JPH084806A - ディスクブレーキのキャリパリトラクト機構 - Google Patents

ディスクブレーキのキャリパリトラクト機構

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JPH084806A
JPH084806A JP6131850A JP13185094A JPH084806A JP H084806 A JPH084806 A JP H084806A JP 6131850 A JP6131850 A JP 6131850A JP 13185094 A JP13185094 A JP 13185094A JP H084806 A JPH084806 A JP H084806A
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JP
Japan
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caliper
grease
pin
slide pin
guide hole
Prior art date
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Pending
Application number
JP6131850A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Matsuzaki
善樹 松崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 浮動型ディスクブレーキのスライドガイド部
に設ける簡素、安価、小型でパッド摩耗量の補償ができ
るキャリパリトラクト機構の提供。 【構成】 トルクメンバ11に設けたガイド穴6の入口
部と、ガイド穴6に挿入するスライドピン7の先端外周
部に液封シール14、15を設け、ピン外周のシール間
隙間にグリース16を充填する。制動時にキャリパ1が
動くとグリース充填部に内圧が生じて液封シール14の
内周側がピン7に追従するように変形し、そのシールの
復元力でキャリパ1を除圧時に一定量引き戻すことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮動型ディスクブレー
キのキャリパを除圧時(制動解除時)に強制復帰させる
ためのキャリパリトラクト機構に関する。
【0002】
【従来の技術】浮動型ディスクブレーキの一般的なもの
は、図5に示すように、ブレーキピストン2の外周に嵌
めたピストンシール3をピストン前進時に一定量変形さ
せ、そのシールの弾性復元力で除圧時にピストンを一定
量引き戻すようにしてある。このようにして非制動時に
パッドをディスクから引き離さないとディスクによるパ
ッド3、4の引きずりが起こるからであるが、このピス
トンリトラクト方式では、除圧後もキャリパが制動位置
に残るため、キャリパのアウタ爪で押圧するアウタ側の
パッド5の引きずり防止が不充分になる。
【0003】そこで、特公平1−35218号公報に示
されるようなリトラクト機構が提案されている。この機
構は、図6に示すように、トルクメンバ11に設けたガ
イド穴6にスライドピン7を挿入し、このピン7でキャ
リパ1をディスク軸方向スライド可能に支持するピンス
ライド方式浮動型ディスクブレーキにおいて、ガイド穴
6内にスライドピン7と一体動するスリーブ8を挿入
し、さらに、このスリーブ8とトルクメンバ11との間
にスプリング10を縮設し、このスプリングの力でスリ
ーブ8を穴底に当たる位置まで押し戻してキャリパを復
帰させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のキャリ
パリトラクト機構は、スプリングとスリーブを使用する
ので、スペースをとり、また、構造が複雑で高価であ
り、さらに、パッドの摩耗に伴なってキャリパ復帰量が
大きくなるためブレーキペダルのストロークが変化し、
ブレーキ性能も安定しない。
【0005】本発明の課題は、かかる欠点を無くすこと
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明においては、キャリパと一体のスライドピン
の先端外周部及びスライドピンを挿入するガイド穴の入
口部の2箇所に液封シールを設け、ピン外周のシール間
の隙間にグリースを充填し、さらに、スライドピンに圧
接したガイド穴入口部の液封シールはグリース充填部の
内圧で弾性変形して制動時に内周側がスライドピンの移
動に追従し、スライドピン先端外周の液封シールはグリ
ース充填部の内圧が一定圧を越えると弾性変形して前記
グリースを流出させる構造のものを用いてリトラクト機
構を構成したのである。
【0007】なお、ガイド穴入口部の液封シールは、ス
ライドピンの露出部を覆うピンブーツの一端に一体に形
成することができる。また、グリースの充填に代えて、
ピン外周のシール間隙間に制動液圧又は制動液圧と比例
する液圧を導入する構造でも同じ作用・効果を得ること
ができる。この場合、スライドピン先端シールは液封性
が必要で流出機構は必要としない。
【0008】
【作用】制動によるキャリパ移動でスライドピンがスラ
イドすると、液封シール間のグリースが圧縮されてグリ
ース充填部に内圧が生じ、この内圧でガイド穴入口部の
液封シールが弾性変形してそのシールの内周側がスライ
ドピンに追従する。そして、その追従部が除圧によるシ
ールの変形復元時にスライドピンを引き動かし、これに
よりキャリパが復帰する。
【0009】この構造によれば、図6のスリーブ、スプ
リングが無いのでスペース増、コスト増、構造の複雑化
を回避できる。また、キャリパ復帰量はグリース充填部
の発生内圧に比例し、従って、除圧後にアウタパッドと
ディスク間に確保される隙間もほぼ一定し、ペダルスト
ロークの変化、ブレーキ性能の変化が起こらない。
