JPH0850368A - 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及び画像形成方法

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JPH0850368A
JPH0850368A JP7130604A JP13060495A JPH0850368A JP H0850368 A JPH0850368 A JP H0850368A JP 7130604 A JP7130604 A JP 7130604A JP 13060495 A JP13060495 A JP 13060495A JP H0850368 A JPH0850368 A JP H0850368A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、OHPフィルムの定着画像の透過
性に優れ、定着性及び耐オフセット性に優れているトナ
ー及び該トナーを使用する画像形成方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 本発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤及び
エステルワックスを含有している静電荷像現像用トナー
であり、該エステルワックスは、該結着樹脂100重量
部当り3〜40重量部含有されており、該エステルワッ
クスは、下記式R1 −COO−R2 〔式中、R1 及びR
2 は炭素数15〜45を有する炭化水素基をそれぞれ示
す。〕で示されるエステルワックス化合物を含有してお
り、トータルの炭素数が同一のエステル化合物が50〜
95重量%エステルワックスに含有されていることを特
徴とする静電荷像現像用トナーに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法,静電記録
法等により形成されたトナー像を加熱加圧定着法により
転写材に良好に定着し得る静電荷像現像用トナー及び該
トナーを使用する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、提案されているフルカラー複写機
においては、4つの感光体とベルト状転写体を用い各感
光体上にそれぞれ形成された静電荷像をシアントナー,
マゼンタトナー,イエロートナー及びブラックトナーを
用い現像後、感光体とベルト転写体間に転写材を搬送し
ストレートパス間で転写後、フルカラー画像を形成せし
める方法や、感光体に対向せしめた転写体表面に静電気
力やグリッパーの如き機械的作用により転写材を巻き付
け、現像−転写工程を4回実施することでフルカラー画
像を得る方法が一般的に利用されている。
【0003】これらフルカラー用複写機に登載されるト
ナーとしては、色再現性の向上やオーバヘッドフロジェ
クター(OHP)画像の透明性を損なうことなく加熱加
圧定着工程で各トナーが十分混色することが必要であ
る。一般の白黒複写機用黒トナーと較べフルカラー画像
用トナーは、シャープメルト性を有する低分子量結着樹
脂が好ましい。しかしながら、通常シャープメルト性結
着樹脂を用いると加熱加圧定着工程でトナーが溶融した
際、結着樹脂の自己凝集力が低いため耐高温オフセット
性に問題を生じ易い。一般の白黒複写機用黒トナーは、
定着時の耐高温オフセット性を向上させるためポリエチ
レンワックスやポリプロピレンワックスに代表される比
較的高結晶性のワックスが離型剤として用いられてい
る。例えば特公昭52−3304号公報、特公昭52−
3305号公報、特開昭57−52574号公報に提案
されている。しかしながら、フルカラー画像用トナーに
おいては、この離型剤自身の高結晶性やOHP用シート
の材質との屈折率の違いのためOHPで透映した際、透
明性が阻害され、投影像は彩度や明度が低くなる。
【0004】この問題を解決するため、造核材をワック
スと併用することでワックスの結晶性を低下させる方法
が、特開平4−149559号公報、特開平4−107
467号公報に提案されている。更に結晶化度の低いワ
ックスを用いる方法が特開平4−301853号公報、
特開平5−61238号公報に提案されている。比較的
透明性が良く融点の低いワックスとしてモンタン系ワッ
クスがあり、モンタン系ワックスの使用が、特開平1−
185660号公報、特開平1−185661号公報、
特開平1−185662号公報、特開平1−18566
3号公報、特開平1−238672号公報に提案されて
いる。しかしながら、これらのワックスは、OHPでの
透明性と加熱加圧定着時の低温定着性及び耐高温オフセ
ット性の全てが十分満足されるものではない。このため
通常のカラートナーでは離型剤を極力添加せずに加熱定
着ローラーへシリコーンオイルやフッ素オイルの如きオ
イルを塗布せしめ耐高温オフセット性の向上とOHPで
の透明性を図っている。しかしながら、このようにして
得られた定着画像は、その表面に余分のオイルが付着し
ている。オイルが感光体に付着して汚染したりオイルが
定着ローラーを膨潤し、定着ローラーの寿命を短かくす
る場合がある。定着画像上へのオイルスジを発生させな
いため、オイルを均一に且つ定量的に定着ローラー表面
上に供給する必要性が有り、定着装置が大型化する傾向
にある。
【0005】そのため、高温オフセットを防止するため
のオイルを使用しないか、又は、オイルの使用量を少な
くした加熱加圧定着手段において、オフセットの発生が
抑制されているトナーであり、さらに、定着画像の透明
性に優れているトナーが待望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した静電荷像現像用トナー及び画像
形成方法を提供するものである。
【0007】本発明の目的は、OHPでの透明性が良好
で且つ耐高温オフセット性に優れた静電荷像現像用トナ
ーを提供することにある。
【0008】本発明の目的は、低温定着性に優れた静電
荷像現像用トナーを提供することにある。
【0009】本発明の目的は、耐ブロッキング性に優れ
た静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、少な
くとも結着樹脂,着色剤及びエステルワックスを含有し
ている静電荷像現像用トナーであり、該エステルワック
スは、該結着樹脂100重量部当り3〜40重量部含有
されており、該エステルワックスは、下記式、 R1 −COO−R2 〔式中、R1 及びR2 は炭素数15〜45を有する炭化
水素基をそれぞれ示す。〕で示されるエステル化合物を
含有しており、トータルの炭素数が同一のエステル化合
物が50〜90重量%エステルワックスに含有されてい
ることを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0011】さらに、本発明は、静電荷像保持体に静電
荷像を形成し、静電荷像をトナーで現像して静電荷像保
持体上にトナー像を形成し、静電荷像保持体からトナー
像を中間転写体を介して、又は、中間転写体を介さずに
転写材へ転写し、転写材上のトナー像を加熱加圧定着す
る画像形成方法であり、該トナーは、少なくとも結着樹
脂,着色剤及びエステルワックスを含有しており、該エ
ステルワックスは、該結着樹脂100重量部当り3〜4
0重量部含有されており、該エステルワックスは、下記
式、 R1 −COO−R2 〔式中、R1 及びR2 は炭素数15〜45を有する炭化
水素基をそれぞれ示す。〕で示されるエステル化合物を
含有しており、トータルの炭素数が同一のエステル化合
物が50〜95重量%エステルワックスに含有されてい
ることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0012】本発明のトナーにおいて、トナーの低温定
着性及び耐オフセット性を向上させ、OHPフィルムに
おける定着カラー画像の良好な透明性を得るために、下
記式、 R1 −COO−R2 〔式中、R1 及びR2 は炭素数15〜45を有する炭化
水素基をそれぞれ示す。〕で示されるエステル化合物を
含有しており、トータルの炭素数が同一のエステル化合
物が50〜95重量%(ワックス基準)含有されている
エステルワックスが配合されている。
【0013】トータルの炭素数が同一のエステル化合物
の含有量は、下記に説明するガスクロマトグラフィー法
によって測定することができる。
【0014】ガスクロマトグラフィー法(GC法)は、
GC−17A(島津製作所製)を用い測定される。試料
は、予めトルエンに1重量%濃度で溶解させた溶液を1
μ1をオンカラムインジェクターを備えたGC装置に注
入する。カラムは、0.5mm径×10m長のUltr
a Alloy−1(HT)を用いる。カラムは初め4
0℃から40℃/min.の昇温スピードで200℃迄
昇温させ、更に15℃/min.で350℃迄昇温さ
せ、次に7℃/min.の昇温スピードで450℃迄昇
温させる。キャリアガスは、Heガスを50kPaの圧
力条件で流す。化合物種の同定は、別途炭素数が既知の
アルカンを注入し同一の流出時間同士を比較することや
ガス化成分をマススペクトマトグラフィーに導入するこ
とで構造を同定する。エステル化合物の含有量はクロマ
トグラムの総ピーク面積に対するピーク面積の比を求め
ることで算出する。
【0015】エステルワックスのクロマトグラムの一例
を図3に示す。図3からトータルの炭素数が38である
エステル化合物
【0016】
【外1】 が約0.6重量%含有され、トータルの炭素数が40で
あるエステル化合物
【0017】
【外2】 が約5.8重量%含有され、トータルの炭素数が42で
あるエステル化合物
【0018】
【外3】 が約19.0重量%含有され、トータルの炭素数が44
であるエステル化合物
【0019】
【外4】 が約72.9重量%含有され、トータルの炭素数が46
であるエステル化合物
【0020】
【外5】 が約1.7重量%含有されていることが知見される。測
定に用いられたエステルワックスにおいては、トータル
の炭素数が44であるエステル化合物
【0021】
【外6】 が主成分として約72.6重量%含有されていることが
確認されている。
【0022】本発明に用いられるエステルワックスは、
高級アルコール成分と同じく高級カルボン酸成分から合
成されるのが一般的である。これら高級アルコールや高
級カルボン酸成分は、通常天然物から得られることが多
く一般的には、偶数の炭素数を有する混合物から構成さ
れている。これら混合物をそのままエステル化した場
合、目的とするエステル化合物の他に各種の類似構造物
を持つ副生成物を副生するために、トナーの各特性に悪
影響を及ぼしやすい。そのため原材料や生成物を溶剤抽
出や減圧蒸留操作を用いて精製することで、本発明で使
用するエステルワックスを得ることができる。ガスクロ
マトグラフィー法による測定において、トータルの炭素
数が同一のエステル化合物の含有量が50重量%未満の
場合においては、複雑な結晶多形や凝固点降下のため、
主としてトナーの耐ブロッキング特性や現像特性に弊害
を及ぼす原因の1つとなりやすい。具体的には一成分現
像方法を用いた場合には、現像スリーブ表面にトナーの
融着が生じやすく、結果として画像上にスリーブ周方向
で縦スジ状の画像欠陥が発生しやすい。二成分現像方法
を用いた場合においても、キャリア粒子や感光体表面に
エステルワックスに起因するフィルミングが生じやす
く、トナーの摩擦帯電量が低下し、十分な摩擦帯電量を
継続して得ることが困難である。
【0023】トータルの炭素数が同一のエステル化合物
は、好ましくは55〜95重量%、さらに好ましくは6
0〜95重量%エステルワックスに含まれていること
が、カラートナー像の透光性及び所定の色調を維持する
上で良い。さらに、エステルワックスに一番多く含有さ
れているエステル化合物のトータルの炭素数の±2の炭
素数を有するエステル化合物の総含有量が好ましくは8
0〜95重量%、より好ましくは90〜95重量%であ
ることが良い。
【0024】最も好ましくは、トータルの炭素数が44
