JPH08507297A - 2−フェニル−3−アミノピペリジンを調製および分割する方法 - Google Patents

2−フェニル−3−アミノピペリジンを調製および分割する方法

Info

Publication number
JPH08507297A
JPH08507297A JP6519356A JP51935694A JPH08507297A JP H08507297 A JPH08507297 A JP H08507297A JP 6519356 A JP6519356 A JP 6519356A JP 51935694 A JP51935694 A JP 51935694A JP H08507297 A JPH08507297 A JP H08507297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino
phenylpiperidine
general formula
compound
optionally substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6519356A
Other languages
English (en)
Inventor
エム. スナイダー,ウィリアム
エー.ジュニア., ワトソン,ハリー
イー. ウィルコックス,グレン
Original Assignee
ファイザー・インク.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ファイザー・インク. filed Critical ファイザー・インク.
Publication of JPH08507297A publication Critical patent/JPH08507297A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D211/00Heterocyclic compounds containing hydrogenated pyridine rings, not condensed with other rings
    • C07D211/04Heterocyclic compounds containing hydrogenated pyridine rings, not condensed with other rings with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D211/06Heterocyclic compounds containing hydrogenated pyridine rings, not condensed with other rings with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D211/36Heterocyclic compounds containing hydrogenated pyridine rings, not condensed with other rings with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D211/56Nitrogen atoms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、3-アミノ-2-フェニルピペリジンを調製および分割し、このような化合物の鏡像異性体から特定の薬学的に活性な置換2-フェニル-3-ベンジルアミノピペリジン類を合成する新規な方法に関する。本発明の方法により調製することのできる置換2-フェニル-3-べンジルアミノピペリジン類は、P物質受容体拮抗薬であり、炎症性および中枢神経系疾患ならびに他のいくつかの疾患の治療および予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 2−フェニル−3−アミノピペリジンを調整および分割する方法 発明の背景 本発明は、3-アミノ-2-フェニルピペリジンを調製および分割し、このよう な化合物の鏡像異性体から特定の薬学的に活性な置換2-フェニル-3-ベンジル アミノピペリジン類を合成する新規な方法に関する。本発明の方法により調製す ることのできる置換2-フェニル-3-ベンジルアミノピペリジン類は、P物質受 容体拮抗薬であり、炎症、胃腸および中枢神経系疾患ならびに他のいくつかの疾 患の治療および予防に有用である。 P物質は、タキキニン族のペプチドに属する天然に存在するウンデカペプチド であり、後者は、平滑筋組織に対するその迅速な剌激作用により命名されている 。更に詳しくは、P物質は、哺乳類において産生され、米国特許第4,680, 283においてD.F.Veber等により具体的に示された特徴的なアミノ酸配列を 有する薬理学的に活性な神経ペプチドである。多数の疾患の病態生理学における P物質と他のタキキニン類との広範な関わりが、当業界で十分示されてきた。例 えば、P物質は、疼痛または片頭痛の伝達(B.E.B.Sandberg等,Journal of MedicinalChemisry ,25,1009(1982)参照)、ならびに不安および精神***病の ような中枢神経系疾患、各々喘息およびリウマチ様関節炎のような呼吸および炎 症性疾患、結合組織炎のようなリウマチ性疾患、ならびに胃腸疾患および、潰瘍 性大腸炎およびクローン病のようなGI管疾患等(D.Regoliin"Trendsin Clust er Headache",editedbyF.Sicuteri等,ElsevierScientificPublishers,Amste rdam,pp.85-95(1987)参照)に関連することが示されてきた。 米国特許第4,943,635(1990年7月24日)は、ケトン類の鏡像 選択的還元に関する。米国特許第4,571,424(1986年2月18日) は、ラセミ体フェモキセチンの光学分割に関する。 本発明の方法により調製することのできる置換2-フェニル-3-ベンジルアミ ノピペリジン類および、このような化合物を調製する方法は、1990年7月1 日に出願された米国特許出願07/724,268、および1993年1月7日 に公開された(WO 93/00331)国際特許出願PCT/US92/03 571に示されている。また、このような化合物を調製する方法も1991年1 1 月27日に出願された米国特許出願07/800,667および、1992年1 0月15日に公開された(WO 92/17449)国際特許出願PCT/US 92/00065に示されている。 発明の概要 本発明は、ラセミ体2-フェニル-3-アミノピペリジンまたは、光学的に活性 な(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンおよび(2S,3S)-3- アミノ-2-フェニルピペリジンの混合物である出発物質とL-(+)-マンデル酸 またはD-(−)-マンデル酸とを反応させて成ることを特徴とするラセミ体また は光学的に強化した3-アミノ-2-フェニルピペリジンを分割する方法に関する 。 また、本発明は、L-(+)-マンデル酸とラセミ体3-アミノ-2-フェニルピ ペリジンまたは光学的に活性な(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジ ンおよび(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンの混合物のいずれか とを反応させて一般式IAの化合物を形成させるか又は、D-(−)-マンデル酸 とラセミ体3-アミノ-2-フェニルピペリジンまたは光学的に活性な(2R,3 R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンおよび(2S,3S)-3-アミノ-2-フ ェニルピペリジンの混合物のいずれかとを反応させて一般式IBの化合物を形成 させて成る一般式 の化合物を調製する方法に関する。 また、本発明は、形成した一般式IAまたはIBの化合物を中和して各々(2 S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンまたは(2R,3R)-3-アミノ -2-フェニルピペリジンを形成する上記方法に関する。 また、本発明は、形成した(2S,3S)-3-アミノ-2-ピペリジンまたは( 2R,3R)-3-アミノ-2-ピペリジンを、(a)一般式 たはイミダソール)であり、R1は、インダニル、フェニルおよびナフチルから 選ばれるアリール;チエニル、フリル、ピリジルおよびキノリルから選ばれるヘ テロアリール;ならびに3個から7個の炭素原子を有するシクロアルキルであり 、この炭素原子の1個は、任意に、窒素、酸素または硫黄により置換することが でき;このアリールおよびヘテロアリール基の各々は、任意に、1つ以上の置換 基で置換することができ、この(C3-C7)シクロアルキルは、任意に、1つ又 は2つの置換基で置換することができ、この置換基は、クロロ、フルオロ、ブロ モ、ヨード、ニトロ、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10) アルキル、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10)アルコキシ 、アミノ、 ル-SO2-、フェニル、フェノキシ、(C1-C10)アルキル-SO2NH-、(C1- C10)アルキル-SO2NH-(C1-C10)アルキル、(C1-C10)アルキルアミ ノ-ジ(C1-C10)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、3個から7個の炭素原子を 有するシクロアルコキシ、(C1-C6)アルキルアミノ、(C1-C6)ジアルキル アミノ、 および(C1-C6)アルキルアミノ基の窒素原子は、適切な保護基で任意に保護 することができ;R2は、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨードから独立に選ばれ る1つから3つの置換基で任意に置換されたチエニル、ベンズヒドリル、ナフチ ルまたはフェニル、3個から7個の炭素原子を有するシクロアルコキシ、1つか ら3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10)アルキルおよび1つから3つ のフルオロ基で任意に置換した(C1-C10)アルコキシである)と反応させ、続 いてその結果できたアミドを還元剤で処理する、(b)還元剤の存在下で一般式 R1CHOの化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義される)と反応させる、 または(c)一般式R1CH2Xの化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義さ れ、Xは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレートまたはトシレ ート)である)と反応させ、各々、一般式 の化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義される)を形成させる上記方法に 関する。 