに代えて使用することもできる。 最後になるが、混合物を加熱する時、膨張する発泡剤をこの混合物に添加する ことによって、成形工程中に空隙を水硬性混合物に導入する場合がある。発泡剤 は、一般的に低沸点の液体および微粉砕された炭酸カルシウム(タルク)から成 っている。タルクと発泡剤は水硬性混合物の中で均一に混合されて加熱する間、 加圧下に保たれる。液体発泡剤はタルクの個々の粒子の空隙に浸透して、それに よって圧力が突然下がり発泡剤が熱膨張して発泡剤が蒸発する時点から作用がお こる。 成形工程中、混合物は加熱されるが、同時に圧縮もされている。加熱によって 通常、発泡剤が蒸発する間は圧力が上昇して発泡剤の蒸発が妨げられるので一時 的な平衡が生じる。材料を成形または押出した後、圧力を開放すると、発泡剤は 蒸発して、水硬性材料は膨張、即ち“発泡”する。最終的には、水硬性材料は、 分散した極めて微細な気孔が構造用マトリックス全体に行きわたった状態で固化 する。混合物が水の沸点以上に加熱されて最高50バールの圧力下に保たれる限 り水もまた、発泡剤として作用することができる。 空隙は水硬性シースの断熱性を高め、また、かさ密度を著しく下げ、従って最 終製品の重量を軽くする。これによって、生成する製品の全質量が小さくなり従 って、シースを製造するのに必要な材料の量も少なくしかも使い捨てシースの場 合には、最終的に捨てられる材料の量は少なくなる。 G. 急結剤 或る場合には、混合物に適当な急結剤を添加して水硬性混合物の始発凝結を促 進することが望ましい場合がある。これらの急結剤には、Na2Co3、KCO3 、KOH、NaOH、CaCl2、Co2、トリエタノールアミン、アルミン酸塩 、並びにびHCl、HNO3、およびH2SO4のような強酸の無機アルカリ塩が 挙げられる。事実、セッコウやCa(OH)2の溶解度を高めるあらゆる化合物 は水硬性混合物、特にセメント質混合物の始発凝結を促進しやすい。 特定の水硬性混合物に添加してよい急結剤の量は、望まれる急結の程度に左右 される。この量は更に、配合設計、成分を混合する段階と水硬性混合物を成形ま たは押出す間の時間間隔、混合物の温度、急結剤の種類を含めた種々の因子に左 右される。普通の当業者であれば、水硬性混合物の凝結時間を最適にするために 或る特定の製造方法のパラメーターに照らして、添加する急結剤の量を調節でき る。急結剤の量は、水硬性結合剤の2重量%未満で含まれる。 III.油圧硬化性鞘とマーキング芯を有するマーキング器具の作製 油圧硬化性混合物から本願発明によりマーキング器具を作製するには多くの方 法がある。ほとんどの方法は、一般的に、材料と水の実質的な機械的混合、及び 押出し処理か成形による作製法を包含する。他の方法には、油圧硬化性材料を所 望の形状に圧縮し、次いで材料の実質的な機械的混合をしないでその混合物を水 加する方法からなる。これらの方法の1つによってマーキング器具を作製した後 、マーキング器具は他のいくつかの処理段階、例えば、鞘の加熱、コーティング 、及び積層処理にかけられる。 油圧バインダー、団粒、ファイバー、及び(自由選択で)空気のボイド(穴) の組み合わせによって、在来の木材又は紙から作られた鞘とおおよそ同じ厚さの 鞘に作ることのできる合成物を得る。加えて、その合成物は、取り出し可能なマ ーキング芯と鞘内部に固定的に保持されるマーキング芯とを有する鞘として適当 な形状に成形し得るものである。 一般的に、空気ボイドを含んでいる軽量の団粒を使って鞘の密度を減らしなが ら鞘の強度を高めることは可能である。これによって、粒子を保持するより強く 、より連続的な油圧硬化性バインダー母材が可能となる。混合物中の団粒の量は 、部分的に、鉛筆のようなマーキング器具において接着剤を用いないでマーキン グ芯に付着する鞘の性質を決定する。加えて、混合物中の団粒の量は、部分的に 、マーキング器具の多孔度を決定する。油圧硬化性鞘を有する鉛筆の多孔度は、 油圧硬化性鞘を有する鉛筆を削るために従来の鉛筆削りが使用できるように計画 される。そのような鉛筆に使われる団粒は、鉛筆削りで団粒表面を切り落とすこ とによる大きな開孔の生成を避けることができるほど十分小さくなければならな い。 材料が高引張り強度と靭性について最良の特性を示すよう、ファイバーは、構 成母材全体に不規則に分散される代わりに、単一方向に又は二方向に芯出し又は 積み重ねることができる。ファイバーが鞘に縦方向に並行な面に配置されるのは 時として望ましい。 ファイバーのそのような軸調整は、油圧硬化性混合物を任意数の技術で、例え ば、機械ろくろ、ラムプレス、引き出し、熱間プレス、押出し、もしくは圧延す ることによって達成してよい。一般的に、ファイバーは、成形又は押出し処理中 に材料の流れ方向に方向修正される。成形又は押出し処理中に材料の流れパター ンを制御することにより、所望のファイバー方位を有する鞘を作ることが可能で ある。これらの処理によっても、普通のコンクリート製造中に通常生ずるところ の相対的に大きく、連続した且つ好ましくないエアポケットによってほぼゼロ多 孔度となる。これによって油圧硬化性材料の圧縮・引張り強度が大幅に増大され 、鞘が外部の機械的力に晒されるときに母材が割れたり避けたりする傾向は軽減 される。前述の好ましくない空気ボイドは、成形前に材料を真空排気することに より極力抑えられる。好ましくない空気ボイドを最少にすることは、マーキング 芯と油圧硬化性鞘間で確実な結合を要する鉛筆のようなマーキング器具を製造す る際に特に重要である。 典型的なセメンタイト製品の好ましくない不連続性とボイドは、ガスの直接導 入、高せん断混合機の使用、又は反応性金属の添加によって油圧硬化性構成母材 に故意に導入されてよい空気(又は他のガス)の微細に分散した非接続マイクロ ポケットと混同してはならない。好ましくないボイドと不連続性は大きく且つ不 規則に分散し、そして鞘のかさ比重のような性質を変える点に関してはほとんど ないが、同時に構成母材の完全さを大幅に減じ且つその強度特性を減ずる。 対照的に、故意に導入されたガスのバブル又はボイドは、一般的に、油圧硬化 性混合物全体に均一に且つ微細に分散される。ボイドを使うことによって、基礎 をなす油圧硬化性構成母材の強度を本質的に低下させないで軽量の鞘を製造する ことが可能となる。加えて、本願発明の鞘は、緩衝特性を有するよう設計してよ い。緩衝特性を有する鞘は、マーキング器具を利用する個人の握り(グリップ) に調和し得るものである。 本願発明の油圧硬化性母材が効率よく形成されるためには、油圧硬化性の合成 物が圧粉体状態において形状安定であることが重要である;即ち、形成された製 品は早急に(好ましくは3秒以内で)それ自体の重量を支えることができなけれ ばならない。さらに、型から素早く押し出しできるよう十分硬化しなければなら ない。さもないと、成形費用がそのプロセスを不経済なものにするかも知れない 。加えて、形成した物品の表面は、形成した物品を形成装置から取り出し、処理 し且つ積み重ねることが困難になるほど粘着度が高すぎてはならない。 セメント、水、団粒、ファイバー、及び流動性修正可塑剤の特性を変更するこ とにより、油圧ペーストの流動性、即ち流れ特性を制御することができる。例え ば、しばしば望まれてよいのは、ラムプレス、機械ろくろ又は射出成形が用いら れる際、圧粉体状態で高度に形状安定である比較的粘着性の高い油圧硬化性母材 で開始することである;次いで、得られる正規製品は、乾燥もしくは硬化される 前であっても、形成後はその形状を維持するであろう。 押出し、圧延、引き出し、又は熱間プレスが用いされる時、油圧硬化性母材は 、好ましくは、より加工し易く且つ流れ易くなるよう粘着性が低めで且つ比較的 低い降伏応力を有する。この方法で形成された鞘は、通常、より乾燥した、より 形状安定な製品が得られるようほとんどの水を取り除くために加熱される故、油 圧硬化性母材が他の成形工程におけるような高い降伏応力もしくは初期形状安定 性をもっている必要はないであろう。 それでも、これらの低粘着性油圧硬化性母材でも加熱時に迅速な形状安定性を 得ることができ、それらを用いる製造工程を経済的に成り立たせ且つ製品の大量 生産を可能にする。このことは、製品が型に留まるのが長ければ長いほど、ほと んどの場合、製造コストがより高くなるため、重要である。 多少とも粘着性のある油圧ペーストが必要であるとしても、特定成形工程に要 する流動性を与えるのに必要なだけの小量の水を含むことは一般に望ましいこと である。水を最少にする1つの理由は、油圧硬化性母材における水の毛管作用を 制御するためである;何故なら、これが油圧硬化性母材の付着性の原因となるか も知れず、続いてそれが型から混合物を取り出す際の諸問題を引き起こしかねな いからである。水量を最少にすることによって、自由水が除去され、且つ材料の 型への化学的機械的付着が軽減される。故に、水の毛管作用及び関連した表面張 力は、成形工程中に油圧硬化性母材が素早く解放されるよう、可能なら最少にす べきである。 さらに、得られる油圧硬化性製品は、もし少な目の水が用いられるなら、より 強くなる。勿論、最初に多めの水を加えることは、乾燥又は硬化工程中に油圧混 合物からより多くの水が取り除かれるので必要となろうが、それによって製造コ ストが上昇することになる。 加工性及び圧粉体強度について適当な性質を持つ油圧硬化性母材を得るために は、油圧硬化性母材内で、流動性修正剤及び、オプションとして、分散剤を用い ることを組み合わせて水の含有量を調整することが重要である。上述のように、 種々の適当な流動性修正剤がある。流動性修正剤は、降伏応力を高め且つ変形・ 成形でき次いで成形圧力から解放されてもその形状を維持できるよう混合物をよ り可塑性にするものである。そのため、成形製品は重力のような力に耐えること ができ(即ち、外部の支え無しでそれ自体の重量を支えることができ)、並びに 製品を型から取り出し、続いてそれが実質的に硬化される以前に鞘を処理するこ とに係わる力に耐えることができる。 在来の成形工程に対しいくつかの修正法があり、それらは好ましくは製造処理 を容易化するために採用される。例えば、付着を防ぐため解放剤で型を処理する ことはしばしば望まれることである。適当な解放剤には、シリコンオイル、テフ ロン(商標)、デレロン(商標)、及びUHW(商標)がある。好ましくは、型そ れ自体はステンレス鋼で作られ及び/又は極めて滑らかな仕上げ面を有するテフ ロン(商標)、デレロン(商標)のような材料又は約0.1RMSまで研摩されたクロ ムメッキでコーティングされる。 同じ効果は摩擦力を用いて得てよい。成形器具の頭部をセメンタイト材料の内 及び/又は外面に対して回転させることにより、型に対する化学的機械的密着( 即ち付着)は何れも克服できる。 セメンタイト混合物を成形及び/又は硬化処理中、鞘の多孔度及び容積の適当 なコントロールを考慮して空気ボイド系を制御するためにセメンタイト混合物を 加熱することは時として望まれることである。しかし、この加熱処理もまた、そ の表面に迅速に強度を得させて(成形直後の)圧粉体状態でセメンタイト混合物 を形状安定にするのに役立つものである。これらの利点の結果は、加熱処理によ って鞘の製造が容易化できるということである。 もし油圧硬化性母材にガスが混ぜられているなら、その混合物を250℃まで加 熱することにより、(気体ー容積の式によって)ガスはその容積を約85%だけ増 大させることになろう。加熱が適当している時、その加熱が約100℃から約250℃ の範囲にあるのが望ましいことが見いだされた。より重要なことは、適当に制御 される時、加熱は鞘の構成母材中でのクラック又は鞘の表面きめの欠陥を生じな い。 事実、CO2ガスを成形処理中に油圧硬化性母材に付加する処理は、成形製品が 迅速に強度を得るのに役立ち得る。前述の開示から、これはCO2ガス又はCO2を発 生 する材料(ここでCO2発生処理は塩基及び/又は加熱を付加することにより加速 されてよい)、例えば、容易に酸化される金属様亜鉛又はアルミニウムを付加す ることにより達成され得ることは明かであろう。 A.油圧硬化性材料の機械的混合 本願発明の鞘を作るのに用いられる油圧硬化性材料を準備するのに使われる混 合システムには、ミキサー、ハンドラー及び通常は押出しシステムがある。材料 はホッパに載せられ、そこで重量を計られ、油圧硬化性混合物を生成できるよう ミキサーに送られる。前述のように、油圧硬化性混合物は、ある所望特性を持つ ようミクロ構造的に加工される。従って、バルク材料の計測は油圧硬化性材料の 設計仕様に従って適当な釣り合いを確保できるよう調整される。 混合法は、実質的に成形によって及び押出しによって形成される鞘に対しては 同一である、しかし、混合物の組成は変化する。混合物が適当にブレンドされた 後、上記方法の何れかによって鞘を形成するためにその混合物を用いてよい。 所望の混合物を作成する方法には、(a)ペースト又は混合物を作るため粉末 にした油圧硬化性材料と水を混合し、自由選択で分敗剤を用いることと;(b) (セルロース・ファイバーの様な、又はガラス、プラスチック、又は金属のよう な他の資源からの)繊維状材料をせん断エネルギー混合の下でペーストにブレン ドしてファイバーがよく分散されている混合物を作ることと;(c)得られる混 合物がより可塑的流動性を発揮するよう(メチルヒドロキシエチルセルロースの ような)流動性修正剤を混合物に添加することと;さらに、(d)混合物に所望 の特性を与えられるよう通常の低せん断エネルギー混合の下で1つ以上の団粒を 混合物中に組合わせる処理が包含される。混合物に含まれる水量は、高せん断混 合の下で成分を混合するのに必要な時間に影響を及ぼす。水量の少ない混合物は 、典型的に、水量の多い混合物より長い混合期間を必要とする。高せん断混合は 、繊維状材料が混合物全体に十分分敗されるよう繊維状材料の付加に際して用い られる。これによってより均一にブレンドされた混合物となり、これが未硬化混 合物の整合性を改善し、併せて最終硬化製品の強度を高める。 通常のセメント混合技術で繊維状材料を付加することにより繊維状材料の凝塊 ができ、得られる鞘又は物品の奇形を招来する。ドラムミキサーのような標準ミ キサーは、成分に低エネルギー撹はん又は回転を適用して所望混合物の成分を複 合する。対照的に、高エネルギーミキサーは、強力なブレンダーに匹敵するもの で、油圧硬化性材料の粒子と付加繊維状材料にファイバーを破損しないで高せん 断力を加えられるよう混合物を素早くブレンドすることが可能である。結果とし て、繊維状材料は混合物全体に均一に分散され、それによってその後の鞘を均質 構造にできる。比較的高強度の例えば砂、シリカ、又はアルミなのような微粒子 団粒もまた高速ミキサーを使ってブレンドしてよい。可塑剤、表面活性剤、及び 安定剤も付加してよい。 さもなければ、パーライト、軽石、又は剥離岩のような軽量団粒の場合、その 団粒が粉々に砕れるのを避けるために低速ミキサーを使用するのが通常最良であ る。加えて、Tylose(商標)を使用する油圧硬化性混合物の凝集は、通常、低せ ん断混合条件で実施される。 1具体例では、混合物に使われる材料は、自動的に且つ連続的に計測され、混 合され、脱気されそして双オーガ押出し器具で押し出される。双オーガ押出し器 具は、低せん断混合、高せん断混合、排気及びポンピングのような特定目的に対 する部門を持っている。双オーガ押出し器具は、異なった飛行ピッチと方位を有 しておりその部門がそれらの特定目的を達成できるようにしている。