であるエステル化合物R1 ′−COO−R2 ′(式中、
1 ′及びR2 ′は炭素数15〜45の直鎖状長鎖アル
キル基を示す)が50〜95重量%エステルワックスに
含まれているのが良い。
【0025】本発明でエステルワックスを構成するエス
テル化合物R1 −COO−R2 としては、R1 及び/又
はR2 が飽和炭化水素基(より好ましくはアルキル基、
さらに好ましくは直鎖状のアルキル基)である化合物が
好ましい。特に、R1 が炭素数15〜45の直鎖状のア
ルキル基であり、R2 が炭素数16〜44の直鎖状のア
ルキル基であるエステル化合物が好ましい。例えば、以
下のエステル化合物が挙げられる。
【0026】
【外7】
【0027】エステル化合物R1 −COO−R2 を有す
るエステルワックスはASTM D3418−8に準じ
て測定される吸熱曲線における主体極大ピーク(mai
npeak)値の温度(以下、「融点」と称す)が40
〜90℃(より好ましくは、55〜85℃)であること
がトナーの低温定着性,耐オフセット性の点で好まし
い。
【0028】融点が40℃未満であるエステルワックス
は、エステルワックスの自己凝集力が弱く、結果として
耐高温オフセット性が低下するので好ましくない。
【0029】一方、融点が90℃を超えるエステルワッ
クスは、トナーの定着温度が高くなり、定着画像表面を
適度に平滑化せしめることが困難となり混色性が低下す
ることから好ましくない。更に直接重合方法によりトナ
ー粒子を得る場合においては、水系媒体中で良好に造粒
及び重合を行うためには融点が高いと造粒中にエステル
ワックスが析出してきて粒度分布のシャープな造粒が困
難になるため好ましくない。
【0030】ASTM D3418−8に準ずる測定に
は、例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用い行
う。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を
用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用い
る。サンプルはアルミニウム製パンを用い対照用に空パ
ンをセットし、昇温速度10℃/min.で測定を行
う。
【0031】本発明に用いられるエステルワックスは、
硬度0.5〜5.0を有するものが好ましい。エステル
ワックスの硬度は直径20mmφで厚さが5mmの円筒
形状のサンプルを作製した後、島津製作所製ダイナミッ
ク超微小硬度計(DUH−200)を用いビッカース硬
度を測定した値である。測定条件は、0.5gの荷重で
負荷速度が9.67mm/秒の条件で10μm変位させ
た後15秒間保持し、得られた打痕形状を測定しビッカ
ース硬度を求める。硬度が0.5未満のエステルワック
スでは定着器の圧力依存性及びプロセススピード依存性
が大きくなり、耐高温オフセット効果が低下しやすいの
で好ましくない。他方、5.0を超える場合ではトナー
の保存安定性が低下し、エステルワックス自身の自己凝
集力も小さいため耐高温オフセットが低下する。
【0032】エステルワックスの重量平均分子量(M
w)は200〜2000が好ましく、数平均分子量(M
n)は150〜2000であることが好ましく、より好
ましくはMwが300〜1000が好ましく、Mnは2
50〜1000であることが好ましい。Mwが200未
満であり、Mnが150未満の場合には、トナーの耐ブ
ロッキング性が低下する。Mwが2000を超え、Mn
が2000を超える場合には、エステルワックス自体の
結晶性が発現しやすく、透明性が低下する傾向にある。
【0033】ワックスの分子量分布はGPCにより次の
条件で測定される。
【0034】(GPC測定条件)装置:GPC−150
C(ウォーターズ社) カラム:GMH−HT30cm2連(東ソー社製) 温度 :135℃ 溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール
添加) 流速 :1.0m1/min 試料 :0.15%の試料を0.4ml注入
【0035】以上の条件で測定し、試料の分子量算出に
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量校正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
【0036】エステルワックスの添加量は、両面定着画
像を得る場合を考慮すると、結着樹脂100重量部あた
り3〜40重量部使用する。両面定着方法は、予め一旦
転写紙の表面に定着像を形成し、次に転写紙の裏面に更
に画像を形成する方法である。この際一旦定着させた表
面定着画像が再度定着器を通過するため、よりトナーの
耐高温オフセット性を十分に考慮する必要がある。その
為にも本発明においては、比較的多いエステルワックス
を添加することが好ましい。3重量部未満の添加では耐
高温オフセット性が低下し、更に両面画像の定着時にお
いて裏面の画像がオフセット現象を示す傾向がある。4
0重量部を超える場合は、トナーの製造時に、粉砕法に
よる製造においては装置内の融着が発生しやすく、ま
た、重合法による製造においても造粒時にトナー粒子同
士の合一が起きやすく結果的に粒度分布の広いトナーが
生じやすい。さらに、40重量部を超える場合は、トナ
ーの耐久性が低下しやすい。
【0037】エステルワックスを3〜40重量部(より
好ましくは、5〜35重量部)含有しているトナー粒子
で感光体上にトナー像を現像した後、該静電荷像保持体
上のトナー像を中間転写体に転写し、電圧が印加されて
いる転写ローラーを転写材に接触させ、該中間転写体上
のトナー像を該転写材へ静電転写し、該転写材上のトナ
ー像を、加熱加圧手段によって該転写材に加熱定着する
フルカラー画像形成方法においても、感光体上又は中間
転写体上へのトナー融着又はフィルミングの発生が抑制
されている。
【0038】本発明に用いられる結着樹脂としては、一
般的に用いられているスチレン−(メタ)アクリル共重
合体,ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,スチレン−ブ
タジエン共重合体を利用することが出来る。直接重合法
によりトナー粒子を得る方法においては、ビニル系単量
体が好ましく用いられる。具体的にはスチレン,o(m
−,p−)−メチルスチレン,m(p−)−エチルスチ
レンの如きスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチ
ル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プ
ロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル
酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)ア
クリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アク
リル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジエ
チルアミノエチルの如き(メタ)アクリル酸エステル系
単量体;ブタジエン,イソプレン,シクロヘキセン,
(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸アミドの如きエ
ン系単量体が好ましく用いられる。これらは、単独また
は出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139
〜192(John Wiley&Sons社製)に記
載の理論ガラス温度(Tg)が、40〜75℃を示すよ
うに単量体を適宜混合して用いられる。理論ガラス転移
温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性やト
ナーの耐久安定性が低下しやすく、一方75℃を超える
場合は定着温度が高くなる。特にフルカラートナーの場
合においては各色トナーの混色性が低下し、色再現性が
低下し、更にOHPフィルム画像の透明性が低下する。
【0039】結着樹脂の分子量は、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)により測定される。具
体的なGPCの測定方法としては、予めトナーをソック
スレー抽出器を用いトルエンで20時間抽出を行った
後、ロータリーエバポレーターで抽出液からトルエンを
留去せしめ、更にエステルワックスは溶解するが結着樹
脂は溶解し得ない有機溶剤(例えばクロロホルム等)を
加え十分洗浄を行った後、テトラヒドロフラン(TH
F)に可溶した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メ
ンブランフィルターでろ過したサンプルをウォーターズ
社製150Cを用い、カラム構成は昭和電工製A−80
1、802、803、804、805、806、807
を連結し標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分
布を測定する方法が挙げられる。得られたTHF可溶樹
脂成分は、数平均分子量(Mn)は、5000〜1,0
00,000で有り、重量平均分子量(Mw)と数平均
分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、2〜100を示
すものが好ましい。
【0040】本発明においては、特にエステルワックス
が結着樹脂で内包化せしめることが好ましい。このため
に極性樹脂をトナー粒子に添加せしめることが有効であ
る。本発明に用いられる極性樹脂としては、スチレンと
(メタ)アクリル酸の共重合体,マレイン酸共重合体,
飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂が好ましく用いら
れる。該極性樹脂は、結着樹脂または単量体と反応しう
る不飽和基を分子中に含まないものが特に好ましい。不
飽和基を有する極性樹脂を含む場合においては、結着樹
脂を形成する単量体過度の架橋反応が起き、混色性が低
下するため好ましくない。
【0041】本発明に用いられる黒色着色剤としてカー
ボンブラック,磁性体,以下に示すイエロー/マゼンタ
/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用され
る。
【0042】イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,
アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代
表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピ
グメントイエロー12、13、14、15、17、6
2、74、83、93、94、95、97、109、1
10、111、120、127、128、129、14
7、168、174、176、180、181、191
等が好適に用いられる。
【0043】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キ
ナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール
化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合
物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8;2、48;3、48;4、57;1、81;1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254が特に好
ましい。
【0044】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染
料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.
ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、
15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に
利用できる。
【0045】これらの着色剤は、単独又は混合し更には
固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤
は、色相角,彩度,明度,耐候性、OHPフィルム上の
透明性、フィルム上の透明性,トナー粒子中への分散性
の点から選択される。該着色剤の添加量は、結着樹脂1
00重量部当り1〜20重量部一般に用いられる。
【0046】黒色着色剤として磁性体を用いた場合に
は、他の着色剤と異なり、樹脂100重量部当り40〜
150の重量部一般に用いられる。
【0047】トナーの摩擦帯電特性を安定化するために
使用する荷電制御剤としては、無色でトナーの帯電スピ
ードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電
制御剤が好ましい。更に本発明において直接重合方法を
用いる場合には、重合阻害性が無く水系媒体中への可溶
化物の無い荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合物と
しては、ネガ系制御剤としてサリチル酸アルキルサリチ
ル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボ
ン酸の金属化合物、スルホン酸、カルボン酸を側鎖に持
つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素
化合物、カリークスアレーン等が利用できる。ポジ系制
御剤として四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩
を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イ
ミダゾール化合物等が好ましく用いられる。該荷電制御
剤は樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部が好ま
しい。しかしながら、本発明において荷電制御剤の添加
は必須ではなく、二成分現像方法を用いた場合において
は、キャリアと摩擦帯電を利用し、非磁性一成分ブレー
ドコーティング現像方法を用いた場合においてもブレー
ド部材やスリーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用する
ことでトナー粒子中に必ずしも荷電制御剤を含む必要は
ない。
【0048】直接重合方法でトナー粒子を生成する場合
には、重合開始剤として例えば、2,2’−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス
−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、ア
ゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重
合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケト
ンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベン
ゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドの如き過
酸化物系重合開始剤が用いられる。該重合開始剤の添加
量は、目的とする重合度により変化するが一般的には単
量体に対し0.5〜20重量%使用される。重合開始剤
の種類は、重合方法により異なるが、十時間半減期温度
を参考に、単独又は混合して使用される。
【0049】重合度を制御するため架橋剤,連鎖移動
剤,重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能であ
る。
【0050】本発明のトナー粒子を製造する方法として
は、結着樹脂,エステルワックス,着色剤,荷電制御剤
等を加圧ニーダーやエクストルーダー又はメディア分散
機を用い均一に分散せしめた後、機械的粉砕又はジェッ
ト気流下でターゲットに衝突させ、所望のトナー粒径に
微粉砕化せしめた後、更に分級工程を経て粒度分布をシ
ャープ化せしめトナー化する所謂粉砕方法によるトナー
の製造方法の他に、特公昭56−13945号公報等に
記載のディスク又は多流体ノズルを用い溶融混合物を空
気中に霧化し球状トナーを得る方法や特公昭36−10
231号公報、特開昭59−53856号公報、特開昭
59−61842号公報に述べられている懸濁重合方法
を用いて直接トナーを生成する方法や、単量体には可溶
で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナ
ーを生成する分散重合方法又は水溶性極性重合開始剤存
在下で直接重合しトナーを生成するソープフリー重合方
法に代表される乳化重合方法等を用いトナーを製造する
ことが可能である。
【0051】粉砕法を用いトナー粒子を製造する方法に
おいては、トナーの形状を制御することが極めて困難で
あり、また溶融スプレー製造法においては、広い粒度分
布を有するものが生成しやすく、更に製造時において特
に溶融工程での過大のエネルギーを消費するためエネル
ギー利用効率の点からも好ましくない。
【0052】分散重合方法においては、得られるトナー
は極めてシャープな粒度分布を示すが、使用する材料の
選択幅が狭いことや有機溶剤を使用するため発生する廃
溶剤の処理や製造工程での有機溶剤の引火性に関する点
から、製造装置が複雑で煩雑化しやすい問題を有してい
る。ソープフリー重合に代表される乳化重合方法は、ト
ナーの粒度分布が比較的揃うため有効であるが、使用し
た乳化剤や開始剤末端がトナー粒子表面に存在し時に環
境特性を悪化させやすい。
【0053】本発明に用いるトナーの製造方法は、比較
的トナーの形状を均一にコントロールでき、容易にシャ
ープな粒度分布が得られ、且つ3〜8μmの小粒径の微
粒子トナーが容易に得られる懸濁重合方法が特に好まし
い。さらに一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着せ
しめた後、重合開始剤を用い重合せしめるシート重合方
法も本発明に好適に利用することができる。このとき、
吸着せしめる単量体中に、極性を有する化合物を分散あ
るいは溶解させて使用することも可能である。本発明の
トナー製造方法として懸濁重合を利用する場合には、以
下の如き製造方法によって直接的にトナー粒子を製造す
ることが可能である。単量体中にエステルワックス,着
色剤,荷電制御剤,重合開始剤,その他の添加剤を加
え、ホモジナイザー,超音波分散機等によって均一に溶
解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有
する水系媒体中に通常の攪拌機またはホモミキサー,ホ
モジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体
組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するよう
に攪拌速度・時間を調整し、造粒する。その後は分散安
定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈
降が防止される程度の攪拌を行えば良い。重合温度は4
0℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重
合を行う。重合反応後半に昇温しても良く、更に、トナ
ー定着時の臭いの原因となる未反応の重合性単量体、副
生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後
に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成し
たトナー粒子を洗浄・ろ過により収集し、乾燥する。
【0054】懸濁重合法においては、通常単量体組成物
100重量部に対して水300〜3000重量部を分散
媒体として使用するのが好ましい。用いる分散剤として
例えば無機系酸化物として、リン酸三カルシウム,リン
酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭
酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,
水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸
カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナ
イト,シリカ,アルミナ,等が挙げられる。有機系化合
物としては例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,メ
チルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロー
ス,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースの
ナトリウム塩,デンプン等が使用される。これら分散剤
は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜2.0
重量部を使用することが好ましい。