また、本発明は、一般式IAおよびIBの新規な光学的に活性な塩に関する。 本明細書で用いた″ハロ″としては、特に断わらない限り、クロロ、フルオロ 、ブロモおよびヨードが含まれる。 本明細書で用いた″アルキル″としては、特に断わらない限り、直鎖、分枝鎖 もしくは環式部分又はその組み合わせを有する飽和した一価の炭化水素基が含ま れる。 本明細書で用いた″アルコキシ″としては、″アルキル″が上記の通りに定義 されるO-アルキル基が含まれる。 本明細書で用いた″1つ以上の置換基″としては、1つから、可能な結合部位 数に基づき可能な最大置換基数が含まれる。 本発明の好ましい態様は、分割剤がL-(+)-マンデル酸であり、溶媒がアセ トニトリルである上述の分割方法である。 本発明の他の好ましい態様は、R1がフェニルまたは置換フェニルである一般 式VAまたはVBの化合物である。更に好ましいものは、R1が、1個から3個 のフッ素原子および、1個から3個のフッ素原子で任意に置換された(C1-C6 )アルコキシから独立に選ばれる1個から3個の置換基で置換されたフェニルで ある一般式VAの化合物である。 発明の詳細な説明 本発明の方法を、以下の反応模式図に示す。特に断わらない限り、以下の反応 模式図および考察において、R1は、上記の通りに定義される。 模式図1に言及すると、一般式IIのピリジンを還元して一般式IIIの相当 するピペリジンを形成する。この還元は、通常、アルコール中のナトリウム、水 素化アルミニウムリチウム/三塩化アルミニウム、電解還元または金属触媒の存 在下の水素のいずれかを用いて達成する。ナトリウムを用いた還元は、通常、沸 騰アルコール、好ましくはブタノール中で、約20℃から約溶媒の還流温度、好 ましくは約120℃の温度で行う。水素化アルミニウムリチウム/三塩化アルミ ニウムを用いた還元は、通常、エーテル、テトラヒドロフラン(THF)または ジメトキシエタン中で、好ましくはエーテル中で、約25℃から約100℃の温 度で、好ましくは約室温で行う。電解還元は、好ましくは室温で行うが、約10 ℃から約60℃の温度も適している。 金属触媒存在下での水素添加は、好ましい還元方法である。適切な水素添加触 媒としては、パラジウム、白金、ニッケルおよびロジウムが挙げられる。好まし い水素添加触媒は、炭素に担持した白金である。反応温度は、約10℃から約5 0℃の範囲であってもよく、約25℃が好ましい。水素添加は、通常、約1.5 から約4気圧、好ましくは約3.0気圧の圧力で行う。 3-アミノ-2-フェニルピペリジンの分割は、ラセミ体3-アミノ-2-フェニル ピペリジンまたは、光学的に活性な(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペ リジンおよび(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンの混合物と L-(+)-マンデル酸またはD-(−)-マンデル酸とを適切な溶媒中で反応させ ることにより行う。適切な溶媒は、リアクタントを溶解し、形成した2種の光学 的に活性な塩(即ち、一般式IAおよびIBの化合物)の一方を溶解するが他方 を溶液から析出させることのできるいずれかの溶媒である。適切な溶媒の例は、 アセトニトリル、酢酸エチル、2-プロパノールおよびメチルエチルケトンであ る。分割は、約20℃から約120℃の範囲の温度で行うことができ、好ましく は約室温で行う。 上記のように分割剤としてL-(+)-マンデル酸を用いる場合、(2S,3S )-3-アミノ-2-フェニルピペリジンのL-(+)-マンデル酸塩(IVA)が溶 液から析出し、これを物理的に分離して当業者等に周知の方法により精製するこ とができる。反対の鏡像異性体、即ち(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピ ペ リジンのL-(+)-マンデル酸塩(IVB)は、溶液中に残る。分割剤としてD -(−)-マンデル酸を用いる場合、(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペ リジンのD-(−)-マンデル酸塩が溶液から折出するが、一方(2S,3S)- 3-アミノ-2-フェニルピペリジンのD-(−)-マンデル酸塩は、溶液中に残る 。 相当する光学的に活性な遊離のアミンを形成するための(2S,3S)-3-ア ミノ-2-フェニルピペリジンおよび(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペ リジンのマンデル酸塩の中和は、業界で周知の方法を用いて達成することができ る。例えば、このような中和は、マンデル酸塩と水酸化、炭酸または重炭酸アル カリまたはアルカリ土類金属(例えば、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、 炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウム)のような塩基とを反応させることによ り達成することができる。加水分解工程に適した溶媒としては、クロロ炭化水素 類、エーテル類、ベンゼン、トルエンおよび水、ならびに前述の溶媒の混合物( 例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、塩化メチレンまたは塩化 メチレン/水)が挙げられる。適切な温度は、約15℃から約100℃の範囲で あり、室温が好ましい。 一般式VAの化合物を生成する一般式IVAの化合物と一般式R1CHOの化 合物との反応は、代表的には、シアノ水素化硼素ナトリウム、トリアセトキシ水 素化硼素ナトリウム、水素化硼素ナトリウムのような還元剤、水素および金属触 媒、亜鉛および塩酸または蟻酸の存在下、約−60℃から約50℃の温度で行う 。この反応に好適な反応に不活性な溶媒としては、低級アルコール類(例えば、 メタノール、エタノールおよびイソプロパノール)、酢酸およびTHFが挙げら れる。好ましくは、溶媒は酢酸であり、温度は約25℃であり、還元剤はトリア セトキシ水素化硼素ナトリウムである。この反応は、CH21側鎖の付加が3- アミノ基の位置で選択的におこり、一般式VAの異性体が、単離される唯一の生 成物である物質を得るように行う。 あるいは、一般式IVAの化合物と一般式R1CHOの化合物との反応は、乾 燥剤の存在下または、生じた水を共沸的に除去するように設計された装置を用い て行い一般式 のイミンを生成することができ、これを、次いで、上記のような還元剤、好まし くはトリアセト水素化硼素ナトリウムと約室温で反応させる。イミンの調製は、 通常、ベンゼン、トルエンまたはキシレンのような反応に不活性な溶媒、好まし くはトルエン中で、約25℃から約110℃の温度で、好ましくは約溶媒の還流 温度で行う。好適な乾燥剤/溶媒システムとしては、四塩化チタニウム/ジクロ ロメタンおよび分子ふるい/THFが挙げられる。四塩化チタニウム/ジクロロ メタンが好ましい。 一般式IVAの化合物と一般式R1CH2Xの化合物との反応は、代表的には、 ジクロロメタンまたはTHFのような反応に不活性な溶媒、好ましくはジクロロ メタン中で、約0℃から約60℃の温度、好ましくは約25℃で行う。 一般式IVAの化合物と一般式 な不活性溶媒中で約−20℃から約60℃の温度で、好ましくはジクロロメタン 中で約25℃で行う。その結果できたアミドの還元は、エチルエーテルまたはT HFのような不活性溶媒中でボランジメチルスルフィド複合体、水素化アルミニ ウムリチウムまたは水素化ジイソブチルアルミニウムのような還元剤で処理する ことにより達成する。反応温度は、約0℃から約溶媒の還流温度の範囲であって もよい。好ましくは、還元は、ボランジメチルスルフィド複合体を用い、THF 中で約60℃で行う。 金属触媒の存在下での水素添加は、好ましい還元方法である。適切な水素添加 触媒としては、パラジウム、白金、ニッケルおよびロジウムが挙げられる。水素 添加に好ましい触媒は、炭素担持白金である。反応温度は、約10℃から約50 ℃の範囲であってもよく、約25℃が好ましい。水素添加は、通常、約1.5か ら約4気圧の圧力で、好ましくは約3.0気圧で行う。 あるか又は商業的に入手可能な材料から当業者等に周知の標準変換を行うことに より得ることができるかのいずれかである。下記表1は、実施例で用いた一般式 R1CHOのアルデヒドを得た方法を示している。これらのアルデヒドを調製す るのに用いた標準変換は、表1の″反応列″と表示した欄の1つ以上の小文字に より確認する。このような変換を確認するのに用いた文字は、表1に続く注で説 明する。 