必要に応じ 、いくつかの成分を容器中で予備混合して、その予備混合成分を双オーガ押出し 器具にポンプで送ることもできる。好ましい双オーガ押出し器具は、オーガが同 一方向に回転する均一の回転オーガを利用する。オーガが反対方向に回転するス ピンターン型双オーガ押出し器も同じ目的を達成する。同じ目的に混和機を同じ ように利用してよい。 他の具体例では、高及び低せん断の両混合が可能なセメントミキサー、例えば 、ドイツのEIRICH社から市販されているRV-11型ミキサーが、バッチモードで材 料を計測・混合するのに使用される。簡単なミキサーは、典型的に、混合した油 圧硬化性混合物を鞘形成に使用される下流の製造ラインの方へ供給する。そのミ キサーは、バッチ当り13立方フィートの材料を処理でき、6分の混合サイクルを 想定して、立方フィート当り31ポンドとして時間当り4,000ポンドの油圧硬化性 混合物を 生産することができる。 代替具体例では、”Process for Producing Cement Building Material”と題 する米国特許第5,061,319号、”Apparatus for Producing Cement Building Mat erial”と題する米国特許第4,944,595号、”Method and Apparatus for Produci ng a Colloidal Mixture”と題する米国特許第4,552,463号、及び”Mixing and Agitating Device”と題する米国特許第4,225,247号に開示された高エネルギー ミキサー(特定参照として本明細書に前に引用)が油圧硬化性混合物を混合する ために用いてよい。これらの特許の範囲にはいる高せん断エネルギー混合物は、 カリフォルニア州サンタバーバラのE.KHASHOGGI INDUSTRIES社から市販されて いる。 ミキサーの内部部品は、一般に寿命延長できるようカーバイド硬度の被覆がな されており、従って団粒及びセメントに予想される摩耗に抵抗性がある。しかし 、本願発明の範囲内の混合物は、処理に使われる低圧力のため及びまた部分的に 任意の圧力が加えられる時高度の催滑を与える余剰の水によって、多くの油圧硬 化性混合物より摩損は少なくなる。 B.機械的に混合した油圧硬化材料から鞘を製造する方法 油圧硬化性混合物から形成された鞘を有するマーキング器具を製造する種々の 別法は、本願発明の範囲内である。鞘は、様々のマーキング器具を設計する能力 を高めるところのこれらの異なった方法の種々の組み合わせによって形成されて よい。これらの方法によって油圧硬化性混合物から形成された鞘を有するマーキ ング器具を製造することにより、選択された形成工程による混合物の流動性の最 適化が可能となり、且つ形状安定性レベルのため形成後直ちに成形鞘を処理する ことができる。 機械的に混合された油圧硬化性材料から形成された油圧硬化性鞘を有するほと んどのマーキング器具を製造する方法は、大きく2つのグループ:成形による形 成と押出しによるに形成に分類される。付帯的方法には、チャイナマーカのよう なマーキング器具を作るため芯に巻き付けられる油圧硬化性材料から形成された シートを使用することが包含される。 成形による形成は、通常、実際に混合物を鞘に成形する以前に混合物を脱気す る必要がある。混合物の脱気は混合物を押出すことにより実行してよい。従って 混合物は、それが成形される前に押出してよい。同様に、脱気は、通常、油圧硬 化性混合物からシートを作る予備操作である。 1.押出しによるに鞘の形成、押し出しによる脱気、及びマーキング芯と鞘を共 押出しすることにとるマーキング器具の形成 油圧硬化性混合物の押出しには、本願発明の範囲内でいくつかの異なった用途 がある。押出しは、鞘形成及び分割鞘形成のための有用な方法を提供する。押出 しはまた油圧硬化性鞘を脱気することによって鞘を形成する予備操作としても用 いてよい。押出しはまた、マーキング芯の回りに油圧硬化性鞘を共押出しするこ とにより単一の操作段階でマーキング器具を作ることを可能にする。 油圧硬化性混合物を鞘に押出すことによりマーキング器具を形成するには、マ ーキング芯を鞘に挿入しなければならない。同様に、鞘の部分又は鞘の分割物か らマーキング器具を作るには、その部分又は分割物をマーキング芯の回りで接合 する必要がある。分割した鞘を有するマーキング器具を作る例は、木製鞘を持つ 鉛筆に使われる在来の木製スラットの形状と同様の半円の溝を持つ半分鞘のよう に形作られたスラットを押出すことにより与えられる。押出しスラットを形成し た後、そのスラットをマーキング芯の回りで対に接合してよい。加えて、そのよ うなスラットを1組の隣合ったスラットとして押出してよく且つマーキング芯を サンドイッチする別組の隣合った押出しスラットで対にしてよい。 押出しは、本質的に1つの操作で油圧硬化性鞘とマーキング芯を持つマーキン グ器具を作るのに特に有用である。1段階の押出しでマーキング器具を作るには 、マーキング芯と鞘は共押出しされる。共押出しによるマーキング器具の製作は 、プラスチックの鞘とマーキング芯に巻き付くリード即ちフィラメントとをもつ 鉛筆及びインキマーカを作る際に従来通り利用される。マーキング芯と油圧硬化 性鞘との接触によって、マーキング芯と鞘との間に接着剤の無い結合がもたらさ れてよく、これは、マーキング芯が鉛筆におけるような鞘の中に固定的に保持さ れることが望まれる場合は特に有用である。 (a)押出しの変数 図1、2、3、4、5、及び6に示されたマーキング器具の鞘は、油圧硬化性混合物 を押出すことにより形成してよい。全体的に図1、2、3、4、5、及び6の10に示さ れたマーキング器具は、油圧硬化性鞘12とマーキング芯14とを有する。図1、2、 3、4、5、及び6に示された鞘は、押出しにより一体的に形成されてよい。図1、2 、3、4、5、及び6に示された鞘は、押出しにより分割で又は部分的に形成されて よい。図1に示したマーキング芯は慣用の鉛筆であり、図2ではマーキング芯は化 粧用鉛筆芯であり、図3ではマーキング芯は慣用のペンマーカフィラメントであ り、図4及び5ではマーキング芯はインキカートリッジであり、そして図6ではマ ーキング芯は鉛筆のリードである。 在来型ピストン押出し機は、抜打ち型を通して油圧硬化性混合物を押出すため に用いてよい。混合物から押出された物品の形状は、抜打ち型の断面形状で決定 される。混合物は、種々の形状を持つ物品に押出してよい。押出した物品の形状 は、押出し工程がマーキング器具を作る形成段階としてか又は予備段階として使 われたかによって左右される。マーキング器具の鞘を作るのに用いるときは、押 出したマーキング器具の形状はまた、マーキング器具のどちらの実施態様が使わ れているかに依存する。 打抜き型の形状は、押出し混合物の特定表面積を最小にするよう形造られるべ きであり、それによって空気の取込みを最小にする。空気の取込みを最小にする ことは、欠陥又は不均一な構成母材が生成されるのを防ぐために望ましい。 混合物を押し出す際に加えられる圧力量は、いくつかの因子に依存する。高圧 力押出しは高強度の鞘の製造に役立ち得るものである。典型的には、水の濃度が 低いほど、押出し物品の強度は大きい。しかし、水の濃度が減るにつれ、混合物 の加工性も落ちる。ひとつには、これは、もはや物品の回りには十分な水がなく 且つそれらの摩擦力が減じたためである。従って、混合物は、位置付け及び形状 付けをすることがより困難となる。 高圧力が低濃度の水を有する油圧硬化性混合物に加えられると、粒子間間隙が 縮小する。これらの裂け目の間隙が縮小するにつれ、混合物内部に存在する水は 、粒子を容器に入れる際及びそれらの摩擦力を減らす際により有効になる。従っ て、 圧力が混合物に加えられると、混合物は流動性又は加工性がより高くなり、従っ てより少ない水を加えればよくなる。続いて、水濃度の減少は、得られる製品の 強度を高める。本願発明の実施においては、押出しによって加えられる圧力が高 いほど、加工し易くするために混合物に加えなければならない水の量は少なくな る。また、内部潤滑剤は、粉体凝固の際に用いられるような潤滑剤と同様、非常 に乾いているときでさえ、押出しを容易化するために加えてよい。 高圧力が一般に望まれるが、それらはまた、より低いバルク密度の鞘、即ち軽 量鞘を製造する際はマイナスの効果を持つ。軽量の鞘を製造するには、(パーラ イト又は中空ガラスの球のような)低密度の団粒が混合物に典型的に加えられる 。押出しによって加えられる圧力が増えるにつれ、これらの団粒は破砕され、従 ってく団粒の密度と得られる鞘の密度を上げる。団粒の破砕はまた、それらがも はやエアポケットを含まない故、団粒の絶縁効果を下げることになる。 好ましい具体例では、混合物が物品を鞘に形成する予備段階として鞘又は物品 に押出しされる以前に陰圧がその混合物に加えられる。これは、押出し機に真空 を付けるか又は混合物を押出し機に送り出すために用いてよい在来の真空オーガ によって達成してよい。そのような空気を取り除かないと、欠陥又は不均一な構 成母材をもった物品となる可能性がある。しかし、いくつかの具体例では、混合 物における小空気ボイドの均一な分散が望まれてよく;従って陰圧は必要とされ ない。 しかし、捕捉空気は鞘の密度を下げる有効な手段となり得るものであり、従っ ていくつかの混合物は一定の百分率で伴出された空気を含むよう計画されてよい 。従って、その壁の内部に捕捉エアポケットが配置された形成鞘又は物品は、密 度がより低くなり、またK-ファクターがより低くなる。 打抜き型を通した油圧硬化性結合剤の押出しは油圧硬化性混合物の繊維状材料 を一方向に配列させる傾向があり、その結果、それらは実質的に平坦であるか、 又は押出しの流れ方向に平行となる。 連続ファイバー又はフィラメント巻き線、例えば、Kevlar、ポリアラマイト、 ガラスファイバー、カーボンファイバー及びセルロースファイバーもまた、鞘を 強化しファイバーの必要量を減らすために鞘と共に共押出ししてよい。反対方向 に回転する押出し機内部の円盤は、ファイバー上張りの十文字模様を得るために 連続ファイバーを押出す際に用いてよい。その回転速度と前方押出し速度を制御 することにより、ファイバーの角度制御が可能となる。角度を制御することによ り、最適の弾性率と引張強度が得られることになる。加えて、ファイバー間の間 隙は、強度を可変できるよう変更してよい。ファイバーに適宜に間隔を持たせ、 なを且つ所望の強度を達成することにより、使われるファイバーの量を制限して よい。 (b)垂直押出し 従来の垂直押出しは、単一の操作段階で油圧硬化性鞘とマーキング芯とをもつ マーキング器具を製造する好ましい方法である。単一段階でマーキング器具を製 造するこの方法は、図1、2、3及び4に示す本願発明の実施態様を成立させるため に用いてよい。 垂直押出しは油圧硬化性混合物をピストン押出しかオーガ押出しで押出すこと により達成されるものである。マーキング芯は、押出した混合物の流れと垂直に 導入され、その混合物はその後その内部で中心に配置されたマーキング芯と共に 押出される。油圧硬化性混合物は、オーガ押出し工程が用いられる時よりピスト ン押出し工程が用いられる時の方が付着が少ないことが見い出されている。マー キング芯は、マーキング芯送り装置、例えば、油圧作動往復ピストン又はマーキ ング芯を受け且つそれを軸方向に押し出すための他の任意の適当な装置によって 重直押出し機内部の混合物の流れに垂直に導入される。マーキング芯は、押出し 機に連続的に又は順次に導入してよい。リード、化粧用芯及びフィラメントは、 インクカートリッジが順次に導入されるとき連続した鎖の形状であってよい。マ ーキング芯は、垂直押出し機内部でマーキング芯送り装置から油圧硬化性混合物 を含んでいる室へそして最終的に打抜き型のオリフィスを通して前へ押し出され る。マーキング芯が打抜き型のオリフィスを出るとき、鞘を形成する油圧硬化性 混合物に収納される。打抜き型のオリフィスの断面形状は、一般に鞘の形状を決 定するが、排出された室でサイジング治具を用いて鞘の形状をより均一にしても よい。連続のマーキング芯が使われるときは、出てくる連続マーキング器具を 所望の長さに切断する必要がある。 接着が、鞘とマーキング芯とから成る材料間で生じ、それは鉛筆を造る際には 理想的である。その接着の強度を改善する必要があるときは接着剤も用いてよい 。鞘に付着しないマーキング芯を有するマーキング器具を製造するためには、水 に不溶性で且つ付着を防ぐコーティングをマーキング芯にコートするか又は鞘を 硬化するか部分的に硬化した後でマーキング芯を押入れてよい。 (c)初期硬化 いったん形成されると、油圧硬化性混合物は油圧硬化性鞘の任意の形状に硬化 できる。発明の鞘を経済的に造るには、実質的変形をしないで梱包及び出荷でき るような十分な強度を持つ点までそれを素早く硬化しなければならない。 鞘の硬化工程は、鞘を例えば在来のトンネルオーブンにおけるように熱風に晒 すことによって達成してよい。熱風の応用によって、油圧硬化性混合物の水の一 部分を追い出し、よって粒子間の摩擦力を高め、従って得られる鞘の強度を上げ る。さらに、鞘に熱風を応用することにより、セメントの反応速度を増し、これ が硬化中の鞘に初期強度を与える。従って、硬化は、粒子間の摩擦力の「昇と油 圧硬化性混合物の硬化の両方から生ずることになる。 好ましい具体例では、鞘は、変形無しで梱包及び輸送するのに十分な程度まで しか硬化されない。理想的には、硬化鞘は小量の未反応水を含み、これによって それが使われる前に輸送されそして保管される期間中、鞘を硬化し続けることが でき、従って強度を高めることができるのである。さらに別の具体例では、鞘の 上方に空気を吹き付けて油圧硬化性混合物が乾燥する速度を早め、よって硬化速 度を早めている。 また、空気は、湿度、圧力、及び温度を鞘が硬化される環境に調整できるオー トクレーブを通して加えてよい。湿度と温度を上げることにより、油圧硬化性混 合物のより完全な水加作用を促進し、それによってより強靭な鞘を製造する。 いずれの場合においても、油圧硬化性混合物の割れ又は繊維状のもしくはプラ スチックの付加物の破損を防ぐため、トンネルオーブンの温度は、好ましくは、 250℃を越えてはいけない。好ましい温度は、20℃と250℃の間であり、より好ま しくは30℃と20℃の間、そして最も好ましくは20℃と250℃の間の範囲に入れる 。 トンネルオーブン内部の滞留時間は、トンネルの温度、並びに乾燥すべき鞘の 厚さによって決まる。鞘が1mm厚でトンネルの乾燥温度が200℃の場合、鞘は、 好ましくは、トンネルオーブン内に45秒間滞留する。 要約すれば、油圧硬化性製品の乾燥に関して次の結論をえることができる: 1) 温度が高いほど、乾燥時間が短い。 2) 風速が早いほど、乾燥時間が短い。 3) いったん大部分の水が鞘から除かれると、250℃を越える温度に鞘を晒せ ば混合物のファイバーを燃やすことになり、従ってファイバーと鞘の引張り強度 を低下させる。 4) 鞘の材料壁が薄いほど、乾燥時間が短い。 5) 温度が高いほど、鞘の引張り強度が低い。 6) オーブン中の風速と全時間は鞘の引張り強度にそれほど影響を及ぼさな い。 2.成形によるマーキング器具の作成 図1、2、3、4、5及び6に示すような本願発明の実施態様を成立させるのに成形 を用いてよい。図1、2、3、4、5、及び6に示す鞘の製造は、本願発明の範囲内で 、可能な種々の成形法:即ち、射出成形、直接成形、湿式シート成形、乾式シー ト成形及びブロー成形、で達成してよい。