【0055】これら分散剤は、市販のものをそのまま用
いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得
るために、分散媒体中にて高速攪拌下にて該無機化合物
を生成させることも出来る。例えば、リン酸三カルシウ
ムの場合、高速攪拌下において、リン酸ナトリウム水溶
液と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合方
法に好ましい分散剤を得ることが出来る。これら分散剤
の微細化のため0.001〜0.1重量%の界面活性剤
を併用しても良い。具体的には市販のノニオン、アニオ
ン、カチオン型の界面活性剤が利用てきる。例えばドデ
シル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペ
ンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,
オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステア
リン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が好ましく用
いられる。
【0056】本発明のトナーとしては、形状係数SF−
1の値が100〜160、特に好ましくは100〜15
0でトナーが好ましい。
【0057】本発明において、形状係数を示すSF−1
とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)
を用い倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作
為にサンプリングし、その画像情報はインターフェース
を介して例えばニコレ社製画像解析装置(LuzexI
II)に導入し解析を行い、下式より算出し得られた値
を形状係数SF−1と定義する。
【0058】
【外8】 〔式中、MXLNGはトナー粒子の絶対最大長を示し、
AREAはトナー粒子の投影面積を示す。〕
【0059】形状係数SF−1は、トナー粒子の丸さの
度合を示す。
【0060】トナーの形状係数SF−1が160より大
きいトナーは、球形から徐々に不定形に近づき、それに
つれて転写効率の低下が認められる。多種の転写材に対
応させるために中間転写体を使用する場合、転写工程が
実質2回行われるため、転写効率の低下はトナーの利用
効率の低下を招く。更に最近のデジタルフルカラー複写
機やデジタルフルカラープリンターにおいては、色画像
原稿を予めB(ブルー),G(グリーン),R(レッ
ド)フィルターを用い色分解した後、感光体上に20〜
70μmのドット潜像を形成しY(イエロー),M(マ
ゼンタ),C(シアン),B(ブラック)の各色トナー
を用いて減色混合作用を利用し原稿又は色情報に忠実な
多色カラー画像を再現する必要がある。この際感光体上
又は中間転写体上には、Y,M,C,Bトナーが原稿や
CRTの色情報に対応して多量にトナーが乗るため本発
明に使用される各カラートナーは、極めて高い転写性が
要求される。そのため、トナーの好転写性を維持するた
めにも前記エステルワックスが好ましく、更にトナーの
形状係数SF−1が100〜160であるトナーが好ま
しい。
【0061】更に高画質化のため微小な潜像ドットを忠
実に現像するために、コールターカウンターにより測定
された重量平均径が3μm〜8μmで個数変動係数が3
5%以下のトナーが好ましい。重量平均径が3μm未満
のトナーは、転写効率が低く、感光体や中間転写体上に
転写残トナーが多く発生し、カブリ、転写不良に基づく
画像の不均一ムラの原因となりやすい。トナーの重量平
均径が8μmを超える場合には、解像性やドット再現性
が低下し、また各部材への融着が起きやすく、トナーの
個数変動係数が35%を超えると更にその傾向が強ま
る。
【0062】更に好ましいトナーは、図1に示す如く透
過電子顕微鏡(TEM)を用いたトーの断層面測定方法
でエステルワックスが核を形成し、外殻が結着樹脂で形
成されているカプセル構造を有するトナーである。該ト
ナー粒子の形態は、低い温度での定着性,トナーのブロ
ッキング特性耐久性を満足するのに好ましい。内包化さ
れない場合のトナーは、粉砕工程において特殊な凍結粉
砕を利用しないと十分な微粉砕化ができず結果的に粒度
分布の広いものしか得られず、場合によっては装置への
トナーの融着も発生し甚だ好ましくない。冷凍粉砕にお
いては、装置への結露防止策のため装置が煩雑化した
り、仮にトナーが吸湿した場合においてはトナーの製造
時における作業性の低下を招き、時として乾燥工程を追
加することも必要となり、問題となる。エステルワック
スを内包化せしめる具体的方法としては、重合し結着樹
脂となる各種単量体と、より水系媒体中での極性が高い
少量の極性樹脂又は単量体を併用せしめることで、分極
の大きなエステル系ワックスであっても外殻結着樹脂で
被覆したコアーシェル構造を有するトナーを得ることが
できる。トナーの粒度分布制御や粒径の制御は、難水溶
性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種類や添
加量を変える方法や機械的装置条件例えばローターの周
速・バス回数・攪拌羽根形状等の攪拌条件や容器形状又
は、水溶液中での固形分濃度等を制御することにより、
所定の本発明のトナーを得ることができる。
【0063】本発明においてトナーの断層面を測定する
具体的方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にト
ナーを十分分散させた後温度40℃の雰囲気中で2日間
硬化させ、得られた硬化物を四三酸化ルテニウム、必要
により四三酸化オスミウムを併用し染色を施した後、ダ
イヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサン
プルを切り出し透過電子顕微鏡(TEM)を用いトナー
の断層形態を測定する。本発明においては、用いるエス
テルワックスと外殻を構成する樹脂との結晶化度の違い
を利用して材料間のコントラストを付けるため四三酸化
ルテニウム染色法を用いることが好ましい。
【0064】本発明のトナーには、テフロン粉末,ステ
アリン酸亜鉛粉末,ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑
剤粉末;酸化セリウム,炭化硅素,チタン酸ストロンチ
ウムの如き研磨剤;シリカ,酸化チタン,酸化アルミニ
ウムの如き流動性向上剤;ケーキング防止剤;カーボン
ブラック,酸化亜鉛,酸化錫の如き導電性付与剤等を外
添することが好ましい。
【0065】特に、無機微粉体としては、ケイ酸微粉
体,酸化チタン,酸化アルミニウム等の無機微粉体が好
ましい。該無機微粉体は、シランカップリング剤,シリ
コーンオイル,又はそれらの混合物の如き疎水化剤で疎
水化されていることが好ましい。
【0066】外添剤は、通常、トナー粒子100重量部
に対して0.1〜5重量部使用される。
【0067】本発明のトナーは、一成分系現像剤又は二
成分系現像剤用トナーとして使用できる。
【0068】一成分系現像方法として、磁性体をトナー
粒子中に含有せしめた磁性トナーを、マグネットを内包
している現像スリーブを利用し、磁性トナーを搬送及び
帯電せしめる方法がある。磁性体を含有しない非磁性ト
ナーを用いる場合には、塗布ブレード,塗布ローラーま
たはファーブラシを用い、現像スリーブ上にて強制的に
摩擦帯電し現像スリーブ上にトナーを付着せしめること
で搬送せしめる方法がある。
【0069】一方、二成分系現像剤の場合には、本発明
のトナーと共に、キャリアを用いる。使用されるキャリ
アとしては特に限定されるものではないが、主として、
鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン又はクロ
ム元素を単独で生成した磁性キャリア、又は混合して生
成した磁性フェライトキャリアが好ましい。飽和磁化、
電気抵抗を広範囲にコントロールできる点からキャリア
形状も重要である。たとえば球状、扁平、不定形などを
選択し、更にキャリア表面の微細構造(たとえば表面凸
凹性)をもコントロールすることが好ましい。一般的に
は、上記無機酸化物を焼成、造粒することにより、あら
かじめ、キャリアコア粒子を生成した後、樹脂にコーテ
ィングする方法を用いられている。キャリアのトナーへ
の負荷を軽減する意味合いから、無機酸化物と樹脂を混
練後、粉砕、分級して低密度分散キャリアを得る方法
や、直接無機酸化物とモノマーとの混練物を水系媒体中
にて懸濁重合せしめ真球状分散キャリアを得る重合キャ
リアを得る方法なども利用することが可能である。
【0070】キャリア粒子の表面を樹脂で被覆する被覆
キャリアは、特に好ましい。その方法としては、樹脂を
溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて塗布しキャリアに付
着せしめる方法、単に粉体で混合する方法等が適用でき
る。
【0071】キャリア粒子表面への固着物質としてはト
ナー材料により異なるが、例えばポリテトラフルオロエ
チレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリ
フッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポ
リビニルブチラール、ニグロシン、アミノアクリレート
樹脂、などを単独或は複数で用いるのが適当である。