前述の実験部分で特に説明しなかった一般式Vの他の化合物の調製は、当業者 等に明らかである上記反応の組み合わせを用いて達成することができる。 上記模式図1から3で考察または具体的に説明した各反応において、圧力は、 特に示さない限り、重要ではない。約0.5気圧から約5気圧の圧力が、通常、 許容され、常圧、即ち約1気圧が、便宜上好ましい。 一般式Vの化合物および薬学的に許容されるその塩は、P物質拮抗薬として有 用である、即ち、哺乳類におけるP物質の作用をその受容体部位で拮抗する能力 を有し、従って、前述の障害および疾患に苦しむ哺乳類の治療における治療薬と して機能することができる。 事実上、塩基性である一般式Vの化合物は、種々の無機および有機酸と種々の 異なる塩を形成することができる。このような塩は、動物に投与するのに薬学的 に許容されるものであるべきだが、初めに一般式Iの化合物を反応混合物から薬 学的に許容されない塩として単離し、次いで後者をアルカリ試薬で処理すること により遊離の塩基化合物に単純に変換し、次に後者の遊離塩基を薬学的に許容さ れる酸付加塩に変換することが、実際にしばしば望ましい。本発明の塩基化合物 の酸付加塩は、水性溶媒媒体またはメタノールもしくはエタノールのような適切 な有機溶媒中で、塩基化合物を実質的に同量の選択した鉱酸または有機酸で処理 することにより容易に調製される。溶媒の慎重な蒸発により、所望の固形塩が容 易に得られる。 事実上酸性でもある、例えばR6またはR10がカルボキシフェニルである一般 式Vの化合物は、種々の薬学的に許容される陽イオンと塩基塩を形成することが できる。このような塩の例としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、 特にナトリウムおよびカリウム塩が挙げられる。これらの塩は、すべて従来技法 により調製する。本発明の薬学的に許容される塩基塩を調製するのに試薬として 用いる化学塩基は、一般式Iの酸性化合物と非毒性塩基塩を形成するものである 。このような非毒性塩基塩としては、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよび マグネシウム等のような薬理学的に許容される陽イオンから誘導されるものが挙 げられる。これらの塩は、所望の薬理学的に許容される陽イオンを含有する水溶 液で相当する酸性化合物を処理し、次いで、その結果できた溶液を、好ましくは 減圧下で蒸発乾固することにより容易に調製することができる。あるいは、酸性 化合物の低級アルカノール性溶液と所望のアルカリ金属アルコキシドを共に混合 し、次いで、その結果できた溶液を前述のように蒸発乾固することによっても調 製することができる。いずれの場合も、反応の完全性および所望の最終生成物の 最大収率を保証するために、好ましくは化学量論量の試薬を用いる。 一般式Vの化合物およびその薬学的に許容される塩は、P物質受容体結合活性 を現わし、従って、P物質が仲介する神経伝達の減少によりその治療または予防 が達成される又は容易になる種々の臨床症状の治療および予防に価値がある。こ のような症状としては、炎症性疾患(例えば、関節炎、乾せん、喘息および炎症 性腸疾患)、不安、うつ病または気分変調疾患、尿失禁、嘔吐、大腸炎およびク ローン病のような胃腸疾患、精神病、疼痛、皮膚炎および鼻炎のようなアレルギ ー、慢性閉塞性気道疾患、ウルシ皮膚炎のような過敏性疾患、アンギナ、片頭痛 およびレイノー病のような血管れん縮疾患、硬皮症および好酸球性肝蛭症のよう な結合組織増殖症および膠原病、肩手症候群のような反射***感神経性ジストロ フィー、アルコール中毒症のような嗜癖疾患、ストレスが関連した身体疾患、抹 消神経障害、神経痛、アルツハイマー病のような神経病理学的疾患、エイズが関 連した痴呆、糖尿病性神経障害および多発性硬化症、全身性エリテマトーデスの ような免疫増強または抑制に関連した疾患、および結合組織炎のようなリウマチ 性疾患が挙げられる。従って、これらの化合物は、ヒトを含む哺乳類における前 述の臨床症状のいずれの制御および/または治療にP物質拮抗薬としての治療用 途に容易に適合する。 一般式Vの化合物及びその薬学的に許容される塩は、経口、非経口または局所 経路を通じて投与することができる。治療する患者の体重および症状ならびに選 択した特定の投与経路に依存して必然的に変形が生じるが、通常、これらの化合 物は、1日当たり約5.0mgから約1500mgまでの範囲の投与量で最も好 ましく投与される。しかしながら、1日当たり体重1kgにつき約0.07mg から約21mgの範囲である投与水準が、最も好ましく用いられる。それでも、 治療する動物の種及びその個体のこの医薬に対する応答ならびに選択した医薬処 方物の型およびこのような投与を行う期間および間隔に依存して変形が生じる。 ある場合には、前述の範囲の下限未満の投与量水準がはるかに適切であるかもし れず、一方、別の場合には、より大きい投与量を、有害な副作用を起こすことな く用いることができるかもしれないが、但し、このようなより大きい投与量は、 まず、1日を通じた投与のいくつかの少さい投与量に分割する。 一般式Vの化合物及びその薬学的に許容される塩は、既に指示した3つの経路 のいずれかにより単独でまたは薬学的に許容される担体もしくは希釈剤と組み合 わせて投与することができ、このような投与は、1回量または複数回量で行うこ とができる。更に詳しくは、本発明の新規な治療薬は、種々の異なる剤形で投与 することができる、即ち、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、ハードキャンディー 剤、散剤、スプレー剤、クリーム剤、膏薬剤、坐剤、ゼリー剤、ケル剤、パスタ 剤、ローション剤、軟膏剤、水性懸濁剤、注射用液剤、エリキシル剤、シロップ 剤等の形態で種々の薬学的に許容される不活性担体と組み合わせることができる 。このような担体としては、固形希釈剤または賦形剤、滅菌水性媒体および種々 の非毒性有機溶媒等が挙げられる。更に、経口医薬組成物は、適切に甘味をつけ る及び/又は香りをつけることができる。通常、本発明の治療化合物は、このよ うな剤形中に約5.0重量%から約70重量%の範囲の濃度水準で存在する。 経口投与には、微結晶セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、燐 酸二カルシウムおよびグリシンのような種々の医薬品添加物を含有する錠剤は、 ポリビニルピロリドン、白糖、ゼラチンおよびアラビアゴムのような顆粒化結合 剤と共にデンプン(好ましくはトウモロコシ、バレイショまたはタビオカデンプ ン)、アルギン酸および特定の複合ケイ酸塩のような種々の崩壊剤と合わせて用 いることができる。更に、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム およびタルクのような滑沢剤は、錠剤化目的にはしばしば有用である。同様の型 の固形組成物も、ゼラチンカプセル剤中の賦形剤として用いることができ、つい でながら、好ましい材料としては、乳糖および高分子量ポリエチレングリコール 類が挙げられる。経口投与に水性懸濁剤および/またはエリキシル剤を所望であ る場合、有効成分を、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンおよ びそれらの種々の組み合わせのような希釈剤と共に、種々の甘味剤もしくは着香 剤、着色剤または染料、および所望に応じて乳化剤および/または懸濁剤と組み 合わせることができる。 非経口投与には、ゴマ油もしくは落花生油または水性プロピレングリコールの いずれか中の一般式Vの化合物または薬学的に許容されるその塩の液剤を用いる ことができる。水性液剤は、必要に応じて適切に緩衝化すべきであり、液体希釈 剤は、初めに等張にすべきである。これらの水性液剤は、静脈注射目的に好適で ある。油性液剤は、関節内、筋肉内および皮下注射目的に好適である。滅菌条件 下でのこれら全ての液剤の調製は、当業者等に周知の標準医薬技法により容易に 成し遂げられる。 更に、皮膚の炎症症状を治療する場合、一般式Vの化合物または薬学的に許容 されるその塩を局所的に投与することも可能であり、これは、好ましくは、標準 医薬慣習により、クリーム剤、ゼリー剤、ゲル剤、パスタ剤および軟膏等により 行うことができる。 一般式Vの化合物及びその薬学的に許容される塩のP物質受容体拮抗薬として の活性は、オートラジオグラフィーの手段によりタキキニン受容体を可視化する 放射性配位子を用い、ウシ尾部組織内のその受容体部位でP物質の結合を阻害す るそれらの能力により測定することができる。ここで述べた化合物のP物質を拮 抗する活性は、Journal of BiologicalChemistry,Vol.258,p.5158(1983)で 報告されたようにM.A.Cascieri等により説明された標準アッセイ手法を用いる ことにより評価することができる。この方法は、実質的に、この単離したウシ組 織内のその受容体部位の放射線標識したP物質配位子の量を50%まで減少させ るのに必要とする個々の化合物の濃度を測定し、それにより、検査した各化合物 の特徴的IC50値を得ることを含む。 この手法では、ウシ尾部組織を−70℃の冷凍庫から取りだし、pH7.7を 有する50容量(w./v.)の氷冷50mMトリス(即ち、2-アミノ-2-ヒ ドロキシメチル-1,3-プロパンジオールであるトリメタミン)塩酸塩緩衝液中 で均質化する。ホモジネートを20分間30,000 x Gで遠心分離する。 ペレットを50容量のトリス緩衝液に再懸濁し、再均質化し、次いで、30,0 00 x Gで更に20分間再遠心分離する。次いで、ペレットを、2mMの塩 化カルシウム、2mMの塩化マグネシウム、4μg/mlのパシトラシン、4μ g/mlのロイペプチン、2μgのキモスタチンおよび200g/mlのウシ血 清アルブミンを含有する40容量の氷冷50mMトリス緩衝液(pH7.7)に 再懸濁する。この工程は、組織調製物の製造を終了させる。 