鞘は成形分野で公知の慣用成形工程に より分割型、多段区分、前進抜き型及び多空洞型を使って形成できる。 しかし、ほとんどの成形システムは、プラスチックのような熱成形材料で使わ れるが、本願発明の油圧硬化性材料は熱硬化性である。熱成形は加熱した材料を 形造りそしてそれを冷却させる必要があるが、熱硬化は材料を形造りそしてそれ を硬化させることになる。本願発明の範囲で用いられる諸工程と装置は、この区 別に基づいて変更される。加えて、成形工程と装置は、油圧硬化性の化学的活性 化を同時に又は続く形成でできるよう変更される。別の変更は、油圧硬化性材料 から鞘を造る際は、在来材料から鞘を造るのに必要とされるより低い圧力が使わ れることである。低めの圧力は、混合物の多量の水から生ずる油圧硬化性材料の 自由流動性によるものである。 しかし、成形に先立ち、油圧硬化性混合物は先ず混合され、成形処理の準備段 階における所望の一様性に流動学的に作成されなければならない。油圧硬化性混 合物の押出しは、混合物及び最終製品の種々の多くの特性を変更する能力を高め る連続計測、混合及び脱気装置としていくつかの押出し機を使用し得るという理 由から望ましいものである。 3.射出成形及び直接成形工程 (a)位置決め 油圧硬化性混合物を上述のように作成した後、射出成形及び直接成形の次の段 階は、次の油圧硬化性鞘の成形ができるよう油圧硬化性混合物を1組の抜打ち型 の間に位置決めすることである。抜打ち型は、所望の形状を有する雄抜打ち型と 雄抜打ち型のそれと実質的に相補的形状を有する雌抜打ち型からなる。従って、 油圧硬化性混合物がその両抜打ち型の間でプレスされると、油圧硬化性混合物は その両抜打ち型の相補形状を有する鞘に成形される。 射出生成は、その両抜打ち型の間に油圧硬化性混合物を射出もしくは送り出す ために真空オーガを利用する。真空オーガは、混合物が両抜打ち型の間に位置決 めするために移送されているとき油圧硬化性混合物に圧力差を加える。この圧力 差が油圧硬化性混合物中に捕捉された空気を取り除くのである。(ボイドを造っ て軽量特性を付与するのに空気が望まれない限り)そのような空気を取り除かな いと、欠陥又は不均一な母材を有する鞘になり得る。 射出成形はまた、ピストン作用で成形器具の方へ移動させ、成形器具中に押し 出しそしてその後成形器具から離すことができるよう配置された押出し機を用い てもよい。この配置は、型の熱で硬化した混合物で押出し機が詰まらないように するため異なった温度で押出し及び成形を行うのに有用な筈である。この器具の ピストン作用は、型から押出し機への熱の移動を最小にし、安全な製造法となる 。 混合物が押し出された後、射出成形と直接成形の両方の下での混合物の処理に は、油圧硬化性混合物を雄抜打ち型と雌抜打ち型の間に位置決めすることが含ま れる。雄抜打ち型は、間隙距離が両抜打ち型間に生ずるよう部分的に雌抜打ち型 に挿入される。"間隙"距離は、両抜打ち型が噛み合うために1つの抜打ち型が他 の 抜打ち型に関して移動しなければならない距離として定義されるものである。両 抜打ち型は、両抜打ち型間に型領域を形成できるようそれらが互いの中に挿入さ れるときに"噛み合"わされる。"型領域"は鞘の所望の形状を限定し、両抜打ち型 が噛み合う時に油圧硬化性混合物がそこに押し込まれる領域である。 間隙距離を有するよう両抜打ち型を位置決めした時、両抜打ち型間に空洞が残 る。この空洞は、両抜打ち型間の型領域と、間隙距離に一致する両抜打ち型間の さらに第二の型領域とからなる。空洞がいったん作られると、油圧硬化性混合物 は、空洞中に、従って両抜打ち型間に、両抜打ち型の1つにある孔を通して又は 間隙距離を通して射出することにより、位置決めしてよい。 好ましい具体例では、雌抜打ち型は雄抜打ち型の上方に垂直に配置される。次 いで、油圧硬化性混合物が雌抜打ち型を通って伸びる射出孔を通って両抜打ち型 間に射出される。雄抜打ち型の上方に雌抜打ち型をもつ配置は、油圧硬化性鞘が いったん形成されて両抜打ち型が分離されると重力が作用して油圧硬化性鞘を雄 抜打ち型に残すことが保証されるので、好ましい配置である。これは、その後で 鞘を変形させないで雄抜打ち型から鞘を取り出すのがより容易である故有利であ る。 油圧硬化性混合物を位置決めする前に、両抜打ち型の最終的プレス又は噛み合 わせ中に油圧硬化性混合物の移動を制限できるよう両抜打ち型間の間隙距離を最 小にするのは好ましいことである。混合物の移動を最小にすることにより、油圧 硬化性混合物の差動流動の結果として最終的鞘に不規則性が生ずる恐れが軽減さ れる。雄抜打ち型と雌抜打ち型との間の間隙距離は、典型的には、約2mm〜約5.0 cmの範囲であり、好ましくは2mm〜約3cm、最も好ましくは2mm〜約1cmである。油 圧硬化性混合物を両抜打ち型間に位置決めする別の方法は、両抜打ち型がまだ十 分離れている間に実施される。その方法は、油圧硬化性混合物の鞘を作るのに十 分な分量を塊にすることと、その後、典型的にはその塊を雄抜打ち型の頂上部に 載せて、両抜打ち型間にその塊を置くことからなる。続いて、両抜打ち型が噛み 合わされるときにその塊は両抜打ち型間に押し込まれる。 代替態様では、油圧硬化性塊を位置決めするのに型板を用いる。この具体例で は、雄抜打ち型は円周をもった基盤を有し;型板は雄抜打ち型の基盤の円周に実 質的に相補的な外周をもった通路を持つ。 その方法は、油圧硬化性混合物の一部分を、型板の通路を埋めるのに十分な大 きさの直径を有する塊にすることから成る。次いで、その塊は通路を埋めるよう 型板上に置かれる。最後に、その通路が両抜打ち型に相補的に芯出しされるよう 型板を雄抜打ち型と雌抜打ち型との間に置く。これにより、両抜打ち型が一緒に プレスされると、両抜打ち型間で油圧硬化性混合物をプレスできるよう型板の通 路を通って雄抜打ち型が移動する。 上記の方法には、さらに、塊が独立して雄抜打ち型上に留まるとき雄の基盤の 回りに型板が配置されるよう雄抜打ち型上に型板を置く操作が含まれる。続いて 、両抜打ち型が一緒にプレスされると、両抜打ち型間でその塊が再度プレスされ る。型板を使用することに関連する付帯的利点は、以降において両抜打ち型から 鞘を取り外すことに関する操作に関連して議論する。 (b)形成及び成形 製造工程の次の段階は、油圧硬化性混合物を雄抜打ち型と雌抜打ち型との間で プレスして油圧硬化性混合物を油圧硬化性鞘の所望の形状に成形することである 。 両抜打ち型にかけられる圧力によって油圧硬化性混合物が所望の鞘形状に作ら れる。従って、その圧力は、両抜打ち型間で油圧硬化性混合物を実際に成形でき るほど十分強くなければならない。さらに、その圧力は、均一で且つ平滑な仕上 げ面をもった鞘を製造するに十分であることが望ましい。 油圧硬化性混合物に加えられる圧力量はまた、得られる鞘の強度に影響を及ぼ す。研究により、得られる製品の強度はセメントの粒子が密接している混合物で 大きくなることが見い出されている。両抜打ち型間でセメント混合物をプレスす るのに用いられる圧力が大きいほど、セメント粒子は互いにより近づくよう押し つけられ、従って得られる鞘の強度を高める。即ち、油圧硬化性混合物における 多孔度が低いほど、得られる製品の強度は大きい。 低濃度の水をもつ油圧硬化性混合物に高圧力が加えられると、粒子間の空間が 縮小される。従って、混合物中に存在する水は、粒子を入れる上で及びそれらの 摩擦力を減ずる上でより有効となる。本質的に、圧力が油圧硬化性混合物にかけ られると、その混合物はより流動的に即ち加工し易くなり、従って、加えるべき 水は少なくてよい。次には、得られる製品の強度が増す。本願発明の実施におい て、両抜打ち型にかけられる圧力が高いほど、化合物に加えるべき水の量は少な くなる。 高圧力が一般に望まれるが、それらはまたマイナスの効果を持つ。軽量の油圧 硬化性鞘を製造するには、(パーライト又は中空ガラスの球のような)低密度の 団粒が混合物に典型的に加えられる。両抜打ち型にかけられる圧力が増えるにつ れ、これらの団粒は破砕され、従ってく団粒の密度と得られる鞘の密度を上げ、 一方、団粒の絶縁効果を下げることになる。 従って、両抜打ち型にかけられる圧力は、油圧硬化性鞘の強度、構造安全性、 及び低密度性を高めるよう最適化すべきである。本願発明の範囲内で、油圧硬化 性混合物上の雄抜打ち型と雌抜打ち型にかけられる圧力は、好ましくは、約50ps iから約100,000 psiの範囲内にあり、より好ましくは約100 psiから約20,000 ps i、及び最も好ましくは約150 psiから約2000 psiである。しかし、下記に議論す るように、圧力量は、成形工程の温度と時間によって変化する。加えて、深い谷 間をもつ鞘は、一般に、速度を増やす必要があり、プレスに必要な時間を減ずる 。その時間は、材料を早めに乾燥せずに必要な流量を維持するよう減じなければ ならない。 プレス段階は、さらに、両抜打ち型が一緒にプレスされる時両抜打ち型間から 空気を放出することが包含する。そのような空気を取り除かないと、油圧硬化性 鞘の構成母材にエアポケット又は奇形を生ずる恐れがある。典型的には、両抜打 ち型間の空気は、両抜打ち型が一緒にプレスされる時両抜打ち型間の間隙距離を 通して放出される。 代替態様では、両抜打ち型は、それらを透過できるよう両抜打ち型を通して伸 びる複数の通気孔を有してよい。従って、両抜打ち型間の空気は、両抜打ち型が 一緒にプレスされる時通気孔群を通して放出される。故に、通気孔は油圧硬化性 鞘を変形し得るところの空洞内でのエアポケツトの生成を防止する。 通気孔はまた、両抜打ち型が分離されるとき空洞中に空気を戻すことにより空 洞内に真空部分が生じないよう防御する。そのような真空部分は、新規に作られ た油圧硬化性鞘に過度の力をかけることがあり、従って、その構成の完全さを乱 すことになる。さらに、通気孔によって、後述する加熱処理中に生ずる余剰蒸気 を逃がすことができる。通気孔は、両抜打ち型のどちらか又は両方にあってよい 。 (c)加熱処理及び形状安定性 製造工程の次の段階は、油圧硬化性鞘に形状安定性を付与するに必要な長さの 時間にわたって油圧硬化性混合物を加熱することである。油圧硬化性混合物を加 熱するための好ましい方法は、油圧硬化性混合物をプレスする以前に、雄抜打ち 型と雌抜打ち型を各々それぞれの温度に加熱することからなる。 プレス操作に先立ち両抜打ち型の温度を上昇することにより、いくつかの機能 が果たされる。団粒を潰さないで油圧硬化性混合物を鞘に成形するのを容易にす るため、余剰の水を混合物に加える。混合物に加熱した両抜打ち型を適用するこ とにより、油圧硬化性混合物中の水の一部が蒸気の形で蒸発し、従って氷の体積 百分率を減じ、故に鞘の最終強度を高める。 さらに、鞘表面にある水が蒸発するにつれ、その油圧硬化性混合物の一部はす ぐに乾燥する。油圧硬化性混合物中の乾燥粒子間の摩擦力は、油圧硬化性鞘に形 状安定性を付与する強力な薄い"セル"を鞘の周りに形成する。 油圧硬化性混合物に熱を加えることによって、硬化速度も早められる。しかし 、後述のように、両抜打ち型は、油圧硬化性混合物の一部分だけが反応して硬化 されるような短時間の間、油圧硬化性混合物上にプレスされたまま留まる、安定 性を生ずるに要する相当量の強度は、従って乾燥粒子間の摩擦力と付着力並びに 内部毛管力の結果である。結果として鞘は、形状安定性を達成した後でさえ、依 然として圧粉体状である。 圧粉体状の油圧硬化性鞘に形状安定性を付与する性質は、鞘の大量生産を実施 する際は重要である。形状安定性により、鞘は迅速にプレス器具から取り出され 、その結果、同一のプレス又は成形装置を用いて新しい鞘を形成することができ る。 両抜打ち型の温度を上昇する別の目的は、油圧硬化性混合物が両抜打ち型に付 着するのを最小にすることである。油圧硬化性混合物から蒸気が放出されると、 両抜打ち型と油圧硬化性混合物の間に境界層が生成される。この境界層は、抜打 ち型から油圧硬化性混合物を押し出す実質的に均一な力をもたらし、従って、油 圧硬化性混合物が両抜打ち型に付着するのを防止する。 さらに、実験により、もし雄抜打ち型と雌抜打ち型が温度差を有するなら、両 抜打ち型が分離されるとき油圧硬化性混合物は低い方の温度の抜打ち型に残る傾 向があることが決まっている。従って、両抜打ち型が分離されるとき、所望の抜 打ち型を相対的に低い温度にすることで油圧硬化性鞘が残ることになる抜打ち型 を選択できる。 両抜打ち型のそれぞれの温度は、製造工程の速度を最大にするために重要であ り、且つ、両抜打ち型が油圧硬化性混合物に接触している時間に、一部、依存す る。一般的に、温度を可及的高くすることは望ましいーー温度が高いほど、鞘表 面の乾燥が速まり、鞘をより迅速に取り出せ、[且つ時間当り鞘をより多く作る ことができる。しかし、高めの温度に関する問題は、もし油圧硬化性混合物が熱 くなり過ぎると、正に鞘の表面とは対照的に、油圧硬化性混合物全域の水が蒸気 になる。成形工程から出すときに関連する圧力の急激な解除によって、いったん 両抜打ち型が分離されると成形した鞘の割れ、又は破裂さえ生ずることになる。 (しかし、この割れは、しばしばプレスの開閉速度をより早めることにより解決 できるものである。) さらに、油圧硬化性混合物が硬化するのが速いほど、差動流の結果として油圧 硬化性鞘の内部に奇形が発生する可能性が大きくなる。即ち、両抜打ち型が一緒 にプレスされると、油圧硬化性混合物は所望の形状に流れ出る。しかし、鞘表面 の油圧硬化性混合物がいったん乾燥し始めると、より乾燥したセメントは、残留 している湿った油圧硬化性混合物とは異なった流動特性を持つ。この流動特性の 差によって、集塊、ボイド、割れ、及び他の不規則性が油圧硬化性混合物の構成 母材に生じ得る。 従って、時間と温度の相互関係は、両抜打ち型が油圧硬化性混合物と接触して いる時間が短くなるつれ両抜打ち型の温度を上昇してよい、ということである。 さらに、その温度は、両抜打ち型の間隙距離が縮小するにつれ上げてよい。しか し、油圧硬化性混合物を破損させないでどれだけ温度を上げ得るかには限界があ る。 上記の所望目的を達成するために、雌抜打ち型と雄抜打ち型を約50℃〜約200 ℃の範囲内で、より好ましくは約75℃〜約160℃の間で、及び最も好ましくは約1 20℃〜約140℃の間の温度まで加熱することは好ましい。先に議論した理由から 、両抜打ち型分離後、油圧硬化性鞘を雄抜打ち型に残すのは望まれるところであ る。従って、雄抜打ち型は、好ましくは、雌抜打ち型より低い温度を有する。雌 抜打ち型と雄抜打ち型との間の温度差は、好ましくは、約10℃から30℃までの範 囲にあること。 雄抜打ち型と雌抜打ち型が共に油圧硬化性混合物と接触している時間(即ち、 両抜打ち型が噛み合っている時間)は、好ましくは、約0.05秒から約30秒までの 範囲内、より好ましくは約0.7秒〜約10秒の間、及び最も好ましくは約0.8秒〜約 5秒の間である。 代替態様では、油圧硬化性鞘を加熱する操作は、さらに、両抜打ち型が分離さ れた後しかし鞘が両抜打ち型から取り出される以前、即ち、油圧硬化性鞘が雄抜 打ち型上に支えられている間、加熱した空気に油圧硬化性鞘を曝すことが含まれ る。加熱した空気に曝すことにより、鞘が両抜打ち型から取り出される以前に形 状安定であることが保証されるのである。 別の代替態様では、油圧硬化性混合物を加熱する操作は、油圧硬化性混合物を マイクロ波、X-線及び赤外線に曝すことによって実行してよい。 (d)取り出し 成形した物品が何らかの形状安定性を達成した後、新規形成の油圧硬化性鞘を 両抜打ち型から取り出す。