【0072】上記固着物質の使用量は、一般には総量で
キャリアに対し0.1〜30重量%(好ましくは0.5
〜20重量%)が好ましい。
【0073】これらキャリアの平均粒径は10〜100
μm、好ましくは20〜50μmを有することが好まし
い。
【0074】例えば、Cu−Zn−Feの3元系のフェ
ライト粒子の表面をフッ素系樹脂とスチレン系樹脂の如
き樹脂の組み合せ(例えばポリフッ化ビニリデンとスチ
レン−メチルメタアクリレート樹脂;ポリテトラフルオ
ロエチレンとスチレン−メチルメタアクリレート樹脂、
フッ素系共重合体とスチレン系共重合体;などを90:
10〜20:80、好ましくは70:30〜30:70
の比率)の混合物としたもので、0.01〜5重量%、
好ましくは0.1〜1重量%コーティングし、250メ
ッシュパス、400メッシュオンのキャリア粒子が70
重量%以上ある上記平均粒径を有するコートフェライト
キャリアである。該フッ素系共重合体としてはフッ化ビ
ニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体(10:9
0〜90:10)が例示され、スチレン系共重合体とし
てはスチレン−アクリル酸2−エチレヘキシル(20:
80〜80:20)、スチレン−アクリル酸2−エチル
ヘキシル−メタクリル酸メチル(20〜60:5〜3
0:10〜50)が例示される。
【0075】上記コートフェライトキャリアは、本発明
のトナーに対し好ましい摩擦帯電性が得られ、さらに電
子写真特性を向上させる効果がある。
【0076】トナーとキャリアとを混合して二成分系現
像剤を調製する場合、その混合比率は現像材中のトナー
濃度として、2重量%〜15重量%、好ましくは4重量
%〜13重量%とすると通常良好な結果が得られる。
【0077】磁性キャリアの磁性特性は以下のものが良
い。磁気的に飽和させた後の1000エルステッドにお
ける磁化の強さ(σ1000)は30乃至300emu/c
3であることが好ましい。さらに高画質化を達成する
ために、好ましくは100乃至250emu/cm3
あることがよい。300emu/cm3 より大きい場合
には、高画質なトナー画像が得られにくくなる。30e
mu/cm3 未満であると、磁気的な拘束力も減少する
ためにキャリア付着を生じやすい。
【0078】トナーの定着性、耐オフセット性、混色領
域及び透明性は、下記の如く評価する。
【0079】1)定着性、耐オフセット性、混色領域に
ついて トナーの未定着画像は市販の複写機によって作成する。
【0080】トナーが黒トナーの場合には、オイル塗布
機構のない熱ローラー外部定着器によって、定着性及び
耐オフセット性の評価をする。
【0081】さらにモノカラートナーまたはフルカラー
用トナーの場合には、オイル塗布機構のない熱ローラー
外部定着器、又は、キヤノン製デジタルフルカラー複写
機CLC−500の定着器を用い、若干のオイルを均一
に定着ローラーに塗布(例えば0.02g/A4サイ
ズ)し、定着性、耐オフセット性、混色領域の評価を
し、かつ、透明性評価のための定着画像を得る。
【0082】この時のローラー材質としては、上部ロー
ラー、下部ローラー共にフッ素系樹脂又はゴムの表面層
を有するものを使用する。
【0083】熱ローラー外部定着機として、ローラー直
径が約60mmの上部ローラー及び下部ローラーを有す
るものを使用し、定着条件としては、転写材が例えばS
K紙(日本製紙社製)の場合にはニップ6.5mm、プ
ロセススピード105mm/secとし、80℃から2
30℃の温度範囲内で5℃おきに温調をかけて行う。
【0084】転写材が例えばOHPシート(商品名CG
3300,3M社製)の場合には、ニップ6.5mm、
プロセススピード25mm/secとし、温度150℃
で定着をおこなう。
【0085】定着性は定着画像(低温オフセットした画
像も含む)を50g/cm2 の荷重をかけシルボン紙
〔Lenz Cleaning Paper “das
per(R)”(Ozu Paper Co.Lt
d)〕で擦り、擦り前後の濃度低下率が10%未満にな
る温度を定着開始点とする。
【0086】耐オフセット性は、目視でオフセットので
なくなる温度を低温オフセット始点とし、温度を上げ、
オフセットのでない最高温度を高温オフセット終点とす
る。
【0087】さらに混色領域は、非オフセット領域にあ
る画像をハンディ光沢計グロスチェッカIG−310
(堀場製作所製)を用いてグロスを測定し、グロス値7
以上最高値までと定義し領域を決定する。
【0088】2)透明性について 得られた定着画像の各画像濃度に対する透過率及び曇価
(ヘイズ)を測定し、画像濃度1.2での数値を用い、
透明性を評価した。以下に透過率とヘイズの測定方法を
述べる。
【0089】透過率の測定は、島津自記分光光度計UV
2200(島津製作所社製)を使用し、OHPフィルム
単独の透過率を100%とし、 マゼンタトナーの場合:650nm シアントナーの場合 :500nm イエロートナーの場合:600nm での最大吸収波長に於ける透過率を測定する。
【0090】ヘイズ測定は、ヘイズメーターNDH−3
00A(日本発色工業社製)を用いて測定する。
【0091】
【実施例】図2を参照しながら、本発明の画像形成方法
をより具体的に説明する。
【0092】図2に示す装置システムにおいて、現像器
4−1、4−2、4−3、4−4に、それぞれシアント
ナーを有する現像剤、マゼンタトナーを有する現像剤、
イエロートナーを有する現像剤及びブラックトナーを有
する現像剤が導入され、磁気ブラシ現像方式又は非磁性
一成分現像方法等によって感光体1に形成された静電荷
像を現像し、各色トナー像が感光体1上に形成される。
感光体1はa−Se、CdS、ZnO2 、OPC、a−
Siの様な光導電絶縁物質層を持つ感光ドラムもしくは
感光ベルトである。感光体1は図示しない駆動装置によ
って矢印方向に回転される。
【0093】感光体1としては、アモルファスシリコン
感光層、又は有機系感光層を有する感光体が好ましく用
いられる。
【0094】有機感光層としては、感光層が電荷発生物
質及び電荷輸送性能を有する物質を同一層に含有する、
単一層型でもよく、又は、電荷輸送層と電荷発生層を成
分とする機能分離型感光層であっても良い。導電性基体
上に電荷発生層、次いで電荷輸送層の順で積層されてい
る構造の積層型感光層は好ましい例の一つである。
【0095】有機感光層の結着樹脂はポリカーボネート
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂が特に、転写
性、クリーニング性が良く、クリーニング不良、感光体
へのトナーの融着、外添剤のフィルミングが起こりにく
い。
【0096】本発明において、帯電工程では、コロナ帯
電器を用いる感光体1とは非接触である方式と、ローラ
ー等を用いる接触型の方式がありいずれのものも用いら
れる。効率的な均一帯電、シンプル化、低オゾン発生化
のために図1に示す如く接触方式のものが好ましく用い
られる。
【0097】帯電ローラー2は、中心の芯金2bとの外
周を形成した導電性弾性層2aとを基本構成とするもの
である。帯電ローラー2は、感光体1面に押圧力をもっ
て圧接され、感光体1の回転に伴い従動回転する。
【0098】帯電ローラーを用いた時の好ましいプロセ
ス条件としては、ローラーの当接圧が5〜500g/c
mで、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いた時に
は、、交流電圧=0.5〜5kVpp、交流周波数=5
0Hz〜5kHz、直流電圧=±0.2〜±1.5kV
であり、直流電圧を用いた時には、直流電圧=±0.2
〜±5kVである。
【0099】この他の帯電手段としては、帯電ブレード
を用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法が有る。こ
れらの接触帯電手段は、高電圧が不必要になったり、オ
ゾンの発生が低減するといった効果がある。
【0100】接触帯電手段としての帯電ローラー及び帯
電ブレード材料としては、導電性ゴムが好ましく、その
表面に離型性被膜をもうけても良い。離型性被膜として
は、ナイロン系樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)などが適用可能
である。
【0101】感光体上のトナー像は、電圧(例えば、±
0.1〜±5kV)が印加されている中間転写体5に転
写される。感光体上のトナー像は、中間転写体5を介さ
ずに直接転写材へ転写するシステムであっても良い。
【0102】中間転写体5は、パイプ状の導電性芯金5
bと、その外周面に形成した中抵抗の弾性体層5aから
なる。芯金5bは、プラスチックのパイプに導電性メッ
キをほどこしたものでも良い。
【0103】中抵抗の弾性体層5aは、シリコンゴム、
テフロンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、EP
DM(エチレンプロピレンジエンの3元共重合体)など
の弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化ス
ズ、炭化ケイ素の如く導電性付与材を配合分散して電気
抵抗値(体積抵抗率)を105 〜1011Ω・cmの中抵
抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層である。
【0104】中間転写体5は感光体1に対して並行に軸
受けさせて感光体1の下面部に接触させて配設してあ