放射性配位子の結合手法を、次いで、以下の方法、即ち、1μMの濃度になる ように溶解した試験化合物100μlの添加、続いて最終濃度0.5mMになる ように溶解した放射性配位子100μlの添加、次いで最後に上記のように製造 した組織調製物800μlの添加を通じて反応を開始することにより行う。最終 容量は、従って、1.0mlであり、反応混合物を、次いで、混合し、室温(約 20℃)で20分間インキュベートする。次いで、試験管の中味を細胞回収器を 用いて濾過し、ガラス繊維フィルター(ワットマンGF/B)を50mMのトリ ス緩衝液(pH7.7)で4回洗浄するが、フィルターは、予め、濾過手法に先 立ち2時間予備浸漬しておく。次いで、放射能を、ベータカウンター内で53% の計数効率で測定し、IC50値を、標準統計手法を用いることにより算定する。 P物質が誘導する作用を阻害する本発明の治療化合物のインビボでの能力は、 以下の″a″から″d″までの手法により測定することができる。(″a″から ″c″までの手法は、Nagahisa等,European Journal of Pharmacology217,1 91-5(1992)に記載があり、参照によりそのすべてを本明細書に含めるものとす る)。 a. 皮膚における血漿血管外遊出 測定体重450−500gのペントパルビタール(25mg/kg腹腔内)麻 酔したオスのHartleyモルモットの背面皮膚にP物質(50μl、0.01%B SA-食塩溶液)の皮内投与により血漿血管外遊出を誘導する。試験しようとす る化合物を0.1%メチルセルロース-水(MC)に溶解し、P物質挑戦(3ビ コモル/部位)の1時間前に経口投与する。エバンスブルー染料(30mg/ kg)を、挑戦の5分前に静脈により投与する。10分後、動物を屠殺し、背面 皮膚を取りだし、コルクボーラーを用いてブルーのスポットを穿孔する(11. 5mmオーラルドース(o.d.))。組織の染料含有量を、一晩のホルムアミ ド抽出後、600nmの吸収で定量する。 b. カプサイシンが誘導する血漿血管外遊出 ペントバルビタール麻酔した(25mg/kg腹腔内)モルモットにカプサイ シン(0.1%BSA/食塩水中の30μM溶液10ml)の腹腔内注射によっ て血漿血管外遊出を誘導する。試験しようとする化合物を、0.1%MCに溶解 し、カプサイシン挑戦の1時間前に経口投与する。エバンスブルー染料(30m g/kg)を、挑戦の5分前に静脈により投与する。10分後、動物を屠殺し、 左右両方の尿管を取りだす。組織の染料含有量を、上記″a″のように定量する 。 c. 酢酸が誘導する腹部伸縮 測定体重14−18gのオスddyマウス(SLC、日本)を一晩断食させた 。試験しようとする化合物を、0.1%MCに溶解し、酢酸(AA)注射(0. 7%、0.16ml/10g体重)の0.5時間前に経口投与する。動物を透明 なビーカー(ビーカ−1個につき1匹)に入れ、AA注射後、伸縮応答を10か ら20分(10分間隔で)カウントする。 d. P物質が誘導する運動過剰例 種々の精神病性疾患制御用神経遮断薬としての本発明の治療化合物の抗精神病 活性は、モルモットにおけるP物質が誘導する又はP物質作動薬が誘導する運動 過剰を抑制するその能力の調査により測定することができる。この調査は、まず 、モルモットに対照の化合物または本発明の適切な試験化合物を投与し、次いで 、カニューレを介した脳内投与によりモルモットにP物質またはP物質作動薬を 注射し、その後、この剌激に対する個々の運動応答を測定することにより行う。 本発明を以下の実施例により具体的に説明する。しかしながら、本発明は、こ れらの実施例の特定の細部に制限されるものではないことは当然のことである。 実施例1 (+)-(2S,3S)-3-(2-メトキシベンジルアミノ)-2- フェニルピペリジン塩酸塩 A. 3-アミノ-2-フェニルピペリジン 500mlのパー(Parr)瓶に5gの5%白金/炭素(50%水湿潤)、5g (0.0293モル)の3-アミノ-2-フェニルピリジン(1当量)、75ml の水(15容量)および25mlの濃塩酸(5容量)を入れた。高圧液体クロマ トグラフィー(HPLC)が完全な反応を示すまで、反応物を水素添加した(水 素圧36psiから50psiを維持しながら)。触媒を濾過により除去し、濾 液のpHを、25%水酸化ナトリウム(NaOH)を用いて0から安定な11. 2に調整した。水層を、50mlの塩化メチレン(CH2Cl2)で2回抽出した 。有機抽出層を合わせ、硫酸マグネシウム(MgSO4)で乾燥し、濾液を4. 34g(84.1%)の油状物質に常圧蒸留した。 B. (+)-(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンマンデル酸 磁気的に撹拌する500mlのエルレンマイヤーフラスコに373mlのアセ トニトリル(CH3CN)(20容量)、10g(0.0567モル)の3-アミ ノ-2-フェニルピペリジン(1当量)および8.63g(0.0567モル)の L-(+)-マンデル酸を加えた。この透明なこはく色の溶液は、15分以内に沈 殿し始めた。その結果できたスラリーを常温で2時間顆粒化し、濾過し、濾過し たケーキをCH3CNで洗浄した。 この湿潤固形物を186mlのCH3CNが入ったかいで撹拌する3つ首フラ スコに加え、82℃に1時間加熱した。このスラリーを90分にわたって24℃ に冷まし、その後、濾過により固形物を集め、CH3CNで洗浄した。集めた固 形物を45℃で18時間真空乾燥し、これにより6.9gの(+)-(2S,3 S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンマンデル酸塩(74.2%)を得た。 比旋光度[α]D=(+99.46°)、c=1(CH3OH) 磁気的に撹拌する500mlのフラスコに10g(0.03モル)の3-アミ ノ-2-フェニルピペリジンマンデル酸塩および200mlのCH3CN(20容 量)を加えた。このスラリーを82℃に1時間加熱し、1.5時間にわたって2 4℃ に冷まし、濾過した。濾過したケーキをCH3CNで洗浄し、45℃で真空乾燥 して8.63g(86.3%)を得た。 比旋光度[α]D=(+107.92°)、c=1(CH3OH) 固形物を、176mlのCH3CNを入れた磁気的に撹拌する500mlのフ ラスコに加えた。このスラリーを82℃に1.5時間加熱し、次いで、2時間に わたって24℃に冷ました。濾過により固形物を集め、CH3CNで洗浄した。 45℃で18時間の真空乾燥後、7.66gの3-アミノ-2-フェニルピペリジ ンマンデル酸塩を得た(88.7%)。標記化合物の全回収率は、76.6%で あった。比旋光度[α]D=(+116.96°)、c=1(CH3OH)。 C. (+)-(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジン 磁気的に撹拌する1Lのエルレンマイヤーフラスコに20g(0.06モル) の(+)-(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンマンデル酸塩(1 当量)、200mlのCH2Cl2(10容量)および200mlの水(10容量 )を加えた。このスラリーのpHを25%NaOHで5.1から安定な12に調 整した。層を分離し、水層を200mlのCH2Cl2で1回抽出した。合わせた 有機抽出物を1g(5重量%)のDarcoRG-60で15分間処理し、次いで、MgS O4で30分間乾燥した。DarcoRおよびMgSO4を濾過により除去し、濾液を常 圧で濃縮して7.36gの標記化合物を得た。油状物質、67.8%の収率。 比旋光度[α]D=(+62.38°)、c=1(CH3OH)。 D. (+)-(2S,3S)-3-(メトキシベンジルアミノ)-2-フェニル ピペリジン 磁気的に撹拌する100mlのフラスコに(窒素雰囲気下)3g(0.017 モル)の(+)-(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジン(1当量) および30mlの酢酸(HOAc)(10容量)を加えた。反応物は、HOAc の添加によりキイチゴ色に変わり、次いで撹拌を続けることによりわずかにコハ ク色になった。溶液を10分間撹拌した後、2.54g(0.0187モル)の 2-メトキシベンズアルデヒド(1.1当量)を加え、続いて水素化トリアセト キシ 硼素ナトリウム(STAB)(1.75当量)を少しづつ加えた。反応物は、添 加中33℃に発熱した。この無色溶液を常温で18時間撹拌した。反応物は、S TABの最終添加後30分以内に溶液になった。反応物を真空下で油状物質に濃 縮し、これを30mlのCH2Cl2および30mlのH2Oに分配した。pHを 50%NaOHで4.0から安定な11.5に調整した。層分離後、水層を30 mlのCH2Cl2で1回抽出した。水層を更なる水で希釈して、形成したロウ状 固形物を溶解した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過した。濾液を常 圧で濃縮して油状物質(4.86g)を得、これを20mlのエタノールに溶解 し、125mlのエルレンマイヤーフラスコに加え、磁気的に撹拌した。40m lのエタノールおよび2gの無水塩酸(HCl)の溶液を加えた。その結果でき たスラリーを24℃で1時間顆粒化し、次いで1時間5℃に冷却した。濾過によ り固形物を集め、5℃のエタノールで洗浄した。45℃での真空乾燥により5. 09g(81.2%)の標記化合物を得た。 比旋光度[α]D=(+70.88°)、c=1(CH3OH)。 実施例2 (+)-(2S,3S)-3-(2-メトキシ-5-トリフルオロメトキシ ベンジルアミノ)-2-フェニルピペリジン塩酸塩 磁気的に撹拌する65mlのフラスコに(窒素雰囲気下)1.5g(0.00 85モル)の(+)-(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジン(1当 量)および30mlのHOAc(20容量)を加えた。