好ましい具体例では、両抜打ち型が分離されるとき新 規形成の油圧硬化性鞘が雄抜打ち型に残る。1具体例では、雄抜打ち型と雌抜打 ち型は、油圧硬化性鞘が両抜打ち型に付着しないようそれらが分離されるとき回 転される。 両抜打ち型がいったん分離されると、加熱した空気を(先に議論したように) 数秒間鞘の上方に流してさらに形状安定性を高める。次いで、油圧硬化性鞘を変 形させないで雄抜打ち型から取り出すことができる。好ましい具体例では、エア ベイング(airveying)として知られている標準工程が油圧硬化性鞘を雄抜打ち 型か ら取り出すのに用いられる。エアベイングは、抜打ち型から鞘を吸い込めるよう 鞘に陰圧を加える工程である。次いで、鞘は、鞘をおく"U"字型管を通って移動 する。 エアベイング処理は、形状安定鞘のその柔軟な取扱いとその運用資本費が低い という理由で好ましい。鞘を乾燥させるための加熱空気は管の長手方向に鞘を運 ふバルクエア搬送を実現するために用いてよい。エアダクトは、雄抜打ち型から 鞘を押し出す均一な力を与えるためにそれを通して空気を射出できる雄抜打ち型 の単なる孔である。そのようなエアダクトは、実質上、先に説明した通気孔と同 じサイズ、形状、及び位置を有する。 1具体例では、エアダクトと通気孔は、1つで且つ同じものであってよい。エア ダクトに入れられる空気は、鞘を破損しない程度に十分低くなければならない。 本願発明においては、エアダクトは、鞘を雄抜打ち型から管に押し出すに役立つ よう雄抜打ち型に配置されるということは、考えられることである。 代替態様では、油圧硬化性鞘を雄抜打ち型から簡単にそれをつまみ上げて機械 的に取り出してよい。しかし、そのような処理は、鞘を変形させないためにずば 抜けた注意を払う必要がある。油圧硬化性鞘を機械的に取り出すための好ましい 方法は、型板を用いることを包含する。 型板は、雄抜打ち型の基盤のところで円周方向に配置され、取り外し可能であ る。油圧硬化性鞘は、型板を持ち上げるか雄抜打ち型を下げるかして油圧硬化性 鞘の唇管を介して型板の上に配置される。鞘が両抜打ち型から取り出されるとき 、鞘は、その乾燥した表面の故に形状安定である。しかし、鞘は依然としてその 壁の間に圧粉体状セメントを有し、従って、その最大強度に達していない。前述 の条件で、油圧硬化性鞘は、その垂直軸に沿う圧縮で最も強くなる。従って、型 板を使う利点は、鞘を取り出すためにかける力が鞘の最強の軸に沿ってかけられ 、よって鞘に対する起こり得る変形を最小にする、ということである。 (e)初期硬化 初期の形状安定性がいったん得られてしまうと、油圧硬化性製品は、押出し成 形工程に関連して上述された種々の同様の技術によって乾燥及び硬化してよい。 C.油圧硬化性材料の粉末凝固による鞘の作製 鞘の母材は、共同出願Serial No.07/981,615、題名"Methods of Manufacture and Use For Hydraulically Bonded Cement"、Nov.25,1992、対Hamlin M.Jenn ings,Ph.D..Per Just Anderson,Ph.D.,とSimon K.Hodesonに詳細に説明さ れているような、粉末圧縮技術を用いて極めて密になるよう設計してよい。前述 の出願はSerial No.07/856,257,Mar.25,1992、対Hamlin M.Jennings,Ph.D.と Simon K.Hodson、題名"Hydraulically Bonded Cement Composition and Their Methods of Manufacture and Use"(現在棄却)の連続出願の一部であり、後者 はSerial No.07/526,231,May 18,1990、対Hamlin M.Jennings,Ph.D.とSimon K.Hodson、題名"Hydraulically Bonded Cement Compositions and Their Method s of Manufacture and Use"(現在棄却)のfile wrapper continuationであった 。そのような圧縮技術とそれらの用法を理解する「目的で、先述の出願の開示を 特に参考として引用する。 粉末圧縮は、油圧硬化性結合剤を水で水加する以前に油圧硬化性結合剤を所望 形状に製造・位置付けする方法を採用している。油圧硬化性結合剤の組成は、油 圧硬化性結合剤と水の実質的機械的混合をしないで水加される。これらの方法は 、図1、2、3、4、5及び6に示すような本願発明の具体例を実施するのに用いてよ い。 水加作用に先立ち、粉末油圧硬化性結合剤を所望の形状に位置付けする利点は 、団粒を油圧硬化性ペーストに通常関連する過酷な且つ破損させる混合力にかけ ないで、鞘の母材内部に団粒を置いてよいということである。 粉末油圧セメントが予定の形状に慎重に位置付けされた後、油圧硬化性結合剤 を水加する。水加作用は、予め形付けた鞘に(気体状及び/又は液状の)水を拡 散することにより達成される。この圧力を用いれば、水は予め形付けた鞘にうま く浸透できそして油圧硬化性結合剤と化学反応できる。水加作用は、水加条件を 手軽に制御するために圧力と温度を変更できる有用な容器であるオートクレーブ 中であってよい。加えて、処理に役立つキャリヤーガスを用いてよい。水加作用 に先立ち鞘形状に粉末油圧硬化性結合剤粒子を故意に位置付けできる種々の処理 技術は多い。そうした用途に適するセメント処理技術には、修正改良した固体処 理技術、例えば、圧縮処理、スリップキャスティング、プラスチック形成処理、 振動充填処理、熱間プレス及び空気圧ー機械的凝結がある。 乾燥プレスは、囲まれた抜き型面の間に粉末を圧縮することからなる処理法で ある。スリップキャスティング処理は、薄い壁の鞘を作るのに特に有用である。 これらの処理は、粉末油圧硬化性結合剤の液体懸濁を多孔性型に鋳込むことによ り鞘を成形することを包含する。水は多孔性型に注入される懸濁液で用いられる 。型はスラリーから液体を引出しそして型壁上に粒子の堆積を蓄積する。スラリ ーを乾燥すれば、適当な水の含有量で容易に放出できるよう物品を収縮させるこ とができる。残りのスラリーは型からあふれ出、型の内面形状を複製する外面形 状を有する物品となる。 加えて、油圧硬化性材料から鞘を形成するのに連続的均衡プレスを用いてよい 。連続的均衡プレスには、チャンバ内で抜き型の方へ混合物を圧縮することと、 抜き型の方への流れに直角な方向の圧縮がある。連続的均衡プレスは、Handle o Germanyから得ることができる。 粉末圧縮処理では、可塑化効果を与えるため内部潤滑剤を添加してよい。混合 物が可塑化された後、それは在来のプラスチック形成処理、例えば、押出し、機 械ろくろ、湿りプレス、及び射出成形、によって処理してよい。振動充填及びプ レス処理は、適当な振幅を有する振動を使い、与えられた粉末サイズ分布で達成 し得る最高の考えられる充填密度である100%の理論的充填密度になり得るもの である。 セメント工業で通常使用される団粒は、水加に先立ち粉末油圧硬化性結合剤と ともに用いられる。より大きい密度が得られるよう、団粒間の裂け目を埋めるこ とができる複数の種々の大きさの団粒と粉末油圧硬化性結合剤を包含するのは望 ましいことである。他の混合物成分も水加に先立ち粉末油圧硬化性結合剤と混合 してよい。 得られる鞘の密度は、軽量の団粒を粉末油圧硬化性結合剤と共に用いることに より減らしてよい。加えて、得られる鞘の密度は、後で溶け、揮発し、蒸発し、 もしくは最終的鞘に残るボイドを溶解する固形物質、例えば、氷、ドライアイス 、凍結水性溶液、又はいくつかの塩と粉末油圧硬化性結合剤とを圧縮して減じて よ い。 これらの凝固技術の結果として、高引張り強度と低多孔度を有する鞘が作られ るのである。この処理で形成される鞘は、加熱、コーティングの適用、及び積層 、印刷及び組立てに供してよい。 鞘形成のために開示された他の方法と組み合せて粉末凝結法を用いることは、 本発明の範囲内である。例えば、鞘の一部を粉末凝結法で形成し、且つ鞘の他の 部分を成形技術で形成することは望まれてよい。加えて、油圧硬化性材料から形 成される多重層を使って及び他の材料を使って積層を形成するのに粉末凝結技術 を用いることは本発明の範囲内である。 D.油圧硬化性材料から形成したシートをマーキング芯の周りに巻き付けること による鞘の作製 マーキンダ芯の周りに鞘を形成するのに油圧硬化性材料から形成されるシート を用いてよい。シートは、そのシートを旋状にするか又はそのシートを螺旋状に して覆ってよい。そのようなシートは、図7と8に示すようにマーキング器具を作 るのに用いられる。図7の鞘は、連続した旋状シートであり、これはひもを用い て剥してよく、またそのマーキング芯は種々の材料であってよい。この構成は、 ガラスのような物質上に書くのに極めて有用なチャイナマーカのような、慣用の 鉛筆削りで尖らすことができないマーキング芯には特に有用である。図8の鞘は 、重複する端部をもった単一の旋状シートであり、そのマーキング芯は、クレヨ ン及びオイルパステルのような物質であってよい。 シートは、Per Just Andersen,Ph.D.,とSimon K.Hodsonに対する共同出願Se rial No.08/101,500”Methods and Apparatus for Manufacturing Moldabel Hy draulically Settable Sheets Used in Making Container,Printed Materials, and Other Object”Aug.3,1993及びPer Just Andersen,Ph.D.,とSimon K.Hods onに対する共同出願Serial No.08/101,630”Sheets Made from Moldable Hydra ulically Settable Materials and Methods for Manufacturing such Sheets”A ug.3 1993に詳細に説明されたような技術を使って形成される。開示の目的で、 それらの出願は特定の参考として本明細書に引用した。 E.鞘の最終処理 油圧硬化性鞘は、マーキング器具が最終的に完成される前にいくつかの処理操 作にかけてもよい。その処理操作には、鞘をコーティングすること、印刷もしく は他の表示(indicia)を施すこと、及びマーキング器具を組み立てることが包 含されてよい。 1.コーティング及び積層 鞘の表面特性は、多くの方法、例えば、シートをコーティングすることと積層 を作り出すことで変更されてよい。これらの技術を用いることにより、鞘の引張 り強度を高め、鞘を防水にし、さらに、より、平滑で、より艶のある表面又はか き傷に強い表面を実現し及びファイバーの"フライアウエ"(fly away)防止に役 立ててよい。加えて、それらは、ややアルカリ性であってよい唾液のような、非 中性材料に耐性を与えてよい。 形成処理中に製品の表面に何らかのコーティングを施してよく、その場合その 処理は"オンマシン"(on-machine)処理である。オンマシン処理において、コー ティングは、液体、ゲル、又は薄膜シートとしてさえ施してよい。油圧製品が形 成され且つ少なくとも制限限度まで乾燥された後コーティングを施すのが望まし く、この場合その処理は"オフマシン"(off-machine)処理である。 コーティング処理の「目的は、通常、製品表面上に最小の欠陥をもつ均一な膜 を得ることである。特定コーティング処理の選択は、多くの基盤の変数並びにコ ーティング処方の変数によって決まるものである。基盤変数には、製品の母材の 強度、湿潤性、多孔度、密度、平滑度、及び均一性がある。コーティング処方の 変数には、全固体含量、溶媒素地(水溶性と揮発度を含む)、表面張力、及び流 動性がある。 コーティングは、ブレンドコーティング、パドルコーティング、エアナイフコ ーティング、Dahlgrenコーティング、グラビアコーティング、粉末コーティング 、スパッタリング、化学的プラズマ堆積、高エネルギー電子ビーム蒸着処理及び 印刷を含む当分野で公知の任意のコーティング手段を用いて鞘に施してよい。コ ー ティング量は、噴霧容積又は噴霧もしくは両方の下での鞘の滞留時間によって制 御してよい。コーティングはまた、下に掲げたコーティング材料のどれかで鞘に 噴霧するか又は鞘を適当なコーティング材料を含んでいるバット中に浸すかによ っても施してよい。最後に、コーティングは、コーティング処理と押出し処理を 一体化するため鞘の成分と共に共押出ししてよい。 適当な有機コーティングには、食用油、メラミン、ポリ塩化ビニル、ポリビニ ルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリアミド、ヒドロキシプ ロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アクリル、ポリウレタン、 ポリエチレン、ポリ乳酸、Biopol(商標)(ポリヒドロキシ酪酸ーヒドロキシ吉 草酸の共重合体)、でんぷん、大豆タンパク質、ポリエチレン、及び生物分解性 高分子、ワックス(例えば、密ろう又は石油素地ワックス)、エラストマーを含 む合成高分子及びその混合物がある。Biopol(商標)は、英国のICIで製造され ている。適当な無機コーティングには、珪酸ソーダ、炭酸カルシウム、酸化アル ミニウム、酸化シリコン、カオリン、粘土、セラミック及びそれらの混合物があ る。無機コーティングは、上に説明した1つ以上の有機コーティングと混合して もよい。 FDA認定の塗料もコーティングとして用いてよい。多くのFDA認定コーティング 材料はまた、関連用途によっては有用である。いくつかの場合、コーティングが エラストマー的であるか又は変形可能であるのが望ましい。そのような場合、曲 げ易く、多分エラストマー的コーティングが好ましい。 特に有用なコーティングの例は、FDA認定品で且つ耐酸性である珪酸ソーダで ある。多くの珪酸素地のコーティングは、不浸透性でもある耐酸性障壁となる。 オルト珪酸塩とシロキサンは、硬化した油圧硬化性母材の穴を塞ぐというその特 性から特に有用である。加えて、有用なコーティングは、有機高分子分散のコロ イド状シリカ、薄膜及びファイバーから得られる。これらのコーティング組成は 、不透水性障壁を実現し、且つ堅さと耐久性を高める働きがある。一般に、鞘を 塩基性物質から防御する必要はないが、適当な高分子又はワックスコーティング によって塩基性物質に対する高い耐性を与えてよい。 生物分解性プラスチックは特に有用なコーティングを実現できる。ポリ乳酸及 びBiopolのような生物分解性プラスチックは、水と酸性溶液に不溶性である。他 の有用なコーティング材料は、炭酸カルシウムであり、これは耐酸性でしかも鞘 の表面上に表示印刷を可能にするものである。 マーキング器具にCO2を噴霧して付加強度を与え且つ表面外観と形状安定性を 改善することも望ましい。この方式の処理は、強度を与え且つ表面外観と形状安 定性を改善するものとして知られている。その処理法は、Hamlin M.Jennings,Ph .D.とSimon K.Hodsonに対する米国特許第5,232,496号、名称"Process for Produ cing Improved Building Material and Product Thereof"(Aug.3,1993)に記載 されている。 