り、感光体1と同じ周速度で矢印の反時計方向に回転す
る。
【0105】感光体1の面に形成担持された第1色のト
ナー像が感光体1と中間転写体5とが接する転写ニップ
部を通過する過程で中間転写体5に対する印加転写バイ
アスで転写ニップ域に形成された電界によって中間転写
体5の外面に対して順次に中間転写されていく。
【0106】必要により、着脱自在なクリーニング手段
10により、転写材へのトナー像の転写後に、中間転写
体5の表面がクリーニングされる。中間転写体上にトナ
ー像がある場合、トナー像を乱さないようにクリーニン
グ手段10は、中間転写体表面から離される。
【0107】中間転写体5に対して並行に軸受けさせて
中間転写体5の下面部に接触させて転写手段が配設さ
れ、転写手段は例えば転写ローラ7であり、中間転写体
5と同じ周速度で矢示の時計方向に回転する。転写ロー
ラ7は直接中間転写体5と接触するように配置されてい
ても良く、またベルト等が中間転写体5と転写ローラ7
との間に接触するように配置されても良い。
【0108】転写ローラ7は、中心の芯金7bとその外
周を形成した導電性弾性層7aとを基本構成とするもの
である。
【0109】本発明に用いられる中間転写体及び転写ロ
ーラとしては、一般的な材料を用いることが可能であ
る。本発明においては中間転写体の弾性層の体積固有抵
抗値よりも転写ローラの弾性層の体積固有抵抗値をより
小さく設定することで転写ローラへの印加電圧が軽減で
き、転写材上に良好なトナー像を形成できると共に転写
材の中間転写体への巻き付きを防止することができる。
特に中間転写体の弾性層の体積固有抵抗値が転写ローラ
の弾性層の体積固有抵抗値より10倍以上であることが
特に好ましい。
【0110】中間転写体及び転写ローラの硬度は、JI
S K−6301に準拠し測定される。本発明に用いら
れる中間転写体は、10〜40度の範囲に属する弾性層
から構成されることが好ましく、一方、転写ローラの弾
性層の硬度は、中間転写体の弾性層の硬度より硬く41
〜80度の値を有するものが中間転写体への転写材の巻
き付きを防止する上で好ましい。中間転写体と転写ロー
ラの硬度が逆になると、転写ローラ側に凹部が形成さ
れ、中間転写体への転写材の巻き付きが発生しやすい。
【0111】転写ローラ7は中間転写体5と等速度或は
周速度に差をつけて回転させる。転写材6は中間転写体
5と転写ローラ7との間に搬送されると同時に、転写ロ
ーラ7にトナーが有する摩擦電荷と逆極性のバイアスを
転写バイアス手段から印加することによって中間転写体
5上のトナー像が転写材6の表面側に転写される。
【0112】転写用回転体の材質としては、帯電ローラ
ーと同様のものも用いることができ、好ましい転写のプ
ロセス条件としては、ローラーの当接圧が5〜500g
/cmで、直流電圧が±0.2〜±10kVである。
【0113】例えば、転写ローラ7の導電性弾性層7b
はカーボン等の導電材を分散させたポリウレタン、エチ
レン−プロピレン−ジエン系三元共重合体(EPDM)
等の体積抵抗106 〜1010Ωcm程度の弾性体でつく
られている。芯金7aには定電圧電源によりバイアスが
印加されている。バイアス条件としては、±0.2〜±
10kVが好ましい。
【0114】次いで転写材6は、ハロゲンヒータ等の発
熱体を内蔵させた加熱ローラとこれと押圧力をもって圧
接された弾性体の加圧ローラとを基本構成とする定着器
11へ搬送され、加熱ローラと加圧ローラ間を通過する
ことによってトナー像が転写材に加熱加圧定着される。
フィルムを介してヒータにより定着する方法を用いても
良い。
【0115】エステルワックスの調製 ジムロート還流器、Dean−Stark水分離器を備
えた4つ口フラスコ反応装置にベンゼン1740重量
部、長鎖アルキルカルボン酸成分1300重量部、長鎖
アルキルアルコール成分1200重量部、さらにp−ト
ルエンスルホン酸120重量部を加え十分攪拌し溶解
後、5時間還流せしめた後、水分離器のバルブを開け、
共沸留去を行った。共沸留去後炭酸水素ナトリウムで十
分洗浄後、乾燥しベンゼンを留去した。得られた生成物
を再結晶後、洗浄し精製してエステルワックスを得た。
各エステルワックスは、長鎖アルキルカルボン酸の種類
及び量と、長鎖アルキルアルコールの種類及び量とを変
更することにより調製した。
【0116】各エステルワックスのデータを表1に示
す。
【0117】長鎖アルキルカルボン酸成分 パルミチン酸 (C16322 ) ステアリン酸 (C18362 ) アラキデン酸 (C20402 ) ベヘニン酸 (C22442 ) リグノセリン酸(C24482
【0118】長鎖アルキルアルコール成分 パルミチルアルコール(C1634O) ステアリルアルコール(C1838O) アラキデルアルコール(C2042O) ベヘニルアルコール (C2246O)
【0119】
【表1】
【0120】比較エステルワックス(a)の調製 ベヘニン酸及びベヘニルアルコールの配合量を減らし、
トータルの炭素数が同一のエステル化合物の含有量が全
て、50重量%未満の比較エステルワックス(a)を調
製した。比較エステルワックス(a)のデータを表2に
示す。
【0121】比較エステルワックス(b)の調製 酸成分としてベヘニン酸のみを使用し、アルコール成分
としてベヘニルアルコールのみを使用して比較エステル
ワックス(b)を調製した。比較エステルワックス
(b)のデータを表2に示す。
【0122】
【表2】
【0123】実施例1 シアントナーを、次の如くして調製した。高速攪拌装置
TK−ホモミキサーを備えた四つ口フラスコ中にイオン
交換水710重量部と0.1モル/リットル−Na3
4 水溶液450重量部を添加し回転数を12000r
pmに調製し、65℃に加温せしめた。ここに1.0モ
ル/リットル−CaCl2 水溶液68重量部を徐々に添
加し微小な難水溶性分散安定剤Ca3 (PO42 を含
む水系分散媒体を調製した。
【0124】 スチレン単量体 165重量部 n−ブチルアクリレート単量体 35重量部 シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3) 14重量部 極性樹脂〔飽和ポリエステル(テレフタール酸−プロピレンオキサイド変性ビ スフェノールA、酸価15、ピーク分子量6000)〕 10重量部 負荷電性制御剤(ジアルキルサリチル酸金属化合物) 2重量部 エステルワックス(A) 60重量部
【0125】上記混合物をアトライターを用い3時間分
散させた後、重合開始剤である2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)10重量部を添加
した重合性単量体組成物を水系分散媒体中に投入し、回
転数12000rpmを維持しつつ15分間造粒した。
その後高速攪拌器からプロペラ攪拌羽根に攪拌器を変
え、内温を65℃のままで回転数200rpmで重合を
10時間継続させた。重合終了後スラリーを冷却し、希
塩酸を添加し分散安定剤を除去せしめた。更に洗浄し乾
燥を行い重量平均径は、6μmであり、個数分布におけ
る変動係数が23%であり、SF−1が115である電
気絶縁性のシアントナーを得た。得られたシアントナー
の断層写真の模式図を図1に示す。エステルワックスが
外殻樹脂(Mw61000、Mn14500)で覆われ
た構造を示していた。
【0126】実施例2〜4 着色剤をC.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピ
グメントレッド202、グラフトカーボンブラックに変
え、実施例1と同様にして電気絶縁性イエロートナー、
電気絶縁性マゼンタトナー及び電気絶縁性ブラックトナ
ーを得た。各色トナーの物性を下記表3に示す。
【0127】
【表3】
【0128】実施例5 図2に実施例5に用いられる画像形成装置の断面図を示
す。感光体1は、基材1a上に有機光半導体を有する感
光層1bを有し、矢印方向に回転し、対抗し接触回転す
る帯電ローラー2(導電性弾性層2a、芯金2ba)に
より感光体1上に約−600Vの表面電位に帯電させ
る。露光3は、ポリゴンミラーにより感光体上にデジタ
ル画像情報に応じてオン−オフさせることで露光部電位
が−100V、暗部電位が−600Vの静電荷像が形成
される。複数の現像器4−1、4−2、4−3、4−4
を用いイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー
またはブラックトナーを感光体1上に反転現像方法を用
いトナー像を得た。該トナー像は、一色毎に中間転写体
5(弾性層5a、支持体としての芯金5b)上に転写さ
れ中間転写体5上に四色の色重ね顕色像が形成される。
感光体1上の転写材トナーはクリーナー部材8により、
残トナー容器9中に回収される。
【0129】球形形状のトナーは、不定形トナーより転
写効率が高い為、簡単なバイアスローラー又はクリーナ
ー部材のない系においても問題が発生しにくい。中間転
写体5は、パイプ状の芯金5b上にカーボンブラックの
導電付与部材をニトリル−ブタジエンラバー(NBR)
中に十分分散させた弾性層5bをコーティングした。該
コート層5bの硬度は、JIS K−6301に準拠し
30度で且つ体積固有抵抗値は、109 Ω・cmであっ
た。感光体1から中間転写体5への転写に必要な転写電
流は約5μAであり、これは電源より+500Vを芯金
5b上に付与することで得られた。中間転写体5から転
写材6へトナーを転写後に中間転写表面をクリーナー部
材10でクリーニングしてもよい。直径20mmの転写
ローラ7は直径10mmの芯金7b上にカーボンの導電