反応物は、粘稠なキイチ ゴ色の混合物であったが、撹拌により溶液になった。反応物を15分間撹拌し、 2.24g(0.0102モル)の2-メトキシ-5-トリフルオロメトキシベン ズアルデヒド(1.2当量)を加え、続いて3.96g(0.0187モル)の STAB(2.2当量)を少しづつ加えた。反応物は、添加中33℃に発熱した 。このわずかにピンク色の溶液を室温で18時間撹拌した。反応物は、STAB の最終添加後30分以内に溶液になった。反応物を真空下で油状物質に濃縮し、 30mlのCH2Cl2および30mlの水に分配した。pHを50%NaOHで 4.1から安定な11.9に調整した。層を分離し、水層を30ml のCH2Cl2で1回抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過した 。濾液を常圧で濃縮して油状物質(3.56g)を得、これを20mlのエタノ ール(5.6容量)に溶解し、125mlのエルレンマイヤーフラスコに加え、 磁気的に撹拌した。20mlのエタノールおよび2gの無水HClの溶液を加え 、その結果できたスラリーを24℃で1時間顆粒化し、1時間5℃に冷却した。 濾過により固形物を集め、5℃のエタノールで洗浄した。40℃での真空乾燥に より2.85gの標記化合物を得た。 比旋光度[α]D=(+69.84°)、c=1(CH3OH)。 キラルHPLC(高圧液体クロマトグラフィー)は、生成物が1.64%の反 対の鏡像異性体を含有することを示した。 20gの標記化合物を、60mlのフラスコ内の40mlのエタノールと合わ せた。この懸濁液を還流で1.5時間磁気的に撹拌した。1時間にわたって室温 に冷ました後、懸濁液を濾過した。濾過したケーキをエタノールで洗浄し、45 ℃で真空乾燥して1.71g(85.5%回収率)のキラル的に強化した標記化 合物を得たが、これは、キラルHPLCにより0.16%の反対の鏡像異性体を 含有することを示した。 比旋光度[α]D=(+71.06°)、c=1(CH3OH)。 実施例3 (−)-(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンマンデル酸塩 L-(+)-マンデル酸の代わりにD-(−)-マンデル酸を用い、アセトニトリ ルの代わりにメチルエチルケトンを用いたことを除いては、実施例1Bの初めの 2つのパラグラフで述べた(即ち、更なる精製工程を行わない)手法により、3 -アミノ-2-フェニルピペリジンを分割した。 比旋光度[α]D=(−92.27)、c=1(CH3OH)。 実施例4 (+)-(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンマンデル酸塩 アセトニトリルの代わりにイソプロピルアルコールを用いたことを除いては、 実施例1Bの初めの2つのパラグラフで述べた(即ち、更なる精製工程を行わな い)手法により、3-アミノ-2-フェニルピペリジンを分割した。 比旋光度[α]D=(+45.71)、c=1(CH3OH)。 実施例5 (+)-(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンマンデル酸塩 アセトニトリルの代わりに酢酸エチルを用いたことを除いては、実施例1Bの 初めの2つのパラグラフで述べた(即ち、更なる精製工程を行わない)手法によ り、3-アミノ-2-フェニルピペリジンを分割した。 比旋光度[α]D=(+112.23)、c=1(CH3OH)。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1994年12月15日 【補正内容】 また、本発明は、形成した一般式IAまたはIBの化合物を中和して各々(2 S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンまたは(2R,3R)-3-アミノ -2-フェニルピペリジンを形成する上記方法に関する。 また、本発明は、形成した(2S,3S)-3-アミノ-2-ピペリジンまたは( 2R,3R)-3-アミノ-2-ピペリジンを、(a)一般式 たはイミダソール)であり、R1は、インダニル、フェニルおよびナフチルから 選ばれるアリール;チエニル、フリル、ピリジルおよびキノリルから選ばれるヘ テロアリール;ならびに3個から7個の炭素原子を有するシクロアルキルであり 、この炭素原子の1個は、任意に、窒素、酸素または硫黄により置換することが でき;このアリールおよびヘテロアリール基の各々は、任意に、1つ以上の置換 基で置換することができ、この(C3-C7)シクロアルキルは、任意に、1つ又 は2つの置換基で置換することができ、この置換基は、クロロ、フルオロ、ブロ モ、ヨード、ニトロ、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10) アルキル、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10)アルコキシ 、アミノ、 ル-SO2-、フェニル、フェノキシ、(C1−C10)アルキル-SO2NH-、(C1 -C10)アルキル-SO2NH-(C1-C10)アルキル、(C1-C10)アルキルアミ ノ、シアノ、ヒドロキシ、3個から7個の炭素原子を有するシクロアルコキシ、 (C1-C6)ジアルキルアミノ、 およびアルキルアミノ基の窒素原子は、適切な保護基で任意に保護することがで きる)と反応させ、続いてその結果できたアミドを還元剤で処理する、(b)還 元剤の存在下で一般式R1CHOの化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義さ れる)と反応させる、または(c)一般式R1CH2Xの化合物(ここで、R1は 、上記の通りに定義され、Xは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メ シレートまたはトシレート)である)と反応させ、各々、一般式 の化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義される)を形成させる上記方法に 関する。 また、本発明は、一般式IAおよびIBの新規な光学的に活性な塩に関する。 本明細書で用いた″ハロ″としては、特に断わらない限り、クロロ、フルオロ 、ブロモおよびヨードが含まれる。 本明細書で用いた″アルキル″としては、特に断わらない限り、直鎮、分枝鎖 もしくは環式部分又はその組み合わせを有する飽和した一価の炭化水素基が含ま 特許請求の範囲 1. 一般式 の化合物を調製する方法であって、L-(+)-マンデル酸とラセミ体3-アミノ- 2-フェニルピペリジンまたは光学的に活性な(2R,3R)-3-アミノ-2-フ ェニルピペリジンおよび(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンの混 合物のいずれかとを反応させて一般式IAの化合物を形成させるか又は、D-( −)-マンデル酸とラセミ体3-アミノ-2-フェニルピペリジンまたは光学的に活 性な(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンおよび(2S,3S)- 3-アミノ-2-フェニルピペリジンの混合物のいずれかとを反応させて一般式I Bの化合物を形成させて成る前記方法。 2. L-(+)-マンデル酸を、ラセミ体3-アミノ-2-フェニルピペリジン または光学的に活性な(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンおよび (2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンの混合物と反応させて一般式 IAの化合物を形成させる請求項1に記載の方法。 3. 一般式IAまたはIBの化合物を中和して、各々(2S,3S)-3-ア ミノ-2-フェニルピペリジンまたは(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペ リジンを形成する請求項1に記載の方法。 4. アセトニトリル、酢酸エチル、メチルエチルケトンおよび2-プロパノ ールから選ばれる溶媒中で行う、請求項1に記載の方法。 5. アセトニトリル溶媒中で行う、請求項4に記載の方法。 6. アセトニトリル、酢酸エチル、メチルエチルケトンおよび2-プロパノ ールから選ばれる溶媒中で行う、請求項2に記載の方法。 7. アセトニトリル溶媒中で行う、請求項6に記載の方法。 8. 請求項3に記載の方法であって、形成した(2S,3S)-3-アミノ- 2-フェニルピペリジンまたは(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジ ンを、(a)一般式 およびナフチルから選ばれるアリール;チエニル、フリル、ピリジルおよびキノ リルから選ばれるヘテロアリール;ならびに3個から7個の炭素原子を有するシ クロアルキルであり、該炭素原子の1個は、任意に、窒素、酸素または硫黄によ り置換することができ;該アリールおよびヘテロアリール基の各々は、任意に、 1つ以上の置換基で置換することができ、該(C3-C7)シクロアルキルは、任 意に、1つ又は2つの置換基で置換することができ、該置換基は、クロロ、フル オロ、ブロモ、ヨード、ニトロ、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した( C1-C10)アルキル、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10) アルコキシ、アミノ、 ル-SO2-、フェニル、フェノキシ、(C1-C10)アルキル-SO2NH-、(C1- C10)アルキル-SO2NH-(C1-C10)アルキル、(C1-C10)アルキルアミ ノ、シアノ、ヒドロキシ、3個から7個の炭素原子を有するシクロアルコキシ、 (C1-C6)ジアルキルアミノ、 よびアルキルアミノ基の窒素原子は、適切な保護基で任意に保護することができ る)と反応させ、続いてその結果できたアミドを還元剤で処理する、(b)還元 剤の存在下で一般式R1CHOの化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義され る)と反応させる、または(c)一般式R1CH2Xの化合物(ここで、R1は、 上記の通りに定義され、Xは、脱離基である)と反応させ、各々、一般式 の化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義される)を形成させる前記方法。 