本発明の範囲内で酸化アルミニウム又は酸化シリコンのコーティングを形成す る有用な方法には、油圧硬化性鞘を適当なpHレベルを有する水性溶液で処理して 鞘の組成によって鞘の上に酸化アルミニウム又は酸化シリコンを生じさせること が包含される。 積層は、少なくとも1層は油圧硬化性材料から形成された多重層のシート及び /又はコーティングを含むものである。積層によって、鞘の外面の層又はコーテ ィングとは異なった性質の層又はコーティングの内面を有する鞘の生産が可能の なる。 2.印刷 製造工程の他の自由選択段階は、オフセット、ファンダム(Van Dam)、レー ザー、直接転写接触、及びサモグラフ印刷機のような従来の印刷機を使って鞘に プリント又は意匠を施すことである。加えて、方法には、凸版印刷、凹版印刷、 紙型なせん及び熱スタンピングが含まれる。特に任意の手動又は機械的手段を使 ってよい。勿論、本明細書に開示したもののような油圧硬化性製品は、そうした 用途には特によく適合する。加えて、デカール、ラベル又は他の表示は、当分野 の既知の方法を使って鞘に貼付又は付着してよい。さらに、上述のように、鞘を そのほとんどが現在用いられており且つその上に表示を付けるのによく適してい る政府認可のコーティングで被覆することは本願発明の範囲内である。乾燥処理 をスピードアップするために、鞘を第二の乾燥トンネルに通過させてインクの乾 燥速度を早めてよい。 3.マーキング器具の組立 本願発明の範囲内のマーキング器具を製造することに関連する組立工程は、製 造されるマーキング器具によってまちまちである。関連した組立量も形成法によ って及び鞘が一体化形成されたかもしくは分割部分で形成されたかどうかによっ て異なる。 押出し、成形及び他の形成処理によって作られた鞘は、一体で形成した鞘とし て又は鞘の部分品又は一部分として製造してよい。一体形成された鞘及び鞘の部 分品又は一部分から組立られた鞘は、マーキング器具を形成するため挿入又は押 込みによってマーキング芯を入れてよい。マーキング器具はまた、鞘の部分品又 は一部をマーキング芯の周りに接合して作ってもよい。 油圧硬化性鞘で製造される本発明の範囲のマーキング器具も在来の材料から形 成される構造を有してもよい。そのような構造には、ポケット・アタッチメント 用クリップ、保護キャップとカバー、確実なやり方でマーキング芯を鞘の内部に 貼り付ける手段、鞘の内部でマーキング芯を動かす手段、消しゴム及び消しゴム 収容手段が含まれる。これらの構造は、金属、プラスチック、ゴム及び木材のよ うな在来の材料から又は油圧硬化性材料から形成されてよい。例えば、消しゴム は、従来の鉛筆に用いられたような金属リングを圧着させて油圧硬化性鞘に取付 けてよく、もしくは鞘の先端部に消しゴムを挿入し且つ消しゴムの周りで鞘を圧 着することにより、金属リングを使わずに消しゴムを付けられるよう鞘を形作っ てよい。 IV. 好ましい実施態様の実施例 今日まで、組成を変えてシースの性質を比較した多数の試験を実施してきた。 以下は本発明に従って作り出された水硬性組成物の特定の実施例である。 実施例1 マーキング用具は、マーキング芯の周りに水硬性混合物を押出すことによって 成形し、この混合物は次の成分を含んでいた: 白色ポルトランドセメント 1.00 kg 水 1.60 kg ガラスボール 0.9052kg Tylose(登録商標)4000 0.20 kg 繊維 0.04 kg この混合物から成形して得たマーキング用具は.23g/cm3の密度を持って いた。 実施例2 マーキング用具は、マーキング芯の周りに水硬性混合物を押出すことによって 成形し、この混合物は次の成分を含んでいた: 白色ポルトランドセメント 2.00 kg 水 1.60 kg カラスボール 0.9052kg Tylose(登録商標)4000 0.20 kg 繊維 0.08 kg この混合物から成形して得たマーキング用具は.62g/cm3の密度を持って いた。 実施例3 マーキング用具は、マーキング芯の周りに水硬性混合物を押出すことによって 成形し、この混合物は次の成分を含んでいた: 白色ポルトランドセメント 3.00 kg 水 1.60 kg ガラスボール 0.9052kg Tylose(登録商標)4000 0.20 kg 繊維 0.12 kg この混合物から成形して得たマーキング用具は.85g/cm3の密度を持って いた。 実施例4 マーキング用具は、マーキング芯の周りに水硬性混合物を押出すことによって 成形し、この混合物は次の成分を含んでいた: 白色ポルトランドセメント 4.00 kg 水 1.60 kg ガラスボール 0.9052kg Tylose(登録商標)4000 0.20 kg 繊維 0.16 kg この混合物から成形して得たマーキング用具は.95g/cm3の密度を持ち、 従来の鉛筆とほぼ同じ密度である。 実施例5 マーキング用具は、マーキング芯の周りに水硬性混合物を押出すことによって 成形し、この混合物は次の成分を含んでいた: 白色ポルトランドセメント 1.00 kg 水 1.60 kg パーライト 1.98 kg Tylose(登録商標)4000 0.20 kg 繊維 0.04 kg 実施例6 マーキング用具は、マーキング芯の周りに水硬性混合物を押出すことによって 成形し、この混合物は次の成分を含んでいた: 白色ポルトランドセメント 2.00 kg 水 1.60 kg パーライト 1.98 kg Tylose(登録商標)4000 0.20 kg 繊維 0.08 kg 実施例7 マーキング用具は、マーキング芯の周りに水硬性混合物を押出すことによって 成形し、この混合物は次の成分を含んでいた: 白色ポルトランドセメント 3.00 kg 水 1.60 kg パーライト 1.98 kg Tylose(登録商標)4000 0.20 kg 繊維 0.08 kg 実施例8 マーキング用具は、マーキング芯の周りに水硬性混合物を押出すことによって 成形し、この混合物は次の成分を含んでいた: 白色ポルトランドセメント 4.00 kg 水 1.60 kg パーライト 1.98 kg Tylose(登録商標)4000 0.20 kg 繊維 0.08 kg V. 要約 今までの説明から、本発明は、鉛筆、ペン、機械式鉛筆、インキマーカーおよ び化粧品用鉛筆等を用いて、マーキング、筆記、製図、色付け、塗装または化粧 品塗りをするための水硬性シースおよびマーキング芯を持つマーキング用具を製 造する新規の組成物および方法を提供すると理解される。これによって成形され る水硬性シースは、プラスチック、木、紙または金属から現在製造されているほ とんどあらゆるマーキング用具にとって代わることができる。 本発明は、マーキング芯、および靭性、耐久性、可撓性がありかつ使い捨ても 再使用も出来て比較的低コストで製造される水硬性シースを持つマーキング用具 を製造する新規の組成物および方法を提供する。 本発明は、更に、プラスチック、木、紙または金属から作られる他のシースよ りも製造時には、はるかに環境に安全である新規の組成物および方法をも提供す る。水硬性シースの製造で始発材料として使用される原料は、土壌から得られる ので木材および石油製品の使用は減る。加えて、シースは、他の再生材料と関連 する副生物はなくて再生水硬性材料から製造することができる。 更に、本発明は、土壌と同じ化合物から本質的に成り、かつ土や岩と類似であ り、従って、廃棄した時、環境に対して危険物をほとんどかまたは全く出さない 水硬性シースを持つマーキング用具用の新規の組成物および方法を提供する。加 えて、水硬性シースを廃棄しても、分解しないか或いは埋め立て地で長時間かか って極くゆっくりとしか分解しない目障りなゴミは出さない。 本発明は、また、マーキング芯、および成形装置に付着することなく素地状態 の期間は外部の支持なくて自己形状を保持しかつ迅速に充分な強度に達するので 成形後のマーキング用具は通常の方法で取り扱うことができる水硬性シースを持 つ新規の水硬性マーキング用具をも提供する。 本発明は、本発明の精神または本質的要件から逸脱することなく他の特定の実 施態様を実施してよい。説明した実施態様は全て説明だけの観点によるのであり 限定的ではないとすべきである。従って、本発明の範囲は前記の説明によるより も添付の請求の範囲によって示されている。請求の範囲の意義および等価の範囲 内にある全ての変形はこの範囲内とすべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 ハドソン,サイモン・ケイ アメリカ合衆国カリフォルニア州93105, サンタ・バーバラ,ジュニペロ・プラザ 320

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 製造物品であって、 マーキングコア及び該マーキングコアをその中に保持するシースを有す るマーキング器具とを備え、該シースが水硬性の硬化可能な結合剤及び水を含む 水硬性の硬化可能な混合物から形成された水硬性の硬化可能なマトリックスを有 することを特徴とする製造物品。 2. 前記マーキングコアが取り外し可能であることを特徴とする請求の範囲 1記載の製造物品。 3. 前記マーキングコアが前記シース内に固定して保持されていることを特 徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 4. 前記シースが前記マーキングコアと無粘着結合を結合することを特徴と する請求の範囲3記載の製造物品。 5. 前記マーキングコアの一部が前記シースを越えて延び、かつ前記シース が前記マーキングコアの残りをカプセルに包むことを特徴とする請求の範囲1記 載の製造物品。 6. 前記マーキングコアが黒鉛ー粘上鉛であることを特徴とする請求の範囲 1記載の製造物品。 7. 前記マーキングコアが着色鉛であることを特徴とする請求の範囲1記載 の製造物品。 8. 前記マーキングコアが、マーキング流体を含み、かつ該マーキング流体 を分配する手段を有するカートリッジであることを特徴とする請求の範囲1記載 の製造物品。 9. 前記マーキングコアが、マーキング流体で充満された吸収性フィラメン トであることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 10 前記吸収性フィラメントがマーキング流体を含む容器に結合されている ことを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 11. 前記マーキングコアが前記シースと接触している固形の化粧用製品を含 んでいることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 12. 前記マーキングコアがクレヨンを含んでいることを特徴とする請求の範 囲1記載の製造物品。 13. 前記マーキングコアがオイルパステルを含んでいることを特徴とする請 求の範囲1記載の製造物品。 14. 前記マーキングコアが磁製マーカを含んでいることを特徴とする請求の 範囲1記載の製造物品。 15. 前記マーキングコアが、前記シース内に保持され、かつ前記マーキング 流体を分配する手段によって分配される所定のマーキング流体量を含んでいるこ とを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 16. 消しゴム及び該消しゴムを前記シースの端部に付着する手段をさらに含 んでいることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 17. 前記マーキング器具をポケットに付着するために前記シースに固定され たクリップをさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 18. 前記マーキングコアのむき出しの端部を包む保護キャップをさらに含ん でいることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 19. 前記マーキングコアを前記シース内に安定するように固定する手段をさ らに含んでいることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 20. 前記マーキングコアを前記シース内で移動させる手段をさらに含んでい ることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 21. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが、約1MPa・cm3/gから約300MP a・cm3/gまでの範囲の抗張力対かさ密度比を有することを特徴とする請求の範 囲1記載の製造物品。 22. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが、約2MPa・cm3/gから約50MPa・ cm3/gまでの範囲の強度対かさ密度比を有することを特徴とする請求の範囲1 記載の製造物品。 23. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが、約3MPa・cm3/gから約20MPa・ cm3/gまでの範囲の強度対かさ密度比を有することを特徴とする請求の範囲1 記載の製造物品。 24. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが約10mmの最大厚さを有するこ とを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 25. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが約5mmの最大厚さを有するこ とを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 26. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが約2mmの最大厚さを有するこ とを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 27. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが約60秒未満で形状安定性を達成 することができることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 28. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが約30秒未満で形状安定性を達成 することができることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 29. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが約10秒未満で形状安定性を達成 することができることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 30. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスが約2秒未満で形状安定性を達成 することができることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 31. 