性付与部材をエチレン−プロピレン−ジエン系三元共重
合体(EPDM)の発泡体中に十分分散させたものをコ
ーティングすることにより生成した弾性層7aを有し、
弾性層7aの体積固有抵抗値は、106 Ω・cmで、J
IS K−6301基準の硬度は35度の値を示すもの
を用いた。転写ローラには電圧を印加して15μAの転
写電流を流した。中間転写体5から転写材6にトナーを
一括転写させる際の転写ローラ7上の汚染トナーは、ク
リーニング部材としてファーブラシクリーナーかクリー
ニング部材レス系が一般的に用いられるが、本発明にお
いては、トナーの形状係数SF−1を100〜160
(より好ましくは100〜150、さらに好ましくは1
00〜125)とすることで高転写効率のためクリーニ
ング部材レス系を採用することができた。
【0130】実施例1〜4で得られたシアントナー、イ
エロートナー、マゼンタトナー及びブラックトナーのそ
れぞれに疎水性酸化チタン微粒子を2wt%外添し流動
性に優れたシアントナーを得た。得られたシアントナー
6重量部と、平均粒径50μmの樹脂コート磁性フェラ
イトキャリア94重量部とを混合して二成分系現像剤を
調製した。
【0131】調製した各色の二成分系現像剤を、それぞ
れ図2に示す現像器4−1、4−2、4−3及び4−4
に導入し、磁気ブラシ現像方により上述の画像形成条件
で各色トナーのトナー像を形成した。各色のトナー像の
トナーは、−15乃至−18μc/gの摩擦電荷量を有
していた。感光体1上から各色トナー像を逐次中間転写
体5へ転写し、中間転写体5上の4色のトナー像を坪量
199g/m2 の転写材(普通紙)へ転写し、転写剤上
の4色のトナー像を加熱加圧定着手段11により熱定着
をおこなった。
【0132】中間転写体5から転写材へトナー像が転写
された後、逐次クリーニング手段10によって中間転写
体5上をクリーニングした。
【0133】この時の感光体1から中間転写体5への各
色トナーの転写効率は95%〜98%であり、中間転写
体5から転写材6への転写効率は99%となり、総合的
に94.1%〜97.0%と高い転写効率を示した。
【0134】混色性に優れ、且つ中抜けのない高画質の
画が得られた。更に両面画像を形成させたが、転写材の
表裏面共にオフセットの発生は認められなかった。5万
枚の耐久試験も行ったが、初期と耐久後の画像濃度に変
化はなく、各部材へのトナー融着も発生が認められなか
った。
【0135】実施例6 実施例1乃至4で調製したシアントナー、イエロートナ
ー、マゼンタトナー及びブラックトナーを使用して実施
例5と同様にして磁気ブラシ現像用二成分系現像剤を調
製し、中間転写体を介さずに感光ドラムから転写材へ転
写する方式のキヤノン製デジタルフルカラー複写機CL
C−500に導入し、単色モード及びフルカラーモード
でそれぞれ普通紙及びOHPフィルム上に未定着画像を
形成した。フッ素樹脂表面層を有する直径60mmの上
部ローラ及びフッ素樹脂表面層を有する直径60mmの
下部ローラを具備している熱ローラー外部定着機を使用
して、普通紙上の未定着画像の定着性を温度80〜23
0℃の範囲で評価した。OHPフィルム上の未定着画像
は温度150℃で熱ローラー外部定着機を使用して定着
した。
【0136】評価結果を表8乃至10に示す。
【0137】比較例1乃至4 エステルワックス(A)のかわりにパラフィンワックス
(Mw550)を使用することを除いて実施例1乃至4
と同様にしてシアントナー、イエロートナー、マゼンタ
トナー及びブラックトナーを調製した。得られたトナー
の物性を表4に示す。
【0138】
【表4】
【0139】得られた各色トナーを使用して、実施例5
と同様にして磁気ブラシ現像用二成分系現像剤を調製
し、実施例6と同様にして評価した。結果を表8乃至1
0に示す。
【0140】比較例5乃至8 エステルワックス(A)のかわりにポリエチレンワック
ス(Mw1000)を使用することを除いて実施例1乃
至4と同様にしてシアントナー、イエロートナー、マゼ
ンタトナー及びブラックトナーを調製した。得られたト
ナーの物性を表5に示す。
【0141】
【表5】
【0142】得られた各色トナーを使用して、実施例5
と同様にして磁気ブラシ現像用二成分系現像剤を調製
し、実施例6と同様にして評価した。結果を表8乃至1
0に示す。
【0143】比較例9乃至12 エステルワックス(A)のかわりにポリプロピレンワッ
クス(Mw1100)を使用することを除いて実施例1
乃至4と同様にしてシアントナー、イエロートナー、マ
ゼンタトナー及びブラックトナーを調製した。得られた
トナーの物性を表6に示す。
【0144】
【表6】
【0145】得られた各色トナーを使用して、実施例5
と同様にして磁気ブラシ現像用二成分系現像剤を調製
し、実施例6と同様にして評価した。結果を表8乃至1
0に示す。
【0146】比較例13乃至16 エステルワックス(A)のかわりに式R3 −COO−
(CH2 −CH2 )−nOOC−R4 〔式中、R3 及び
4 は炭素数19乃至29の直鎖状アルキル基を示し、
nは整数を示す〕で示されるエステル化合物を主成分と
するモンタン系エステルワックスE(ヘキスト社製)を
使用することを除いて実施例1乃至4と同様にしてシア
ントナー、イエロートナー、マゼンタトナー及びブラッ
クトナーを調製した。得られたトナーの物性を表7に示
す。
【0147】
【表7】
【0148】得られた各色トナーを使用して、実施例5
と同様にして磁気ブラシ現像用二成分系現像剤を調製
し、実施例6と同様にして評価した。結果を表8乃至1
0に示す。
【0149】比較例17 エステルワックス(A)の使用量を4重量部に変えるこ
とを除いて、実施例1と同様にしてシアントナーを調製
した。得られたシアントナーにおいては、結着樹脂10
0重量部当りエステルワックス(A)の含有量は1.9
重量部であった。
【0150】得られたシアントナーを使用して、実施例
5と同様にして磁気ブラシ現像用二成分系現像剤を調製
し、実施例6と同様にして評価した。結果を表8及び1
0に示す。
【0151】比較例18 エステルワックス(A)の使用量を110重量部に変え
ることを除いて、実施例1と同様にしてシアントナーを
調製した。得られたシアントナーにおいては、結着樹脂
100重量部当りエステルワックス(A)の含有量は5
2重量部であった。
【0152】得られたシアントナーを使用して、実施例
5と同様にして磁気ブラシ現像用二成分系現像剤を調製
し、実施例6と同様にして評価した。結果を表8及び1
0に示す。
【0153】比較例19 エステルワックス(A)のかわりに比較エステルワック
ス(a)を使用することを除いて、実施例1と同様にし
てシアントナーを調製し、実施例5と同様にして磁気ブ
ラシ現像用二成分系現像剤を調製し、実施例6と同様に
して評価した。結果を表8及び10に示す。
【0154】比較例20 エステルワックス(A)のかわりに比較エステルワック
ス(b)を使用することを除いて、実施例1と同様にし
てシアントナーを調製し、実施例5と同様にして磁気ブ
ラシ現像用二成分系現像剤を調製し、実施例6と同様に
して評価した。結果を表8及び10に示す。
【0155】
【表8】
【0156】
【表9】
【0157】
【表10】
【0158】実施例7乃至13 エステルワックス(B)乃至(H)を使用することを除
いて実施例1と同様にしてシアントナーを調製し、実施
例5と同様にして磁気ブラシ現像用二成分系現像剤を調
製し、実施例6と同様にして評価した。結果を表11及
び12に示す。
【0159】
【表11】
【0160】
【表12】
【0161】
【発明の効果】本発明のトナーは、上記特定のエステル
ワックスを含有することにより、OHPフィルムの定着
画像の透明性の向上が図れ、定着性や耐オフセット性に
優れ、カラー画像又はフルカラー画像形成に非常に好適
なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のトナー断層を示す模式図である。
【図2】本発明に好適な画像形成装置の一例を示す概略
図である。
【図3】エステルワックスのガスクロマトグラムの一例
を示す図ある。
【図4】エステルワックス(A)のガスクロマトグラム
を示す図ある。
【符号の説明】
1 感光体(静電潜像保持体) 2 帯電ローラー 3 露光 4 4色現像器(4−1,4−2,4−3,4−4) 5 中間転写体 6 転写材 7 転写ローラー
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/18 (72)発明者 千葉 建彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 中村 達哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂,着色剤及びエステ
    ルワックスを含有している静電荷像現像用トナーであ
    り、 該エステルワックスは、該結着樹脂100重量部当り3
    〜40重量部含有されており、 該エステルワックスは、下記式、 R1 −COO−R2 〔式中、R1 及びR2 は炭素数15〜45を有する炭化
    水素基をそれぞれ示す。〕で示されるエステル化合物を
    含有しており、 トータルの炭素数が同一のエステル化合物が50〜95
    重量%エステルワックスに含有されていることを特徴と
    する静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 R1 は、飽和炭化水素基である請求項1