9. 請求項8に記載の方法であって、(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニ ルピペリジンを形成し、(a)一般式 およびナフチルから選ばれるアリール;チエニル、フリル、ピリジルおよびキノ リルから選ばれるヘテロアリール;ならびに3個から7個の炭素原子を有するシ クロアルキルであり、該炭素原子の1個は、任意に、窒素、酸素または硫黄によ り置換することができ;該アリールおよびヘテロアリール基の各々は、任意に、 1つ以上の置換基で置換することができ、該(C3-C7)シクロアルキルは、任 意に、1つ又は2つの置換基で置換することができ、該置換基は、クロロ、フル オロ、ブロモ、ヨード、ニトロ、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した( C1-C10)アルキル、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10) アルコキシ、アミノ、 ル-SO2-、フェニル、フェノキシ、(C1-C10)アルキル-SO2NH-、(C1- C10)アルキル-SO2NH-(C1-C10)アルキル-、(C1-C10)アルキルアミ ノ、シアノ、ヒドロキシ、3個から7個の炭素原子を有するシクロアルコキシ、 (C1-C6)ジアルキルアミノ、 よびアルキルアミノ基の窒素原子は、適切な保護基で任意に保護することができ る)と反応させ、続いてその結果できたアミドを還元剤で処理する、(b)還元 剤の存在下で一般式R1CHOの化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義され る)と反応させる、または(c)一般式R1CH2Xの化合物(ここで、R1は、 上記の通りに定義され、Xは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシ レートまたはトシレート)である)と反応させ、各々、一般式 の化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義される)を形成させる前記方法。 10. (2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンを、一般式 11. 更に、一般式VAまたはVBの生成物を薬学的に許容されるその塩に 変換させて成る、請求項8に記載の方法。 12. 形成した一般式VAの化合物のR1が、1個から3個のフッ素原子で 任意に置換した(C1-C6)アルキルおよび1−3個のフッ素原子で任意に置換 した(C1-C6)アルコキシから独立に選ばれる1つから3つの置換基で置換し たフェニルである、請求項9に記載の方法。 13. 該方法の生成物が(+)-(2S,3S)-3-(2-メトキシ-5-トリ フルオロメトキシベンジルアミノ)-2-フェニルピペリジンまたは(+)-(2 S,3S)-3(2-メトキシベンジルアミノ)-2-フェニルピペリジンである、 請求項9に記載の方法。 14. 一般式 または の化合物。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ラセミ体または光学的に強化した3-アミノ-2-フェニルピペリジンを 分割する方法であって、ラセミ体2-フェニル-3-アミノピペリジンまたは光学 的に活性な(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンおよび(2S,3 S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンの混合物と、L-(+)-マンデル酸また はD-(−)-マンデル酸である分割剤とを反応させて成ることを特徴とする前記 方法。 2. 分割剤がL-(+)-マンデル酸である請求項1に記載の方法。 3. 一般式 の化合物を調製する方法であって、L-(+)-マンデル酸とラセミ体3-アミノ- 2-フェニルピペリジンまたは光学的に活性な(2R,3R)-3-アミノ-2-フ ェニルピペリジンおよび(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンの混 合物のいずれかとを反応させて一般式IAの化合物を形成させるか又は、D-( −)-マンデル酸とラセミ体3-アミノ-2-フェニルピペリジンまたは光学的に活 性な(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンおよび(2S,3S)- 3-アミノ-2-フェニルピペリジンの混合物のいずれかとを反応させて一般式I Bの化合物を形成させて成る前記方法。 4. L-(+)-マンデル酸を、ラセミ体3-アミノ-2-フェニルピペリジン ま たは光学的に活性な(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンおよび( 2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンの混合物と反応させて一般式I Aの化合物を形成させる請求項3に記載の方法。 5. 一般式IAまたはIBの化合物を中和して、各々(2S,3S)-3-ア ミノ-2-フェニルピペリジンまたは(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペ リジンを形成する請求項3に記載の方法。 6. 該方法の生成物を中和して、各々(2S,3S)-3-アミノ-2-フェニ ルピペリジンまたは(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンを形成す る請求項1に記載の方法。 7. アセトニトリル、酢酸エチル、メチルエチルケトンおよび2-プロパノ ールから選ばれる溶媒中で行う、請求項1に記載の方法。 8. アセトニトリル溶媒中で行う、請求項7に記載の方法。 9. アセトニトリル、酢酸エチル、メチルエチルケトンおよび2-プロパノ ールから選ばれる溶媒中で行う、請求項2に記載の方法。 10. アセトニトリル溶媒中で行う、請求項9に記載の方法。 11. アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸メチルエチルおよび2-プロパノ ールから選ばれる溶媒中で行う、請求項3に記載の方法。 12. アセトニトリル溶媒中で行う、請求項11に記載の方法。 13. 請求項5に記載の方法であって、形成した(2S,3S)-3-アミノ -2-フェニルピペリジンまたは(2R,3R)-3-アミノ-2-フェニルピペリジ ンを、(a)一般式 およびナフチルから選ばれるアリール;チエニル、フリル、ピリジルおよびキノ リルから選ばれるヘテロアリール;ならびに3個から7個の炭素原子を有するシ クロアルキルであり、該炭素原子の1個は、任意に、窒素、酸素または硫黄によ り置換することができ;該アリールおよびヘテロアリール基の各々は、任意に、 1つ以上の置換基で置換することができ、該(C3-C7)シクロアルキルは、任 意に、1つ又は2つの置換基で置換することができ、該置換基は、クロロ、フル オロ、ブロモ、ヨード、ニトロ、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した( C1-C10)アルキル、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10) アルコキシ、アミノ、 ル-SO2-、フェニル、フェノキシ、(C1-C10)アルキル-SO2NH-、(C1- C10)アルキル-SO2NH-(C1-C10)アルキル、(C1-C10)アルキルアミ ノ-ジ(C1-C10)アルキル-、シアノ、ヒドロキシ、3個から7個の炭素原子を 有するシクロアルコキシ、(C1-C6)アルキルアミノ、(C1-C6)ジアルキル アミノ、 よび(C1-C6)アルキルアミノ基の窒素原子は、適切な保護基で任意に保護す ることができ;R2は、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨードから独立に選ばれる 1つから3つの置換基で任意に置換されたチエニル、ベンズヒドリル、ナフチル またはフェニル、3個から7個の炭素原子を有するシクロアルコキシ、1つから 3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10)アルキルおよび1つから3つの フルオロ基で任意に置換した(C1-C10)アルコキシである)と反応させ、続い てその結果できたアミドを還元剤で処理する、(b)還元剤の存在下で一般式R1 CHOの化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義される)と反応させる、ま たは(c)一般式R1CH2Xの化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義され 、Xは、脱離基である)と反応させ、各々、一般式 の化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義される)を形成させる前記方法。 14. 