前記水硬性の硬化可能な結合剤が水硬性セメントを含んでいることを特 徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 32. 前記水硬性の硬化可能な結合剤が石こうを含んでいることを特徴とする 請求の範囲1記載の製造物品。 33. 前記水硬性の硬化可能な結合剤が水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位 で約5%から約90%までの範囲内の量の中に含まれることを特徴とする請求の範 囲1記載の製造物品。 34. 前記水硬性の硬化可能な結合剤が水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位 で約8%から約60%までの範囲内の量の中に含まれることを特徴とする請求の範 囲1記載の製造物品。 35. 前記水硬性の硬化可能な結合剤が水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位 で約10%から約45%までの範囲内の量の中に含まれることを特徴とする請求の範 囲1記載の製造物品。 36. 前記水硬性セメントがポートランドセメントを含んでいることを特徴と する請求の範囲31記載の製造物品。 37. 前記水硬性セメントが極微細セメントを含んでいることを特徴とする請 求の範囲31記載の製造物品。 38. 前記水硬性セメントが、スラグセメント、アルミン酸カルシウムセメン ト、プラスタ、ケイ酸塩セメント、石こうセメント、リン酸塩セメント、白色セ メント、高アルミナセメント、マグネシウムオキシクロライドセメント、極微細 セメント粒子で被覆された骨材及び前述の混合物から成るグループから選択され ることを特徴とする請求の範囲31記載の製造物品。 39. 前記水硬性の硬化可能な結合剤が、MDFセメント、DSPセメント、 ピラメント形セメント及びデンシット形セメントから成るクラスから選択される ことを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 40. 前記水が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で約10%までの量 の中に含まれていることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 41. 前記水硬性の硬化可能な混合物が、約0.01から約4までの範囲の水対水 硬性の硬化可能な結合剤比を有することを特徴とする請求の範囲1記載の製造物 品。 42. 前記水硬性の硬化可能な混合物が、約0.1から約3.5までの範囲の水対水 硬性の硬化可能な結合剤比を有することを特徴とする請求の範囲1記載の製造物 品。 43. 前記水硬性の硬化可能な混合物が、約0.15から約3までの範囲の水対水 硬性の硬化可能な結合剤比を有することを特徴とする請求の範囲1記載の製造物 品。 44. 前記水硬性の硬化可能な混合物が繊維性材料をさらに含んでいることを 特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 45. 前記繊維性材料が前記水硬性の硬化可能なマトリックスの抗張力を増加 することを特徴とする請求の範囲44記載の製造物品。 46. 前記繊維性材料が、マニラ麻繊維、ガラス繊維、セルロース、麻、金属 、カーボン、セラミック及びシリカから成るグループから選択されることを特徴 とする請求の範囲44記載の製造物品。 47. 前記繊維性材料がプラスチックであることを特徴とする請求の範囲44 記載の製造物品。 48. 前記プラスチックが生物分解性プラスチックであることを特徴とする請 求の範囲47記載の製造物品。 49. 前記繊維性材料が少なくとも10:1のアスペクト比を有する繊維を含ん でいることを特徴とする請求の範囲44記載の製造物品。 50. 前記繊維性材料が少なくとも900:1のアスペクト比を有する繊維を含 んでいることを特徴とする請求の範囲44記載の製造物品。 51. 前記繊維性材料が少なくとも3000:1のアスペクト比を有する繊維を含 んでいることを特徴とする請求の範囲44記載の製造物品。 52. 前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物内の個別の水硬性の 硬化可能な結合剤粒子の有効直径の少なくとも2倍である長さを有する繊維を含 んでいることを特徴とする請求の範囲44記載の製造物品。 53. 前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物内の個別の水硬性の 硬化可能な結合剤粒子の有効直径の少なくとも10倍である長さを有する繊維を含 んでいることを特徴とする請求の範囲44記載の製造物品。 54. 前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物内の個別の水硬性の 硬化可能な結合剤粒子の有効直径の少なくとも100倍である長さを有する繊維を 含んでいることを特徴とする請求の範囲44記載の製造物品。 55. 前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物内の個別の水硬性の 硬化可能な結合剤粒子の有効直径の少なくとも1000倍である長さを有する繊維を 含んでいることを特徴とする請求の範囲44記載の製造物品。 56. 前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物に対して体積単位で 約0.2%から約50%までの範囲に含まれていることを特徴とする請求の範囲44 記載の製造物品。 57. 前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物の体積単位で約0.5 %から約30%までの範囲に含まれていることを特徴とする請求の範囲44記載の 製造物品。 58. 前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物の体積単位で約1% から約15%までの範囲に含まれていることを特徴とする請求の範囲44記載の製 造物品。 59. 前記繊維性材料が連続繊維を含んでいることを特徴とする請求の範囲4 4記載の製造物品。 60. 前記連続繊維が、ケプラー、ポリアラマイト、ガラス繊維、カーボン繊 維及びセルロース繊維から成るグループから選択されることを特徴とする請求の 範囲59記載の製造物品。 61. 前記繊維性材料が連続繊維及び非連続繊維の混合物を含んでいることを 特徴とする請求の範囲44記載の製造物品。 62. 前記水硬性の硬化可能な混合物が、成形工程中前記水硬性の硬化可能な 混合物のプラスチック特性を増加し、かつ成形後に形状安定性を前記水硬性の硬 化可能な混合物に与えるレオロジー変更剤をさらに含んでいることを特徴とする 請求の範囲1記載の製造物品。 63. 前記レオロジー変更剤が、多糖及びそれのいかなる誘導体をも含む多糖 塩基材料を含んでいることを特徴とする請求の範囲62記載の製造物品。 64. 前記多糖塩基材料がセルロース及びそれのいかなる誘導体をも含むセル ロース塩基材料を含んでいることを特徴とする請求の範囲63記載の製造物品。 65. 前記セルロース塩基材料が、メチルオヒドロシエチルセルロース、ヒド ロキシメチルエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー ス、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルプロピ ルセルロース、及びそれの混合物から成るクラスから選択された材料を含んでい ることを特徴とする請求の範囲64記載の製造物品。 66. 前記セルロース塩基材料がメチルヒドロキシエチルセルロースを含んで いることを特徴とする請求の範囲64記載の製造物品。 67. 水の中の前記メチルヒドロキシエチルセルロースの2%溶液が、20℃で 測定された約4000cpsの間から約15,000cpsまでの範囲内の粘度を有するこ とを特徴とする請求の範囲66記載の製造物品。 68. 前記セルロース塩基材料がヒドロキシエチルセルロースを含んでいるこ とを特徴とする請求の範囲64記載の製造物品。 69. 前記レオロジー変更剤が木粉を含んでいることを特徴とする請求の範囲 62記載の製造物品。 70. 前記多糖塩基材料がでん粉及びそれのいかなる誘導体をも含むでん粉塩 基材料を含んでいることを特徴とする請求の範囲63記載の製造物品。 71. 前記でん粉塩基材料が、アミロペクチン、アミロース、シーゲル、でん 粉アセテート、でん粉ヒドロキシエチルエーテル、イオンでん粉、長い鎖のアル カリでん粉、デキストリン、アミンでん粉、リン酸塩でん粉、ジアルデヒドでん 粉及びそれの混合物から成るクラスから選択された材料を含んでいることを特徴 とする請求の範囲70記載の製造物品。 72. 前記多糖塩基材料が、アルギン酸、フィココロイド、寒天、アラビアゴ ム、グアルゴム、イナゴマメゴム、カラヤゴム、トラガカントゴム及びそれの混 合物から成るグループから選択された材料を含んでいることを特徴とする請求の 範囲63記載の製造物品。 73. 前記レオロジー変更剤がタンパク質及びそれのいかなる誘導体をも含む タンパク質塩基材料を含んでいることを特徴とする請求の範囲62記載の製造物 品。 74. 前記タンパク質塩基材料がプロラミン、ゼラチン、ニカワ質、カゼイン 及びそれの混合物から成るクラスから選択された材料を含んでいることを特徴と する請求の範囲73記載の製造物品。 75. 前記レオロジー変更剤が、ポリビニールアルコール、ポリビニールピロ リドン、ポリビニールメチルエーテル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポ リビニールアクリル酸塩、ポリアクリルイミド、エチレンオキシドポリマー、合 成粘土、ラテックス、ポリビニールアクリル酸及びそれの混合物から成るクラス から選択された材料を含んでいることを特徴とする請求の範囲62記載の製造物 品。 76. 前記レオロジー変更剤が前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で約 0.5%から約50%までの範囲内の量の中に含まれていることを特徴とする請求の 範囲62記載の製造物品。 77. 前記水硬性の硬化可能な混合物が骨材材料(aggregates)をさらに含ん でいることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 78. 前記骨材材料が、パーライト、雲母、粘土、カオリン、マイクロ球体、 中空ガラス球体、多孔性セラミック球体、及び炭酸カルシウムから成るグループ から選択されたことを特徴とする請求の範囲77記載の製造物品。 79. 前記骨材材料が、約0.01ミクロンから約3ミリメートルまでの範囲内の 直径を有することを特徴とする請求の範囲78記載の製造物品。 80. 前記骨材材料が、約0.1ミクロンから約0.5ミリメートルまでの範囲内の 直径を有することを特徴とする請求の範囲78記載の製造物品。 81. 前記骨材材料が、約0.2ミクロンから約100ミリメートルまでの範囲内の 直径を有することを特徴とする請求の範囲78記載の製造物品。 82. 前記骨材材料が、バーミキュライト、珪藻土、薄片状にはぎ落とした岩 、ケイ酸ナトリウムマイクロ球体、薄片状にはぎ落とした岩、軽量コンクリート 、板状アルミナ、エーロゲル、軽量膨張粘土、膨張フライアッシュ、膨張スラグ 、軽石、及びそれの混合物から成るグループから選択されることを特徴とする請 求の範囲77記載の製造物品。 83. 前記骨材材料が、ガラスビード、金属、ポリマー、セラミック、アルミ ナ及びコルクから成るグループから選択されることを特徴とする請求の範囲77 記載の製造物品。 84. 前記骨材材料が、砂、方解石、ボーキサイト、苦灰岩、花こう岩、石英 、砂利、岩、石灰岩、未反応セメント粒子、砂岩、石こう、シリカ、すり石英、 及びそれの混合物から成るグループから選択された材料を含むことを特徴とする 請求の範囲77記載の製造物品。 85. ぬかあわ、でん粉、ゼラチン及び寒天形材料から成るグループから選択 された材料を含むことを特徴とする請求の範囲77記載の製造物品。 86. 前記骨材材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物に対する重さ単位で約 .01%から約80%までの範囲の中に含まれることを特徴とする請求の範囲77記 載の製造物品。 87. 前記骨材材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で約3%か ら約60%までの範囲内の量の中に含まれることを特徴とする請求の範囲77記載 の製造物品。 88. 前記骨材材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で約20%か ら約50%までの範囲内の量の中に含まれることを特徴とする請求の範囲77記載 の製造物品。 89. 前記骨材材料が中空ガラス球体を含んでいることを特徴とする請求の範 囲77記載の製造物品。 90. 前記個別中空ガラス球体が約1ミリメートル未満の有効直径を有するこ とを特徴とする請求の範囲89記載の製造物品。 91. 前記個別中空ガラス球体が複数の有効直径を有することを特徴とする請 求の範囲89記載の製造物品。 92. 前記個別中空ガラス球体の有効直径が前記中空ガラス球体の有効パッキ ングを最大にするように選択されることを特徴とする請求の範囲89記載の製造 物品。 93. 前記骨材材料がプラスチック粒子を含んでいることを特徴とする請求の 範囲77記載の製造物品。 94. 前記水硬性の硬化可能なマトリックスがたわみ性であることを特徴とす る請求の範囲93記載の製造物品。 95. 前記プラスチック粒子が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で 約1%から約10%までの範囲内の量の中に含まれることを特徴とする請求の範囲 93記載の製造物品。 96. 前記プラスチック粒子が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で 約3%から約6%までの範囲内の量の中に含まれることを特徴とする請求の範囲 93記載の製造物品。 97. 前記プラスチック粒子が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で 約1%から約10%までの範囲内の量の中に含まれることを特徴とする請求の範囲 93記載の製造物品。 98. 前記プラスチック粒子が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で 約2%から約4%までの範囲内の量の中に含まれることを特徴とする請求の範囲 93記載の製造物品。 99. 前記骨材材料がプラスチック粒子を含み、前記水硬性の硬化可能なマト リックスが面及び中心を有し、かつ前記プラスチック粒子が前記中心近くよりも 前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面の近くにより集中されることを特徴と する請求の範囲77記載の製造物品。 100.前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面が前記中心よりもよりたわみ 性であることを特徴とする請求の範囲93記載の製造物品。 