    に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 R1 は、アルキル基である請求項2に記
    載の静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 R2 は、飽和炭化水素基である請求項1
    乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 R2 は、アルキル基である請求項4に記
    載の静電荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 R1 は、炭素数15〜45の直鎖状アル
    キル基であり、R2は炭素数16〜44の直鎖状アルキ
    ル基である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 【請求項7】 エステルワックスは、結着樹脂100重
    量部当り5〜35重量部含有されている請求項1乃至6
    のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 【請求項8】 エステルワックスは、重量平均分子量
    (Mw)200〜2000を有し数平均分子量(Mn)
    150〜2000を有している請求項1乃至7のいずれ
    かに記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 【請求項9】 エステルワックスは、トータルの炭素数
    が同一のエステル化合物を55〜95重量%含有してい
    る請求項1乃至8のいずれかに記載の静電荷像現像用ト
    ナー。
  10. 【請求項10】 エステルワックスは、トータルの炭素
    数が同一のエステルワックスを60〜95重量%含有し
    ている請求項9に記載の静電荷像現像用トナー。
  11. 【請求項11】 エステルワックスは、一番多く含有さ
    れているエステル化合物のトータルの炭素数の±2の炭
    素数を有するエステル化合物をトータルで80〜95重
    量%含有している請求項1乃至10のいずれかに記載の
    静電荷像現像用トナー。
  12. 【請求項12】 エステルワックスは、一番多く含有さ
    れているエステル化合物のトータルの炭素数の±2の炭
    素数を有するエステル化合物をトータルで90〜95重
    量%含有している請求項11に記載の静電荷像現像用ト
    ナー。
  13. 【請求項13】 結着樹脂は、THF可溶分の数平均分
    子量(Mn)が5000〜1,000,000であり、
    重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
    (Mw/Mn)が2〜100である請求項1乃至12の
    いずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  14. 【請求項14】 エステルワックスは、結着樹脂で内包
    化されている請求項1乃至13のいずれかに記載の静電
    荷像現像用トナー。
  15. 【請求項15】 着色剤がシアン着色剤,マゼンタ着色
    剤又はイエロー着色剤である請求項1乃至14のいずれ
    かに記載の静電荷像現像用トナー。
  16. 【請求項16】 トナーはトナー粒子で形成され、該ト
    ナー粒子は重合性単量体,着色剤,エステルワックス及
    び重合開始剤を少なくとも含有する単量体組成物から水
    相中で直接的に生成されたものである請求項1乃至15
    のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  17. 【請求項17】 トナーは形状係数SF−1が100〜
    160である請求項1乃至16のいずれかに記載の静電
    荷像現像用トナー。
  18. 【請求項18】 トナーの形状係数SF−1が100〜
    150である請求項17に記載の静電荷像現像用トナ
    ー。
  19. 【請求項19】 トナーは重量平均径が3〜8μmであ
    り、個数変動係数が35%以下である請求項1乃至18
    のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  20. 【請求項20】 静電荷像保持体に静電荷像を形成し、 静電荷像をトナーで現像して静電荷像保持体上にトナー
    像を形成し、 静電荷像保持体からトナー像を中間転写体を介して、又
    は、中間転写体を介さずに転写材へ転写し、 転写材上のトナー像を加熱加圧定着する画像形成方法で
    あり、 該トナーは、少なくとも結着樹脂,着色剤及びエステル
    ワックスを含有しており、 該エステルワックスは、該結着樹脂100重量部当り3
    〜40重量部含有されており、 該エステルワックスは、下記式、 R1 −COO−R2 〔式中、R1 及びR2 は炭素数15〜45を有する炭化
    水素基をそれぞれ示す。〕で示されるエステル化合物を
    含有しており、 トータルの炭素数が同一のエステル化合物が50〜95
    重量%エステルワックスに含有されていることを特徴と
    する画像形成方法。
  21. 【請求項21】 転写材上のトナー像は、シアントナ
    ー,マゼンタトナー,イエロートナー及びブラックトナ
    ーからなるグループから選択されるトナーを少なくとも
    二種以上有している請求項20に記載の画像形成方法。
  22. 【請求項22】 R1 は、飽和炭化水素基である請求項
    20に記載の画像形成方法。
  23. 【請求項23】 R1 は、アルキル基である請求項22
    に記載の画像形成方法。
  24. 【請求項24】 R2 は、飽和炭化水素基である請求項
    20乃至23のいずれかに記載の画像形成方法。
  25. 【請求項25】 R2 は、アルキル基である請求項24
    に記載の画像形成方法。
  26. 【請求項26】 R1 は、炭素数15〜45の直鎖状ア
    ルキル基であり、R2 は炭素数16〜44の直鎖状アル
    キル基である請求項20に記載の画像形成方法。
  27. 【請求項27】 エステルワックスは、結着樹脂100
    重量部当り5〜35重量部含有されている請求項20乃
    至26のいずれかに記載の画像形成方法。
  28. 【請求項28】 エステルワックスは、重量平均分子量
    (Mw)200〜2000を有し数平均分子量(Mn)
    150〜2000を有している請求項20乃至27のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  29. 【請求項29】 エステルワックスは、トータルの炭素
    数が同一のエステル化合物を55〜95重量%含有して
    いる請求項20乃至28のいずれかに記載の画像形成方
    法。
  30. 【請求項30】 エステルワックスは、トータルの炭素
    数が同一のエステルワックスを60〜95重量%含有し
    ている請求項29に記載の画像形成方法。
  31. 【請求項31】 エステルワックスは、一番多く含有さ
    れているエステル化合物のトータルの炭素数の±2の炭
    素数を有するエステル化合物をトータルで80〜95重
    量%含有している請求項20乃至30のいずれかに記載
    の画像形成方法。
  32. 【請求項32】 エステルワックスは、一番多く含有さ
    れているエステル化合物のトータルの炭素数の±2の炭
    素数を有するエステル化合物をトータルで90〜95重
    量%含有している請求項31に記載の画像形成方法。
  33. 【請求項33】 結着樹脂は、THF可溶分の数平均分
    子量(Mn)が5000〜1,000,000であり、
    重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
    (Mw/Mn)が2〜100である請求項20乃至31
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  34. 【請求項34】 エステルワックスは、結着樹脂で内包
    化されている請求項20乃至33のいずれかに記載の画
    像形成方法。
  35. 【請求項35】 着色剤がシアン着色剤、マゼンタ着色
    剤又はイエロー着色剤である請求項20乃至34のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  36. 【請求項36】 トナーはトナー粒子で形成され、該ト
    ナー粒子は重合性単量体,着色剤,エステルワックス及
    び重合開始剤を少なくとも含有する単量体組成物から水
    相中で直接的に生成されたものである請求項30乃至3
    5のいずれかに記載の画像形成方法。
  37. 【請求項37】 トナーは、形状係数SF−1が100
    〜160である請求項20乃至36のいずれかに記載の
    画像形成方法。
  38. 【請求項38】 トナーの形状係数SF−1が100〜
    150である請求項37に記載の画像形成方法。
  39. 【請求項39】 トナーは重量平均平均径が3〜8μm
    であり、個数変動係数が35%以下である請求項20乃
    至38のいずれかに記載の画像形成方法。
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