請求項13に記載の方法であって、(2S,3S)-3-アミノ-2-フ ェニルピペリジンを形成し、(a)一般式 およびナフチルから選ばれるアリール;チエニル、フリル、ピリジルおよびキノ リルから選ばれるヘテロアリール;ならびに3個から7個の炭素原子を有するシ クロアルキルであり、該炭素原子の1個は、任意に、窒素、酸素または硫黄によ り置換することができ;該アリールおよびヘテロアリール基の各々は、任意に、 1つ以上の置換基で置換することができ、該(C3-C7)シクロアルキルは、任 意に、1つ又は2つの置換基で置換することができ、該置換基は、クロロ、フル オロ、ブロモ、ヨード、ニトロ、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した( C1-C10)アルキル、1つから3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10) アルコキシ、アミノ、 ル-SO2-、フェニル、フェノキシ、(C1-C10)アルキル-SO2NH-、(C1- C10)アルキル-SO2NH-(C1-C10)アルキル-、(C1-C10)アルキルアミ ノ-ジ(C1-C10)アルキル-、シアノ、ヒドロキシ、3個から7個の炭素原子を 有するシクロアルコキシ、(C1-C6)アルキルアミノ、(C1-C6)ジアルキル アミノ、 よび(C1-C6)アルキルアミノ基の窒素原子は、適切な保護基で任意に保護す ることができ;R2は、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨードから独立に選ばれる 1つから3つの置換基で任意に置換されたチエニル、ベンズヒドリル、ナフチル またはフェニル、3個から7個の炭素原子を有するシクロアルコキシ、1つから 3つのフルオロ基で任意に置換した(C1-C10)アルキルおよび1つから3つの フルオロ基で任意に置換した(C1-C10)アルコキシである)と反応させ、続い てその結果できたアミドを還元剤で処理する、(b)還元剤の存在下で一般式R1 CHOの化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義される)と反応させる、ま たは(c)一般式R1CH2Xの化合物{ここで、R1は、上記の通りに定義され 、Xは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレートまたはトシレー ト)である}と反応させ、各々、一般式 の化合物(ここで、R1は、上記の通りに定義される)を形成させる前記方法。 15. (2S,3S)-3-アミノ-2-フェニルピペリジンを、一般式 16. 更に、一般式VAまたはVBの生成物を薬学的に許容されるその塩に 変換させて成る、請求項13に記載の方法。 17. 形成した一般式VAの化合物のR1が、1個から3個のフッ素原子で 任意に置換した(C1-C6)アルキルおよび1−3個のフッ素原子で任意に置換 した(C1-C6)アルコキシから独立に選ばれる1つから3つの置換基で置換し たフェニルである、請求項14に記載の方法。 18. 該方法の生成物が(+)-(2S,3S)-3-(2-メトキシ-5-トリ フルオロメトキシベンジルアミノ)-2-フェニルピペリジンまたは(+)-(2 S,3S)-3(2-メトキシベンジルアミノ)-2-フェニルピペリジンである、 請求項14に記載の方法。 19. 一般式 の化合物。
JP6519356A 1993-05-28 1994-04-06 2−フェニル−3−アミノピペリジンを調製および分割する方法 Pending JPH08507297A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US6847193A 1993-05-28 1993-05-28
US08/068,471 1993-05-28
PCT/IB1994/000059 WO1994027966A1 (en) 1993-05-28 1994-04-06 Process for preparing and resolving 2-phenyl-3-aminopiperidine

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08507297A true JPH08507297A (ja) 1996-08-06

Family

ID=22082784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6519356A Pending JPH08507297A (ja) 1993-05-28 1994-04-06 2−フェニル−3−アミノピペリジンを調製および分割する方法

Country Status (11)

Country Link
US (1) US6436961B1 (ja)
EP (1) EP0700384B1 (ja)
JP (1) JPH08507297A (ja)
AT (1) ATE155456T1 (ja)
CA (1) CA2162400A1 (ja)
DE (1) DE69404306T2 (ja)
DK (1) DK0700384T3 (ja)
ES (1) ES2105664T3 (ja)
FI (1) FI955708A0 (ja)
GR (1) GR3024592T3 (ja)
WO (1) WO1994027966A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523205A (ja) * 2003-03-17 2006-10-12 ファイザー・プロダクツ・インク アリール置換ピリジンの水素化によるアリール置換ピペリジンの合成

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6239134B1 (en) 1999-03-03 2001-05-29 American Home Products Corp. Diazole derivatives as serotonergic agents
KR20040064687A (ko) * 2001-12-21 2004-07-19 도오레 화인케미칼 가부시키가이샤 광학 활성 시스 피페리딘 유도체의 제조법
JP2006511621A (ja) 2002-12-18 2006-04-06 エフ エム シー コーポレーション N―(置換アリールメチル)―4―(二置換メチル)ピペリジン及びピペラジン
WO2007075630A1 (en) * 2005-12-22 2007-07-05 Dow Global Technologies Inc. Method for producing 3-aminopiperidine diastereomer
DE102005063192A1 (de) 2005-12-30 2007-07-05 Basf Ag Racematspaltung von 2,6-trans-Dimethyl-morpholin
AU2008210455A1 (en) 2007-01-31 2008-08-07 Vertex Pharmaceuticals Incorporated 2-aminopyridine derivatives useful as kinase inhibitors
US8569337B2 (en) 2008-07-23 2013-10-29 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Tri-cyclic pyrazolopyridine kinase inhibitors
CA2731451A1 (en) 2008-07-23 2010-01-28 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Pyrazolopyridine kinase inhibitors
MX2011000837A (es) 2008-07-23 2011-04-05 Vertex Pharma Inhibidores de pirazolpiridina cinasa triciclica.
AU2009279611A1 (en) * 2008-08-06 2010-02-11 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Aminopyridine kinase inhibitors
WO2010129668A1 (en) 2009-05-06 2010-11-11 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Pyrazolopyridines
MX2012008643A (es) 2010-01-27 2013-02-26 Vertex Pharma Inhibidores de cinasas de pirazolopiridinas.
CN102869663A (zh) 2010-01-27 2013-01-09 沃泰克斯药物股份有限公司 吡唑并吡嗪激酶抑制剂
JP5769733B2 (ja) 2010-01-27 2015-08-26 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッドVertex Pharmaceuticals Incorporated ピラゾロピリジンキナーゼ阻害剤
WO2020019247A1 (en) 2018-07-26 2020-01-30 Xw Laboratories, Inc. Compounds as neurokinin-1 receptor antagonists and uses thereof

Family Cites Families (52)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1139778A (en) 1914-10-12 1915-05-18 Clarence P Landreth Electrochemical process of treating waters, liquids, and sewage.