101.前記水硬性の硬化可能なマトリックスが厚みを有し、かつ前記骨材材料 を形成する個別粒子が、前記水硬性の硬化可能なマトリックスの厚みの約1/10か ら約3/4までの範囲の有効直径を有することを特徴とする請求の範囲77記載の 製造物品。 102.前記水硬性の硬化可能なマトリックスが厚みを有し、かつ前記骨材材料 を形成する個別粒子が、前記水硬性の硬化可能なマトリックスの厚みの約1/10か ら約1/2までの範囲の有効直径を有することを特徴とする請求の範囲77記載の 製造物品。 103.前記水硬性の硬化可能なマトリックスが厚みを有し、かつ前記骨材材料 を形成する個別粒子が、前記水硬性の硬化可能なマトリックスの厚みのほぼ1/4 未満の有効直径を有することを特徴とする請求の範囲77記載の製造物品。 104.前記骨材材料が所定のカラーを前記水硬性の硬化可能なマトリックスに 与えることを特徴とする請求の範囲77記載の製造物品。 105.前記骨材材料が所定の組織を前記水硬性の硬化可能なマトリックスに与 えることを特徴とする請求の範囲77記載の製造物品。 106.前記水硬性の硬化可能な混合物が、前記水硬性の硬化可能なマトリック ス内の細かく分散し塊にされない空隙の不連続相を形成する手段をさらに含んで いることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 107.前記水硬性の硬化可能なマトリックスが細かく分散された空隙を含んで いる不連続の塊にされない相をさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲1 記載の製造物品。 108.前記水硬性の硬化可能なマトリックス内の細かく分散し塊にされない空 隙の不連続相を形成する手段がAE(air entraining)剤を含むことを特徴とす る請求の範囲106記載の製造物品。 109.前記AE剤が界面活性剤であることを特徴とする請求の範囲108記載 の製造物品。 110.前記AE剤が、ポリペプチド、アルキレン、ポリオール又は合成液体陰 イオン生物分解性溶液から成るクラスから選択されることを特徴とする請求の範 囲108記載の製造物品。 111.前記水硬性の硬化可能なマトリックスの中で固まるとき前記水硬性の硬 化可能な混合物内に前記細かく分散された空隙を保持するための安定剤をさらに 含むことを特徴とする請求の範囲108記載の製造物品。 112.前記安定剤がビインソル樹脂であることを特徴とする請求の範囲111 記載の製造物品。 113.前記安定剤が多糖塩基レオロジー変更剤であることを特徴とする請求の 範囲111記載の製造物品。 114.前記水硬性の硬化可能なマトリックス内の細かく分散され塊にされない 空隙の不連続相を形成する手段が、前記水硬性の硬化可能なマトリックスの中に 空隙を組み込むために気体を発生するように前記水硬性の硬化可能な混合物の成 分と反応する材料を含むことを特徴とする請求の範囲106記載の製造物品。 115.前記水硬性の硬化可能な混合物の成分と反応する材料が金属であること を特徴とする請求の範囲114記載の製造物品。 116.前記水硬性の硬化可能な混合物の成分と反応する材料がアルミニウムで あることを特徴とする請求の範囲114記載の製造物品。 117.前記気体の発生を加速する塩基をさらに含んでいることを特徴とする請 求の範囲114記載の製造物品。 118.前記塩基が水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求の範囲117 記載の製造物品。 119.前記水硬性の硬化可能な混合物が分散剤をさらに含んでいることを特徴 とする請求の範囲1記載の製造物品。 120.前記分散剤がスルホン化ナフタリンーホルムアルデヒド凝縮液を含むこ とを特徴とする請求の範囲119記載の製造物品。 121.前記分散剤が、スルホン化メラミンーホルムアルデヒド凝縮液、リグノ スルホン酸塩及びアクリル酸から成るグループから選択されることを特徴とする 請求の範囲119記載の製造物品。 122.前記分散剤が、前記水硬性の硬化可能な結合剤の重さ単位で約5%まで 含まれることを特徴とする請求の範囲119記載の製造物品。 123.前記分散剤が、前記水硬性の硬化可能な結合剤の重さ単位で約0.25%か ら約4%までの範囲に含まれることを特徴とする請求の範囲119記載の製造物 品。 124.前記分散剤が、前記水硬性の硬化可能な結合剤の重さ単位で約0.5%か ら約2%までの範囲に含まれることを特徴とする請求の範囲119記載の製造物 品。 125.前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面の少なくとも一部の上のコー ティングをさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 126.前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面の少なくとも一部の上の前記 コーティングが前記水硬性の硬化可能なマトリックスの中へ又はそのマトリック スの中から外へいかなる材料も濾すことを防止することを特徴とする請求の範囲 125記載の製造物品。 127.前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面の少なくとも一部の上の前記 コーティングが水浸透を阻止するように前記マトリックスの能力を増加すること を特徴とする請求の範囲125記載の製造物品。 128.前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面の少なくとも一部の上の前記 コーティングがこのような部分を強化することを特徴とする請求の範囲125記 載の製造物品。 129.前記コーティングがFDA認可材料を含んでいることを特徴とする請求 の範囲125記載の製造物品。 130.前記コーティングが、食用油、メラミン、ポリ塩化ビニル、ポリビニル アルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレイト、ヒドロキシプロピルメチルセ ルロース、ポリエチレングリコール、アクリル系誘導体、ホリウレタン、ポリ乳 酸、でん粉、大豆タンパク質、ポリエチレン、合成ポリマー、ワックス、エラス トマー及びそれの混合物から成るグループから選択された材料を含んでいること を特徴とする請求の範囲125記載の製造物品。 131.前記コーティングが、ケイ酸ナトリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミ ニウム、酸化ケイ素、粘土、カオリン、セラミック及びそれの混合物から成るグ ループから選択された材料を含んでいることを特徴とする請求の範囲125記載 の製造物品。 132.前記コーティングが前記シース上に二酸化炭素を噴霧するステップによ って形成されることを特徴とする請求の範囲125記載の製造物品。 133.前記水硬性の硬化可能なマトリックスが簡単に処分できることを特徴と する請求の範囲1記載の製造物品。 134.前記水硬性の硬化可能なマトリックスが再利用できることを特徴とする 請求の範囲1記載の製造物品。 135.前記シースが互いに結合された複数の異なる特性のマトリックスを含む ことを特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 136.前記水硬性の硬化可能な混合物の中に金属充填材をさらに含むことを特 徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 137.前記水硬性の硬化可能な混合物の中に染料をさらに含むことを特徴とす る請求の範囲1記載の製造物品。 138.前記水硬性の硬化可能な混合物の中に磁化金属をさらに含むことを特徴 とする請求の範囲1記載の製造物品。 139.前記水硬性の硬化可能な混合物が成形直後、高生強度を有していること を特徴とする請求の範囲1記載の製造物品。 140.マーキングコアと、 前記マーキングコアをそれの中に保持するシースとを含み、該シースが 前記水硬性の硬化可能な混合物から形成される前記水硬性の硬化可能なマトリッ クスを有するマーキング、ライティング、描画、着色、ペインティング、又は化 粧品をつけるための製造物品において、 約0.01から約4までの範囲内の水硬性の硬化可能な結合剤対水比を生じ る量の中の水硬性の硬化可能な結合剤及び水と、 前記水硬性の硬化可能な混合物に対して体積単位で約0.2%から約50% までの範囲の濃度を有する繊維性材料であって、該繊維性材料が100:1よりも 大きいアスペクト比を有すること、 前記水硬性の硬化可能な混合物の体積単位で約0.5%から約50%までの 範 囲の濃度を有するレオロジー変更剤であって、該レオロジー変更剤が、成形中、 前記水硬性の硬化可能な混合物のプラスチック特性を増加し、かつ前記水硬性の 硬化可能なマトリックスの中に固めるとき形状安定性を成形された水硬性の硬化 可能な混合物に与えること、 前記水硬性の硬化可能な混合物に対して体積単位で約80%までの濃度を 有する骨材材料とを備えていることを特徴とする製造物品。 141.前記水硬性の硬化可能な結合剤が水硬性セメントを含んでいることを特 徴とする請求の範囲140記載の製造物品。 142.前記水硬性セメントがポートランドセメントを含んでいることを特徴と する請求の範囲141記載の製造物品。 143.前記水硬性の硬化可能な結合剤が石こうを含んでいることを特徴とする 請求の範囲140記載の製造物品。 144.前記水硬性の硬化可能な混合物が、前記水硬性の硬化可能な混合物の体 積単位で約0.5%から約30%までの範囲の量の中に含まれる繊維性材料をさらに 含んでいることを特徴とする請求の範囲140記載の製造物品。 145.前記レオロジー変更剤が多糖及びそれの誘導体を含む多糖材料を含んで いることを特徴とする請求の範囲140記載の製造物品。 146.前記レオロジー変更剤がメチルヒドロキシエチルセルローズを含んでい ることを特徴とする請求の範囲145記載の製造物品。 147.前記骨材材料が中空ガラス球体を含んでいることを特徴とする請求の範 囲140記載の製造物品。 148.前記水硬性の硬化可能な混合物が、前記水硬性の硬化可能なマトリック ス内の細かく分散し塊にされない空隙の不連続相を形成する手段をさらに含んで いることを特徴とする請求の範囲140記載の製造物品。 149.前記水硬性の硬化可能な混合物が、混合工程中、前記水硬性の硬化可能 なマトリックス内に細かく分散し塊にされない空隙を組み入れるAE剤をさらに 含んでいることを特徴とする請求の範囲140記載の製造物品。 150.前記AE剤が界面活性剤であることを特徴とする請求の範囲149記載 の製造物品。 151.前記水硬性の硬化可能な混合物が、細かく分散され塊にされない気泡の 中に組み入れられる気体を発生するための前記水硬性の硬化可能な混合物の成分 と反応する金属をさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲140記載の製 造物品。 152.前記金属がアルミニウムを含んでいることを特徴とする請求の範囲15 1記載の製造物品。 153.前記水硬性の硬化可能な混合物が、気体の化成を助ける塩基をさらに含 んでいることを特徴とする請求の範囲151記載の製造物品。 154.前記塩基が水酸化ナトリウムを含んでいることを特徴とする請求の範囲 153記載の製造物品。 155.前記シース上に二酸化炭素を噴霧するステップで形成された前記シース 上のコーティングをさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲140記載の 製造物品。 156.前記水硬性の硬化可能な混合物が分散剤をさらに含んでいることを特徴 とする請求の範囲140記載の製造物品。 157.前記分散剤がスルホン化ナフタリンーホルムアルデヒド凝縮液を含むこ とを特徴とする請求の範囲156記載の製造物品。 158.前記分散剤が、スルホン化メラミンーホルムアルデヒド凝縮液、リグノ スルホン酸塩及びアクリル酸から成るグループから選択されることを特徴とする 請求の範囲156記載の製造物品。 159.マーキング器具を製造する方法であって、 水硬性の硬化可能な混合物を成形するために水硬性の硬化可能な結合剤 及び水を混合するステップと、 前記水硬性の硬化可能な混合物を水硬性の硬化可能なマトリックスを有 するシースに成形するステップであって、前記シースがマーキングコアを保持す るように成形されること、 前記シースが大量生産できるように十分短い時間間隔に前記シースの前 記水硬性の硬化可能なマトリックスを硬化するステップとからなることを特徴と するマーキング器具を製造する方法。 160.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが形状安定 性を前記水硬性の硬化可能なマトリックスに与えることを特徴とする請求の範囲 159記載の製造方法。 161.前記シース内にマーキングコアを位置決めするステップをさらに含んで いることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 162.前記マーキングコアが取り外し可能であることを特徴とする請求の範囲 161記載の製造方法。 163.前記マーキングコアが前記シース内に固定して保持されることを特徴と する請求の範囲161記載の製造方法。 164.前記シース内にマーキングコアを位置決めするステップが前記マーキン グコアと前記シースとの間に無接着結合を形成することを特徴とする請求の範囲 163記載の製造方法。 165.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップ及び前記シ ース内にマーキングコアを位置決めするステップが同時に生じることを特徴とす る請求の範囲162記載の製造方法。 166.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップ及び前記シ ース内にマーキングコアを位置決めするステップが順次生じることを特徴とする 請求の範囲162記載の製造方法。 167.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップ及び前記シ ース内にマーキングコアを位置決めするステップが同時に生じることを特徴とす る請求の範囲163記載の製造方法。 168.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップ及び前記シ ース内にマーキングコアを位置決めするステップが順次生じることを特徴とする 請求の範囲163記載の製造方法。 169.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、 前記水硬性の硬化可能な混合物をシースの部品に押し出し成形するステ ップと、 前記部品をシースに組み立てるステップとからなることを特徴とする請 求の範囲159記載の製造方法。 170.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、 前記水硬性の硬化可能な混合物をシースのセクションに押し出し成形す るステップと、 前記セクションをシースに組み立てるステップとからなることを特徴と する請求の範囲159記載の製造方法。 