【0010】
【実施例】図1に、本発明のリトラクト機構を採用した
浮動型ディスクブレーキの一例を示す。キャリパ1のス
ライドガイド部9は、図のように、ディスクDの回入側
と回出側の2箇所に設けられる。ここに示すスライドガ
イド部は、スライドピン7の一端をキャリパ1にねじ結
合し、このピンの他端側をトルクメンバ11に加工して
あるガイド穴6(図2参照)にスライド自在に挿入した
ものであって、スライドピン7がキャリパ1と共に動
く。
【0011】図2は、図1のスライドガイド部の詳細で
ある。スライドピン7は露出部をゴム性のピンブーツ1
2で覆い、さらに、ガイド穴6の入口部をトルクメンバ
11で支持する液封シール14で、また、スライドピン
7の先端外周をピン7で支持する液封シール15で各々
シールし、両シール間に生じたピン外周の隙間にグリー
ス16を充填している。
【0012】このようにしておくと、制動時にアウタパ
ッドがディスクに当たり、さらに、パッドが若干圧縮さ
れてその圧縮が止まるところまでキャリパ1が図中右方
に動く際に封入グリースが圧縮されてグリース充填部に
内圧が発生し、この内圧により、液封シール14が面取
り13に沿う様に弾性変形する。従って、スライドピン
7と液封シール14との間にはパッド摩耗分を除いて相
対スライドが起こらず、除圧時のシール14の弾性復元
力でピン7が引き動かされてキャリパ1が復帰する。
【0013】この復帰量は、グリース充填部の内圧(即
ち制動圧力)に比例し、ほぼ一定に保たれる。即ち、パ
ッドが摩耗すると、その分キャリパ移動量が大きくなる
ので、グリース充填部の内圧が高くなるが、この内圧が
一定圧力になると、液封シール15が撓んでグリース1
6がガイド穴6の奥端スペース17に流出するので内圧
の上限は一定しており、従って、液封シール14の最大
変形量も一定し、以後はスライドピン7のみがスリップ
して動くためパッドの摩耗はキャリパ復帰量には影響せ
ず、これにより、キャリパ復帰量がほぼ一定してアウタ
パッドとディスク間に確保される隙間もほぼ一定する。
【0014】なお、シール14、15間に封入したグリ
ースは、緩衝効果を発生させるので、キャリパラトル
(振動によるカチャカチャ音)の防止にも有効に作用す
る。
【0015】図3は、液封シール14をピンブーツ12
と一体化した例を示している。この一体化は部品数、組
付け工数の削減等に効果を奏する。
【0016】図4は、シール14、15間のスライドピ
ン外周の隙間にグリースを充填するかわりに、マスター
シリンダ18からのブレーキ液を導入する例を示してい
る。ブレーキ液は、図のように直接導入してもよいし、
安全性を考えて制動液圧で例えばピストンを駆動し、そ
のピストンでサービスブレーキ回路から独立させた回路
の液を圧縮して供給する構造にしてもよい。この構造で
も図1に示すものと同等のリトラクション機能を生じさ
せることが可能である。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ガ
イド穴入口部の液封シールを制動時に変形させ、そのシ
ールの弾性復元力でスライドピンを引いてキャリパを復
帰させるので、スライドガイド部の構造が複雑になら
ず、大型化、コストアップも回避できる。
【0018】また、パッドが摩耗するとスライドピンと
復帰用シールとの間に摩耗量相当分の相対スライドが生
じるいわゆる摩耗量補償型のリトラクト機構になってい
るので、ペダルストロークの変化が起こらず、ブレーキ
性能も安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリトラクト機構を援用したディスクブ
レーキの一例の平面図
【図2】図1のブレーキのスライドガイド部の拡大断面
【図3】他の実施例の断面図
【図4】更に他の実施例の断面図
【図5】一般的なディスクブレーキの断面図
【図6】従来考えられているキャリパリトラクト機構の
断面図
【符号の説明】
1 キャリパ 2 ブレーキピストン 3 ピストンシール 4、5 パッド 6 ガイド穴 7 スライドピン 9 スライドガイド部 11 トルクメンバ 12 ピンブーツ 13 面取り 14、15 液封シール 16 グリース 17 奥端スペース 18 マスターシリンダ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクメンバに設けたガイド穴にスライ
    ドピンを挿入し、そのスライドピンでキャリパをディス
    ク軸方向スライド可能に支持するディスクブレーキにお
    いて、前記スライドピンの先端外周部及びガイド穴入口
    部の2箇所に液封シールを設け、ピン外周のシール間の
    隙間にグリースを充填し、さらに、スライドピンに圧接
    したガイド穴入口部の液封シールはグリース充填部の内
    圧で弾性変形して制動時に内周側がスライドピンの移動
    に追従し、スライドピン先端外周の液封シールはグリー
    ス充填部の内圧が一定圧を越えると弾性変形して前記グ
    リースを流出させる構造のものを用いて構成されるディ
    スクブレーキのキャリパリトラクト機構。
  2. 【請求項2】 前記ガイド穴入口部の液封シールを、ス
    ライドピンの露出部を覆うピンブーツの一端に一体に形
    成した請求項1記載のディスクブレーキのキャリパリト
    ラクト機構。
  3. 【請求項3】 前記グリースの充填に代えて、ピン外周
    のシール間隙間に制動液圧又は制動液圧と比例する液圧
    を導入するディスクブレーキのキャリパリトラクト機
    構。
JP6131850A 1994-06-14 1994-06-14 ディスクブレーキのキャリパリトラクト機構 Pending JPH084806A (ja)

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