US2029958A (en) 1933-08-28 1936-02-04 Charles H Lewis Process for the purification of organically polluted waters
NL111200C (ja) 1958-07-31 1964-12-15
US3442802A (en) 1967-01-25 1969-05-06 Dow Chemical Co Oxidation of aqueous organic dispersions
US3487016A (en) 1967-07-14 1969-12-30 Arde Inc Method of purifying waste water by catalytic oxidation
US3586623A (en) 1968-01-12 1971-06-22 Degussa Process for detoxification of cyanide containing aqueous solutions
US3664951A (en) 1970-07-22 1972-05-23 Pollution Engineering Internat Apparatus and process to treat waste water for pollution control and industrial reuse
DE2050874C3 (de) 1970-10-16 1979-10-18 Fried. Krupp Gmbh, 4300 Essen Verfahren zum Reinigen von Abwässern aus der Papier-, Leder-, Textil-, Reinigungs-, Nahrungsmittel- und Kunststoffindustrie
US4218315A (en) 1974-07-29 1980-08-19 Hartkorn Karl Heinz Oxidation and adsorption method for removing contaminating substances from liquids
US4072596A (en) 1975-04-30 1978-02-07 Westinghouse Electric Corporation Apparatus for removal of contaminants from water
US4029557A (en) 1975-10-15 1977-06-14 Thiokol Corporation Treatment of water containing cyanide
US4007118A (en) 1975-10-16 1977-02-08 Cubic Corporation Ozone oxidation of waste water
US4073873A (en) 1976-03-29 1978-02-14 The Dow Chemical Company Catalytic decomposition of hypochlorite
US4179347A (en) 1978-02-28 1979-12-18 Omnipure, Inc. System for electrocatalytic treatment of waste water streams
DE3070448D1 (en) 1979-07-06 1985-05-15 John Richard Kerridge Method of removing contaminating impurities from leisure pools
US4292175A (en) 1979-08-03 1981-09-29 Omnipure, Inc. Compact electrocatalytic sewage treatment unit for maritime use
US4297333A (en) 1980-07-07 1981-10-27 Ppg Industries, Inc. Method of decomposing hypochlorite ion in a basic solution
DE3042281C2 (de) 1980-11-08 1983-12-08 Akzo Gmbh, 5600 Wuppertal Verfahren und Vorrichtung zur Sauerstoffanreicherung von Flüssigkeiten
US4445990A (en) 1981-11-12 1984-05-01 General Electric Company Electrolytic reactor for cleaning wastewater
US4402836A (en) 1982-12-01 1983-09-06 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Method for treating contaminated wastewater
DK149624C (da) * 1983-03-07 1987-02-02 Ferrosan As Fremgangsmaade til fremstilling af (+)-trans-3-((4-methoxyphenoxy)-methyl)-1-methyl-4-phenylpiperidin eller et farmaceutisk acceptabelt salt heraf ud fra en blanding af enantiomererne
US4534867A (en) 1983-08-24 1985-08-13 Culligan International Company System for removing iron and/or other chemically reducing substances from potable water
DE3430484A1 (de) 1984-08-18 1986-02-27 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur oxidativen reinigung von abwaessern
GB8519059D0 (en) 1985-07-29 1985-09-04 Ici Plc Hypochlorite decomposition
US4676878A (en) 1986-01-06 1987-06-30 Ephriam Chez Apparatus and method for electronic decomposition of water into aqueous free radicals and free electrons
US4764286A (en) 1986-06-26 1988-08-16 The Dow Chemical Company Catalytic decomposition of sodium hypochlorite in highly alkaline solutions
US4761208A (en) 1986-09-29 1988-08-02 Los Alamos Technical Associates, Inc. Electrolytic method and cell for sterilizing water
US5154836A (en) 1986-11-17 1992-10-13 Ensci, Inc. Process for treating contaminants in aqueous-based materials
DE3705956A1 (de) 1987-02-25 1988-09-08 Dornier System Gmbh Simultane abreicherung von schwermetallen und oxidierbaren schadstoffen aus abwaessern
US4906387A (en) 1988-01-28 1990-03-06 The Water Group, Inc. Method for removing oxidizable contaminants in cooling water used in conjunction with a cooling tower
US4861484A (en) 1988-03-02 1989-08-29 Synlize, Inc. Catalytic process for degradation of organic materials in aqueous and organic fluids to produce environmentally compatible products
US5094734A (en) 1989-08-03 1992-03-10 Torrado Santiago D Water treatment unit
US5108563A (en) 1989-10-02 1992-04-28 Environmental Systems (International) Limited Process for treatment of water and apparatus therefor
WO1991009844A1 (en) * 1990-01-04 1991-07-11 Pfizer Inc. Substance p antagonists
US5232929A (en) * 1990-11-28 1993-08-03 Pfizer Inc. 3-aminopiperidine derivatives and related nitrogen containing heterocycles and pharmaceutical compositions and use
US5232604A (en) 1990-01-31 1993-08-03 Modar, Inc. Process for the oxidation of materials in water at supercritical temperatures utilizing reaction rate enhancers
US5288373A (en) 1990-03-15 1994-02-22 Xinyu Yang Process of removing cyanide from waste water
HU226529B1 (en) * 1990-05-31 2009-03-30 Pfizer Process for preparing substituted piperidines
US5364943A (en) * 1991-11-27 1994-11-15 Pfizer Inc. Preparation of substituted piperidines
US5190659A (en) 1990-07-06 1993-03-02 International Environmental Systems Inc. Contamination removal system employing filtration and plural ultraviolet and chemical treatment steps and treatment mode controller
US5167777A (en) 1990-10-30 1992-12-01 Olin Corporation Process and apparatus for the removal of oxyhalide species from aqueous solutions
CA2106200C (en) * 1991-03-26 1996-11-19 Terry J. Rosen Stereoselective preparation of substituted piperidines
DE4110056A1 (de) 1991-03-27 1992-10-01 Degussa Verfahren zum entgiften von cyanhydrine und/oder nitrile enthaltenden waessrigen loesungen
DE4110055A1 (de) 1991-03-27 1992-10-01 Degussa Verfahren zum entgiften cyanidischer waessriger loesungen
ATE142199T1 (de) * 1991-06-20 1996-09-15 Pfizer Fluoralkoxybenzylaminoderivate stickstoffhaltiger heterocyclen
EP0916346A3 (en) 1991-09-20 2000-12-06 Glaxo Group Limited NK-1 receptor antagonists and 5HT3 receptor antagonists for the treatment of emesis
US5376240A (en) 1991-11-04 1994-12-27 Olin Corporation Process for the removal of oxynitrogen species for aqueous solutions
US5364508A (en) 1992-11-12 1994-11-15 Oleh Weres Electrochemical method and device for generating hydroxyl free radicals and oxidizing chemical substances dissolved in water
US5324438A (en) 1992-11-30 1994-06-28 Cryptonics Corporation Methods of catalytic photooxidation
US5352370A (en) 1993-01-21 1994-10-04 Calgon Carbon Corporation Method for SOx removal by catalytic carbon
US5364509A (en) 1993-01-21 1994-11-15 Eltech Systems Corporation Wastewater treatment
GB9305718D0 (en) * 1993-03-19 1993-05-05 Glaxo Group Ltd Medicaments

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523205A (ja) * 2003-03-17 2006-10-12 ファイザー・プロダクツ・インク アリール置換ピリジンの水素化によるアリール置換ピペリジンの合成

Also Published As

Publication number Publication date
FI955708A (fi) 1995-11-27
ES2105664T3 (es) 1997-10-16
US6436961B1 (en) 2002-08-20
GR3024592T3 (en) 1997-12-31
EP0700384B1 (en) 1997-07-16
CA2162400A1 (en) 1994-12-08
DE69404306T2 (de) 1997-10-30
DE69404306D1 (de) 1997-08-21
ATE155456T1 (de) 1997-08-15
EP0700384A1 (en) 1996-03-13
FI955708A0 (fi) 1995-11-27
WO1994027966A1 (en) 1994-12-08
DK0700384T3 (da) 1997-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2105001C1 (ru) Способ получения замещенных 3-аминопиперидинов
JPH08507297A (ja) 2−フェニル−3−アミノピペリジンを調製および分割する方法
JP2668164B2 (ja) P物質拮抗薬としてのキヌクリジン誘導体
AP299A (en) Quinuclidine derivatives.
Lowe III et al. The Discovery of (2S, 3S)-cis-2-(Diphenylmethyl)-N-[(2-methoxyphenyl) methyl]-1-azabicyclo [2.2. 2] octan-3-amine as a Novel, Nonpeptide Substance P Antagonist
EP0594636B1 (en) 3-aminopiperidine derivatives and related nitrogen containing heterocycles
JP2535134B2 (ja) 縮合三環式窒素含有複素環
JPH07110850B2 (ja) 窒素含有複素環化合物のフルオロアルコキシベンジルアミノ誘導体
EP0573522A1 (en) 1-Azabicyclo [3.2.2.] Nonan-3-amine derivatives.
CA2227194C (en) Resolution of 1-azabicyclo[2.2.2]octan-3-amine, 2-(diphenylmethyl)-n-[[2-methoxy-5-(1-methylethyl)phenyl]methyl]
JP4028730B2 (ja) オピオイド受容体に対する親和性を有する3級アミノ化合物
JP2002020287A (ja) 窒素含有複素環式化合物のフルオロアルコキシベンジルアミノ誘導体の医薬的使用
JP2822274B2 (ja) P物質拮抗剤としてのヘテロ原子置換アルキルベンジルアミノキヌクリジン類
JPH08511780A (ja) N−置換アザ複素環式カルボン酸類とそのエステル類