171.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、前記水 硬性の硬化可能な混合物をシースに押し出し成形することによって実行されるこ とを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 172.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、前記水 硬性の硬化可能な混合物及びマーキングコアを共同に押し出し成形することによ って実行され、前記シースが前記マーキングコアの周りに前記水硬性の硬化可能 な混合物から成形されることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 173.前記マーキングコアが取り外し可能であることを特徴とする請求の範囲 172記載の製造方法。 174.前記マーキングコアが前記シース内に固定して保持されることを特徴と する請求の範囲172記載の製造方法。 175.無接着結合が前記マーキングコアと前記シースとの間に生じることを特 徴とする請求の範囲174記載の製造方法。 176,前記水硬性の硬化可能な混合物及びマーキングコアを共同に押し出し成 形することが垂直押し出しによって実行されることを特徴とする請求の範囲17 2記載の製造方法。 177.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、ピスト ン押し出しによって達成されることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方 法。 178.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、オーガ 押し出しによって達成されることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法 。 179.前記水硬性の硬化可能な混合物を脱気するステップをさらに含んでいる ことを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 180.前記脱気するステップが前記水硬性の硬化可能な混合物の真空押し出し によって達成されることを特徴とする請求の範囲179記載の製造方法。 181.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、前記水 硬性の硬化可能な混合物をシースに鋳造することによって達成されることを特徴 とする請求の範囲159記載の製造方法。 182.前記成形するステップが、鋳造することによって成形された前記シース を外すのに役立つ離型剤の使用を含むことを特徴とする請求の範囲181記載の 製造方法。 183.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、前記水 硬性の硬化可能な混合物をシースの一部に鋳造することによって達成されること を特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 184.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、前記水 硬性の硬化可能な混合物をシースのセクションに鋳造することによって達成され ることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 185.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、 前記水硬性の硬化可能な混合物からシートを作るステップと、 前記マーキングコアの周りに前記シートを輪状に巻くステップとからな ることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 186.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、 前記水硬性の硬化可能な混合物からシートを作るステップと、 前記マーキングコアの周りに前記シートをら旋巻するステップとからな ることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 187.前記水硬性の硬化可能な混合物をシースに成形するステップが、前記水 硬性の硬化可能な混合物の粉末圧縮固化によって達成されることを特徴とする請 求の範囲159記載の製造方法。 188.前記水硬性の硬化可能な結合剤が水硬性セメントを含んでいることを特 徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 189.水硬性セメントがポートランドセメントを含んでいることを特徴とする 請求の範囲188記載の製造方法。 190.前記水硬性の硬化可能な結合剤が石こうを含んでいることを特徴とする 請求の範囲159記載の製造方法。 191.前記水が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で5%から約10% までの範囲内の量の中に含まれていることを特徴とする請求の範囲159記載の 製造方法。 192.前記水硬性の硬化可能な混合物が、約0.01から約4までの範囲の水対水 硬性の硬化可能な結合剤比を有することを特徴とする請求の範囲159記載の製 造方法。 193.繊維性材料を前記水硬性の硬化可能な混合物に付加するステップをさら に含んでいることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 194.前記繊維がケプラー、ポリアラマイト、ガラス繊維、カーボン繊維及び セルロース繊維から成るグループから選択されることを特徴とする請求の範囲1 93記載の製造方法。 195.前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物の体積単位で約0.2 %間から約50%までの範囲内の量の中に含まれていることを特徴とする請求の範 囲193記載の製造方法。 196.前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物の体積単位で約0.5 %間から約30%までの範囲内の量の中に含まれていることを特徴とする請求の範 囲193記載の製造方法。 197.前記繊維性材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物の体積単位で約1% 間から約15%までの範囲内の量の中に含まれていることを特徴とする請求の範囲 193記載の製造方法。 198.前記水硬性の硬化可能な混合物のプラステックのようなコンシステンシ ーを増加するためにレオロジー変更剤を前記水硬性の硬化可能な混合物に付加す るステップをさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方 法。 199.前記レオロジー変更剤が前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で約 0.5%から約50%までの範囲に含まれていることを特徴とする請求の範囲198 記載の製造方法。 200.前記レオロジー変更剤が多糖材料を含んでいることを特徴とする請求の 範囲198記載の製造方法。 201.前記レオロジー変更剤がタンパク質材料を含んでいることを特徴とする 請求の範囲198記載の製造方法。 202.前記レオロジー変更剤が合成有機材料を含んでいることを特徴とする請 求の範囲198記載の製造方法。 203.前記レオロジー変更剤がラテックス材を含んでいることを特徴とする請 求の範囲198記載の製造方法。 204.骨材材料を前記水硬性の硬化可能な混合物に付加するステップをさらに 含んでいることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 205.前記骨材材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で約80%ま での量の中に含まれていることを特徴とする請求の範囲204記載の製造方法。 206.前記骨材材料が、前記水硬性の硬化可能な混合物の重さ単位で約3%の 間から約60%までの範囲内の量の中に含まれていることを特徴とする請求の範囲 204記載の製造方法。 207.前記骨材材料が前記シースの強度を増加することを特徴とする請求の範 囲204記載の製造方法。 208.前記骨材が、前記骨材の粒子パッキング効率を増加するために複数の異 なるサイズのものであることを特徴とする請求の範囲204記載の製造方法。 209.分散剤を前記水硬性の硬化可能な混合物に付加するステップをさらに含 んでいることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 210.前記分散剤がスルホン化ナフタリンーホルムアルデヒド凝縮液を含むこ とを特徴とする請求の範囲209記載の製造方法。 211.前記分散剤が、スルホン化メラミンーホルムアルデヒド凝縮液、リグノ スルホン酸塩及びアクリル酸から成るグループから選択されることを特徴とする 請求の範囲209記載の製造方法。 212.前記分散剤が、前記水硬性の硬化可能な結合剤の重さ単位で約5%まで の量の中に含まれていることを特徴とする請求の範囲209記載の製造方法。 213.前記分散剤が、前記水硬性の硬化可能な結合剤の重さ単位で約0.25%か ら約4.0%までの範囲内の量の中に含まれていることを特徴とする請求の範囲2 0 9記載の製造方法。 214.前記分散剤が、前記水硬性の硬化可能な結合剤の重さ単位で約0.5%か ら約2%までの範囲内の量の中に含まれていることを特徴とする請求の範囲20 9記載の製造方法。 215.前記水硬性セメント及び水が高エネルギー、高シャーミキサーで混合さ れることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 216.空隙を前記水硬性の硬化可能な混合物に導入し、それによって空隙を結 果として生じる前記水硬性の硬化可能なマトリックスの中に形成するステップを さらに含むことを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 217.前記空隙が、前記水硬性の硬化可能な混合物が押出し機に存在するとき 前記水硬性の硬化可能な混合物内の水の蒸発を引き起こすために押出し機内を高 圧に保持することによって導入されることを特徴とする請求の範囲216記載の 製造方法。 218.空隙を導入するステップが、金属を前記水硬性の硬化可能な混合物に付 加することによって達成され、前記金属が気体を発生するために水の基本状態に 直面して容易に酸化され、それによって結果として生じる前記水硬性の硬化可能 なマトリックスの中に空隙を形成することを特徴とする請求の範囲216記載の 製造方法。 219.前記金属が、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛及びスズからなる属か ら選択されることを特徴とする請求の範囲218記載の製造方法。 220.反応速度及び気体化成を増加するために熱を前記水硬性の硬化可能な混 合物に付加するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲218 記載の製造方法。 221.反応速度及び気体化成を増加するために塩基を前記水硬性の硬化可能な 混合物に付加するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲21 8記載の製造方法。 222.前記空隙を安定化するためにAE剤を前記水硬性の硬化可能な混合物に 付加するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲216記載の 製造方法。 223.磁化された金属を前記水硬性の硬化可能な混合物に付加するステップを さらに含んでいることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 224.金属充填材を前記水硬性の硬化可能な混合物に付加するステップをさら に含んでいることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 225.染料を前記水硬性の硬化可能な混合物に付加するステップをさらに含ん でいることを特徴とする請求の範囲159記載の製造方法。 226.前記水硬性の硬化可能な混合物内のかなりの水量を除去するために前記 シースを乾燥トンネルに通すステップをさらに含んでいることを特徴とする請求 の範囲159記載の製造方法。 227.かなりの水量の除去が前記水硬性の硬化可能なマトリックスの形状安定 性を増加することを特徴とする請求の範囲226記載の製造方法。 228.かなりの水量の除去が、約マイクロ波の波長から約x線の波長までの範 囲内の波長を有する電波によって達成されることを特徴とする請求の範囲226 記載の製造方法。 229.前記シースの前記前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面の少なくと も一部をコーティングするステップをさらに含んでいることを特徴とする請求の 範囲159記載の製造方法。 230.前記シースの前記前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面の少なくと も一部上のコーティングが、ケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸塩、シロキサン、 有機ポリマー分散におけるコロイドシリカ、フィルムにおけるコロイドシリカ、 繊維におけるコロイドシリカ、生物分解性プラスチック、炭酸カルシウム、アク リル系誘導体、ポリアクリレート、ポリウレタン、メラミン、ポリエチレン、合 成ポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、 カオリン、粘土、ゼイン(登録商標)、ポリ塩化ビニール、ポリビニルアルコー ル、ポリ酢酸ビニール、セラミック、ワックス及び塗料から成るグループから選 択された材料で被覆されることを特徴とする請求の範囲229記載の製造方法。 231.前記シースの前記前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面の少なくと も一部上のコーティングが二酸化炭素で被覆されることを特徴とする請求の範囲 229記載の製造方法。 232.前記シースの前記前記水硬性の硬化可能なマトリックスの面の少なくと も一部上のコーティングがこのような部分を強化することを特徴とする請求の範 囲229記載の製造方法。 233.前記シースをコーティングするステップが前記シースを人間の接触に対 して安全にすることを特徴とする請求の範囲229記載の製造方法。 234.前記シースを薄層で覆うステップをさらに含んでいることを特徴とする 請求の範囲159記載の製造方法。 235.前記シース上にしるしを印刷するステップをさらに含んでいることを特 徴とする請求の範囲159記載の製造方法。
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